規制の公表
1 加盟国は、制定されたすべての衛生植物検疫上の規制(注)を、利害関係を有する加盟国が知ることのできるように速やかに公表することを確保する。
注 衛生植物検疫措置のうち一般的に適用される法令等をいう。
2 加盟国は、緊急事態の場合を除くほか、輸出加盟国、特に開発途上加盟国の生産者がその産品及び生産方法を輸入加盟国の要求に適合させるための期間を与えるため、衛生植物検疫上の規制の公表と実施との間に適当な期間を置く。
照会所
3 各加盟国は、利害関係を有する加盟国からのすべての妥当な照会に応じ及び次の事項に関する関連文書を提供する責任を有する一の照会所を設けることを確保する。
(a) 自国の領域内において制定され又は提案された衛生植物検疫上の規制
(b) 自国の領域内において運用されている管理及び検査の手続、生産及び検疫に係る処置並びに農薬の許容限度の設定及び食品添加物の承認の手続
(c) 危険性の評価の手続及び衛生植物検疫上の適切な保護の水準の決定並びにこれらについて考慮に入れる要因
(d) 衛生植物検疫措置に係る国際機関及び国際的な制度並びに地域機関及び地域的な制度並びにこの協定の範囲内の二国間及び多数国間の協定及び取極への自国又は自国の領域内の関連機関の加盟及び参加の状況並びに当該協定及び取極の条文
4 加盟国は、利害関係を有する加盟国が文書の写しを要求した場合には、送付に係る費用を除くほか、当該写しが自国民(注)に要求される価格と同一の価格で提供されることを確保する。
注 この協定において「自国民」とは、世界貿易機関の加盟国である独立の関税地域については、当該関税地域に住所を有しているか又は現実かつ真正の工業上若しくは商業上の営業所を有する自然人又は法人をいう。
通報手続
5 加盟国は、提案された衛生植物検疫上の規制について、国際的な基準、指針若しくは勧告が存在しない場合又は当該提案された衛生植物検疫上の規制の内容が国際的な基準、指針若しくは勧告の内容と実質的に同一でない場合において、当該提案された衛生植物検疫上の規制が他の加盟国の貿易に著しい影響を及ぼすおそれがあるときは、
(a) 特定の規制を導入しようとしている旨を、利害関係を有する加盟国が知ることのできるように早い段階で公告する。
(b) 提案された規制が対象とする産品を、当該提案された規制の目的及び必要性に関する簡潔な記述と共に事務局を通じて他の加盟国に通報する。その通報は、当該提案された規制に対する修正を行うこと及び意見を考慮することが可能な早い段階で行う。
(c) 要請に応じ、提案された規制の写しを他の加盟国に提供し、及び可能なときは、国際的な基準、指針又は勧告と実質的に相違する部分を明示する。
(d) 書面による意見の提出のための適当な期間を他の加盟国に差別することなしに与えるものとし、要請に応じその意見について討議し、並びにその意見及び討議の結果を考慮する。
6 加盟国は、健康の保護に係る緊急の問題が生じている場合又は生ずるおそれがある場合には、5の(a)から(d)までの通報手続のうち必要と認めるものを省略することができる。ただし、次のことを行うことを条件とする。
(a) 特定の規制及びその対象とする産品を、当該規制の目的及び必要性に関する簡潔な記述(緊急の問題の性格についての記述を含む。)と共に事務局を通じて他の加盟国に直ちに通報すること。
(b) 要請に応じ規制の写しを他の加盟国に提供すること。
(c) 他の加盟国に書面による意見の提出を認めるものとし、要請に応じその意見について討議し、並びにその意見及び討議の結果を考慮すること。
7 事務局への通報は、英語、フランス語又はスペイン語によって行う。
8 先進加盟国は、他の加盟国から要請があった場合には、特定の通報が対象とする文書の写し又は、当該文書が長大なものであるときは、当該文書の要約を英語、フランス語又はスペイン語によって提供する。
9 事務局は、通報の写しをすべての加盟国及び関係を有する国際機関に速やかに送付するものとし、開発途上加盟国が特に関心を有する産品に関する通報については、開発途上加盟国の注意を喚起する。
10 加盟国は、5から8までの規定に従い通報手続に関するこの協定の規定を国家的規模において実施する責任を負う単一の中央政府当局を指定する。
一般的な留意事項
11 この協定のいかなる規定も、加盟国に対して次のことを要求するものと解してはならない。
(a) 自国の言語以外の言語による原案の詳細若しくは写しの提供又は文書の公表。ただし、8の規定が適用される場合を除く。
(b) 衛生植物検疫措置に係る法令の実施を妨げることとなるような又は特定の企業の正当な商業上の利益を害することとなるような秘密の情報の開示