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1995年の国際穀物協定

【目次】
   前 文 
   1995年の穀物貿易規約 
   1995年の食糧援助規約

  平成7・12・7・条約  21号  
発効平成7・12・1・外務省告示232号  
延長平成10・7・21・外務省告示273号(平成10年7月1日から1年間延長)
延長平成10・8・5・外務省告示308号(平成10年7月1日から1年間延長)
延長平成11・1・8・外務省告示025号(平成11年6月30日まで延長)
延長平成12・4・4・外務省告示147号(平成13年6月30日まで延長)
延長平成15・8・12・外務省告示278号(平成17年6月30日まで延長)
延長平成17・7・29・外務省告示713号(平成19年6月30日まで延長)
延長平成19・7・23・外務省告示422号(穀物=平成21年6月30日、食糧=平成20年6月30日まで延長)
延長平成20・7・28・外務省告示435号(食糧=平成21年6月30日まで延長)



1995年の国際穀物協定をここに公布する。
最初

前 文


この協定の署名国は、
1949年の国際小麦協定が順次修正され、更新され、内容が新たにされ又は有効期間が延長されて1986年の国際小麦協定の作成に至ったことを考慮し、
1986年の小麦貿易規約及び1986年の食糧援助規約で構成され並びに有効期間が延長された1986年の国際小麦協定が1995年6月30日に効力を失うこと並びに新たな期間についての協定を締結することが望ましいことを考慮して、
1986年の国際小麦協定の内容を新たにし、1995年の国際穀物協定と名称を改め並びにこの協定は(a)1995年の穀物貿易規約及び(b)1995年の食糧援助規約の二の別個の法的文書で構成されるものとすること並びに関係政府がその憲法上又は組織の手続に従いこれらの二の規約の双方又はいずれか一方の署名及び批准、受諾又は承認のための手続をとることを合意した。
最初

1995年の穀物貿易規約


第1部総 則(第1条〜第8条)
第2部運 用(第9条〜第22条)
第3部最終規定(第23条〜第34条)

最初第1編

第1部 総 則

(目的)
第1条 この規約の目的は、次のとおりとする。
(a) 穀物の貿易のすべての側面、特に食糧用の穀物の状況に影響を及ぼす穀物の貿易の側面について国際協力を促進すること。
(b) すべての加盟国、特に開発途上加盟国の利益のため、穀物の国際貿易の拡大を促進し及びその貿易のできる限り自由な流れ(貿易障害並びに不公正な慣行及び差別的な慣行の廃止を含む。)を確保すること。
(c) すべての加盟国の利益のため最大限に可能な範囲で国際穀物市場の安定に寄与し、世界の食糧の安全保障を高め及びその経済が穀物の商業的売渡しに大きく依存している国の発展に寄与すること。
(d) 穀物の貿易に関する加盟国の関心事項についての情報交換及び討議の場を提供すること。
(定義)
第2条 この規約の適用上、
(1)
(a) 「理事会」とは、1949年の国際小麦協定によって設立され、かつ、第9条の規定に基づいて存続する国際穀物理事会をいう。
(b) 
(i) 「加盟国」とは、この規約の締約国をいう。
(ii) 「加盟輸出国」とは、第12条の規定に基づいて指定される加盟国をいう。
(iii) 「加盟輸入国」とは、第12条の規定に基づいて指定される加盟国をいう。
(c) 「執行委員会」とは、第15条の規定に基づいて設置される委員会をいう。
(d) 「市況委員会」とは、第16条の規定に基づいて設置される委員会をいう。
(e) 「穀物」とは、大麦(裸麦を含む。)、とうもろこし、ミレット、オート、ライ麦、ソルガム、ライ小麦及び小麦並びにそれらの製品並びに理事会が定めるその他の穀物及び製品をいう。
(f) 
(i) 「買入れ」とは、輸入のための穀物の買入れ(又は、文脈により、輸入のため買い入れられた穀物の数量)をいう。
(ii) 「売渡し」とは、輸出のための穀物の売渡し(又は、文脈により、輸出のため売り渡された穀物の数量)をいう。
(iii) 買入れ又は売渡しというときは、関係政府間で行われる買入れ又は売渡しのみではなく、民間貿易業者間で行われる買入れ又は売渡し及び民間貿易業者と関係政府との間で行われる買入れ又は売渡しをもいう。
(g) 「特別多数票」とは、出席しかつ投票する加盟輸出国の投ずる票(第12条の規定に従って算出されたもの)の合計の3分の2以上の票及び出席しかつ投票する加盟輸入国の投ずる票(同条の規定に従って算出されたもの)の合計の3分の2以上の票(それぞれ別個に計算する。)をいう。
(h) 「収穫年度」又は「会計年度」とは、7月1日から翌年の6月30日までの期間をいう。
(i) 「作業日」とは、理事会の本部における作業日をいう。
(2) 「政府」又は「加盟国」というときは、欧州共同体を含む。したがって、政府による署名並びに批准書、受諾書、承認書又は加入書の寄託及び暫定的適用宣言というときは、欧州共同体については、その権限のある当局が欧州共同体のために行う署名及び暫定的適用宣言並びに欧州共同体の組織の手続により国際協定の締結のために寄託することとされている文書の寄託をいう。
(3) 「政府」又は「加盟国」というときは、適当な場合には、関税及び貿易に関する一般協定又は世界貿易機関を設立する協定に定める独立の関税地域を含む。
(情報、報告及び研究)
第3条 
(1) 第1条の目的の達成を容易にし、理事会の会合における一層十分な意見交換を可能にし、及び加盟国の一般的な利益に資するよう継続して情報を提供するため、主として次のことを中心とした穀物に関する定期的報告、情報交換及び適当な場合の特別研究のための措置がとられる。
(a) 供給、需要及び市況
(b) 各国の政策の動向及びその国際市場に及ぼす影響
(c) 貿易、利用、保管及び輸送の改善及び拡大に関する動向(特に、開発途上国における動向)
(2) (1)の報告及び研究のための情報の収集及び内容について改善し、より多くの加盟国が理事会の事業に直接参加することを可能にし、並びに理事会がその会期中に既に与えた指針を補うため、市況委員会を設置する。同委員会の会合については、理事会のすべての加盟国に開放する。同委員会は、第16条に定める機能を有する。
(市場動向に関する協議)
第4条 
(1) 市況委員会が、第16条の規定に従って市況を絶えず検討する過程で、国際穀物市場の動向が加盟国の利益に影響を及ぼす著しいおそれがあると認めた場合又は事務局長が、自発的に若しくは理事会のいずれかの加盟国の要請により、このような動向について同委員会の注意を喚起した場合には、同委員会は、執行委員会に対して直ちにそのような事実を報告する。市況委員会は、執行委員会に報告するに当たり、加盟国の利益に影響を及ぼすおそれのある事情を特に考慮する。
(2) 執行委員会は、(1)の動向を検討するために10作業日以内に会合するものとし、適当と認めるときは、事態を検討するために理事会の会合を招集するよう理事会の議長に要請する。
(商業的買入れ及び特殊取引)
第5条 
(1) この規約の適用上、商業的買入れとは、第2条に定義する買入れであって国際貿易における通常の商業的慣行に適合するものをいい、(2)に規定する取引を含まない。
(2) この規約の適用上、特殊取引とは、関係加盟国政府により通常の商業的慣行に適合しない特殊性を付与された取引をいう。特殊取引には、次のものを含む。
(a) 信用供与に基づく売渡しであって、利率、支払期間その他関連する条件が政府の関与により世界市場における通常の商業的な利率、期間又は条件に合致しないもの
(b) 穀物の買入れの資金が加盟輸出国政府から穀物の買入れのための借款として供与される売渡し
(c) 加盟輸入国の通貨であって、振替をすることができず、かつ、加盟輸出国内で使用する通貨に交換すること又は当該加盟輸出国内で使用する物品の対価に充てることができないものによる売渡し
(d) 物品の交換によって相互に信用残高を決済するための清算勘定について定める特別の支払取決めを有する貿易協定に基づく売渡し。ただし、関係加盟輸出国及び関係加盟輸入国が当該売渡しを商業的なものとみなすことに合意する場合を除く。
(e) 求償取引であって、
(i) 政府の関与によって行われ、国際相場以外の価格で穀物を交換するもの、又は、
(ii) 政府の買入計画に基づく補助を受けるもの。ただし、穀物の買入れが原求償契約中に最終仕向国を明記していない求償取引に基づくものである場合を除く。
(f) 穀物の贈与又は加盟輸出国が穀物の買入れのために贈与した資金による穀物の買入れ
(g) 関係加盟国政府により通常の商業的慣行に適合しない特殊性を付与されたその他の種類の取引で理事会が定めるもの
(3) 取引が(1)に定義する商業的買入れ又は(2)に定義する特殊取引のいずれであるかに関し事務局長又はいずれかの加盟国が提起する問題については、理事会が決定する。
(特恵的取引に関する指針)
第6条 
(1) 加盟国は、穀物の特恵的取引を、生産及び商業的な国際貿易の通常の態様に有害な影響を及ぼすことを回避するように行うことを約束する。
(2) このため、加盟特恵供与国及び加盟受益国は、特恵的取引が行われないとした場合に合理的に予想することができる商業的売渡しに対する追加として、また、受益国における消費又は在庫を増加させるものとして当該特恵的取引が行われることを確保するために適当な措置をとる。この措置については、国際連合食糧農業機関の加盟国である国の場合には、同機関の余剰処理の原則及び指針並びに同機関の加盟国の協議義務に適合するものとしなければならず、また、受益国との間で合意された穀物の商業的輸入の水準が当該受益国により世界の全地域に対する関係において維持されるとの要件を含めることができる。当該水準の設定又は調整に当たっては、特定の期間における商業的輸入の水準、利用及び輸入の最近の傾向並びに当該受益国の経済事情、特にその国際収支の状況を十分に考慮する。
(3) 加盟国は、特恵的取引による輸出を行う場合には、受益国との取決めを行う前に、加盟輸出国であってその商業的売渡しが当該特恵的取引により影響を受けるおそれのあるものと最大限に可能な範囲で協議する。
(4) 事務局は、穀物の特恵的取引の動向について理事会に定期的に報告する。
(報告及び記録)
第7条 
(1) 加盟国は、自国が行う穀物のすべての船積み及び非加盟国からの穀物のすべての輸入につき商業的取引及び特殊取引を別個に示す報告を定期的に行うものとし、理事会は、収穫年度ごとの記録を保持する。理事会は、また、非加盟国間の可能な限りのすべての船積みについての記録を保持する。
(2) 加盟国は、穀物についての自国の供給及び需要に関して理事会が必要とする情報を可能な限り提供し、並びに自国の穀物政策の変更のすべてを速やかに報告する。
(3) この条の規定の適用上、
(a) 加盟国は、商業的売渡し及び商業的買入れ並びに特殊取引に係る穀物の数量に関する情報で理事会がその権限上必要とするものを事務局長に送付する。この情報には、次のものを含める。
(i) 特殊取引については、第5条に規定する取引のうちいずれか該当するものに分類することを可能にするような当該特殊取引の明細
(ii) 当該穀物の種類、銘柄、等級及び品質に関する入手可能な情報
(b) 加盟国は、穀物を輸出するときは、その輸出価格に関する情報で理事会が必要とするものを事務局長に送付する。
(c) 理事会は、その時点における通常の穀物輸送費に関する情報を定期的に入手するものとし、加盟国は、理事会が必要とする補足的情報を提供する。
(4) 加盟国は、穀物の原産国以外の国における再販売、通過又は港での積替えの後に最終仕向国に到着する穀物については、その船積みが当該原産国から当該最終仕向国への船積みとして記録に記入されることを可能にするような情報を最大限に可能な範囲で提供する。この(4)の規定は、再販売される穀物に関しては、当該穀物が同一の収穫年度において原産国から積み出されたものである場合に適用する。
(5) 理事会は、この条に規定する報告及び記録に関する手続規則を制定する。この規則は、報告の回数及び方法その他報告に関する加盟国の義務について定める。理事会は、また、その保管する記録又は記述の修正に関する規定(修正に関連して生ずる紛争の解決に関するものを含む。)を定める。いずれかの加盟国がこの条に規定する報告を反復してかつ正当な理由なく怠った場合には、執行委員会は、事態を是正するために当該加盟国と協議する。
(紛争及び苦情)
第8条 
(1) この規約の解釈又は適用に関する紛争で交渉によって解決されないものは、紛争当事国であるいずれかの加盟国の要請により、決定のため理事会に付託される。
(2) いずれの加盟国も、この規約の締約国としての自国の利益が一又は二以上の加盟国の行動であってこの規約の実施に影響を及ぼすものにより著しく害されたと認める場合には、理事会に問題を提起することができる。この場合には、理事会は、当該問題を解決するため直ちに関係加盟国と協議する。当該問題がその協議によって解決されない場合には、理事会は、当該問題を更に検討するものとし、また、関係加盟国に対して勧告を行うことができる。
最初第1編

第2部 運 用

(理事会の構成)
第9条 
(1) 理事会(1949年の国際小麦協定によって設立された国際小麦理事会の名称は、この規約によって国際穀物理事会と改める。)は、この規約を運用するため、この規約に定める構成、権限及び任務をもって存続する。
(2) 加盟国は、理事会の会合においては、代表、代表代理及び顧問によって代表される。
(3) 理事会は、一収穫年度の間在任する議長及び副議長各1人を選出する。議長は、投票権を有しないものとし、副議長は、議長として行動する間、投票権を有しない。
(理事会の権限及び任務)
第10条 
(1) 理事会は、その手続規則を制定する。
(2) 理事会は、この規約によって必要とされる記録を保管するものとし、また、望ましいと認めるその他の記録を保管することができる。
(3) 理事会がこの規約に基づくその任務を遂行することができるようにするため、理事会は、必要な統計及び情報の提供を要請することができるものとし、加盟国は、第7条(2)に定めるところにより、これらの統計及び情報を提供することを約束する。
(4) 理事会は、特別多数票による議決で、次の権限及び任務を除くほか、権限の行使又は任務の遂行を委員会又は事務局長に委任することができる。
(a) 第8条の規定に基づいて問題について決定を行うこと。
(b) 付表に掲げる加盟国の票数を次条の規定に基づいて再検討すること。
(c) 第12条の規定に基づいて加盟輸出国及び加盟輸入国を決定し並びに加盟輸出国及び加盟輸入国の票数を配分すること。
(d) 第13条(1)の規定に基づいて理事会の所在地を決定すること。
(e) 第17条(2)の規定に基づいて事務局長を任命すること。
(f) 第21条の規定に基づいて予算を採択し及び加盟国の分担金の額を決定すること。
(g) 第21条(6)の規定に基づいて加盟国の投票権を停止すること。
(h) 第22条の規定に基づいて国際連合貿易開発会議事務局長に対し交渉のための会議の招集を要請すること。
(i) 第30条の規定に基づいて加盟国を理事会から除名すること。
(j) 第32条の規定に基づいてこの規約の改正を勧告すること。
(k) 第33条の規定に基づいてこの規約の有効期間を延長し又はこの規約を終了させること。
 理事会は、いつでも、投じられる票の過半数による議決でその委任を撤回することができる。
(5) 理事会が(4)の規定により委任した権限又は任務に基づいて行われた決定については、理事会の定める期間内に加盟国による要請がある場合には、理事会が再検討する。当該決定は、当該期間内に再検討の要請がない場合には、すべての加盟国を拘束する。
(6) 理事会は、この規約に定める権限及び任務のほか、この規約の実施のため、必要なその他の権限を有し、かつ、必要なその他の任務を遂行する。
(効力発生及び予算手続のための票数)
第11条 
(1) 第28条(1)の規定に基づくこの規約の効力発生のために必要とされる票数の計算は、付表A部に定める票数を用いて行う。
(2) 第21条の規定に基づいて分担金の額を決定するために用いられる加盟国の票数は、この条の規定及び関連する手続規則に従うことを条件として、付表に定める票数を基礎とする。
(3) 第33条(2)の規定に基づいてこの規約の有効期間が延長される場合には、理事会は、この条に規定する加盟国の票数を再検討し、及び調整する。その調整は、票数の配分をその時点における穀物貿易の態様に一層密接に一致させるものでなければならず、かつ、手続規則に定める方法に従って行われなければならない。
(4) 理事会は、世界の穀物貿易の態様に著しい変化が生じたと認める場合には、加盟国の票数を再検討するものとし、これを調整することができる。その調整については、この規約の改正とみなし、第32条の規定に従って行う。この場合において、票数の調整は、会計年度の開始時に効力を生ずる。この(4)の規定に基づく加盟国の票数の調整が効力を生じた後は、3年を経過するまでの間、この(4)の規定に基づく新たな調整は、行わない。
(5) この条の規定に基づくすべての票数の再配分は、手続規則に従って行われる。
(6) この規約の運用に関するすべての目的のために加盟国が行使することのできる票数については、第28条(1)の規定に基づく効力発生及び第21条の規定に基づく分担金の額の決定の場合を除くほか、次条の規定に従って決定する。
(加盟輸出国及び加盟輸入国の決定並びに加盟輸出国及び加盟輸入国の票数の配分)
第12条 
(1) 理事会は、この規約に基づいて開催する最初の会期において、この規約の適用上各加盟国が加盟輸出国又は加盟輸入国のいずれとなるかを決定する。その決定に当たっては、理事会は、これらの加盟国の穀物貿易の態様及び意見を考慮する。
(2) 理事会がこの規約の適用上各加盟国が加盟輸出国又は加盟輸入国のいずれとなるかを決定した後直ちに、加盟輸出国は、前条に規定する票数を基礎とし、(3)に定める条件により、その決定するところに従って加盟輸出国の間で票数を配分するものとし、加盟輸入国は、同様に票数を配分する。
(3) (2)の規定による票数の配分に当たっては、加盟輸出国は総体として千票を有し、加盟輸入国は総体として千票を有する。いずれの加盟輸出国も、333票を超える票を有してはならず、また、いずれの加盟輸入国も、333票を超える票を有してはならない。票数は、1未満の端数を伴ってはならない。
(4) 加盟輸出国及び加盟輸入国の表は、この規約の効力発生の後3年を経過した後に、これらの加盟国の穀物貿易の態様の変化に照らして理事会が再検討する。当該表は、また、第33条(2)の規定に基づいてこの規約の有効期間が延長される場合に再検討する。
(5) 理事会は、いずれかの加盟国の要請により、特別多数票による議決で、会計年度の始めに当該加盟国を加盟輸出国の表から加盟輸入国の表に又は加盟輸入国の表から加盟輸出国の表に移すことを決定することができる。
(6) 加盟輸出国及び加盟輸入国の票数の配分は、(4)又は(5)の規定に基づき加盟輸出国及び加盟輸入国の表が変更される場合には、理事会が再検討する。この(6)の規定に基づく票数の再配分は、(3)に定めるところによる。
(7) いずれかの政府がこの規約の締約国となり又はこの規約の締約国でなくなる場合には、理事会は、(3)に定めるところにより、適宜他の加盟輸出国又は加盟輸入国の票数を、各加盟国の票数に比例して再配分する。
(8) 加盟輸出国は他の加盟輸出国に対し、また、加盟輸入国は他の加盟輸入国に対し、理事会の一又は二以上の会合において自国の利益を代表し及び自国の投票権を行使することを委任することができる。その委任に当たっては、十分な証拠を理事会に提出する。
(9) 理事会の会合において、加盟国が信任された代表によって代表されず、かつ、(8)の規定に基づいて他の加盟国に自国の投票権を行使することを委任しておかなかった場合又は理事会の会合の日にいずれかの加盟国がこの規約に基づいて投票権を失い、奪われ若しくは回復している場合には、加盟輸出国が当該会合において行使することができる票数の合計は、加盟輸入国が当該会合において行使することができる票数の合計と等しくなるように調整され、加盟輸出国の間でそれぞれの票数に比例して再配分される。
(所在地、会期及び定足数)
第13条 
(1) 理事会の所在地は、理事会が別段の決定を行わない限り、ロンドンとする。
(2) 理事会は、各会計年度の半期ごとに少なくとも1回会合するほか、議長が決定するその他の時期に又はこの規約の定めるところに従って会合する。
(3) 議長は、(a)五の加盟国、(b)票数の合計が総票数の10パーセント以上となる一若しくは二以上の加盟国又はの執行委員会の要請があった場合には、理事会の会合を招集する。
(4) 理事会のいかなる会合においても、前条(9)の規定に基づく票数の調整前における加盟輸出国の票の過半数及び加盟輸入国の票の過半数を有する代表が出席していなければならない。
(決定)
第14条 
(1) 理事会の決定は、この規約に別段の定めがある場合を除くほか、加盟輸出国が投ずる票の過半数及び加盟輸入国が投ずる票の過半数(それぞれ別個に計算する。)による議決で行う。
(2) 加盟国は、自国の農業政策及び価格政策の決定及び運用についての完全な行動の自由を害されることなく、この規約に基づく理事会のすべての決定を拘束力があるものとして受け入れることを約束する。
(執行委員会)
第15条 
(1) 理事会は、毎年加盟輸出国が選出する6以内の加盟輸出国及び毎年加盟輸入国が選出する8以内の加盟輸入国で構成される執行委員会を設置する。理事会は、執行委員会の委員長を任命するものとし、また、1人の副委員長を任命することができる。
(2) 執行委員会は、理事会に対して責任を負い、その一般的指示の下に活動する。執行委員会は、この規約に基づいて明示的に与えられた権限及び任務並びに第10条(4)の規定に基づいて理事会から委任されるその他の権限及び任務を有する。
(3) 加盟輸出国は、執行委員会において、加盟輸入国が有する総票数と同数の総票数を有する。執行委員会における加盟輸出国の総票数は、加盟輸出国が決定するところに従って加盟輸出国の間で配分する。ただし、いずれの加盟輸出国も、執行委員会における加盟輸出国の総票数の40パーセントを超える票を有してはならない。執行委員会における加盟輸入国の総票数は、加盟輸入国が決定するところに従って加盟輸入国の間で配分する。ただし、いずれの加盟輸入国も、執行委員会における加盟輸入国の総票数の40パーセントを超える票を有してはならない。
(4) 理事会は、執行委員会における投票に関する手続規則を制定するものとし、また、その他適当と認める執行委員会における手続規則を制定することができる。執行委員会の決定には、同様の事項に関し理事会が決定する場合についてこの規約の定めるところと同一の多数による議決を必要とする。
(5) 執行委員会の審議する問題が同委員会の構成国でない加盟国の利益に影響を及ぼすものであると同委員会が認める場合には、当該加盟国は、その問題の討議に投票権なしで参加することができる。
(市況委員会)
第16条 
(1) 理事会は、すべての加盟国で構成される市況委員会を設置する。市況委員会の委員長は、理事会が別段の決定を行わない限り、事務局長とする。
(2) 市況委員会の委員長が適当と認めるときは、非加盟国政府及び国際機関の代表に対し、市況委員会の会合にオブザーバーとして出席するよう招請することができる。
(3) 市況委員会は、世界の穀物経済に影響を及ぼすすべての問題を絶えず検討し、加盟国に報告する。同委員会は、その検討に当たり、加盟国が提供する関連する情報を考慮する。
(4) 市況委員会は、第3条に定める業務の実施について事務局を援助するため、理事会が与える指針を補う。
(5) 市況委員会は、この規約の関連する規定に従って助言するものとし、また、理事会又は執行委員会が付託する問題について助言する。
(事務局)
第17条 
(1) 理事会には、事務職員の長である事務局長と理事会及びその委員会の活動に必要な職員とから成る事務局を置く。
(2) 理事会は、事務局長を任命する。事務局長は、この規約の運用に関して事務局に属する任務並びに理事会及びその委員会が与えるその他の任務の遂行について責任を負う。
(3) 職員は、理事会が制定する規則に従って事務局長が任命する。
(4) 事務局長及び職員の任用については、穀物の貿易に関し金銭上の利害関係を有していないこと又は当該利害関係を有している場合にはこれを終止すること及びこの規約に基づく自己の任務に関しいかなる政府又は理事会外のいかなる機関からもその指示を求めずかつ受けないことを条件とする。
(オブザーバーの参加)
第18条 理事会は、非加盟国及び政府間機関に対し、理事会の会合にオブザーバーとして出席するよう招請することができる。
(他の政府間機関との協力)
第19条 
(1) 理事会は、国際連合、その諸機関並びにその他適当な専門機関及び政府間機関(特に、国際連合貿易開発会議、国際連合食糧農業機関、一次産品のための共通基金及び世界食糧計画)との協議又は協力のため、適当なすべての措置をとることができる。
(2) 理事会は、国際商品貿易における国際連合貿易開発会議の特別な役割を考慮して、適当と認める場合には、その活動及び事業計画について同会議に通報する。
(3) この規約の規定が政府間の商品協定について国際連合の適当な機関又は専門機関によって定められる要件と実質的に抵触すると理事会が認める場合には、その抵触については、この規約の実施を妨げる事情とみなし、第32条に定める手続を適用する。
(特権及び免除)
第20条 
(1) 理事会は、法人格を有する。理事会は、特に、契約を締結し、動産及び不動産を取得し及び処分し並びに訴えを提起する能力を有する。
(2) 連合王国の領域における理事会の地位、特権及び免除については、1968年11月28日にロンドンで署名されたグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府と国際小麦理事会との間の本部協定が引き続き適用される。
(3) (2)の協定は、この規約とは別個のものとする。もっとも、当該協定は、次のいずれかの場合に終了する。
(a) グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府と理事会との間で合意する場合
(b) 理事会の本部が連合王国から移転する場合
(c) 理事会が存在しなくなる場合
(4) 理事会の本部が連合王国から移転する場合には、理事会の本部が置かれることとなる加盟国の政府は、理事会、その事務局長及び職員並びに理事会が招集する会合への加盟国の代表の地位、特権及び免除に関する国際協定を理事会と締結する。
(会計)
第21条 
(1) 理事会に対する代表団並びにその委員会及び作業部会における代表の賞用は、各自の政府が負担する。この規約の運用に必要なその他の賞用は、すべての加盟国の年次分担金をもって支弁する。各会計年度における各加盟国の分担金の額については、当該会計年度の予算が採択される時点におけるこの規約の加盟国の構成を反映させるために第11条の規定に基づいて調整された付表に定める各加盟国の票数が付表に掲げる加盟国の総票数中に占める割合に比例して定める。
(2) 理事会は、この規約の効力発生後の最初の会期において、1996年6月30日に終了する会計年度の予算を承認し、かつ、各加盟国が支払う分担金の額を決定する。
(3) 理事会は、各会計年度の下半期における会期において、次の会計年度の予算を承認し、かつ、各加盟国が当該次の会計年度について支払う分担金の額を決定する。
(4) 第27条(2)の規定に基づいてこの規約に加入する加盟国の最初の分担金の額は、加入の条件として理事会との間で合意された票数及び加入の時点における会計年度の残余の期間を基礎として、決定される。この場合において、当該会計年度におけるその他の加盟国の分担金の額については、変更しない。
(5) 分担金は、決定の後直ちに支払われるものとする。
(6) (5)の規定に従って分担金の支払の義務が生じた日の後6箇月を経過した時に加盟国が自国の分担金の全額を支払っていない場合には、事務局長は、当該加盟国に対しできる限り速やかに支払うよう要請する。事務局長の要請の後6箇月を経過した時においても当該加盟国がなお分担金を支払っていない場合には、理事会及び執行委員会における当該加盟国の投票権は、分担金の全額が支払われる時まで停止される。
(7) (6)の規定によって投票権を停止された加盟国は、理事会が特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、この規約に基づくその他の権利を奪われ又はこの規約に基づく義務を免除されることはない。当該加盟国は、分担金を支払う義務及びこの規約に基づくその他の財政的義務を履行する義務を引き続き負う。
(8) 理事会は、会計年度ごとに、会計検査を了した前会計年度の収支計算書を公表する。
(9) 理事会は、その解散に先立ち、その負債の整理並びにその記録及び資産の処分のため必要な措置をとる。
(経済条項)
第22条 理事会は、適当な時期に、経済条項を有する新たな国際協定又は規約についての交渉を行う可能性を検討することができるものとし、また、適当と認める勧告を付して加盟国に報告することができる。理事会は、この交渉が成功のうちに完了する可能性があると判断する場合には、国際連合貿易開発会議事務局長に対し交渉のための会議を招集するよう要請することができる。
最初第1編

第3部 最終規定

(寄託者)
第23条 
(1) 国際連合事務総長は、ここに、この規約の寄託者として指名される。
(2) 寄託者は、この規約の署名、批准、受諾、承認及び暫定的適用、この規約への加入並びに第29条及び第32条の規定によって受領した通告をすべての署名政府及び加入政府に通報する。
(署名)
第24条 この規約は、1995年5月1日から6月30日まで、国際連合本部において、付表に掲げる国の政府による署名のために開放しておく。
(批准、受諾又は承認)
第25条 
(1) この規約は、各署名政府により、自国の憲法上の手続に従って批准され、受諾され又は承認されなければならない。
(2) 批准書、受諾書又は承認書は、1995年6月30日までに寄託者に寄託する。もっとも、理事会は、同日までに批准書、受諾書又は承認書を寄託することができない署名政府に対し、その期限について1回又は2回以上の延期を認めることができる。理事会は、すべてのこのような期限の延期を寄託者に通告する。
(暫定的適用)
第26条 署名政府及び他の政府でこの規約に署名する資格を有するもの又は加入の申請が理事会によって承認されたものは、暫定的適用宣言を寄託者に寄託することができる。暫定的適用宣言を寄託する政府は、自国の法令に従って暫定的にこの規約を適用するものとし、暫定的にこの規約の締約国政府とみなされる。
(加入)
第27条 
(1) 付表に掲げる国の政府は、1995年6月30日まで、この規約に加入することができる。もっとも、理事会は、同日までに加入書を寄託しなかった政府に対し、その期限について1回又は2回以上の延期を認めることができる。
(2) この規約は、1995年6月30日後は、理事会が適当と認める条件によるすべての国の政府による加入のために開放しておく。加入は、寄託者に加入書を寄託することによって行う。加入書を寄託する政府は、理事会の定めるすべての条件を受け入れる旨を加入書に明記しなければならない。
(3) この規約の実施上、付表に掲げる加盟国というときは、この条の規定に従い理事会が定める条件でその政府がこの規約に加入した加盟国も、付表に掲げられているとみなす。
(効力発生)
第28条 
(1) この規約は、付表A部に定める総票数の88パーセント以上の票を有する付表A部に掲げる政府が1995年6月30日までに批准書、受諾書、承認書若しくは加入書又は暫定的適用宣言を寄託していることを条件として、1995年7月1日に効力を生ずる。
(2) この規約が(1)に定めるところにより効力を生ずることとならなかった場合には、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書又は暫定的適用宣言を既に寄託した政府は、この規約が当該政府の間で効力を生ずることを合意によって決定することができる。
(脱退)
第29条 加盟国は、いずれかの会計年度末の90日前までに寄託者に対して書面による脱退の通告を行うことにより、当該会計年度末にこの規約から脱退することができる。もっとも、脱退する加盟国は、この規約に基づく義務で当該会計年度末までに履行しなかったものを免除されない。当該加盟国は、同時に、自国がとった行動について理事会に通報する。
(除名)
第30条 理事会は、加盟国がこの規約に基づく義務に違反していると認定し、かつ、その違反がこの規約の実施を著しく妨げていると決定する場合には、特別多数票による議決で、当該加盟国を理事会から除名することができる。理事会は、その除名の決定を寄託者に直ちに通告する。当該加盟国は、理事会の当該決定の日の後90日で加盟国でなくなる。
(会計上の処理)
第31条 
(1) 理事会は、この規約から脱退した加盟国、理事会から除名された加盟国又はその他の理由によりこの規約の締約国でなくなった加盟国について、公平と認める会計上の処理を行う。理事会は、これらの加盟国が既に支払った金額の払戻しを行わないものとし、これらの加盟国は、理事会に対し負っている債務を履行する義務を負う。
(2) この規約の終了の際に、(1)に規定する加盟国は、理事会の清算によって得られる収益その他の理事会の資産の持分に係る権利を有しないものとし、また、理事会に欠損がある場合において、当該欠損のいずれの部分も負担しない。
(改正)
第32条 
(1) 理事会は、特別多数票による議決で、加盟国に対しこの規約の改正を勧告することができる。改正は、加盟輸出国の総票数の3分の2以上を有する加盟輸出国及び加盟輸入国の総票数の3分の2以上を有する加盟輸入国から寄託者が受諾の通告を受領した後100日で又は理事会が特別多数票による議決で定める一層遅い日に、効力を生ずる。理事会は、加盟国が寄託者に対して改正の受諾を通告する期限について定めることができるものとし、当該期限までに改正の効力発生の要件が満たされない場合には、改正は、撤回されたものとみなす。理事会は、寄託者の受領した受諾の通告が改正の効力発生の要件を満たすものであるかないかを決定するために必要な情報を寄託者に提供する。
(2) 加盟国は、改正の効力発生の日までに当該改正の受諾を通告しなかった場合には、同日にこの規約の締約国でなくなる。ただし、理事会が、憲法上の手続を完了することが困難なため改正の効力発生の日までに受諾することができなかった旨の当該加盟国の申立てを認め、かつ、当該加盟国のために受諾の期限を延期することを決定する場合は、この限りでない。当該加盟国は、改正の受諾を通告する時まで改正に拘束されない。
(有効期間、延長及び終了)
第33条 
(1) この規約は、1998年6月30日まで効力を有する。ただし、(2)の規定に基づいて有効期間が延長される場合、(3)の規定に基づいて同日前に終了する場合又は第22条の規定に基づいて交渉された新たな協定若しくは規約が同日前にこの規約に代わる場合は、この限りでない。
(2) 理事会は、特別多数票による議決で、1998年6月30日後についてこの規約の有効期間を、順次2年を超えない期間延長することができる。その延長を受け入れない加盟国は、その延長の効力発生の30日前までに、その旨を理事会に通告するものとし、延長期間の開始の日からこの規約の締約国でなくなる。もっとも、この場合であっても、この規約に基づく義務であって当該開始の日前に履行されなかったものは、免除されない。
(3) 理事会は、いつでも、特別多数票による議決で、理事会の決定する日に及びその決定する条件に従ってこの規約を終了させることを決定することができる。
(4) 理事会は、この規約の終了の後も、理事会の清算を行うために必要な期間存続するものとし、その間、清算に必要な権限を有し、かつ、清算に必要な任務を遂行する。
(5) 理事会は、(2)又は(3)の規定に基づいてとられた措置を寄託者に通告する。
(前文とこの規約との関係)
第34条 この規約には、1995年の国際穀物協定の前文を含む。

以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けて、その署名に対応して掲げる日にこの規約に署名した。
1994年12月7日にロンドンで、ひとしく正文である英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語によりこの規約を作成した。

1995年の穀物貿易規約の付表

第11条の規定に基づく票数(1995年7月1日から1998年6月30日まで)
A部
アルジェリア15
アルゼンティン97
オーストラリア122
オーストリア
バルバドス
ボリヴィア
カナダ243
象牙海岸
キューバ
エクアドル
エジプト・アラブ共和国55
欧州共同体443
フィンランド
ハンガリー13
インド32
イラン・イスラム共和国
イラク
イスラエル
日本国187
大韓民国26
マルタ
モーリシァス
モロッコ10
ノールウェー11
パキスタン14
パナマ
ロシア連邦100
サウディ・アラビア17
南アフリカ16
スウェーデン10
スイス15
テュニジア
トルコ
アメリカ合衆国475
ヴァチカン市国
イエメン共和国
 2,000

B部
バングラデシュ
べラルーシ
ブラジル32
ブルガリア
チリ
中華人民共和国77
コロンビア
サイプラス
チエッコ共和国
ドミニカ共和国
エル・サルヴァドル
エストニア
エティオピア
ガーナ
グァテマラ
インドネシア
ジャマイカ
ジョルダン
カザフスタン
ケニア
クウェイト
ラトヴィア
リトアニア
マレイシア
メキシコ28
ニュー・ジーランド
ナイジェリア
パラグァイ
ペルー
フィリピン
ポーランド31
ルーマニア14
セネガル
スロヴァキア
スロヴェニア
スリ・ランカ
スーダン
シリア・アラブ共和国
台湾26
タンザニア
タイ17
トリニダッド・トバゴ
ウクライナ
ウルグァイ
ウズベキスタン14
ヴェネズエラ13
ヴィエトナム
ザイール
ザンビア
ジンバブエ
最初

1995年の食糧援助規約


第1部目的及び定義(第1条〜第2条)
第2部主要規定(第3条〜第15条)
第3部最終規定(第16条〜第26条)

最初第2編

第1部 目的及び定義

(目的)
第1条 この規約は、国際社会の共同の努力により、かつ、この規約の定めるところにより、開発途上国に対し人間の消費に適する穀物の形態により毎年一千万トン以上の食糧を援助するという世界食糧会議の目標の達成を確保することを目的とする。
(定義)
第2条 
(1) この規約の適用上、
(a) 「c.i.f.」とは、保険料及び運賃込みをいう。
(b) 「委員会」とは、第9条に規定する食糧援助委員会をいう。
(c) 「規約」とは、1995年の食糧援助規約をいう。
(d) 「開発途上国」とは、委員会が別段の決定を行う場合を除くほか、経済協力開発機構の開発援助委員会が開発途上国又は開発途上地域と認めた国又は地域をいう。
(e) 「事務局長」とは、国際穀物理事会の事務局長をいう。
(f) 「f.o.b.」とは、本船渡しをいう。
(g) 「豆類」とは、次のものをいう。
ひよこ豆(シセル・アリエティヌム)
ひら豆(レンス・クリナリス)
あおばなルーピン(ルビンス・アングスティフォリウス)及びしろばなルーピン(ルピンス・アルプス)
いんげん豆(ファセオルス・ヴルガリス)及びライ豆(ファセオルス・ルナッス)
えんどう(ピスム・サティヴム)
そら豆(ヴィキア・ファバ)
小豆(ヴィグナ・アングラリス)及びささげ(ヴィグナ・シネンシス又はヴィグナ・アングイクラタ)
緑豆(ヴィグナ・ラジアタ及びヴィグナ・ムンゴ)
その他委員会が定める種
(h) 「加盟国」とは、この規約の締約国をいう。
(i) 「一次加工をした産品」とは、次の産品をいう。
(i) 穀粉
(ii) ひき割り穀物及び穀物のミール
(iii) その他の加工穀物(例えば、ロールにかけ、フレーク状にし、研磨し、真珠形にとう精し又は粗くひいたもので、それ以上の調整をしていないもの)。ただし、玄米、つや出しした米、研磨した米及び砕米を除く。
(iv) 穀物の胚芽(全形のもの及びロールにかけ、フレーク状にし又はひいたものに限る。)
(v)ブルグア
(vi) その他これらに類する穀物産品で委員会が定めるもの
(j) 「二次加工をした産品」とは、次の産品をいう。
(i) マカロニ、スパゲッティその他これらに類する産品
(ii) その他一次加工をした産品を用いて製造した産品で委員会が定めるもの
(k) 「米」とは、玄米、つや出しした米、研磨した米及び砕米をいう。
(l) 「事務局」とは、国際穀物理事会の事務局をいう。
(m) 「トン」とは、メートル・トン(千キログラム)をいう。
(n) 「通常貿易必要量」とは、国際連合食糧農業機関その他の責任のある国際機関によって現在使用されている用語と同義であり、特恵的取引の受益国が、特恵的取引の下で行われる産品の輸入のほかに、当該産品の通常の商業的輸入の水準を維持する輸入を行うとの約束について使用される。
(o) 「小麦換算量」とは、穀物、穀物産品、米又は現金のいずれによる供与であるかを問わず、第6条の規定に従い小麦に換算して評価した加盟国の拠出量をいう。
(p) 「年度」とは、別段の定めがある場合を除くほか、7月1日から翌年の6月30日までの期間をいう。
(2) この規約において「政府」又は「加盟国」というときは、、欧州共同体を含む。したがって、政府による署名並びに批准書、受諾書、承認書又は加入書の寄託及び暫定的適用宣言というときは、欧州共同体については、その権限のある当局が欧州共同体のために行う署名及び暫定的適用宣言並びに欧州共同体の組織の手続により国際協定の締結のために寄託することとされている文書の寄託をいう。
最初第2編

第2部 主要規定

(加盟国の拠出)
第3条 
(1) 加盟国は、開発途上国に対する食糧援助として、人間の消費に適する穀物で受け入れられる種類及び品質のもの又はこれに代わる現金を少なくとも(4)に定める年間量拠出することを合意する。この規約により穀物を供給するに当たり、食糧の輸入を必要とする国又は地域であって、経済協力開発機構の開発援助委員会により後発開発途上国、その他の低所得国又は低中所得国として分類されているものを優先させる。
(2) (1)の規定の適用上、「穀物」とは、小麦、大麦(裸麦を含む。)、とうもろこし、ミレット、オート、ライ麦、ソルガム及び米並びにこれらを原料とする産品(一次加工又は二次加工をした産品を含む。)、(3)に定める豆類並びに人間の消費に適するその他の種類の穀物又は穀物産品で受け入れられる種類及び品質のもののうち委員会が定めるものをいう。
(3) 拠出国は、この規約に基づく義務を実施する上で、受益国の要請により、一定数量を限度として豆類を供与することができる。ただし、人間の消費に適する豆類で受け入れられる種類及び品質のものに限る。委員会は、(4)に定める小麦に換算した加盟国の年間最小拠出量のうち豆類で供与することができる最大の割合を百分率によって定めるための手続規則を制定する。
(4) 第1条の目的を達成するための小麦に換算した各加盟国の年間最小拠出量は、次のとおりとする。ただし、(9)に定めるところに従うものとする。
加盟国トン
アルゼンティン35,000
オーストラリア300,000
カナダ400,000
欧州共同体及びその構成国1,755,000
日本国300,000
ノールウェー20,000
スイス40,000
アメリカ合衆国2,500,000

(5) この規約の実施上、第20条(2)の規定に従ってこの規約に加入した加盟国は、同条の規定に従って定められる当該加盟国の最小拠出量と共に(4)に掲げられているものとみなす。
(6) 加盟国は、穀物の形態による拠出をf.o.b.によって行う。もっとも、拠出国は、特に、緊急事態の場合又は所得の低い食糧不足の国向けの船積みの場合において、適当なときは、f.o.b.による拠出に加えてこの規約に基づく穀物拠出の輸送費を負担するよう奨励される。この規約に基づく加盟国の義務の履行状況の検討において、このような費用の支払につき適当な言及がされる。
(7) 次条(b)の規定による現金拠出は、次に定めるところにより行われるものとする。
(a) 現金拠出については、可能な限り開発途上国からの穀物を買い入れるために使用する。その買入れに当たっては、穀物貿易規約及びこの規約の開発途上加盟国からの買入れを優先させるものとし、特にこの規約の開発途上加盟国からの買入れを優先させる。ただし、現金拠出を使用するすべての取引において、買入先国の決定に当たっては、穀物の品質、特定の買入先国から買い入れることによるc.i.f.価格上の利点、受益国への迅速な引渡しの可能性及び受益国の特定の要求に対して特別の考慮を払う。
(b) 現金拠出については、原則として、買入先国である国が、当該買入れが行われた年度と同一の年度において二国間又は多数国間の食糧援助として受領した穀物と同一の種類の穀物又はその前のいずれかの年度に受領し、なお使用している穀物と同一の種類の穀物を買い入れるために行ってはならない。
(8) 加盟国による拠出については、受益国が自国の開発計画においてこの規約の各年度における食糧援助の見込量を考慮に入れることができるよう、可能な最大限度まで計画的に行う。加盟国は、また、贈与の形態により行う拠出の量及び贈与の形態によらない援助のグラント・エレメントを可能な限り事前に明示するものとする。
(9) いずれかの加盟国がいずれかの年度において(4)に定める年間最小拠出量を拠出することができなかったときは、不足分は、当該加盟国の次の年度の年間拠出量に追加される。ただし、委員会が当該加盟国による高額な輸送費の負担を理由として別段の決定を行う場合は、この限りでない。
(10) 加盟国は、委員会に対し、この規約に基づいて自国が行う拠出の量、内容、方法及び条件に関して、定期的及び適時に報告を提出する。
(食糧援助の拠出の条件)
第4条 この規約に基づく食糧援助は、次のいずれかの条件で行うことができる。
(a) 穀物の贈与
(b) 受益国のための穀物の買入れに充てられる現金の贈与
(c) 受益国の通貨との引換えによる穀物の売渡し。ただし、当該通貨が、振替をすることができず、かつ、拠出加盟国が使用する通貨に交換すること並びに当該拠出加盟国が使用する物品及び役務の対価に充てることができない場合に限る(注)。
注 例外的な事情がある場合には、10パーセントを超えない範囲でその免除が認められる。10パーセントを超えないとの制限は、10年を経過するまでの間は受益国の通貨を振り替えることができずかつ交換すること及び対価に充てることができないことを条件として、受益国における経済開発活動の拡大のための取引については免除する。
(d) 信用供与による穀物の売渡しであって、各年ごとの支払が妥当な額である20年以上の期間にわたる年賦及び世界市場における通常の商業的な利率を下回る利率により行われるもの(注)
注 信用供与による売渡しに関する取極には、穀物の引渡し時において供与額の15パーセントまでの額の代金を支払うことについて規定することができる。
 もっとも、援助は、特に、後発開発途上国、1人当たりの所得の低い国その他重大な経済的困難に直面している開発途上国に対する場合には、最大限に可能な範囲で贈与の形態により行われるものと了解する。
(拠出の方法)
第5条 
(1) 加盟国は、この規約に基づく自国の拠出に関し、一又は二以上の受益国を指定することができる。
(2) 加盟国は、二国間援助の形式で又は政府間機関若しくは非政府機関を通じて拠出を行うことができる。
(3) 加盟国は、食糧援助のうち、一層大きな部分を多数国間機関(特に、世界食糧計画)を通じて行うことの利点に十分な考慮を払う。
(小麦換算量)
第6条 
(1) この規約の適用上、第3条に定めるすべての拠出は、小麦換算量により評価する。その評価に当たっては、穀物産品の穀物含有量及び小麦と比較した当該拠出の商業上の価値を適宜考慮する。
(2) 米による拠出は、米と小麦の国際輸出価格の間の関係に基づく小麦換算量によって評価する。委員会は、各年度の米による拠出の小麦換算量について決定するための手続規則を制定する。
(3) 第4条(b)に規定する現金拠出は、小麦の実勢国際市場価格によって評価する。委員会は、毎年の実勢国際市場価格について決定するための手続規則を制定する。
(4) 委員会は、小麦、米又は現金以外の形態により行われる拠出の小麦換算量について決定するための手続規則を制定する。
(貿易及び農業生産に及ぼす影響並びに援助に係る取引)
第7条 
(1) 加盟国は、この規約による援助に係るすべての取引を、生産及び商業的な国際貿易の通常の態様に有害な影響を及ぼすことを回避するように行うことを約束する。
(2) 加盟国は、特に次のことを確保する。
(a) 国際的な食糧援助の供与が、受益国に対する農産品の商業的輸出に直接的にも間接的にも関連付けられていないこと。
(b) 資金供与による二国間の食糧援助を含む国際的な食糧援助に係る取引が、国際連合食糧農業機関の「余剰処理の原則及び協議義務」(適当な場合には通常貿易必要量の制度を含む。)に適合する方法で実施されること。
(3) 加盟国は、世界食糧計画の管理機関が承認した現行の食糧援助のための指針及び基準に従って適宜行動する。
(例外的な必要のための特別規定)
第8条 
(1) 委員会は、開発途上国における食糧の状況を定期的に検討する。
(2) 委員会は、食糧の生産量のかなりの不足その他の事情のため特定の国又は地域が食糧を特別に必要としていることが明らかな場合には、その問題を検討する。委員会は、加盟国が利用可能な食糧援助の量を増加することにより事態に対処すべきであることを勧告することができる。
(食糧援助委員会)
第9条 
(1) 1967年の国際穀物協定の食糧援助規約によって設立された食糧援助委員会は、この規約を運用するため、この規約に定める権限及び任務をもって存続する。
(2) 委員会は、この規約のすべての締約国で構成する。
(3) 委員会は、議長及び副議長各1人を任命する。
(委員会の権限及び任務)
第10条 
(1) 委員会は、この規約に基づく義務がどのように履行されたかを常に検討する。
(2) 委員会は、この規約に基づく食糧援助措置の実施に関する情報を定期的に交換する。
(3) 委員会は、受益国から情報を受領し及び受益国と協議することができる。
(4) 委員会は、必要に応じて報告書を発行する。
(5) 委員会は、この規約の実施のために必要な手続規則を制定する。
(6) 委員会は、この条に定める権限及び任務のほか、この規約の実施のため、必要なその他の権限を有し、かつ、必要なその他の任務を遂行する。
(所在地、会期及び定足数)
第11条 
(1) 委員会の所在地は、ロンドンとする。
(2) 委員会は、少なくとも年2回、国際穀物理事会の通常の会期の時に会合する。委員会は、また、議長が決定するその他の時期に、三の加盟国が要請するときに又はこの規約の定めるところに従って会合する。
(3) 委員会のいかなる会合においても、委員会を構成する加盟国の3分の2の代表が出席していなければならない。
(決定)
第12条 委員会の決定は、コンセンサス方式によって行う。
(オブザーバーの参加)
第13条 委員会は、適当な場合には、非加盟国及び他の国際機関の代表に対し、委員会の公開の会合にオブザーバーとして出席するよう招請することができる。
(運用規定)
第14条 委員会は、その必要とする事務(資料及び報告書の作成及び配布に関する事務を含む。)の遂行のため、事務局の役務を利用する。
(不履行及び紛争)
第15条 この規約の解釈若しくは適用に関する紛争又はこの規約に基づく義務の不履行がある場合には、委員会は、会合して適当な措置をとる。
最初第2編

第3部 最終規定

(寄託者)
第16条 国際連合事務総長は、ここに、この規約の寄託者として指名される。
(署名)
第17条 この規約は、1995年5月1日から6月30日まで、国際連合本部において、第3条(4)に掲げる国の政府による署名のために開放しておく。
(批准、受諾又は承認)
第18条 この規約は、各署名政府により、自国の憲法上の手続に従って批准され、受諾され又は承認されなければならない。批准書、受諾書又は承認書は、1995年6月30日までに寄託者に寄託する。もっとも、委員会は、同日までに批准書、受諾書又は承認書を寄託しなかった署名政府に対し、その期限について1回又は2回以上の延期を認めることができる。
(暫定的適用)
第19条 署名政府は、この規約の暫定的適用宣言を寄託者に寄託することができる。暫定的適用宣言を寄託する政府は、自国の法令に従って暫定的にこの規約を適用するものとし、暫定的にこの規約の締約国政府とみなされる。
(加入)
第20条 
(1) この規約は、第3条(4)に掲げる国の政府であってこの規約に署名しなかったものによる加入のために開放しておく。加入書は、1995年6月30日までに寄託者に寄託する。もっとも、委員会は、同日までに加入書を寄託しなかった政府に対し、その期限について1回又は2回以上の延期を認めることができる。
(2) この規約は、次条の規定により効力を生じた後は、委員会が適当と認める条件による第3条(4)に掲げる国以外の国の政府による加入のために開放しておく。加入書は、寄託者に寄託する。
(3) (1)の規定に基づいてこの規約に加入する政府又は(2)の規定に基づいて委員会により加入が認められた政府は、加入書を寄託するまでの間についてのこの規約の暫定的適用宣言を寄託者に寄託することができる。暫定的適用宣言を寄託する政府は、自国の法令に従って暫定的にこの規約を適用するものとし、暫定的にこの規約の締約国政府とみなされる。
(効力発生)
第21条 
(1) この規約は、第3条(4)に掲げる国の政府のうち、その最小拠出量の合計が同項に掲げるすべての国の政府の最小拠出量の合計の75パーセント以上となるものが、1995年6月30日までに批准書、受諾書、承認書若しくは加入書又は暫定的適用宣言を寄託しており、かつ、1995年の穀物貿易規約が効力を有していることを条件として、1995年7月1日に効力を生ずる。
(2) この規約が(1)に定めるところにより効力を生ずることとならなかった場合には、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書又は暫定的適用宣言を既に寄託した政府は、1995年の穀物貿易規約が効力を有していることを条件として、この規約が当該政府の間で効力を生ずることを全員一致の合意によって決定することができる。
(有効期間、延長及び終了)
第22条 
(1) この規約は、1995年の穀物貿易規約又はこれに代わる新たな穀物貿易規約のいずれかが1998年6月30日まで効力を有することを条件として、同日まで効力を有する。ただし、(2)の規定に基づいて有効期間が延長される場合又は(4)の規定により一層早い日に終了する場合は、この限りでない。
(2) 委員会は、1998年6月30日後についてこの規約の有効期間を、順次2年を超えない期間延長することができる。ただし、1995年の穀物貿易規約又はこれに代わる新たな穀物貿易規約のいずれかが当該延長の期間中効力を有することを条件とする。
(3) この規約の有効期間が(2)の規定に基づいて延長される場合には、その延長が効力を生ずる前に、加盟国は、第3条(4)に定める各加盟国の年間拠出量を再検討することができる。再検討された加盟国の義務は、当該延長の期間中変更されない。
(4) 委員会は、この規約が終了する場合には、委員会の清算を行うために必要な期間存続するものとし、その間、清算に必要な権限を有し、かつ、清算に必要な任務を遂行する。
(脱退及び再加入)
第23条 
(1) 加盟国は、いずれかの年度末の90日前までに寄託者に対して書面による脱退の通告を行うことにより、当該年度末にこの規約から脱退することができる。もっとも、脱退する加盟国は、この規約に基づく義務で当該年度末までに履行しなかったものを免除されない。当該加盟国は、同時に、自国がとった行動について委員会に通報する。
(2) この規約から脱退した加盟国は、その後委員会に通告することにより再加入することができる。ただし、この規約に再加入する加盟国は、再加入する年度から各年度のすべての義務を履行する責任を有する。
(この規約と1995年の国際穀物協定との関係)
第24条 この規約は、有効期間が延長された1986年の食糧援助規約に代わるものとし、1995年の国際穀物協定を構成する文書の一とする。
(寄託者による通報)
第25条 国際連合事務総長は、寄託者として、この規約の署名、批准、受諾、承認及び暫定的適用並びにこの規約への加入をすべての署名政府及び加入政府に通報する。
(正文)
第26条 この規約は、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とする。

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