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郵便小切手業務に関する約定

【目次】
第1章序 則(第1条〜第2条)
第2章振 替(第3条〜第4条)
第3章払込み(第5条)
第4章為替による払渡し(第6条)
第5章払出小切手による払渡し(第7条〜第10条)
第6章その他の方式による払渡しの交換(第11条)
第7章郵便保証小切手(第12条〜第15条)
第8章ポストネット(第16条)
第9章雑 則(第17条)
第10章最終規定(第18条)

  平成7・7・28・条約 17号==
発効平成8・1・1・外務省告示 93号−−
改正平成10・4・30・外務省告示118号−−



郵便小切手業務に関する約定をここに公布する。
万国郵便連合加盟国の政府の全権委員である下名は、1964年7月10日にウィーンで作成された万国郵便連合憲章第33条4の規定にかんがみ、合意により、かつ、同憲章第35条4の規定の適用があることを条件として、次の約定を作成した。
最初

第1章 序 則

 
第1条 この約定の目的
 この約定は、郵便小切手業務において郵便振替口座の利用者に提供される業務であって、締約国が相互間で実施することを合意するものを規律する。
 郵政機関以外の機関は、郵便小切手業務を通じ、この約定によって規律される業務の交換に参加することができる。これらの機関は、この約定のすべての規定の完全な実施を確保するため自国の郵政庁と取決めを行うものとし、その取決めの範囲内において、この約定に定める郵政機関としての権利を行使し、及び義務を履行する。当該郵政庁は、これらの機関とこの約定の他の締約国の郵政庁及び国際事務局との間の関係において仲介者となる。
 
第2条 郵便小切手業務において提供される業務の種類
 振替
1.1 郵便振替口座の加入者は、自己の口座から払い出した金額につき、振あて人の郵便振替口座又は関係郵政庁の間の合意がある場合にはその他の口座への受入登記を請求する。
1.2 通常振替は、郵便によって送達する。
1.3 電信振替は、電気通信によって送達する。
 払込み
2.1 差出人は、郵便局の窓口において払い込んだ金額につき、振あて人の郵便振替口座又は関係郵政庁の間の合意がある場合にはその他の口座への受入登記を請求する。
2.2 通常払込みは、郵便によつて送達する。
2.3 電信払込みは、電気通信によつて送達する。
 為替又は払出小切手による払渡し
3.1 郵便振替口座の加入者は、自己の口座から払い出した金額につき、受取人への現金による払渡しを請求する。
3.2 通常払渡しは、郵便を利用して行う。
3.3 電信払渡しは、電気通信を利用して行う。
 郵便保証小切手
4.1 郵便保証小切手とは、郵便振替口座の加入者に交付される国際的な証書であって、郵便保証小切手の業務に参加する国の郵便局において一覧払を受けることのできるものをいう。
4.2 郵便保証小切手は、関係郵政庁の間の取決めがある場合には、第三者への支払に充てることもできる。
 ポストネットを利用した現金自動支払機による払出し
5.1 合意によりポストネットに加入した郵便金銭業務を実施する機関は、当該機関が発行するカードの所有者に対し、ポストネットを利用した現金自動支払機による現金の払出しの業務を提供することができる。
 その他の業務
 郵政省は、二国間又は多数国間で、その他の業務を実施することを合意することができる。業務の条件については、関係郵政省の間で定める。
最初

第2章 振 替

 
第3条 振替請求の受理及び処理の条件
 振替の金額は、特別の合意がない限り、振あて国の通貨をもって表示する。
 払出郵政庁は、振あて国の通貨に対する自国の通貨の換算割合を定める。
 払出郵政庁は、払出人から徴収する料金を定め、その全額を収得する。
 振あて郵政庁は、郵便振替口座への振替金の受入登記について徴収する料金を定める権能を有する。
 条約第7条の2及び3.1から3.3までに定める条件を満たす郵便業務の事務用振替については、料金を免除する。
 通常振替の振替通知書は、振あて人に対し、その郵便振替口座への振替金の受入登記の後、無料で送付する。振替通知書に通信文が含まれていないときは、振あて人にとって払出人が明らかになるような記載を受払通知票に行うことにより、振替通知書に代えることができる。
 国際電気通信規則の規定は、電信振替について適用する。電信振替の払出人は、3の料金のほかに、電気通信による送達について定められている料金(振あて人にあてた通信文の料金を含む。)を納付する。振あて郵便小切手局は、各電信振替につき到着通知書又は内国業務若しくは国際業務の振替通知書を作成し、無料で振あて人に送付する。電信振替に通信文が含まれていないときは、振あて人にとって払出人が明らかになるような記載を受払通知書に行うことにより、到着通知書又は振替通知書に代えることができる。
 
第4条 責任
 責任の原則及び範囲
1.1 郵政庁は、振替が正規に処理される時まで、払出人の口座に払出登記をした金額について責任を負う。
1.2 郵政庁は、通常振替の目録及び電信振替に関し自己の業務において生じた誤記について責任を負う。この責任には、換算の誤り及び送達の誤りについての責任を含む。
1.3 郵政庁は、振替の送達及び処理において生ずる遅延については、責任を負わない。
1.4 郵政庁は、一層広い範囲の責任に関する条件であって、内国業務の要求するところに適合するものを適用することについて、相互間で取決めを行うことができる。
1.5 郵政庁は、次の場合には、責任を免れる。
(a) 不可抗力による業務書類の損傷のために郵政庁が振替の処理について説明することができない場合。ただし、郵政庁の責任に関して別段の証拠があるときは、この限りでない。
(b) 払出人が条約第30条1に規定する期間内に調査請求を行わなかった場合
 責任の決定
 郵便為替に関する約定第9条の3.2から3.5までの規定が準用される場合を除くほか、責任は、誤りの生じた国の郵政庁が負う。
 振替金債務の弁済及び求償
3.1 請求人に振替金債務を弁済する義務は、請求を受けた郵政庁が負う。
3.2 払出人に弁済される金額は、理由のいかんを問わず、払出人の口座に払出登記をした金額を超えることができない。
3.3 請求人に振替金債務を弁済した郵政庁は、責任郵政庁に対し求償権を有する。
3.4 最後に振替金債務を負担した郵政庁は、その負担した額を限度として、当該振替金債務に係る誤りによって利益を受けた者に対し求償権を有する。
 弁済期限
4.1 請求人に対する振替金債務の弁済は、業務上の責任が確定した後速やかに、遅くとも請求の日の翌日から起算して6箇月以内に行う。
4.2 請求を受けた郵政庁は、責任があると推定される郵政庁が正規に照会を受けた後5箇月を経過する時までに請求について最終的に解決しなかった場合には、責任があると推定される郵政庁に代わって請求人に振替金債務を弁済することができる。
 振替金債務を弁済した郵政庁に対する償還
5.1 任郵政庁は、請求人に振替金債務を弁済した郵政庁に対し、弁済が行われた旨の通告が発送された日から起算して4箇月以内に償還を行う。
5.2 5.1に規定する4箇月の期間が満了した後は、請求人に弁済した郵政庁に償還される金額については、年6パーセントの割合の延滞利子が生ずる。
最初

第3章 払込み

 
第5条 払込み
 郵政庁は、郵便による払込みの交換に関し、自己の業務に最も適合した用紙の使用及び規則の適用について取決めを行う。
 払込為替による払込み
 この約定の施行規則の第501条及び第502条の規定が適用される場合を除くほか、払込為替による払込みについては、郵便為替に関する約定の規定に従って行う。
 払込通知書による払込み
3.1 3.2及び3.3の規定が適用される場合を除くほか、振替に関する明文の規定は、払込みについて準用する。
3.2 払込郵政庁は、払込人から徴収する料金を定め、その全額を収得する。この料金の額は、通常為替の振出しについて徴収する料金の額を超えることができない。
3.3 受領証は、払込金の払込ろの際に無料で払込人に交付する。
最初

第4章 為替による払渡し

 
第6条 為替による払渡しの方式
 郵便振替口座に払出登記をした金額の払渡しは、通常為替によって行うことができる。
 郵便振替口座に払出登記をした金額につき振り出される通常為替については、郵便為替に関する約定の規定を適用する。
最初

第5章 払出小切手による払渡し

 
第7条 払出小切手の振出し
 郵便振替口座に払出登記をした金額の払渡しは、払出小切手によって行うことができる。
 第3条の1及び2の規定は、払出小切手について準用する。
 払出郵政庁は、払出人から徴収する料金を定める。
 払出小切手は、郵政庁が電気通信を利用することを取り決める場合には、払出郵政庁の交換局と払渡郵政庁の交換局との間又は払出郵政庁の交換局と払渡局との間において電気通信により送達することができる。
 郵便為替に関する約定第3条及び同約定の施行規則第402条の規定は、電信払出小切手について準用する。
 
第8条 払出小切手の払渡し
 郵政庁は、払渡しに関し、自己の業務に最も適合した規則の適用について取決めを行う。郵政庁は、送付された払出小切手に代えて内国業務の用紙を使用することができる。
 払渡郵政庁は、通常受取人の住所において払い渡されている通常為替の金額を超える額の払出小切手については、受取人の住所において払い渡す義務を負わない。
 郵便為替に間する約定の第4条5及び第6条並びに同約定の施行規則の第604条の2から4まで及び第606条の規定は、払出小切手に係る有効期間、日付認証払渡しの一般的手続、速達による配達及び受取人から徴収する料金並びに電信による払渡しに関する特例について準用する。ただし、内国業務の規則に別段の定めがある場合は、この限りでない。
 
第9条 責任
 郵政庁は、払出小切手が正規に払い渡される時まで、払出人の口座に払出登記をした金額について責任を負う。
 郵政庁は、払出小切手目録及び電信払出小切手に関し自己の業務において生じた誤記について責任を負う。この責任には、換算の誤り及び送達の誤りについての責任を含む。
 郵政庁は、払出小切手の送達及び払渡しにおいて生ずる遅延については、責任を負わない。
 郵政庁は、一層広い範囲の責任に関する条件であって、内国業務の要求するところに適合するものを適用することについて、相互間で取決めを行うことができる。
 郵便為替に関する約定第9条の規定は、払出小切手について準用する。
 
第10条 払渡郵政庁に対する払渡手数料
 払出郵政庁は、払渡郵政庁に対し、各月中に送付された送り状に集記された払出小切手のそれぞれにつき、当該集記された払出小切手の金額の当該月の平均額に従って次に定める率の払渡手数料を支払う。
平均額65.34SDRまで0.59SDR
平均額65.34SDRを超え130.68SDRまで0.72SDR
平均額130.68SDRを超え196.01SDRまで0.88SDR
平均額196.01SDRを超え261.35SDRまで1.08SDR
平均額261.35SDRを超え326.69SDRまで1.31SDR
平均額326.69SDRを超えるとき1.57SDR
 もっとも、郵政庁は、1の規定による払渡手数料に代えて、払出小切手の金額と関係のない均一の払渡手数料であって特別引出権又は払渡国の通貨をもって表示されるものの支払について取決めを行うことができる。
 払渡郵政庁に支払う払渡手数料の額は、毎月、次のとおり算出する。
(a) 払出小切手1枚について適用する特別引出権による払渡手数料の率は、条約の施行規則(相当額)に定める払渡国の通貨における特別引出権の取引価値の平均値を基礎として、払出小切手の金額の平均額を特別引出権の額に換算して決定する。
(b) 各計算書について払渡手数料として算出する特別引出権の合計額は、当該計算書の対象となる月の末日における特別引出権の取引価値を基礎として払渡国の通貨の額に換算する。
(c) 2の均一の払渡手数料を特別引出権により定める場合には、その額の払渡国の通貨への換算は、(b)に定めるところにより行う。
最初

第6章 その他の方式による払渡しの交換

 
第11条 その他の方式による払渡しの交換
 郵便振替口座に払出登記をした金額の払渡しは、磁気テープその他の媒体であって郵政庁間で合意するものによっても行うことができる。2名あて郵政庁は、1の媒体によって送達された支払指図を表示するため内国業務の用紙を使用することができる。交換の条件については、関係郵政庁の間の特別の取決めにより定める。
最初

第7章 郵便保証小切手

 
第12条 郵便保証小切手の交付
 郵政庁は、郵便振替口座の加入者に対して郵便保証小切手を交付することができる。
 郵便保証小切手の交付を受けた郵便振替口座の加入者に対しては、払渡しの際に提示する郵便保証小切手カードを交付する。
 各郵便保証小切手について保証される最高限度額は、その裏面又は補箋に関係締約国の間で合意する通貨をもって表示する。
 払出郵政庁は、払渡郵政庁との間に特別の合意がない場合には、払渡国の通貨に対する自国の通貨の換算割合を定める。
 払出郵政庁は、郵便保証小切手の払出人から料金を徴収することができる。
 郵便保証小切手の有効期間については、必要があるときは、払出郵政庁が定める。その有効期間は、郵便保証小切手にその効力の終了の日を記載して表示する。その表示がない場合には、郵便保証小切手は、無期限に効力を有する。
 
第13条 払渡し
 郵便保証小切手の金額は、郵便局の窓口において払渡国の法定通貨で受取人に払い渡す。
 1枚の郵便保証小切手によって払い渡すことのできる最高限度額は、関係締約国の間の合意によって定める。
 
第14条 責任
 払渡郵政庁は、この約定の施行規則の第1301条及び第1302条に定める条件に従って払渡しが行われたことを立証することができる場合には、すべての責任を免れる。
 払出郵政庁は、この約定の施行規則第1303条4に定める期間の後に返送された郵便保証小切手であって変造又は為造されたものを受け入れる義務を負わない。
 
第15条 払渡郵政庁に対する払渡手数料
 郵便保証小切手の業務への参加に同意する郵政庁は、合意により、払渡郵政庁に支払う払渡手数料の額を定める。
最初

第8章 ポストネット

 
第16条 加入及び参加の条件
 郵便金銭業務を実施する機関のポストネットへの加入は、ポストネットに係る合意に署名し及び加入に係る納付金を支払うことを条件とする。
 業務への加入及び参加の条件については、ポストネットに係る合意に定める。
最初

第9章 雑 則

 
第17条 雑則
 外国に郵便振替口座を開設するための申込み
1.1 外国に郵便振替口座が開設される場合には、この約定の署名国の郵政金融機関又は郵政機関ではない金融機関は、その開設の申込者についての通常の審査に資するため、相互に提供可能な援助について二者間で合意する。
《改正》平10告118
 郵便料金の免除
2.1 郵便小切手局から口座の加入者にあてた当該口座の受払通知票を入れた封筒は、連合加盟国において、無料で、かつ、最も速達の線路(航空路又は平面路)により送達し、配達する。
2.2 2.1の封筒は、連合加盟国において転送される限り、いかなる場合にも、料金免除の利益を失わない。
最初

第10章 最終規定

 
第18条 最終規定
 この約定に明文の定めのない事項については、適当な場合には、条約並びに郵便為替に関する約定及びその施行規則の規定を準用する。
 憲章第4条の規定は、この約定については、適用しない。
 この約定に関する議案の承認の条件
3.1 この約定及びこの約定の施行規則に関する議案であって大会議に提出されたものは、実施されるためには、この約定の締約国である加盟国であって出席しかつ投票するものの過半数による議決で承認されなければならない。投票の際には、この約定の締約国である加盟国であって大会議に代表を出しているものの半数以上が出席していなければならない。
3.2 この約定の施行規則に関する議案であつて、大会議が郵便業務理事会にその決定を付託したもの及び大会議から大会議までの間に提出されたものは、実施されるためには、この約定の締約国である同理事会の理事国の過半数による議決で承認されなければならない。
3.3 この約定に関する議案であつて大会議から大会議までの間に提出されたものは、実施されるためには、次の数の賛成票を得なければならない。
3.3.1 規定の追加に関する議案については、この約定の締約国である加盟国の半数以上の投票を条件として投票の3分の2以上
3.3.2 この約定の規定の改正に関する議案については、この約定の締約国である加盟国の半数以上の投票を条件として投票の過半数
3.3.3 この約定の規定の解釈に関する議案については、投票の過半数
3.4 3.3.1の規定にかかわらず、締約国は、提案された追加がその国内法令と矛盾する場合には、当該追加の通知の日から起算して90日以内に、当該追加を受諾することができない旨の書面による宣言を国際事務局長に行うことができる。
 この約定は、1996年1月1日に効力を生じ、次回の大会議の文この効力発生の時まで効力を有する。

以上の証拠として、締約国政府の全権委員は、国際事務局長に寄託されるこの約定の本書1通に署名した。大会議開催国の政府は、その謄本一通を各締約国に送付する。

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