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1900年12月14日にブラッセルで、1911年6月2日にワシントンで、1925年11月6日にヘーグで、1934年6月2日にロンドンで、1958年10月31日にリスボンで及び1967年7月14日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する1883年3月20日のパリ条約

【目次】
  昭和50・3・6・条約  2号==
発効昭和50・4・24・外務省告示 39号  
修正昭和60・6・17・外務省告示182号−−
【略】工業所有権の保護に関するパリ条約

第1条
(1)この条約が適用される国は、工業所有権の保護のための同盟を形成する。
(2)工業所有権の保護は、特許、実用新案、意匠、商標、サービス・マーク、商号、原産地表示又は原産地名称及び不正競争の防止に関するものとする。
(3)工業所有権の語は、最も広義に解釈するものとし、本来の工業及び商業のみならず、農業及び採取産業の分野並びに製造した又は天然のすべての産品(例えば、ぶどう酒、穀物、たばこの葉、果実、家畜、鉱物、鉱水、ビール、花、穀粉)についても用いられる。
(4)特許には、輸入特許、改良特許、追加特許等の同盟国の法令によつて認められる各種の特許が含まれる。
第2条
(1)各同盟国の国民は、工業所有権の保護に関し、この条約で特に定める権利を害されることなく、他のすべての同盟国において、当該他の同盟国の法令が内国民に対し現在与えており又は将来与えることがある利益を享受する。すなわち、同盟国の国民は、内国民に課される条件及び手続に従う限り、内国民と同一の保護を受け、かつ、自己の権利の侵害に対し内国民と同一の法律上の救済を与えられる。
(2)もつとも、各同盟国の国民が工業所有権を享有するためには、保護が請求される国に住所又は営業所を有することが条件とされることはない。
(3)司法上及び行政上の手続並びに裁判管轄権については、並びに工業所有権に関する法令上必要とされる住所の選定又は代理人の選任については、各同盟国の法令の定めるところによる。
第3条 同盟に属しない国の国民であつて、いずれかの同盟国の領域内に住所又は現実かつ真正の工業上若しくは商業上の営業所を有するものは、同盟国の国民とみなす。
第4条
A 
(1)いずれかの同盟国において正規に特許出願若しくは実用新案、意匠若しくは商標の登録出願をした者又はその承継人は、他の同盟国において出願をすることに関し、以下に定める期間中優先権を有する。
(2)各同盟国の国内法令又は同盟国の間で締結された二国間若しくは多数国間の条約により正規の国内出願とされるすべての出願は、優先権を生じさせるものと認められる。
(3)正規の国内出願とは、結果のいかんを問わず、当該国に出願をした日付を確定するために十分なすべての出願をいう。
 すなわち、A(1)に規定する期間の満了前に他の同盟国においてされた後の出願は、その間に行われた行為、例えば、他の出願、当該発明の公表又は実施、当該意匠に係る物品の販売、当該商標の使用等によつて不利な取扱いを受けないものとし、また、これらの行為は、第三者のいかなる権利又は使用の権能をも生じさせない。優先権の基礎となる最初の出願の日前に第三者が取得した権利に関しては、各同盟国の国内法令の定めるところによる。
C 
(1)A(1)に規定する優先期間は、特許及び実用新案については12箇月、意匠及び商標については6箇月とする。
(2)優先期間は、最初の出願の日から開始する。出願の日は、期間に算入しない。
(3)優先期間は、その末日が保護の請求される国において法定の休日又は所轄庁が出願を受理するために開いていない日に当たるときは、その日の後の最初の就業日まで延長される。
(4)(2)にいう最初の出願と同一の対象について同一の同盟国においてされた後の出願は、先の出願が、公衆の閲覧に付されないで、かつ、いかなる権利をも存続させないで、後の出願の日までに取り下げられ、放棄され又は拒絶の処分を受けたこと、及びその先の出願がまだ優先権の主張の基礎とされていないことを条件として、最初の出願とみなされ、その出願の日は、優先期間の初日とされる。この場合において、先の出願は、優先権の主張の基礎とすることができない。
D 
(1)最初の出願に基づいて優先権を主張しようとする者は、その出願の日付及びその出願がされた同盟国の国名を明示した申立てをしなければならない。各同盟国は、遅くともいつまでにその申立てをしなければならないかを定める。
(2)(1)の日付及び国名は、権限のある官庁か発行する刊行物(特に特許及びその明細書に関するもの)に掲載する。
(3)同盟国は、優先権の申立てをする者に対し、最初の出願に係る出願書類(明細書、図面等を含む。)の謄本の提出を要求することができる。最初の出願を受理した主管庁が認証した謄本は、いかなる公証をも必要とせず、また、いかなる場合にも、後の出願の日から3箇月の期間内においてはいつでも、無料で提出することができる。その謄本には、その主管庁が交付する出願の日付を証明する書面及び訳文を添付するよう要求することができる。
(4)出願の際には、優先権の申立てについて他の手続を要求することができない。各同盟国は、この条に定める手続がされなかつた場合の効果を定める。ただし、その効果は、優先権の喪失を限度とする。
(5)出願の後においては、他の証拠書類を要求することができる。
最初の出願に基づいて優先権を主張する者は、その最初の出願の番号を明示するものとし、その番号は、(2)に定める方法で公表される。
E 
(1)いずれかの同盟国において実用新案登録出願に基づく優先権を主張して意匠登録出願をした場合には、優先期間は、意匠について定められた優先期間とする。
(2)なお、いずれの同盟国においても、特許出願に基づく優先権を主張して実用新案登録出願をすることができるものとし、また、実用新案登録出願に基づく優先権を主張して特許出願をすることもできる。
 いずれの同盟国も、特許出願人が二以上の優先権(二以上の国においてされた出願に基づくものを含む。)を主張することを理由として、又は優先権を主張して行つた特許出願が優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分を含むことを理由として、当該優先権を否認し、又は当該特許出願について拒絶の処分をすることができない。ただし、当該同盟国の法令上発明の単一性がある場合に限る。
優先権の主張の基礎となる出願に含まれていなかつた構成部分については、通常の条件に従い、後の出願が優先権を生じさせる。
G 
(1)審査により特許出願が複合的であることが明らかになつた場合には、特許出願人は、その特許出願を二以上の出願に分割することができる。この場合において、特許出願人は、その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い、優先権の利益があるときは、これを保有する。
(2)特許出願人は、また、自己の発意により、特許出願を分割することができる。この場合においても、特許出願人は、その分割された各出願の日付としてもとの出願の日付を用い、優先権の利益があるときは、これを保有する。各同盟国は、その分割を認める場合の条件を定めることができる。
 優先権は、発明の構成部分で当該優先権の主張に係るものが最初の出願において請求の範囲内のものとして記載されていないことを理由としては、否認することができない。ただし、最初の出願に係る出願書類の全体により当該構成部分が明らかにされている場合に限る。
I 
(1)出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においてされた発明者証の出願は、特許出願の場合と同一の条件でこの条に定める優先権を生じさせるものとし、その優先権は、特許出願の場合と同一の効果を有する。
(2)出願人が自己の選択により特許又は発明者証のいずれの出願をもすることができる同盟国においては、発明者証の出願人は、特許出願について適用されるこの条の規定に従い、特許出願、実用新案登録出願又は発明者証の出願に基づく優先権の利益を享受する。
第4条の2
(1)同盟国の国民が各同盟国において出願した特許は、他の国(同盟国であるかどうかを問わない。)において同一の発明について取得した特許から独立したものとする。
(2)(1)の規定は、絶対的な意味に、特に、優先期間中に出願された特許が、無効又は消滅の理由についても、また、通常の存続期間についても、独立のものであるという意味に解釈しなければならない。
(3)(1)の規定は、その効力の発生の際に存するすべての特許について適用する。
(4)(1)の規定は、新たに加入する国がある場合には、その加入の際に加入国又は他の国に存する特許についても、同様に適用する。
(5)優先権の利益によつて取得された特許については、各同盟国において、優先権の利益なしに特許出願がされ又は特許が与えられた場合に認められる存続期間と同一の存続期間が認められる。
第4条の3 発明者は、特許証に発明者として記載される権利を有する。
第4条の4 特許の対象である物の販売又は特許の対象である方法によつて生産される物の販売が国内法令上の制限を受けることを理由としては、特許を拒絶し又は無効とすることができない。
第5条
A 
(1)特許は、特許権者がその特許を取得した国にいずれかの同盟国で製造されたその特許に係る物を輸入する場合にも、効力を失わない。
(2)各同盟国は、特許に基づく排他的権利の行使から生ずることがある弊害、例えば、実施がされないことを防止するため、実施権の強制的設定について規定する立法措置をとることができる。
(3)(2)に規定する弊害を防止するために実施権の強制的設定では十分でない場合に限り、特許の効力を失わせることについて規定することができる。特許権の消滅又は特許の取消しのための手続は、実施権の最初の強制的設定の日から2年の期間が満了する前には、することができない。
(4)実施権の強制的設定は、実施がされず又は実施が十分でないことを理由としては、特許出願の日から4年の期間又は特許が与えられた日から3年の期間のうちいずれか遅く満了するものが満了する前には、請求することができないものとし、また、特許権者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにした場合には、拒絶される。強制的に設定された実施権は、排他的なものであつてはならないものとし、また、企業又は営業の構成部分のうち当該実施権の行使に係るものとともに移転する場合を除くほか、当該実施権に基づく実施権の許諾の形式によつても、移転することができない。
(5)(1)から(4)までの規定は、実用新案に準用する。
 意匠の保護は、当該意匠の実施をしないことにより又は保護される意匠に係る物品を輸入することによつては、失われない。
C 
(1)登録商標について使用を義務づけている同盟国においては、相当の猶予期間が経過しており、かつ、当事者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにしない場合にのみ、当該商標の登録の効力を失わせることができる。
(2)商標の所有者が一の同盟国において登録された際の形態における商標の識別性に影響を与えることなく構成部分に変更を加えてその商標を使用する場合には、その商標の登録の効力は、失われず、また、その商標に対して与えられる保護は、縮減されない。
(3)保護が要求される国の国内法令により商標の共有者と認められる二以上の工業上又は商業上の営業所が同一又は類似の商品について同一の商標を同時に使用しても、いずれかの同盟国において、その商標の登録が拒絶され、又はその商標に対して与えられる保護が縮減されることはない。ただし、その使用の結果公衆を誤らせることとならず、かつ、その使用が公共の利益に反しないことを条件とする。
 権利の存在を認めさせるためには、特許の記号若しくは表示又は実用新案、商標若しくは意匠の登録の記号若しくは表示を産品に付することを要しない。
第5条の2
(1)工業所有権の存続のために定められる料金の納付については、少なくとも6箇月の猶予期間が認められる。ただし、国内法令が割増料金を納付すべきことを定めている場合には、それが納付されることを条件とする。
(2)同盟国は、料金の不納により効力を失つた特許の回復について定めることができる。
第5条の3 次のことは、各同盟国において、特許権者の権利を侵害するものとは認められない。
1.当該同盟国の領水に他の同盟国の船舶が一時的に又は偶発的に入つた場合に、その船舶の船体及び機械、船具、装備その他の附属物に関する当該特許権者の特許の対象である発明をその船舶内で専らその船舶の必要のために使用すること。)
2.当該同盟国に他の同盟国の航空機又は車両が一時的に又は偶発的に入つた場合に、その航空機若しくは車両又はその附属物の構造又は機能に関する当該特許権者の特許の対象である発明を使用すること。
第5条の4 ある物の製造方法について特許が取得されている同盟国にその物が輸入された場合には、特許権者は、輸入国で製造された物に関して当該特許に基づきその国の法令によつて与えられるすべての権利を、その輸入物に関して享有する。
第5条の5 意匠は、すべての同盟国において保護される。
第6条
(1)商標の登録出願及び登録の条件は、各同盟国において国内法令で定める。
(2)もつとも、同盟国の国民がいずれかの同盟国において登録出願をした商標については、本国において登録出願、登録又は存続期間の更新がされていないことを理由として登録が拒絶され又は無効とされることはない。
(3)いずれかの同盟国において正規に登録された商標は、他の同盟国(本国を含む。)において登録された商標から独立したものとする。
第6条の2
(1)同盟国は、一の商標が、他の一の商標でこの条約の利益を受ける者の商標としてかつ同一若しくは類似の商品について使用されているものとしてその同盟国において広く認識されているとその権限のある当局か認めるものの複製である場合又は当該他の一の商標と混同を生じさせやすい模倣若しくは翻訳である場合には、その同盟国の法令が許すときは職権をもつて、又は利害関係人の請求により、当該一の商標の登録を拒絶し又は無効とし、及びその使用を禁止することを約束する。一の商標の要部が、そのような広く認識されている他の一の商標の複製である場合又は当該他の一の商標と混同を生じさせやすい模倣である場合も、同様とする。
(2)(1)に規定する商標の登録を無効とすることの請求については、登録の日から少なくとも5年の期間を認めなければならない。同盟国は、そのような商標の使用の禁止を請求することができる期間を定めることができる。
(3)悪意で登録を受け又は使用された商標の登録を無効とし又は使用を禁止することの請求については、期間を定めないものとする。
第6条の3
(1)
a.同盟国は、同盟国の国の紋章、旗章その他の記章、同盟国が採用する監督用及び証明用の公の記号及び印章並びに紋章学上それらの模倣と認められるものの商標又はその構成部分としての登録を拒絶し又は無効とし、また、権限のある官庁の許可を受けずにこれらを商標又はその構成部分として使用することを適当な方法によつて禁止する。
b.(a)の規定は、二又は二以上の同盟国が加盟している政府間国際機関の紋章、旗章その他の記章、略称及び名称についても、同様に適用する。ただし、既に保護を保障するための現行の国際協定の対象となつている紋章、旗章その他の記章、略称及び名称については、この限りでない。
c.いずれの同盟国も、この条約がその同盟国において効力を生ずる前に善意で取得した権利の所有者の利益を害して(b)の規定を適用することを要しない。(a)に規定する使用又は登録が、当該国際機関と当該紋章、旗章、記章、略称若しくは名称との間に関係があると公衆に暗示するようなものでない場合又は当該使用者と当該国際機関との間に関係があると公衆に誤つて信じさせるようなものと認められない場合には、同盟国は、(b)の規定を適用することを要しない。
(2)監督用及び証明用の公の記号及び印章の禁止に関する規定は、当該記号又は印章を含む商標が当該記号又は印章の用いられている商品と同一又は類似の商品について使用されるものである場合に限り、適用する。
(3)
a.(1)及び(2)の規定を適用するため、同盟国は、国の記章並びに監督用及び証明用の公の記号及び印章であつて各国が絶対的に又は一定の限度までこの条の規定に基づく保護の下に置くことを現に求めており又は将来求めることがあるものの一覧表並びにこの一覧表に加えられるその後のすべての変更を、国際事務局を通じて、相互に通知することに同意する。各同盟国は、通知された一覧表を適宜公衆の利用に供する。
もつとも、その通知は、国の旗章に関しては義務的でない。
b.(1)(b)の規定は、政府間国際機関が国際事務局を通じて同盟国に通知した当該国際機関の紋章、旗章その他の記章、略称及び名称についてのみ適用する。
(4)同盟国は、異議がある場合には、(3)の通知を受領した時から12箇月の期間内においては、その異議を国際事務局を通じて関係国又は関係政府間国際機関に通報することができる。
(5)(1)の規定は、国の旗章に関しては、1925年11月6日の後に登録される商標についてのみ適用する。
(6)前記の諸規定は、同盟国の国の記章(旗章を除く。)、公の記号及び印章並びに政府間国際機関の紋章、旗章その他の記章、略称及び名称に関しては、(3)の通知を受領した時から2箇月を経過した後に登録される商標についてのみ適用する。
(7)同盟国は、国の記章、記号又は印章を含む商標で1925年11月6日前に登録されたものについても、その登録出願が悪意でされた場合には、当該登録を無効とすることができる。
(8)各同盟国の国民であつて自国の国の記章、記号又は印章の使用を許可されたものは、当該記章、記号又は印章が他の同盟国の国の記章、記号又は印章と類似するものである場合にも、それらを使用することができる。
(9)同盟国は、他の同盟国の国の紋章については、その使用が商品の原産地の誤認を生じさせるようなものである場合には、許可を受けないで取引においてその紋章を使用することを禁止することを約束する。
(10)前記の諸規定は、各同盟国が、国の紋章、旗章その他の記章、同盟国により採用された公の記号及び印章並びに(1)に規定する政府間国際機関の識別記号を許可を受けないで使用している商標につき、第6条の5B3の規定に基づいてその登録を拒絶し又は無効とすることを妨げない。
第6条の4
(1)商標の譲渡が、同盟国の法令により、その商標が属する企業又は営業の移転と同時に行われるときにのみ有効とされている場合において、商標の譲渡が有効と認められるためには、譲渡された商標を付した商品を当該同盟国において製造し又は販売する排他的権利とともに、企業又は営業の構成部分であつて当該同盟国に存在するものを譲受人に移転すれば足りる。
(2)(1)の規定は、譲受人による商標の使用が、当該商標を付した商品の原産地、性質、品位等について事実上公衆を誤らせるようなものである場合に、その商標の譲渡を有効と認める義務を同盟国に課するものではない。
第6条の5
A 
(1)本国において正規に登録された商標は、この条で特に規定する場合を除くほか、他の同盟国においても、そのままその登録を認められかつ保護される。当該他の同盟国は、確定的な登録をする前に、本国における登録の証明書で権限のある当局が交付したものを提出させることができる。その証明書には、いかなる公証をも必要としない。
(2)本国とは、出願人が同盟国に現実かつ真正の工業上又は商業上の営業所を有する場合にはその同盟国を、出願人が同盟国にそのような営業所を有しない場合にはその住所がある同盟国を、出願人が同盟国の国民であつて同盟国に住所を有しない場合にはその国籍がある国をいう。
 この条に規定する商標は、次の場合を除くほか、その登録を拒絶され又は無効とされることはない。もつとも、第10条の2の規定の適用は、妨げられない。
1.当該商標が、保護が要求される国における第三者の既得権を害するようなものである場合
2.当該商標か、議別性を有しないものである場合又は商品の種類、品質、数量、用途、価格、原産地若しくは生産の時期を示すため取引上使用されることがある記号若しくは表示のみをもつて、若しくは保護が要求される国の取引上の通用語において若しくはその国の公正なかつ確立した商慣習において常用されるようになつている記号若しくは表示のみをもつて構成されたものである場合
3.当該商標が、道徳又は公の秩序に反するもの、特に、公衆を欺くようなものである場合。ただし、商標に関する法令の規定(公の秩序に関するものを除く。)に適合しないことを唯一の理由として、当該商標を公の秩序に反するものと認めてはならない。
C 
(1)商標が保護を受けるに適したものであるかどうかを判断するに当たつては、すべての事情、特に、当該商標が使用されてきた期間を考慮しなければならない。
(2)本国において保護されている商標の構成部分に変更を加えた商標は、その変更が、本国において登録された際の形態における商標の識別性に影響を与えず、かつ、商標の同一性を損なわない場合には、他の同盟国において、その変更を唯一の理由として登録を拒絶されることはない。
 いかなる者も、保護を要求している商標が本国において登録されていない場合には、この条の規定による利益を受けることができない。
 もつとも、いかなる場合にも、本国における商標の登録の更新は、その商標が登録された他の同盟国における登録の更新の義務を生じさせるものではない。
 第4条に定める優先期間内にされた商標の登録出願は、本国における登録が当該優先期間の満了後にされた場合にも、優先権の利益を失わない。
第6条の6 同盟国は、サービス・マークを保護することを約束する。同盟国は、サービス・マークの登録について規定を設けることを要しない。
第6条の7
(1)同盟国において商標に係る権利を有する者の代理人又は代表者が、その商標に係る権利を有する者の許諾を得ないで、一又は二以上の同盟国においてその商標について自己の名義による登録の出願をした場合には、その商標に係る権利を有する者は、登録異議の申立てをし、又は登録を無効とすること若しくは、その国の法令が認めるときは、登録を自己に移転することを請求することができる。ただし、その代理人又は代表者がその行為につきそれが正当であることを明らかにしたときは、この限りでない。
(2)商標に係る権利を有する者は、(1)の規定に従うことを条件として、その許諾を得ないでその代理人又は代表者が商標を使用することを阻止する権利を有する。
(3)商標に係る権利を有する者がこの条に定める権利を行使することができる相当の期間は、国内法令で定めることができる。
第7条 いかなる場合にも、商品の性質は、その商品について使用される商標が登録されることについて妨げとはならない。
第7条の2
(1)同盟国は、その存在が本国の法令に反しない団体に属する団体商標の登録を認めかつ保護することを約束する。その団体が工業上又は商業上の営業所を有しない場合も、同様とする。
(2)各同盟国は、団体商標の保護について特別の条件を定めることができるものとし、また、公共の利益に反する団体商標についてその保護を拒絶することができる。
(3)もつとも、その存在が本国の法令に反しない団体に対しては、保護が要求される同盟国において設立されていないこと又は保護が要求される同盟国の法令に適合して構成されていないことを理由としては、その団体に属する団体商標の保護を拒絶することができない。
第8条 商号は、商標の一部であるかどうかを問わず、すべての同盟国において保護されるものとし、そのためには、登記の真正又は登記が行われていることを必要としない。
第9条
(1)不法に商標又は商号を付した産品は、その商標又は商号について法律上の保護を受ける権利が認められている同盟国に輸入される際に差し押さえられる。
(2)差押えは、また、産品に不法に商標若しくは商号を付する行為か行われた同盟国又はその産品が輸入された同盟国の国内においても行われる。
(3)差押えは、検察官その他の権限のある当局又は利害関係人(自然人であるか法人であるかを問わない。)の請求により、各国盟国の国内法令に従つて行われる。
(4)当局は、通過の場合には、差押えを行うことを要しない。
(5)同盟国の法令が輸入の際における差押えを認めていない場合には、その差押えの代わりに、輸入禁止又は国内における差押えが行われる。
(6)同盟国の法令が輸入の際における差押え、輸入禁止及び国内における差押えを定めていない場合には、その法令が必要な修正を受けるまでの間、これらの措置の代わりに、その同盟国の法令が同様の場合に内国民に保障する訴訟その他の手続が、認められる。
第10条
(1)前条の規定は、産品の原産地又は生産者、製造者若しくは販売人に関し直接又は間接に虚偽の表示が行われている場合についても適用する。
(2)(1)の産品の生産、製造又は販売に従事する生産者、製造者又は販売人であつて、原産地として偽つて表示されている土地、その土地の所在する地方、原産国として偽つて表示されている国又は原産地の虚偽の表示が行われている国に住所を有するものは、自然人であるか法人であるかを問わず、すべての場合において利害関係人と認められる。
第10条の2
(1)各同盟国は、同盟国の国民を不正競争から有効に保護する。
(2)工業上又は商業上の公正な慣習に反するすべての競争行為は、不正競争行為を構成する。
(3)特に、次の行為、主張及び表示は、禁止される。
1.いかなる方法によるかを問わず、競争者の営業所、産品又は工業上若しくは商業との活動との混同を生じさせるようなすべての行為
2.競争者の営業所、産品又は工業上若しくは商業上の活動に関する信用を害するような取引上の虚偽の主張
3.産品の性質、製造方法、特徴、用途又は数量について公衆を誤らせるような取引上の表示及び主張
第10条の3
(1)同盟国は、第9条から前条までに規定するすべての行為を有効に防止するための適当な法律上の救済手段を他の同盟国の国民に与えることを約束する。
(2)同盟国は、更に、利害関係を有する生産者、製造者又は販売人を代表する組合又は団体でその存在が本国の法令に反しないものが、保護が要求される同盟国の法令により国内の組合又は団体に認められている限度において、第9条から前条までに規定する行為を防止するため司法的手段に訴え又は行政機関に申立てをすることができることとなるように措置を講ずることを約束する。
第11条
(1)同盟国は、いずれかの同盟国の領域内で開催される公の又は公に認められた国際博覧会に出品される産品に関し、国内法令に従い、特許を受けることができる発明、実用新案、意匠及び商標に仮保護を与える。
(2)(1)の仮保護は、第4条に定める優先期間を延長するものではない。後に優先権が主張される場合には、各同盟国の主管庁は、その産品を博覧会に搬入した日から優先期間が開始するものとすることができる。
(3)各同盟国は、当該産品が展示された事実及び搬入の日付を証明するために必要と認める証拠書類を要求することができる。
第12条
(1)各同盟国は、工業所有権に関する特別の部局並びに特許、実用新案、意匠及び商標を公衆に知らせるための中央資料館を設置することを約束する。
(2)(1)の部局は、定期的な公報を発行し、次に掲げるものを規則的に公示する。
a.特許権者の氏名及びその特許発明の簡単な表示
b.登録された商標の複製
第13条
(1)
a.同盟は、この条から第17条までの規定に拘束される同盟国で構成する総会を有する。
b.各同盟国の政府は、一人の代表によつて代表されるものとし、代表は、代表代理、顧問及び専門家の補佐を受けることができる。
c.各代表団の費用は、その代表団を任命した政府が負担する。
(2)
a.総会は、次のことを行う。
i.同盟の維持及び発展並びにこの条約の実施に関するすべての問題を取り扱うこと。
ii.世界知的所有権機関(以下「機関」という。)を設立する条約に規定する知的所有権国際事務局(以下「国際事務局」という。)に対し、改正会議の準備に関する指示を与えること。ただし、この条から第17条までの規定に拘束されない同盟国の意見を十分に考慮するものとする。
iii.機関の事務局長の同盟に関する報告及び活動を検討し及び承認し、並びに機関の事務局長に対し同盟の権限内の事項についてすべての必要な指示を与えること。
iv.総会の執行委員会の構成国を選出すること。
v.執行委員会の報告及び活動を検討し及び承認し、並びに執行委員会に対し指示を与えること。
vi.同盟の事業計画を決定し及び2年予算を採択し、並びに決算を承認すること。
vii.同盟の財政規則を採択すること。
viii.同盟の目的を達成するために必要と認める専門家委員会及び作業部会を設置すること。
ix.同盟の構成国でない国並びに政府間機関及び国際的な非政府機関で総会の会合にオブザーバーとして出席することを認められるものを決定すること。
x.この条から第17条までの規定の修正を採択すること。
xi.同盟の目的を達成するため、他の適当な措置をとること。
xii.その他この条約に基づく任務を遂行すること。
xiii.機関を設立する条約によつて総会に与えられる権利(総合が受諾するものに限る。)を行使すること。
b.総会は、機関が管理業務を行つている他の同盟にも利害関係のある事項については、機関の調整委員会の助言を受けた上で決定を行う。
(3)
a.(b)の規定が適用される場合を除くほか、代表は、一の国のみを代表することができる。
b.前条に規定する工業所有権に関する各国の特別の部局としての性格を有する共通官庁を設立するための特別の取極に基づいて結集した同盟国は、討議において、それらの国の一国をもつて共同の代表とすることができる。
(4)
a.総会の各構成国は、一の票を有する。
b.総会の構成国の2分の1をもつて定足数とする。
c.総会は、(b)の規定にかかわらず、いずれの会期においても、代表を出した国の数が総会の構成国の2分の1に満たないが3分の1以上である場合には、決定を行うことができる。ただし、その決定は、総会の手続に関する決定を除くほか、次の条件が満たされた場合にのみ効力を生ずる。すなわち、国際事務局は、代表を出さなかつた総会の構成国に対し、その決定を通知し、その通知の日から3箇月の期間内に賛否又は棄権を書面によつて表明するよう要請する。その期間の満了の時に、賛否又は棄権を表明した国の数が当該会期の定足数の不足を満たすこととなり、かつ、必要とされる多数の賛成がなお存在する場合には、その決定は、効力を生ずる。
d.第17条(2)の規定が適用される場合を除くほか、総会の決定は、投じられた票の3分の2以上の多数による議決で行われる。
e.棄権は、投棄とみなさない。
(5)
a.(b)の規定が適用される場合を除くほか、代表は、一の国の名においてのみ投票することができる。
b.(3)(b)に規定する同盟国は、原則として、総会の会期に自国の代表を出すように努める。もつとも、例外的な理由のために自国の代表を出すことができない場合には、自国の名において投票する権限を他の(3)(b)に規定する同盟国の代表に与えることができる。この場合において、代理投票は、一の国のためにのみ行うことができる。代理投票の権限は、国の元首又は権限を有する大臣が署名する書面によつて与えられる。
(6)総会の構成国でない同盟国は、総会の会合にオブザーバーとして出席することを認められる。
(7)
a.総会は、事務局長の招集により、2年ごとに一回、通常会期として会合するものとし、例外的な場合を除くほか、機関の一般総会と同一期間中に同一の場所において会合する。
b.総会は、執行委員会の要請又は総会の構成国の4分の1以上の要請があつたときは、事務局長の招集により、臨時会期として会合する。
(8)総会は、その手続規則を採択する。
第14条
(1)総会は、執行委員会を有する。
(2)
a.執行委員会は、総会の構成国の中から総会によつて選出された国で構成する。更に、その領域内に機関の本部が所在する国は、第16条(7)(b)の規定が適用される場合を除くほか、当然に執行委員会に議席を有する。
b.執行委員会の各構成国の政府は、一人の代表によつて代表されるものとし、代表は、代表代理、顧問及び専門家の補佐を受けることができる。
c.各代表団の費用は、その代表団を任命した政府が負担する。
(3)執行委員会の構成国の数は、総会の構成国の数の4分の1とする。議席の数の決定に当たつては、4で除した余りの数は、考慮に入れない。
(4)総会は、執行委員会の構成国の選出に当たり、衝平な地理的配分を考慮し、また、同盟に関連して作成される特別の取極の締約国が執行委員会の構成国となることの必要性を考慮する。
(5)
a.執行委員会の構成国の任期は、その選出が行われた総会の会期の終了時から総会の次の通常会期の終了時までとする。
b.執行委員会の構成国は、最大限その構成回の3分の2まで再選されることができる。
c.総会は、執行委員会の構成国の選出及び再選に関する規則を定める。
(6)
a.執行委員会は、次のことを行う。
i.総会の議事日程案を作成すること。
ii.事務局長が作成した同盟の事業計画案及び2年予算案について総会に提案をすること。
iii.削除
iv.事務局長の定期報告及び年次会計検査報告を、適当な意見を付して、総会に提出すること。
v.総会の決定に従い、また、総会の通常会期から通常会期までの間に生ずる事態を考慮して、事務局長による同盟の事業計画の実施を確保するためすべての必要な措置をとること。
vi.その他この条約に基づいて執行委員会に与えられる任務を遂行すること。
b.執行委員会は、機関が管理業務を行つている他の同盟にも利害関係のある事項については、機関の調整委員会の助言を受けた上で決定を行う。
(7)
a.執行委員会は、事務局長の招集により、毎年2回、通常会期として会合するものとし、できる限り機関の調整委員会と同一期間中に同一の場所において会合する。
b.執行委員会は、事務局長の発意により又は執行委員会の議長若しくはその構成国の4分の1以上の要請に基づき、事務局長の招集により、臨時会期として会合する。
(8)
a.執行委員会の各構成国は、一の票を有する
b.執行委員会の構成国の2分の1をもつて定足数とする。
c.決定は、投じられた票の単純多数による議決で行われる。
d.棄権は、投票とみなさない。
e.代表は、一の国のみを代表し、その国の名においてのみ投票することができる。
(9)執行委員会の構成国でない同盟国は、執行委員会の会合にオブザーバーとして出席することを認められる。
(10)執行委員会は、その手続規則を採択する。
第15条
(1)
a.同盟の管理業務は、文学的及び美術的著作物の保護に関する国際条約によつて設立された同盟事務局と合同した同盟事務局の継続である国際事務局が行う。
b.国際事務局は、特に、同盟の諸内部機関の事務局の職務を行う。
c.機関の事務局長は、同盟の首席行政官であり、同盟を代表する。
(2)国際事務局は、工業所有権の保護に関する情報を収集し及び公表する。各同盟国は、工業所有権の保護に関するすべての新たな法令及び公文書をできる限り速やかに国際事務局に送付するものとし、また、工業所有権に関する自国の部局の刊行物であつて、工業所有権の保護に直接の関係があり、かつ、国際事務局がその業務に関して有益であると認めるすべてのものを国際事務局に提供する。
(3)国際事務局は、月刊の定期刊行物を発行する。
(4)国際事務局は、国盟国に対し、その要請に応じ、工業所有権の保護に関する問題についての情報を提供する。
(5)国際事務局は、工業所有権の保護を促進するため、研究を行い及び役務を提供する。
(6)事務局長及びその指名する職員は、総会、執行委員会その他専門家委員会又は作業部会のすべての会合に投票権なしで参加する。事務局長又はその指名する職員は、当然にこれらの内部機関の事務局の職務を行う。
(7)
a.国際事務局は、総会の指示に従い、かつ、執行委員会と協力して、この条約(第13条から第17条までの規定を除く。)の改正会議の準備を行う。
b.国際事務局は、改正会議の準備に関し政府間機関及び国際的な非政府機関と協議することができる。
c.事務局長及びその指名する者は、改正会議における審議に投票権なしで参加する。
(8)国際事務局は、その他国際事務局に与えられる任務を遂行する。
第16条
(1)
a.同盟は、予算を有する。
b.同盟の予算は、収入並びに同盟に固有の支出、諸同盟の共通経費の予算に対する同盟の分担金及び場合により機関の締約国会議の予算に対する拠出金から成る。
c.諸同盟の共通経費とは、同盟にのみでなく機関が管理業務を行つている一又は二以上の他の同盟にも帰すべき経費をいう。共通経費についての同盟の分担の割合は、共通経費が同盟にもたらす利益に比例する。
(2)同盟の予算は、機関が管理業務を行つている他の同盟の予算との調整の必要性を考慮した上で決定する。
(3)同盟の予算は、次のものを財源とする。
i.同盟国の分担金
ii.国際事務局が同盟の名において提供する役務について支払われる料金
iii.同盟に関する国際事務局の刊行物の販売代金及びこれらの刊行物に係る権利の使用料
iv.贈与、遺増及び補助金
v.賃貸料、利子その他の雑収入
(4)
a.各同盟国は、予算に対する自国の分担額の決定上、次のいずれかの等級に属するものとし、次に定める単位数に基づいて年次分担金を支払う。
等級I 25
等級II 20
等級III 15
等級IV 10
等級V 5
等級VI 3
等級VII 1
b.各国は、既に指定している場合を除くほか、批准書又は加入諸を寄託する際に、自国が属することを欲する等級を指定する。いずれの国も、その等級を変更することができる。一層低い等級を選択する国は、その旨を総会に対しその通常会期において表明しなければならない。その変更は、その全期の年の翌年の初めに効力を生ずる。
c.各同盟国の年次分担金の額は、その額とすべての同盟国の同盟の予算への年次分担金の総額との比率が、その国の属する等級の単位数とすべての同盟国の単位数の総数との比率に等しくなるような額とする。
d.分担金は、毎年1月1日に支払の義務か生ずる。
e.分担金の支払が延滞している同盟国は、その未払の額が当該年度に先立つ2年度においてその国について支払の義務の生じた分担金の額以上のものとなつたときは、同盟の内部機関が自国が構成国であるものにおいて、投票権を行使することができない。ただし、その内部機関は、支払の延滞が例外的なかつ避けることのできない事情によるものであると認める限り、その国がその内部機関において引き続き投票権を行使することを許すことができる。
f.予算が新会計年度の開始前に採択されなかつた場合には、財政規則の定めるところにより、前年度の予算をもつて予算とする。
(5)国際事務局が同盟の名において提供する役務について支払われる料金の額は、事務局長が定めるものとし、事務局長は、それを総会及び執行委員会に報告する。
(6)
a.同盟は、各同盟国の一国限りの支払金から成る運転資金を有する。運転資金が十分でなくなつた場合には、総会がその増額を決定する。
b.運転資金に対する各同盟国の当初の支払金の額及び運転資金の増額の部分に対する各同盟国の分担額は、運転資金が設けられ又はその増額が決定された年のその国の分担金に比例する。
c.(b)の比率及び支払の条件は、総会が、事務局長の提案に基づきかつ機関の調整委員会の助言を受けた上で定める。
(7)
a.その領域内に機関の本部が所在する国との間で締結される本部協定には、運転資金が十分でない場合にその国が立替えをすることを定める。立替えの額及び条件は、その国と機関との間の別個の取極によつてその都度定める。その国は、立替えの義務を有する限り、当然に執行委員会に議席を有する。
b.(a)の国及び機関は、それぞれ、書面による通告により立替えをする約束を廃棄する権利を有する。廃棄は、通告が行われた年の終わりから3年を経過した時に効力を生ずる。
(8)会計検査は、財政規則の定めるところにより、一若しくは二以上の同盟国又は外部の会計検査専門家が行う。これらの同盟国又は会計検査専門家は、総会がこれらの同盟国又は会計検査専門家の同意を得て指定する。
第17条
(1)第13条からこの条までの規定の修正の提案は、総会の構成国、執行委員会又は事務局長が行うことができる。その提案は、遅くとも総合による審議の6箇月前までに、事務局長が総会の構成国に送付する。
(2)(1)の諸条の修正は、総会が採択する。採択には、投じられた票の4分の3以上の多数による議決を必要とする。ただし、第13条及びこの(2)の規定の修正には、投じられた票の5分の4以上の多数による議決を必要とする。
(3)(1)の諸条の修正は、その修正か採択された時に総会の構成国であつた国の4分の3から、それぞれの憲法上の手続に従つて行われた受諾についての書面による通告を事務局長が受領した後1箇月で効力を生ずる。このようにして受諾された(1)の諸条の修正は、その修正が効力を生ずる時に総会の構成国であるすべての国及びその後に総会の構成国となるすべての国を拘束する。ただし、同盟国の財政上の義務を増大する修正は、その修正の受諾を通告した国のみを拘束する。
第18条
(1)この条約は、同盟の制度を完全なものにするような改善を加えるため、改正に付される。
(2)このため、順次にいずれかの同盟国において、同盟国の代表の間で会議を行う。
(3)第13条から前条までの規定の修正は、前条の規定に従つて行う。
第19条 同盟国は、この条約の規定に抵触しない限り、別に相互間で工業所有権の保護に関する特別の取極を行う権利を留保する。
第20条
(1)
a.各同盟国は、この改正条約に署名している場合にはこれを批准することができるものとし、署名していない場合にはこれに加入することができる。批准書及び加入書は、事務局長に寄託する。
b.各同盟国は、その批准書又は加入書において、批准又は加入の効果が(i)又は(ii)にいう規定には及ばないことを宣言することができる。
i.第1条から第12条までの規定
ii.第13条から第17条までの規定
c.(b)の規定に従い(b)の二群のうち一群について批准又は加入の効果を排除した各同盟国は、その後いつでも、批准又は加入の効果をその群に及ぼすことを宣言することができる。その宣言は、事務局長に寄託する。
(2)
a.第1条から第12条までの規定は、(1)(b)(i)の規定に基づく宣言を行うことなく批准書又は加入書を寄託した最初の10の同盟国については、その10番目の批准書又は加入書が寄託された後3箇月で効力を生ずる。
b.第13条から第17条までの規定は、(1)(b)(ii)の規定に基づく宣言を行うことなく批准書又は加入書を寄託した最初の10の同盟国については、その10番目の批准書又は加入書が寄託された後3箇月で効力を生ずる。
c.(1)(b)(i)にいう規定が(a)の規定に従つて、(1)(b)(ii)にいう規定が(b)の規定に従つて、それぞれ最初に効力を生ずることを条件として、及び(1)(b)の規定に従うことを条件として、第1条から第17条までの規定は、(a)及び(b)の同盟国以外の同盟国であつて、批准書若しくは加入書を寄託するもの又は(1)(c)の規定に基づく宣言を寄託するものについては、事務局長がその寄託を通告した日の後3箇月で効力を生ずる。ただし、それよりも遅い日が、寄託された批准書、加入書又は宣言において指定されている場合には、この改正条約は、その国について、そのように指定された日に効力を生ずる。
(3)第18条から第30条までの規定は、批准書又は加入書を寄託する各同盟国について、(1)(b)の二群がそれぞれ(2)(a)、(b)又は(c)の規定に従いその国について効力を生ずる日のうち早い方の日に効力を生ずる。
第21条
(1)同盟に属しないいずれの国も、この改正条約に加入することができるものとし、その加入により同盟の構成国となることができる。加入書は、事務局長に寄託する。
(2)
a.同盟に属しない国でこの改正条約の効力発生の日の1箇月前までに加入書を寄託したものについては、この改正条約は、その加入書において一層遅い日が指定されていない限り、前条(2)(a)又は(b)の規定によりこの改正条約が最初に効力を生ずる日に効力を生ずる。ただし、
i.この改正条約の効力発生の日に第1条から第12条までの規定が効力を生じていない場合には、前記の国は、それらの規定が効力を生ずるまでの暫定期間中は、それらの規定に代えて、リスボン改正条約第1条から第12条までの規定に拘束される。
ii.この改正条約の効力発生の日に第13条から第17条までの規定が効力を生じていない場合には、前記の国は、それらの規定が効力を生ずるまでの暫定期間中は、それらの規定に代えて、リスボン改正条約第13条及び第14条(3)から(5)までの規定に拘束される。
加入書において一層遅い日を指定した国については、この改正条約は、そのように指定された日に効力を生ずる。
b.同盟に属しない国でこの改正条約の一の群の規定のみが効力を生じた日の後に又はその日前1箇月未満の期間内に加入書を寄託したものについては、この改正条約は、(a)のただし書の規定に従うことを条件として、事務局長がその加入を通告した日の後3箇月で効力を生ずる。ただし、それよりも遅い日が加入書において指定されている場合には、この改正条約は、その国について、そのように指定された日に効力を生ずる。
(3)同盟に属しない国でこの改正条約が全体として効力を生じた日の後に又はその日前1箇月未満の期間内に加入書を寄託したものについては、この改正条約は、事務局長がその加入を通告した日の後3箇月で効力を生ずる。ただし、それよりも遅い日か加入書において指定されている場合には、この改正条約は、その国について、そのように指定された日に効力を生ずる。
第22条 批准又は加入は、第20条(1)(b)及び第28条(2)の規定に基づく例外か適用される場合を除くほか、当然に、この改正条約のすべての条項の受諾及びこの改正条約に定めるすべての利益の享受を伴う。
第23条 この改正条約が全体として効力を生じた後は、いずれの国も、この条約の従前の改正条約に加入することができない。
第24条
(1)いずれの国も、自国が対外関係について責任を有する領域の全部又は一部についてこの条約を適用する旨を、当該領域を指定して、批准書若しくは加入書において宣言し又は、その後いつでも、書面により事務局長に通告することができる。
(2)(1)の宣言又は通告を行つた国は、当該領域の全部又は一部についてこの条約が適用されなくなる旨を、事務局長にいつでも通告することができる。
(3)
a.(1)の規定に基づいて行われた宣言は、その宣言を付した批准又は加入と同一の日に効力を生ずるものとし、(1)の規定に基づいて行われた通告は、事務局長によるその通報の後3箇月で効力を生ずる。
b.(2)の規定に基づいて行われた通告は、事務局長によるその受領の後12箇月で効力を生ずる。
第25条
(1)この条約の締約国は、自国の憲法に従い、この条約の適用を確保するために必要な措置をとることを約束する。
(2)いずれの国も、その批准書又は加入書を寄託する時には、自国の国内法令に従いこの条約を実施することができる状態になつていなければならないと了解される。
第26条
(1)この条約は、無期限に効力を有する。
(2)いずれの同盟国も、事務局長にあてた通告により、この改正条約を廃棄することができる。その廃棄は、従前のすべての改正条約の廃棄を伴うものとし、廃棄を行つた国についてのみ効力を生ずる。他の同盟国については、この条約は、引き続き効力を有する。
(3)廃棄は、事務局長がその通告を受領した日の後1年で効力を生ずる。
(4)いずれの国も、同盟の構成国となつた日から5年の期間が満了するまでは、この条に定める廃棄の権利を行使することができない。
第27条
(1)この改正条約は、それが適用される同盟国相互の関係においては、それが適用される範囲において、1883年3月20日のパリ条約及びその後の改正条約に代わる。
(2)
a.この改正条約が適用されない同盟国又はこの改正条約が全体としては適用されない同盟国で、1958年10月31日のリスボン改正条約が適用されるものとの関係においては、リスボン改正条約が、全体として、又は(1)の規定によりこの改正条約がそれに代わる範囲を除き、引き続き効力を有する。
b.同様に、この改正条約又はその一部及びリスボン改正条約が適用されない同盟国との関係においては、1934年6月2日のロンドン改正条約が、全体として、又は(1)の規定によりこの改正条約がそれに代わる範囲を除き、引き続き効力を有する。
c.同様に、この改正条約又はその一部、リスボン改正条約及びロンドン改正条約が適用されない同盟国との関係においては、1925年11月6日のヘーグ改正条約が、全体として、又は(1)の規定によりこの改正条約がそれに代わる範囲を除き、引き続き効力を有する。
(3)同盟に属しない国でこの改正条約の締約国となるものは、この改正条約の締約国でない同盟国又はこの改正条約の締約国であるが第20条(1)(b)(i)の規定に基づく宣言を行つた同盟国との関係において、この改正条約を適用する。それらの国は、当該同盟国が、それらの国との関係において、当該同盟国が締約国となつている最新の改正条約を適用することを認める。
第28条
(1)この条約の解釈又は適用に関する二以上の同盟国の間の紛争で交渉によつて解決されないものは、紛争当事国が他の解決方法について合意する場合を除くほか、いずれか一の紛争当事国が、国際司法裁判所規程に合致した請求を行うことにより、国際司法裁判所に付託することができる。紛争を国際司法裁判所に付託する国は、その旨を国際事務局に通報するものとし、国際事務局は、それを他の同盟国に通報する。
(2)いずれの国も、この改正条約に署名し又は批准書若しくは加入書を寄託する際に、(1)の規定に拘束されないことを宣言することができる。(1)の規定は、その宣誓を行つた国と他の同盟国との間の紛争については、適用されない。
(3)(2)の規定に基づく宣言を行つた国は、事務局長にあてた通告により、その宣言をいつでも撤回することできる。
第29条
(1)
a.この改正条約は、フランス語による本書一通について署名するものとし、スウェーデン政府に寄託する。
b.事務局長は、関係政府と協議の上、ドイツ語、英語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語及び総会が指定する他の言語による公定訳文を作成する。
c.これらの条約文の解釈に相違がある場合には、フランス文による。
(2)この改正条約は、1968年1月13日まで、ストックホルムにおいて署名のために開放しておく。
(3)事務局長は、すべての同盟国政府に対し、及び要請があつたときは他の国の政府に対し、スウェーデン政府が認証したこの改正条約の署名本書の謄本二通を送付する。
(4)事務局長は、この改正条約を国際連合事務局に登録する。
(5)事務局長は、すべての同盟国政府に対し、署名、批准書又は加入書の寄託、批准書若しくは加入書に付された宣言又は第20条(1)(c)の規定に基づいて行われた宣言の寄託、この改正条約のいずれかの規定の効力の発生、廃棄の通告及び第24条の規定に基づいて行われた通告を通報する。
第30条
(1)最初の事務局長が就任するまでは、この改正条約において機関の国際事務局又は事務局長というときは、それぞれ、同盟事務局又はその事務局長をいうものとする。
(2)第13条から第17条までの規定に拘束されていない同盟国は、希望するときは、機関を設立する条約の効力発生の日から5年間、第13条から第17条までの規定に拘束される場合と同様にそれらの規定に定める権利を行使することができる。それらの権利を行使することを希望する国は、その旨の書面による通告を事務局長に寄託するものとし、その通告は、その受領の日に効力を生ずる。それらの国は、その5年の期間が満了するまで、総会の構成国とみなされる。
(3)すべての同盟国が機関の加盟国とならない限り、機関の国際事務局は同盟事務局としても、事務局長は同盟事務局の事務局長としても、それぞれ、職務を行う。
(4)すべての同盟国が機関の加盟国となつたときは、同盟事務局の権利、義務及び財産は、機関の国際事務局が承継する。