houko.com 

1993年の国際ココア協定

【目次】
第1部目的及び定義(第1条〜第2条)
第2部組織条項(第3条〜第21条)
第3部会計条項(第22条〜第27条)
第4部経済条項(第28条〜第34条)
第5部市場監視及び関連条項(第35条〜第42条)
第6部その他の条項(第43条〜第63条)

  平成7・1・18・条約  5号  
発効平成7・1・18・外務省告示 28号  
延長平成11・8・17・外務省告示363号(平成13年9月30日まで延長)
  平成6・4・8・外務省告示107号(暫定的適用の通告)



1993年の国際ココア協定をここに公布する。
最初

第1部 目的及び定義


第1章目 的(第1条)
第2章定 義(第2条)

最初第1編

第1章 目 的

(目的)
第1条 1993年の国際ココア協定(以下「この協定」という。)の目的は、国際連合貿易開発会議の採択した一次産品総合計画に関する決議第93号(第4回会期)、開発のための新たなパートナーシップ(カルタヘナ約束)及び「カルタヘナ精神」に定める関連目的に照らして、次のとおりとする。
(a) 世界のココア経済のすべての部門における国際協力の進展及び強化を推進すること。
(b) すべての加盟国の利益のため、特に次の点について努力することにより世界のココア市場の安定に寄与すること。
(i) 供給と需要との間の中期的及び長期的な均衡を確保するために、必要な生産の調整を容易にし、かつ、消費を促進するよう努力することにより、世界のココア経済の均衡のとれた発展を実現すること。
(ii) 生産者及び消費者にとって公平かつ妥当な価格による十分な供給を確保すること。
(c) ココアの国際貿易の拡大を容易にすること。
(d) 関連統計の収集、分析及び公表並びに適当な研究の実施により世界のココア経済の動向の透明性を促進すること。
(e) ココアの分野における科学的な研究及び開発を促進すること。
(f) 世界のココア経済に関するすべての問題の討議のための適当な場を提供すること。
最初第1編

第2章 定 義

(定義)
第2条 この協定の適用上、
1 「ココア」とは、カカオ豆及びココア製品をいう。
2 「ココア製品」とは、ココアペースト(ココアリカー)、カカオ脂、ココア粉(甘味を付けてないもの)、ココアケーキ、ココアニブ等のカカオ豆のみから作られる製品その他理事会が決定するココアを含有する製品をいう。
3 「ココア年度」とは、10月1日から9月30日までの12箇月の期間をいう。
4 「締約国」とは、この協定に暫定的に又は確定的に拘束されることに同意した政府又は第4条に規定する政府間機関をいう。
5 「理事会」とは、第6条に規定する国際ココア理事会をいう。
6 「日ごとの価格」とは、この協定の目的のために使用され、かつ、第35条の規定に従って計算されるココアの国際価格の代表的な指標をいう。
7 「効力発生」とは、別段の規定がある場合を除くほか、この協定の最初の効力発生(暫定的なものであるか確定的なものであるかを問わない。)をいう。
8 「輸出国」又は「加盟輸出国」とは、それぞれ、カカオ豆に換算したココアの輸出量が輸入量を上回る国又は加盟国をいう。もっとも、カカオ豆に換算したココアの輸入量が輸出量を上回る国であっても、生産量が輸入量を上回る場合には、自己の選択により加盟輸出国となることができる。
9 「ココアの輸出」とは、ココアがいずれかの国の関税地域から外へ出ることをいい、「ココアの輸入」とは、ココアがいずれかの国の関税地域の内に入ることをいう。ただし、この9の定義の適用上、二以上の関税地域から成る加盟国については、関税地域は、当該加盟国の関税地域全体をいう。
10 「ファイン・ココア又はフレーバー・ココア」とは、ファイン・ココア又はフレーバー・ココアの生産国として指定される国において、理事会が第43条の規定に従って決定する割合を限度として生産されるココアをいう。
11 「輸入国」又は「加盟輸入国」とは、それぞれ、カカオ豆に換算したココアの輸入量が輸出量を上回る国又は加盟国をいう。
12 「加盟国」とは、4に定義する締約国をいう。
13 「機関」とは、第5条に規定する国際ココア機関をいう。
14 「生産国」とは、商業的にみて相当な量のココアを栽培する国をいう。
15 「生産管理計画」とは、中期的及び長期的に世界の生産量を消費量に均衡させていくための手段としての計画であって、第29条に規定するものをいう。
16 「生産管理プログラム」とは、第29条に規定する生産管理計画の目的を達成するために加盟輸出国が実施するすべての措置及び行動をいう。
17 「単純多数票」とは、加盟輸出国の投ずる票の過半数の票及び加盟輸入国の投ずる票の過半数の票(それぞれ別個に計算する。)をいう。
18 「特別引出権(SDR)」とは、国際通貨基金の特別引出権をいう。
19 「特別多数票」とは、加盟輸出国の投ずる票の3分の2以上の票及び加盟輸入国の投ずる票の3分の2以上の票(それぞれ別個に計算する。)をいう。ただし、5以上の加盟輸出国及び過半数の加盟輸入国が出席することを条件とする。
20 「トン」とは、1000キログラム又は2204.6ポンドをいい、「ポンド」とは、453.597グラムをいう。
最初

第2部 組織条項


第3章加盟国(第3条〜第4条)
第4章組織及び運用(第5条〜第20条)
第5章特権及び免除(第21条)

最初第2編

第3章 加盟国

(機関の加盟国)
第3条 
1 締約国は、機関の加盟国となる。
2 機関の加盟国の区分は、次のとおりとする。
(a) 加盟輸出国
(b) 加盟輸入国
3 加盟国は、理事会の定める条件に従って自国の区分を変更することができる。
(政府間機関の加盟)
第4条 
1 この協定において「政府」というときは、欧州経済共同体並びに国際協定特に商品協定の交渉、締結及び適用について責任を有するその他の政府間機関を含む。したがって、この協定において、署名、批准、受諾若しくは承認、暫定的適用の通告又は加入というときは、このような政府間機関については、政府間機関による署名、批准、受諾若しくは承認、暫定的適用の通告又は加入を含む。
2 1の政府間機関は、その権限内の事項に関して表決が行われる場合には、第10条の規定により当該政府間機関の構成国に配分される票の合計に等しい数の票を投ずる。この場合には、当該政府間機関の構成国は、各自の投票権を行使することができない。
3 1の政府間機関は、その権限内の事項に関して執行委員会の討議に参加することができる。
最初第2編

第4章 組織及び運用

(国際ココア機関の設立、本部及び構成)
第5条 
1 1972年の国際ココア協定によって設立された国際ココア機関は、存続する。機関は、この協定を運用し、かつ、この協定の実施を監視する。
2 機関は、次のものによって、その機能を営む。
(a) 国際ココア理事会及び執行委員会
(b) 事務局長その他の職員
3 機関の本部は、理事会が特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、ロンドンに置く。
(国際ココア理事会の構成)
第6条 
1 機関の最高機関は、国際ココア理事会とし、理事会は、機関のすべての加盟国で構成する。
2 加盟国は、理事会において、1人の代表及び希望する場合には1人又は2人以上の代表代理により代表される。加盟国は、その代表又は代表代理のために1人又は2人以上の顧問を任命することができる。
(理事会の権限及び任務)
第7条 
1 理事会は、この協定に明示的に定められた亭項の実施のために必要なすべての権限を行使し、及びこれらの事項の実施のために必要なすべての任務を遂行し又はこれらの任務の遂行のための措置をとる。
2 理事会は、この協定の範囲外のいかなる義務を負う権限も有しない。また、加盟国が理事会に対しこのような権限を与えているものとみなしてはならない。特に、理事会は、資金を借り入れる能力を有しない。理事会は、契約を締結する権能を行使するに当たり、契約を締結する他方の当事者がこの2及び第23条の規定を知ることができるように、これらの規定を契約書に明記する。もっとも、これらの規定が契約書に明記されない場合であっても、当該契約は、無効とならず、また、理事会の権限を超えるものとはならない。
3 理事会は、特別多数票による議決で、この協定の実施のために必要であり、かつ、この協定に適合する規則(理事会及び委員会の手続規則並びに機関の会計及び職員に関する規則を含む。)を採択する。理事会は、その手続規則において、会合することなく特定の問題について決定を行うための手続を定めることができる。
4 理事会は、この協定に基づく任務の遂行に必要な記録その他適当と認める記録を保管する。
5 理事会は、その任務の遂行に当たり、適当な場合には、理事会を補佐する作業部会を設置することができる。
(理事会の議長及び副議長)
第8条 
1 理事会は、各ココア年度につき、議長、第1副議長及び第2副議長各1人を選出する。議長、第1副議長及び第2副議長は、機関から報酬を受けない。
2 議長及び第1副議長は加盟輸出国又は加盟輸入国の区分のうちのいずれか一方の区分に属する加盟国の代表のうちから、第2副議長は他方の区分に属する加盟国の代表のうちから選出する。これらの職は、各ココア年度ごとに、両区分の加盟国に交互に振り当てる。
3 議長及び2人の副議長のすべてが一時的に欠けた場合又は議長及び2人の副議長のうちの1人若しくは2人以上が恒久的に欠けることとなった場合には、理事会は、加盟輸出国又は加盟輸入国の区分のうちの該当する区分に属する加盟国の代表のうちから、必要に応じて一時的又は恒久的にその職を行う新規の役員を選出することができる。
4 議長及び理事会の会合において議長の職を行っているその他の役員は、投票権を行使することができない。これらの者の代理は、自己の代表する加盟国の投票権を行使することができる。
(理事会の会期)
第9条 
1 理事会は、原則として、各ココア年度の半期ごとに1回、通常会期を開催する。
2 理事会は、その決定するとき又は次のいずれかによる要請があるときは、特別会期を開催する。
(a) 5の加盟国
(b) 200票以上の票を有する一又は二以上の加盟国
(c) 執行委員会
(d) 事務局長(第22条及び第58条の規定の適用がある場合)
3 会期の通知は、緊急の場合を除くほか、少なくとも、30日前に行う。
4 会期は、理事会が特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、機関の本部において開催する。加盟国の招請により理事会が機関の本部以外の場所において会合する場合には、当該加盟国は、会合に必要な追加の費用を負担する。
(票数)
第10条 
1 加盟輸出国及び加盟輸入国は、それぞれ総体として、1000票ずつを有する。これらの各1000票は、2から7までの規定に従って、加盟輸出国又は加盟輸入国の区分内でそれぞれ配分する。
2 加盟輸出国の票は、各ココア年度につき、次のとおり配分する。各加盟輸出国は、5の基本票を有する。残余の票は、すべての加盟輸出国の間で、「ココア統計四半期報告」の最新版において機関が数値を公表した最近の3ココア年度における各国のココアの輸出量の平均数量に比例して配分する。輸出量は、カカオ豆の純輸出量に第37条に定める換算係数を用いてカカオ豆相当量に換算したココア製品の純輸出量を加えて計算する。
3 加盟輸入国の票は、各ココア年度につき、次のとおり配分する。100票は、平等に配分し、端数を生ずる場合には、直近の整数となるように整理する。残余の票は、機関が確定的な数字を入手することのできる最近の3ココア年度におけるそれぞれの年間輸入量の平均が当該3ココア年度におけるそれぞれの年間輸入量の平均の合計に占める百分率に基づいて配分する。輸入量は、カカオ豆の純輸入量に第37条に定める換算係数を用いてカカオ豆相当量に換算したココア製品の総輸入量を加えて計算する。
4 理事会は、2及び3の規定に従って票数を計算するための統計上の数値を決定し又は最新のものとすることが何らかの理由により困難である場合には、特別多数票による議決で、票数を計算するための異なる統計上の数値を決定することができる。
5 いかなる加盟国も、400を超える票を有してはならない。2から4までの計算から生じた400を超える部分の票は、それぞれ2から4までの規定の例により他の加盟国に再配分する。
6 機関の加盟国の構成に変動がある場合又は加盟国の投票権がこの協定に定めるところにより停止され若しくは回復される場合には、理事会は、この条に定めるところにより、票を再配分するための措置をとる。
7 票数は、1未満の端数を伴ってはならない。
(理事会の投票手続)
第11条 
1 加盟国は、自国の有するすべての票を投ずる権利を有するが、投票に当たって票を分割してはならない。もっとも、2の規定により委託された票については、加盟国は、自国の有する票と別個に投ずることができる。
2 加盟輸出国は他の加盟輸出国に対し、また、加盟輸入国は他の加盟輸入国に対し、理事会の議長に対する書面による通告により、理事会の会合において自国の利益を代表し及び自国の票を投ずることを委託することができる。この場合には、前条5に定める制限は、適用しない。
3 他の加盟国から当該他の加盟国が前条の規定により有する票を投ずることを委託された加盟国は、当該他の加盟国の指示に従って当該票を投ずる。
(理事会の決定)
第12条 
1 理事会のすべての決定及び勧告は、この協定が特別多数票によることを定めている場合を除くほか、単純多数票による議決で行う。
2 理事会の決定又は勧告に必要な票数の算定に当たり、棄権した加盟国の票数は、算入しない。
3 この協定において特別多数票による理事会の議決が必要とされる議案については、次の手続を適用する。
(a) 必要とされる多数が3以下の加盟輸出国又は3以下の加盟輸入国の反対票のため得られない場合には、単純多数票による議決で理事会が行う決定により、48時間以内に再び表決に付する。
(b) (a)の規定を適用しても必要とされる多数が二以下の加盟輸出国又は二以下の加盟輸入国の反対票のため得られない場合には、単純多数票による議決で理事会が行う決定により、24時間以内に再び表決に付する。
(c) 3回目の表決においても必要とされる多数が一の加盟輸出国又は一の加盟輸入国の反対票のため得られない場合には、可決されたものとみなす。
(d) 理事会が(a)又は(b)の規定による表決に付さない場合には、議案は、否決されたものとみなす。
4 加盟国は、この協定に基づく理事会のすべての決定を拘束力のあるものとして受諾することを約束する。
(他の機関との協力)
第13条 
1 理事会は、国際連合及びその諸機関(特に国際連合貿易開発会議)並びに、適当な場合には、国際連合食糧農業機関その他の国際連合の専門機関及び政府間機関との協議又は協力のため、適当なすべての措置をとる。
2 理事会は、国際商品貿易における国際連合貿易開発会議の特別な役割を考慮して、適当な場合には、自己の活動及び業務計画について同会議に通報する。
3 理事会は、ココアの生産者、貿易業者又は製造業者の国際的な機関との効果的な連絡を維持するため、適当なすべての措置をとることができる。
4 理事会は、ココアの生産及び消費政策に関する自己の業務において、世界のココア経済に関心を有する国際金融機関その他の団体による関与を得るよう努力する。
(オブザーバーの参加)
第14条 
1 理事会は、非加盟国に対し、理事会の会合にオブザーバーとして出席するよう招請を行うことができる。
2 理事会は、前条に規定する機関等に対し、理事会の会合にオプザーーバーとして出席するよう招請を行うことができる。
(執行委員会の構成)
第15条 
1 執行委員会は、10の加盟輸出国及び10の加盟輸入国で構成する。ただし、加盟輸出国の数又は加盟輸入国の数が10未満である場合には、理事会は、加盟国の二の区分の間の均衡を維持しつつ、特別多数票による議決で執行委員会の構成国の総数を変更することができる。執行委員会の構成国は、次条に定めるところにより各ココア年度につき選出されるものとし、再選を妨げられない。
2 構成国は、執行委員会において、1人の代表及び希望する場合には1人又は2人以上の代表代理により代表される。当該構成国は、その代表又は代表代理のために1人又は2人以上の顧問を任命することができる。
3 執行委員会の議長及び副議長は、理事会により各ココア年度につき選出されるものとし、双方とも、加盟輸出国又は加盟輸入国の区分のうちのいずれか一方の区分に属する構成国の代表のうちから選出される。これらの職は、各ココア年度ごとに、両区分の構成国に交互に振り当てる。議長又は副議長が一時的に欠けた場合又は恒久的に欠けることとなった場合には、執行委員会は、該当する区分に眉する構成国の代表のうちから、必要に応じて一時的又は恒久的にその職を行う新規の役員を選出することができる。議長及び執行委員会の会合において議長の職を行っているその他の役員は、投票権を行使することができない。これらの者の代理は、自己の代表する構成国の投票権を行使することができる。
4 執行委員会は、特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、機関の本部において会合する。加盟国の招請により執行委員会が機関の本部以外の場所において会合する場合には、当該加盟国は、会合に必要な追加の費用を負担する。
(執行委員会の構成国の選挙)
第16条 
1 執行委員会の構成国となる加盟輸出国及び加盟輸入国は、理事会において、それぞれ加盟輸出国及び加盟輸入国の区分ごとに選出される。区分ごとの選挙は、2及び3の規定により行う。
2 加盟国は、第10条の規定により自国の有するすべての票を一の候補に投ずる。第11条2の規定により委託された票については、加盟国は、他の候補に投ずることができる。
3 最も多数の票を得た候補を当選国とする。
(執行委員会の権限)
第17条 
1 執行委員会は、理事会に対して責任を負うものとし、その一般的な指揮の下に活動する。
2 執行委員会は、市況を常時検討するものとし、理事会に対して適当と認める措置を勧告する。
3 理事会は、次の権限を除くほか、単純多数票による議決が必要とされる事項については単純多数票による議決で、特別多数票による議決が必要とされる事項については特別多数票による議決で、理事会の権限の行使を執行委員会に委任することができる。もっとも、理事会がその権限を自ら行使することを妨げるものではない。
(a) 第10条の規定に基づいて票を再配分すること。
(b) 第24条の規定に基づいて運営予算を承認し、及び分担金の額を決定すること。
(c) 第43条の規定に基づいてファイン・ココア又はフレーバー・ココアの生産国の表を修正すること。
(d) 第44条の規定に基づいて加盟国の義務を免除すること。
(e) 第47条の規定に基づいて紛争について決定を行うこと。
(f) 第48条3の規定に基づいて加盟国の権利を停止すること。
(g) 第54条の規定に基づいて加入の条件を定めること。
(h) 第59条の規定に基づいて加盟国を除名すること。
(i) 第61条の規定に基づいてこの協定の有効期間を延長し又はこの協定を終了させること。
(j) 第62条の規定に基づいて加盟国に対してこの協定の改正を勧告すること。
4 理事会は、単純多数票による議決で、執行委員会に対する権限の委任をいつでも撤回することができる。
(執行委員会の投票手続及び決定)
第18条 
1 執行委員会の構成国は、自国が第16条の規定に基づいて得たすべての票を投ずる権利を有するが、投票に当たって票を分割してはならない。
2 執行委員会の構成国でない加盟輸出国又は加盟輸入国は、第16条2の規定により自国が票を投じた候補が選出されなかった場合には、議長に対する書面による通告により、執行委員会において自国の利益を代表し及び自国の票を投ずることを、合に応じ、執行委員会の構成国であるいずれかの加盟輸出国又は加盟輸入国に委託することができる。ただし、1の規定の適用はあるものとする。
3 加盟国は、ココア年度の途中において、自国が第16条の規定により票を投じた執行委員会の構成国との協議の後、当該構成国に対する自国の票の委託を撤回することができる。委託を撤回した票は、場合に応じ、執行委員会の他の構成国である加盟輸出国又は加盟輸入国に委託することができるが、当該他の構成国への委託は、ココア年度の残余の期間中撤回することができない。票の委託を撤回された場合においても、執行委員会の構成国は、ココア年度の残余の期間中、執行委員会の議席を維持する。この3の規定に基づいてとられる措置は、議長が書面による当該措置の通告を受けた後に効力を生ずる。
4 執行委員会の行ういかなる決定も、理事会が当該決定を行う場合に必要とされる単純多数票又は特別多数票による議決で行う。
5 加盟国は、執行委員会の決定につき理事会に対して異議を申し立てる権利を有する。理事会は、その手続規則において、異議の申立ての条件を定める。
(理事会及び執行委員会の定足数)
第19条 
1 理事会の会期の第1回会合においては、5以上の加盟輸出国であって加盟輸出国の総票数の3分の2以上を有するもの及び過半数の加盟輸入国であって加盟輸入国の総票数の3分の2以上を有するものが出席していなければならない。
2 理事会の会期の第1回会合の日として予定された日において1に定める定足数が得られない場合には、当該会期の2日目以降の会合においては、区分ごとに総票数の過半数を有する加盟輸出国及び加盟輸入国が出席していなければならない。
3 1の要件を溝たす第1回会合の後に開催される会合の定足数は、2に定める定足数とする。
4 第11条2の規定に基づいて代表されている加盟国は、出席しているものとみなす。
5 執行委員会の会合の定足数は、理事会が執行委員会の手続規則で定める。
(機関の職員)
第20条 
1 理事会は、執行委員会との協議の後、特別多数票による議決で事務局長を任命する。事務局長の任用の条件は、類似の政府間機関の相当する職員に適用される条件を考慮して理事会が定める。
2 事務局長は、機関の首席の管理職員であるものとし、理事会の決定に従ってこの協定を運用し及び実施することにっき、理事会に対して責任を負う。
3 機関の職員は、事務局長に対して責任を負うものとし、事務局長は、理事会に対して責任を負う。
4 事務局長は、理事会の定める規則に従って職員を任命する。理事会は、規則を定めるに当たり、類似の政府間機関の職員に適用される規則を考慮に入れる。職員は、できる限り加盟輸出国及び加盟輸入国の国民のうちから任命する。
5 事務局長その他の職員は、ココア産業又はココアの取引、輸送若しくは宣伝に関しいかなる金銭上の利害関係も有してはならない。
6 事務局長その他の職員は、その任務の遂行に当たって、いかなる加盟国からも又は機関外のいかなる当局からも指示を求め又は受けてはならない。事務局長その他の職員は、機関に対してのみ責任を負う国際公務員としての立場を損なうおそれのあるいかなる行動も慎まなければならない。各加盟国は、事務局長その他の職員の麦任の専ら国際的な性質を尊重すること及びこれらの者が責任を果たすに当たってこれらの者を左右しようとしないことを約束する。
7 事務局長その他の職員は、理事会によって許可された場合及びこの協定に規定する自己の任務の適切な遂行に必要である場合を除くほか、この協定の運用又は実施に関するいかなる情報も外部に帰らしてはならない。
最初第2編

第5章 特権及び免除

(特権及び免除)
第21条 
1 機関は、法人格を有する。機関は、特に、契約を締結し、動産及び不動産を取得し及び処分し並びに訴えを提起する能力を有する。
2 機関並びにその事務局長、職員及び専門家並びに任務の遂行のためにグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国の領域に滞在する加盟国の代表の地位、特権及び免除については、1975年3月26日にロンドンで締結されたグレート・プリテン及び北部アイルランド連合王国政府(以下「接受政府」という。)と国際ココア機関との間の本部協定がこの協定の適正な実施のために必要な改正を経て適用される。
3 機関の本部が他の国に移転する場合には、新たな接受政府は、理事会が承認する本部協定をできる限り速やかに機関と締結する。
4 2の本部協定は、この協定とは別個のものとする。もっとも、本部協定は、次のいずれかの場合に終了する。
(a) 接受政府と機関との間で合意する場合
(b) 機関の本部がグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国の領域から移転する場合
(c) 機関が存在しなくなる場合
5 機関は、この協定の適正な実施のために必要な特権及び免除に関する取極で理事会が承認するものを他の加盟国と締結することができる。
最初

第3部 会計条項


第6章会 計(第22条〜第27条)

最初第3編

第6章 会 計

(会計)
第22条 
1 この協定の運用のため、運営勘定を置く。この協定の運用に要する費用は、運営勘定に記帳するものとし、第24条に定めるところによりその額が決定される加盟国の年次分担金をもって支弁する。もっとも、加盟国が特別の役務を要請する場合には、理事会は、その要請に応ずることを決定することができるものとし、また、当該加盟国に対し当該役務に要する費用の負担を要求する。
2 理事会は、第40条の規定を実施するための別個の勘定を置くことができる。この勘定は、加盟国又は他の機関からの任意拠出をもって充てる。
3 機関の会計年度は、ココア年度と同一とする。
4 理事会及び執行委員会並びにこれらに属する委員会に出席する代表団の費用は、関係加盟国が負担する。
5 機関の財務状況がココア年度の残余の期間に係る貧用を負担するために十分でないか又は十分でなくなると予想される場合には、事務局長は、理事会が30日以内に会合を予定していない限り、20作業日以内に理事会の特別会期を招集する。
(加盟国の責任)
第23条 加盟国の理事会及び他の加盟国に対する責任は、この協定において明示的に定める分担金についての義務の範囲内に限定される。理事会と取引を行う第三者は、理事会の権限及び加盟国の義務についてのこの協定の規定、特に第7条2及びこの条の前段の規定を知っているものとみなされる。
(運営予算の承認及び分担金の額の決定)
第24条 
1 理事会は、各会計年度の下半期において、次の会計年度の機関の運営予箕を承認し、当該運営予算に係る各加盟国の分担金の額を決定する。
2 各会計年度の運営予算に係る各加盟国の分担金の額は、当該会計年度の運営予算の承認される時点におけるすべての加盟国の票数の合計に対する当該加盟国の票数の割合に比例する額とする。分担金の額の決定に当たっては、各加盟国の票数は、いずれかの加盟国の投票権の停止及びこれによって生ずる票の再配分を考慮することなく算定する。
3 この協定の効力発生の後に加盟国となる国の最初の分担金の額は、当該加盟国が有することとなる票数及びその加盟時における会計年度の残余の期間を基礎として、理事会が決定する。この場合において、当該会計年度に係る他の加盟国の分担金の額は、変更しない。
4 この協定が最初の完全な会計年度の開始前に効力を生じた場合には、理事会は、その第1回会期において、最初の完全な会計年度の開始までの期間に係る運営予算を承認する。
(運営予算に係る分担金の支払)
第25条 
1 各会計年度の運営予算に係る分担金は、自由に交換することのできる通貨で支払われるものとし、外国為替上の制限を課されない。その支払の義務は、当該会計年度の初日に生ずる。いずれかの会計年度中に加盟国となった国の当該会計年度に係る分担金の支払の義務は、当該国が加盟国となった日に生ずる。
2 前条4の規定により承認された運営予算に係る分担金は、当該分担金の額の決定の日から3箇月以内に支払う。
3 加盟国が会計年度の開始の後5箇月を経過した時(新たに加盟国となった国については、理事会が当該国の分担金の額を決定した後3箇月を経過した時)に運営予算に係る分担金の全額を支払っていない場合には、事務局長は、当該加盟国に対しできる限り速やかに支払うよう要請する。事務局長の要請の後2箇月を経過した時に当該加盟国がなお分担金を支払っていない場合には、理事会及び執行委員会における当該加盟国の投票権は、分担金の全額が支払われる時まで停止される。
4 加盟国は、3の規定により投票権を停止された場合においても、理事会が特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、この協定に基づくその他の権利を奪われ又はこの協定に基づく義務を免除されることはない。当該加盟国は、引き続き、分担金を支払い、かつ、この協定に基づくその他の資金上の義務を履行する責任を負う。
5 理事会は、2会計年度に係る分担金を滞納している加盟国についてその地位を検討することができるものとし、特別多数票による議決で、当該加盟国がその権利を停止されること又は分担金の割当ての対象とされないことを決定することができる。当該加盟国は、この協定に基づくその他の資金上の義務を履行することについて引き続き責任を負う。当該加盟国は、滞納している分担金を支払うことによって、加盟国としての権利を回復する。分担金を滞納している加盟国が支払を行った場合には、その支払は、その時の会計年度の分担金に先立って、滞納している分担金に充当する。
(会計の検査及び公表)
第26条 
1 各会計年度の終了の後できる限り速やかに、遅くとも6箇月以内に、第22条に規定する勘定について、当該会計年度の決算書及び当該会計年度の終了の時における貸借対照表につき会計検査を行う。会計検査は、加盟国政府からの資格のある2人の会計検査専門家(理事会が各会計年度につき加盟輸出国及び加盟輸入国から各1人を選出する。)の協力を得て、権威のある独立の会計検査専門家が行う。加盟国政府からの会計検査専門家は、その職務について機関から報酬を受けない。もっとも、旅費及び滞在費については、理事会が定める条件に従い、機関から払戻しを受けることができる。
2 権威のある独立の会計検査専門家の任用の条件及び会計検査の目的は、機関の会計規則で定める。会計検査を了した決算書及び貸借対照表は、理事会の承認を得るためその後開催される最初の通常会期に提出する。
3 会計検査を了した計算書及び貸借対照表の概要は、公表する。
(一次産品のための共通基金との関係)
第27条 
1 機関は、一次産品のための共通基金の制度を十分に利用する。
2 指定された国際商品団体としての機関は、一次産品のための共通基金の第二勘定を通じて資金を供与される事業の実施に関し、個々の加盟国その他の主体が与える保証に係る義務を含むいかなる資金上の義務も負わない。機関は、当該事業に関する加盟国又は主体による借入れ又は貸付けから生ずる債務について責任を負うものではなく、また、他のいずれの加盟国も、そのような債務について機関の加盟国であるという理由により責任を負うものではない。
最初

第4部 経済条項


第7章供給及び需要(第28条〜第34条)

最初第4編

第7章 供給及び需要

(加盟国間の協力)
第28条 
1 加盟国は、ココア経済を可能な限り発展させることの重要性並びにこのため供給と需要との間の最良の均衡が確保されるように生産及び消費の均衡のとれた発展を促進するための加盟国の努力を調養することの重要性を認識する。加盟国は、この目的を達成するため、理事会と十分に協力する。
2 理事会は、ココア経済の調和のとれた発展及び活発な拡大に対する障害を特定し、この障害を克服するための受諾可能かつ実行可能な措置を検討する。加盟国は、理事会が策定し勧告する措置を適用するよう努力する。
3 機関は、世界の現実の及び潜在的な消費量及び生産能力を最も信頼することのできる方法により算定するために必要な最新の入手可能な情報を常時収集する。この点に関して、加盟国は、機関と十分に協力する。
(生産)
第29条 
1 加盟輸出国は、中期的及び長期的な市場の不均衡の問題特に構造的な過剰生産の問題に対処するため、世界の生産と消費との間の持続的均衡を達成するための生産管理計画を実施することを約束する。生産管理計画は、理事会がこの目的のために設置する生産委員会において生産国によって作成される。
2 生産委員会は、すべての加盟輸出国及び加盟輸入国で構成する。もっとも、生産管理計画及び生産管理プログラムに関連する同委員会のすべての決定は、第43条の規定に従うことを条件として、同委員会に参加する加盟輸出国が行う。
3 生産委員会の付託事項は、特に次のとおりとする。
(a) 同委員会の作成する生産管理計画を考慮して、各生産国が決定する政策及び生産管理プログラムを調整すること。
(b) 世界のココアの供給と需要との間の持続的均衡のできる限り速やかな回復に寄与し得るすべての措置及び活動(適当な場合には、多様化を含む。)を特定し、並びにこれらの実施を勧告すること。
4 理事会は、この協定の効力発生の後に開催される第1回会期において、少なくともこの協定の有効期間に相当する期間における世界の生産及び消費についての年次予測を採択する。事務局長は、年次予測の作成のために必要な資料を提供する。理事会の採択した年次予測は、必要な場合には、毎年検討され及び改定される。生産委員会は、この協定の目的に従って供給と希要との間の均衡を達成しかつ維持するために必要な世界の生産の年間水準についての指標となる数値を定める。この数値を定めるに当たって考慮されるべき要素には、実質的な価格の動向に応じた生産及び消費の予想される変化並びに在庫水準の予想される変化を含む。
5 4の規定により生産委員会が定める指標となる数値に照らして、加盟輸出国は、集団として、世界の供給と需要との間の中期的及び長期的な均衡を達成するために生産管理計画を実施する。各加盟輸出国は、この条に定める目的を達成することができるように自国の生産を調整するための生産管理プログラムを作成する。各加盟輸出国は、自国の生産管理プログラムを実施するために採用する政策、方法及び規制措置について責任を負うものとし、また、採用され又は廃止された最近の政策及び生産管理プログラム並びにこれらの結果について定期的に生産委員会に通報する。
6 生産委員会は、生産管理計画及び生産管理プログラムの実施を監視する。
7 生産委員会は、理事会に対しその通常会期ごとに詳細な報告を提出する。理事会は、この報告に基づき、一般的な状況について検討し、特に、この条の規定に照らして世界の供給及び需要の動向を評価する。理事会は、その評価に基づき加盟国に対して勧告を行うことができる。
8 生産管理計画及び生産管理プログラムの資金は、生産委員会の任務を遂行するために必要な通常の事務的役務に関連する費用を除くほか、加盟輸出国が負担する。
9 各加盟輸出国は、自国の生産管理プログラムの実施のための資金調達について責任を負う。
10 いずれの加盟輸出国又は団体も、生産委員会が策定する活動のための共同の資金調達に貢献することができる。
11 生産委員会は、その規則を定める。
12 事務局長は、必要に応じ、生産委員会を補佐する。
(在庫)
第30条 
1 加盟国は、世界のココアの在庫に関する評価を容易にし、かつ、市場のより一層の透明性を確保するため、事務局長に対し、前ココア年度の終了の時に自国が保有しているココアの在庫について入手し得る情報を毎年5月の末日まで一に提供する。
2 事務局長は、1の情報に基づき、世界のココアの在庫に関する詳細な報告を少なくとも1年に1回、理事会に対し、その検討のため提出する。理事会は、その後加盟国に対して適当な勧告を行うことができる。
3 理事会は、この条の規定の実施について理事会を補佐する作業部会を設置する。
(供給の保証及び市場への進出の機会の確保)
第31条 加盟国は、この協定の目的が達成されるようにこれを考慮した貿易政策を実施する。加盟国は、特に、ココアの安定した供給及び市場への安定した進出の機会が加盟輸入国及び加盟輸出国の双方にとって不可欠であることを認識する。
(消費)
第32条 
1 すべての加盟国は、自国におけるココアの消費の増大を奨励するために必要なすべての実行可能な措置をとるよう努力する。各加盟国は、そのために用いる手段及び方法について責任を 有する。加盟国特に加盟輸入国は、特に、ココアの消費の増大に対する国内の障害を除去し又 は大幅に削減するよう並びにココアの新しい用途を発見し及び開発するための活動を奨励するよう努力する。この点に関して、加盟国は、少なくとも各ココア年度に1回、関連する国内法 令及び国内措置並びにココアの消費に関するその他の情報(内国税及び関税に関するものを含む。)を事務局長に通報する。
2 理事会は、輸出国及び輸入国の双方におけるココアの消費の動向及び見通しを検討すること 並びにココアの消費の増大に対する障害を特定することを目的とする消費委員会を設置する。
3 消費委員会の付託事項は、特に次のとおりとする。
(a) ココアの消費の動向及び各国又はその集団において実施されるプログラムで世界のココアの消費に影響を及ぼすおそれのあるものを監視し及び評価すること。
(b) ココアの消費の増大に影響を及ぼすような障害を特定すること。
(c) ココアの消費の可能性特に非伝統的な市場における可能性の開発を調査し及び奨励すること。
(d) 適当な場合には、能力を有する適当な機関及び団体と協力して、ココアの新しい用途に関する調査を促進すること。
4 消費委員会の構成国の地位は、理亭会のすべての加盟国に開放される。
5 消費委員会は、その規則を定める。
6 事務局長は、必要に応じ、消費委員会を補佐する。
7 理事会は、消費委員会の提出する詳細な報告に基づき、各通常会期において、一般的なココアの消費状況について検討し、特に世界の需要の動向を評価する。理事会は、その評価に基づき加盟国に対して勧告を行うことができる。
8 理事会は、特定のココアの消費振興プログラムを促進するための小委員会を設置することができる。小委員会への参加は、任意とし、かつ、当該消費振興プログラムの費用を拠出する国に限る。いずれの国又は団体も、理事会の定める方法に従い、消費振興プログラムに拠出することができる。小委員会は、いずれかの国の領域において消費振興運動を実施する場合には、それに先立ち、当該国の同意を求める。
(ココアの代替品)
第33条 
1 加盟国は、代替品の使用がココアの消費の増大を阻害するおそれのあることを認識する。加盟国は、ココアから作られたものでない物質を消費者に誤認させる目的をもってココアの代わりに使用することを禁止するため、ココア製品及びチョコレートに関する法令を制定し又は必要に応じ改正することを合意する。
2 加盟国は、1の規定に基づく法令の制定又は改正に当たり、理事会、ココア製品 チョコレート規格委員会等の権限のある国際団体の勧告及び決定を十分に考慮に入れる。
3 理事会は、加盟国に対し、この条の規定の遵守を確保するために適当であると理事会が認める措置をとるよう勧告することができる。
4 事務局長は、ココアの代替品の状況及びこの条の規定の遵守状況に関する年次報告を理事会に提出する。
(非加盟国との商業的取引)
第34条 
1 加盟輸出国は、非加盟国にココアを売却する場合には、売却の条件を、同一の時点において加盟輸入国に提示するものよりも通常の貿易慣行に照らし買手にとって商業的に有利になるものとしないことを約束する。
2 加盟輸入国は、非加盟国からココアを購入する場合には、購入の条件を、同一の時点において加盟輸出国から受け入れるものよりも通常の貿易慣行に照らし売手にとって商業的に有利になるものとしないことを約束する。
3 理事会は、1及び2の規定の実施状況を定期的に検討するものとし、第38条の規定に従って適当な情報を提供するよう加盟国に要求することができる。
4 加盟国は、他の加盟国が1又は2の義務を履行しなかったと信ずる理由がある場合には、その旨を事務局長に通報することができるものとし、また、第46条の規定に基づく協議を要請し又は第48条の規定に基づき当該義務の不履行に係る苦情を理事会に付託することができる。
最初

第5部 市場監視及び関連条項


第8章市場監視規定(第35条〜第37条)
第9章情報及び研究(第38条〜第41条)
第10章ココア経済における協力(第42条)

最初第5編

第8章 市場監視規定

(日ごとの価格)
第35条 
1 事務局長は、この協定を実施するため及び特にココア市場の動向を監視するため、カカオ豆の日ごとの価格を計算し及び公表する。この価格は、1トン当たりの特別引出権(SDR)で表示する。
2 日ごとの価格は、ロンドン・ココア定期市場及びニュー・ヨーク・コーヒー・砂糖・ココア取引所のロンドン・ココア定期市場の終了の時現在における最も期近の3の限月のカカオ豆の相場を日ごとに平均したものとする。ロンドン・ココア定期市場の価格は、ロンドン外国為替市場の終了の時における6箇月先物の為替相場を用いて、1トン当たりアメリカ合衆国ドル建てに換算する。アメリカ合衆国ドルで表されたロンドン及びニュー・ヨークの価格の平均は、国際通貨基金が公表するアメリカ合衆国ドルとSDRの適切な日ごとの公式換算率を用いてSDR建てに換算する。理事会は、これらの二のココア市場のうちのいずれか一方における相場が得られない場合又はロンドン外国為替市場が閉鎖された場合に用いる計算方法を決定する。次の三の限月への移行時期は、最も期近の当限月の直前の月の15日とする。
3 理事会は、日ごとの価格の計算方法として、この条に定める方法よりも優れていると認める他の方法があるときは、当該他の方法を特別多数票による議決で決定することができる。
(輸出量及び輸入量の報告)
第36条 
1 事務局長は、理事会の定める規則に従い、加盟国のココアの輸出量及び輸入量の記録を維持する。
2 加盟国は、1に規定する記録の維持のため、仕向国別のココアの輸出量及び原産国別のココアの輸入量を理事会の定めるその他の資料と共に理事会の決定する間隔で事務局長に報告する。
3 理事会は、この条の義務の不履行に対処するために必要と認める規則を定める。
(換算係数)
第37条 
1 ココア製品のカカオ豆相当量を算出するための換算係数は、次のとおりとする。
カカオ脂1.33
ココアケーキ及びココア粉1.18
ココアペースト(ココアリカー)及びココアニブ1.25

 理事会は、必要に応じ、ココアを含有するその他の製品をココア製品とする旨の決定を行うことができる。この1において換算係数が定められているココア製品以外のココア製品の換算係数は、理事会が定める。
2 理事会は、特別多数票による議決で1の換算係数を改定することができる。
最初第5編

第9章 情報及び研究

(情報)
第38条 
1 機関は、次のものに関する情報の効率的な収集、交換及び公表のためのセンターとして活動する。
(a) 世界におけるココアの生産、価格、輸出、輸入、消費及び在庫に関する統計
(b) 適当と認める場合には、ココアの栽培、加工及び利用に関する技術
2 理事会は、加盟国に対し、この協定の他の条の規定により加盟国が提供すべき情報のほかに、理事会がその運営のために必要と認める情報(生産及び消費に係る政策、価格、輸出、輸入、在庫並びに課税に関する定期的報告を含む。)を提供するよう要求することができる。
3 加盟国が機関の適正な運営のために理事会の要求した統計その他の情報を妥当な期間内に提供しないか又は提供することが困難な場合には、理事会は、当該加盟国に対し、理由の説明を要求することができる。理事会は、情報の提供につき技術援助が必要であると認める場合には、これに必要な措置をとることができる。
4 理事会は、各ココア年度において、当該各ココア年度におけるカカオ豆の生産量及び磨砕量の見積りを2回以上適当な時に公表する。
(研究)
第39条 理事会は、必要と認める範囲内において、ココアの生産及び流通の経済的条件(動向及び予測を含む。)、輸出国及び輸入国における政府の施策のココアの生産及び消費に及ぼす影響、伝統的な用途及び可能な新しい用途におけるココアの消費の増大の可能性並びにこの協定の実施のココアの輸出者及び輸入者に及ぼす影響(輸出者及び輸入者の交易条件に及ぼす影響を含む。)に関する研究を奨励するものとし、これらの研究の主題につき加盟国に対して勧告を行うことができる。理事会は、これらの研究の奨励のため国際機関その他の適当な機関と協力することができる。
(科学的な研究及び開発)
第40条 理事会は、ココアの生産、加工及び消費に関する科学的な研究及び開発並びに当該研究及び開発から得られた成果の普及及び実用化を奨励することができる。このため、理事会は、国際機関及び研究機関と協力することができる。
(年次検討及び年次報告)
第41条 
1 理事会は、各ココア年度の終了の後できる限り速やかに、この協定の実施状況並びに加盟国によるこの協定の原則の遵守及びこの協定の目的の達成の状況を検討する。理事会は、検討の後、加盟国に対しこの協定の実施の改善のための方法及び手段について勧告を行うことができる。
2 理事会は、年次報告を公表する。年次報告は、1の規定による年次検討に関する部分及び理事会が適当と認める他の情報を含むものとする。
最初第5編

第10章 ココア経済における協力

(ココア経済における協力)
第42条 
1 理事会は、加盟国がココアに関する問題について専門家の意見を求めることを奨励する。
2 加盟国は、この協定に基づく義務の履行に当たり、確立した取引経路を尊重して活動するものとし、ココア経済のすべての部門の正当な利益に妥当な考慮を払う。
3 加盟国は、この協定の実施のために定められた規則を理由とする契約不履行の当否についてのココアの買手と売手との間の商事紛争の仲裁に介入してはならず、また、このような商事紛争の仲裁の成立を妨げてはならない。加盟国がこの協定を遵守しなければならないことをもつて、契約不履行の理由又は抗弁として認めてはならない。
最初

第6部 その他の条項


第11章ファイン・ココア又はフレーバー・ココア(第43条)
第12章義務の免除及び特別の救済措置(第44条〜第45条)
第13章協議、紛争及び苦情(第46条〜第48条)
第14章公正な労働基準(第49条)
第15章環境上の側面(第50条)
第16章最終規定(第51条〜第63条)

最初第6編

第11章 ファイン・ココア又はフレーバー・ココア

(ファイン・ココア又はフレーバー・ココア)
第43条 
1 理事会は、この協定の効力発生の後に開催される第1回会期において、附属書Cに掲げる国のココアの生産及び輸出におけるファイン・ココア又はフレーバー・ココアの割合を決定するため、同附属書を検討し、及び特別多数票による議決でこれを修正する。理事会は、その後この協定の有効期間中いつでも同附属書を検討することができるものとし、必要な場合には、特別多数票による議決でこれを修正することができる。理事会は、この問題に関し、適宜専門家の助言を求める。
2 生産管理計画の実施及びその運用のための資金調達に関するこの協定の規定は、ファイン・ココア又はフレーバー・ココアのみを生産する加盟輸出国のファイン・ココア又はフレー バー・ココアについては、適用しない。
3 2の規定は、ファイン・ココア又はフレーパー・ココアを一部生産する加盟輸出国についても、当該加盟輸出国のファイン・ココア又はフレーバー・ココアの生産割合を限度として適用する。残りの部分については、生産管理計画に関するこの協定の規定を適用する。
4 理事会は、附属書Cに掲げる国の生産又は輸出が急激に増加したと認める場合には、この条の規定が適切に適用されるようにするために適当な措置をとる。これらの規定が適切に適用されていないと認める場合には、当該国は、理事会の特別多数票による議決で、同附属書から削除されるものとし、この協定に定めるすべての制限及び義務に服する。
5 ファイン・ココア又はフレーバー・ココアのみを生産する加盟輸出国は、4に規定する附属書Cの修正に関する議決の場合を除くほか、生産管理計画の実施に関する事項については投票してはならない。
最初第6編

第12章 義務の免除及び特別の救済措置

(例外的な事態における義務の免除)
第44条 
1 理事会は、例外的な若しくは緊急の事態、不可抗力又は信託統治制度の下で施政が行われている地域に対する国際連合憲章に基づく国際的義務を理由として、特別多数票による議決で、加盟国の義務を免除することができる。
2 理事会は、1の規定に基づいて加盟国に対して免除を与えるに当たり、義務が免除される条件、期間及び理由を明示する。
3 理事会は、1の規定にかかわらず、第25条の規定に基づく加盟国の分担金の支払の義務及び分担金を支払わないことから生ずる結果について免除を与えてはならない。
(特別の救済措置)
第45条 開発途上加盟輸入国及び後発開発途上加盟国は、この協定の下でとられた措置により自国の利益が著しく害される場合には、理事会に対し、適当な特別の救済措置をとるよう申請することができる。理事会は、国際連合貿易開発会議決議第93号(第4回会期)の規定に照らし、適当な特別の救済措置をとることを検討する。
最初第6編

第13章 協議、紛争及び苦情

(協議)
第46条 加盟国は、自国に対し他の加盟国がこの協定の解釈又は適用に関して行った申立てに十分かつ妥当な考慮を払うものとし、協議のための十分な機会を与える。事務局長は、この協議の間に、いずれか一方の当事国の要請により、かつ、他方の当事国の同意を得て、適当な調停の手続を定める。この手続に係る費用は、機関の負担としない。この手続により解決が得られた場合には、その旨を事務局長に報告する。解決が得られない場合には、協議に係る事案は、いずれかの当事国の要請により、次条の規定に従って理事会に付託することができる。
(紛争)
第47条 
1 この協定の解釈又は適用に関する紛争であって当事国間で解決されないものは、当該紛争のいずれかの当事国の要請により、理事会に対し決定のため付託される。
2 紛争が1の規定に基づいて理事会に付託され、かつ、討議された場合には、総票数の3分の1以上を有する加盟国又は5の加盟国は、理事会に対し、理事会の決定に先立ち係争中の問題につき3の規定に従って構成される特別諮問委員会の意見を求めるよう要求することができる。
3 
(a) 特別諮問委員会は、理事会が特別多数票による議決で別段の決定を行わない限り、次の者で構成する。
(i) 加盟輸出国が指名する2人の者。これらの者のうちの1人は当該係争中の問題と同種の問題に豊富な経験を有する者とし、他の1人は法律家としての学識経験を有する者とする。
(ii) 加盟輸入国が指名する2人の者。これらの者のうちの1人は当該係争中の問題と同種の問題に豊富な経験を有する者とし、他の1人は法律家としての学識経験を有する者とする。
(iii) (i)及び(ii)の規定により指名される4人の者が一致して委員長として選定する者(意見が一致しない場合には、理事会の議長が委員長として選定する者)
(b) 加盟国の国民は、特別諮問委員会の構成員となることを妨げられない。
(c) 特別諮問委員会の構成員に任命された者は、個人の資格で、かつ、いずれの政府からも指示を受けることなく行動する。
(d) 特別諮問委員会の費用は、機関が負担する。
4 特別諮問委員会の意見及びその理由は、理事会に提出するものとし、理事会は、関連のあるすべての情報を検討した後、当該紛争について決定を行う。
(苦情及び理事会の措置)
第48条 
1 いずれかの加盟国がこの協定に基づく義務を履行しなかった旨の苦情は、これを申し立てる加盟国の要請により理事会に付託されるものとし、理事会は、苦情に係る事案を検討し、当該事案についての決定を行う。
2 加盟国がこの協定に基づく義務に違反している旨の理事会の認定は、単純多数票による議決で、その違反の性質を明示して行う。
3 理事会は、苦情の申立てによるかよらないかを問わず、加盟国がこの協定に基づく義務に違反していると認定する場合には、この協定の他の条(第59条を含む。)に明示的に規定する措置の適用を妨げることなく、特別多数票による議決で、次の措置をとることができる。
(a) 当該加盟国が理事会及び執行委員会において有する投票権を停止すること。
(b) 必要と認める場合には、当該加盟国がその義務を履行するまでの間、当該加盟国の他の権利(理事会又は委員会の役員に選出され又は役員の地位を保持する権利を含む。)を停止すること。
4 加盟国は、3の規定に基づいて投票権を停止された場合においても、この協定に基づく資金上の義務その他の義務を履行することについて引き続き責任を負う。
最初第6編

第14章 公正な労働基準

(公正な労働基準)
第49条 加盟国は、国民の生活水準を向上させ、かつ、完全雇用を達成するため、関係国におけるココア生産の各種の部門において雇用されている農業労働者及び工業労働者の双方につき、関係国の発展の段階に応じて公正な労働基準及び労働条件を維持するよう努力することを宣言する。
最初第6編

第15章 環境上の側面

(環境上の側面)
第50条 加盟国は、国際連合貿易開発会議第8回会期及び国際連合環境開発会議において合意された持続可能な開発に関する原則に留意して、ココア資源及びその加工の持続可能な管理に妥当な考慮を払う。
最初第6編

第16章 最終規定

(寄託者)
第51条 国際連合事務総長は、ここに、この協定の寄託者として指名される。
(署名)
第52条 この協定は、1993年8月16日から9月30日まで、国際連合本部において、1986年の国際ココア協定の締約政府及び1992年の国際連合ココア会議に招請された政府による署名のために開放しておく。もっとも、1986年の国際ココア協定の理事会又はこの協定の理事会は、この協定の署名の期限を延長することができる。理事会は、その延長を寄託者に直ちに通告する。
(批准、受諾又は承認)
第53条 
1 この協定は、署名政府により、それぞれ自国の憲法上の手続に従って批准され、受諾され又は承認されなければならない。
2 批准書、受諾書又は承認書は、1993年9月30日までに寄託者に寄託する。もっとも、1986年の国際ココア協定の理事会又はこの協定の理事会は、同日までに批准書、受託書又は承認書を寄託することができなかった署名政府に対し、寄託の期限の延長を認めることができる。
3 批准書、受諾書又は承認書を寄託する各政府は、寄託の際に、自国が加盟輸出国又は加盟輸入国のいずれであるかを明示する。
(加入)
第54条 
1 この協定は、理事会の定める条件に基づくすべての国の政府による加入のために開放しておく。
2 1986年の国際ココア協定の理事会は、この協定が効力を生ずるまでの間、この協定の理事会の追認を得ることを条件として、1に規定する条件を定めることができる。
3 この協定の附属書のいずれにも掲げられていない国がこの協定に加入する場合には、理事会は、1に規定する条件を定めるに当たり、当該国がいずれの附属書に掲げられているものとみなされるかを決定する。
4 加入は、寄託者に加入者を寄託することによって行う。
(暫定的適用の通告)
第55条 
1 この協定を批准し、受諾し若しくは承認する意思を有する署名政府又は加入のための条件が理事会によって定められているが加入書を寄託することのできない政府は、この協定が次条の規定に従って効力を生ずる日から又は、この協定が既に効力を生じている場合には、当該政府の特定する日からこの協定を自国の憲法上の手続又は自国の国内法令に従って暫定的に適用する旨をいつでも寄託者に通告することができる。通告を行う政府は、通告の際に、自国が加盟輸出国又は加盟輸入国のいずれであるかを明示する。
2 この協定が効力を生ずる日から又はその特定する日からこの協定を暫定的に適用する旨を1の規定に基づいて通告した政府は、この協定が効力を生ずる日又は当該特定する日から批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託する日までの間、暫定的加盟国としての地位を有する。
(効力発生)
第56条 
1 この協定は、附属書Aに掲げるところにより輸出量の総計の80パーセント以上の輸出且を有する5以上の輸出国を代表する政府及び附属書Bに掲げるところにより輸入量の総計の60パーセント以上の輸入量を有する輸入国を代表する政府が、1993年10月1日までに又はその後のいずれかの日までに批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託者に寄託した場合には、同年10月1日又は当該その後のいずれかの日に確定的に効力を生ずる。この協定は、暫定的に効力を生じている場合には、批准書、受諾書、承認書又は加入書の寄託により前段の百分率の要件が満たされる時に確定的に効力を生ずる。
2 この協定は、1の規定に基づいて確定的に効力を生ずるに至らない場合において、附属書Aに掲げるところにより輸出量の総計の80パーセント以上の輸出量を有する5以上の輸出国を代表する政府及び附属書Bに掲げるところにより輸入量の総計の60パーセント以上の輸入量を有する輸入国を代表する政府が、1993年10月1日までに、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を寄託し又はこの協定が効力を生ずる日からこの協定を暫定的に適用する旨を寄託者に通告したときは、同年10月1日に暫定的に効力を生ずる。これらの政府は、暫定的加盟国としての地位を有する。
3 国際連合事務総長は、1又は2に定める効力発生の要件が1993年10月1日までに満たされなかった場合には、実行可能な最も早い時に、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を寄託し又はこの協定を暫定的に適用する旨を寄託者に通告した政府による会合を招集する。これらの政府は、当該政府の定める日からこの協定の全部若しくは一部を当該政府の間で確定的に若しくは暫定的に発効させるか又は必要と認めるその他の措置を採択するかについて決定 を行うことができる。ただし、この協定の生産管理計画に関する経済条項は、附属書Aに掲げるところにより輸出量の総計の80パーセント以上の輸出量を有する5以上の輸出国を代表する政府が、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を寄託者に寄託し又はこの協定が効力を生ずる日からこの協定を暫定的に適用する旨を寄託者に通告していない限り、効力を生じない。
4 1から3までの規定に従ってこの協定が効力を生じた後に、批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を寄託し又は暫定的適用の通告を行う政府については、これらの文書は、寄託の日に効力を生ずるものとし、この通告は、前条1の規定に従って効力を生ずる。
(留保)
第57条 留保は、この協定のいかなる規定についても付することができない。
(脱退)
第58条 
1 加盟国は、寄託者に対して書面による脱退の通告を行うことにより、この協定の効力発生の後いつでも、この協定から脱退することができる。脱退の通告を行った加盟国は、その旨を直ちに理事会に通報する。
2 脱退は、寄託者が1の通告を受領した後90日で効力を生ずる。理事会は、脱退の結果この協定の加盟状況が第56条1に規定する効力発生の要件を溝たさないこととなる場合には、この事態を検討し及び適当な決定を行うため特別会期を開催する。
(除名)
第59条 理事会は、加盟国がこの協定に基づく義務に違反していると第48条3の規定により認定し、かつ、その違反がこの協定の実施を著しく妨げていると決定する場合には、特別多数票による議決で、当該加盟国を機関から除名することができる。理事会は、その除名を寄託者に直ちに通告する。当該加盟国は、理事会の決定の日の後90日で、加盟国でなくなる。
(脱退し又は除名される加盟国に係る会計上の処理)
第60条 理事会は、脱退し又は除名される加盟国について会計上の処理を行う。機関は、脱退し又は除名される加盟国が既に支払った金額の払戻しを行わないものとし、これらの加盟国は、脱退又は除名が効力を生じた時に機関に対し負っている債務を履行する義務を引き続き負う。ただし、改正を受諾することができないため第62条2の規定によりこの協定への参加を終止する締約国については、理事会は、公平と認める会計上の処理を行うことができる。
(有効期間、延長及び終了)
第61条 
1 この協定は、効力発生の後第5の完全なココア年度が終了する時まで効力を有する。ただし、3の規定に基づいてその有効期間が延長される場合又は4の規定に基づいて一層早く終了する場合は、この限りでない。
2 理事会は、この協定が効力を有している間に、この協定に代わる協定が1の第5ココア年度の終了する時又は3の規定に基づいて理事会の決定する延長期間の終了する時に効力を生ずるように、特別多数票による議決で、この協定に代わる協定について交渉することを決定することができる。
3 理事会は、特別多数票による議決で、この協定の全部又は一部の有効期間を2回(それぞれ2ココア年度を超えないものとする。)延長することができる。理事会は、その延長を寄託者に通告する。
4 理事会は、いつでも、特別多数票による議決で、この協定を終了させることを決定することができる。その終了は、理事会の定める日に効力を生ずる。ただし、第25条の規定に基づく加盟国の義務は、この協定の運用に係る債務が履行される時まで継続する。理事会は、その決定を寄託者に通告する。
5 理事会は、この協定のいかなる方法による終了の後も、機関の清算、会計上の処理及び資産の処分を行うために必要な期間存続するものとし、当該期間中、これらを行うために必要な権限及び任務を有する。
6 第58条2の規定にかかわらず、この条の規定に基づいて延長されたこの協定に参加することを希望しない加盟国は、その旨を理事会に通報する。当該加盟国は、延長期間の開始の時からこの協定の締約国でなくなる。
(改正)
第62条 
1 理事会は、特別多数票による議決で締約国に対しこの協定の改正を勧告することができる。改正は、加盟輸出国の総数の75パーセント以上の加盟輸出国で加盟輸出国の総票数の85パーセント以上を有するもの及び加盟輸入国の総数の75パーセント以上の加盟輸入国で加盟輸入国の総票数の85パーセント以上を有するものから受諾の通告を寄託者が受領した後100日目の日又は理事会が特別多数票による議決で決定する一層遅い日に、効力を生ずる。理事会は、改正の受諾の通告期限を定めることができる。この期限までに改正の効力発生の要件が満たされなかった場合には、改正の勧告は、撤回されたものとみなす。
2 加盟国は、改正の効力発生の日までに改正の受諾を通告しなかった場合には、同日にこの協定への参加を終止する。ただし、理事会が当該加盟国による国内手続の完了を可能にするため当該加盟国の受諾の通告期限を延長することを決定する場合は、この限りでない。当該加盟国は、改正の受諾を通告する時まで改正に拘束されない。
3 理事会は、改正の勧告が採択された後直ちに、改正の写しを寄託者に送付する。理事会は、寄託者に対し、受領した受諾の通告が改正の効力発生の要件を満たすものであるかないかを決定するために必要な情報を提供する。
(補足規定及び経過規定)
第63条 
1 この協定は、1986年の国際ココア協定に代わる協定とみなす。
2 1986年の国際ココア協定に基づいて機関若しくはその内部機関により又はこれらの名においてとられた措置であって、この協定が効力を生ずる日に有効であり、かつ、同日に満了する旨の定めのないものは、この協定に基づく変更がない限り、引き続き効力を有する。

以上の証拠として、下名は、正当に委任を受けて、それぞれ明記する日にこの協定に署名した。
1993年7月16日にジュネーヴで作成した。この協定は、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とする。
附属書A 第56条(効力発生)の規定の適用のために計算されたココアの輸出量(注a)

国名(注b) 1989−1990年度
(千トン)
1990−1991年度
(千トン)
1991−1992年度
(千トン)
1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間の平均
(千トン)(割合)
象牙海岸736.4803.9729.5756.6035.37%
ガーナ254.5265.1284.8268.1312.54%
ブラジル270.0277.9220.2256.0311.97%
マレイシア 226.0211.2211.2216.1310.10%
ナイジェリア142.8147.2105.5131.836.16%
インドネシア 100.0130.3164.8131.706.16%
カメルーン123.1109.1106.8113.005.28%
エクアドル105.1102.180.996.034.49%
ドミニカ共和国 53.337.143.444.62.09%
パプア・ニューギニア40.833.440.938.371.79%
コロンビア 9.410.18.69.370.44%
ヴェネズエラ8.410.07.78.700.41%
シエラ・レオーネ5.313.47.38.670.41%
トーゴー6.19.38.07.800.36%
メキシコ8.01.611.97.170.34%
ペルー 4.85.26.45.470.26%
赤道ギニア 7.65.23.55.430.25%
ソロモン諸島 3.64.13.53.730.17%
ザイール 3.63.43.23.400.16%
サントメ・プリンシペ 2.82.62.62.670.12%
マダガスカル 2.52.52.92.630.12%
ハイティ2.81.92.62.430.11%
ホンデュラス 2.03.02.32.430.11%
リベリア 4.52.00.52.330.11%
ヴァヌアツ 2.22.22.32.230.10%
タンザニア連合共和国 2.02.52.02.170.10%
コスタ・リカ 2.91.21.21.770.08%
ジャマイカ1.31.31.81.470.07%
ガボン1.61.41.41.470.07%
トリニダッド・トバゴ1.41.20.91.170.05%
グレナダ1.11.10.70.970.05%
ボリヴィア 1.41.30.10.930.04%
コンゴー 0.90.30.70.630.03%
ウガンダ 0.20.60.60.470.02%
フィジー 0.30.20.30.270.01%
西サモア0.50.170.01%
パナマ 0.30.10.10.170.01%
スリ・ランカ 0.10.20.10
グァテマラ0.1−0.10.30.10
ニカラグァ 0.10.10.07
ドミニカ 0.10.03
スリナム 0.10.03
合計(注c) 2,139.92,205.22,071.52,138.87100.00%

注a カカオ豆の純輸出量と次に掲げる換算係数を用いてカカオ豆相当量に換算したココア製品の純輸出量との合計の1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間の平均値
カカオ脂1.33
ココア粉及びココアケーキ1.18
ココア.へースト(ココアリカー)1.25

注b 1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間に平均10トン以上の輸出を行った国のみを掲げたもの。国際ココア機関事務局が入手することのできる情報に基づく。
注c 各欄に掲げる合計値は、当該各欄の各国別の輸出量を合計したものとは、四捨五入のため、一致しない場合がある。
m 延長された1986年の国際ココア協定の加盟国(1993年6月22日現在)
− 零、無視し得る数値又はこの表で用いた最小単位に満たない数値
出所 国際ココア機関による「ココア統計四半期報告」第19巻第2号(1993年3月)
附属書B 第56条(効力発生)の規定の適用のために計算されたココアの輸入量(注a)

国名(注b) 1989−1990年度
(千トン)
1990−1991年度
(千トン)
1991−1992年度
(千トン)
1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間の平均
(千トン)(割合)
アメリカ合衆国 612.2602.0679.1631.1023.74%
ドイツ(注c)376.7409.2402.3396.0714.90%
オランダ313.5327.9268.0303.1311.40%
連合王国189.9214.7228.0210.877.93%
フランス165.0187.0183.7178.576.72%
ベルギー=ルクセンブルグ92.798.3108.499.803.75%
イタリア79.686.097.487.673.30%
日本国79.984.779.081.203.05%
スペイン60.666.372.666.502.50%
シンガポール 77.346.559.661.132.30%
ロシア連邦(注d)86.270.214.657.002.14%
カナダ 52.151.258.754.002.03%
スイス44.143.945.844.601.68%
オーストラリア 33.333.335.133.901.28%
ポーランド 23.331.028.627.631.04%
オーストリア 25.527.325.626.130.98%
中国 19.228.630.426.070.98%
アルゼンチン 9.026.327.520.930.79%
アイルランド18.717.020.318.670.70%
スウェーデン18.019.217.118.100.68%
ハンガリー14.516.111.514.030.53%
ユーゴスラヴィア11.315.315.414.000.53%
大韓民国 11.213.112.612.300.46%
南アフリカ 11.912.510.811.730.44%
トルコ 9.612.113.111.600.44%
ギリシャ13.311.89.011.370.43%
チェッコ共和国(注e) 8.210.913.110.730.40%
ノールウェー9.49.39.79.470.36%
フィリピン(注f) 10.210.76.99.270.35%
フィンランド8.78.18.98.570.32%
デンマーク7.39.08.38.200.31%
ルーマニア 7.77.06.97.200.27%
ニュー・ジーランド 6.48.25.66.730.25%
イスラエル 5.06.86.05.930.22%
タイ 4.66.36.45.770.22%
チリ 4.06.46.55.630.21%
スロヴァキア(注e) 4.15.46.65.370.20%
ポルトガル4.05.85.65.130.19%
ブルガリア5.24.84.14.700.18%
エジプト 0.54.84.43.230.12%
ウルグァイ 1.93.22.72.600.10%
シリア・アラブ共和国 1.62.33.12.330.09%
ケニア 1.31.21.01.170.04%
アルジェリア 1.11.50.81.130.04%
テュニジア 0.81.11.41.100.04%
モロッコ 0.80.81.41.000.04%
イラン・イスラム共和国 0.90.41.30.870.03%
香港 0.60.41.40.800.03%
サウディ・アラビア 0.40.71.20.770.03%
アイスランド 0.70.60.70.670.03%
レバノン 0.41.00.60.670.03%
エル・サルヴァドル 0.80.80.30.630.02%
ジョルダン 0.50.70.30.500.02%
サイプラス 0.30.40.40.370.01%
ジンバブエ 0.10.20.60.300.01%
イラク 0.60.20.270.01%
インド −0.1−0.10.90.230.01%
リビア 0.20.30.10.200.01%
マルタ 0.10.10.10.10
ロシア連邦以外の旧ソヴィエト連邦諸国(注d) 47.622.416.828.931.09%
合計(注g) 2,594.52,693.02,688.52,658.67100.00%

注a カカオ豆の純輸入量と次に掲げる換算係数を用いてカカオ豆相当量に換算したココア製品の総輸入量との合計の1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間の平均値
カカオ脂1.33
ココア粉及びココアケーキ1.18
ココアペースト(ココアリカー)1.25

注b 1989−1990年度から1991−1992年度までの3年間に平均10トン以上の輸入を行った国のみを掲げたもの。国際ココア機関事務局が入手することのできる情報に基づく。
注c 統計値は、ドイツ連邦共和国の輸入量と旧ドイソ民主共和国の輸入量の合計に関するものであり、両ドイツ間貿易の推定量を勘案して適宜調整したものである。
注d ロシア連邦代表団により提供された数値に基づく暫定的推定量。「ロシア連邦以外の旧ソヴィエト連邦諸国」に関する数値は、旧ソヴィエト連邦の総量からロシア連邦に関する数値を減ずることにより算出したものである。
注e 旧チェッコ・スロヴァキアに関する統計に基づく暫定的推定量。これらの推定量は、旧チェッコ・スロヴァキアに関する数値をチェッコ共和国とスロヴァキアとの間で2対1の比率で分配したものである。
注f フィリピンは、輸出国となる資格も有する。
注g 各欄に掲げる合計値は、当該各欄の各国別の輸入量を合計したものとは、四捨五入のため、一致しない場合がある。
m 延長された1986年の国際ココア協定の加盟国(1993年6月22日現在)
− 零、無視し得る数値又はこの表で用いた最小単位に満たない数値
出所 国際ココア機関による「ココア統計四半期報告」第19巻第2号(1993年3月)及び同機関事務局の推定値
附属書C ファイン・ココア又はフレーバー・ココアの生産国(その輸出の全部又は一部がこれらのココアであるもの)

コスタ・リカ
ドミニカ
エクアドル
グレナダ
インドネシア
ジャマイカ
マダガスカル
パナマ
パプア・ニューギニア
セント・ルシア
セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島
西サモア
サントメ・プリンシペ
スリ・ランカ
スリナム
トリニダッド・トパゴ
ヴェネズエラ

houko.com