独立行政法人平和祈念事業特別基金等に関する法律
昭和63・5・24・法律 66号==
改正昭和63・12・30・法律109号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成14・7・31・法律 98号−−
改正平成14・12・6・法律133号−−
改正平成16・6・23・法律130号−−
廃止平成18・12・22・法律119号(未)(施行=平22年9月30日まで・未定)
改正平成18・12・22・法律119号−−
第1条 この法律は、旧軍人軍属であつて年金たる恩給又は旧軍人軍属としての在職に関連する年金たる給付を受ける権利を有しない者、戦後強制抑留者、今次の大戦の終戦に伴い本邦以外の地域から引き揚げた者等(以下「関係者」という。)の戦争犠牲による労苦について国民の理解を深めること等により関係者に対し慰藉の念を示す事業を行う独立行政法人平和祈念事業特別基金の名称、目的、業務の範囲等に関する事項及び戦後強制抑留者に対する慰労品の贈呈等を行うことに関し必要な事項を規定するものとする。
第2条 この法律において「戦後強制抑留者」とは、昭和20年8月9日以来の戦争の結果、同年9月2日以後ソヴィエト社会主義共和国連邦又はモンゴル人民共和国の地域において強制抑留された者で本邦に帰還したものをいう。
第3条 この法律及び独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法
第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人平和祈念事業特別基金とする。
第4条 独立行政法人平和祈念事業特別基金(以下「基金」という。)は、今次の大戦における専い戦争犠牲を銘記し、かつ、永遠の平和を祈念するため、関係者の労苦について国民の理解を深めること等により関係者に対し慰藉の念を示す事業を行うことを目的とする。
第6条 基金の資本金は、平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律(平成14年法律第133号。第15条第1項において「改正法」という。)附則第2条第4項の規定により政府から出資があつたものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、基金に追加して出資することができる。
3 基金は、前項の規定による政府の出資があつたときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第7条 基金でない者は、その名称中に平和祈念事業特別基金という文字を用いてはならない。
第8条 基金に、役員として、その長である理事長及び監事2人を置く。
2 基金に、役員として、理事1人を置くことができる。
第9条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して基金の業務を掌理する。
2 通則法
第19条第2項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法
第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行つてはならない。
第10条 理事長の任期は4年とし、理事及び監事の任期は2年とする。
第11条 基金に、その運営に関する重要事項を審議する機関として、運営委員会を置く。
3 委員は、基金の業務に関し学識経験を有する者のうちから、総務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
4 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 通則法
第23条第2項及び第4項の規定は、委員について準用する。
第12条 基金の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第13条 基金は、
第4条の目的を達成するため、次の業務を行う。
1.関係者の労苦に関する資料を収集し、保管し、及び展示すること。
2.関係者の労苦に関する調査研究を行うこと。
3.関係者の労苦に関し、出版物その他の記録を作成し、及び頒布し、並びに講演会その他の催しを実施し、及び援助し、並びにこれに参加すること。
4.前3号に掲げるもののほか、関係者の労苦について国民の理解を深めること等により関係者に対し慰藉の念を示す事業を行うこと。
5.前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 基金は、前項に掲げる業務のほか、
第20条第2項に規定する慰労の事務及び
第31条第1項に規定する審査等の事務を行う。
第14条 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)の規定(罰則を含む。)は、前条第1項第3号の規定に基づき基金が交付する助成金について準用する。この場合において、同法(第2条第7項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「独立行政法人平和祈念事業特別基金」と、「各省各庁の長」とあるのは「独立行政法人平和祈念事業特別基金の理事長」と、同法第2条第1項及び第4項、第7条第2項、第19条第1項及び第2項、第24条並びに第33条中「国」とあるのは「独立行政法人平和祈念事業特別基金」と、同法第14条中「国の会計年度」とあるのは「独立行政法人平和祈念事業特別基金の事業年度」と読み替えるものとする。
第15条 基金は、
第13条第1項に掲げる業務の運営に必要な経費の財源をその運用によつて得るために運用資金を設け、改正法附則第2条第4項の規定により政府から出資があつたものとされた金額及び第6条第2項の規定により出資された金額をもつてこれに充てるものとする。
2 通則法
第47条及び
第67条(第4号に係る部分に限る。)の規定は、運用資金の運用について準用する。この場合において、通則法
第47条第3号中「金銭信託」とあるのは、「金銭信託で元本補てんの契約があるもの」と読み替えるものとする。
第16条 基金は、通則法
第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法
第44条第1項又は第2項の規定による整理を行つた後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち総務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法
第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における
第13条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 総務大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、総務省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 基金は、第1項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前3項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第17条 基金に係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ総務大臣、総務省及び総務省令とする。
第18条 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)の規定は、基金の役員及び職員には適用しない。
第20条 内閤総理大臣は、戦後強制抑留者又はその遺族に総務省令で定める品を贈ることによりこれらの者を慰労するものとする。
2 総務大臣は、基金に、前項の慰労の事務を行わせるものとする。
第21条 戦後強制抑留者又は昭和63年7月31日以前に死亡した戦後強制抑留者(以下「死亡者」という。)の遺族で、同年8月1日において日本の国籍を有するものには、前条第1項の慰労品を贈るほか、慰労金を支給する。ただし、同日において次の各号に掲げる給付を受ける権利を有する者若しくは同日前においてその権利を有した者又はこれらの者の遺族(その権利を有する者又はその権利を有した者が死亡者の遺族であるときは、当該死亡者の他の遺族を含む。)については、この限りでない。
1.恩給法(大正12年法律第48号)その他の恩給に関する法令の規定による年金たる恩給(恩給法の一部を改正する法律(昭和28年法律第155号)附則第22条第1項ただし書の規定による傷病賜金を含む。)で、当該年金たる恩給の給与事由が第2条に規定する地域において強制抑留されていた期間(以下この項において「抑留期間」という。)内に負傷し、若しくは疾病にかかつたことにより生じたもの又は抑留期間が当該年金たる恩給の基礎在職年に算入されているもの
2.戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和27年法律第127号)の規定による障害年金、障害一時金、遺族年金又は遺族給与金で、当該給付の支給事由が抑留期間内に発した負傷又は疾病により生じたもの
3.退職年金に関する恩給法以外の法令の規定により抑留期間に係る在職年を算入した期間に基づく退職年金又は遺族年金(昭和63年7月31日において退職したとしたならは抑留期間に係る在職年を算入した期間に基づき支給されることとなる退職年金を含む。)
2 慰労金の支給を受ける権利の認定は、これを受けようとする者の請求に基づいて、総務大臣が行う。
3 前項の請求は、総務省令で定めるところにより、昭和68年3月31日(死亡者の死亡の事実が判明した日が昭和64年4月2日以後であるときは、その死亡の事実が判明した日から起算して4年を経過する日)までに行わなければならない。
4 前項の期間内に慰労金の支給を請求しなかつた者には、慰労金は、支給しない。
第22条 慰労金の支給を受けるべき遺族の範囲は、死亡者の死亡の当時における配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹とする。ただし、配偶者については、死亡者の死亡の日以降昭和63年7月31日以前に、死亡者の二親等内の血族(以下この項において「近親者」という。)以外の者の配偶者となつた者及び近親者以外の者の養子となり、かつ、同年8月1日において当該養子である者を除き、子、孫又は兄弟姉妹については、死亡者の死亡の日以後同年7月31日以前に離縁によつて死亡者との当該親族関係が終了した者及び同年8月1日において近親者以外の者の養子となつている者を除く。
2 死亡者の死亡の当時胎児であつた子が出生したときは、その子は、死亡者の死亡の当時における子とみなす。
3 前項の子で、昭和63年8月2日以後に出生し、かつ、出生によつて日本の国籍を取得したものは、同月1日において日本の国籍を有していたものとみなす。
第23条 慰労金の支給を受けるべき遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順序による。ただし、父母及び祖父母については、死亡者の死亡の日においてその死亡者によつて生計を維持し、又はその者と生計を共にしていたものを先にし、同順位の父母については、養父母を先にし実父母を後にし、同順位の祖父母については、養父母の父母を先にし実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし実父母を後にする。
2 前項の規定により慰労金の支給を受けるべき順位にある遺族が、昭和63年8月1日(死亡者の死亡の事実が判明した日が同月2日以後であるときは、その死亡の事実が判明した日)以後引き続き1年以上生死不明である場合において、他に同順位者がないときは、次順位者の請求により、その次順位者(その次順位者と同順位の他の遺族があるときは、そのすべての同順位者)を慰労金の支給を受けるべき順位の遺族とみなすことができる。
3 慰労金の支給を受けるべき同順位の遺族が2人以上あるときは、その一人のした慰労金の支給の請求は、全員のためにその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした慰労金の支給を受ける権利の認定は、全員に対してしたものとみなす。
第24条 慰労金の額は、10万円(遺族に支給する慰労金にあつては、死亡者1人につき10万円)とし、2年以内に償還すべき記名国債をもつて交付する。
2 前項の規定により交付するため、政府は、必要な金額を限度として国債を発行することができる。
3 前項の規定により発行する国債は、無利子とする。
4 第2項の規定により発行する国債については、政令で定める場合を除き、譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができない。
5 この法律に定めるもののほか、第2項の規定により発行する国債に関し必要な事項は、財務省令で定める。
第25条 慰労金の支給を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者がその死亡前に慰労金の支給の請求をしていなかつたときは、その者の相続人は、自己の名で、当該慰労金の支給を請求することができる。
2 第23条第3項の規定は、次の場合について準用する。
1.前項の規定による請求に基づいて慰労金の支給を受けるべき同順位の相続人が2人以上ある場合
2.前条第1項に規定する国債の記名者が死亡し、同順位の相続人が2人以上ある場合において、当該国債の記名者の死亡前に支払うべきであつた当該国債の償還金の請求若しくはその支払をし、又は当該国債の記名変更の請求若しくはその記名変更をするとき。
第26条 慰労金に関する処分についての異議申立てに関する行政不服審査法(昭和37年法律第160号)
第45条の期間は、その処分の通知を受けた日の翌日から起算して1年以内とする。
2 前項の異議申立てについては、行政不服審査法
第48条の規定にかかわらず、同法
第14条第3項の規定は、準用しない。
第27条 慰労金の支給を受ける権利は、譲渡し、又は担保に供することができない。
第28条 慰労金の支給を受ける権利及び
第24条第1項に規定する国債は、差し押さえることができない。ただし、国税滞納処分(その例による処分を含む。)による場合は、この限りでない。
2 慰労金に関する書類及び
第24条第1項に規定する国債を担保とする金銭の貸借に関する書類には、印紙税を課さない。
第30条 不実の申請その他不正の手段により
第24条第1項に規定する国債の交付を受け、その償還金を受領した者があるときは、総務大臣は、その者に対して償還金の全部又は一部に相当する金額の返還を命ずることができる。
2 前項の規定により返還を命ぜられた金額を納付しない者があるときは、総務大臣は、期限を指定してこれを督促しなければならない。
3 前項の規定による督促を受けた者がその指定期限までに第1項の規定により返還を命ぜられた金額を納付しないときは、総務大臣は、国税滞納処分の例によりこれを処分することができる。
4 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
第31条 総務大臣は、基金に、
第21条第2項の認定に関する事務のうち、慰労金の支給の請求の受理及びその請求に係る事実についての審査に関する事務(次項において「審査等の事務」という。)を行わせるものとする。
2 総務大臣は、前項の規定により審査等の事務を行わせるときは、基金が審査等の事務を開始する日及び審査等の事務を行う事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
第32条 この法律に特別の規定がある場合を除き、この章の規定の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、総務省令で定める。
第33条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした基金の役員は、20万円以下の過料に処する。
1.この法律の規定により総務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
2.
第13条に規定する業務以外の業務を行つたとき。
3.
第15条の規定に違反して運用資金を運用したとき。
第34条 第7条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第27条第2項、第3章及び次条の規定は、昭和63年8月1日から施行する。
第2条 第24条第2項に規定する国債の発行の日は、昭和63年9月1日とする。
第3条 政府は、第27条第1項に掲げる業務の運営に必要な経費の財源をその運用によつて得るため、昭和63年度から5年度を目途として、第6条第1項及び第2項の規定により出資される金額が200億円となるまで、基金に出資するものとする。
第4条 この法律の施行の際現に平和祈念事業特別基金という名称を使用している者については、第7条第2項の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。
第5条 基金の最初の事業年度は、第29条の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その後最初の3月31日に終わるものとする。
第6条 基金の最初の事業年度の予算、事業計画及び資金計画については、第30条中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「基金の成立後遅滞なく」とする。
第7条 基金は、
第13条第1項第4号に掲げる業務に必要な費用に充てるため、その資本金の一部を取り崩すことができる。この場合において、当該取り崩した額に相当する金額については、基金に対する政府の出資はなかつたものとし、基金は、その額により資本金を減少するものとする。
第8条 法人税法(昭和40年法律第34号)の一部を次のように改正する。
別表第1第1号の表阪神高速道路公団の項の次に次のように加える。
| 平和祈念事業特別基金 | 平和祈念事業特別基金等に関する法律(昭和63年法律第66号) |
第9条 印紙税法(昭和42年法律第23号)の一部を次のように改正する。
別表第2阪神高速道路公団の項の次に次のように加える。
| 平和祈念事業特別基金 | 平和祈念事業特別基金等に関する法律(昭和63年法律第66号) |
第10条 登録免許税法(昭和42年法律第35号)の一部を次のように改正する。
別表第2阪神高速道路公団の項の次に次のように加える。
| 平和祈念事業特別基金 | 平和祈念事業特別基金等に関する法律(昭和63年法律第66号) |
第11条 地方税法(昭和25年法律第226号)の一部を次のように改正する。
第72条の4第1項第3号中
「及び自動車安全運転センター」を「、自動車安全運転センター及び平和祈念事業特別基金」に改める。
第12条 総理府設置法(昭和24年法律第127号)の一部を次のように改正する。
第4条中
第6号を第6号の2とし、
同号の前に次の1号を加える。
6.平和祈念事業特別基金等に関する法律(昭和63年法律第66号)の施行に関すること。
