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南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律

【目次】
  昭和57・5・28・法律 58号==
廃止平成9・5・28・法律 61号--
(目的)
第1条 この法律は、南極地域の動物相及び植物相の保有を図ることの重要性にかんがみ、南極条約協議国会議が南極条約第9条1の規定に基づき勧告した南極地域の動物相及び植物相の保存のための措置(以下単に「勧告措置」という。)を実施するために必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「南極地域」とは、南緯60度以南の陸域(氷棚の部分を含む。)をいう。
 この法律において「南極哺乳類」とは、南極地域及びその周辺の海域に生息する哺乳類のうち勧告措置に係るものとして外務省令で定めるものをいう。
 この法律において「南極鳥類」とは、南極地域及びその周辺の海域に生息する鳥類のうち勧告措置に係るものとして外務省令で定めるものをいう。
 この法律において「特別保護地区」とは、生態系の保存が学術的に特に重要なものとして南極条約協議国会議が指定した地区で外務省令で定めるものをいう。
(行為の制限等)
第3条 国民は、次に掲げる行為をしてはならない。
1.南極地域において、南極哺乳類若しくは南極鳥類を捕獲し、殺し若しくは傷つけること又は南極鳥類の卵を採取し若しくは傷つけること。
2.南極地域に動物又は植物(果実その他通常食用に供されるものを除く。)を持ち込むこと。
3.特別保護地区に立ち入ること又は特別保護地区に生育している植物を採取し若しくは傷つけること。
 前項に定めるもののほか、国民は、南極地域において、南極哺乳類又は南極鳥類の生息状態及び生息環境に影響を及ぼすおそれのある行為をしてはならない。
(適用除外)
第4条 前条第1項の規定は、次に掲げる行為については、適用しない。
1.国が南極地域において実施する科学的調査に従事する者が、当該科学的調査のために行う行為
2.南極条約第7条1に規定する監視員として指名された者が、当該監視員として行う行為
3.その他学術研究、博物館資料の収集等の必要に基づき外務大臣の許可を受けた者が、当該許可を受けたところに従つて南極地域において行う行為
第5条 前条第3号の許可を受けようとする者は、外務省令で定めるところにより、その行おうとする行為その他必要な事項を記載した申請書を外務大臣に提出しなければならない。
 外務大臣は、前項の申請書の提出があつたときは、必要に応じ、文部大臣に協議するものとする。
 前条第3号の許可には、条件を付し、又はこれを変更することができる。
 外務大臣は、前条第3号の許可をしたときは、外務省令で定めるところにより、許可を受ける者に対し許可証を交付する。
 前各項に定めるもののほか、前条第3号の許可に関し必要な事項は、外務省令で定める。
(報告)
第6条 外務大臣は、南極地域の動物相及び植物相の保存のために必要があると認めるときは、第4条第3号の許可を受けた者に対して、当該許可に係る行為について報告を求めることができる。
(周知)
第7条 外務大臣は、勧告措置の概要を官報で公示するほか、南極地域に渡航する者その他の関係者にこの法律(これに基づく命令を含む。)の要旨の周知を図るため、適当な措置をとるものとする。
(経過措置)
第8条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(罰則)
第9条 次の各号の一に該当する者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
1.第3条第1項の規定に違反した者
2.第5条第3項の規定により付された許可の条件に違反した者
第10条 第6条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、10万円以下の罰金に処する。
第11条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。
昭和57年11月1日(昭57政290)
(外務省設置法の一部改正)
 外務省設置法(昭和26年法律第283号)の一部を次のように改正する。
第12条第4号の次に次の1号を加える。
5.南極地域の動物相及び植物相の保存に関する法律(昭和57年法律第58号)の施行に関すること。