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小包郵便物に関する約定

【目次】
第1部序 則(第1条〜第2条)
第2部業務の提供(第3条〜第30条)
第3部郵政庁間の関係(第31条〜第41条)
第4部最終規定(第42条〜第43条)
   小包郵便物に関する約定の最終議定書(第1条〜第17条)

  平成7・7・28・条約 15号==
発効平成8・1・1・外務省告示 93号−−
改正平成9・9・30・外務省告示464号−−
改正平成10・12・25・外務省告示568号−−



小包郵便物に関する約定をここに公布する。
万国郵便連合加盟国の政府の全権委員である下名は、1964年7月10日にウィーンで作成された万国郵便連合憲章第22条4の規定にかんがみ、合意により、かつ、同憲章第25条4の規定の適用があることを条件として、次の約定を作成した。
最初

第1部 序 則

 
第1条 この約定の目的
 この約定は、締約国の間における小包郵便業務を規律する。
 この約定並びにこの約定の最終議定書及び施行規則においては、すべての小包郵便物について、「小包」という略称を用いる。
 
第2条 運送企業による業務の運営
 この約定の締約国であってその郵政庁が小包の運送を行っていないものは、運送企業にこの約定の規定を実施させる権能を有する。これらの締約国は、小包郵便業務を、運送企業によって運送が行われる地方から発出し又は当該地方にあてた小包に限定することができる。郵政庁は、この約定の実施について、責任を負う。
最初

第2部 業務の提供


第1章総 則(第3条〜第9条)
第2章特別業務(第10条〜第17条)
第3章特別規定(第18条〜第22条)
第4章税関に関する事項(第23条〜第25条)
第5章責 任(第26条〜第30条)

最初第2編

第1章 総 則

 
第3条 原則
 小包は、直接又は一若しくは二以上の国の仲介により、交換することができる。1個の重量が10キログラムを超える小包の交換を行うか否かは、任意とする。ただし、1個の重量の最大限度は、31.5キログラムを超えてはならない。
 航空路によって優先的に運送される小包は、「航空小包」という。
 重量制限に関する例外、大きさの制限及び引受条件については、この約定の施行規則に定める。
 
第4条 重量単位
 小包の重量は、キログラムで表示する。
 
第5条 主要料金
 郵政庁は、差出人から徴収する主要料金を定める。
 主要料金は、差出郵政庁が業務の提供及び市場の要求に係る費用を参酌して定める。
《全改》平9告464
 
第6条 航空増料金
 郵政庁は、航空小包について徴収する航空増料金を定める。
 航空増料金は、航空運送のための費用と関係を有するものとする。航空増料金の合計額は、原則として、当該費用の額を超えてはならない。
 航空増料金は、利用される送達線路のいかんを問わず、同一名あて国の全領域について均一とする。
 
第7条 特別料金
 郵政庁は、次に掲げる料金について内国制度における料金と同額の料金を徴収することができる。
1.1 窓口通常取扱時間外の差出しの料金。この料金は、差出人から徴収する。
1.2 差出人の住所からの取集めの料金。この料金は、差出人から徴収する。
1.3 留め置き料。この料金は、名あて郵政庁が留め置き小包についてその交付の際に徴収する。差出人への返送又は転送の場合には、徴収額は、0.49SDRを超えることができない。
1.4 保管料。この料金は、所定の期間内に引き取られなかった小包(留め置きとされているか住所にあてられているかを問わない。)につき、配達を行う郵政庁が当該期間を起えて当該小包を保管した郵政庁のために徴収する。差出人への返送又は転送の場合には、徴収額は、6.53SDRを超えることができない。
 小包が受取人の住所に通常配達される場合には、いかなる配達料も、受取人から徴収してはならない。小包が受取人の住所に通常配達されない場合には、到着通知書は、無料で配達されるべきである。この場合において、到着通知書への回答として受取人の住所への配達が選択されるときは、配達料を受取人から徴収することができる。この料金は、内国業務における料金と同額とすべきである。
 不可抗力による危険を負担することを受諾する郵政庁は、保険付きとしない小包について、小包1個につき最高限0.20SDRの不可抗力危険負担料を徴収することができる。保険付小包については、不可抗力危険負担料の額は、第11条4に定める。
 
第8条 料金の納付
 小包については、郵便切手により又はその他の差出郵政庁の規則の認める方法により、料金が前納される。
 
第9条 郵便料金の免除
 業務小包
1.1 次の者の間で交換される郵便業務の事務用小包(この約定において 「業務小包」という。)については、郵便料金を免除する。
1.1.1 郵政庁の間
1.1.2 郵政庁と国際事務局との間
1.1.3 加盟国の郵便局の間
1.1.4 郵便局と郵政庁との間
1.2 郵便業務の事務用航空小包(国際事務局が差し出すものを除く。)については、航空増料金を支払わない。
 捕虜及び被抑留文民の小包
2.1 条約に規定する捕虜及び機関が発受する小包(以下「捕虜・被抑留文民小包」という。)については、料金(航空増料金を除く。)を免除する。
最初第2編

第2章 特別業務

 
第10条 速達小包
 郵政庁が速達業務を行っている国にあてる小包は、差出人の請求に応じ、配達局に到着した後できる限り速やかに特別の配達人が住所に配達する。これらの小包は、「速達小包」という。
 速達小包に対しては、最高限1.63SDRの追加料金を課する。この料金は、完全に前納しなければならない。小包に代えて到着通知書のみを速達により配達する場合も、同様とする。
 速達による配達が特別の負担を与える場合には、名あて郵政庁は、内国制度の同種の郵便物に関する規定に従って補充料金を徴収することができる。当該補充料金は、小包が転送され又は差出人に返送される場合にも、1.63SDRを限度として、請求することができる。
 受取人は、名あて郵政庁の規則が認める場合には、自己あての小包を到着の後直ちに速達によって配達するよう配達局に請求することができる。この場合には、名あて郵政庁は、内国業務において適用する料金を配達の際に徴収することができる。
 
第11条 保険付小包
 「保険付小包」とは、保険金額の表記を有する小包をいう。その交換は、保険付小包を引き受ける郵政庁の間においてのみ行われる。
 郵政庁は、保険金額を一定の金額以下に制限する機能を有する。この金額は、4000SDRを下回ることができない。もっとも、内国業務において採用されている限度額が4000SDR未満である場合には、当該限度額を適用することができる。
 保険付小包の料金は、主要料金、発送料及び保険料から成るものとし、前納される。もっとも、発送料の徴収は、任意とする。
3.1 主要料金には、場合により、航空増料金及び特別業務の料金を加算する。
3.2 発送料は、条約に定める書留料の額を超えてはならない。郵政庁は、定額の書留料に代えて、内国業務における対応する料金又は例外的に3.27SDRを最高限度とする料金を徴収することができる。
3.3 保険料は、最高限、保険金額65.34SDRごとに0.33SDR又は保険金額の各段階ごとに各段階の金額の0.5パーセントに相当する額とする。
 不可抗力による危険を負担することを受諾する郵政庁は、不可抗力危険負担料を徴収することができる。不可抗力危険負担料については、保険料との合計額が3.3の規定による最高限度額を超えないように定める。
 郵政庁は、また、特別の安全措置が必要な場合には、自国の法令により定める特別の料金を差出人又は受取人から徴収することができる。
 
第12条 代金引換小包
 「代金引換小包」とは、代金の取立てを要する小包であって代金引換郵便物に関する約定に定めるものをいう。代金引換小包の交換については、差出郵政庁と名あて郵政庁との間の事前の取決めを必要とする。
 
第13条 ぜい弱な小包及び取扱い困難な小包
 「ぜい弱な小包」とは、壊れやすく、かつ、取扱いに特に注意しなければならない物品を包有する小包をいう。
 「取扱い困難な小包」とは、大きさがこの約定の施行規則に定める制限又は郵政庁が相互間で定める制限を超える小包をいう。
 形態上又は構造上の理由により、他の小包と共に荷積みすることが容易でない小包及び特別の注意を必要とする小包も、「取扱い困難な小包」という。
 ぜい弱な小包及び取扱い困難な小包に対しては、主要料金の50パーセントに相当する額を最高限度とする料金を追加料金として課するものとし、ぜい弱かつ取扱い困難な小包についても、同様とする。ただし、これらの小包に係る航空増料金については、このような追加料金は認められない。
 ぜい弱な小包及び取扱い困難な小包の交換は、これらの小包を引き受ける郵政庁の間においてのみ行われる。
 
第14条 小包のための集合業務
 郵政庁は、相互間で、一の差出人から外国にあてて多量に差し出される小包のための集合業務(任意の業務とし、「コンサインメント」と称する。)に参加することを取り決めることができる。
 小包のための集合業務は、できる限り、CONSIGNMENTという青色の文字及び三本の水平な筋(赤色、青色及び緑色各一本ずつ)から成る次の意匠により識別する。
(図略)
 小包のための集合業務の詳細は、郵便業務理事会が定める規定に基づき、差出郵政庁と名あて郵政庁との二国間で定める。
 
第15条 受取通知
 小包の差出人は、条約に定める条件に従って受取通知の請求を行うことができる。もっとも、郵政庁は、内国制度において定められている場合には、受取通知の業務を保険付小包に限定することができる。
 受取通知料は、最高限0.98SDRとする。
 
第16条 料金・課金別納小包
 同意を表明した郵政庁の間の関係においては、差出人は、差出局にあらかじめ申し出ることにより、小包の配達の際に課される料金及び課金の全額を負担することができる。この小包を「料金・課金別納小包」という。
 差出人は、名あて局が請求する金額を納付することを約束し、また、必要があるときは暫定的な金額を納付する。
 差出郵政庁は、小包1個につき最高限0.98SDRの料金を差出人から徴収し、これを自国内で提供する業務の報酬として収得する。
 名あて郵政庁は、小包1個につき、最高限0.98SDRの手数料を課することができる。この手数料は、通関料とは別のものとし、名あて郵政庁のために差出人から徴収する。
 
第17条 船積通知
 船積通知の業務を行うことを受諾した郵政庁の間の関係においては、差出人は、自己に船積通知書を送付することを請求することができる。
 船積通知料は、小包1個につき最高限0.36SDRとする。
最初第2編

第3章 特別規定

 
第18条 禁制
 次の物品は、すべての種類の小包に入れてはならない。
1.1 その性質上又はその包装のための取扱者に危害を及ぼし又は他の小包若しくは郵便設備を汚染し若しくは損傷するおそれのある物品
1.2 麻薬及び向精神薬
1.3 現実のかつ対人的な通信の性質を有する書類並びに差出人及び受取人(これらの者の同居人を含む。)以外の者の間で交換される各種類の通常郵便物
1.4 生きた動物。ただし、郵便による運送が関係国の郵便規則によって認められる場合は、この限りでない。
1.5 爆発性又は発火性の物質その他危険性のある物質
1.6 放射性物質
1.7 わいせつな又は不道徳な物品
1.8 名あて国において輸入又は流布が禁止されている物品
 保険付小包業務を行う二国の間で交換される小包であって保険付きとされないものについては、硬貨、銀行券、紙幣、各種の持参人払有価証券、加工した又は加工していない白金、金又は銀、珠玉、宝石その他の貴重品を入れてはならない。更に、郵政庁は、保険付きとされた又は保険付きとされない小包であって、自国の領域から発送され若しくは自国の領域に到着するもの又は自国の領域を経由して開袋で継ぎ越されるものに金の地金を入れることを禁止し、及び当該小包の内容品を一定の実価以下のものに限定する権能を有する。
 禁制に対する例外及び誤って引き受けられた小包の取扱いについては、この約定の施行規則に定める。ただし、1.2及び1.5から1.7までに掲げる物品を包有する小包は、いかなる場合にも、名あて地に送達せず、受取人に配達せず、また、差出元に返送しない。
 
第19条 転送
 受取人の住所変更による小包の転送は、名あて国内においても、また、名あて国外へも行うことができる。第21条の規定に基づくあて名の変更若しくは訂正による転送の場合にも、同様とする。
 差出人は、転送を禁止することができる。
 内国業務において転送請求料を徴収する郵政庁は、国際業務においてもこれと同額の料金を徴収することができる。
 転送に関する条件については、この約定の施行規則に定める。
 
第20条 配達及び配達不能の小包
 小包は、原則として、できる限り速やかに、かつ、名あて国の法令の定めるところにより受取人に配達する。小包の保管期間については、この約定の施行規則に定める。小包が住所に配達されない場合には、不可能でない限り、受取人に対し遅滞なく小包の到着を通知する。
 配達不能の小包又は職権により保留される小包については、この約定の施行規則に規定する取扱いの範囲内において差出人が与える指示に従う。
 配達不能通知書が作成される場合には、最高限0.65SDRの当該配達不能通知書に対する返信の料金を徴収することができる。同一差出人から同一受取人にあてて同一郵便局に同時に差し出された2個以上の小包に関する配達不能通知書に対する返信については、1個分のみの料金を徴収する。返信が電気通信によって送達される場合には、この料金に所要の料金を加える。
 配達不能の小包は、差出人の居住する国に返送する。返送に関する条件については、この約定の施行規則に定める。
 受取人に配達することのできなかった小包については、差出人が放棄した場合には、名あて郵政庁が自国の法令の定めるところにより取り扱う。
 小包の内容品は、損壊又は腐敗の差し迫ったおそれがある場合にのみ、予告なしにかつ司法上の手続を経ることなく直ちに売却することができる。その売却は、権利者のために行われ、また、往路又は復路の途中においても行われる。売却が不可能である場合には、損壊し又は腐敗した物品は、棄却する。
 
第21条 取戻し及び差出人の請求によるあて名の変更又は訂正
 小包の差出人は、条約に定める条件に従い、小包の返送又は小包のあて名の変更を請求することができる。差出人は、新たな運送について必要とされる金額の納付を保証しなければならない。
 もっとも、郵政庁は、内国制度において認めていない場合には、1の請求を認めない権能を有する。
 差出人は、各請求につき最高限1.31SDRの取戻請求料、あて名変更請求料又はあて名訂正請求料を納付する。請求が電気通信によって送達される場合には、この料金に所要の料金を加える。
 
第22条 調査請求
 調査請求は、小包の差出しの日の翌日から起算して1年以内に限り認められる。この期間内において、調査請求は、差出人又は受取人が問題を通報する場合には、直ちに受理される。ただし、差出人による調査請求が小包の不着に関するものであり、かつ、当該小包の予定された送達期間が満了していないときは、差出人に対し当該期間を通報すべきである。
 調査請求の料金は、無料とする。ただし、電気通信手段又はEMSによる調査請求の送達を利用者の請求に応じ行った場合には、これらの手段又はEMSの料金に相当する料金を徴収することができる。
 郵政庁は、他の郵政庁の業務に差し出された小包に関する調査請求を受理する義務を負う。
 普通小包と保険付小包とは、別個の調査請求の対象とする。
最初第2編

第4章 税関に関する事項

 
第23条 税関検査
 差出国の郵政庁及び名あて国の郵政庁は、自国の法令の定めるところにより、小包を税関検査に付することができる。
 
第24条 通関料
 差出国において税関検査に付される小包に対しては、小包1個につき最高限0.65SDRの通関料を課することができる。その徴収については、原則として、小包の差出しの際に行う。
 名あて国において税関検査に付される小包に対しては、小包1個につき最高限3.27SDRの通関料を課することができる。この料金は、関税その他同様の性質を有する課金を課された小包の税関への交付及び通関についてのみ徴収される。その徴収については、特別の合意がない場合には、受取人への小包の配達の際に行う。ただし、料金・課金別納小包に関しては、当該通関料は、差出郵政庁が名あて郵政庁のために徴収する。
 
第25条 関税その他の課金
 名あて郵政庁は、自国において小包に課される課金、特に関税を受取人から徴収することができる。
最初第2編

第5章 責 任

 
第26条 郵政庁の責任及び賠償金
 郵政庁は、小包に関しては、次条に規定する場合を除くほか、亡失、盗取又は損傷について責任を負う。
 郵政庁は、不可抗力による危険を負担することを約束することができる。
 差出人は、原則として亡失、盗取又は損傷の実額に相当する賠償金を請求する権利を有する。間接の損害及び実現されなかった利益については、考慮しない。賠償金の額は、いかなる場合にも、次の金額を超えることができない。
3.1 保険付小包については、保険金額のSDRによる額
3.2 その他の小包については、小包1個ごとに40SDR及び重量1キログラムごとに4.50SDRとして計算し、その結果を合計して得られる額
 郵政庁は、小包の重量のいかんを問わず小包1個ごとに130SDRの額を相互に適用することを取り決めることができる。
 賠償金は、小包の運送が引き受けられた場所及び時期における当該小包の内容品と同種の物品のSDRに換算した時価を基礎として計算する。時価がない場合には、賠償金は、当該場所及び時期において評価される当該内容品の通常の価値を基礎として計算する。
 小包の亡失又はその内容品の全部の盗取若しくは全面的損傷について賠償金が支払われる場合には、差出人又は場合により受取人は、納付した料金(保険料を除く。)の還付を請求する権利を有する。受取人が不良状態を理由として受取を拒絶した小包に関しても、当該不良状態が郵便業務によって生じ、当該郵便業務が当該不良状態について責任を負う場合には、同様とする。
 小包の亡失又はその内容品の全部の盗取若しくは全面的損傷が不可抗力によるものであるために賠償金が支払われない場合には、差出人は、納付した料金(保険料を除く。)の還付を請求する権利を有する。
 内容品が盗取され又は損傷した小包が配達された後は、3の規定にかかわらず、受取人が賠償金を請求する権利を有する。
 差出郵政庁は、保険付きとされない小包につき、自国の差出人に対し、自国の法令により定める賠償金を、その額が3.2に定める賠償金の額を下回らないことを条件として、支払う権能を有する。名あて郵政庁が受取人に対し賠償金を支払う場合にも、同様とする。ただし、次の場合には、3.2に定める金額を適用する。
9.1 責任郵政庁に対し求償する場合
9.2 差出人が自己の権利を受取人のために放棄する場合又は受取人が自己の権利を差出人のために放棄する場合
 
第27条 郵政庁の免責
 郵政庁は、小包であって、これと同種の郵便物について自己の規則により定める条件に従って配達したものについては、責任を負わない。ただし、次の場合には、責任を負う。
1.1 内容品の盗取又は損傷が小包の配達の前に又は配達の際に確認された場合
1.2 郵政庁の規則が認める場合において、内容品が盗取され又は損傷した小包の配達を受ける際に受取人(返送の場合には、差出人)が留保を付したとき。
1.3 受取人(返送の場合には、差出人)が、小包を正規に受領した場合においても、当該小包を配達した郵政庁に対し損害を発見した旨を遅滞なく申し出て、内容品の盗取又は損傷が配達の後に生じたものでないことを立証したとき。
 郵政庁は、次の場合には、責任を負わない。
2.1 前条2の規定が適用される場合を除くほか、不可抗力によるとき。
2.2 郵政庁の責任に関して別段の証拠がなく、かつ、郵政庁が不可抗力による業務書類の損傷のために小包について説明することができない場合
2.3 損害が差出人の過失若しくは怠慢又は内容品の性質から生じたものである場合
2.4 小包が第18条の禁制に抵触する内容品を包有しているために権限のある当局によって没収され又は棄却された場合
2.5 小包が名あて国の法令に基づいて差し押さえられた場合にその旨を名あて国の郵政庁が通告したとき。
2.6 保険付小包につき、内容品の実価を超える保険金額の詐欺表記がされている場合
2.7 差出人が小包の差出しの日の翌日から起算して1年以内に調査請求を行わなかった場合
2.8 小包が捕虜・被抑留文民小包である場合
 郵政庁は、税関告知書の内容(どのように記載されているかを問わない。)について、及び税関検査に付される小包の検査の際に税関の行った決定について、いかなる責任も負わない。
 
第28条 差出人の責任
 小包の差出人は、運送を認められない物品の差出しにより又は小包の引受条件を遵守しなかったことにより他の郵便物に与えたすべての損害について責任を負う。
 差出人は、郵政庁が負う責任の限度まで責任を負う。
 差出人は、差出局が1に規定する損害を与えた小包を引き受けた場合においても、責任を負う。
 もっとも、差出人は、郵政庁又は運送事業者に過失又は怠慢があった場合には、責任を負わない。
 
第29条 賠償金の支払
 賠償金の支払並びに料金及び課金の還付の義務は、差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁が負う。もっとも、責任郵政庁に対する求償権は、害されない。
 差出人は賠償金を請求する権利を受取人のために放棄することができるものとし、受取人は自己の権利を差出人のために放棄することができる。差出人又は受取人は、自国の法令が認める場合には、第三者に対し賠償金の受取を認めることができる。
 差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁は、運送に参加した郵政庁が正規に照会を受けた後2箇月を経過する時までに、問題を最終的に解決しない場合又は次のいずれかのことについて通知しなかった場合には、権利者に対し、当該運送に参加した郵政庁に代わって賠償を行うことができる。
3.1 損害が不可抗力によるものであると思われること。
3.2 小包がその内容品の性質のために権限のある当局によって保留され、没収され若しくは棄却され、又は名あて国の法令に基づいて差し押えられたこと。
 差出郵政庁又は場合により名あて郵政庁は、調査請求用紙の記載が不十分であり、かつ、追加の情報を得るため返送が必要であることにより3に規定する期間を経過した場合にも、権利者に対し賠償を行うことができる。
 
第30条 差出人又は受取人からの賠償金の回収
 亡失したものとさきに認められた小包又は小包の一部分が賠償金の支払の後に発見された場合には、差出人又は場合により受取人に対し、支払われた賠償金の返付と引換えに3箇月以内に当該小包を受け取ることができる旨を通知する。3箇月以内に差出人(又は受取人)が当該小包の交付を請求しない場合には、受取人(又は差出人)に対して同様の措置をとる。
 差出人及び受取人が小包を受け取ることを放棄した場合には、小包は、損害を負担した郵政庁の所有に帰する。
 保険付小包が賠償金の支払の後に発見され、かつ、その内容品が支払われた賠償金の額よりも低い価額のものであると認定された場合には、差出人又は場合により受取人は、当該支払われた賠償金を返付する。当該保険付小包については、当該差出人又は当該受取人に交付する。この場合には、保険金額の詐欺表記に対する措置をとることを妨げない。
最初

第3部 郵政庁間の関係


第1章小包郵便物の取扱い(第31条〜第32条)
第2章責任についての取扱い(第33条)
第3章割当料金及び航空運送料(第34条〜第38条)
第4章雑 則(第39条〜第41条)

最初第3編

第1章 小包郵便物の取扱い

 
第31条 業務の質に関する目標
 名あて郵政庁は、自国あての航空小包の処理のための時間を定める。その時間については、通関に通常要する時間を考慮に入れるものとし、内国業務の相当する郵便物について適用される時間よりも不利なものとしてはならない。
 名あて郵政庁は、また、できる限り、自国あての平面路小包の処理のための時間を定める。
 差出郵政庁は、名あて郵政庁が定める時間を考慮して、外国あての航空小包及び平面路小包のための業務の質に関する目標を定める。
 郵政庁は、自己が定める業務の質に関する目標についてどの程度達成されているかを確認する。
 
第32条 小包の交換
 小包の交換については、この約定の施行規則に定めるところにより行う。
最初第3編

第2章 責任についての取扱い

 
第33条 郵政庁の間における責任の決定
 小包を異議なく受け取り、かつ、調査に役立つすべての所定の資料を受領した郵政庁は、当該小包を受取人に配達し又は他の郵政庁に正規に送達したことを立証することができない場合には、反証が提示される時まで責任を負う。
 亡失、盗取又は損傷が運送中に生じ、その事実がいずれの国の領域又は業務において生じたかを確定することができない場合には、関係郵政庁は、平等に損害を分担する。もっとも、普通小包の場合において賠償金の額が重量1キログラムの一の小包について第26条3.2の規定に従って計算する額を超えないときは、賠償金の額は、仲介郵政庁を除き、差出郵政庁及び名あて郵政庁が平等に分担する。
 保険付小包に関しては、郵政庁は、いかなる場合にも、自己の採用する保険金額の最高限度額を超えて他の郵政庁に対し責任を負うことはない。
 保険付小包の亡失又はその内容品の盗取若しくは損傷が、保険付小包業務を行わない仲介郵政庁若しくは損害額よりも低い保険金額の最高限度額を採用している仲介郵政庁の属する国の領域において又はこれらの仲介郵政庁の業務において生じた場合には、差出郵政庁は、当該仲介郵政庁が負担しない損害を負担する。この4の規定は、損害の金額が、仲介郵政庁が採用する保険金額の最高限度額よりも高い場合にも適用する。
 4の規定は、自己が利用する船舶内又は航空機内にある保険付小包についての責任を認めない締約国の郵政庁の業務において亡失、盗取又は損傷が生じた場合には、海路又は航空路による運送について適用する。ただし、当該郵政庁は、保険付小包の閉袋継越しについては、保険付きとされない小包について定められている責任を負う。
 徴収が免除されなかった関税その他の課金は、亡失、盗取又は損傷について責任を負う郵政庁が負担する。
 賠償金を支払った郵政庁は、受取人、差出人又は第三者に対する求償権につき、当該賠償金の額を限度として、当該賠償金を受け取った者に代位する。
最初第3編

第3章 割当料金及び航空運送料

 
第34条 到着の陸路割当料金
 二の郵政庁の間で交換される小包に対しては、1個ごとに、小包1個ごとに2.85SDR及び閉袋の総重量1キログラムごと0.28SDRのガイドライン料金を適用して計算した各国別の到着の陸路割当料金を課する。
 郵政庁は、1に定めるガイドライン料金を考慮して、到着の陸路割当料金を自己の業務の費用と関係を有するように定める。
 1及び2に定める陸路割当料金については、この約定に別段の定めがある場合を除くほか、差出国の郵政庁が負担する。
 到着の陸路割当料金は、各国の全領域について均一とする。
 
第35条 継越しの陸路割当料金
 他の郵政庁の陸運業務によって2の郵政庁の間又は同一国の2の郵便局の間で交換される小包に対しては、自国の業務が陸路運送に参加する各国のため、次の表に定める距離段階に応じた料金を適用して計算し、継越しの陸路割当料金を課する。
距離段階閉袋の総重量1キログラムごとの料金(単位SDR)
600キロメートルまで0.23
600キロメートルを超え1,000キロメートルまで0.33
1,000キロメートルを超え2,000キロメートルまで0.45
2,000キロメートルを超えるとき0.45に2,000キロメートルを超える追加の1,000キロメートルごとに0.11を加算した料金
《全改》平10告568
 仲介郵政庁は、開袋継越小包につき、1個ごとに0.40SDRの単一の割当料金を請求することができる。
 1及び2に定める陸路割当料金については、この約定に別段の定めがある場合を除くほか、差出国の郵政庁が負担する。
 郵便業務理事会は、大会議から大会議までの間において、1の表に掲げる料金を改正することができる。その改正は、継越業務を実施する郵政庁に公平な報酬を確保する方法により、信頼し得るかつ代表的な経済上及び財務上のデータに基づくものとする。決定された改正は、同理事会が定める日に効力を生ずる。
 次の運送については、継越しの陸路割当料金を課さない。
5.1 同一都市の二の空港の間における航空閉袋の積換運送
5.2 いずれかの都市の空港と当該都市にある倉庫との間における、航空閉袋の継送のための往路及び復路の運送
 
第36条 海路割当料金
 自国の業務が小包の海路運送に参加する国は、2に定める海路割当料金を請求することができる。これらの海路割当料金については、この約定に別段の定めがある場合を除くほか、差出国の郵政庁が負担する。
 海路割当料金は、利用される各海運業務につき、次の表に定める距離段階に応じた料金を適用して計算する。
距離段階閉袋の総重量1キログラムごとの料金(単位SDR)
(a) 海里による表示(b) キロメートルによる表示(1海里を1.852キロメートルとする換算による)
500海里まで926キロメートルまで0.18
500海里を超え1,000海里まで926キロメートルを超え1,852キロメートルまで0.22
1,000海里を超え2,000海里まで1,852キロメートルを超え3,704キロメートルまで0.26
2,000海里を超え3,000海里まで3,704キロメートルを超え5,556キロメートルまで0.29
3,000海里を超え4,000海里まで5,556キロメートルを超え7,408キロメートルまで0.32
4,000海里を超え5,000海里まで7,408キロメートルを超え9,260キロメートルまで0.35
5,000海里を超え6,000海里まで9,260キロメートルを超え11,112キロメートルまで0.38
6,000海里を超え7,000海里まで11,112キロメートルを超え12,964キロメートルまで0.40
7,000海里を超え8,000海里まで12,964キロメートルを超え14,816キロメートルまで0.42
8,000海里を超えるとき14,816キロメートルを超えるとき0.42に8,000海里(14,816キロメートル)を超える追加の1,000海里(1,852キロメートル)ごとに0.02を加算した料金
《全改》平10告568
 郵政庁は、2の規定に従って計算される海路割当料金をその50パーセントを限度として引き上げる権能を有する。郵政庁は、任意に、海路割当料金を引き下げることができる。
 郵便業務理事会は、大会議から大会議までの間において、2の表に掲げる料金を改正することができる。その改正は、継越業務を実施する郵政庁に公平な報酬を確保する方法により、信頼し得るかつ代表的な経済上及び財務上のデータに基づくものとする。決定された改正は、同理事会が定める日に効力を生ずる。
 
第37条 別当料金の割当て
 割当料金は、原則として小包1個ごとに関係郵政庁に割り当てる。
 業務小包及び捕虜・被抑留文民小包については、航空小包に適用される航空運送料を除くほか、割当料金の割当てを行わない。
 
第38条 航空運送料
 航空運送に関する勘定の郵政庁間の決済について適用する基本料金率は、郵便業務理事会が承認する。当該基本料金率は、条約の施行規則に規定する方式に従って国際事務局が計算する。
 二以上の異なる航空業務によって引き続き運送される航空小包の同一空港における積換えについては、無報酬で行う。
 閉袋の航空運送料及び開袋継越航空小包の航空運送料の計算については、この約定の施行規則に定める。
最初第3編

第4章 雑 則

 
第39条 情報提供、書類の保存及び用紙
 郵便業務の実施に関する情報提供、書類の保存及び使用すべき用紙に関する規定については、この約定の施行規則に定める。
 
第40条 この約定の締約国でない国から発出し又はこれらの国にあてた小包
 この約定の締約国の郵政庁であって締約国でない国の郵政庁と小包の交換を行うものは、当該締約国でない国の郵政庁の反対がない限り、すべての締約国の郵政庁に対し当該締約国でない国の郵政庁との関係を利用することを認める。
 
第41条 条約の適用
 この約定に明文の定めのない事項については、適当な場合には、条約の規定を準用する。
最初

第4部 最終規定

 
第42条 この約定及びこの約定の施行規則に関する議案の承認の条件
 この約定及びこの約定の施行規則に関する議案であって大会議に提出されたものは、実施されるためには、この約定の締約国である加盟国であって出席しかつ投票するものの過半数による議決で承認されなければならない。投票の際には、この約定の締約国である加盟国であって大会議に代表を出しているものの半数以上が出席していなければならない。
 この約定の施行規則に関する議案であって、大会議が郵便業務理事会にその決定を付託したもの及び大会議から大会議までの間に提出されたものは、実施されるためには、この約定の締約国である同理事会の理事国の過半数による議決で承認されなければならない。
 この約定に関する議案であって大会議から大会議までの間に提出されたものは、実施されるためには、次の数の賛成票を得なければならない。
3.1 規定の追加又はこの約定及びこの約定の最終議定書の規定の実質的な改正に関する議案については、この約定の締約国である加盟国の半数以上の投票を条件として投票の3分の2以上
3.2 次の議案については、投票の過半数
3.2.1 この約定及びこの約定の最終議定書の規定の解釈に関する議案
3.2.2 3.2.1に規定する文書の規定の編集上の改正に関する議案
 3.1の規定にかかわらず、締約国は、提案された改正又は追加がその国内法令と矛盾する場合には、当該改正又は追加の通知の日から起算して90日以内に、当該改正又は追加を受諾することができない旨の書面による宣言を国際事務局長に行うことができる。
 
第43条 この約定の効力発生及び有効期間
 この約定は、1996年1月1日に効力を生じ、次回の大会議の文書の効力発生の時まで効力を有する。

以上の証拠として、締約国政府の全権委員は、国際事務局長に寄託されるこの約定の本書1通に署名した。大会議開催国の政府は、その謄本1通を各締約国に送付する。
最初

小包郵便物に関する約定の最終議定書


下名の全権委員は、本日付けで作成された小包郵便物に関する約定に署名するに当たり、次のとおり協定した。
 
第1条 原則
 約定第3条1の規定にかかわらず、カナダの郵政庁は、自国あての及び自国から発送する小包の最大重量の制限を30キログラムとすることができる。
 
第2条 保険付小包
 スウェーデンの郵政庁は、約定第11条に規定する保険付小包の業務を、同条及びこの約定の施行規則の関連規定に定める条件と異なる条件に従って利用者に提供する権利を留保する。
 
第3条 受取通知
 カナダの郵政庁は、その内国制度において小包に対する受取通知の業務を行っていないため、約定第15条の規定を適用しないことができる。
 
第4条 禁制
 カナダ、ミャンマー及びザンビアの郵政庁は、自己の規則が約定第18条2の規定に抵触するため、同条2に規定する貴重品を包有する保険付小包を引き受けないことができる。
 レバノンの郵政庁は、例外的に、硬貨、紙幣、各種の持参人払有価証券、旅行小切手、加工した又は加工していない白金、金又は銀、珠玉その他の貴重品を包有する小包並びに液体、液化しやすい物、ガラス製品及びこれと同様の物品並びにぜい弱な物品を包有する小包を引き受けない。同郵政庁は、約定の第26条、第27条及び第33条の規定を遵守する義務を負わない。
 ブラジルの郵政庁は、通用している硬貨及び紙幣並びに各種の持参人払有価証券を包有する保険付小包を引き受けることが自己の規則に抵触するため、当該保険付小包を引き受けないことができる。
 ガーナの郵政庁は、通用している硬貨及び紙幣を包有する保険付小包を引き受けることが自己の規則に抵触するため、当該保険付小包を引き受けないことができる。
 サウディ・アラビアの郵政庁は、約定第18条に定める物品に加えて、次のものを包有する小包を引き受けないことができる。
5.1 権限のある当局が発行する処方せんが添付されていない各種の薬品
5.2 消火のための製品及び液状の化学物質
5.3 イスラム教の原理に反する物品
 
第5条 取戻し及び差出人の請求によるあて名の変更又は訂正
 エル・サルヴァドル、パナマ共和国及びヴェネズエラは、受取人が通関を請求した後に小包を返送することは自国の税関規則に抵触するため、約定第21条の規定にかかわらず、その返送をしないことができる。
 
第6条 調査請求
 アフガニスタン、サウディ・アラビア、力ーボ・ヴェルデ、コンゴー共和国、ガボン、イラン・イスラム共和国、モンゴル、ミャンマー、スリナム、シリア・アラブ共和国及びザンビアの郵政庁は、調査請求の料金を利用者から徴収する権利を留保する。
 アルゼンティン、スロヴァキア及びチェッコ共和国の郵政庁は、調査請求に関する調査が完了した場合において、当該請求が正当とされないことが判明したときは、特別料金を徴収する権利を留保する。
 
第7条 通関料
 コンゴー共和国、ガボン及びザンビアの郵政庁は、通関料を利用者から徴収する権利を留保する。
 
第8条 損害賠償
 次に掲げる国の郵政庁は、保険付きとされない小包が自国の業務において亡失し又はその内容品が盗取され若しくは損傷した場合には、約定第26条の規定にかかわらず、損害に係る賠償金を支払わない権能を有する。
アメリカ合衆国、アンゴラ、アンティグア・バーブーダ、オーストラリア、バハマ、バルバドス、ベリーズ、ボリヴィア、ボツワナ、ブルネイ・ダルサラーム国、カナダ、ドミニカ共和国、ドミニカ、エル・サルヴァドル、フィジー、ガンビア、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国の海外領土であってその規則が同条の規定に合致しないもの、グレナダ、グァテマラ、ガイアナ、キリバス、レソト、マラウイ、マルタ、モーリシァス、ナウル、ナイジェリア、ウガンダ、パプア・ニューギニア、セント・クリストファー・ネイヴィース、セント・ルシア、セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島、ソロモン諸島、セイシェル、シエラ・レオーネ、スワジランド、トリニダッド・トバゴ、ザンビア、ジンバブエ
 約定第26条の規定にかかわらず、アルゼンティン及びギリシャの郵政庁は、1の規定によって賠償金を支払わない国に対しては、保険付きとされない小包が自国の業務において亡失し又は内容品が盗取され若しくは損傷した場合には、損害に係る賠償金を支払わない権能を有する。
 アメリカ合衆国は、約定第26条8の規定にかかわらず、保険付小包が受取人に配達された後においても、当該小包に対する差出人の損害賠償の権利を存続させることができる。もっとも、差出人がその権利を受取人のために放棄する場合は、この限りでない。
 アメリカ合衆国は、仲介郵政庁となる場合において、開袋又は閉袋により運送される保険付小包の亡失、盗取又は損傷が生じたときは、他の郵政庁に対して損害に係る賠償金を支払わないことができる。
 
第9条 責任の原則に対する例外
 サウディ・アラビア、ボリヴィア、イラク、スーダン、イエメン及びザイールは、自国にあてられた小包であって、液体、液化しやすい物、ガラス製品及びこれと同様のぜい弱な物品並びに死減しやすい又は変敗しやすい物品を包有するものの損傷については、約定第26条の規定にかかわらず、賠償金を支払わないことができる。
 サウディ・アラビアは、約定第18条の規定に基づく禁制品を包有する小包については、約定第26条の規定にかかわらず、賠償金を支払わない権能を有する。
 
第10条 郵政庁の免責
 ネパールの郵政庁は、約定第27条1.3の規定を適用しないことができる。
 
第11条 賠償金の支払
 アンゴラ、ギニア及びレバノンの郵政庁は、約定第29条3の規定に関し、調査請求を受けた事項を2箇月以内に最終的に解決することについては、遵守の義務を負わないものとし、また、2箇月の期間を経過した後にこれらの郵政庁に代わって他のいずれかの郵政庁が権利者に対して賠償を行うことも認めない。
 
第12条 到着の例外的陸路割当料金
 アフガニスタンの郵政庁は、約定第34条の規定にかかわらず、小包1個ごとに7.50SDRの到着の例外的陸路割当料金を追加して課する権利を留保する。
 
第13条 継越しの例外的陸路割当料金
 次の表に掲げる郵政庁は、暫定的に、次の表に規定する継越しの例外的陸路割当料金を課することができる。この割当料金は、約定第35条1に規定する継越しの陸路割当料金に加算される。
番号課する郵政庁継越しの例外的陸路割当料金(単位SDR)
小包1個ごとの料金閉袋の総重量1キログラムごとの料金
アフガニスタン0.48 0.45
アメリカ合衆国 600キロメートルまでの距離段階について0.10
600キロメートルを超え1,000キロメートルまでの距離段階について0.18
1,000キロメートルを超え2,000キロメートルまでの距離段階について0.25
2,000キロメートルを超える追加の1,000キロメートルの距離段階ごとに0.10
バハレーン0.85 0.55
チリ  0.21
エジプト1.00 0.25
フランス1.00 0.20
ギリシャ1.16 0.29
インド0.40 0.51
マレイシア0.39 0.05
10ロシア連邦0.77 約定第35条1の表3欄に規定する料金の2倍の額
11シンガポール0.39 0.05
12スーダン1.61 0.65
13シリア・アラブ共和国  0.65
14タイ0.58 0.14
 
第14条 海路割当料金
 次に掲げる国の郵政庁は、約定第36条の規定による海路割当料金をその50パーセントを限度として引き上げる権利を留保する。ドイツ、アメリカ合衆国、アルゼンティン、アンティグァ・バーブーダ、バハマ、バハレーン、バングラデシュ、バルバドス、ベルギー、べリーズ、ブラジル、ブルネイ・ダルサラーム国、カナダ、チリ、サイプラス、コモロ、コンゴー共和国、ジブティ、ドミニカ、アラブ首長国連邦、スペイン、フィンランド、フランス、ガボン、ガンビア、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、連合王国の海外領土、ギリシャ、グレナダ、ガイアナ、インド、イタリア、ジャマイカ、日本国、ケニア、キリバス、マダガスカル、マレイシア、マルタ、モーリシァス、ナイジェリア、ノールウェー、オマーン、ウガンダ、パキスタン、パプア・ニューギニア、ポルトガル、カタル、セント・クリストファー・ネイヴィース、セント・ルシア、セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島、ソロモン諸島、セイシェル.シエラ・レオーネ、シンガポール、スウェーデン、タンザニア連合共和国、タイ、トリニダッド・トバゴ、トゥヴァル、ヴァヌアツ、イエメン、ザンビア
 
第15条 追加割当料金
 フランスの海外県及び海外領土、マイヨット並びにサン・ピエール・エ・ミクロンにあてた小包であって平面路又は航空路によって送達されるものに対しては、フランスの到着の陸路割当料金に等しい額を最高限度とする到着の陸路割当料金を課する。これらの小包がフランス本土を経由して送達される揚合には、更に次の追加の割当料金及び運送料を課する。
1.1 平面路小包
1.1.1 フランス継越しの陸路割当料金
1.1.2 フランス本土と海外県、海外領土、マイヨット又はサン・ビエール・エ・ミクロンとの間の距離段階に対応するフランスの海路割当料金
1.2 航空小包
1.2.1 開袋継越小包につき、フランスの継越しの陸路割当料金
1.2.2 フランス本土と海外県、海外領土、マイヨット又はサン・ピエール・エ・ミクロンとの間の航空郵便距離に対応する航空運送料
 エジプト及びスーダンの郵政庁は、シャラール(エジプト)とワディ・ハルファ(スーダン)との間でナセル湖を経由して継越運送される小包に対しては、約定第35条1に規定する継越しの陸路割当料金に加えて1個ごとに1SDRの追加割当料金を課することができる。
 デンマークを経由してフェロー諸島及びグリーンランドに送達される小包に対しては、次の追加割当料金を課する。
3.1 平面路小包
3.1.1 デンマークの継越しの陸路割当料金
3.1.2 デンマークとフェロー諸島との間及びデンマークとグリーンランドとの間の距離段階に対応するデンマークの海路割当料金
3.2  航空小包
3.2.1 デンマークとフェロー諸島との間及びデンマークとグリーンランドとの間の航空郵便距離に対応する航空運送料
 チリの郵政庁は、イースター島にあてた小包に対しては、重量1キログラムごとに最高限2.61SDRの追加割当料金を課することができる。
 ポルトガル本土を経由してマディラ自治地域及びアゾレス自治地域に平面路又は航空路によって送達される小包に対しては、次の追加の割当料金及び航空運送料を課する。
5.1 平面路小包
5.1.1 ポルトガルの継越しの陸路割当料金
5.1.2 ポルトガル本土と当該各自治地域との間の距離段階に対応するポルトガルの海路割当料金
5.2 航空小包
5.2.1 ポルトガルの継越しの陸路割当料金
5.2.2 ポルトガル本土と当該各自治地域との間の航空郵便距離に対応する航空運送料
 スペイン本土を経由してグラン・カナリア県及びテネリフェ県にあてて送達される小包に対しては、所要の到着の陸路割当料金のほかに、次の追加割当料金を課する。
6.1 平面路小包
6.1.1 スペインの継越しの陸路割当料金
6.1.2 1000海里を超え2000海里までの距離段階に対応するスペインの海路割当料金
6.2 航空小包
6.2.1 スペイン本土の当該各県との間の航空郵便距離に対応する航空運送料
 
第16条 航空運送料
 アフガニスタン、サウディ・アラビア、アルゼンティン、オーストラリア、バハマ、ブラジル、ボリヴィア、カナダ、カーボ・ヴェルデ、チリ、中華人民共和国、コロンビア、コンゴー共和国、キューバ、エル・サルヴァドル、エクアドル、ガボン、ガイアナ、ホンデュラス共和国、インド、インドネシア、イラン・イスラム共和国、カザフスタン、メキシコ、モンゴル、ミャンマー、ニュー・ジーランド、パキスタン、パラグァイ、ペルー、ロシア連邦、スーダン、チャード、トルコ、ヴェネズエラ、ヴィエトナム、イエメン及びザンビナは、外国から到着する航空小包の自国内における航空運送に係る追加の費用の償還を請求する権利を有する。当該費用は、外国から到着するすべての閉袋につき、抗空小包が航空路によって継送されるか否かを問わず、均一とする。
 スペインは、1の国の郵政庁から受領する航空小包の自国内における航空運送に係る追加の費用の償還を相互主義により請求する権利を有する。当該費用は、受領するすべての閉袋につき、航空路によって継送されるか否かを問わず、均一とする。
 
第17条 特別料金率
 アメリカ合衆国、ベルギー、フランス及びノールウェーの郵政庁は、航空小包に対し、平面路小包に対する陸路割当料金よりも高い額の陸路割当料金を課する権能を有する。
 レバノンの郵政庁は、重量1キログラムまでの小包に対し、重量1キログラムを超え3キログラムまでの小包に適用する料金を課することができる。
 パナマ共和国の郵政庁は、航空路によって縦越運送される平面路小包(SAL)に対しては、重量1キログラムごとに0.20SDRを課することができる。

以上の証拠として、下名の全権委員は、これらの規定が約定中にある場合と同一の効力及び同一の価値を有するものとしてこの最終議定書を作成し、国際事務局長に寄託される本書1通に署名した。大会議開催国の政府は、その謄本1通を各締約国に送付する。

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