houko.com 

オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正

  平成4・7・17・条約  5号  
発効平成4・8・10・外務省告示315号  


オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正をここに公布する。

第1条 改正
A 前文

1 議定書前文の第6段落を次のように改める。
 技術的及び経済的考慮を払い、かつ、開発途上国の開発の必要に留意しつつ、科学的知識の発展の成果に基づきオゾン層を破壊する物質の放出を無くすことを最終の目標として、この物質の世界における総放出量を衡平に規制する予防措置をとることによりオゾン層を保護することを決意し、

2 議定書前文の第7段落を次のように改める。
 開発途上国の必要を満たすため、追加的な財源及び関連のある技術の利用に関する措置を含む特別な措置が必要であることを確認し、また、必要な資金の規模が予測できること並びにこの資金が科学的に確認されたオゾン層の破壊及びその有害な影響の問題に取り組むための世界の能力を実質的に高めることが期待できることに留意し、

3 議定書前文の第9段落を次のように改める。
 開発途上国の必要に特に留意しつつ、オゾン層を破壊する物質の放出の規制及び削減に関連のある代替技術の研究、開発及び移転における国際協力を推進することが重要であることを考慮して、

B 第1条 定義
1 議定書第1条4を次のように改める。
4 「規制物質」とは、附属書A又は附属書Bに掲げる物質(他の物質と混合してあるかないかを問わない。)をいい、関係附属書に別段の定めがない限り、当該物質の異性体を含む。ただし、製品(輸送又は貯蔵に使用する容器を除く。)の中にあるものを除く。

2 議定書第1条5を次のように改める。
5 「生産量」とは、規制物質の生産された量から締約国により承認された技術によって破壊された量及び他の化学物質の製造のための原料として完全に使用された量を減じた量をいう。再利用された量は、「生産量」とはみなされない。

3 議定書第1条に9として次のように加える。
9「過渡的物質」とは、附属書Cに掲げる物質(他の物質と混合してあるかないかを問わない。)をいい、同附属書に別段の定めがない限り、当該物質の異性体を含む。ただし、製品(輸送又は貯蔵に使用する容器を除く。)の中にあるものを除く。

C 第2条5
議定書第2条5を次のように改める。
5 締約国は、一又は二以上の規制期間において、第2条のAから第2条のEまでに定める生産量の算定値の一部又は全部を他の締約国に移転することができる。ただし、規制物質のグループごとの関係締約国の生産量の算定値の合計がグループごとにこれらの条に定める生産量の算定値の限度を超えないことを条件とする。関係締約国は、この生産量の移転を、その移転の条件及び対象となる期間を示して、事務局に通報する。

D 第2条6
議定書第2条6中
「施設のうち」の下に「附属書A又は附属書Bに掲げる」を加える。

E 第2条8(a)
議定書第2条8(a)中
「この条に」を「この条から第2条のEまでに」に、
「この条の」を「これらの条に」に改める。

F 第2条9(a)(i)
議定書第2条9(a)(i)中
「附属書A」の下に「又は附属書B」を加える。

G 第2条9(a)(ii)
議定書第2条9(a)(ii)中
「1986年の水準に対して」を削る。

H 第2条9(c)
議定書第2条9(c)中
「締約国による規制物質の消費量の合計の少なくとも50パーセントを代表するもの」を「出席しかつ投票する第5条1の規定の適用を受ける締約国の過半数及び出席しかつ投票する同条1の規定の適用を受けない締約国の過半数を代表するもの」に改める。

I 第2条10(b)
議定書第2条10(b)を削り、
第2条10(a)を第2条10とする。

J 第2条11
議定書第2条11中
「この条の規定」を「この条から第2条のEまでの規定」に、
「この条の定める」を「これらの条に定める」に改める。

K 第2条のC 他の完全にハロゲン化されたクロロフルオロカーボン
議定書に第2条のCとして次の1条を加える。
第2条のC 他の完全にハロゲン化されたクロロフルオロカーボン
1 締約国は、1993年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値の80パーセントを超えないことを確保する。当該物質の一又は二以上を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値の80パーセントを超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値の80パーセントを超えることができる。
2 締約国は、1997年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値の15パーセントを超えないことを確保する。当該物質の一又は二以上を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値の15パーセントを超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値の15パーセントを超えることができる。
3 締約国は、2000年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIに属する規制物質の消費量の算定値が零を超えないことを確保する。当該物質の一又は二以上を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が零を超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の15パーセントを限度として零を超えることができる。

L 第2条のD 四塩化炭素
議定書に第2条のDとして次の1条を加える。
第2条のD 四塩化炭素
1 締約国は、1995年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値の15パーセントを超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値の15パーセントを超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値の15パーセントを超えることができる。
2 締約国は、2000年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIに属する規制物質の消費量の算定値が零を超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が零を超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の15パーセントを限度として零を超えることができる。

M 第2条のE 1・1・1−トリクロロエタン(メチルクロロホルム)
議定書に第2条のEとして次の1条を加える。
第2条のE 1・1・1−トリクロロエタン(メチルクロロホルム)
1 締約国は、1993年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値を超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値を超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値を超えることができる。
2 締約国は、1995年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値の70パーセントを超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値の70パーセントを超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値の70パーセントを超えることができる。
3 締約国は、2000年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIIに属する規制物質の消費量の算定値が1989年における当該物質の消費量の算定値の30パーセントを超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が1989年の生産量の算定値の30パーセントを超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の10パーセントを限度として当該算定値の30パーセントを超えることができる。
4 締約国は、2005年1月1日に始まる12箇月の期間及びその後の12箇月の期間ごとの附属書BのグループIIIに属する規制物質の消費量の算定値が零を超えないことを確保する。当該物質を生産する締約国は、これらの期間ごとの当該物質の生産量の算定値が零を超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第5条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、1989年の生産量の算定値の15パーセントを限度として零を超えることができる。
5 締約国は、1992年に、この条に定める削減の計画よりも速やかな削減の計画の実行可能性を検討する。

N 第3条 規制値の算定
1 議定書第3条中
「前条」を「第2条から前条まで」に改める。

2 議定書第3条中
「附属書A」の下に「又は附属書B」を加える。

O 第4条 非締約国との貿易の規制
1 議定書第4条1から5までを次のように改める。
1 締約国は、1990年1月1日以降この議定書の締約国でない国から附属書Aに掲げる規制物質を輸入することを禁止するものとする。
1の二 締約国は、この議定書の締約国でない国から附属書Bに掲げる規制物質を輸入することをこの1の二の規定の効力発生の日から1年以内に禁止するものとする。
2 締約国は、1993年1月1日以降この議定書の締約国でない国に対し附属書Aに掲げる規制物質を輸出することを禁止するものとする。
2の二 締約国は、この2の二の規定の効力発生の日の後1年を経過した日以降この議定書の締約国でない国に対し附属書Bに掲げる規制物質を輸出することを禁止するものとする。
3 締約国は、1992年1月1日までに、条約第10条に定める手続きに従つて、附属書Aに掲げる規制物質を含んでいる製品の表を附属書として作成するものとする。当該附属書に対し当該手続きに従つて異議の申立てを行わなかつた締約国は、この議定書の締約国でない国から当該製品を輸入することを当該附属書の効力発生の日から1年以内に禁止するものとする。
3の二 締約国は、この3の二の規定の効力発生の日から3年以内に、条約第10条に定める手続きに従つて、附属書Bに掲げる規制物質を含んでいる製品の表を附属書として作成するものとする。当該附属書に対し当該手続きに従つて異議の申立てを行わなかつた締約国は、この議定書の締約国でない国から当該製品を輸入することを当該附属書の効力発生の日から1年以内に禁止するものとする。
4 締約国は、1994年1月1日までに、この議定書の締約国でない国から附属書Aに掲げる規制物質を用いて生産された製品(規制物質を含まないものに限る。)を輸入することを禁止又は制限することの実行可能性について決定するものとする。締約国は、実行可能であると決定した場合には、条約第10条に定める手続きに従つて、当該製品の表を附属書として作成する。当該附属書に対し当該手続きに従つて異議の申立てを行わなかつた締約国は、この議定書の締約国でない国から当該製品を輸入することを当該附属書の効力発生の日から1年以内に禁止し又は制限するものとする。
4の二 締約国は、この4の二の規定の効力発生の日から5年以内に、この議定書の締約国でない国から附属書Bに掲げる規制物質を用いて生産された製品(規制物質を含まないものに限る。)を輸入することを禁止し又は制限することの実行可能性について決定するものとする。締約国は、実行可能であると決定した場合には、条約第10条に定める手続きに従つて、当該製品の表を附属書として作成する。当該附属書に対し当該手続きに従つて異議の申立てを行わなかつた締約国は、この議定書の締約国でない国から当該製品を輸入することを当該附属書の効力発生の日から1年以内に禁止し又は制限するものとする。
5 締約国は、規制物質を生産し及び利用するための技術をこの議定書の締約国でない国に対し輸出することをできる限り抑制することを約束する。

2 議定書第4条8を次のように改める。
8 この条の規定にかかわらず、この議定書の締約国でない国からの1、1の二、3、3の二、4及び4の二の輸入並びにこの議定書の締約国でない国への2及び2の二の輸出については、当該国が第2条から第2条のEまで及びこの条の規定を完全に遵守していると締約国の会合において認められ、かつ、これらの条の規定を完全に遵守していることを示す資料を第7条の規定に基づいて提出している場合には、許可することができる。

3 議定書第4条に9として次のように加える。
9 この条の規定の適用上、「この議定書の締約国でない国」とは、国又は地域的な経済統合のための機関であつて、特定の規制物質に関して当該規制物質に適用される規制措置に拘束されることについて同意していないものをいう。

第5条 開発途上国の特別な事情
議定書第5条を次のように改める。
1 開発途上国である締約国で、当該締約国の附属書Aに掲げる規制物質の消費量の算定値が当該締約国についてこの議定書が効力を生ずる日において又はその後1999年1月1日までのいずれかの時点において1人当たり0.3キログラム未満であるものは、基礎的な国内需要を満たすため、第2条のAから第2条のEまでに定める規制措置の実施時期を10年遅らせることができる。
2 1の場合において、1の規定の適用を受ける締約国は、附属書Aに掲げる規制物質の消費量の算定値が1人当たり0.3キログラムを超えないようにし、かつ、附属書Bに掲げる規制物質の消費量の算定値が1人当たり0.2キログラムを超えないようにする。
3 1の規定の適用を受ける締約国は、第2条のAから第2条のEまでに定める規制措置を実施する場合には、当該規制措置を遵守するための基準として次の値を使用することができる。
(a) 附属書Aに掲げる規制物質については、1995年から1997年までの各年の消費量の算定値の平均値又は消費量の算定値が1人当たり0.3キログラムとなる値のいずれか低い値
(b) 附属書Bに掲げる規制物質については、1998年から2000年までの各年の消費量の算定値の平均値又は消費量の算定値が1人当たり0.2キログラムとなる値のいずれか低い値
4 1の規定の適用を受ける締約国は、第2条のAから第2条のEまでに定める規制措置が自国について適用されるまでの間のいずれかの時点において規制物質の供給を十分に得ることができないと認める場合には、その旨を事務局に通報することができる。事務局は、その通報の写しを直ちに締約国に送付するものとし、締約国は、その後の最初の会合においてこれについて検討し、とるべき適当な措置を決定する。
5 1の規定の適用を受ける締約国が第2条のAから第2条のEまでに定める規制措置に従う義務を履行する能力を増大させ、当該規制措置を実施していくことは、第10条に定める資金協力及び第10条のAに定める技術移転の効果的な実施に依存する。
6 1の規定の適用を受ける締約国は、すべての実行可能な措置をとつたにもかかわらず、第10条及び第10条のAの規定の不十分な実施のため第2条のAから第2条のEまでに定める義務の一部又は全部を履行することができない場合には、その旨をいずれかの時点においても書面により事務局に通報することができる。事務局は、その通報の写しを直ちに締約国に送付するものとし、締約国は、その後の最初の会合において、5の規定に十分留意しつつこれについて検討し、とるべき適当な措置を決定する。
7 6の通報から適当な措置が決定される締約国の会合までの期間又は当該締約国の会合が一層長い期間を決定する場合にはその期間、違反についての第8条の手続は、当該通報を行つた締約国については、適用しない。
8 締約国の会合は、1995年までに、1の規定の適用を受ける締約国の状況(当該締約国に対する資金協力及び技術移転の効果的な実施を含む。)を検討し、当該締約国に適用される規制措置の計画に関して必要な修正を採択する。
9 4、6及び7の規定に基づく締約国の決定は、第10条の規定に基づいて行う決定に適用される手続と同じ手続に従つて行う。
Q 第6条 規制措置の評価及び再検討
議定書第6条中
「第2条に定める規制措置」を「第2条から第2条のEまでに定める規制措置並びに附属書CのグループIに属する過渡的物質の生産量、輸入量及び輸出量に関する状況」に改める。

R 第7条 資料の提出
議定書第7条を次のように改める。
1 締約国は、1986年における附属書Aに掲げる規制物質ごとの自国の生産量、輸入量及び輸出量に関する統計資料又は、当該統計資料が得られない場合には、その最良の推定値を締約国となつた日から3箇月以内に事務局に提出する。
2 締約国は、1989年における附属書Bに掲げる規制物質及び附属書CのグループIに属する過渡的物質ごとの自国の生産量、輸入量及び輸出量に関する統計資料又は、当該統計資料が得られない場合には、その最良の推定値を、附属書Bに掲げる物質に関する規定が自国について効力を生じた日の後3箇月以内に事務局に提出する。
3 締約国は、附属書Bに掲げる物質に関する規定が自国について効力を生じた年及びその後の各年につき、附属書A及び附属書Bに掲げる規制物質並びに附属書CのグループIに属する過渡的物質ごとに自国の年間生産量(第1条5に定義されるもの)及び次の量に関する統計資料を事務局に提出する。
原料として使用された量
締約国により承認された技術によつて破壊された量
締約国及び非締約国それぞれとの間の輸入量及び輸出量
統計資料は、当該統計資料に係る年の末から遅くとも9箇月以内に送付する。
4 第2条8(a)の規定の適用を受ける締約国については、関係する地域的な経済統合のための機関が当該機関と当該機関の構成国でない国との間の輸入量及び輸出量に関する統計資料を提出する場合には、輸入量及び輸出量に関する統計資料についての1から3までに定める義務は、履行されたものとする。

S 第9条 研究、開発、周知及び情報交換
議定書第9条1(a)を次のように改める。
(a) 規制物質及び過渡的物質の封じ込め、回収、再利用若しくは破壊の方法を改善し又は他の方法により規制物質及び過渡的物質の放出を削減するための最良の技術

T 第10条 資金供与の制度
議定書第10条を次のように改める。
第10条 資金供与の制度
1 締約国は、第5条1の規定の適用を受ける締約国による第2条のAから第2条のEまでに定める規制措置の実施を可能とするために、当該締約国に対し資金協力及び技術協力(技術移転を含む。)を行うことを目的とする制度を設ける。当該制度に対する拠出は、当該締約国に対する他の資金の移転とは別に追加的に行われるものとし、当該制度は、当該締約国によるこの議定書に定める規制措置の実施を可能とするためにすべての合意された増加費用を賄うものとする。増加費用の種類を示す表は、締約国がその会合において決定する。
2 1の規定に基づき設けられる制度は、多数国間基金を含むものとする。また、当該制度は、多数国間協力、地域的協力及び二国間協力による他の手段を含むことができる。
3 多数国間基金は、次のことを行う。
(a) 贈与又は緩和された条件により、かつ、締約国が決定する基準に従い、合意された増加費用を賄うこと。
(b) 次に掲げる情報交換及び情報提供に関する活動に対して資金供与を行うこと。
(i) 国別調査その他の技術協力の実施を通じて第5条1の規定の適用を受ける締約国が協力を必要とする事項を特定することを支援すること。
(ii) (i)の規定により特定された事項のための技術協力を促進すること。
(iii) 開発途上国である締約国のため、前条の規定に従い情報及び関連資料を配布し、研究集会及び研修会を開催し並びにその他の関連する活動を行うこと。
(iv) 開発途上国である締約国が利用することができる他の多数国間協力、地域的協力及び二国間協力を促進し及び把握すること。
(c) 多数国間基金のための事務的役務に要する費用及びこれに関連する経費を賄うこと。
4 多数国間基金は、締約国の管理の下に運営され、締約国は、基金の運営に関する一般的な方針を決定する。
5 締約国は、多数国間基金の目的を達成するため、資金の支出に関するものを含め、具体的な運営方針、運営指針及び事務上の取決めを策定し並びにそれらの実施状況を監視するための執行委員会を設置する。執行委員会は、国際復興開発銀行、国際連合環境計画、国際連合開発計画又は専門知識に応じたその他の適当な機関の協力及び援助を得て、締約国が合意した付託事項に定める役務及び責任を遂行する。執行委員会の構成国は、第5条1の規定の適用を受ける締約国及び同条1の規定の適用をない締約国が衡平に代表されるように選出され、締約国がこれを承認する。
6 多数国間基金は、国際連合の分担率を基礎として、交換可能な通貨又は特定の場合には現物若しくは自国通貨により、第5条1の規定の適用を受けない締約国の拠出によつて賄われる。他の締約国からの拠出も、勧奨される。二国間協力及び、締約国の決定によつて合意される特別な場合には、地域的協力のための支出は、締約国の決定によつて定められる比率まで、締約国の決定によつて定められる基準に従つて、かつ、当該協力が少なくとも次の要件を満たすことを条件として、多数国間基金への拠出とみなすことができる。
(a) 厳密な意味で議定書の規定の遵守に関連すること。
(b) 追加的な資金を供与すること。
(c) 合意された増加費用を賄うこと。
7 締約国は、財政期間ごとに多数国間基金の予算及び当該予算に対する各締約国の拠出の比率を決定する。
8 多数国間基金の資金は、受益国となる締約国の同意の下に支出する。
9 この条の規定に基づく締約国の決定は、可能な限りコンセンサス方式によつて行う。コンセンサスのためのあらゆる努力にもかかわらず合意に達しない場合には、当該決定は、出席しかつ投票する締約国の3分の2以上の多数であつて出席しかつ投票する第5条1の規定の適用を受ける締約国の過半数及び出席しかつ投票する同条1の規定の適用を受けない締約国の過半数を代表するものによる議決で採択する。
10 この条に定める資金供与の制度は、他の環境問題に関して策定される将来の取極に影響を及ぼすものではない。

U 第10条のA 技術移転
議定書に第10条のAとして次の1条を加える。
第10条のA 技術移転
締約国は、次のことを確保するため、資金供与の制度によつて支援される計画に合致したすべての実行可能な措置をとるものとする。
(a) 最も有効で環境上安全な代替品及び関連技術を第5条1の規定の適用を受ける締約国に対し速やかに移転すること。
(b) (a)の移転が公正で最も有利な条件の下に行われること。

V 第11条 締約国の会合
議定書第11条4(g)を次のように改める。
(g) 規制措置及び過渡的物質に関する状況を第6条の規定に従つて評価すること。

W 第17条 効力発生の後に参加する締約国
議定書第17条中
「第2条」の下に「から第2条のEまで」を加える。

X 第19条 脱退
議定書第19条を次のように改める。
締約国は、第2条のA1に定める義務を4年間負つた後いつでも、寄託者に対して書面による通告を行うことにより、この議定書から脱退することができる。脱退は、寄託者が脱退の通告を受領した日の後1年を経過した日又はそれよりも遅い日であつて脱退の通告において指定されている日に効力を生ずる。

Y 附属書
議定書に次の附属書を加える。
附属書B 規制物質
グループ物質オゾン破壊係数
グループICF3Cl(CFC-13)1.0
2FCl5(CFC-111)1.0
22Cl4(CFC-112)1.0
3FCl7(CFC-211)1.0
32Cl6(CFC-212)1.0
33Cl5(CFC-213)1.0
34Cl4(CFC-214)1.0
35Cl3(CFC-215)1.0
36Cl2(CFC-216)1.0
37Cl(CFC-217)1.0
グループIICCl4 四塩化炭素1.1
グループIII23Cl3(注)
1・1・1−トリクロロエタン(メチルクロロホルム)
0.1

注 この化学式は、1・1・2−トリクロロエタンを指さない。

附属書C 過渡的物質
グループ物質
グループI(略)


第2条 効力発生
1 この改正は、議定書の締約国である20以上の国又は地域的な経済統合のための機関によりこの改正の批准書、受諾書又は承認書が寄託されていることを条件として1992年1月1日に効力を生ずる。同日までに当該条件が満たされなかつた場合には、この改正は、当該条件が満たされた日の後90日目の日に効力を生ずる。
2 地域的な経済統合のための機関によつて寄託される文書は、1の規定の適用上、当該機関の構成国によつて寄託されたものに追加して数えてはならない。
3 1の規定に基づきこの改正が効力を生じた後は、この改正は、1の締約国以外の議定書の締約国については、その批准書、受諾書又は承認書の寄託の日の後90日目の日に効力を生ずる。

houko.com