(a) 一般に適用される行政上の決定を行う場合において、満たされるべき要件を明確に定めること。特に、
(i) 関税上の分類の変更に係る基準を適用するときは、そのような原産地規則及びその例外の対象となる関税品目表の号又は項を明確に特定すること。
(ii) 従価比率に係る基準を適用するときは、従価比率を計算する方法も原産地規則において示すこと。
(iii) 製造作業又は加工作業に係る基準を定めるときは、物品の原産地を決定する製造作業又は加工作業を正確に特定すること。
(b) 自国の原産地規則を、関連する通商政策の措置又は手段のいかんを問わず、貿易の目的を追求する手段として直接又は間接に用いないこと。
(c) 原産地規則自体が国際貿易を制限し、歪め又は混乱させるような結果をもたらさないこと。原産国を決定するための前提として、原産地規則が不当に厳格な要件を課するものでないこと及び製造又は加工に関連のない一定の条件を満たすことを要求するものでないこと。ただし、(a)の規定に適合した従価比率に係る基準の適用上、製造又は加工に直接関連のない費用を含めることができる。
(d) 輸入品及び輸出品について適用する原産地規則が、物品が国内産品であるかないかを決定するために適用する原産地規則よりも厳しいものでないこと及び当該物品の製造者の提携関係にかかわらず、他の加盟国の間で差別的でないこと(注)。注 政府調達について適用する原産地規則に関しては、この(d)の規定は、1994年のガットに基づき加盟国が既に負っている義務以外の義務を生じさせるものではない。
(e) 原産地規則を一貫性のある、一律の、公平な、かつ、合理的な態様で運用すること。
(f) 原産地規則が積極的な基準に基づくこと。原産地とならない場合を示す原産地規則(消極的な基準)は、積極的な基準の明確化の一部として又は積極的な基準による原産地の決定が必要でない個別の事例において許容される。
(g) 原産地規則に関連する自国の法令、司法上の決定及び一般に適用される行政上の決定を1994年のガット第10条1の規定の対象となる法令及び決定と同様に公表すること。
(h) 必要なすべての情報が提出されている場合には、輸出者、輸入者又は正当な事由を有するいずれかの者の要請により、物品について付与することとなる原産地の認定をできる限り速やかに、遅くとも当該認定の要請の後150日(注)以内に行うこと。当該認定の要請については、当該物品の貿易が開始される前に受理することとするが、その後のいずれの時点においても受理することができる。当該認定を行う基礎となった事実及び条件(原産地規則を含む。)が引き続き同様である場合には、当該認定は、3年間有効とする。ただし、(j)に規定する審査において当該認定に反する決定が行われた場合には、関係当事者が事前に通知されることを条件として、当該認定は、効力を失う。当該認定は、(k)の規定に従うことを条件として、公に入手可能なものとする。
注 世界貿易機関協定の効力発生の日から1年間に行われた要請については、加盟国は、その要請に関する認定をできる限り速やかに行うことのみが要求される。
(i) 原産地規則を変更し又は新たな原産地規則を導入する場合には、自国の法令が適用されるときを除くほか、当該原産地規則の変更又は新たな原産地規則について遡及適用(その意味は自国の法令による。)を行わないこと。
(j) 原産地の決定に関連してとる行政上のいかなる措置も、この決定を行う当局から独立した司法裁判所、仲裁裁判所若しくは行政裁判所又はそれらの訴訟手続であって当該決定を修正し又は覆すことができるものによって速やかに審査され得ること。
(k) その性質上秘密とされるべき情報又は秘密のものとして原産地規則の適用のために提供された情報が関係当局により厳重に秘密のものとして取り扱われること。関係当局が、その情報を提供した者又は政府の明示的な同意を得ないで、その情報の内容を開示しないこと。ただし、司法手続において情報の開示が要求される場合は、この限りでない。