集落地域整備法
昭和62・6・2・法律 63号
改正平成2・3・31・法律 15号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・8・4・法律120号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・3・31・法律 15号−−
改正平成12・5・19・法律 73号−−
改正平成14・3・31・法律 14号−−
改正平成16・6・18・法律109号−−
改正平成16・6・18・法律111号−−
改正平成17・6・10・法律 53号−−
改正平成17・7・29・法律 89号−−
第1条 この法律は、土地利用の状況等からみて良好な営農条件及び居住環境の確保を図ることが必要であると認められる集落地域について、農業の生産条件と都市環境との調和のとれた地域の整備を計画的に推進するための措置を講じ、もつてその地域の振興と秩序ある整備に寄与することを目的とする。
第2条 この法律において「農用地」とは、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)
第3条第1号に規定する農用地をいう。
2 この法律において「公共施設」とは、道路、公園その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。
第3条 この法律による措置は、集落及びその間辺の農用地を含む一定の地域で、次に掲げる要件に該当するもの(以下「集落地域」という。)について講じられるものとする。
1.当該地域の土地利用の状況等からみて、営農条件及び居住環境の確保に支障を生じ、又は生ずるおそれがあると認められる地域であること。
2.当該地域の自然的経済的社会的諸条件を考慮して、調和のとれた農業の生産条件の整備と都市環境の整備とを図り、及び適正な土地利用を図る必要があると認められる地域であること。
3.当該地域内に相当規模の農用地が存し、かつ、農用地及び農業用施設等を整備することにより良好な営農条件を確保し得ると見込まれること。
4.当該地域内に相当数の住居等が存し、かつ、公共施設の整備の状況等からみて、一体としてその特性にふさわしい良好な居住環境を有する地域として秩序ある整備を図ることが相当であると認められること。
5.当該地域が都市計画法(昭和43年法律第100号)
第5条の規定により指定された都市計画区域(同法
第7条第1項の規定による市街化区域を除く。)内にあり、かつ、農業振興地域の整備に関する法律
第6条第1項の規定により指定された農業振興地域内にあること。
第4条 都道府県知事は、集落地域について、その整備又は保全に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.集落地域の位置及び区域に関する基本的事項
2.集落地域の整備又は保全の目標
3.集落地域における土地利用に関する基本的事項
4.集落地域における農用地及び農業用施設等の整備その他良好な営農条件の確保に関する基本的事項
5.集落地域における公共施設の整備及び良好な居住環境の整備に関する基本的事項
6.その他必要な事項
3 基本方針は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画、山村振興計画、過疎地域自立促進計画その他法律の規定による地域振興に関する計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれたものてなければならない。
4 都道府県知事は、基本方針を定めようとするときは、関係市町村の意見を聴かなければならない。
5 都道府県知事は、基本方針を定めようとするときは、当該基本方針に定める集落地域の位置及び区域に関する基本的事項その他の政令で定める事項について、あらかじめ農林水産大臣及び国土交通大臣同意を得なければならない。
6 農林水産大臣及び国土交通大臣は、前項の協議を受けたは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
7 都道府県知事は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、農林水産大臣及び国土交通大臣に報告しなければならない。
8 第4項から前項までの規定は、基本方針の変更について準用する。
第5条 集落地域の土地の区域で、営農条件と調和のとれた良好な居住環境の確保と適正な土地利用を図るため、当該集落地域の特性にふさわしい整備及び保全を行うことが必要と認められるものについては、都市計画に集落地区計画を定めることができる。
2 集落地区計画は、基本方針に基づいて定めなければならない。
3 集落地区計画については、都市計画法
第12条の4第2項に定める事項のほか、当該集落地区計画の目標その他当該区域の整備及び保全に関する方針並びに主として当該区域内の居住者等の利用に供される道路、公園その他の政令で定める施設(次項及び第5項において「集落地区施設」という。)及び建築物その他の工作物(以下この章において「建築物等」という。)の整備並びに土地の利用に関する計画(以下この章において「集落地区整備計画」という。)を都市計画に定めるものとする。
4 集落地区整備計画においては、次に掲げる事項のうち、集落地区計画の目的を達成するため必要な事項を定めるものとする。
1.集落地区施設の配置及び規模
2.建築物等の用途の制限、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合の最高限度、建築物等の高さの最高限度、建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限その他建築物等に関する事項で政令で定めるもの
3.現に存する樹林地、草地等で良好な居住環境を確保するため必要なものの保全に関する事項
4.前3号に掲げるもののほか、土地の利用に関する事項で政令で定めるもの
5 集落地区計画を都市計画に定めるに当たつては、次に掲げるところに従わなければならない。
1.集落地区施設の配置及び規模は、当該集落地域の特性を考慮して、当該区域及びその周辺において定められている他の都市計画と併せて適切な配置及び規模の公共施設を備えた良好な居住環境を形成し、又は保持するよう、必要な位置に適切な規模で定めること。
2.建築物等に関する事項は、建築物等が当該集落地域の特性にふさわしい用途、形態等を備えた適正な土地の利用形態を示すように定めること。
6 集落地区計画を都市計画に定める際、当該集落地区計画の区域の全部又は一部について集落地区整備計画を定めることができない特別の事情があるときは、当該区域の全部又は一部について集落地区整備計画を定めることを要しない。この場合において、集落地区計画の区域の一部について集落地区整備計画を定めるときは、当該集落地区計画については、集落地区整備計画の区域をも都市計画に定めなければならない。
第6条 集落地区計画の区域(集落地区整備計画が定められている区域に限る。)内において、土地の区画形質の変更、建築物等の新築、改築又は増築その他政令で定める行為を行おうとする者は、当該行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を市町村長に届け出なければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
1.通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
2.非常災害のため必要な応急措置として行う行為
3.国又は地方公共団体が行う行為
4.都市計画事業の施行として行う行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為
5.都市計画法
第29条第1項の許可を要する行為その他政令で定める行為
2 前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち設計又は施行方法その他の国土交通省令で定める事項を変更しようとするときは、当該事項の変更に係る行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、その旨を市町村畏に届け出なければならない。
3 市町村長は、前2項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る行為が集落地区計画に適合しないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出に係る行為に関し、設計の変更その他の必要な措置を執ることを勧告することができる。
4 市町村長は、前項の規定による勧告をした場合において、必要があると認めるときは、その勧告を受けた者に対し、土地に関する権利の処分についてのあつせんその他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第7条 市町村は、農業振興地域整備計画(農業振興地域の整備に関する法律
第8条第1項の規定により定められた農業振興地域整備計画をいう。第3項において同じ。)を達成するとともに、集落地域について、居住環境と調和のとれた良好な営農条件を確保するため、その地域の特性にふさわしい農用地及び農業用施設等の整備を一体的に推進する必要があると認める場合には、集落農業振興地域整備計画を定めることができる。
2 集落農業振興地域整備計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.集落農業振興地域整備計画の区域
2.前号の区域内における土地の農業上の効率的な利用に関する事項
3.第1号の区域内における農業振興地域の整備に関する法律
第8条第2項第2号、第4号及び第6号に掲げる事項
3 集落農業振興地域整備計画は、基本方針及び農業振興地域整備計画に適合するとともに、農業振興地域の整備に関する法律
第4条第3項に規定する計画との調和が保たれたものであり、かつ、前項第1号の区域の自然的経済的社会的諸条件を考慮して、当該区域において総合的に農業の振興を図るため必要な事項を一体的に定めるものでなければならない。
4 農業振興地域の整備に関する法律
第8条第4項前段、
第10条第2項、
第12条(第1項後段を除く。)並びに
第13条第1項前段及び第4項の規定は、集落農業振興地域整備計画について準用する。この場合において、同条第1項前段中「農業振興地域整備基本方針」とあるのは「集落地域整備法第4条第1項の基本方針若しくは農業振興地域整備計画」と、「変更により、前条第1項の規定による基礎調査の結果により」とあるのは「変更により」と、同条第4項中「第8条第4項及び第11条(第12項を除く。)」とあるのは「第8条第4項」と、「第12条」とあるのは「第12条(第1項後段を除く。)」と読み替えるものとする。
第8条 集落農業振興地域整備計画の区域内にある相当規模の一節の農用地につき所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者(国及び地方公共団体を除く。第3項において「農用地所有者等」という。)は、当該農用地の良好な営農条件を確保するため、農用地の保全及び利用に関する協定(以下この章において「協定」という。)を締結し、当該協定が適当である旨の市町村長の認定を受けることができる。
2 協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.協定の対象となる農用地の区域(以下この章において「協定区域」という。)
2.農用地を保全し、効率的に利用するために必要な事項
3.協定に違反した場合の措置
4.協定の有効期間
5.その他必要な事項
3 協定については、協定区域内の農用地に係る農用地所有者等の全員の合意がなければならない。
4 協定の内容は、法令に基づき策定された国又は地方公共団体の計画に適合するものでなければならない。
第9条 市町村長は、前条第1項の認定の申請が次の各号のすべてに該当するときは、同項の認定をするものとする。
1.申請の手続又は協定の内容が法令に違反するものでないこと。
2.協定の内容が土地の利用を不当に制限するものでないことその他妥当なものであること。
3.協定の内容が集落農業振興地域整備計画の達成に資すると認められるものであること。
2 市町村長は、前条第1項の認定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該協定の写しを当該市町村の事務所に備えて公衆の縦覧に供するとともに、協定区域である旨を当該区域内に明示しなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、協定の認定(協定の変更の認定を含む。)及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第10条 第8条第1項の認定を受けた協定に係る協定区域内の一団の農用地の所有者は、市町村に対し、農林水産省令で定めるところにより、当該農用地につき所有権以外の同項に規定する権利、先取特権又は抵当権を有する者の全員の同意を得て、当該農用地の区域を農業振興地域の整備に関する法律
第8条第2項第1号の農用地区域(次項において「農用地区域」という。)として定めるべきことを要請することができる。
2 前項の要請に基づき、市町村が同項の要請に係る農用地の区域の全部又は一部を農用地区域として定める場合には、農業振興地域の整備に関する法律
第11条第3項から第11項までの規定は、適用しない。
第11条 市町村は、集落農業振興地域整備計画の区域内における農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し、農業経営の動向等を考慮して、当該区域内の土地の農業上の利用と他の利用との調整に留意して当該区域内にある土地の農業上の効率的な利用の確保を図るとともに、
第8条第1項の認定を受けた協定を維持し、又はその締結を促進するため、特に必要があると認められる場合には、当該協定区域(協定区域とすることが適切であり、かつ、その大部分について協定区域となることが確実と認められる農用地の区域を含む。第3項において同じ。)内にある農用地を含む集落農業振興地域整備計画の区域内にある一定の農用地に関し交換分合を行うことができる。
2 市町村は、前項の規定により交換分合を行おうとするときは、農林水産省令で定めるところにより、交換分合計画を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。
3 交換分合計画は、集落農業振興地域整備計画の区域内にある土地の農業上の利用と他の利用との調整に留意して協定区域内において一団の農用地の効率的な利用を確保するとともに、農用地の集団化その他農業構造の改善に資するように定めるものでなければならない。
第12条の2 この法律に規定する農林水産大臣及び国土交通大臣の権限は、政令で定めるところにより、その全部又は一部を地方支分部局の長に委任することができる。
第13条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。
第14条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第15条 第12条において準用する土地改良法
第109条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第16条 第6条第1項又は第2項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、10万円以下の罰金に処する。
第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
