houko.com 

自然環境保全法

【目次】
  昭和四七年 六月二二日法律第 八五号==
改正昭和四八年 九月 一日法律第 七三号--
改正昭和五三年 七月 五日法律第 八七号--
改正昭和六二年 六月 二日法律第 五八号--
改正平成 二年 六月 五日法律第 二六号--
改正平成 三年 五月二一日法律第 七九号--
改正平成 四年 六月 五日法律第 七五号--
改正平成 四年 六月 五日法律第 七五号--
改正平成 五年一一月一九日法律第 九二号--
改正平成一一年 七月一六日法律第 八七号--
改正平成一一年 七月一六日法律第一〇二号--
改正平成一一年一二月二二日法律第一六〇号--(施行=平13年1月6日)
改正平成一四年 七月一二日法律第 八八号--
改正平成一六年 六月 九日法律第 八四号--
改正平成一七年 四月二七日法律第 三三号--
改正平成二一年 六月 三日法律第 四七号==(施行=平22年4月1日)
改正平成二三年 五月 二日法律第 三七号--(施行=平23年5月2日)
改正平成二三年 八月三〇日法律第一〇五号--(施行=平23年11月30日)
改正平成二六年 五月三〇日法律第 四六号--(施行=平27年5月29日)
改正平成二六年 六月一三日法律第 六九号--(施行=平28年4月1日)

第一章 総 則

(目的)
第一条 この法律は、自然公園法(昭和三十二年法律第百六十一号)その他の自然環境の保全を目的とする法律と相まつて、自然環境を保全することが特に必要な区域等の生物の多様性の確保その他の自然環境の適正な保全を総合的に推進することにより、広く国民が自然環境の恵沢を享受するとともに、将来の国民にこれを継承できるようにし、もつて現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
《改正》平21法047
(国等の責務)
第二条 国、地方公共団体、事業者及び国民は、環境基本法(平成五年法律第九十一号)第三条から第五条までに定める環境の保全についての基本理念にのつとり、自然環境の適正な保全が図られるように、それぞれの立場において努めなければならない。
(財産権の尊重及び他の公益との調整)
第三条 自然環境の保全に当たつては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、国土の保全その他の公益との調整に留意しなければならない。
(基礎調査の実施)
第四条 国は、おおむね五年ごとに地形、地質、植生及び野生動物に関する調査その他自然環境の保全のために講ずべき施策の策定に必要な基礎調査を行うよう努めるものとする。
(地域開発施策等における配慮)
第五条 国は、地域の開発及び事情その他の自然環境に影響を及ぼすと認められる施策の策定及びその実施に当たつては、自然環境の適正な保全について配慮しなければならない。
第六条から第十一条まで 削除

第二章 自然環境保全基本方針

《章名改正》平11法102
(自然環境保全基本方針)
第一二条 国は、自然環境の保全を図るための基本方針(以下「自然環境保全基本方針」という。)を定めなければならない。
 自然環境保全基本方針には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 自然環境の保全に関する基本構想
二 原生自然環境保全地域及び自然環境保全地域の指定その他これらの地域に係る生物の多様性の確保その他の自然環境の保全に関する施策に関する基本的な事項
三 都道府県自然環境保全地域の指定の基準その他その地域に係る生物の多様性の確保その他の自然環境の保全に関する施策の基準に関する基本的な事項
四 前三号に掲げるもののほか、前二号に掲げる地域と自然公園法その他の自然環境の保全を目的とする法律に基づく地域との調整に関する基本方針その他自然環境の保全に関する重要事項
《改正》平21法047
 環境大臣は、自然環境保全基本方針の案を作成して、閣議の決定を求めなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、自然環境保全基本方針の案を作成する場合には、あらかじめ、中央環境審議会の意見をきかなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、第三項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、自然環境保全基本方針を公表しなければならない。
《改正》平11法160
 前三項の規定は、自然環境保全基本方針の変更について準用する。
第一三条 削除

第三章 原生自然環境保全地域

第一節 指定等

(指定)
第一四条 環境大臣は、その区域における自然環境が人の活動によつて影響を受けることなく原生の状態を維持しており、かつ、政令で定める面積以上の面積を有する土地の区域であつて、国又は地方公共団体が所有するもの(森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第二十五条第一項又は第二十五条の二第一項若しくは第二項の規定により指定された保安林(同条第一項後段又は第二項後段において準用する同法第二十五条第二項の規定により指定された保安林を除く。)の区域を除く。)のうち、当該自然環境を保全することが特に必要なものを原生自然環境保全地域として指定することができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 環境大臣は、原生自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ、関係都道府県知事及び中央環境審議会の意見をきかなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、原生自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該区域内の土地を、国が所有する場合にあつては当該土地を所管する行政機関の長の、地方公共団体が所有する場合にあつては当該地方公共団体の同意を得なければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、原生自然環境保全地域を指定する場合には、その旨及びその区域を官報で公示しなければならない。
《改正》平11法160
 原生自然環境保全地域の指定は、前項の規定による公示によつてその効力を生ずる。
 第二項、第四項及び前項の規定は原生自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、第三項の規定は原生自然環境保全地域の区域の拡張について、それぞれ準用する。
(厚生自然環境保全地域に関する保全計画の決定)
第一五条 原生自然環境保全地域に関する保全計画(原生自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は施設に関する計画をいう。以下同じ。)は、環境大臣が関係都道府県知事及び中央環境審議会の意見をきいて決定する。
《改正》平11法160
 環境大臣は、原生自然環境保全地域に関する保全計画を決定したときは、その概要を官報で公示し、かつ、その原生自然環境保全地域に関する保全計画を一般の閲覧に供しなければならない。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 前二項の規定は、原生自然環境保全地域に関する保全計画の廃止及び変更について準用する。
(原生自然環境保全地域に関する保全事業の執行)
第一六条 原生自然環境保全地域に関する保全事業(原生自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて執行する事業であつて、当該地域における自然環境の保全のための施設で政令で定めるものに関するものをいう。以下同じ。)は、国が執行する。
 地方公共団体は、環境大臣に協議して、原生自然環境保全地域に関する保全事業の一部を執行することができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平23法105

第二節 保 全

(行為の制限)
第一七条 原生自然環境保全地域内においては、次の各号に掲げる行為をしてはならない。ただし、環境大臣が学術研究その他公益上の事由により特に必要と認めて許可した場合又は非常災害のために必要な応急措置として行う場合は、この限りでない。
一 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
二 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
三 鉱物を掘探し、又は土石を採取すること。
四 水面を埋め立て、又は干拓すること。
五 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
六 木竹を伐採し、又は損傷すること。
七 木竹以外の植物を採取し、若しくは損傷し、又は落葉若しくは落枝を採取すること。
八 木竹を植栽すること。
九 木竹以外の植物を植栽し、又は植物の種子をまくこと。
十 動物を捕獲し、若しくは殺傷し、又は動物の卵を採取し、若しくは損傷すること。
十一 動物を放つこと(家畜の放牧を含む。)。
十二 火入れ又はたき火をすること。
十三 廃棄物を捨て、又は放置すること。
十四 屋外において物を集積し、又は貯蔵すること。
十五 車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
十六 前各号に掲げるもののほか、原生自然環境保全地域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 前項ただし書の許可には、当該原生自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、条件を附することができる。
 原生自然環境保全地域内において非常災害のために必要な応急措置として第一項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
《改正》平11法160
 原生自然環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際当該原生自然環境保全地域内において第一項各号に掲げる行為に着手している者は、その指定又は区域の拡張の日から起算して三月間(その期間内に同項ただし書の許可を申請したときは、許可又は不許可の処分があるまでの間)は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
 次の各号に掲げる行為については、第一項及び第三項の規定は、適用しない。
一 原生自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行なう行為
二 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、原生自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
《改正》平11法160
(中止命令等)
第一八条 環境大臣は、原生自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、前条第一項の規定に違反し、又は同条第二項の規定により許可に附せられた条件に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
《改正》平11法160
 環境大臣は、政令で定めるところにより、その職員のうちから自然保護取締官を命じ、前項に規定する権限の一部を行なわせることができる。
《改正》平11法160
 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
(立入制限地区)
第一九条 環境大臣は、原生自然環境保全地域における自然環境の保全のために特に必要があると認めるときは、原生自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、立入制限地区を指定することができる。
《改正》平11法160
 第十四条第三項の規定は立入制限地区の指定及びその区域の拡張について、同条第四項及び第五項の規定は立入制限地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について、それぞれ準用する。
 何人も、立入制限地区に立ち入つてはならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
一 第十七条第一項ただし書の許可を受けた行為(第二十一条第一項後段の規定による協議に係る行為を含む。)を行なうために立ち入る場合
二 非常災害のために必要な応急措置を行なうために立ち入る場合
三 原生自然環境保全地域に関する保全事業を執行するために立ち入る場合
四 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、原生自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるものを行なうために立ち入る場合
五 前各号に掲げるもののほか、環境大臣がやむを得ない事由があると認めて許可した場合
《改正》平11法160
(報告)
第二〇条 環境大臣は、原生自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、第十七条第一項ただし書の許可を受けた者に対して、当該許可を受けた行為の実施状況その他必要な事項について報告を求めることができる。
《改正》平11法160
(国等に関する特例)
第二一条 国の機関又は地方公共団体が行う行為については、第十七条第一項ただし書又は第十九条第三項第五号の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関又は地方公共団体は、その行為をしようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議しなければならない。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平23法105
 国の機関又は地方公共団体は、第十七条第三項の規定により届出を要する行為をしたときは、同項の規定による届出の例により、環境大臣にその旨を通知しなければならない。
《改正》平11法160

第四章 自然環境保全地域

第一節 指定等

(指定)
第二二条 環境大臣は、原生自然環境保全地域以外の区域で次の各号のいずれかに該当するもののうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要なものを自然環境保全地域として指定することができる。
一 高山性植生又は亜高山性植生が相当部分を占める森林又は草原の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が政令で定める面積以上のもの(政令で定める地域にあつては、政令で定める標高以上の標高の土地の区域に限る。)
二 優れた天然林が相当部分を占める森林の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が政令で定める面積以上のもの
三 地形若しくは地質が特異であり、又は特異な自然の現象が生じている土地の区域及びこれと一体となつて自然環境を形成している土地の区域でその面積が政令で定める面積以上のもの
四 その区域内に生存する動植物を含む自然環境が優れた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域でその面積が政令で定める面積以上のもの
五 その海域内に生存する熱帯魚、さんご、海藻その他の動植物を含む自然環境が優れた状態を維持している海域でその面積が政令で定める面積以上のもの
六 植物の自生地、野生動物の生息地その他の政令で定める土地の区域でその区域における自然環境か前各号に掲げる区域における自然環境に相当する程度を維持しているもののうち、その面積が政令で定める面積以上のもの
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 自然公園法第二条第一号に規定する自然公園の区域は、自然環境保全地域の区域に含まれないものとする。
 環境大臣は、自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ、関係地方公共団体の長及び中央環境審議会の意見をきかなければならない。この場合においては、次条第一項に規定する自然環境保全地域に関する保全計画の案についても、あわせて、その意見をきかなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、自然環境保全地域を指定しようとするときは、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、その旨を公告し、その案を当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供しなければならない。
《改正》平11法160
 前項の規定による公告があつたときは、当該区域に係る住民及び利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された案について、環境大臣に意見書を提出することができる。
《改正》平11法160
 環境大臣は、前項の規定により縦覧に供された案について異議がある旨の意見書の提出があつたとき、又は当該自然環境保全地域の指定に関し広く意見をきく必要があると認めたときは、公聴会を開催するものとする。
《改正》平11法160
 第十四条第四項及び第五項の規定は自然環境保全地域の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について、第三項前段の規定は自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、同項後段及び前三項の規定は自然環境保全地域の区域の拡張について、それぞれ準用する。
(自然環境保全地域に関する保全計画の決定)
第二三条 自然環境保全地域に関する保全計画(自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は事業に関する計画をいう。以下同じ。)は、環境大臣が決定する。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 自然環境保全地域に関する保全計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
一 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
二 当該地域における自然環境の特質に即して、特に保全を図るべき土地の区域(以下「特別地区」という。)又は特に保全を図るべき海域(以下「海域特別地区」という。)の指定に関する事項
三 当該地域における自然環境の保全のための規制に関する事項
四 当該地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
《改正》平21法047
 第十五条第二項の規定は自然環境保全地域に関する保全計画の決定、廃止及び変更について、前条第三項前段の規定は自然環境保全地域に関する保全計画の廃止及び変更について、同条第四項から第六項までの規定は自然環境保全地域に関する保全計画の決定及び変更(前項第二号又は第三号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、それぞれ準用する。
(自然環境保全地域に関する保全事業の執行)
第二四条 自然環境保全地域に関する保全事業(自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて執行する事業であつて、当該地域における自然環境の保全のための施設で政令で定めるものに関するものをいう。以下同じ。)は、国が執行する。
 地方公共団体は、環境大臣に協議して、自然環境保全地域に関する保全事業の一部を執行することができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平23法105

第二節 保 全

(特別地区)
第二五条 環境大臣は、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、特別地区を指定することができる。
《改正》平11法160
 第十四条第四項及び第五項の規定は、特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 環境大臣は、特別地区を指定し、又はその区域を拡張するときは、あわせて、当該自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内において次項の許可を受けないで行なうことができる木竹の伐採(第十項に規定する行為に該当するものを除く。)の方法及びその限度を農林水産大臣と協議して指定するものとする。自然環境保全地域に関する保全計画で当該特別地区に係るものの変更(第二十三条第二項第三号に掲げる事項に係る変更以外の変更を除く。)をするときも、同様とする。
《改正》平11法160
 特別地区内においては、次に掲げる行為は、環境大臣の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、第一号若しくは第六号に掲げる行為で森林法第二十五条第一項若しくは第二項若しくは第二十五条の二第一項若しくは第二項の規定により指定された保安林の区域若しくは同法第四十一条の規定により指定された保安施設地区(第二十八条第一項において「保安林等の区域」という。)内において同法第三十四条第二項(同法第四十四条において準用する場合を含む。)の許可を受けた者が行う当該許可に係るもの、第二号に掲げる行為で前項の規定により環境大臣が指定する方法により当該限度内において行うもの又は第三号に掲げる行為で森林の整備及び保全を図るために行うものについては、この限りでない。
一 第十七条第一項第一号から第五号までに掲げる行為
二 木竹を伐採すること。
三 環境大臣が指定する区域内において木竹を損傷すること。
四 環境大臣が指定する区域内において当該区域が本来の生育地でない植物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして環境大臣が指定するものを植栽し、又は当該植物の種子をまくこと。
五 環境大臣が指定する区域内において当該区域が本来の生息地でない動物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして環境大臣が指定するものを放つこと(当該指定する動物が家畜である場合における当該家畜である動物の放牧を含む。)。
六 環境大臣が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺一キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
七 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち環境大臣が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
八 前各号に掲げるもののほか、特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 第十七条第二項の規定は、前項の許可について準用する。
 環境大臣は、第四項各号に掲げる行為で環境省令で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
《改正》平11法160
 特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第四項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
《改正》平11法160
 第四項の規定により同項各号に掲げる行為が規制されることとなつた時において既に当該行為に着手している者は、その規制されることとなつた日から起算して六月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
《改正》平21法047
 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について環境大臣に届け出たときは、第四項の許可を受けたものとみなす。
《改正》平11法160
10 次の各号に掲げる行為については、第四項及び第七項の規定は、適用しない。
一 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
二 認定生態系維持回復事業等(第三十条の三第一項の規定により行われる生態系維持回復事業及び同条第二項の確認又は同条第三項の認定を受けた生態系維持回復事業をいう。以下同じ。)として行う行為
三 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
四 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
《改正》平11法160
《改正》平21法047
(野生動植物保護地区)
第二六条 環境大臣は、特別地区内における特定の野生動植物の保護のために特に必要があると認めるときは、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、当該保護すべき野生動植物の種類ごとに、野生動植物保護地区を指定することができる。
《改正》平11法160
 第十四条第四項及び第五項の規定は、野生動植物保護地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 何人も、野生動植物保護地区内においては、当該野生動植物保護地区に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷してはならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
一 前条第四項の許可を受けた行為(第三十条において準用する第二十一条第一項後段の規定による協議に係る行為を含む。)を行うためにする場合
二 非常災害のために必要な応急措置を行うためにする場合
三 自然環境保全地域に関する保全事業を執行するためにする場合
四 認定生態系維持回復事業等を行うためにする場合
五 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるものを行うためにする場合
六 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるものを行うためにする場合
七 前各号に掲げるもののほか、環境大臣が特に必要があると認めて許可した場合
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 第十七条第二項の規定は、前項第七号の許可について準用する。
《改正》平21法047
(海域特別地区)
第二七条 環境大臣は、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、海域特別地区を指定することができる。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 第十四条第四項及び第五項の規定は、海域特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
《改正》平21法047
 海域特別地区内においては、次の各号に掲げる行為は、環境大臣の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為又は第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる行為で漁具の設置その他漁業を行うために必要とされるものについては、この限りでない。
一 工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
二 海底の形質を変更すること。
三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
四 海面を埋め立て、又は干拓すること。
五 環境大臣が指定する区域内において、熱帯魚、さんご、海藻その他の動植物で、当該区域ごとに環境大臣が農林水産大臣の同意を得て指定するものを捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷すること。
六 物を係留すること。
七 環境大臣が指定する区域内において当該区域ごとに指定する期間内に動力船を使用すること。
八 前各号に掲げるもののほか、海域特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 第十七条第二項の規定は、前項の許可について準用する。
 環境大臣は、第三項各号に掲げる行為で環境省令で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
《改正》平11法160
 海域特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第三項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 第三項の規定により同項各号に掲げる行為が規制されることとなつた時において既に当該行為に着手している者は、その規制されることとなつた日から起算して六月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
《改正》平21法047
 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について環境大臣に届け出たときは、第三項の許可を受けたものとみなす。
《改正》平11法160
 次の各号に掲げる行為については、第三項及び第六項の規定は、適用しない。
一 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
二 認定生態系維持回復事業等として行う行為
三 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
四 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
《改正》平11法160
《改正》平21法047
(普通地区)
第二八条 自然環境保全地域の区域のうち特別地区及び海域特別地区に含まれない区域(以下「普通地区」という。)内において次の各号に掲げる行為をしようとする者は、環境大臣に対し、環境省令で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手予定日その他環境省令で定める事項を届け出なければならない。ただし、第一号から第三号までに掲げる行為で森林法第三十四条第二項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者及び第一号から第三号までに掲げる行為で海域内において漁具の設置その他漁業を行うために必要とされるものをしようとする者は、この限りでない。
一 その規模が環境省令で定める基準をこえる建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が環境省令で定める基準をこえるものとなる場合における改築又は増築を含む。)。
二 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地(海底を含む。)の形質を変更すること。
三 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
四 水面を埋め立て、又は干拓すること。
五 特別地区内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 環境大臣は、前項の規定による届出があつた場合において、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して三十日以内に限り、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
《改正》平11法160
 環境大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第一項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
《改正》平11法160
 第一項の規定による届出をした者は、その届出をした日から起算して三十日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
 環境大臣は、当該自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
《改正》平11法160
 次の各号に掲げる行為については、第一項から第三項までの規定は、適用しない。
一 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
二 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
三 認定生態系維持回復事業等として行う行為
四 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
五 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
六 自然環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際着手している行為
《改正》平11法160
《改正》平21法047
(報告及び検査等)
第二九条 環境大臣は、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、第二十五条第四項、第二十六条第三項第七号若しくは第二十七条第三項の許可を受けた者若しくは前条第二項の規定により行為を制限され、若しくは必要な措置をとるべき旨を命ぜられた者に対し、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、自然環境保全地域の区域内の土地若しくは建物内に立ち入り、第二十五条第四項各号、第二十六条第三項本文、第二十七条第三項各号若しくは前条第一項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の自然環境に及ぼす影響を調査させることができる。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に掲示しなければならない。
 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(準用)
第三〇条 第十八条の規定は自然環境保全地域の区域内における行為に対する命令について、第二十一条の規定は当該区域内において国の機関又は地方公共団体が行う行為について、それぞれ準用する。この場合において、第十八条第一項中「前条第一項の規定に違反し、又は同条第二項の規定により許可に附せられた条件」とあるのは「第二十五条第四項、第二十六条第三項若しくは第二十七条第三項の規定に違反し、若しくは第二十五条第五項、第二十六条第四項若しくは第二十七条第四項において準用する第十七条第二項の規定により許可に附せられた条件に違反した者、第二十八条第一項の規定による届出をせず、同項各号に掲げる行為をした者又は同条第二項の規定による処分」と、第二十一条第一項中「第十七条第一項ただし書又は第十九条第三項第五号」とあるのは「第二十五条第四項、第二十六条第三項第七号又は第二十七条第三項」と、同条第二項中「第十七条第三項」とあるのは「第二十五条第七項、第二十七条第六項又は第二十八条第一項」と、「したとき」とあるのは「したとき、又はしようとするとき」と、「同項」とあるのは「これら」と読み替えるものとする。
《改正》平21法047

第三節 生態系維持回復事業

《1節追加》平21法047
(生態系維持回復事業計画)
第三〇条の二 環境大臣及び生態系維持回復事業(自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて行う事業であつて、当該地域における生態系の維持又は回復を図るものをいう。以下同じ。)を行おうとする国の機関の長(以下この条において「環境大臣等」という。)は、生態系維持回復事業の適正かつ効果的な実施に資するため、自然環境保全地域に関する保全計画に基づき、中央環境審議会の意見を聴いて、生態系維持回復事業に関する計画(以下「生態系維持回復事業計画」という。)を定めるものとする。
《追加》平21法047
 生態系維持回復事業計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 生態系維持回復事業の目標
二 生態系維持回復事業を行う区域
三 生態系維持回復事業の内容
四 前三号に掲げるもののほか、生態系維持回復事業が適正かつ効果的に実施されるために必要な事項
《追加》平21法047
 環境大臣等は、生態系維持回復事業計画を定めたときは、その概要を公示しなければならない。
《追加》平21法047
 環境大臣等は、生態系維持回復事業計画を廃止し、又は変更しようとするときは、中央環境審議会の意見を聴かなければならない。
《追加》平21法047
 第三項の規定は、生態系維持回復事業計画の廃止及び変更について準用する。
《追加》平21法047
(生態系維持回復事業の実施)
第三〇条の三 国は、自然環境保全地域における自然環境の保全のため生態系の維持又は回復を図る必要があると認めるときは、生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行うものとする。
《追加》平21法047
 地方公共団体は、環境省令で定めるところにより、その行う生態系維持回復事業について生態系維持回復事業計画に適合する旨の環境大臣の確認を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
《追加》平21法047
 国及び地方公共団体以外の者は、環境省令で定めるところにより、その行う生態系維持回復事業について、その者がその生態系維持回復事業を適正かつ確実に実施することができ、及びその生態系維持回復事業が生態系維持回復事業計画に適合する旨の環境大臣の認定を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
《追加》平21法047
 第二項の確認又は前項の認定を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 生態系維持回復事業を行う区域
三 生態系維持回復事業の内容
四 前三号に掲げるもののほか、環境省令で定める事項
《追加》平21法047
 前項の申請書には、生態系維持回復事業を行う区域を示す図面その他の環境省令で定める書類を添付しなければならない。
《追加》平21法047
 第二項の確認又は第三項の認定を受けた者は、第四項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、地方公共団体にあつては環境大臣の確認を、国及び地方公共団体以外の者にあつては環境大臣の認定を受けなければならない。ただし、環境省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
《追加》平21法047
 前項の確認又は同項の認定を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、変更に係る事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
《追加》平21法047
 第五項の規定は、前項の申請書について準用する。
《追加》平21法047
 第二項の確認又は第三項の認定を受けた者は、第六項ただし書の環境省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を環境大臣に届け出なければならない。
《追加》平21法047
(認定の取消し)
第三〇条の四 環境大臣は、前条第三項の認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の認定を取り消すことができる。
一 生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行つていないと認めるとき。
二 その生態系維持回復事業を適正かつ確実に行うことができなくなつたと認めるとき。
三 前条第六項又は第九項の規定に違反したとき。
四 次条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
五 偽りその他の不正の手段により前条第三項又は第六項の認定を受けたとき。
《追加》平21法047
(報告徴収)
第三〇条の五 環境大臣は、第三十条の三第三項の認定を受けた者に対し、その生態系維持回復事業の実施状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
《追加》平21法047

第四節 雑 則

(実地調査)
第三一条 環境大臣は自然環境保全地域の指定若しくはその区域の拡張、自然環境保全地域に関する保全計画の決定若しくは変更又は自然環境保全地域に関する保全事業の執行に関し、環境大臣以外の国の機関又は地方公共団体の長は自然環境保全地域に関する保全事業の執行に関し、実地調査のため必要があるときは、それぞれその職員に、他人の土地に立ち入り、標識を設置させ、測量させ、又は実地調査の障害となる木竹若しくはかき、さく等を伐採させ、若しくは除去させることができる。ただし、他の法律に実地調査に関する規定があるときは、当該規定の定めるところによる。
《改正》平11法160
 国の機関又は地方公共団体の長は、その職員に前項の規定による行為をさせようとするときは、あらかじめ、土地の所有者(所有者の住所が明らかでないときは、その占有者。以下この条において同じ。)及び占有者並びに木竹又はかき、さく等の所有者にその旨を通知し、意見書を提出する機会を与えなければならない。
 第一項の職員は、日出前及び日没後においては、宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入つてはならない。
 第一項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
 土地の所有者若しくは占有者又は木竹若しくはかき、さく等の所有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げてはならない。
(公害等調整委員会の裁定)
第三二条 第二十五条第四項、第二十七条第三項又は第二十八条第二項の規定による環境大臣の処分に不服がある者は、その不服の理由が鉱業、採石業又は砂利採取業との調整に関するものであるときは、公害等調整委員会に裁定を申請することができる。この場合には、審査請求をすることができない。
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十二条の規定は、前項の処分につき、処分をした行政庁が誤つて審査請求又は再調査の請求をすることができる旨を教示した場合に準用する。
《改正》平26法069
(損失の補償)
第三三条 国は、第二十五条第四項、第二十六条第三項第七号若しくは第二十七条第三項の許可を得ることができないため、第二十五条第五項、第二十六条第四項若しくは第二十七条第四項において準用する第十七条第二項の規定により許可に条件を付されたため、又は第二十八条第二項の規定による処分を受けたため損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
《改正》平21法047
 前項の補償を受けようとする者は、環境大臣にこれを請求しなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣は、前項の規定による請求を受けたときは、補償すべき金額を決定し、当該請求者にこれを通知しなければならない。
《改正》平11法160
 国は自然環境保全地域の指定若しくはその区域の拡張、自然環境保全地域に関する保全計画の決定若しくは変更又は国が行なう自然環境保全地域に関する保全事業の執行に関し、地方公共団体は当該地方公共団体が行なう自然環境保全地域に関する保全事業の執行に関し、第三十一条第一項の規定による当該職員の行為によつて損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
 第二項及び第三項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。この場合において、第二項及び第三項中「環境大臣」とあるのは、「第三十一条第一項に規定する実地調査に関する事務を所掌する大臣又は地方公共団体の長」と読み替えるものとする。
《改正》平11法160
《改正》平11法160
(訴えの提起)
第三四条 前条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定による決定に不服がある者は、その通知を受けた日から六月以内に訴えをもつて補償すべき金額の増額を請求することができる。
《改正》平16法084
 前項の訴えにおいては、国又は地方公共団体を被告とする。
(配慮)
第三五条 自然環境保全地域に関する規定の適用に当たつては、当該地域に係る住民の農林漁業等の生業の安定及び福祉の向上に配慮しなければならない。

第五章 雑 則

(保全事業の執行に要する費用)
第三六条 保全事業(原生自然環境保全地域に関する保全事業及び自然環境保全地域に関する保全事業をいう。以下同じ。)の執行に要する費用は、その保全事業を執行する者の負担とする。
(原因者負担)
第三七条 国又は地方公共団体は、他の工事又は他の行為により保全事業の執行が必要となつた場合においては、その原因となつた工事又は行為について費用を負担する者に、その保全事業の執行が必要となつた限度において、その費用の全部又は一部を負担させることができる。
(受益者負担)
第三八条 国又は地方公共団体は、保全事業の執行により著しく利益を受ける者がある場合においては、その者に、その受益の限度において、その保全事業の執行に要する費用の一部を負担させることができる。
(負担金の徴収方法等)
第三九条 前二条の規定による負担金の徴収方法その他負担金に関して必要な事項は、政令又は条例で定める。
(負担金の強制徴収)
第四〇条 第三十七条又は第三十八条の規定による負担金を納付しない者があるときは、環境大臣又は当該地方公共団体の長は、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。
《改正》平11法160
 前項の場合においては、環境大臣は環境省令で定めるところにより、当該地方公共団体の長は条例で定めるところにより、延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金は、年十四.五パーセントの割合を乗じて計算した額をこえない範囲内で定めなければならない。
《改正》平11法160
 環境大臣又は地方公共団体の長は、第一項の規定による督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、当該負担金が国の収入となる場合にあつては国税の、地方公共団体の収入となる場合にあつては地方税の滞納処分の例により、前二項に規定する負担金及び延滞金を徴収することができる。この場合における負担金及び延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
《改正》平11法160
 延滞金は、負担金に先だつものとする。
(国の補助)
第四一条 国は、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、保全事業を執行する都道府県に対して、その保全事業の執行に要する費用の一部を補助することができる。
(適用除外)
第四二条 第三十六条から前条までの規定は、保全事業のうち他の法律にその執行に要する費用に関して別段の規定がある事業については、適用しない。
《1条削除》平17法033
(協議)
第四三条 環境大臣は、原生自然環境保全地域、自然環境保全地域、立入制限地区、特別地区、野生動植物保護地区若しくは海域特別地区の指定若しくはその区域の拡張をしようとするとき、原生自然環境保全地域に関する保全計画若しくは自然環境保全地域に関する保全計画の決定若しくは変更をしようとするとき、又は第二十五条第六項若しくは第二十七条第五項の環境省令を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
《改正》平11法160
《改正》平21法047
 環境大臣以外の国の機関は、保全事業を執行しようとするときは、環境大臣に協議しなければならない。
《改正》平11法160
(権限の委任)
第四四条 この法律に規定する環境大臣の権限は、環境省令で定めるところにより、地方環境事務所長に委任することができる。
《追加》平17法033

第六章 都道府県自然環境保全地域及び都道府県における自然環境の保全に関する審議会その他の合議制の機関

《章名改正》平11法087
(都道府県自然環境保全地域の指定)
第四五条 都道府県は、条例で定めるところにより、その区域における自然環境が自然環境保全地域に準ずる土地の区域で、その区域の周辺の自然的社会的諸条件からみて当該自然環境を保全することが特に必要なものを都道府県自然環境保全地域として指定することができる。
 自然公園法第二条第一号に規定する自然公園の区域は、都道府県自然環境保全地域の区域に含まれないものとする。
(保全)
第四六条 都道府県は、都道府県自然環境保全地域における自然環境を保全するため、条例で定めるところにより、その区域内に特別地区(野生動植物保護地区を含む。)を指定し、かつ、特別地区(野生動植物保護地区を含む。)内及び都道府県自然環境保全地域の区域のうち特別地区に含まれない区域内における行為につき、それぞれ自然環境保全地域の特別地区(野生動植物保護地区を含む。)又は普通地区における行為に関する第四章第二節の規定による規制の範囲内において必要な規制を定めることができる。この場合においては、当該地域に係る住民の農林漁業等の生業の安定及び福祉の向上に配慮しなければならない。
 都道府県は、前項の規定に基づく条例で第十八条第一項の権限に相当する都道府県知事の権限を定めた場合においては、当該条例で、都道府県知事が同条第二項及び第三項の規定の例によりその職員にその権限の一部を行なわせることができる旨を定めることができる。
 第三十二条の規定は、第一項の規定に基づく条例の規定による処分に対する不服について準用する。
(実地調査)
第四七条 都道府県は、条例で、都道府県自然環境保全地域に関し実地調査のため必要がある場合に、都道府県知事が第三十一条の規定の例によりその職員に他人の土地に立ち入り、同条第一項に規定する標識の設置その他の行為をさせることができる旨を定めることができる。
(損失の補償)
第四八条 都道府県は、第四十六条第一項の規定に基づく条例の規定による処分又は前条の規定に基づく条例の規定による当該職員の行為によつて損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
《1条削除》平23法037
(報告、助言又は勧告)
第四九条 環境大臣は、都道府県に対し、都道府県自然環境保全地域に関し、必要な報告を求めることができる。
《改正》平11法160
 環境大臣は、都道府県に対し、都道府県自然環境保全地域の行政又は技術に関し、必要な助言又は勧告をすることができる。
《改正》平11法160
(国等に関する特例)
第五〇条 都道府県が第四十六条第一項の規定に基づく条例で都道府県自然環境保全地域の区域内における行為につき規制を定めた場合における国の機関又は地方公共団体が行う行為に関する特例については、第三十条において準用する第二十一条の規定の例による。
《追加》平23法037
(都道府県における自然環境の保全に関する審議会その他の合議制の機関)
第五一条 都道府県に、都道府県における自然環境の保全に関する審議会その他 の合議制の機関を置く。
《改正》平11法087
 前項の審議会その他の合議制の機関は、温泉法(昭和二十三年法律第百二十五号)及び鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号)の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、都道府県知事の諮問に応じ、当該都道府県における自然環境の保全に関する主要事項を調査審議する。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平14法088
《改正》平26法046
 第一項の審議会その他の合議制の機関の組織及び運営に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。
《改正》平11法087

第七章 補 則

(地方債についての配慮)
第五二条 都道府県が自然環境の保全を図るために行なう事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該都道府県の財政状況が許す限り、適切な配慮をするものとする。

第八章 罰 則

第五三条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第十七条第一項の規定に違反した者
二 第十八条第一項又は第二項(これらの規定を第三十条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
《改正》平21法047
第五四条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第十七条第二項(第二十五条第五項、第二十六条第四項及び第二十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者
二 第十九条第三項、第二十五条第四項、第二十六条第三項又は第二十七条第三項の規定に違反した者
《改正》平21法047
第五五条 第二十八条第二項の規定による処分に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。
《改正》平21法047
第五六条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第二十条又は第二十九条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二 第二十八条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三 第二十八条第四項の規定に違反した者
四 第二十九条第一項の規定による立入検査又は立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者
五 第三十一条第五項の規定に違反して、同条第一項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げた者
《改正》平21法047
第五七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第五十三条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
第五八条 第四十六条第一項又は第四十七条の規定に基づく条例には、その条例に違反した者に対して、その違反行為の態様に応じ、それぞれ、第五十三条から前条までに定める処罰の程度をこえない限度において、刑を科する旨の規定を設けることができる。

附 則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
昭和四十八年四月十二日(昭48政036)
(良好な都市環境を確保するために必要な自然環境の保全)
第二条 政府は、良好な都市環境を確保するために必要な自然環境の保全のための制度についてすみやかにその整備を図るものとする。
(鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部改正)
第三条 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を次のように改正する。
本則(第二十条ノ五から第二十条ノ九までの規定を除く。)中
「中央鳥獣審議会」を「自然環境保全審議会」に、
「都道府県鳥獣審議会」を「都道府県自然環境保全審議会」に改める。

第二十条ノ五から第二十条ノ九までを削り、
第二十条ノ十を第二十条ノ五とし、
第二十条ノ十一を第二十条ノ六とする。
(鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律の一部改正)
第四条 鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律(昭和二十五年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項第二号中
ヲの次に次のように加える。
ワ 自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第三十二条第一項(同法第四十六条第三項において準用する場合を含む。)

第四十五条第一項中
「自然公園法」を「自然公園法 自然環境保全法」に改め、
同条中
第七項を第九項とし、
第四項から第六項までを二項ずつ繰り下げ、
第三項の次に次の二項を加える。
 第一項の規定により自然環境保全法又はこれに基づく条例の規定による許可があつたものとみなされる場合においては、裁定で、自然環境保全地域又は都道府県自然環境保全地域内における自然環境を保全するために必要な限度において、鉱業権者若しくは租鉱権者又は採石業者が守るべき事項を定めることができる。
 前項の規定により自然環境保全地域における自然環境を保全するために定められた事項は、自然環境保全法の規定の適用については、同法第二十五条第五項又は第二十七条第四項において準用する同法第十七条第二項の規定により許可に附せられた条件とみなす。
(土地収用法の一部改正)
第五条 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条中
第二十九号の次に次の一号を加える。
二十九の二 自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)による原生自然環境保全地域に関する保全事業及び自然環境保全地域に関する保全事業
(森林法の一部改正)
第六条 森林法の一部を次のように改正する。
第二十五条第一項ただし書中
「海岸保全区域」の下に「及び自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第十四条第一項の規定により指定される原生自然環境保全地域」を加える。
(自然公園法の一部改正)
第七条 自然公園法の一部を次のように改正する。
目次中
「第一節 自然公園審議会(第四条-第九条)」を「第一節 削除」に、
「第四十条」を「第四十条の二」に改める。

第二条の二中
「すぐれた自然環境が現代及び次代における国民の健康で文化的な生活の享受のため欠くことができないものであることを認識し」を「自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第二条に規定する自然環境の保全の基本理念にのつとり」に改める。

第三条中
「当つては」の下に「、自然環境保全法第三条で定めるところによるほか」を加え、
「自然公園の保護及び利用と」を削る。

第二章第一節を次のように改める。
第一節 削除
第四条から第九条まで 削除

第十条第一項中
「審議会」を「自然環境保全審議会(以下「審議会」という。)」に改める。

第三十六条第二項中
「国」の下に「又は都道府県」を加える。

第二章第六節中
第四十条の次に次の一条を加える。
(原生自然環境保全地域との関係)
第四〇条の二 自然環境保全法第十四条第一項の規定により指定された原生自然環境保全地域の区域は、国立公園又は国定公園の区域に含まれないものとする。

第四十八条の見出し中
「国立公園又は国定公園」を「国立公園等」に改め、
同条中
「又は国定公園」を「若しくは国定公園又は自然環境保全法第十四条第一項の規定により指定された原生自然環境保全地域」に改める。
(特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律の一部改正)
第八条 特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律の一部を次のように改正する。
第二条第二項中
「中央鳥獣審議会」を「自然環境保全審議会」に改める。
(環境庁設置法の一部改正)
第九条 環境庁設置法(昭和四十六年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
第四条第六号の次に次の一号を加える。
六の二 自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)の施行に関する事務を処理すること。

第四条第十五号中
「第七号」を「第六号の二」に改める。

第五条第四項中
「同条第七号」を「同条第六号の二」に、
「自然公園審議会及び中央鳥獣審議会」を「自然環境保全審議会」に改める。

第十一条第一項の表中
自然公園審議会国立公園及び国定公園に関する重要事項を調査審議すること。
中央鳥獣審議会鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律及び特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律の規定によりその権限に属させられた事項を行なうこと。
」を「
自然環境保全審議会自然環境保全法、自然公園法、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律及び特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律の規定によりその権限に属させられた事項を行なうこと。
」に改める。