扶養義務の準拠法に関する法律
昭和61・6・12・法律 84号==
改正平成18・6・21・法律 78号−−
第1条 この法律は、夫婦、親子その他の親族関係から生ずる扶養の義務(以下「扶養義務」という。)の準拠法に関し必要な事項を定めるものとする。
第2条 扶養義務は、扶養権利者の常居所地法によつて定める。ただし、扶養権利者の常居所地法によればその者が扶養義務者から扶養を受けることができないときは、当事者の共通本国法によつて定める。
2 前項の規定により適用すべき法によれば扶養権利者が扶養義務者から扶養を受けることができないときは、扶養義務は、日本法によつて定める。
第3条 傍系親族間又は姻族間の扶養義務は、扶養義務者が、当事者の共通本国法によれば扶養権利者に対して扶養をする義務を負わないことを理由として異議を述べたときは、
前条の規定にかかわらず、その法によつて定める。当事者の共通本国法がない場合において、扶養義務者が、その者の常居所地法によれば扶養権利者に対して扶養をする義務を負わないことを理由として異議を述べたときも、同様とする。
第4条 離婚をした当事者間の扶養義務は、
第2条の規定にかかわらず、その離婚について適用された法によつて定める。
2 前項の規定は、法律上の別居をした夫婦間及び婚姻が無効とされ、又は取り消された当事者間の扶養義務について準用する。
第5条 公的機関が扶養権利者に対して行つた給付について扶養義務者からその費用の償還を受ける権利は、その機関が従う法による。
第6条 扶養権利者のためにその者の扶養を受ける権利を行使することができる者の範囲及びその行使をすることができる期間並びに
前条の扶養義務者の義務の限度は、扶養義務の準拠法による。
第7条 当事者が、地域的に、若しくは人的に法を異にする国に常居所を有し、又はその国の国籍を有する場合には、
第2条第1項及び
第3条第1項の規定の適用については、その国の規則に従い指定される法を、そのような規制がないときは当事者に最も密度な関係がある法を、当事者の常居所地は又は本国法とする。
第8条 外国法によるべき場合において、その規定の適用が明らかに公の秩序に反するときは、これを適用しない。
2 扶養の程度は、適用すべき外国法に別段の定めがある場合においても、扶養権利者の需要及び扶養義務者の資力を考慮して定める。
附 則
1 この法律は、扶養義務の準拠法に関する条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
2 この法律の施行前の期間に係る扶養義務については、なお従前の例による。
3 法例(明治31年法律第10号)の一部を次のように改正する。
第21条を次のように改める。
第31条に第1項として次の1項を加える。
本法ハ夫婦、親子其他ノ親族関係ニ因リテ生ズル扶養ノ義務ニ付テハ之ヲ適用セズ
