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渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその環境の保護に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約

【目次】
  昭和49・9・19・条約  8号  
改正昭和49     外告186号  


日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、
 鳥類がレクリエーション上、芸術上、科学上及び経済上大きな価値を有する天然資源であること、並びに適切な管理によつてこの価値を増大することができることを考慮し、
 鳥類の多くの種が日本国及びアメリカ合衆国の地域の間を渡り、これらの地域に一時的に生息していることを考慮し、
 鳥の環境が特に乱されやすいこと、太平洋の諸島の鳥類の多くの種が絶滅したこと、及び鳥類の他の種のうちにも絶滅するおそれのあるものがあることを考慮し、また、
 一定の鳥類の管理、保護及び絶滅の防止のために措置をとることについて協力することを希望し、
 よつて、次のとおり協定した。
 
第1条 この条約の適用地域は、次のとおりとする。
a.アメリカ合衆国については、アメリカ合衆国のすべての地域及び属地(太平洋諸島信託統治地域を含む。)
b.日本国については、日本国の施政の下にあるすべての地域
 
第2条
 この条約において、「渡り鳥」とは、次のものをいう。
a.足輪その他の標識の回収により両国間における渡りについて確証のある鳥類の種
b.その亜種が両国にともに生息する鳥類の種、及び亜種が存在しない種については両国にともに生息する鳥類の種。これらの種及び亜種の確認は、標本、写真又はその他の信頼しうる証拠に基づいて行なう。
a.1の規定に従つて渡り鳥とされた種は、この条約の附表に掲げるとおりとする。
b.両締約国の権限のある当局は、随時附表を検討し、必要があるときは、附表を改正するよう勧告する。
c.附表は、両政府が当該勧告のそれぞれの受諾を外交上の公文の交換によつて確認した日の後3箇月で、改正されたものとみなされる。
 
第3条
 渡り鳥の捕獲及びその卵の採取は、禁止されるものとする。生死の別を問わず、不法に捕獲され若しくは採取された渡り鳥若しくは渡り鳥の卵又はそれらの加工品若しくは一部分の販売、購入及び交換も、また、禁止されるものとする。次の場合における捕獲及び採取については、各締約国の法令により、捕獲及び採取の禁止に対する例外を認めることができる。
a.科学、教育若しくは繁殖のため又はこの条約の目的に反しないその他の特定の目的のため
b.人命及び財産を保護するため
c.2の規定に従つて設定される狩猟期間中
d.私設の狩猟場に関して
e.エスキモー、インディアン及び太平洋諸島信託統治地域の原住民がその食糧及び衣料用として捕獲し又は採取する場合
 渡り鳥の狩猟期間は、各締約国がそれぞれ決定することができる。当該狩猟期間は、主な営巣期間を避け、かつ、生息数を最適の数に維持するように設定する。
 各締約国は、渡り鳥の保護及び管理のために保護区その他の施設を設けるように努める。
 
第4条
 両締約国は、絶滅のおそれのある鳥類の種又は亜種を保存するために特別の保護が望ましいことに同意する。
 いずれか一方の締約国が絶滅のおそれのある鳥類の種又は亜種を決定し、その捕獲を禁止した場合には、当該一方の締約国は、他方の締約国に対してその決定(その後におけるその決定の取消しを含む。)を通報する。
 各締約国は、2の規定によつて決定された鳥類の種若しくは亜種又はそれらの加工品の輸出又は輸入を規制する。
 
第5条
 両締約国は、渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類の研究に関する資料及び刊行物を交換する。
 両締約国は、渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類の共同研究計画の設定並びにこれらの鳥類の保存を奨励する。
 
第6条 各締約国は、第3条及び第4条の規定に基づいて保護される鳥類の環境を保全しかつ改善するため、適当な措置をとるように努める。各締約国は、特に、
a.これらの鳥類及びその環境に係る被害(特に海洋の汚染から生ずる被害を含む。)を防止するための方法を探求し、
b.これらの鳥類の保存にとつて有害であると認める生きている動植物の輸入を規制するために必要な措置をとるように努め、及び、
c.特異な環境を有する島の生態学的均衡を乱すおそれのある生きている動植物のその島への持込みを規制するために必要な措置をとるように努める。
 
第7条 各締約国は、この条約の目的を達成するために必要な措置をとることに同意する。
 
第8条 両政府は、いずれか一方の政府の要請があつたときは、この条約の実施について協議する。
 
第9条
 この条約は、批准されなければならない。批准書は、できる限りすみやかにワシントンで交換されるものとする。
 この条約は、批准書の交換の日に効力を生ずる。この条約は、15年間効力を有するものとし、その後は、この条に定めるところによつて終了する時まで効力を存続する。
 いずれの一方の締約国も、1年前に書面による予告を与えることにより、最初の15年の期間の終りに又はその後いつでもこの条約を終了させることができる。


以上の証拠として、両政府の代表は、この条約に署名した、1972年3月4日に東京で、ひとしく正文である日本語及び英語により本書2通を作成した。
附表(略)

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