漁業経営の改善及び再建整備に関する特別措置法
昭和51・6・1・法律 43号
改正平成9・6・20・法律 96号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成13・4・25・法律 35号−−
改正平成13・6・29・法律 89号−−
改正平成14・5・31・法律 54号−−
改正平成14・6・19・法律 73号−−
改正平成14・6・19・法律 75号−−
改正平成17・3・31・法律 16号−−
改正平成17・7・26・法律 87号−−
改正平成18・3・31・法律 10号−−
改正平成19・5・25・法律 58号(未)(施行=平20年10月1日)
第1条 この法律は、漁業の経済的諸条件の著しい変動、漁業を取り巻く国際環境の変化等に対処するため、漁業経営の改善、漁業経営の維持が困難な中小漁業者がその漁業経営の再建を図るため緊急に必要とする資金の融通の円滑化、特定の業種に係る漁業についての整備の推進等の措置を講ずることにより、効率的かつ安定的な漁業経営の育成を図ることを目的とする。
第2条 この法律において「漁業経営の改善」とは、漁業者が、漁船その他の施設の整備、生産方式の合理化、経営管理の合理化その他の措置を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ることをいう。
2 この法律において「中小漁業者」とは、次に掲げる者をいう。
1.漁業を営む個人又は会社であつて、その常時使用する従業者の数が300人以下であり、かつ、その使用する漁船(漁船法(昭和25年法律第178号)
第2条第1項に規定する漁船をいう。)の合計総トン数が3000トン以下であるもの
2.漁業を営む漁業協同組合
3.漁業生産組合
第3条 農林水産大臣は、漁業経営の改善に関する指針(以下「改善指針」という。)を定めなければならない。
2 改善指針には、次に掲げる事項について定めるものとする。
1.漁業の経済的諸条件の著しい変動、漁業を取り巻く国際環境の変化等に対処するために行う漁業経営の改善に関する事項
2.漁業経営の改善の内容に関する事項
3.漁業経営の改善の実施方法に関する事項
4.その他漁業経営の改善に当たつて配慮すべき事項
3 農林水産大臣は、改善指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、水産政策審議会の意見を聴かなければならない。
4 農林水産大臣は、改善指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
第4条 漁業者及び漁業協同組合等(漁業者を直接又は間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とする漁業協同組合その他の政令で定める法人をいう。以下同じ。)は、農林水産省令で定めるところにより、単独で又は共同で行おうとする漁業経営の改善に関する計画(個人である漁業者がその経営組織を変更してその者又はその者の営む漁業に従事する者を主たる組合員、社員又は株主とする法人(株式会社にあつては、公開会社(会社法(平成17年法律第86号)第2条第5号に規定する公開会社をいう。)でないものに限る。第9条第1号及び第10条第1項において同じ。)を設立しようとする場合にあつては、当該法人が行う漁業経営の改善に関するものを含む。以下「改善計画」という。)を作成し、これを、次の各号に掲げる改善計画以外の改善計画にあつては農林水産大臣に、次の各号に掲げる改善計画にあつては当該各号に定める都道府県知事に提出して、その改善計画が適当である旨の認定を受けることができる。ただし、漁業者又は漁業協同組合等が共同で改善計画を作成した場合にあつては、農林水産省令で定めるところにより、代表者を定め、これを農林水産大臣又は都道府県知事に提出するものとする。
1.政令で定める業種以外の業種に係る漁業を主として営む漁業者が単独で作成した改善計画 当該漁業者の住所地を管轄する都道府県知事
2.特定漁業協同組合等(前号の漁業者を主たる構成員とする漁業協同組合等であつてその定款に地区が定められているもののうちその地区が一の都道府県の区域を超えないもの及び同号の漁業者を主たる構成員とする漁業協同組合等であつてその行う事業が一の都道府県の区域内に限られるものをいう。)が単独で作成した改善計画 当該都道府県知事
3.漁業者又は漁業協同組合等が共同で作成した改善計画であつて、その代表者が第1号の漁業者又は前号の特定漁業協同組合等からなり、かつ、当該漁業者の住所地をその区域に含む都道府県又は当該特定漁業協同組合等に係る都道府県が同一であるもの 当該都道府県知事
2 改善計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1.漁業経営の改善の目標
2.漁業経営の改善による経営の向上の程度を示す指標
3.漁業経営の改善の内容及び実施時期
4.漁業経営の改善を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
3 農林水産大臣又は都道府県知事は、第1項の認定の申請があつた場合において、その改善計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、同項の認定をするものとする。
1.前項第1号から第3号までに掲げる事項が改善指針に照らして適切なものであること。
2.前項第3号及び第4号に掲げる事項が漁業経営の改善を確実に遂行するため適切なものであること。
4 前3項に規定するもののほか、改善計画の認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第5条 漁業経営の維持が困難報となつており、又は困難となるおそれの大きい中小漁業者(前条第1項第1号の政令で定める業種に係る漁業を主として営むものに限る。)であつてその漁業経営の再建を図ろうとするものは、農林水産省令で定めるところにより、漁業経営再建計画(以下「再建計画」という。)を作成し、これを農林水産大臣に提出して、その再建計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 再建計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1.漁業経営の状況
2.資産及び負債の状況
3.収入及び支出の状況
4.収入及び支出の改善措置その他の漁業経営の再建を図るために必要な措置の概要
5.前号の措置に必要な資金の調達及び償還に関する事項
6.その他農林水産省令で定める事項
3 農林水産大臣は、第1項の認定の申請があつた場合において、その再建計画が、申請者の漁業経営の再建を図るために適切なものであることその他の政令で定める基準に該当するものであると認めるときは、同項の認定をするものとする。
4 前3項に規定するもののほか、再建計画の認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第6条 その業種に係る漁業に関連する国際環境の変化、水産資源の状況等に照らし当該漁業に使用される漁船の隻数の縮減その他当該漁業の整備を行うことが必要であるものとして政令で定める業種に係る漁業を営む漁業者を構成員とする漁業協同組合その他の政令で定める法人は、その構成員である漁業者が営む当該漁業に使用される漁船の隻数の縮減その他の漁業の整備に関する事業(以下「整備事業」という。)について整備計画を作成し、これを農林水産大臣に提出して、その整備計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 整備計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1.整備事業の目標
2.整備事業の内容及び実施時期
3.整備事業を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
3 農林水産大臣は、第1項の認定の申請があつた場合において、その整備計画が、当該漁業の存立を図るため必要なものであることその他の政令で定める基準に該当するものであると認めるときは、同項の認定をするものとする。
4 前3項に規定するもののほか、整備計画の認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第7条 国及び都道府県は、
第4条第1項又は前条第1項の認定に係る改善計画又は整備計画の達成のために必要な助言、指導及び資金の融通のあつせんその他の援助を行うように努めるものとする。
第8条 政府は、
第4条第1項第1号の政令で定める業種に係る漁業を営む中小漁業者を構成員とする漁業協同組合連合会(水産業協同組合法(昭和23年法律第242号)
第87条第1項第3号及び第4号の事業を行う漁業協同組合連合会を除く。)その他の農林水産大臣が指定する法人に対し、予算の範囲内で、政令で定めるところにより、当該法人が、同法
第11条第1項第3号の事業を行う漁業協同組合、同法
第87条第1項第3号及び第4号の事業を行う漁業協同組合連合会、農林中央金庫その他政令で定める金融機関(以下「融資機関」という。)との契約により当該融資機関が貸し付けた資金につき利子補給を行うのに要する経費の全部又は一部を補助することができる。
2 前項に規定する資金は、融資機関が、
第5条第1項の認定を受けた中小漁業者に対し、当該中小漁業者が当該認定に係る再建計画に従い、国定した債務の返済その他の漁業経営の再建を図るために必要な債務の整理を行うのに緊急に必要な資金として、利率年6.5パーセント以内及び政令で定めるその他の条件で貸し付ける資金とする。
第9条 農林漁業金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫は、次の各号に掲げる者に対し、その者の申請に基づき、農林漁業金融公庫法(昭和27年法律第355号)又は沖協振興開発金融公庫法(昭和47年法律第31号)で定めるところにより、当該各号に定める資金の貸付けを行うものとする。
1.第4条第1項の認定を受けた漁業者(当該認定に係る改善計画に従い設立された法人を含む。第15条第1項において同じ。)又は漁業協同組合等 当該認定に係る改善計画に従い漁業経営の改善のための措置を行うために必要な資金
2.
第6条第1項の認定を受けた法人、その構成員である漁業者であつて当該認定に係る漁業を営むもの又は当該漁業者を構成員とする政令で定める法人当該認定に係る整備計画に従い整備事業を実施するために必要な資金
第10条 第4条第1項の認定を受けた個人である漁業者であつて漁業法(昭和24年法律第267号)第6条第2項に規定する定置漁業権又は区画漁業権を有する者が、当該認定に係る改善計画に従いその経営組織を変更してその者又はその者の営む当該漁業権の内容たる漁業に従事する者を主たる組合員、社員又は株主とする法人を設立し、当該漁業権を、その内容たる漁業を営むために当該法人に譲渡する場合において、当該漁業権の免許をした都道府県知事の認可を受けたときは、同法第26条第1項本文の規定は、適用しない。
2 前項の認可の申請があつたときは、都道府県知事は、海区漁業調整委員会の意見を聴かなければならない。
第12条 政府は、漁業を取り巻く国際環境の変化等に対処するために実施された漁船の隻数の縮減に伴い離職を余儀なくされた者の就職を促進するため、就職のあつせん、職業訓練の実施その他の措置を講ずるように努めるものとする。
第13条 政府は、他の法令の規定に基づき支給するものを除くほか、前条に規定する者のうち政令で定める業種に係る漁業に従事していた者であつて船員職業安定法(昭和23年法律第130号)
第6条第1項に規定する船員となろうとするものがその有する能力に適合する職業に就くことを容易にし、及び促進するため、求職者又は事業主に対して、次に掲げる給付金(以下「職業転換給付金」という。)を支給することができる。
1.求職者の求職活動の促進とその生活の安定とを図るための給付金
2.求職者の知識及び技能の習得を容易にするための給付金
3.就職又は知識若しくは技能の習得をするための移転に要する費用に充てるための給付金
4.前3号に掲げる給付金以外の給付金であつて、政令で定めるもの
2 職業転換給付金の支給に関し必要な基準は、国土交通省令で定める。
3 前項の基準の作成及びその運用に当たつては、他の法令の規定に基づき支給する給付金でこれに類するものとの関連を十分に参酌し、求職者の雇用が促進されるように配慮しなければならない。
第14条 雇用対策法(昭和41年法律第132号)
第21条及び
第22条の規定は、職業転換給付金について準用する。
第15条 農林水産大臣又は都道府県知事は、第4条第1項の認定を受けた漁業者又は漁業協同組合等に対し、改善計画の実施状況について必要な報告を求めることができる。
2 農林水産大臣は、
第5条第1項の認定を受けた中小漁業者に対し、再建計画の実施状況について必要な報告を求めることができる。
3 農林水産大臣は、
第6条第1項の認定を受けた法人に対し、整備計画の実施状況について必要な報告を求めることができる。
4 地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)は、職業転換給付金の支給を受け、又は受けた者から当該給付金の支給に関し必要な事項について報告を求めることができる。
第16条 前条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、30万円以下の罰金に処する。
第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑を科する。
