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1969年の船舶のトン数の測度に関する国際条約

  昭和55・10・1・条約 30号  
発効昭和57・7・18・外務省告示348号  


1969年の船舶のトン数の測度に関する国際条約をここに公布する。
締約政府は、
国際航海に従事する船舶のトン数の算定に関し、画一的な原則及び規則を設定することを希望し、
条約の締結によりこの目的を最もよく達成することができることを考慮して、
次のとおり協定した。
(この条約に基づく一般的義務)
第1条 締約政府は、この条約及びこの条約の不可分の一部をなす附属書を実施することを約束する。「の条約」というときは、同時に附属書を含めていうものとする。
(定義)
第2条 この条約の適用上、別段の明文の規定がない限り、
(1)「規則」とは、この条約に附属する規則をいう。
(2)「主管庁」とは、船舶の旗国の政府をいう。
(3)「国際航海」とは、この条約が適用される国から国外の港に至る航海又はその逆の航海をいう。この場合において、締約政府が国際関係について責任を有する地域及び国際連合が施政権者である地域は、別個の国とみなす。
(4)「総トン数」とは、この条約に従つて算定される船舶の全体の大きさをいう。
(5)「純トン数」とは、この条約に従つて算定される船舶の有用容積の大きさをいう。
(6)「新船」とは、この条約の効力発生の日以後にキールが据え付けられる船舶又はこれと同様の建造段階にある船舶をいう。
(7)「現存船」とは、新船でない船舶をいう。
(8)「長さ」とは、キールの上面から測つた最小型深さの85パーセントの位置における喫水線の全長の96パーセントの長さ又はその喫水線における船首材の前面からラダー・ストックの中心線までの長さのうちいずれか大きいものをいう。傾斜したキールを有するように設計された船舶にあつては、長さを測るための喫水線は、計画喫水線に平行なものとする。
(9)「機関」とは、政府間海事協議機関をいう。
(適用)
第3条  
(1)この条約は、国際航海に従事する次の船舶に適用する。
(a)その政府が締約政府である国において登録されている船舶
(b)第20条の規定によりこの条約が適用される地域において登録されている船舶の
(c)その政府が締約政府である国を旗国とする船舶であつて登録されていないもの
(2)この条約は、次の船舶に適用する。
(a)新船
(b)現存船であつて現行の総トン数に実質的な変動をもたらすこととなると主管庁が認める変更又は改造の行われたもの
(c)現存船であつて船舶所有者の要請があつたもの
(d)この条約の効力発生の日の後12年を経過した時におけるすべての現存船。もつとも、これらの現存船は、(b)及び(c)に規定するものを除くほか、現行の他の国際条約の関係規定の適用上、現行のトン数を引き続き維持する。
(3)現存船であつて(2)(c)の規定に従つてこの条約が適用されたものについては、その後は、国際航海に従事する船舶について主管庁がこの条約の効力発生前に適用していた要件に従つてトン数を算定されることはない。
(適用除外)
第4条  
(1)この条約は、次の船舶には、適用しない。
(a)軍艦
(b)長さ24メートル(79フィート)未満の船舶
(2)この条約のいかなる規定も、専ら次の水域を航行する船舶には、適用しない。
(a)北アメリカの大湖及びセント・ローレンス河の水域であつて、ロージャー岬とアンティコスティ島のウエスト・ポイントとを結ぶ航程線(アンティコスティ島の北側については西経63度の子午線)を東端とするもの
(b)カスピ海
(c)ラ・プラタ河、パラナ河及びウルグァイ河の水域であつて、アルゼンティンのプンタ・ラサ(サン・アントニオ岬)とウルグァイのプンタ・デル・エステとを結ぶ航程線を東端とするもの
(不可抗力)
第5条  
(1)出航の時にこの条約が適用されない船舶は、荒天その他の不可抗力により予定の航海を変更したためにこの条約を適用されることはない。
(2)締約政府は、この条約の適用に当たつては、荒天その他の不可抗力により生ずる船舶の航海の変更又は遅延に対して妥当な考慮を払う。
(トン数の算定)
第6条 総トン数及び純トン数の算定は、主管庁が行う。もつとも、主管庁は、その認定する者又は団体に対し、総トン数及び純トン数の算定を委託することができる。あらゆる場合において、主管庁は、総トン数及び純トン数の算定について全責任を負う。
(証書の発給)
第7条  
(1)この条約に従つて総トン数及び純トン数が算定された船舶に対し、国際トン数証書(1969年)を発給する。
(2)証書は、主管庁又は主管庁により正当に権限を与えられた者若しくは団体が発給する。主管庁は、あらゆる場合に、証書について全責任を負う。
(他の政府による証書の発給)
第8条  
(1)締約政府は、他の締約政府の要請があつた場合には、船舶の総トン数及び純トン数を算定することができるものとし、この条約に従い、当該船舶に対して国際トン数証書(1969年)を発給し又はその発給を認めることができる。
(2)証書の写し及びトン数の計算書の写しは、要請を行つた政府に対してできる限り速やかに送付する。
(3)この条の規定に従つて発給される証書には、その証書が船舶の旗国又は旗国となる予定の国の政府の要請に基づいて発給される旨を記載する。その証書は、前条の規定に基づいて発給される証書と同一のものとみなされ、同一の効力を有する。
(4)国際トン数証書(1969年)は、その政府が締約政府でない国を旗国とする船舶に発給してはならない。
(証書の様式)
第9条  
(1)証書は、これを発給する国の公用語で作成するものとし、使用される公用語が英語又はフランス語でない場合には、これらの言語のいずれかによる訳文を付する。
(2)証書は、附属書IIに定める様式による。
(証書の失効)
第10条  
(1)配置、構造、容積、場所の用途、旅客に係る証書に明記された旅客定員、指定された満載喫水線又は許可された喫水の変更であつて総トン数又は純トン数の増加をもたらすこととなる変更が行われた場合には、規則に定める例外的な場合を除くほか、国際トン数証書(1969年)は効力を失うものとし、主管庁は失効の措置をとる。
(2)主管庁が船舶に発給する証書は、(3)に定める場合を除くほか、当該船舶の旗国が他の国となつた場合には、効力を失う。
(3)船舶の旗国が他の国となつた場合において当該他の国の政府が締約政府であるときは、国際トン数証書(1969年)は、3箇月を経過する日又は主管庁がこれに代わる国際トン数証書(1969年)を発給する日のいずれか早い方の日まで有効とする。当該船舶の旗国であつた国の締約政府は、当該船舶の旗国が他の国となつた後できる限り速やかに、当該船舶が当該時点において有していた証書の写し及びトン数の計算書の写しを主管庁に送付する。
(証書の認容)
第11条 締約政府の権限に基づきこの条約に従つて発給する証書は、他の締約政府によつて認容されるものとし、この条約の適用上、当該他の締約政府が発給する証書と同一の効力を有するものとみなされる。
(検査)
第12条  
(1)その政府が締約政府である国を旗国とする船舶は、他の締約政府の港にある場合には、当該他の締約政府から正当に権限を与えられた職員が行う検査に服する。この検査は、次のことを確認するためのものに限られる。
(a)船舶が有効な国際トン数証書(1969年)を有していること。
(b)船舶の主たる特徴が証書の記載事項に合致していること。
(2)検査は、いかなる場合においても船舶に遅延をもたらしてはならない。
(3)船舶の主たる特徴が国際トン数証書(1969年)の記載事項と異なるため、総トン数又は純トン数を増加させることの必要が検査により明らかとなつた場合には、その船舶の旗国の政府に対して遅滞なく通報する。
(特権)
第13条 この条約に基づく特権は、船舶がこの条約に基づく有効な証書を備えている場合に限り、主張することができる。
(従前の条約及び取極)
第14条  
(1)トン数に係る事項に関する他の条約及び取極であつてこの条約の締約政府の間に現に効力を有するものは、その有効期間内は、次のものについて引き続き十分かつ完全な効力を有する。
(a)この条約が適用されない船舶
(b)この条約が適用される船舶についてこの条約に明文の規定がない事項
(2)(1)に規定する条約又は取極がこの条約に抵触する限度においては、この条約が優先する。
(情報の送付)
第15条 締約政府は、機関に次のものを送付しかつ寄託することを約束する。
(a)すべての締約政府に対し回章に付するための、この条約に基づいて発給される証書の十分な数の見本
(b)この条約の範囲内の事項について定めた法令
(c)すべての締約政府に対し回章に付するための、トン数に係る事項について当該締約政府に代わつて行動する権限を与えられた非政府機関の名簿
(署名、受諾及び加入)
第16条  
(1)この条約は、1969年6月23日から6箇月間は署名のため、その後は加入のため、開放しておく。国際連合、いずれかの専門機関若しくは国際原子力機関の加盟国の政府又は国際司法裁判所規程の当事国の政府は、次のいずれかの方法により、この条約の締約政府となることができる。
(a)受諾につき留保を付さないで署名すること。
(b)受諾を条件として署名した後、受諾すること。
(c)加入すること。
(2)受諾又は加入は、受諾書又は加入書を機関に寄託することによつて行う。機関は、この条約のすべての署名政府及び加入政府に対し、新たな受諾又は加入及びそのための文書の寄託の日を通報するものとし、また、この条約のすべての署名政府に対し、1969年6月23日から6箇月内に行われる署名について通報する。
(効力発生)
第17条  
(1)この条約は、25以上の国であつてその商船船腹量の合計が総トン数で世界の商船船腹量の65パーセントに相当する商船船腹量以上となる国の政府が前条の規定に従つて受諾につき留保を付さないで署名し又は受諾書若しくは加入書を寄託した日の後24箇月で、効力を生ずる。機関は、この条約のすべての署名政府及び加入政府に対し、この条約の効力発生の日を通報する。
(2)(1)に規定する24箇月の期間内にこの条約の受諾書又は加入書を寄託した政府については、その受諾又は加入は、この条約の効力発生の日又は受諾書若しくは加入書の寄託の日の後3箇月を経過した日のうちいずれか遅い方の日に効力を生ずる。
(3)この条約の効力発生の日の後にこの条約の受諾書又は加入書を寄託した政府については、この条約は、当該文書の寄託の日の後3箇月で、効力を生ずる。
(4)この条約の改正の効力発生のために必要なすべての措置がとられた日又は、全員一致の受諾による改正の場合には、次条(2)(b)の規定に基づいてすべての必要な受諾が行われたものとみなされる日の後に寄託される受諾書又は加入書は、改正された条約に係るものとみなす。
(改正)
第18条  
(1)この条約は、締約政府の提案により、この条に定めるいずれかの手続に従つて改正することができる。
(2)全員一致の受諾による改正
(a)機関は、締約政府の要請がある場合には、当該締約政府が提案するこの条約の改正案を、全員一致の受諾を目的として、審議のため、すべての締約政府に送付する。
(b)改正は、すべての締約政府によつて受諾された日の後12箇月で、効力を生ずる。ただし、効力発生の日を早めることについて合意がされる場合には、これによる。機関が改正案を最初に送付した後24箇月以内に受諾又は拒否を機関に通報しない締約政府は、改正案を受諾したものとみなす。
(3)機関における審議の後の改正
(a)機関は、締約政府の要請がある場合には、当該締約政府が提案するこの条約の改正案を審議する。改正案は、機関の海上安全委員会において出席しかつ投票する政府の3分の2以上の多数による議決で採択された場合には、機関の総会による審議の少なくとも6箇月前に機関のすべての加盟国及びすべての締約政府に送付される。
(b)機関は、総会において出席しかつ投票する政府の3分の2以上の多数による議決で改正案が採択された場合には、改正を、受諾のため、すべての締約政府に送付する。
(c)改正は、これを受諾しない旨の宣言を改正の効力発生前に行つた締約政府を除くすべての締約政府について、締約政府の3分の2によつて受諾された日の後12箇月で、効力を生ずる。
(d)総会は、出席しかつ投票する政府の3分の2以上の多数(海上安全委員会に代表者を出している政府であつて総会において出席しかつ投票するものの3分の2以上を含むものとする。)による議決で、改正が重要な性質のものであるため、(c)の宣言を行いかつその効力発生の後12箇月の期間内に改正を受諾しない締約政府がこの期間の満了の時にこの条約の締約政府でなくなることを決定する旨、改正案の採択の際に提案することができる。その決定は、締約政府の3分の2以上によつて事前に受諾されることを条件とする。
(e)この(3)のいかなる規定も、この条約の改正に関し最初にこの(3)の規定に基づく措置を提案した締約政府が望ましいと考える他の措置を、(2)又は(4)の規定に従つていつでもとることを妨げるものではない。
(4)会議による改正
(a)機関は、いずれかの締約政府が締約政府の3分の1以上の同意を得て要請する場合には、この条約の改正案を審議するため、政府間会議を招集する。
(b)機関は、(a)の政府間会議において出席しかつ投票する締約政府の3分の2以上の多数による議決で採択された改正を、受諾のため、すべての締約政府に送付する。
(c)改正は、これを受諾しない旨の宣言を改正の効力発生前に行つた締約政府を除くすべての締約政府について、締約政府の3分の2によつて受諾された日の後12箇月で、効力を生ずる。
(d)(a)の規定に基づいて招集された政府間会議は、出席しかつ投票する政府の3分の2以上の多数による議決で、改正が重要な性質のものであるため、(c)の宣言を行いかつその効力発生の後12箇月の期間内に改正を受諾しない締約政府がこの期間の満了の時にこの条約の締約政府でなくなることを、改正案の採択の際に決定することができる。
(5)機関は、この条の規定に基づいて効力を生ずる改正及びその効力発生の日をすべての締約政府に通報する。
(6)この条の規定に基づく受諾又は宣言は、機関に文書を寄託することによつて行う。機関は、受諾書又は宣言の受領をすべての締約政府に通告する。
(廃棄)
第19条  
(1)締約政府は、この条約が自己について効力を生じた日から5年を経過した後は、いつでもこれを廃棄することができる。
(2)廃棄は、機関に文書を寄託することによつて行う。機関は、廃棄書の受領及びその受領の日を他のすべての締約政府に通報する。
(3)廃棄は、機関による廃棄書の受領の後1年で、又は廃棄書に明記するこれよりも長い期間の後に、効力を生ずる。
(地域)
第20条  
(1) 
(a)いずれかの地域の施政権者としての国際連合又はいずれかの地域の国際関係について責任を有する締約政府は、この条約をその地域について適用するため、できる限り速やかにその地域と協議し又は適切な措置をとるものとし、また、機関にあてた通告書により、いつでも、この条約を当該地域について適用する旨を宣言することができる。
(b)この条約は、通告書の受領の日又は通告書に明記する他の日から、その通告書に示す地域について適用する。
(2) 
(a)(1)(a)の規定に基づいて宣言を行つた国際連合又は締約政府は、この条約がいずれかの地域について適用された日から5年を経過した後は、機関にあてた通告書により、いつでも、この条約がその通告書に示す地域について適用されなくなる旨を宣言することができる。
(b)この条約は、機関が通告書を受領した日の後1年で、又は通告書に明記するこれよりも長い期間の後に、その通告書に示す地域について適用されなくなる。
(3)機関は、(1)の規定に基づくこの条約のいずれかの地域についての適用又は(2)の規定に基づくその適用の終了を、それぞれこの条約が適用される日又は適用されなくなる日を明示して、すべての締約政府に通報する。
(寄託及び登録)
第21条  
(1)この条約は、機関に寄託する。機関の事務局長は、その認証謄本をすべての署名政府及び加入政府に送付する。
(2)この条約が効力を生じたときは、機関の事務局長は、国際連合憲章第102条の規定により、その本文を登録及び公表のため速やかに国際連合事務局に送付する。
(用語)
第22条 この条約は、ひとしく正文である英語及びフランス語により本書一通を作成する。ロシア語及びスペイン語による公定訳文は、作成の上、署名済みの原本とともに寄託する。


以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの条約に署名した。
1969年6月23日にロンドンで作成した。
附属書I 船舶の総トン数及び純トン数の算定に関する規則

第1規則 総則
(1)船舶のトン数は、総トン数及び純トン数から成る。
(2)総トン数及び純トン数は、この附属書Iの規定に従つて算定する。
(3)この附属書Iの規定の適用が不合理であり又は不可能であるような構造上の特性を有する新しい型式の船舶の総トン数及び純トン数は、主管庁が算定するものとし、主管庁は、これらのトン数を算定するために採用した方法の詳細を、締約政府に対し情報として回章に付するため、機関に送付する。

第2規則 附属書において使用する用語の定義
(1)上甲板
 上甲板とは、外気及び海水にさらされる最上層の全通甲板であつて、その暴露部にあるすべての開口に常設の風雨密閉鎖装置を、かつ、その下方の船側のすべての開口に常設の水密閉鎖装置を備えているものをいう。上甲板に階段部を有する船舶にあつては、暴露甲板の最下線及び上段の甲板に対し平行に引いたその延長線を上甲板とみなす。
(2)型深さ
(a)型深さとは、キールの上面から船側における上甲板の下面まで測つた垂直距離をいう。木船及び交造船にあつては、この距離は、キールのラベットの下縁から測る。船体中央横断面の下部の形状がくぼんでいる場合又は厚いガーボードが取り付けられている場合には、この距離は、底面の扁平部を延長した線がキールの側面と交わる点から測る。
(b)丸型ガンネルを有する船舶にあつては、型深さは、ガンネルが角型となるように甲板及び船側外板のモールデッド・ラインをそれぞれ延長して得られる交点まで測る。
(c)上甲板に階段部がある場合において上段の甲板が船側に達しているときは、型深さは、上段の甲板に対し平行に引いた下段の甲板の延長線まで測る。
(3)幅
 幅とは、船舶の中央において、フレームの外面から外面まで、金属以外の材料の外板を有する船舶にあつては船体の外面から外面まで、測つた最大幅をいう。
(4)閉囲場所
 閉囲場所とは、船体、固定の若しくは可動式の仕切り若しくは隔壁、甲板又は覆い(常設又は仮設の天幕を除く。)により閉囲されているすべての場所をいう。甲板に屈折のある場合、船体、仕切り、隔壁、甲板又は覆いに開口のある場合及び仕切り又は隔壁を欠く場合にも、当該閉囲されている場所は、閉囲場所に含める。
(5)除外場所
 (4)の規定にかかわらず、(a)から(e)までに定める場所は、除外場所といい、閉囲場所の容積に含めない。ただし、次の条件のうち少なくとも一の条件を満たす場所は、閉囲場所とする。
 その場所が貨物又は貯蔵品の保管のために棚その他の装置を有していること。
 開口が閉鎖装置を有していること。
 構造上、開口を閉鎖することが可能であること。
(a) 
(i)甲板から甲板まで達する端開口(カーテン・プレートは、隣接する甲板ビームの深さを25ミリメートル(1インチ)超えない限り、考慮しない。)を有する上甲板上の構造物であつて、端開口の幅が端開口の線における甲板幅の90パーセントに等しいか又はこれよりも大きい構造物内の場所。この(a)(i)の規定の適用に当たつては、端開口の線における甲板幅の2分の1に等しい距離だけ端開口から離れた位置において端開口の線又は面に平行に引いた線と端開口の線との間の場所のみを閉囲場所から除外する。(付録1の第1図)
(ii)外板が狭まることによつて場所の幅が小さくなる場合を除くほか、場所の幅が甲板幅の90パーセントよりも小さくなる場合には、場所の幅が甲板幅の90パーセントと等しくなる点又はこれよりも小さくなる点において端開口に平行に引いた線と端開口の線との間の場所のみを閉囲場所から除外する。(付録1の第2図、第3図及び第4図)
(iii)完全に開放されている間隙(オープン・レール又はブルワークは、考慮しない。)が二の場所の間にある場合において、(a)(i)又は(ii)の規定による場所の除外は、間隙の位置における最小甲板幅の半分よりも間隙が小さいときは、認められない。(付録1の第5図及び第6図)
(b)甲板の上方に覆い(その支持のために必要なスタンション以外には暴露した側面において船体といかなる接続もないもの)を有する場所であつて外気及び海水に開放されている場所。その場所においては、オープン・レール又はブルワーク及びカーテン・プレートを設けることができるものとし、船側にスタンションを設けることができる。もつとも、オープン・レール又はブルワークの上端とカーテン・プレートとの間の距離は、0.75メートル(2.5フィート)又はその場所の高さの3分の1に相当する距離のいずれか大きいもの以上とする。(付録1の第7図)
(c)両船側にわたる上甲板上の構造物内の場所であつて、0.75メートル(2.5フィート)又は上甲板上の構造物の高さの3分の1の高さのいずれか大きいもの以上の高さの相対する船側開口を有しかつその位置におけるもの。上甲板上の構造物の船側開口が片側にのみある場合には、閉囲場所から除外する場所は、船側開□から船内へ向けて船側開口における甲板幅の2分の1を限度とする。(付録1の第8図)
(d)上甲板上の構造物内の場所であつて、上段の甲板における覆いのない開口の直下にあるもの。もつとも、その開口は、外気にさらされているものとし、また、閉囲場所から除外する場所は、その開口の面積を限度とする。(付録1の第9図)
(e)外気にさらされる上甲板上の構造物の周縁の隔壁における凹入部であつて、その開口が甲板から甲板に達し、かつ、閉鎖装置を有しないもの。ただし、その内部の幅が開口の幅を超えないこと及びその奥行が開口の幅の2倍に等しい長さを超えないことを条件とする。(付録1の第10図)
(6)旅客
 旅客とは、次に掲げる者以外の者をいう。
(a)船長及び乗組員並びにその他資格のいかんを問わず乗船して船舶の業務に雇用され又は従事する者
(b)1歳未満の乳児
(7)貨物場所
 純トン数に算入される貨物場所とは、荷揚げされる貨物の運送に充てられる閉囲場所をいう。ただし、当該貨物場所が総トン数に算入されていることを条件とする。当該貨物場所には、縦100ミリメートル(4インチ)以上の大きさのCC(貨物区画室)の文字を見やすい位置に恒久的なものとして標示する。
(8)風雨密
 風雨密とは、いかなる海面状態においても船内に浸水しないことをいう。

第3規則 総トン数
 船舶の総トン数(GT)は、次の式で算定する。
GT=K
この場合において、
Vは、船舶のすべての閉囲場所の合計容積とし、立方メートルで表す。
は、0.2+0.02log10V又は付録2の表に掲げる係数とする。

第4規則 純トン数
(1)船舶の純トン数(NT)は、次の式で算定する。
NT=K((4d)/(3D))+K(N+(N)/(10))
この場合において、
(a)((4d)/(3D))は、1を超えてはならない。
(b)K((4d)/(3D))は、0.25GT未満であつてはならない。
(c)NTは、0.30GT未満であつてはならない。
 Vは、貨物場所の合計容積とし、立方メートルで表す。
 Kは、0.2+0.02+log10又は付録2の表に掲げる係数とする。
 Kは、1.25(GT+10,000)/(10,000)とする。
 Dは、第2規則(2)に定義する型深さで船舶の中央におけるものとし、メートルで表す。
 dは、(2)に規定する型喫水で船舶の中央におけるものとし、メートルで表す。
 Nは、寝台数が8以下の船室に係る旅客定員の数とする。
 Nは、その他の旅客定員の数とする。
 NとNとの和は、船舶の旅客に係る証書に明記された旅客定員の数とし、その和が13よりも少ない場合には、N及びNは、それぞれ零とする。
 GTは、第3規則の規定に従つて算定される船舶の総トン数とする。
(2)(1)の型喫水(d)は、次の喫水のうちの一とする。
(a)現行の満載喫水線に関する国際条約の適用される船舶にあつては、同条約により指定される夏期満載喫水線(木材満載喫水線を除く。)に対応する喫水
(b)旅客船にあつては、現行の海上における人命の安全のための国際条約により又は他の国際協定が適用される場合にはその協定により指定される最高区画満載喫水線に対応する喫水
(c)満載喫水線に関する国際条約は適用されないが国内規則により満載喫水線を指定される船舶にあつては、その規則により指定される夏期満載喫水線に対応する喫水
(d)満載喫水線は指定されないが国内規則により喫水を制限される船舶にあつては、許容される最大喫水
(e)他の船舶にあつては、第2規則(2)に定義する型深さで船舶の中央におけるものの75パーセント

第5規則 純トン数の変更
(1)船舶の特徴(第3規則及び第4規則に定義するV、Vc、d、N、N等)が変更され、その変更の結果、第4規則の規定に従つて算定される純トン数が増加することとなる場合には、船舶の新しい特徴に対応する純トン数は、遅滞なく算定されかつ適用される。
(2)第4規則(2)(a)及び(b)に規定する満載喫水線が同時に指定される船舶の純トン数は、当該船舶の従事する業務に適した満載喫水線に対応するものとし、第4規則の規定に従つて算定される。
(3)船舶の特徴(第3規則及び第4規則に定義するV、Vc、d、N、N等)が変更された場合又は船舶の従事する業務の変更により(2)に規定する満載喫水線が変更された場合において、その変更の結果、第4規則の規定に従つて算定される純トン数が減少することとなるときは、その純トン数を記載した新しい国際トン数証書(1969年)は、原証書が発給された日から12箇月を経過する時までは発給してはならない。もつとも、この規定は、次の船舶には、適用しない。
(a)他の国を旗国とすることとなつた船舶
(b)主管庁が、その主たる特徴の変更又は改造(満載喫水線の変更を必要とすることとなる船楼の撤去等)が行われたと認める船舶
(c)巡礼者運送のような特殊な運送において多数の無寝床旅客の運送に使用される旅客船

第6規則 容積の計算
(1)総トン数及び純トン数に算入するすべての容積は、防熱材又はこれに類似するものの装着の有無にかかわらず、外板の内面まで及び周縁の構造上の囲壁の内面まで測るものとし、金属以外の材料で建造された船舶にあつては外板の外面まで及び周縁の構造上の囲壁の内面まで測る。
(2)付加物の容積は、合計容積に算入する。
(3)海水に開放されている場所の容積は、合計容積から除外することができる。

第7規則 寸法及び計算
(1)容積の計算に用いるすべての寸法は、直近のセンチメートルまで又はフイートの20分の1まで採る。
(2)容積は、当該場所について一般的に認められる方法で、かつ、主管庁の認める精度で計算する。
(3)計算は、容易に検査することができるよう十分詳細に行う。
付録1 第2規則(5)に係る図

Oは、除外場所とする。
Cは、閉囲場所とする。
Iは、閉囲場所とみなされる場所とする。
斜線部分は、閉囲場所に含める。
Bは、開口の位置における甲板幅とする。丸型ガンネルを有する船舶にあつては、甲板幅は、第11図に示すとおりに測る。
(図略)
付録2 第3規則及び第規則(1)に規定する係数K及びK

V又はVは、容積とし、立方メートルで表す。
V又はV 又はK V又はV 又はK V又はV 又はK V又はV 又はK 
100.220045,0000.2931330,0000.3104670,0000.3165
200.226050,0000.2940340,0000.3106680,0000.3166
300.229555,0000.2948350,0000.3109690,0000.3168
400.232060,0000.2956360,0000.3111700,0000.3169
500.234065,0000.2963370,0000.3114710,0000.3170
600.235670,0000.2969380,0000.3116720,0000.3171
700.236975,0000.2975390,0000.3118730,0000.3173
800.238180,0000.2981400,0000.3120740,0000.3174
900.239185,0000.2986410,0000.3123750,0000.3175
1000.240090,0000.2991420,0000.3125760,0000.3176
2000.246095,0000.2996430,0000.3127770,0000.3177
3000.2495100,0000.3000440,0000.3129780,0000.3178
4000.2520110,0000.3008450,0000.3131790,0000.3180
5000.2540120,0000.3016460,0000.3133800,0000.3181
6000.2556130,0000.3023470,0000.3134810,0000.3182
7000.2569140,0000.3029480,0000.3136820,0000.3183
8000.2581150,0000.3035490,0000.3138830,0000.3184
9000.2591160,0000.3041500,0000.3140840,0000.3185
1,0000.2600170,0000.3046510,0000.3142850,0000.3186
2,0000.2660180,0000.3051520,0000.3143860,0000.3187
3,0000.2695190,0000.3056530,0000.3145870,0000.3188
4,0000.2720200,0000.3060540,0000.3146880,0000.3189
5,0000.2740210,0000.3064550,0000.3148890,0000.3190
6,0000.2756220,0000.3068560,0000.3150900,0000.3191
7,0000.2769230,0000.3072570,0000.3151910,0000.3192
8,0000.2781240,0000.3076580,0000.3153920,0000.3193
9,0000.2791250,0000.3080590,0000.3154930,0000.3194
10,0000.2800260,0000.3083600,0000.3156940,0000.3195
15,0000.2835270,0000.3086610,0000.3157950,0000.3196
20,0000.2860280,0000.3089620,0000.3158960,0000.3196
25,0000.2880290,0000.3092630,0000.3160970,0000.3197
30,0000.2895300,0000.3095640,0000.3161980,0000.3198
35,0000.2909310,0000.3098650,0000.3163990,0000.3199
40,0000.2920320,0000.3101660,0000.31641,000,0000.3200


V又はVcの中間の値における係数K又はKは、一次補間法によつて求める。
附属書II 証書(略)

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