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絶滅のおそれのある野生動植物の譲渡の規制等に関する法律

【目次】
  昭和62・6・2・法律 58号  
廃止平成4・6・5・法律 75号--(施行=平5年4月1日)
(趣旨)
第1条 この法律は、過度の国際取引による絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存を図ることの重要性にかんがみ、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律(大正7年法律第32号)及び特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(昭和47年法律第49号)に定めるもののほか、絶滅のおそれのある野生動植物の譲渡等の規制を行うとともに、その保護を図るための措置について定めるものとする。
(希少野生動植物)
第2条 この法律において「希少野生動植物」とは、本邦又は本邦以外の地域において過度の国際取引による絶滅のおそれのある野生動植物で政令で定めるもの(その卵若しくは種子又は加工品で政令で定めるものを含む。)をいう。
 内閣総理大臣は、前項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、自然環境保全審議会の意見を聴かなければならない。
(希少野生動植物の譲渡等の禁止)
第3条 希少野生動植物は、譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受けてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
1.環境庁長官が、総理府令で定める基準に従い、学術研究、繁殖その他の事由により特に必要であり、かつ、適切であると認めて許可をした場合
2.第6条第1項の規定による登録を受けた希少野生動植物を譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受ける場合
3.希少野生動植物の輸出又は輸入に直接伴つて譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受ける場合
4.希少野生動植物を譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受ける場合におけるその当事者の一方又は双方が国の機関であるとき。
 前項第1号の許可を受けようとする者は、総理府令で定めるところにより、環境庁長官に許可の申請をしなければならない。
 第1項第1号の許可には、条件を付するととができる。
 前項の条件は、第1項第1号の許可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受ける者に不当な義務を課することになるものであつてはならない。
(陳列の禁止)
第4条 希少野生動植物は、販売の目的で陳列してはならない。ただし、第6条第1項の規定による登録を受けたものについては、この限りでない。
(措置命令)
第5条 環境庁長官は、第3条第3項の規定により付された許可の条件に違反している者に対して、当該許可に係る希少野生動植物の保護のために必要があると認めるときは、飼養施設の改善その他の必要な措置をとるべきことを令ずることができる。
 環境庁長官は、前条の規定に違反して希少野生動植物の陳列が行われているときは、当該陳列を行つている者に対して、その中止その他必要な措置を命ずることができる。
(希少野生動植物の登録)
第6条 環境庁長官は、希少野生動植物で商業的目的で繁殖されたものであることその他の政令で定める要件に該当するものの登録をするものとする。
 前項の登録を受けようとする者は、総理府令で定めるところにより、環境庁長官に登録の申請をしなければならない。
 環境庁長官は、第1項の規定による登録をしたときは、申請者に対し、総理府令で定めるところにより、登録票を交付しなければならない。
 登録を受けた希少野生動植物を所持する者は、当該希少野生動植物の登録票を喪失し、又は盗取されたときは、総理府令で定めるところにより、環境庁長官に登録票の再交付を申請することができる。
 環境庁長官は、前項の申請があつたときは、総理府令で定めるところにより、登録票を再交付するものとする。
(登録を受けた希少野生動植物の譲渡等)
第7条 登録を受けた希少野生動植物を譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受ける者は、当該希少野生動植物の登録票とともにしなければならない。
 登録票は、当該登録票に係る希少野生動植物とともにする場合を除いては、譲り渡し、若しくは譲り受け、又は引き渡し、若しくはその引渡しを受けてはならない。
 登録を受けた希少野生動植物を譲り受け、又はその引渡しを受けた者は、総理府令で定めるところにより、30日以内に環境庁長官にその旨を届け出なければならない。
(登録票の返納等)
第8条 登録を受けた希少野生動植物を所持する者は、次の各号の一に該当するに至つた場合においては、30日以内に登録票(第2号の場合にあつては、回復した登録票)を環境庁長官に返納しなければならない。
1.当該希少野生動植物を喪失し、若しくは盗取されたことにより、又はその他の理由により所持しないこととなつた場合(登録票とともに当該希少野生動植物を譲り渡し、又は引き渡した場合を除く。)
2.登録票の再交付を受けた場合において、喪失し、又は盗取された登録票を回復したとき。
 第6条第4項及び第5項の規定は、登録を受けた希少野生動植物を喪失し、又は盗取された者が、前項の規定により登録票を環境庁長官に返納した後、当該希少野生動植物を回復した場合について準用する。
(登録票の備付け)
第9条 登録を受けた希少野生動植物を販売の目的で陳列する場合には、登録票を備え付けておかなければならない。
(他の法律による処分との調整)
第10条 特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律第2条第1項に規定する特殊鳥類又はその卵である希少野生動植物については、同法第3条第1項ただし書の許可を受けた場合には、第3条第1項第1号の許可があつたものとみなす。
 特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律第3条第2項の規定により付された同条第1項ただし書の許可の条件は、第3条第3項の規定により付された同条第1項第1号の許可の条件とみなす。
(立入検査)
第11条 環境庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、第3条第1項第1号の許可を受けた者又は希少野生動植物を販売の目的で陳列している者に対し、当該希少野生動植物の状況その他必要な事項の報告を求め、又はその職員をして、希少野生動植物の保管されているこれらの者の土地、店舗、事業所等に立ち入り、当該希少野生動植物若しくは飼養施設その他必要な物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(希少野生動植物の保護)
第12条 環境庁長官は、広報活動等を通じて、希少野生動植物の種の保存の重要性について、国民の理解を深めるよう適切な措置を講じなければならない。
 希少野生動植物を所持する者は、当該希少野生動植物の種を保存することの重要性を自覚し、これを適切に管理しなければならない。
 環境庁長官は、希少野生動植物の所持者に対して、当該希少野生動植物の保護を図るため必要があると認めるときは、飼養施設の改善その他の必要な措置について助言し、又は適当な飼養施設等のあつせんその他の措置を講ずることができる。
(国庫に帰属した希少野生動植物についての措置)
第13条 関係行政機関の長は、法令の規定により国庫に帰属した希少野生動植物について必要な措置を講じなければならない。
(協議)
第14条 環境庁長官は、第3条第1項第1号又は第6条第2項の総理府令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、農林水産大臣及び通商産業大臣に協議しなければならない。
(経過措置)
第15条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(罰則)
第16条 次の各号の一に該当する者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
1.第3条第1項の規定に違反した者
2.第5条第1項又は第2項の規定による命令に違反した者
3.偽りその他不正の手段により第6条第1項の規定による登録を受けた者
第17条 次の各号の一に該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
1.第3条第3項の規定により付された許可の条件に違反した者
2.第4条の規定に違反した者
第18条 次の各号の一に該当する者は、10万円以下の罰金に処する。
1.偽りその他不正の手段により第6条第5項(第8条第2項において準用する場合を含む。)の規定による登録票の再交付を受けた者
2.第7条第1項若しくは第2項、第8条第1項又は第9条の規定に違反した者
3.第7条第3項の規定による届出をしなかつた者
4.第11条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第19条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第2条並びに次項及び附則第3項の規定は、公布の日から施行する。
昭和62年12月1日(昭62政374)
(自然環境保全法の一部改正)
 自然環境保全法(昭和47年法律第85号)の一部を次のように改正する。
第13条第2項中
「及び特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(昭和47年法律第49号)」を「、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(昭和47年法律第49号)及び絶滅のおそれのある野生動植物の譲渡の規制等に関する法律(昭和62年法律第58号)」に改める。
(環境庁設置法の一部改正)
 環境庁設置法(昭和46年法律第88号)の一部を次のように改正する。
第4条第7号中
「及び特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(昭和47年法律第49号)」を「、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(昭和47年法律第49号)及び絶滅のおそれのある野生動植物の譲渡の規制等に関する法律(昭和62年法律第58号)」に改める。