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刑事訴訟法の一部を改正する法律

  昭和51・5・21・法律 23号  


刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の一部を次のように改正する。

目次第1編中
「第15章 訴訟費用」を
「第15章 訴訟費用
 第16章 費用の補償」に改める。

第181条第3項中
「取下」を「取下げ」に改め、
同項に次のただし書を加える。
ただし、被告人の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、この限りでない。

第1編中
第15章の次に次の1章を加える。
第16章 費用の補償
第188条の2 無罪の判決が確定したときは、国は、当該事件の被告人であつた者に対し、その裁判に要した費用の補償をする。ただし、被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。
  被告人であつた者が、捜査又は審判を誤らせる目的で、虚偽の自白をし、又は他の有罪の証拠を作ることにより、公訴の提起を受けるに至つたものと認められるときは、前項の補償の全部又は一部をしないことができる。
  第188条の5第1項の規定による補償の請求がされている場合には、第188条の4の規定により補償される費用については、第1項の補償をしない。
第188条の3 前条第1項の補償は、被告人であつた者の請求により、無罪の判決をした裁判所が、決定をもつてこれを行う。
  前項の請求は、無罪の判決が確定した後6箇月以内にこれをしなければならない。
  補償に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
第188条の4 検察官のみが上訴をした場合において、上訴が棄却され又は取り下げられて当該上訴に係る原裁判が確定したときは、これによつて無罪の判決が確定した場合を除き、国は、当該事件の被告人又は被告人であつた者に対し、上訴によりその審級において生じた費用の補償をする。ただし、被告人又は被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。
第188条の5 前条の補償は、被告人又は被告人であつた者の請求により、当該上訴裁判所であつた最高裁判所又は高等裁判所が、決定をもつてこれを行う。
  前項の請求は、当該上訴に係る原裁判が確定した後2箇月以内にこれをしなければならない。
  補償に関する決定で高等裁判所がしたものに対しては、第428条第2項の異議の申立てをすることができる。この場合には、即時抗告に関する規定をも準用する。
第188条の6 第188条の2第1項又は第188条の4の規定により補償される費用の範囲は、被告人若しくは被告人であつた者又はそれらの者の弁護人であつた者が公判準備及び公判期日に出頭するに要した旅費、日当及び宿泊料並びに弁護人であつた者に対する報酬に限るものとし、その額に関しては、刑事訴訟費用に関する法律の規定中、被告人又は被告人であつた者については証人、弁護人であつた者については弁護人に関する規定を準用する。
  裁判所は、公判準備又は公判期日に出頭した弁護人が2人以上あつたときは、事件の性質、審理の状況その他の事情を考慮して、前項の弁護人であつた者の旅費、日当及び宿泊料を主任弁護人その他一部の弁護人に係るものに限ることができる。
第188条の7 補償の請求その他補償に関する手続、補償と他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡又は差押え及び被告人又は被告人であつた者の相続人に対する補償については、この法律に特別の定めがある場合のほか、刑事補償法(昭和25年法律第1号)第1条に規定する補償の例による。

第368条から第371条までを次のように改める。
第368条から第371条まで 削除
附 則
 
 この法律は、公布の日から起算して90日を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
昭和51年7月1日(昭51政162)
 
 この法律の施行前に生じた訴訟費用については、この法律による改正後の刑事訴訟法第181条第3項ただし書の規定は、適用しない。
 
 この法律による改正後の刑事訴訟法第188条の2の規定は、この法律の施行後に無罪の判決が確定した事件につきこの法律の施行前に生じた費用についても適用する。
 
 検察官のみが上訴をした場合において、その上訴がこの法律の施行前に棄却され又は取り下げられたときは、上訴によりその審級において生じた費用の補償については、なお従前の例による。
 
 この法律による改正前の刑事訴訟法第370条第1項の規定による補償の請求及び前項の規定により従前の例によることとされる補償の請求がされている場合には、改正前の同法第368条の規定及び同条の規定の例により補償される費用については、改正後の同法第188条の2第1項の補償をしない。

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