渡り鳥及びその生息環境の保護に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定
昭和56・6・8・条約 6号
日本国政府及び中華人民共和国政府は、
鳥類が、自然の生態系の重要な要素の一つであり、また、芸術、科学、文化、レクリエーション、経済その他の分野において重要な価値を有する天然資源であることを考慮し、
多くの鳥類が両国の間を渡り季節的に両国に生息している渡り鳥であることにかんがみ、
渡り鳥及びその生息環境の保護及び管理の分野において協力することを希望して、
次のとおり協定した。
1 この協定において「渡り鳥」とは、次のものをいう。
(1)足輪その他の標識の回収により、両国間において渡りをすることが明らかである鳥類
(2)渡りをする鳥類のうち、標本、写真若しくは科学的資料又はその他の信頼することのできる証拠により、両国に生息することが明らかであるもの
2
(1)1にいう渡り鳥の種の名称は、この協定の付表に掲げるとおりとする。
(2)この協定の付表は、両政府の合意により、この協定の本文を改正することなく修正することができるものとし、修正は、両政府間の外交上の公文の交換によつて確認された日から90日目の日に効力を生ずる。
1 渡り鳥の捕獲及びその卵の採取は、禁止する。ただし、次の場合における捕獲及び採取については、それぞれの国の法令により、その例外とすることができる。
(1)科学及び教育のため、繁殖させることを目的とする飼養のため並びにこの協定の目的に反しないその他の特定の目的のため
(2)人命及び財産を保護するため
(3)3に規定する狩猟期間中
2 1の規定に反して捕獲された渡り鳥及び1の規定に反して採取された渡り鳥の卵並びにこれらの加工品又は一部分については、その販売、購入及び交換を禁止する。
3 両政府は、渡り鳥の生息状況に照らして、それぞれの国の法令により、渡り鳥の狩猟期間を設定することができる。
1 両政府は、渡り鳥の研究に関する資料及び刊行物の交換を奨励する。
2 両政府は、渡り鳥の共同研究計画の作成を奨励する。
3 両政府は、渡り鳥の保護、特に、絶滅のおそれのある渡り鳥の保護を奨励する。
第4条 両政府は、渡り鳥及びその生息環境の保護及び管理のため、それぞれの国の法令により、保護区の設定その他の適当な措置をとる。両政府は、特に、
(1)渡り鳥及びその生息環境に係る被害を防止するための方法を探究し、及び、
(2)渡り鳥の保護にとつて有害である動植物の愉入及び持込みを規制するように努める。
第5条 両政府は、いずれか一方の政府の要請があつたときは、この協定の実施について協議する。
1 この協定は、その効力発生のために国内法上必要とされる手続がそれぞれの国において完了したことを確認する旨の通告が交換された日に効力を生ずる。この協定は、15年間効力を有するものとし、その後は、2の規定に定めるところによつて終了するまで効力を存続する。
2 いずれの一方の政府も、1年前に他方の政府に対して文書による予告を与えることにより、最初の15年の期間の満了の際又はその後いつでもこの協定を終了させることができる。
以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの協定に署名した。
1981年3月3日に北京でへひとしく正文である日本語及び中国語により本書2通を作成した。
付表(略)
