houko.com 

万国郵便条約

【目次】
  昭和56・6・29・条約 11号  
発効昭和56・7・1・外務省告示249号  
万国郵便条約をここに公布する。
万国郵便連合加盟国の政府の全権委員である下名は、1964年7月10日にウィーンで締結された万国郵便連合憲章第22条3の規定にかんがみ、合意により、かつ、同憲章第25条3の規定の適用があることを条件として、国際郵便業務に適用される共通の規則及び通常郵便業務に関する規定をこの条約で定めた。

第1部 国際郵便業務に適用される共通の規則

第1章 総 則

(継越しの自由)
第1条  
1 万国郵便連合憲章第1条において継越しの自由の原則が規定されていることにより、各郵政庁は、他の郵政庁から引き渡される閉袋及び開袋通常郵便物を、いかなる場合にも、自国内で差し出される郵便物について利用する最も速達の線路によつて送達する義務を負う。この義務は、航空通常郵便物についても、その継送に仲介郵政庁が参加するか参加しないかを問わず、適用する。
2 死滅しやすい若しくは変敗しやすい生物学上の材料又は放射性物質を包有する書状の交換に参加しない加盟国は、自国の領域を経由するこれらの書状の開袋継越しを認めない権能を有する。加盟国は、第36条8の規定に該当する郵便物についても、同様の権能を有する。
3 価格表記書状業務を行つていない加盟国又は自国の海運業務若しくは航空業務の行う運送に関し価格表記書状についての責任を認めていない加盟国であつても、他の郵政庁から引き渡される閉袋であつて価格表記書状を包有するものを最も速達の線路によって送達しなければならない。もつとも、当該加盟国の責任は、書留郵便物について定めるところをもつて限度とする。
4 陸路又は海路によつて送達される小包郵便物についての継越しの自由は、小包業務に参加する国の領域においてのみ保障される。
5 航空小包についての継越しの自由は、連合の全地域において保障される。ただし、小包郵便物に関する約定の締約国でない加盟国は、航空小包の平面路による送達に参加することを強制されない。
6 小包郵便物に関する約定の締約国である加盟国は、価格表記小包業務を行つていない場合又は自国の海運業務若しくは航空業務の行う運送に関し価格表記小包についての責任を認めていない場合にも、他の郵政庁から引き渡される閉袋であつて価格表記小包を包有するものを最も速達の線路によつて送達しなければならない。もつとも、当該加盟国の責任は、価格表記とされない小包郵便物であつて当該価格表記小包の重量と同一の重量のものについて定めるところをもつて限度とする。
(継越しの自由の不遵守)
第2条 いずれかの加盟国が継越しの自由に関する万国郵便連合憲章第1条及び前条の規定を遵守しない場合には、他の加盟国の郵政庁は、当該加盟国との間の郵便業務を廃止する権利を有する。当該他の加盟国の郵政庁は、その廃止につき、電報により関係郵政庁に予告し、かつ、国際事務局に通知する。
(通過国の業務の関与がない陸路継越し)
第3条 通過国の業務の関与がない郵便物の継越運送は、通過国の事前の同意を得て行わなければならない。通過国は、この形態の継越しに関しては、責任を負わない。
(業務の一時停止及び再開)
第4条  
1 郵政庁は、特別の事情により業務の全部又は一部の実施を一時的に停止しなければならなくなつた場合には、直ちに、必要に応じ電報又はテレックスにより、関係郵政庁にその旨を通知するものとし、また、停止した業務の再開の際にも、同様の措置をとる義務を負う。
2 全般的に通知することが必要であると認められる場合には、郵政庁は、国際事務局に対し業務の停止又は再開を通知する。同事務局は、必要に応じ電報又はテレックスにより郵政庁に通知する。
(郵便物の所属)
第5条 郵便物は、名あて国の法令に基づいて差し押さえられた場合を除くほか、権利者に配達される時まで差出人に所属する。
(新規業務の創設)
第6条 郵政庁は、合意により、この条約に明文の定めのない新規業務を創設することができる。新規業務に関する料金は、関係各郵政庁が当該新規業務の運用に係る費用を参酌して定める。
(料金)
第7条  
1 各種の国際郵便業務に関する料金は、この条約及び約定により定める。
2 この条約及び約定に規定する料金以外の郵便料金は、種類のいかんを問わず、徴収してはならない。
(基準貨幣及び相当額)
第8条  
1 この条約及び約定並びにこれらの施行規則において用いる貨幣単位は、国際通貨基金の計算単位(現在は、特別引出権)に換算可能な万国郵便連合憲章第7条に定める金フランとする。
2 加盟国は、計算書の作成及び勘定の決済のため、合意により、1に規定する貨幣単位以外の貨幣単位又は加盟国の通貨の一を選択する権利を有する。
3 各加盟国は、できる限り正確に特別引出権に対応する自国の通貨の額により料金を設定する。
4 特別引出権に対する自国の通貨の交換割合が国際通貨基金により計算されていない連合加盟国及び国際通貨基金の加盟国でない連合加盟国は、特別引出権に相当する自国の通貨の額を一方的に宣言するよう要請される。
5 各郵政庁は、その料金につき、必要に応じ、また、自国の貨幣制度に適合する限り、端数を切り上げ又は切り捨てる権能を有する。
6 郵政庁は、この条の規定に従つて料金を設定するに当たり用いた特別引出権に相当する自国の通貨の額が変動した場合において、設定された料金の金フラン相当額がその変動に伴いこの条約により認められた最高又は最低の限度額を15パーセントを超えて上回り又は下回ることとならないときに限り、この条約及び約定に定める料金の自国の通貨による相当額並びに国際返信切手券の売りさばき価格を改正する義務を負わない。
(郵便切手)
第9条 料金納付用の郵便切手は、郵政庁のみが発行する。
(用紙)
第10条  
1 用紙に用いる字句並びに用紙の色及び大きさは、この条約及び約定の施行規則に定めるものでなければならない。
2 郵政庁が相互間で使用する用紙は、関係郵政庁が直接の取決めによつて別段の決定をしない限り、フランス語を用いて、行間対訳を付して又は付することなく作成する。
3 公衆用の用紙であつてフランス語を用いて印刷していないものには、フランス語による行間対訳を付する。
(郵便本人票)
第11条  
1 各郵政庁は、郵便本人票を認めない旨を通告しなかつた加盟国における郵便業務上証拠書類としての効力を有する郵便本人票を、その請求者に交付することができる。
2 郵便本人票を交付する郵政庁は、その交付につき、5フランを超えない料金を徴収することができる。
3 郵政庁は、郵便物の交付又は金銭業務の証書類についての払渡しが正規の郵便本人票の提示の下に行われたことを立証した場合には、責任を免れる。郵政庁は、正規の郵便本人票の忘失、盗取又は詐欺使用によつて生ずる結果についても、責任を負わない。
4 郵便本人票は、発行の日から起算して5年間有効とする。ただし、次の場合には、無効となる。
(a)本人の容ぼうが写真又は特徴書きに相応しないほど変わつた場合
(b)郵便本人票が本人に関する一定の記入事項を点検することができないほど損傷している場合
(c)郵便本人票に変造の形跡がある場合
(勘定の決済)
第12条 郵便業務から生ずる国際的な勘定の郵政庁間の決済は、これに関する取決めがある場合には、一般の取引とみなし、関係加盟国の通常の国際的な義務に従つて行うことができる。この種の取決めがない場合には、勘定の決済は、この条約の施行規則の定めるところにより行う。
(処罰に関する約束)
第13条 加盟国の政府は、次の目的のために必要な措置をとること又は当該措置を自国の立法機関に提議することを約束する。
(a)郵便切手(通用が廃止されたものを含む。)、国際返信切手券及び郵便本人票の偽造を処罰すること。
(b)次のものの使用又は流布を処罰すること。
1.偽造した郵便切手(通用が廃止されたものを含む。)、既に使用した郵便切手及び料金計器又は印刷機による印影であつて偽造し又は既に使用したもの
2.偽造した国際返信切手券
3.偽造した郵便本人票
(c)正規の郵便本人票の詐欺使用を処罰すること。
(d)いずれかの加盟国の郵政庁が発行する切手類と混同しやすいような偽造又は模造の郵便業務用の切手類を製造しかつ流布する詐欺行為を禁止しかつ抑圧すること。
(e)麻薬、向精神剤及び爆発性又は発火性の物質その他危険性のある物質を郵便物に入れることを防止し、かつ、必要があるときは、処罰すること。ただし、この条約及び約定がこれらの物質を郵便物に入れることを明示的に認めている場合は、この限りではない。

第2章 郵便料金の免除

(郵便料金の免除)
第14条 郵便料金の免除は、この条約及び約定に明文の定めのある場合に限つて行う。
(郵便業務の事務用通常郵便物についての郵便料金の免除)
第15条 郵便業務の事務用通常郵便物については、次のことを条件として、第69条4の規定が適用される場合を除くほか、郵便料金を免除する。
(a)郵政庁又は郵便局が差し出すものであること。
(b)万国郵便連合の機関と限定連合の機関との間若しくは限定連合の機関の間で交換し又はこれらの機関が郵政庁若しくは郵便局にあてて差し出すものであること。
(捕虜及び抑留された文民に関する郵便物についての郵便料金の免除)
第16条  
1 通常郵便物、小包郵便物及び金銭業務の証書類であつて、捕虜が直接又は捕虜の待遇に関する1949年8月12日のジュネーヴ条約第122条に規定する情報局若しくは同条約第123条に規定する中央捕虜情報局を通じて発受するものについては、第69条2の規定が適用される場合を除くほか、郵便料金を免除する。中立国内に収容されている交戦者は、この1の規定の適用上、捕虜とみなす。
2 1の規定は、通常郵便物、小包郵便物及び金銭業務の証書類であつて、直接又は戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーブ条約第136条に規定する情報局若しくは同条約第140条に規定する中央被保護者情報局を通じ、他国から発して同条約に規定する抑留された文民にあてるもの又はこれらの者が差し出すものについても適用する。
3 1及び2に規定する情報局及び中央情報局も、1及び2に規定する者に関する通常郵便物、小包郵便物及び金銭業務の証書類であつて、これらの情報局又は中央情報局が1及び2に定める条件により直接又は仲介者として発受するものについては、郵便料金の免除の利益を享有する。
4 1から3までの規定により郵便料金を免除される小包郵便物の差出しは、重量5キログラムを超えないものに限り認められる。その内容品を分割することのできない小包郵便物及び捕虜に分配するために収容所又はその代表者にあてた小包郵便物の重量の最大限度は、10キログラムとする。
(点字郵便物についての郵便料金の免除)
第17条 点字郵便物については、第69条2の規定が適用される場合を除くほか、普通料金、第24条1の表に掲げる特別料金及び代金引換料を免除する。

第2部 通常郵便に関する規定

第1章 総 則

(通常郵便物)
第18条 通常郵便物とは、書状、郵便葉書、印刷物、点字郵便物及び小形包装物をいう。
(料金並びに重量及び大きさの制限並びに一般的条件)
第19条  
1 連合の全境域における通常郵便物の運送に係る料金並びに重量及び大きさの制限は、次の表の1から3まで、6及び7の欄に掲げるところにより定める。基本料金(3の欄)は、その100パーセントを限度として引き上げ(4の欄)又はその70パーセントを限度として引き下げる(5の欄)ことができる。料金は、第25条6の規定が適用される場合を除くほか、配達業務が名あて国において実施されているときは、郵便物の受取人の住所への配達の費用を含む。
郵便物重量段階基本料金(サンチーム)料 金(サンチーム)制    限
最高限度額(100パーセントの引上げ)最低限度額(70パーセントの引き下げ)重 量大 き さ
書状20グラムまで7515022.502キログラム
最大限度
 長さと幅と厚さとを合計して900ミリメートルとし、一辺の長さは、600ミリメートルを超えないものとする(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)。
 巻物については、長さと直径の2倍とを合計して1,040ミリメートルとし、長さは、900ミリメートルを超えないものとする(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)。
最小限度
長さ140ミリメートル、幅90ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)を下らない大きさの一面を有するものでなければならない。
20グラムを超え100グラムまで18036054
100グラムを超え250グラムまで360720108
250グラムを超え500グラムまで6901,380207
500グラムを超え1,000グラムまで1,2002,400360
1,000グラムを超え2,000グラムまで1,9503,900585
郵便葉書 52.5010515.75 
最大限度
 長さ148ミリメートル、幅105ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)
最小限度
 長さ140ミリメートル、幅90ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)
 長さは、幅に2の平方根(近似値1.4)を乗じたもの以上とする。
印刷物20グラムまで37.507511.252キログラム(書籍及び冊子については、5キログラム。この重量は、関係郵政庁間の合意により10キログラムまで引き上げることができる。)
最大限度
 長さと幅と厚さとを合計して900ミリメートルとし、一辺の長さは、600ミリメートルを超えないものとする(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)。
 巻物については、長さと直径の2倍とを合計して1,040ミリメートルとし、長さは、900ミリメートルを超えないものとする(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)。
最小限度
 長さ140ミリメートル、幅90ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)を下らない大きさの一面を有するものでなければならない。
 巻物については、長さと直径の2倍とを合計して170ミリメートルとし、長さは、100ミリメートルを下らないものとする。
20グラムを超え100グラムまで82.5016524.75
100グラムを超え250グラムまで15030045
250グラムを超え500グラムまで27054081
500グラムを超え1,000グラムまで450900135
1,000グラムを超え2,000グラムまで6301,260189
追加の1,000グラムの段階ごとに31563094.50
点字郵便物第17条参照7キログラム
小形包装物100グラムまで82.5016524.751キログラム
100グラムを超え250グラムまで15030045
250グラムを超え500グラムまで27054081
500グラムを超え1,000グラムまで450900135

2 加盟国は、例外的に、1の表の重量段階の構成を変更することができる。この場合には、次の条件を満たさなければならない。
(a)各種類の郵便物につき、最初の重量段階は、1の表の最初の重量段階でなければならない。
(b)各種類の郵便物につき、最後の重量段階の最大重量は、1の表の重要の最大限度を超えてはならない。
(c)各種類の郵便物につき、加盟国が採用する各重量段階の料金の間には、1の表の各重量段階の基本料金の間における割合と同一の割合が保持されなければならない。
3 内国業務において通常郵便物のうちの一の種類としての郵便葉書を廃止した加盟国は、例外的に、国際業務の郵便葉書について書状の料金を適用する権能を有する。
4 1及び2(a)の規定にかかわらず、郵政庁は、印刷物については、50グラムまでを第一重量段階として適用する権能を有する。
5 1に定める限度額の範囲内で設定する料金の間には、第8条5の規定が適用される場合を除くほか、基本料金の間における割合と同一の割合ができる限り保持されなければならない。各郵政庁は、例外的に、郵便葉書、印刷物又は小形包装物の料金につき、1に定める限度額の範囲内で、書状の料金について適用する引上げ率又は引下げ率と異なる引上げ率又は引下げ率を適用することができる。
6 各郵政庁は、自国内で発行される新聞及び定期刊行物については、その50パーセントを限度として印刷物の料金を引き下げた料金を適用する権能を有する。もつとも、各郵政庁は、その引下げを、自己の規則に定める条件であつて新聞紙の料金により運送するための条件を満たす新聞紙及び定期刊行物についてのみ行う権利を留保する。目録、目論見書、定価表等の商用印刷物は、その発行が定期的であるかないかを問わず、その引下げから除外するものとし、新聞紙及び定期刊行物に添付する紙片に印刷した広告についても、同様とする。
7 郵政庁は、書籍、冊子、楽譜及び地図であつてこれらの表紙又はとびらに掲げるもの以外に広告類を有しないものについても、6の規定による引下げの率と同率の引下げを許容することができる。
8 同一名あて地の同一受取人にあてた印刷物であつて、一又は二以上の特別の郵袋に納められたものについて適用する料金は、各郵袋の総重量につき1キログラムの段階ごとに計算する。郵政庁は、特別の郵袋に納めて発送する当該印刷物については、その10パーセントを限度として印刷物の料金を引き下げることを許容する権能を有する。当該印刷物については、1に定める重量の制限を適用しない。ただし、郵袋1個の重量は、30キログラムを超えてはならない。
9 差出郵政庁は、封筒に入れた書状及び印刷物であつて第一重量段階に属しかつ定形郵便物でないもの並びにカードの形態の書状であつて次条1(b)に定める条件を満たさないものにつき、第二重量段階の郵便物の料金の額を限度とする料金を適用する権能を有する。差出郵政庁は、また、封筒に入れた書状及び印刷物であつて、重量が20グラムを超え、かつ、同条1に定める他の条件を満たさないものにつき、当該郵便物の属する重量段階の一段階上の重量段階の料金の額を限度とする料金を適用することができる。
10 異なる料金を課される物品をまとめて単一の郵便物とすることは、その総重量が、料金率の最も高い種類の郵便物の重量の最大限度を超えないことを条件として、認められる。当該単一の郵便物の総重量について適用する料金は、料金率が最も高い種類の郵便物の料金とする。
11 第15条に規定する郵便業務の事務用通常郵便物については、1に定める重量及び大きさの制限を適用しない。ただし、郵袋1個の重量は、30キログラムを超えてはならない。
12 郵政庁は、自国内で差し出される通常郵便物につき、内国業務の同種の郵便物について定める重量の制限を適用することができる。ただし、当該重量の制限が1に定める重量の制限を超えない場合に限る。
(定形郵便物)
第20条  
1 前条1の規定に適合する郵便物のうち長さが幅に2の平方根(近似値1.4)を乗じたものを下らない長方形の郵便物であつて形態により次の条件を満たすものは、定形郵便物とする。
(a)封筒に入れた郵便物
1.普通の封筒に入れた郵便物
大きさの最小限度 長さ140ミリメートル、幅90ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)
大きさの最大限度 長さ235ミリメートル、幅120ミリメートル(許容差は、それぞれ2ミリメートルとする。)
重量の最大限度 20グラム
厚さの最大限度 5ミリメートル
なお、あて名は、封筒の封じ目のない面上の四辺がそれぞれ次の位置にある長方形の部分内に記載されていなければならない。
封筒の上辺から40ミリメートル(許容差は、2ミリメートルとする。)
右辺から15ミリメートル
下辺から15ミリメートル
右辺から140ミリメートル
2.透かし窓のある封筒に入れた郵便物
普通の封筒に入れた郵便物と同一の大きさ、重量及び厚さ。透かし窓のある封筒に入れた郵便物は、また、この条約の施行規則第123条に定める一般的引受条件のほかに、次の条件を満たさなければならない。
透かし窓が、封筒の四辺から少なくとも次の距離にあること。
封筒の上辺から40ミリメートル(許容差は、2ミリメートルとする。)
右辺から15ミリメートル
左辺から15ミリメートル
下辺から15ミリメートル
窓の縁に色付きの帯又は枠がないこと。
3.封筒に入れたすべての郵便物
差出人の住所氏名が封筒の表面に記載される場合には、その場所は、上部左すみとすること。この場所は、また、業務上の記載及び票符のために充てなければならない。この場所に差出人の住所氏名が記載されている場合には、業務上の記載及び票符は、差出人の住所氏名の下に位置させることができる。書状は、封筒の封じ目全体を閉じなければならない。
(b)カードの形態の郵便物
郵便葉書と同一の大きさ及び耐力
(c)(a)及び(b)の郵便物
 あて名が長辺に沿つて記載されていること、名あて面の上辺から40ミリメートル(許容差は、マイナス2ミリメートルとする。)、右辺から74ミリメートルの長方形の部分が料金納付及び消印のために残されていること並びに郵便切手又は料金納付の印影がその部分の上部の右すみに付されていること。
 無関係ないかなる記載又は表示も、次の部分に行われていないこと。
あて名の下の部分
あて名の右側で、料金納付及び消印のための部分から下辺までの部分
あて名の左側で、あて名の一行目から下辺までのすくなくとも幅15ミリメートルの部分
封筒の下辺から15ミリメートル、右辺から140ミリメートルの部分(この部分は、前記の無関係な記載又は表示を行うことのできない部分と一部重なる。)
2 次の郵便物は、定形郵便物としない。
折り合わせたカード
止め金、金属製のはと目又はかぎホックによつて閉じた郵便物
露出したまま(封筒に入れないで)差し出されるせん孔したカード
封筒が、紙と全く異なる物理的特性を有する材料(窓のある封筒の窓を作るために使用する材料を除く。)で作られた郵便物
突起した物品を包有する郵便物
露出したまま(封筒に入れないで)差し出される折り合わせた書状であつて、すべての辺が閉じてなく、かつ、機械処理のための十分な耐力を有しないもの
(死滅しやすい又は変敗しやすい生物学上の材料及び放射性物質)
第21条  
1 この条約の施行規則の定めるところにより包装された死滅しやすい又は変敗しやすい生物学上の材料及び放射性物質については、書状の料金が適用されるものとし、また、書留とされなければならない。これらの材料及び物質の差出しは、当該郵便物を相互に又は一方的に受領することについてその郵政庁が同意を表明した加盟国の間においてのみ認められる。これらの材料及び物質は、最も速達の線路(通常の場合には、所要の航空増料金の納付を条件として、航空路)によつて送達する。
2 死滅しやすい又は変敗しやすい生物学上の材料は、適格性のある公認の研究所の間においてのみ交換することができるものとし、放射性物質は、正式に認められた差出人のみが差し出すことができる。
(誤つて引き受けられた郵便物)
第22条  
1 この条約及びこの条約の施行規則の認める場合を除くほか、第19条若しくは前条又はこの条約の施行規則に定める条件を満たさない郵便物は、引き受けない。誤つて引き受けられた郵便物は、差出郵政庁に返送する。もつとも、名あて郵政庁は、受取人に当該郵便物を配達することができる。この場合において、名あて郵政庁は、必要があるときは、当該郵便物につき、その封かん方法、内容品、重量又は大きさに従つて属する通常郵便物の種類について定める料金を適用する。第19条1に定める重量の最大限度を超える郵便物に対しては、その実際の重量に従つて料金を課することができる。
2 1の規定は、第36条2又は3の規定に抵触する郵便物について準用する。
3 第36条の規定により禁止されている物品(同条2又は3に規定する物品を除く。)を包有する郵便物であつて誤つて引き受けられたものは、同条の規定に従つて取り扱う。
(外国における通常郵便物の差出し)
第23条  
1 いずれの加盟国も、その領域内に居住する差出人が外国において適用される一層低い料金の利益を受けるために当該外国において差し出し又は差し出させる通常郵便物を送達し又は受取人に配達する義務を負わない。通常郵便物がこれらの差出人により外国において多量に差し出される場合には、その差出しが一層低い料金の利益を受けるために行われるものであるかないかを問わず、同様とする。
2 1の規定は、差出人が居住国において準備した後に国境を越えて搬出した郵便物又は外国において作成された郵便物のいずれについても、区別なく適用する。
3 関係郵政庁は、1及び2に規定する郵便物を差出元に返送し、又はこれに対し内国料金を課する権利を有する。差出人が内国料金の支払を拒否した場合には、当該関係郵政庁は、自国の法令に従つて当該郵便物を処分することができる。
4 いずれの加盟国も、差出人が居住国以外の国において多量に差し出し又は差し出せる通常郵便物を引き受け、送達し又は受取人に配達する義務を負わない。関係郵政庁は、当該通常郵便物を、差出元に返送し又は料金を還付することなく差出人に還付する権利を有する。
(特別料金)
第24条  
1 この条約に規定する料金であつて第19条の料金のほかに徴収するものは、「特別料金」という。その金額は、次の表に従つて定める。
料金の名称金額備考
(a)締切時刻後の差出しの料金(次条1) 内国制度における料金と同額 
(b)窓口通常取扱時間外の差出しの料金(次条2) 内国制度における料金と同額 
(c)差出人の住所からの取集めの料金(次条3) 内国制度における料金と同額 
(d)窓口の通常取扱時間外の交付の料金(次条4) 内国制度における料金と同額 
(e)留め置き料(次条5) 内国制度における料金と同額 
(f)重量500グラムを超える小形包装物の受取人への配達の料金(次条6) 最高限60サンチーム 住所配達の場合には、この料金に最高限30サンチームを加えることができる。
(g)保管料(第26条) 重量500グラムを超えるすべての通常郵便物(点字郵便物を除く。)について国内法令により定める料金率による額 
(h)普通郵便物の料金未納又は料金不足の場合の料金(第30条1及び2) 配達国が採用している第一重量段階の書状の料金を分子とし、差出国が採用している当該段階の書状の料金を分母とする分数を不納額に乗じて算出した額に最高限1フランの取扱料金又は国内法令により定める料金を加えた額 配達郵政庁は、希望する場合には、上記の取扱料金のみを徴収することができる。
(i)別配達料(第32条2、3及び6) 第一重量段階の普通書状の料金の額を最低限度とし、5フランを最高限度とする額 郵政庁は、第19条8の規定に該当する郵便物を包有する各郵袋については、個別料金に代えて、個別料金の5倍の額を超えない一括料金を徴収する。別配達が特別の負担を与える場合には、内国制度の同種の郵便物に関する規定に従つて補充料金を徴収することができる。受取人が別配達を請求する場合には、内国制度における料金を徴収することができる。
(j)取戻料又はあて名変更料(第33条2) 最高限4フラン 
(k)転送請求料(第34条3) 内国制度における料金と同額 
(l)転送料又は返送料(第34条4及び第35条8) 内国制度における料金と同額 
(m)通関料(第38条) 最高限8フラン 郵政庁は、第19条8の規定に該当する郵便物を包有する各郵袋については、個別料金に代えて、最高限10フランの一括料金を徴収する。
(n)課金別納郵便物の配達について徴収する料金(第40条3から5まで)
1.差出郵政庁が徴収する料金として最高限3フラン
2.差出しの後に行われた請求につき差出郵政庁が徴収する追加料金として最高限4フラン
3.名あて郵政庁のために徴収する手数料として最高限3フラン
 
(o)取調料(第42条4) 最高限2フラン 
(p)書留料(第44条1(b)及び2並びに第47条1(b)及び2) 最高限4フラン
1.郵政庁は第19条8の規定に該当する郵便物を包有する各郵袋については、個別料金に代えて、個別料金の5倍の額を超えない一括料金を徴収する。
2.郵政庁は、個別料金又は一括料金のほかに、書留郵便物及び価格表記書状のためにとつた特別の安全措置につき、自国の法令により定める特別の料金を差出人又は受取人から徴収することができる。
(q)価格表記料(第47条1(c)) 名あて国のいかんを問わず、表記金額200フランごとに及びその端数につき最高限1フラン又は表記金額の各段階ごとに各段階の金額の2分の1パーセントに相当する額(不可抗力による危険を負担する国においても、同額の料金を適用する。) 
(r)不可抗力危険負担料(第44条3) 各書留郵便物について最高限40サンチーム 
(s)受取通知料(第48条1) 最高限3フラン 
(t)受取人本人への手交の料金(第49条1) 最高限50サンチーム 

2 1の表に掲げる金額を超える額の料金を内国業務において適用する加盟国は、国際業務においても当該料金を適用することができる。
(締切時刻後の差出しの料金、窓口通常取扱時間外の差出しの料金、差出人の住所からの取集めの料金、窓口通常取扱時間外の交付の料金、留め置き料及び小形包装物の配達料)
第25条  
1 郵政庁は、締切時刻後にその差立業務に差し出される郵便物については、自国の法令の定めるところにより差出人から追加料金を徴収することができる。
2 郵政庁は、窓口通常取扱時時間外に窓口に差し出される郵便物については、自国の法令の定めるところにより差出人から追加料金を徴収することができる。
3 郵政庁は、差出人の住所から取り集める郵便物については、自国の法令の定めるところにより差出人から追加料金を徴収することができる。
4 郵政庁は、窓口通常取扱時間外に窓口において交付する郵便物については、自国の法令の定めるところにより受取人から追加料金を徴収することができる。
5 名あて国の郵政庁は、留め置き郵便物に対しては、内国制度の同種の郵便物について自国の法令により定める特別料金を課すことができる。
6 名あて国の郵政庁は、受取人に配達する重量500グラムを超える小形包装物については、前条1の表(f)の特別料金を徴収することができる。
(保管料)
第26条 名あて郵政庁は、重量500グラムを超える通常郵便物であつて受取人が無料で引き取ることのできる期間内に引き取らなかつたものについては、自国の法令の定めるところにより保管料を徴収することができる。保管料は、点字郵便物については、徴収しない。
(料金の納付)
第27条  
1 第18条に規定する郵便物(第15条から第17条までの規定に該当する郵便物を除く。)については、原則として、差出人が料金を完全に前納しなければならない。
2 差出国の郵政庁は、料金未納又は料金不足の通常郵便物を差出人が料金を完全に納付するように差出人に還付する権能を有する。
3 差出郵政庁は、また、差出人に代わり料金未納の通常郵便物の料金を納付し又は料金不足の通常郵便物の料金を完全に納付した後、未納又は不足の金額を差出人から徴収することができる。
4 差出郵政庁が2及び3の権能を行使しない場合又は差出人に料金を完全に納付させることができない場合のいずれの場合においても、料金未納又は料金不足の書状及び郵便葉書は、名あて国に送達する。書状及び郵便葉書以外の郵便物であつて料金未納又は料金不足のものも、送達することができる。
5 最初の運送につき正規に料金が納付され、かつ、補充料金が転送前に納付された郵便物は、正当に料金が納付されたものとみなす。
(料金納付の方法)
第28条  
1 料金の納付は、次のいずれかによつて行う。
(a)差出国において効力を有する郵便切手であつて郵便物に印刷され又ははり付けられたもの
(b)公に採用されかつ郵政庁の直接の監督の下に使用される料金計器による印影
(c)印刷機その他の押印機器による印影(差出郵政庁の規則がそのような押印制度を認める場合に限る。)
(d)新聞紙及び定期刊行物の予約に関する約定に基づいて発送される新聞紙及びその包装物並びに定期刊行物については、「Abonnemen-t-poste」の記載の次に示される料金が納付されている旨の表示、例えば「Taxe percue」又は「T.P.」の表示(これらの記載及び表示は、(c)の押印機器により行わなければならない。)
2 同一名あて地の同一受取人にあてた印刷物であつて特別の郵袋に納められたものの料金の納付は、1(a)から(d)までのいずれかによつて行うものとし、料金の総額は、郵袋の名あて票札上に表示する。
(船舶内における通常郵便物の料金の納付)
第29条  
1 航海の始点若しくは終点又は寄港地に停泊中の船舶内で差し出される通常郵便物については、停泊国の郵便切手で当該停泊国の料金率に従つて料金を納付する。
2 公海上の船舶内で差し出される通常郵便物については、関係郵政庁の間の特別の合意がない限り、当該船舶の所属している国又は当該船舶を維持している国の郵便切手でこれらの国の料金率に従つて料金を納付することができる。この方法によつて料金が納付された郵便物は、船舶の寄港地への到着の後できる限り速やかに当該寄港地の郵便局に引渡さなければならない。
(料金未納又は料金不足の場合の料金)
第30条  
1 差出郵政庁は、料金未納又は料金不足の場合において、差出人に代わつて料金未納の通常郵便物の料金を納付し又は料金不足の通常郵便物の料金を完全に納付した後未納又は不足の金額を差出人から徴収するときは、第24条1の表(h)に規定する取扱料金を差出人から併せて徴収することができる。
2 1の規定による差出人に代わる料金の納付がされなかつた場合には、料金未納又は料金不足の郵便物につき、受取人から、又はこれらの郵便物が返送されたときは差出人から、第24条1の表(h)の特別料金を徴収する。
3 書留郵便物及び価格表記書状は、到着したときは、正当に料金が納付されたものとみなす。
(国際返信切手券)
第31条  
1 郵政庁は、国際事務局の発行する国際返信切手券を売りさばく権能及び自国の法令に従つてその売りさばきを制限する権能を有する。
2 国際返信切手券の価額は、1フラン50サンチームとし、郵政庁が設定する売りさばき価格は、これを下ることができない。
3 国際返信切手券は、各加盟国において、外国にあてて平面路によつて発送する普通書状の最低料金を表示する1枚又は2枚以上の郵便切手と引き換えることができる。引換国の郵政庁の規則が認める場合には、国際返信切手券は、切手付書簡類とも引き換えることができる。十分な枚数の国際返信切手券が提出された場合には、郵政庁は、航空増料金のある郵便物として航空路によつて発送する普通書状の最低料金の納付に必要な郵便切手を提供する。
4 郵政庁は、また、国際返信切手券とその引換えによつて料金を納付する郵便物とを同時に差し出すことを要求する権能を有する。
(別配達郵便物)
第32条  
1 通常郵便物は、郵政庁が別配達の業務を行つている国においては、差出人の請求に応じ、配達局に到着した後できる限り速やかに特別の配達人が配達する。もつとも、価格表記書状については、名あて郵政庁は、自己の規則により定める場合には、郵便物自体に代えて到着通知書を別配達によつて配達する権能を有する。
2 1の郵便物は、「別配達郵便物」といい、これに対しては、普通料金のほかに第24条1の表(i)の特別料金を課する。この特別料金は、完全に前納しなければならない。
3 別配達が受取人の住所の位置又は名あて局への到着の日及び時刻との関係上名あて郵政庁に対して特別の負担を与える場合には、郵便物の配達及び補充料金の徴収は、内国制度の同種の郵便物に関する規定により規律する。
4 前納しなければならない料金の全額が完全に納付されていない別配達郵便物は、差出局が別配達として取扱つたものでない限り、普通の方法により配達するものとし、差出局が別配達として取扱つたものである場合には、これに対し第30条の規定に基づいて料金を課する。
5 郵政庁は、別配達の試みを1回にのみとどめることができる。この試みが目的を達しなかつた場合には、当該郵便物は、普通の郵便物として取り扱うことができる。
6 受取人は、名あて郵政庁の規則が認める場合には、自己あての郵便物を到着の後直ちに別配達によつて配達することを配達局に請求することができる。この場合において、名あて郵政庁は、内国業務において適用する料金を配達の際に徴収することができる。
(取戻し及び差出人の請求によるあて名の変更又は訂正)
第33条  
1 通常郵便物の差出人は、次の場合に限り、郵便物を取り戻し、又はそのあて名を変更することができる。
(a)郵便物が受取人に配達されていない場合
(b)郵便物が第36条の規定に抵触することを理由として権限のある当局によつて没収され又は棄却されていない場合
(c)郵便物が名あて国の法令に基づいて差し押さえられていない場合
2 取戻請求又はあて名変更請求は、差出人の費用負担で郵便又は電信によつて送達する。差出人は、各請求につき、第24条1の表(j)の特別料金を納付するものとし、請求が電信によつて送達される場合には、更に、電報料を納付する。郵便物が差出国にある間は、取戻請求又はあて名の変更若しくは訂正の請求は、差出国の法令の定めるところにより処理する。
3 各郵政庁は、自国の法令が認める場合には、他の郵政庁の業務に差し出された通常郵便物に関する取戻請求又はあて名変更請求を受理する。
4 差出人は、取戻請求又はあて名変更請求について名あて局のとつた措置につき電信によつて通知を受けることを希望する場合には、電報料を納付する。電報が利用される場合には、電報料は、15語分として計算する返信料前払電報の料金とする。テレックスが利用される場合には、差出人から徴収する電報料は、原則として、当該請求をテレックスによつて送達するために徴収する電報料の額と同額とする。
5 同一差出人から同一受取人にあてて同一郵便局に同時に差し出された2個以上の郵便物に関する各取戻請求又は各あて名変更請求については、2の規定による料金は、1個分のみを徴収する。
6 受取人の氏名又は身分の変更を伴わない単なるあて名の訂正は、差出人が、名あて局に対して直接、すなわちあて名変更請求のための手続の履行及び2の特別料金の納付をふることなく、請求することができる。
7 取戻請求に基づく郵便物の差出元への返送は、差出人が航空増料金を納付することを約束する場合には、航空路によつて行う。あて名変更請求に基づいて郵便物が航空路によつて転送される場合には、新たな航空運送路に係る航空増料金を受取人から徴収し、配達郵政庁がこれを取得する。
(転送)
第34条  
1 受取人がその住所を変更した場合には、通常郵便物は、差出人により名あて国において通用する言語によつて転送禁止の記載が名あて面にされていない限り、内国業務において定める条件により直ちに受取人に転送する。ただし、一国から他国への転送は、郵便物が転送のための新たな運送について必要な条件を満たしている場合に限つて行う。航空路による転送については、第76条2から5まで及びこの条約の施行規則第195条の規定を適用する。
2 各郵政庁は、転送を行う機関を内国業務における転送を行う期間と一致するように定める権能を有する。
3 内国業務において転送請求料を徴収する郵政庁は、国際業務においてもこれと同額の料金を徴収することができる。
4 通常郵便物の一国から他国への転送については、この条約の施行規則の定めるところにより徴収する料金を除くほか、追加料金を徴収しない。もつとも、内国業務において転送料を徴収する郵政庁は、自己の業務内で転送される国際業務の通常郵便物についても、これと同額の料金を徴収することができる。
5 転送される通常郵便物は、差立て若しくは到着の際に課され又は最初の運送の後に転送のため途中で課された料金の納付と引換えに、受取人に配達するものとし、転送を行つた国が徴収を免除しない関税その他の特別の費用は、当該転送を行つた国に償還する。
6 留め置き料、通関料、保管料、手数料、別配達の補充料金及び小形包装物の受取人への配達の料金は、他国への転送の場合には、徴収を免除する。
(配達不能の郵便物の差出国又は差出人への返送)
第35条  
1 何らかの理由により受取人に配達することのできなかつた郵便物は、配達不能の郵便物として取り扱う。
2 配達不能の郵便物は、直ちに差出国に返送する。
3 受取人のために保管される郵便物又は留め置き郵便物の保管期間は、名あて郵政庁の規則により定める。ただし、保管期間は、名あて郵政庁が最長2箇月まで延長することを必要と認める特別の場合を除くほか、原則として、1箇月を超えることができない。差出人が名あて国において通用する言語による名あて面上の記載により請求した場合には、差出国への返送は、一層短い期間内に行う。
4 内国制度の郵便物であつて配達不能のものは、当該郵便物が再発送のための新たな運送について必要な条件を満たしている場合に限り、差出人に還付するため、国外に再発送する。
5 差出人の住所氏名の記載のない郵便葉書は、返送しない。ただし、書留郵便物は必ず返送する。
6 配達不能の印刷物の差出元への返送は、差出人が名あて国において通用する言語による郵便物面上の記載により返送を請求した場合を除くほか、義務的ではない。書留印刷物及び書籍は、必ず返送する。
7 航空路による差出国への返送については、第77条及びこの条約の施行規則第195条の規定を適用する。
8 差出国に返送された配達不能の通常郵便物は、前条5に定める条件と同一の条件で差出人に還付する。当該通常郵便物については、この条約の施行規則の定めるところにより徴収する料金を除くほか、追加料金を徴収しない。もつとも、内国業務にいて返送料を徴収する郵政庁は、自国に返送される国際業務の通常郵便物についても、これと同額の料金を徴収することができる。
(禁制)
第36条  
1 その包装のために取扱者に危害を及ぼし又は他の郵便物若しくは郵便設備を汚染し若しくは損傷するおそれのある通常郵便物は、差出しを認められない。郵便物の封をするために使用する止め金は、鋭利なものであつてはならず、また、郵便業務の実施を妨げるものであつてはならない。
2 封かんした封筒に入れた書留書状及び価格表記書状以外の郵便物は、硬貨、銀行券、紙幣、各種の持参人払有価証券、旅行小切手、加工した又は加工していない白金、金又は銀、珠玉、宝石その他の貴重品を包有することができない。
3 印刷物、点字郵便物及び小形包装物は、例外的にこの条約の施行規則に定める場合を除くほか、
(a)現実的かつ対人的な通信の性質を有する記載をしてはならず、また、そのような性質を有する書類を包有してはならない。
(b)消印した若しくは消印していない郵便切手若しくは料金納付用証票又は証券を包有してはならない。
4 次の物品は、通常郵便物に入れてはならない。
(a)その性質上、1に規定する危害又は汚染若しくは損傷を与えるおそれのある物品
(b)麻薬及び向精神薬
(c)次に掲げるものを除く生きた動物。ただし、価格表記書状には、次に掲げるものも入れることができない。
1.みつばち、水ひる及び蚕
2.害虫の寄生虫及び捕食虫であつて、害虫駆除の用に供しかつ公認の施設の間で交換するもの
(d)爆発性又は発火性の物質その他危険性のある物質。もつとも、第21条に規定する死滅しやすい又は変敗しやすい生物学上の材料及び放射性物質は、この禁則に抵触しない。
(e)わいせつな又は不道徳な物品
(f)名あて国において輸入又は流布が禁止されている物品
5 4に掲げる物品を包有する郵便物であつて誤つて引き受けられたものは、これらの物品が包有されていることを発見した郵政庁の属する国の法令の定めるところにより取り扱う。書状は、現実的かつ対人的な通信の性質を有する書類であつて差出人、受取人及びこれらの者の同居人の間で交換されるもの以外のものを包有することができない。差出国又は名あて国の郵政庁は、そのような書類が包有されていることを発見した場合には、当該書類を自国の法令の定めによるところにより取り扱う。
6 4(b)、(d)又は(e)に掲げる物品を包有する郵便物は、いかなる場合にも、名あて地に送達せず、受取人に配達せず、また、差出元に返送しない。名あて郵政庁は、内容品のうち禁制に抵触しない部分を受取人に配達することができる。
7 誤つて引き受けたられた郵便物が差出元に返送されずかつ受取人に配達されない場合には、差出郵政庁は、当該郵便物について適用された取扱いに関し、遅滞なく通報を受ける。
8 各加盟国は、また、書状及び郵便葉書以外の通常郵便物であつて自国内における発行又は流布の条件を定める法令に抵触するものについては、自国の領域内で開袋継越しの運送を行わない権利を留保する。そのような郵便物は、差出郵政庁に返送する。
(税関検査)
第37条 差出国の郵政庁及び名あて国の郵政庁は、自国の法令の定めるところにより、通常郵便物を税関検査に付し、及び必要があるときは職権によつてこれを開くことができる。
(通関料)
第38条 差出国又は名あて国において税関検査に付される郵便物に対しては、税関への交付及び通関につき、又は単に税関への交付につき、第24条1の表(m)の特別料金を郵便料金として課すことができる。
(関税とその他の課金)
第39条 郵政庁は、課されることのある関税その他のすべての課金を郵便物の差出人又は受取人から徴収することができる。
(課金別納郵便物)
第40条  
1 郵政庁が同意を表明した加盟国の間の関係においては、差出人は、差出局にあらかじめ申し出ることにより、郵便物の配達の際に課される料金及び課金の全額を負担することができる。差出人は、郵便物の差出しの後においても、当該郵便物が受取人に配達されるまでの間は、郵便物が課金別納で配達されることを請求することができる。
2 1の場合には、差出人は、名あて局が請求する金額を納付することを約束し、また、必要があるときは十分な保証金を払い込む。
3 差出郵政庁は、第24条1の表(n)一の料金を差出人から徴収し、これを自国内で提供する業務の報酬として取得する。
4 1の請求が差出しの後に行われる場合には、差出郵政庁は、更に、第24条1の表(n)二の追加料金を徴収する。1の請求が電信によつて送達される場合には、差出人は、更に、電報料を納付する。
5 名あて郵政庁は、郵便物1個につき、第24条1の表(n)三の手数料を課することができる。この手数料は、第38条の料金とは別個のものとし、名あて郵政庁のために差出人から徴収する。
6 郵政庁は、課金別納郵便物の業務を書留郵便物及び価格表記書状についてのみ行う権利を有する。
(関税その他の課金の徴収の免除)
第41条 郵政庁は、差出元に返送し、内容品の全面的損傷を理由として棄却し又は第三国に転送する郵便物につき、関税その他の課金の徴収が免除されるように自国の関係機関と交渉することを約束する。
(取調請求)
第42条  
1 利用者は、郵便物の差出しの日の翌日から起算して1年以内に限り取調請求を行うことができる。
2 各郵政庁は、できる限り速やかに取調請求を処理する。
3 各郵政庁は、他の郵政庁の業務に差し出された郵便物に関する取調請求を受理する。
4 取調請求については、差出人が受取通知について既に料金を納付した場合を除くほか、第24条1の表(o)の特別料金を徴収することができる。電信による取調請求の送達を請求された場合には、取調料のほかに、取調請求の送達のための電報料及び必要があるときは返信のための電報料を徴収する。返信のために電報が利用される場合には、電報料は、15語分として計算する返信料前払電報の料金とする。テレックスが利用される場合には、差出人から徴収する電報料は、原則として、当該取調請求をテレックスによつて送達するために徴収する電報料の額と同額とする。
5 同一差出人から同一受取人にあてて同一郵便局に同時に差し出された2個以上の郵便物に関する取調請求については、1個分のみの料金を徴収する。もつとも、差出人の請求に応じ異なる二以上の線路によつて送達しなければならなかつた書留郵便物又は価格表記書状に関する取調請求については、利用した各線路につき料金を徴収する。
6 取調請求が業務上の過失を起因とするものであつた場合には、4の特別料金は、これを徴収した郵政庁が還付する。もつとも、4の特別料金は、いかなる場合にも、賠償金の支払の義務を負う郵政庁から取り立てることができない。

第2章 書留郵便物及び価格表記書状

(書留郵便物の引受け)
第43条  
1 第18条に規定する通常郵便物は、書留として発送することができる。
2 書留郵便物の差出人に対しては、差出しの際に無料で受領証を交付する。
3 封かんした封筒に入れた書留書状は、差出国及び名あて国の法令が認める場合には、硬貨、銀行券、紙幣、各種の持参人払有価証券、旅行小切手、加工した又は加工していない白金、金又は銀、珠玉、宝石その他の貴重品を包有することができる。
(書留郵便物の料金)
第44条  
1 書留郵便物の料金は、次のものから成るものとし、前納しなければならない。
(a)郵便物の種類に従つて課される普通料金
(b)第24条1の表(p)の規定による定額の書留料
2 特別の安全措置が必要である場合には、郵政庁は、第24条1の表(p)の備考欄二に規定する特別の料金を徴収することができる。
3 不可抗力による危険を負担する郵政庁は、第24条1の表(r)の特別料金を徴収することができる。
(価格表記書状の引受け)
第45条  
1 有価証券又は有価の書類若しくは物品を包有し、かつ、差出人の表記する価格に従つて内容品を保険に付した書状は、「価格表記書状」として交換することができる。その交換は、当該郵便物を相互に又は一方的に受領することについてその郵政庁が同意を表明した加盟国の間においてのみ行われる。
2 価格表記書状の差出人に対しては、差出しの際に無料で受領証を交付する。
3 郵政庁は、価格表記書状業務ができる限り自国のすべての郵便局において行われるように必要な措置をとる。
(価格表記書状の価格の表記)
第46条  
1 価格表記金額は、原則として無制限とする。
2 もつとも、各郵政庁は、価格表記金額を一定の金額以下に制限する権能を有する。当該金額は、5000フラン又は、内国業務において採用されている限度額が5000フラン未満である場合には、当該限度額を下ることができない。
3 異なる限度額を採用する国の間においては、最も低い限度額を相互に遵守する。
4 価格表記金額は、郵便物の内容品の実価を超えるものであつてはならない。もつとも、内容品の実価の一部分のみを表記することは、認められる。書類の表記金額であつて当該書類の作成費に対応する価格を表すものは、亡失の場合に当該書類の複製に要する費用を超えるものであつてはならない。
5 郵便物の内容品の実価を超えてされる価格の詐欺表記は、差出国の法令により定める司法上の訴追の対象となる。
(価格表記書状の料金)
第47条  
1 価格表記書状の料金は、次のものから成るものとし、前納しなければならない。
(a)普通料金
(b)第24条1の表(P)の規定による定額の書留料
(c)第24条1の表(q)の価格表記料
2 特別の安全措置が必要である場合には、郵政庁は、第24条1の表(p)の備考欄二に規定する特別の料金を徴収することができる。
(受取通知)
第48条  
1 書留郵便物又は価格表記書状の差出人は、差出しの際に第24条1の表(s)の料金を納付した上で、受取通知の請求を行うことができる。受取通知は、最も速達の線路(航空路又は平面路)によつて差出人に返送する。
2 差出人が通常の期間内に自己に返送されなかつた受取通知の請求を行う場合には、新たに料金を徴収せず、また、取調請求について第42条に規定する料金も徴収しない。
(受取人本人への手交)
第49条  
1 書留郵便物及び価格表記書状は、合意した郵政庁の間の関係においては、差出人の請求に応じて受取人本人に手交する。郵政庁は、受取人本人への手交の取扱いを受取通知が添付された書留郵便物及び価格表記書状についてのみ行うことを取り決めることができる。差出人は、当該請求を行う場合には、第24条1の表(t)の特別料金を納付する。
2 郵政庁は、1の規定により手交する郵便物の2回目の手交の試みを、手交が可能であると考えられる場合に限り、行う。

第3章 責 任

(書留郵便物についての郵政庁の責任の原則及び範囲)
第50条  
1 郵政庁は、書留郵便物に関しては、その亡失についてのみ責任を負う。この場合において、書留郵便物が開袋によつて運送されたか閉袋によつて運送されたかを問わない。
2 書留郵便物の内容品の全部の盗取又は全面的損傷は、当該書留郵便物の包装が盗取又は損傷の偶発的な危険から内容品を有効に保護するために十分であつたと認められ、かつ、事故が受取人(差出元への返送の場合には、差出人)による当該書留郵便物の受領前に確認されていることを条件として、亡失とみなされる。
3 郵政庁は、また、不可抗力による危険を負担することを約束することができる。当該危険の負担をする場合には、郵政庁は、自国内で差し出された書留郵便物の差出人に対し、当該書留郵便物のすべての運送路(転送又は差出元への返送の場合の運送路を含む。)において不可抗力により生ずる亡失について責任を負う。
4 差出人は、書留郵便物の亡失の場合には、郵便物1個につき60フランの賠償金を請求する権利を有する。この金額は、第19条8に規定する印刷物を納めた特別の郵袋であつて書留としたものについては、郵袋1個につき300フランとすることができる。
5 差出人は、受取人のために4に規定する権利を放棄することができる。差出人又は受取人は、自国の法令が認める場合には、第三者に対し賠償金の受取りを認めることができる。
6 内容品の全部を盗取され又は内容品が全面的に損傷した郵便物が配達された後は、4の規定にかかわらず、受取人が賠償金を請求する権利を有する。受取人は、差出人のために当該権利を放棄することができる。
7 差出郵政庁は、自国の差出人に対し、書留郵便物について自国の法令により定める賠償金を、その額が4に定める賠償金の額を下らないことを条件として、支払う権能を有する。もつとも、次の場合には、4に定める金額とする。
1.責任郵政庁に対する求償の場合
2.差出人が受取人のために自己の権利を放棄した場合
(価格表記書状についての郵政庁の責任の原則及び範囲)
第51条  
1 郵政庁は、価格表記書状に関しては、第53条に規定する場合を除くほか、亡失、盗取及び損傷について責任を負う。この場合において、価格表記書状が開袋によつて運送されたか閉袋によつて運送されたかを問わない。
2 郵政庁は、また、不可抗力による危険を負担することを約束することができる。当該危険の負担をする場合には、郵政庁は、自国内で差し出された価格表記書状の差出人に対し、当該価格表記書状のすべての運走路(転送又は差出元への返送の場合の運送路を含む。)において不可抗力により生ずる亡失、盗取及び損傷について責任を負う。
3 差出人は、原則として亡失、盗取又は損傷の実額に相当する賠償金を請求する権利を有する。間接の損害及び実現されなかつた利益については、考慮しない。賠償金の額は、いかなる場合にも、価格表記金額の金フランによる額を超えることができない。価格表記航空書状が平面路により転送され又は差出元に返送される場合には、責任は、その転送又は返送については、平面路によつて送達される郵便物について適用される責任に限定される。
4 内容品が盗取され又は損傷した価格表記書状が配達された後は、3の規定にかかわらず、受取人が賠償金を請求する権利を有する。
5 賠償金は、当該有価物の運送が引き受けられた場所及び時期における当該有価物と同種の有価物の金フランに換算した時価を基礎として算出する。時価がない場合には、賠償金は、当該場所及び時期における当該有価物と同種の有価物の普通価格を基礎として算出する。
6 価格表記書状の亡失又はその内容品の全部の盗取若しくは全面的損傷について賠償金が支払われる場合には、差出人(4の規定が適用される場合には、受取人)は、納付した料金(価格表記料を除く。)の還付を請求する権利を有する。価格表記料は、いかなる場合にも、差出郵政庁が取得する。
7 差出人は受取人のために3に規定する権利を放棄することができるものとし、受取人は差出人のために4に規定する権利を放棄することができる。差出人又は受取人は、自国の法令が認める場合には、第三者に対し賠償金の受取りを認めることができる。
(書留郵便物についての郵政庁の免責)
第52条  
1 郵政庁は、書留郵便物であつて、これと同種の郵便物について自己の規則により定める条件又は第11条3に定める条件に従つて配達したものについては、責任を負わない。
2 郵政庁は、次の場合には、責任を負わない。
1.書留郵便物が亡失した場合であつて、
(a)亡失が不可抗力によるとき。自己の業務において亡失が生じた郵政庁は、自国の法令の定めるところにより、当該亡失が不可抗力に該当する事情によるものであるかないかを決定するものとし、差出国の郵政庁が請求するときは、当該差出国の郵政庁に対して当該事情を通知する。ただし、不可抗力による危険を負担することを受諾した差出国の郵政庁に関しては、責任は、存続する(第50条3)。
(b)郵政庁の責任に関して別段の証拠がなく、かつ、郵政庁が不可抗力による業務書類の損傷のために当該書留郵便物について調査することができないとき。
(c)差出人が第42条1に定める期間内に取調請求を行わなかつたとき。
2.書留郵便物が名あて国の法令に基づいて保留され又は差し押さえられた旨を名あて国の郵政庁が通告した場合
3.書留郵便物が第36条2、3(b)及び4の禁制に抵触する内容品を包有しているために権限のある当局によつて没収され又は棄却された場合
4.書留郵便物の損傷が内容品の性質から生じたものである場合
3 郵政庁は、税関告知書の内容(どのように記載されているかを問わない。)について及び税関検査に付される通常郵便物の検査の際に第36条4(f)の規定に関し関税の行つた決定について、いかなる責任も負わない。
(価格表記書状についての郵政庁の免責)
第53条  
1 郵政庁は、価格表記書状であつて、これと同種の郵便物について自己の規則により定める条件又は第11条3に定める条件に従つて配達したものについては、責任を負わない。ただし、次の場合には、責任は、存続する。
(a)内容品の盗取若しくは損傷が当該価格表記書状の配達の前に若しくは配達の際に確認された場合又は、当該郵政庁の規則が認める場合において、受取人(差出元への返送の場合には、差出人)が、内容品が盗取され若しくは損傷した価格表記書状の配達を受ける際に留保を付したとき。
(b)受取人(差出元への返送の場合には、差出人)が、当該価格表記書状を正規に受領した場合においても、当該価格表記書状を配達した郵政庁に対し損害を発見した旨を遅滞なく申し出て、内容品の盗取又は損傷が配達の後に生じたものでないことを立証したとき。
2 郵政庁は、次の場合には、責任を負わない。
1.価格表記書状が亡失し又はその内容品が盗取され若しくは損傷した場合であつて、
(a)亡失、盗取又は損傷が不可抗力によるとき。自己の業務において亡失、盗取又は損傷が生じた郵政庁は、自国の法令の定めるところにより、当該亡失、盗取又は損傷が不可抗力に該当する事情によるものであるかないかを決定するものとし、差出国の郵政庁が請求するときは、当該差出国の郵政庁に対して当該事情を通知する。ただし、不可抗力による危険を負担することを受諾した差出国の郵政庁に関しては、責任は、存続する(第51条2)。
(b)郵政庁の責任に関して別段の証拠がなく、かつ、郵政庁が不可抗力による業務書類の損傷のために当該価格表記書状について調査することができないとき。
(c)損害が差出人の過失若しくは怠慢又は当該価格表記書状の内容品の性質から生じたものであるとき。
(d)当該価格表記書状が第36条4の禁制に抵触する内容品を包有しているために権限のある当局によつて没収され又は棄却されたとき。
(e)当該価格表記書状につき、内容品の実価を超える価格の詐欺表記がされているとき。
(f)差出人が当該価格表記書状の差出しの日の翌日から起算して1年以内に取調請求を行わなかつたとき。
2.価格表記書状が名あて国の法令に基づいて差し押さえられた場合
3.海路又は航空路による運送に関し、郵政庁が、その利用する船舶内又は航空機内にある価格表記書状についての責任を認めない旨を通知した場合。ただし、当該郵政庁は、価格表記書状の閉袋継越しについては、書留郵便物について定められている責任を負う。
3 郵政庁は、税関告知書の内容(どのように記載されているかを問わない。)について及び税関検査に付される価格表記書状の検査の際に税関の行つた決定について、いかなる責任も負わない。
(差出人の責任)
第54条  
1 通常郵便物の差出人は、運送を認められない物品の差出しにより又は郵便物の引受けがされるための条件を遵守しなかつたことにより他の郵便物に与えたすべての損害につき、郵政庁が負う責任の限度まで責任を負う。ただし、郵政庁又は運送事業者に過失又は怠慢があつた場合は、この限りではない。
2 差出人は、差出局が1に規定する損害を与えた郵便物を引き受けたことによつて自己の責任を免れることはない。
3 損害が差出人の過失によるものであることを確認した郵政庁は、その旨を差出郵政庁に通報するものとし、差出郵政庁は、必要があるときは、差出人に対して訴えを提起する。
(書留郵便物についての郵政庁の間における責任の決定)
第55条  
1 書留郵便物を異議なく受け取り、かつ、取調べに役立つすべての所定の資料を受領した郵政庁は、当該書留郵便物を受取人に配達し又は他の郵政庁に正規に送達したことを立証することができない場合には、反証が挙げられる時まで当該書留郵便物の亡失について責任を負う。
2 仲介郵政庁又は名あて郵政庁は、次の場合には、3の規定が適用されない限り、反証が挙げられる時まで責任を負わない。
(a)第4条の規定並びに閉袋の点検及び事故の確認に関する規定を遵守した場合
(b)当該書留郵便物に関する業務書類がこの条約の施行規則第107条に定める保存期間の満了によつて棄却された後に取調請求を受領したことを立証することができる場合。この(b)の規定は、請求者の権利を害するものではない。
(c)書留郵便物の個別記入の場合において、差出郵政庁が書状目録C12又は書留目録C13への書留郵便物の詳細な記入に関するこの条約の施行規則第157条1の規定を遵守しなかつたため、当該書留郵便物を正規に引き渡したことを立証することができないとき。
3 亡失が運送中に生じ、その事実がいずれの国の領域又は業務において生じたかを確定することができない場合には、関係郵政庁は、平等に損害を分担する。
4 郵政庁は、書留郵便物が不可抗力によつて亡失した場合において、その亡失が自国の領域又は自己の業務において生じたものであるときは、不可抗力による危険を自国及び差出国の双方が負担している場合に限り、差出郵政庁に対して責任を負う。
5 徴収が免除されなかつた関税その他の課金は、亡失について責任を負う郵政庁が負担する。
6 賠償金を支払つた郵政庁は、受取人、差出人又は第三者に対する求償権を有する場合には、当該賠償金の額を限度として、賠償金を受け取つた者に代位する。
(価格表記書状についての郵政庁の間における責任の決定)
第56条  
1 価格表記書状を異議なく受け取り、かつ、取り調べに役立つすべての所定の資料を受領した郵政庁は、当該価格表記書状を受取人に配達し又は他の郵政庁に正規に送達したことを立証することができない場合には、反証が挙げられる時まで責任を負う。
2 仲介郵政庁又は名あて郵政庁は、次の場合には、5、8及び9の規定が適用されない限り、反証が挙げられる時まで責任を負わない。
(a)価格表記書状の個別の点検に関するこの条約の施行規則第165条の規定を遵守した場合
(b)当該価格表記書状に関する業務書類がこの条約の施行規則第107条に定める保存期間の満了によつて棄却された後に取調請求を受領したことを立証することができる場合。この(b)の規定は、請求者の権利を害するものではない。
3 亡失、盗取又は損傷が航空運送企業の業務において生じた場合には、第82条1の規定に基づいて運送料を受領する郵政庁は、差出人に支払われた賠償金の額を差出郵政庁に償還し、責任のある航空運送企業から当該賠償金の額を取り立てる。この場合において、第1条3及びこの条の6の規定が適用される。差出郵政庁は、第82条2の規定に基づいて航空運送企業と運送料の決済を直接行う場合には、当該航空運送企業に対して賠償金の額の償還を請求する。
4 価格表記書状を他の郵政庁に送達した郵政庁は、当該価格表記書状の引渡しを受けた交換局から、点検の後に利用することのできる最初の便により、当該価格表記書状の包装物の全体又は当該価格表記書状自体の不着又は異状を確認する調書の送付を受けなかつた場合には、反証が挙げられる時まで責任を負わない。
5 亡失、盗取又は損傷が運送中に生じ、その事実がいずれの国の領域又は業務において生じたかを確定することができない場合には、関係郵政庁は、平等に損害を分担する。盗取又は損傷の生じていたことが名あて国(差出人への返送の場合には、差出国)において確認された場合には、名あて国(又は差出国)の郵政庁が次のことを証明するものとし、その証明がされたときは、他のいずれの関係郵政庁も、異議の申立てを受けることなく郵便物をその次の郵政庁に引き渡した事実を援用して責任の分担を拒むことができない。
(a)包装物、封筒又は郵袋及びその封かん並びに郵便物の包装及び封かんに盗取又は損傷の明らかな形跡がなかつたこと。
(b)差出しの際に確認された重量が変化していなかつたこと。
6 郵政庁は、いかなる場合にも、自己の採用する価格表記の最高限度額を超えて他の郵政庁に対し責任を負うことはない。
7 郵政庁は、価格表記書状が不可抗力によつて亡失し又はその内容品が盗取され若しくは損傷した場合において、その亡失、盗取又は損傷が自国の領域又は自己の業務において生じたものであるときは、不可抗力による危険を自己及び差出郵政庁の双方が負担している場合に限り、差出郵政庁に対して責任を負う。
8 亡失、盗取又は損傷が、価格表記書状業務を行わない仲介郵政庁若しくは損害額よりも低い額の最高限度額を採用している仲介郵政庁の属する国の領域において又は当該仲介郵政庁の業務において生じた場合には、差出郵政庁は、第1条3又はこの条の6の規定により当該仲介郵政庁が負担をしない損害を負担する。
9 8の規定は、責任を認めない郵政庁(第53条2三)の業務において亡失、盗取又は損傷が生じた場合にも、海路又は航空路による運送について適用する。
10 徴収が免除されなかつた関税その他の課金は、亡失、盗取又は損傷について責任を負う郵政庁が負担する。
11 賠償金を支払つた郵政庁は、受取人、差出人又は第三者に対する求償権を有する場合には、当該賠償金の額を限度として、賠償金を受け取つた者に代位する。
(賠償金の支払)
第57条  
1 賠償金の支払の義務は、差出郵政庁(第50条5及び第51条7の規定が適用される場合には、名あて郵政庁)が負う。もつとも、責任郵政庁に対する求償権は、害されない。
2 賠償金の支払は、できる限り速やかに、遅くとも請求の日の翌日から起算して6箇月以内に行う。
3 賠償金の支払の義務を負う郵政庁が不可抗力による危険を負担することを受諾していない場合において、郵便物の亡失が不可抗力によるものであるかないかが2に定める期間の満了の時に決定されていないときは、当該支払の義務を負う郵政庁は、例外的に、2に定める賠償金の支払期限を6箇月延期することができる。
4 差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁は、運送に参加した郵政庁が正規に照会を受けた後5箇月を経過する時までに次のいずれのことも行わなかつた場合には、権利者に対し、当該運送に参加した郵政庁に代わつて賠償を行うことができる。
 問題を最終的に解決すること。
 差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁に対し、亡失が不可抗力によるものであると思われる旨又は当該郵便物がその内容品の性質のために権限のある当局によつて保留され、没収され若しくは棄却され若しくは名あて国の法令に基づいて差し押さえられた旨を通知すること。
(支払を行つた郵政庁に対する賠償金の償還)
第58条  
1 責任郵政庁又は前条の規定により自己に代わつて支払がされたこととなる郵政庁は、支払を行つた郵政庁(この条において「支払郵政庁」という。)に対し、第50条4に定める賠償金の額を限度として、権利者に支払われた賠償金の額を償還する。その償還は、支払がされた旨の通告の日付の日から起算して4箇月以内に行う。
2 二以上の郵政庁が第55条又は第56条の規定により賠償金を分担する場合には、賠償金の請求に係る郵便物を正当に受領したがこれを相手業務に正規に送達したことを立証することのできない最初の郵政庁が、1に定める期間内に、支払われた賠償金の全額を支払郵政庁に払い込む。当該最初の郵政庁は、他の各責任郵政庁から、権利者に対する損害賠償についてのそれぞれの分担額を取り立てる。
3 差出郵政庁及び名あて郵政庁は、権利者に支払を行う郵政庁が賠償金の全額を負担することを取り決めることができる。
4 貸方郵政庁に対する償還は、第12条の支払に関する規則の定めるところにより行う。
5 責任があると認められた場合及び前条4の場合には、賠償金は、当然のこととして、何らかの差引計算により、直接又は責任郵政庁との差引計算書を定期的に作成する郵政庁を通じ、責任郵政庁から取り立てることができる。
6 支払郵政庁は、賠償金の支払を行つた後直ちに責任郵政庁に対しその支払の日及び金額を通知する。責任郵政庁が賠償金の支払の指示を発送した日から1年以内に、支払郵政庁が、支払の日及び金額を通知せず、当該金額の責任郵政庁の借方への記入をもしなかつた場合には、当該指示は、無効とみなされ、当該指示を受領した支払郵政庁は、支払つた賠償金の償還を請求する権利を失う。
7 責任のあることが正当に立証された郵政庁であつて当初に賠償金の支払を拒んだものは、支払の不当な遅延から生ずるすべての付随的な費用を負担する。
8 郵政庁は、権利者に支払つた賠償金であつて正当な理由があると認めたものについて定期的に清算を行うことを取り決めることができる。
(差出人又は受取人からの賠償金の回収)
第59条  
1 亡失したものと先に認められた書留郵便物若しくは価格表記書状又はこれらの郵便物の一部分が賠償金の支払の後に発見された場合には、差出人(第50条5及び6並びに第51条7の規定が適用される場合には、受取人)に対し、当該郵便物は3箇月間保管され、支払われた賠償金の返付と引換えに当該郵便物を受け取ることができる旨通知し、同時に、当該郵便物を交付する者について照会する。差出人(又は受取人)が受取りを拒絶し又は所定の期間内に回答を行わなかつた場合には、受取人(又は差出人)に対して同様の措置をとる。
2 差出人又は受取人が賠償金の返付と引換えに郵便物を受け取つた場合には、賠償金は、返付の日から起算して1年以内に、損害を負担した郵政庁に返還する。
3 差出人及び受取人が郵便物を受け取ることを放棄した場合には、郵便物は、損害を負担した郵政庁の所有に帰する。
4 第57条4に定める5箇月の期間の後に配達の事実が立証された場合において、支払つた賠償金を何らかの理由により差出人から回収することができないときは、賠償金は、仲介郵政庁又は名あて郵政庁が負担する。
5 価格表記書状が賠償金の支払の後に発見され、かつ、その内容品が支払われた賠償金の額よりも低い価格のものであると認定された場合には、差出人は、当該価格表記書状の交付を受けることと引換えに当該支払われた賠償金を返付しなければならない。この場合において、第46条5の規定による価格の詐欺表記に対する措置を適用することを妨げない。

第4章 料金の帰属、継越料金及び到着料

(料金の帰属)
第60条 この条約及び約定に別段の定めがある場合を除くほか、各郵政庁は、徴収した料金を収得する。
(継越料)
第61条  
1 第63条の規定が適用される場合を除くほか、二の郵政庁の間又は同一国の二の郵便局の間で他の郵政庁の業務(第三国業務)の仲介によつて交換される閉袋に対しては、各通各国のため又は運送に参加する業務の属する国のため、次の表に定める継越料を課する。継越料は、閉袋の差立国の郵政庁が負担する。
運送路総重量1キログラムごとの繰越料(フラン)
一 キロメートルで表示された陸路
 
300キロメートルまで
0.25
300キロメートルを超え600キロメートルまで
0.39
600キロメートルを超え1,000キロメートルまで
0.53
1,000キロメートルを超え1,500キロメートルまで
0.70
1,500キロメートルを超え2,000キロメートルまで
0.88
2,000キロメートルを超え2,500キロメートルまで
1.04
2,500キロメートルを超え3,000キロメートルまで
1.20
3,000キロメートルを超え3,800キロメートルまで
1.40
3,800キロメートルを超え4,600キロメートルまで
1.64
4,600キロメートルを超え5,500キロメートルまで
1.89
5,500キロメートルを超え6,500キロメートルまで
2.15
6,500キロメートルを超え7,500キロメートルまで
2.42
7,500キロメートルを超える追加の1,000キロメートルごとに
0.24
二 海路
 
(a)海里で表示された海路
(b)キロメートルで表示された海路(1海里を1.852キロメートルとする換算による。)
 
300海里まで
 556キロメートルまで0.40
300海里を超え600海里まで
556キロメートルを超え1,111キロメートルまで
0.54
600海里を超え1,000海里まで
1,111キロメートルを超え、1,852キロメートルまで
0.66
1,000海里を超え1,500海里まで
1,852キロメートルを超え、2,778キロメートルまで
0.77
1,500海里を超え2,000海里まで
2,778キロメートルを超え、3,704キロメートルまで
0.87
2,000海里を超え2,500海里まで
3,704キロメートルを超え、4,630キロメートルまで
0.95
2,500海里を超え3,000海里まで
4,630キロメートルを超え、5,556キロメートルまで
1.03
3,000海里を超え3,500海里まで
5,556キロメートルを超え、6,482キロメートルまで
1.10
3,500海里を超え4,000海里まで
6,482キロメートルを超え、7,408キロメートルまで
1.17
4,000海里を超え5,000海里まで
7,408キロメートルを超え、9,260キロメートルまで
1.25
5,000海里を超え6,000海里まで
9,260キロメートルを超え、11,112キロメートルまで
1.36
6,000海里を超え7,000海里まで
11,112キロメートルを超え、12,964キロメートルまで
1.46
7,000海里を超え8,000海里まで
12,964キロメートルを超え、14,816キロメートルまで
1.55
8,000海里を超える追加の1,000海里ごとに
14,816キロメートルを超える追加の1,852キロメートルごとに
0.07

2 いずれかの国が、第3条の規定により、自国の業務の関与なしに他国の運送業務に対し自国の領域を通過することを認める場合には、このようにして送達される郵便物に対しては、継越料を課さない。
3 二国間で直接行われる海路運送であつてその一方の国の船舶によるものは、特別の合意がない限り、第三国業務とみなす。
4 1の表による継越料の決定に当たり使用する距離は、陸路についてはこの条約の施行規則第111条2(c)に規定する継越閉袋の陸路運送に関するキロメートルによる距離表によるものとし、海路については同条2(d)の船舶航路表による。
5 海路継越しは、閉袋が差立港内の船舶に連絡する岸壁に置かれた時に始まり、当該閉袋が名あて港の岸壁に置かれた時に終わる。
6 誤送された閉袋は、継越料の支払に関しては、正常の線路を経由したものとみなされ、当該誤送された閉袋の運送に参加した郵政庁は、差立郵政庁から割当金を取り立てる権利を有しない。もつとも、差立郵政庁は、そのような閉袋の仲介業務を通常行う国に対し、当該誤送された閉袋に係る継越料を支払う義務を負う。
7 統計が適用される3年の期間に二の郵政庁の間において交換が開始される新規の閉袋に対しては、最初の閉める袋を差し立てた日以後についてのみ継越料を課する。統計をとる前に交換が開始された新規閉袋については、継越国は、計算書の作成に当たり、3年の期間の開始の日から最初の閉袋の差立ての日までの期間を除外する。統計をとつた後に交換が開始された新規の閉袋については、3年の期間の終わりまでにつき支払う継越料は、郵政庁間の合意により、実際の重量を基礎として又は次回の統計の結果を基礎として計算する。差立郵政庁は、継越郵政庁に対し、新規の閉袋の交換の開始の日を通報する。
(到着料)
第62条  
1 次条の規定が適用される場合を除くほか、他のいずれかの郵政庁との航空路及び平面路による交換において自己の発送した通常郵便物の量を超過する量の通常郵便物を受領した各郵政庁は、差立郵政庁から、超過して受領した国際郵便物に係る費用に対する補償金を取り立てる権利を有する。
2 1に規定する補償金の額は、超過して受領した国際郵便物の重量1キログラムにつき、次のとおりとする。
(a)LC郵便物及びAO郵便物(第19条8の規定により特別の郵袋に納めて発送する印刷物を除く。)については、5フラン50サンチーム
(b)第19条8の規定により特別の郵袋(M郵袋)に納めて発送する印刷物については、1フラン50サンチーム
3 郵政庁は、1に規定する補償金の全部又は一部を放棄することができる。
4 前条7の規定は、到着料について準用する。
(継越料及び到着料の免除)
第63条 郵便料金の免除を受ける第15条から第17条までの規定に該当する郵便物及び空郵袋の閉袋については、陸路又は海路の継越料及び平面路通常郵便物の到着料を免除する。空郵袋の閉袋については、航空通常郵便物の到着料をも免除する。
(特殊業務)
第64条 第61条に定める継越料は、郵政庁が他の郵政庁の依頼によつて特に開設し又は維持する特殊業務による運送については、適用しない。この種の運送の条件は、関係郵政庁の間の合意によつて定める。
(継越料及び到着料の差引計算)
第65条  
1 継越料及び平面路通常郵便物(航空路によつて運送される平面通常郵便物を含む。)の到着料の総差引計算は、14日の期間について3年に1回作成する統計資料に基づき毎年行う。1週5回未満差し立てられ又は同一仲介国の業務を経由して1週後回未満送付される閉袋についての統計資料を作成する期間は、28日とする。統計をとる時期及び統計が適用される期間は、この条約の施行規則により定める。
2 郵政庁は、航空路によつて運送される平面路通常郵便物については、これを1の統計に含めず、実際の重量を基礎として又は他の方法により差引計算をすることを取り決めることができる。郵政庁は、平面路通常郵便物の継越料及び到着料についても、実際の重量を基礎として又は他の方法により差引計算をすることを合意することができる。
3 航空通常郵便物及び、郵政庁間で合意する場合には、航空路によつて運送される平面通常郵便物の到着料は、実際の重量を基礎として計算する。もつとも、郵政庁は、到着料を決定するために簡易な統計の方法を相互に適用することを取り決めることができる。
4 二の郵政庁の間の年次差引計算における継越料の残高が25フランを超えない場合には、借方郵政庁は、支払を免除される。平面路及び航空路のそれぞれにつき、発送した通常郵便物の重量と受領した通常郵便物の受領との差が1年に100キログラムを超えない場合には、借方郵政庁は、到着料の支払を免除される。
5 その差立てが例外的である閉袋は、関係郵政庁間の合意により、通常の統計の作成に当たつて除外することができる。当該閉袋に係る差引計算は、当該閉袋が統計をとつた期間に差し立てられたか差し立てられなかつたかを問わず、実際の重量を基礎として行うことができる。
6 郵政庁は、実情と著しく相違すると認める統計の結果を仲裁委員会の評価に付することができる。仲裁は、万国郵便連合一般規則第127条の規定に従つて行われる。
7 仲裁者は、支払われなければならない継越料又は到着料の金額を裁定する権利を有する。
(国際連合の用に供される軍隊及び軍艦又は軍用機との閉袋の交換)
第66条  
1 閉袋は、加盟国の郵便局と国際連合の用に供される軍隊の指揮官との間で、及び国際連合の用に供される軍隊の指揮官と国際連合の用に供される他の軍隊の指揮官との間で、他国の陸運業務、海運業務又は航空業務の仲介によつて交換することができる。
2 閉袋の交換は、また、加盟国の郵便局と国外にある当該加盟国の艦隊、航空隊、軍艦又は軍用機の指揮官との間で、及び国外にある加盟国の艦隊、航空隊、軍艦又は軍用機の指揮官と当該加盟国の他の艦隊、航空機、軍艦又は軍用機の指揮官との間で、他国の陸運業務、海運業務又は航空業務の仲介によつて行うことができる。
3 1及び2の閉袋に納める通常郵便物は、閉袋があてられ若しくは閉袋を差し立てる軍隊の構成員又は閉袋があてられ若しくは閉袋を差し立てる軍隊若しくは軍用機の将校若しくは乗組員が発受するものに限る。当該通常郵便物に適用する料金率及び送達の条件は、軍隊を提供した国又は軍艦若しくは軍用機の所属している国の郵政庁が自己の規則に従つて定める。
4 軍隊を提供した国又は軍艦若しくは軍用機の所属している国の郵政庁は、特別の合意がない限り、仲介郵政庁に対し、第61条の規定に従つて算出される閉袋の継越料及び第79条の規定に従つて算出される航空運送料を支払う義務を負う。

第3部 通常郵便物の航空運送

第1章 総 則

(航空通常郵便物)
第67条 航空路によつて運送される通常郵便物は、「航空通常郵便物」という。
(航空書簡)
第68条  
1 各郵政庁は、航空書簡の差出しを認める権能を有する。航空書簡は、航空書状とする。
2 航空書簡は、適宜折りたたみかつ四辺が閉じられることとなる1枚の紙から成るものとし、その大きさは、折りたたみかつ四辺を閉じた形態において次のとおりとする。ただし、長さは、幅に2の平方根(近似値1.4)を乗じたもの以上でなければならない。
(a)最小限度
書状について規定する大きさ
(b)最大限度
長さ220ミリメートル、幅110ミリメートル
3 航空書簡の表面は、あて名、料金納付並びに業務上の記載及び票符のために充てる。航空書簡の表面には、必ず「Aerogramme」の印刷した表示(これに相当する差出国の言語による表記が併記されてもよい。)を付さなければならない。航空書簡は、いかなる物品も包有してはならず、差出国の法令が認める場合には、書留として発送することができる。
4 各郵政庁は、2の規定の範囲内において、航空書簡の発行、製造及び売りさばきの条件を定める。
5 航空書簡として差し出された航空通常郵便物であつてこの条に定める条件を満たしていないものは、第73条の規定に従つて取り扱う。もつとも、郵政庁は、いかなる場合にも、これらを平面路によつて送達する権能を有する。
(航空増料金のある航空通常郵便物及び航空増料金のない航空通常郵便物)
第69条  
1 航空通常郵便物は、料金との関係上、航空増料金のある航空通常郵便物と航空増料金のない航空通常郵便物とに分けられる。
2 航空通常郵便物については、原則として、この条約及び約定によつて認められる料金のほかに、航空運送についての増料金を徴収する。第16条及び第17条の規定に該当する通常郵便物に対しても、航空運送についての増料金を課する。これらの通常郵便物は、航空増料金のある航空通常郵便物と称する。
3 郵政庁は、名あて国の郵政庁に通報することを条件として、航空増料金を徴収しない権能を有する。航空増料金が徴収されることなく差出しを認められる通常郵便物は、航空増料金のない航空通常郵便物と称する。この名称は、航空路によつて運送される平面路通常郵便物には用いない。航空路によつて運送される平面路通常郵便物の取扱いについては、これらを空港において受領した後平面路通常郵便物として取り扱う郵政庁と特別の合意を行う。
4 第15条に規定する郵便業務の事務用通常郵便物(万国郵便連合の機関及び限定連合が差し出すものを除く。)については、航空増料金を支払わない。
5 前条の航空書簡については、国際業務における第一重量段階の航空増料金のない書状について差出国において適用される料金の額を下らない額の料金を徴収する。
(航空増料金)
第70条  
1 郵政庁は、送達について徴収する航空増料金を定めるものとし、航空増料金の決定に当たり、第19条に定める重量段階よりも細分された重量段階を採用する権能を有する。
2 航空増料金は、航空運送のための費用と関係を有するものでなければならない。航空増料金の合計額は、原則として、航空運送について支払う費用の額を超えてはならない。
3 航空増料金は、利用される送達線路のいかんを問わず、同一名あて国の全領域について均一とする。
4 郵政庁は、名あて国の集団ごとの平均航空増料金を定める権能を有する。
5 航空増料金は、差出しの際に納付する。
6 各郵政庁は、航空通常郵便物に適用する航空増料金の計算に当たり、添付される公衆用の用紙の重量を算入することができる。受取通知の重量は、常に算入する。
(併合料金)
第71条  
1 郵政庁は、前条の規定にかかわらず、航空通常郵便物につき納付される料金として、次の費用を考慮に入れて併合料金を定めることができる。
(a)自己の郵便業務の費用
(b)航空運送について支払う費用
 郵政庁は、(a)の費用として、第19条の規定に従つて定める基本料金を採用する権能を有する。併合料金を定めるに当たつて採用する重量段階が同条に定める重量段階よりも細分される場合には、基本料金は、その細分の割合と同一の割合で低減することができる。
2 航空増料金に関する規定(第73条及び第76条の規定を除く。)は、併合料金について準用する。
(料金納付の方法)
第72条 航空増料金のある航空通常郵便物の料金の納付は、第28条に定める方法によるほか、料金の全額が納付されていることを示す表示、例えば「Taxe percue」の表示により行うことができる。当該表示は、名あて面の右上の部分に行われなければならず、差出局の日付印の印影をもつて正当なものと証明されなければならない。
(航空増料金のある航空通常郵便物であつて料金未納又は料金不足のもの)
第73条  
1 航空増料金のある航空通常郵便物であつて、料金が未納又は不足であり、かつ、差出人による補正が不可能であるものは、次のとおり取り扱う。
(a)料金未納の場合には、第27条及び第30条の規定に従つて取り扱う。差出しの際に料金を納付することが義務的でない郵便物は、平面路通常郵便物について通常利用される運送方法によつて送達する。
(b)料金不足の場合において、納付された料金の額が航空増料金の額以上であるときは、航空路によつて送達する。差出郵政庁は、納付された料金の額が航空増料金の額の75パーセント又は併合料金の額の50パーセントに相当する額以上であるときも、航空路によつて送達する権能を有する。納付された料金の額が航空増料金の額の75パーセント又は併合料金の額の50パーセントに相当する額未満であるときは、第27条の規定に従つて取り扱うものとし、その他の場合には、第30条の規定を適用する。
2 徴収される料金の額の計算に必要な事項を差出郵政庁が指示しなかつた場合には、当該航空通常郵便物は、正当に料金が納付されたものとみなして取り扱う。
(継続航空通常郵便物及び継越航空閉袋の送達)
第74条  
1 郵政庁は、自国内で差し出される航空通常郵便物の運送に利用する航空運送機関により、他の郵政庁から到着する航空通常郵便物を送達する。
2 郵政庁は、航空業務を利用することができない場合には、郵便に利用される最も速達の線路によつて航空通常郵便物を送達する。平面路による送達が何らかの理由により航空線路の利用による送達に比べて有利である場合にも、同様とする。
3 航空閉袋は、差立国の郵政庁の請求する航空便によつて送達する。ただし、継越国の郵政庁が当該航空便を自己の閉袋の運送に利用している場合に限る。継越郵政庁がその請求に応ずることができない場合又は積換えの時間が十分でない場合には、その旨を差立国の郵政庁に通知する。
4 差立国の郵政庁が希望する場合には、当該郵政庁の閉袋は、継越空港において二の異なる航空運送企業の間で直接積み換えられる。ただし、関係航空運送企業が積換えを行うことに同意し、かつ、継越国の郵政庁があらかじめ当該積換えについて通報されることを条件とする。
(航空通常郵便物の優先的な取扱い)
第75条 郵政庁は、次の目的のために必要な措置をとる。
(a)自国の空港における航空閉袋の受領及び継送が最良の状態で行われること。
(b)自国あての航空通常郵便物の税関検査に関する作業が迅速に行われること。
(c)自国内で差し出された航空通常郵便物を名あて国に送達するために必要な時間及び外国から到着した航空通常郵便物を受取人に配達するために必要な時間をできる限り短縮すること。
(航空通常郵便物の転送)
第76条  
1 受取人がその住所を変更した場合には、航空通常郵便物は、原則として、平面路通常郵便物について通常利用される運送方法によつて新たな名あて地に転送する。航空通常郵便物の転送については、第34条1から3までの規定を準用する。
2 受取人の明示的な請求がある場合において、受取人が新たな航空運送路に係る航空増料金若しくは併合料金を納付することを約束し又は第三者が当該航空増料金若しくは併合料金を転送局に納付するときは、当該郵便物は、航空路によつて転送することができる。航空増料金又は併合料金は、受取人が納付することを約束したときは、原則として当該郵便物の配達の際に徴収され、配達郵政庁が収得する。
3 併合料金を適用する郵政庁は、2に定める条件に基づく航空路による転送につき、併合料金の額を超えない額の特別の料金を定めることができる。
4 最初の運送において平面路により送達された通常郵便物は、2に定める条件により、航空路によつて国外に転送することができる。名あて国内における航空路による転送は、名あて国の法令の定めるところにより行う。
5 郵便物の一括転送に使用する特別封筒C6及び郵袋は、航空増料金、併合料金又は3に規定する特別の料金があらかじめ転送局に納付される場合及び受取人が2の規定により新たな航空運送路に係る料金を負担する場合を除くほか、平面路通常郵便物について通常利用される運送方法によつて新たな名あて地に送達する。
(航空通常郵便物の差出元への返送)
第77条  
1 配達不能の航空通常郵便物は、平面路通常郵便物について通常利用される運送方法によつて差出元に返送する。
2 前条2から5までの規定は、差出人の請求に基づく航空通常郵便物の差出元への航空路による返送について準用する。

第2章 航空運送料

(一般原則)
第78条  
1 全航空運走路に係る運送料は、
(a)開袋については、差立国の郵政庁が負担する。
(b)開袋継越航空通常郵便物(誤送されたものを含む。)については、これを他の郵政庁に引き渡す郵政庁が負担する。
2 1の規定は、継越料を免除される航空閉袋及び開袋継越航空通常郵便物についても適用する。
3 運送料は、同一の運送路に関しては、当該運送路を利用するすべての郵政庁について均一とする。
4 名あて国内の航空運送料は、当該航空運送料の免除について取決めがある場合を除くほか、外国から到着するすべての航空閉袋につき、当該航空閉袋に包有される郵便物が航空路によつて継送されるか継送されないかを問わず、均一とする。
5 第61条の規定は、関係郵政庁の間に特別の取決めがある場合を除くほか、航空通常郵便物につき利用される陸路又は海路の運送についても適用する。ただし、次の運送については、継越料を課さない。
(a)同一都市の二の空港の間における航空閉袋の積換運送
(b)航空閉袋の継送のためのいずれかの都市の空港と当該都市にある倉庫との間における当該航空閉袋の往路及び復路の運送
(閉袋の航空運送料の基本料金率及び計算)
第79条  
1 航空運送に関する勘定の郵政庁間の決済について適用する基本料金率は、総重量1キログラム距離1キロメートルごとに最高限1000分の1.74フランとする。キログラムの端数については、基本料金率を比例的に適用する。
2 航空閉袋の航空運送料は、1に定める基本料金率の最高限度を超えない実際の基本料金率、航空郵便距離表に掲げるキロメートルによる距離及び当該航空閉袋の総重量により計算する。ただし、合装郵袋を使用する場合には、合装郵袋の重量は、総重量に算入しない。
3 名あて国内の航空運送について支払う費用は、単一料金として定める。当該単一料金は、閉袋の到着空港のいかんを問わず名あて国内における航空運送のためのあらゆる費用を含む。当該単一料金は、名あて国内における通常郵便物の航空運送のための実際の支払料金率(1に定める基本料金率の最高限度を超えるものであつてはならない。)及び内国線路網において国際郵便に利用される運送路の加重平均距離を基礎として計算する。当該加重平均距離は、名あて国に到着するすべての航空閉袋(名あて国内で航空路によつて継送されない郵便物を含む。)の総重量に従つて決定する。
4 継越航空閉袋の同一国の二の空港の間における航空運送について支払う費用も、単一料金として定めることができる。当該単一料金は、継越国内における通常郵便物の航空運送のための実際の支払金率(1に定める基本料金率の最高限度を超えるものであつてはならない。)及び継越国の内国航空線路網において国際郵便に利用される運送路の加重平均距離を基礎として計算する。当該加重平均距離は、継越国によつて継ぎ越されるすべての航空閉袋の総重量に従つて決定する。
5 3及び4の費用のそれぞれの合計額は、当該運送について実際に支払う費用の額を超えてはならない。
6 2から4までの費用の計算に用いるため実際の基本料金率に距離を乗じて算出する国際航空運送料金及び国内航空運送料金については、100分の1フランの位及び1000分の1フランの位の数字で構成する数が50を超えるか超えないかにより、10分の1フラン未満の端数を切り上げ又は切り捨てる。
(開袋継越航空通常郵便物の航空運送料の計算及び差引計算)
第80条  
1 開袋継越航空通常郵便物の航空運送料は、原則として、前条2に定めるところに準じて計算する。この場合において、使用する重量は、当該郵便物の純重量とし、当該航空運送料は、その数が10を超えない平均料金率により定めるものとし、各平均料金率は、それぞれ、名あて国の集団ごとに、当該集団内の各名あて国において取り卸す郵便物の重量に従つて定める。当該航空運送料には、その5パーセントに相当する額を加える。当該航空運送料(その5パーセントに相当する額を加えていないもの)の合計額は、航空運送について支払う費用の額を超えてはならない。
2 開袋継越航空通常郵便物の航空運送料の差引計算は、原則として、14日の期間について毎年1回作成する統計資料に基づいて行う。
3 差引計算は、誤送された通常郵便物、船舶内で差し出された通常郵便物及び送付回数が不規則であり又は数量の変動が激しい通常郵便物については、実際の重量を基礎として行う。もつとも、当該差引計算は、仲介郵政庁が当該郵便物の運送について報酬を受けることを請求しない限り、行わない。
(名あて国の国内航空運送料金率及び開袋継越航空通常郵便物の航空運送料金率の変更)
第81条 第79条3及び前条の規定による航空運送料金率の変更は、次の要件に適合して行われなければならない。
(a)1月1日に効力を生ずること。
(b)3箇月前までに国際事務局に通告されること。国際事務局は、(a)に定める日の2箇月前までに変更につきすべての郵政庁に通知する。
(航空運送料の支払)
第82条  
1 航空閉袋の航空運送料は、2の規定により支払う場合を除くほか、利用された航空業務の属する国の郵政庁に支払う。
2 1の規定にかかわらず、
(a)運送料は、当該航空閉袋が航空運送企業によつて引き継がれた空港の所在する国の郵政庁に支払うことができる。ただし、当該空港の所在する国の郵政庁と関係航空業務の属する国の郵政庁との間で取決めを行うことを条件とする。
(b)航空運送企業に航空閉袋を引き渡す郵政庁は、利用された航空業務の属する国の郵政庁の同意を得た上で、運送路の一部又は全部に係る運送料につき直接航空運送企業と決済することができる。
3 開袋継越航空通常郵便物の航空運送料は、当該郵便物の継送を行う郵政庁に支払う。
(所定の線路からそれた又は誤送された閉袋又は郵袋の航空運送料)
第83条  
1 運送の途中で所定の線路からそれた閉袋の差立郵政庁は、当初の引渡明細表AV7に記載された取卸空港までの当該閉袋の運送料を支払う。
2 1の差立郵政庁は、所定の線路からそれた閉袋が名あて地に到着するように実際に利用される運送路に係る継送の費用をも支払う。
3 所定の線路からそれた閉袋の運送に利用される運送路に係る追加の費用は、次の郵政庁が償還する。
(a)送達の過誤を犯した業務の属する郵政庁
(b)引渡明細表AV7に記載された地点以外の地点において取卸しをした航空運送企業に支払われる運送料を取り立てた郵政庁
4 1から3までの規定は、閉袋の一部が引渡明細表AV7に記載された取卸空港と異なる空港において取り卸された場合について準用する。
5 郵袋票札を誤つて付したことにより誤送された閉袋又は郵袋の差立郵政庁は、第78条1(a)の規定により全航空運送路に係る運送料を支払う。
(亡失し又は損傷した郵便物の航空運送料)
第84条 郵便物が航空機の事故その他の航空運送企業が責任を負うこととなる事由によつて亡失し又は損傷した場合には、差出郵政庁は、利用した線路の行程のいずれの部分についても、当該郵便物の航空運送料の支払を免除される。

第4部 最終規定

(この条約及びこの条約の施行規則に関する議案の承認の条件)
第85条  
1 この条約及びこの条約の施行規則に関する議案であつて大会議に提出されたものは、実施されるためには、出席しかつ投票する加盟国の過半数による決議で承認されなければならない。投票の際には、大会議に代表を出している加盟国の半数以上が出席していなければならない。
2 この条約及びこの条約の施行規則に関する議案であつて大会議から大会議までの間に提出されたものは、実施されるためには、次の数の賛成票を得なければならない。
(a)第1条から第17条まで(第1部)、第18条から第23条まで、第24条1の表(h)及び(p)から(s)まで、第27条、第30条、第36条2、3及び5、第43条から第48条まで並びに第50条から第66条まで(第2部)、この条及び次条(第4部)並びにこの条約の最終議定書のすべての条並びにこの条約の施行規則第102条から第104条まで、第105条1、第126条、第150条、第151条1及び3、第170条、第182条から第184条まで並びに第220条の規定の改正に関する議案については、投票の総数
(b)(a)に規定する規定以外の規定の実質的な改正に関する議案については、投票の3分の2以上
(c)次の議案については、投票の過半数
1.この条約及びこの条約の施行規則の規定((a)に規定する規定を除く。)の編集上の改正に関する議案
2.この条約並びにこの条約の最終議定書及び施行規則の規定の解釈(憲法第32条に規定する仲裁に付される紛議に係る解釈を除く。)に関する議案
(この条約の効力発生及び有効期間)
第86条 この条約は、1981年7月1日に効力を生じ、次回の大議会の文書の効力発生の時まで効力を有する。

以上の証拠として、加盟国政府の全権委員は、連合所在国の政府に寄託されるこの条約の本書一通に署名した。大会議開催国の政府は、その謄本一通を各締約国に送付する。
1979年10月26日にリオ・デ・ジャネイロで作成した。

万国郵便条約の最終議定書

下名の全権委員は、本日付けで締結された万国郵便条約に署名するに当たり、次のとおり協定した。
(郵便物の所属)
第1条  
1 条約第5条の規定は、オーストラリア、バハレーン国、バルバドス、ボツワナ共和国、カナダ、エジプト・アラブ共和国、フィジー、ガンビア共和国、ガーナ、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府が国際関係を処理する海外領土、グレナダ、ガイアナ、アイルランド、ジャマイカ、ケニア共和国、クウェイト、レソト王国、マレイシア、マラウイ、マルタ、モーリシァス、ナウル共和国、ナイジェリア連邦共和国、ニュー・ジーランド、ウガンダ、パプア・ニューギニア、カタル国、セイシェル共和国、シエラ・レオーネ共和国、シンガポール、スワジランド王国、タンザニア連合共和国、トリニダッド・トバゴ共和国、イエメン・アラブ共和国及びザンビア共和国については、適用しない。
2 条約第5条の規定は、受取人が自己あての郵便物の到着の通知を受けた後においては差出人の請求による通常郵便物の取戻し又はあて名変更を認めないことを法令により定めているデンマーク王国についても、適用しない。
(点字郵便物の郵便料金の免除に対する例外)
第2条  
1 グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府が国際関係を処理する海外領土であるセント・ヴィンセント、フィリピン、ポルトガル及びトルコの郵政庁は、内国業務において点字郵便物につき郵便料金の免除を認めていないので、条約第17条の規定にかかわらず、同条に規定する普通料金及び特別料金を徴収する権能を有する。ただし、当該普通料金及び特別料金の額は、自国の内国業務における料金の額を超えることができない。
2 ドイツ連邦共和国、アメリカ合衆国、カナダ、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及び日本国の郵政庁は、条約第17条の規定にかかわらず、自国の内国業務において点字郵便物につき適用している特別料金(条約第24条1の表に掲げるものに相当するもの)及び代金引換料を徴収する権能を有する。
(相当額及び最高限度額)
第3条 加盟国は、自国の料金をその業務の運用の費用に関連させるために必要である場合には、例外的に、条約第19条1に定める最高限度額を超える料金を適用することができる。この条の適用を希望する加盟国は、できる限り速やかにその旨を国際事務局に通報しなければならない。
(常衡オンス及び常衡ポンド)
第4条 内国制度によりメートル法重量制を採用することのできない加盟国は、条約第19条1の表にかかわらず、同表の重量段階に代えて、これに相当する次の重量段階を採用する権能を有する。
20グラムまで1オンス 
50グラムまで2オンス 
100グラムまで4オンス 
250グラムまで8オンス 
500グラムまで1ポンド 
1,000グラムまで2ポンド 
追加の1,000グラムごとに2ポンド 
(封筒に入れた郵便物の大きさに対する例外)
第5条 カナダ、アメリカ合衆国、ケニア、ウガンダ及びタンザニアの郵政庁は、勧奨される大きさを超える型の封筒が自国において広く使用されている限り、その使用を抑制する義務を負わない。
(小型包装物)
第6条 重量500グラムを超える小形包装物の交換に参加する義務は、その交換を行うことのできないオーストラリア、ブータン、ビルマ、ボリヴィア、カナダ、コロンビア、キューバ及びパプア・ニューギニアの郵政庁については、適用しない。
(外国における通常郵便物の差出し)
第7条 英国の郵政庁は、自己が差し立てなかつた郵便物を条約第23条4の規定により自己に返送する郵政庁から、関連する作業に係る費用に相当する金額を取り立てる権利を留保する。
(1975年1月1日前に発行された国際返信切手券)
第8条 1975年1月1日前に発行された国際返信切手券については、特別の合意がない限り、1979年1月1日以後は、郵政庁の間における決済を行わない。
(取戻し及びあて名の変更又は訂正)
第9条 条約第33条の規定は、差出人の請求による通常郵便物の取戻し又はあて名変更を認めないことを法令により定めているオーストラリア、バハマ国、バハレーン国、バルバドス、ビルマ連邦社会主義共和国、ボツワナ共和国、カナダ、フィジー、ガンビア共和国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府が国際関係を処理する海外領土の一部、グレナダ、ガイアナ、アイルランド、ジャマイカ、ケニア共和国、クウェイト、レソト王国、マレイシア、マラウイ、マルタ、ナウル共和国、ナイジェリア連邦共和国、ニュー・ジーランド、ウガンダ、パプア・ニューギニア、カタル国、セイシェル共和国、シエラ・レオーネ共和国、シンガポール、スワジランド王国、タンザニア連合共和国、トリニダッド・トバゴ共和国及びザンビア共和国については、適用しない。
(特別料金)
第10条 加盟国は、価格表記書状につき、条約第47条1(b)に規定する書留料に代えて、自国の内国業務における対応する料金又は例外的に10フランを最高限度額とする料金を適用する権能を有する。
(関税を課される物品)
第11条  
1 バングラデシュ人民共和国、中華人民共和国及びエル・サルヴァドル共和国の郵政庁は、条約第36条の規定に関連して、関税を課される物品を包有する価格表記書状を認めない。
2 アフガニスタン民主共和国、アルバニア人民社会主義共和国、サウディ・アラビア王国、白ロシア・ソヴィエト社会主義共和国、ブラジル連邦共和国、ブルガリア人民共和国、中央アフリカ、チリ、コロンビア共和国、エル・サルヴァドル共和国、エティオピア、イタリア、民主カンボディア、ネパール、パナマ共和国、ペルー共和国、ドイツ民主共和国、朝鮮民主主義人民共和国、ルーマニア社会主義共和国、サン・マリノ共和国、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国、ソヴィエト社会主義共和国連邦及びヴェネズエラ共和国の郵政庁は、条約第36条の規定に関連して、関税を課される物品を包有する普通書状及び書留書状を認めない。
3 ベナン人民共和国、象牙海岸共和国、上ヴォルタ共和国、マリ共和国、ニジェール共和国、オーマン国、セネガル共和国及びイエメン・アラブ共和国の郵政庁は、条約第36条の規定に関連して、関税を課される物品を包有する普通書状を認めない。
4 1から3までの規定にかかわらず、血清、ワクチン及び緊急な必要性がありかつ入手が困難な医薬品を包有する郵便物は、いかなる場合にも差出しを認められる。
(郵政庁の責任の範囲)
第12条  
1 バングラデシュ、ベルギー、ベナン、象牙海岸共和国、上ヴォルタ、インド、マダガスカル、マリ、モーリタニア、メキシコ、ニジェール、セネガル、トーゴー及びトルコの郵政庁は、条約第50条2の規定を適用しないことを認められる。
2 ブラジルの郵政庁は、損傷の場合の責任に関しては条約第50条の規定を適用しないことを認められる。
(賠償金の支払)
第13条 バングラデシュ及びメキシコの郵政庁は、条約第57条4の規定に関し、5箇月以内に問題を最終的に解決すること及び、差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁に対し、郵便物がその内容品の性質のために権限のある当局によつて保留され、没収され若しくは棄却され又は名あて国の法令に基づいて差し押さえられた旨を通知することについては、遵守の義務を負わない。
(シベリア横断鉄道及びナセル湖経由の特別の継越料)
第14条  
1 ソヴィエト社会主義共和国連邦の郵政庁は、シベリア横断鉄道によつて継越運送される通常郵便物に対しては、条約第61条1の表1の継越料に加えて1キログラムごとに50サンチームの特別の継越料を課すことができる。
2 エジプト・アラブ共和国及びスーダン民主共和国の郵政庁は、シャラール(エジプト)とワディ・ハルファ(スーダン)との間でナセル湖を経由して継越運送される通常郵便物の郵袋に対しては、条約第61条1の表の継越料に加えて1個ごとに50サンチームの特別の継越料を課することができる。
(パナマ共和国に関する継越しの特別条件)
第15条 パナマ共和国の郵政庁は、太平洋側のバルボア港と大西洋側のクリストバル港との間でパナマ地峡を経由して継越運送される通常郵便物の郵袋に対しては、条約第61条1の表の継越料に加えて1個ごとに2フランの特別の継越料を課することができる。
(アフガニスタンに関する継越しの特別条件)
第16条 アフガニスタンの郵政庁は、条約第61条1の規定にかかわらず、運輸及び通信の手段についての特別の困難のため、暫定的に、閉袋及び開袋通常郵便物の自国を経由する継越しを関係郵政庁との間で特別に取り決める条件に従つて行うことができる。
(パナマにおける特別保管料)
第17条 パナマ共和国の郵政庁は、バルボア港又はクリストバル港において倉庫に入れられ又は積み換えられるすべての閉袋に対して、陸路又は海路の継越料を受領していない限り、例外的に、郵袋1個ごとに1フランの特別保管料を課することができる。
(例外的な航空増料金)
第18条 ソヴィエト社会主義共和国連邦の郵政庁は、自国の特殊な地理的位置にかんがみ、世界のいずれの国についても、ソヴィエト社会主義共和国連邦の全領域において均一の航空増料金を適用する権利を留保する。当該航空増料金は、航空路による通常郵便物の運送から生ずる実際の費用の額を超えないものとする。
(特殊業務)
第19条 特別の継越料の課される特殊業務は、シリア・イラク自動車業務のみとする。
(差立国の指示する線路による送達の強制)
第20条 白ロシア・ソヴィエト社会主義共和国、ルーマニア社会主義共和国、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国及びソヴィエト社会主義共和国連邦の郵政庁は、航空閉袋の郵袋票札AV8及び引渡明細表AV7に記載する線路に関する指示に従つて行われた運送の費用のみを認める。
(航空閉袋の送達)
第21条 ギリシャ、イタリア及びセネガルの郵政庁は、前条の規定に関連して、条約第74条3に定める条件によつてのみ航空閉袋の送達を行う。
(総差引計算のための新たな貨幣単位の適用開始の日)
第22条 条約第86条の規定にかかわらず、条約第8条に規定する貨幣単位(特別引出権)は、1981年1月1日から、継越料及び到着料の年次総差引計算書の作成(条約の施行規則第181条)並びに国際返信切手券の2年ごとの差引計算書の作成(条約の施行規則第191条)のために使用する。
(継越料及び到着料の料金率の適用)
第23条 条約第86条の規定にかかわらず、継越料及び到着料に関する料金率は、1981年1月1日から適用する。
(料金の適用)
第24条 アメリカ合衆国、フランス、英国及びユーゴースラヴィアの郵政庁は、条約第61条及び第62条に規定する継越料及び到着料が条約第86条に定める条約の効力発生の日前に適用される場合には、同条の規定にかかわらず、条約第19条の料金に関する規定を継越料及び到着料の適用開始の日から適用する権利を留保する。
(閉袋の航空運送料の基本料金率の適用)
第25条 アメリカ合衆国の郵政庁は、条約第61条及び第62条に規定する継越料及び到着料が条約第86条に定める条約の効力発生の日前に適用される場合には、同条の規定にかかわらず、条約第79条の閉袋の航空運送料の基本料金率に関する規定を継越料及び到着料の適用開始の日から適用する権利を留保する。

以上の証拠として、下名の全権委員は、その規定が条約中にある場合と同一の効力及び同一の価値を有するものとしてこの最終議定書を作成し、連合所在国の政府に寄託される本書一通に署名した。大会議開催国の政府は、その謄本一通を各締約国に送付する。
1979年10月26日にリオ・デ・ジャネイロで作成した。