宇宙開発事業団法
昭和44・6・23・法律 50号
改正平成9・6・24・法律103号−−
改正平成10・6・2・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成14・5・31・法律 57号−−
廃止平成14・12・13・法律161号−−
第1条 宇宙開発事業団は、平和の目的に限り、人工衛星及び人工衛星打上げ用ロケットの開発、打上げ及び追跡を総合的、計画的かつ効率的に行ない、宇宙の開発及び利用の促進に寄与することを目的として設立されるものとする。
第2条 宇宙開発事業団(以下「事業団」という。)は、法人とする。
2 事業団は、文部科学大臣の認可を受けて、必要な地に従たる事務所を置くことができる。
第4条 事業団の資本金は、次に掲げる金額の合計額とする。
1.5億円
2.附則第3条第2項の規定により政府から出資があつたものとされる金額
3.事業団の設立に際し政府以外の者が出資する金額
2 政府は、事業団の設立に際し、前項第1号の5億円を出資するものとする。
3 事業団は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
4 政府は、前項の規定により事業団がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、事業団に出資することができる。
5 政府は、事業団に出資するときは、土地、建物その他の土地の定着物又は物品(以下「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。
6 前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
7 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
第5条 事業団は、出資に対し、出資証券を発行する。
3 前項に規定するもののほか、出資証券に関し必要な事項は、政令で定める。
第6条 事業団は、出資者に対し、その持分を払い戻すことができない。
2 事業団は、出資者の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。
第7条 事業団は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第8条 事業団でない者は、宇宙開発事業団という名称を用いてはならない。
第9条 民法(明治29年法律第89号)
第44条(法人の不法行為能力)及び
第50条(法人の住所)の規定は、事業団について準用する。
第10条 事業団に、役員として、理事長1人、副理事長1人、理事5人以内及び監事2人以内を置く。
2 事業団に、役員として、前項の理事のほか、非常勤の理事2人以内を置くことができる。
第11条 理事長は、事業団を代表し、その業務を総理する。
2 副理事長は、事業団を代表し、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して事業団の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
3 理事(非常勤の理事を除く。)は、理事長の定めるところにより、理事長及び副理事長を補佐して事業団の業務を掌理し、理事長及び副理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長及び副理事長が欠員のときはその職務を行なう。
4 非常勤の理事は、理事長の定めるところにより、理事長及び副理事長を補佐して事業団の業務を掌理する。
6 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
第12条 理事長は、文部科学大臣が宇宙開発委員会の同意を得て任命する。
2 副理事長及び理事は、理事長が文部科学大臣の認可を受けて任命する。
3 監事は、文部科学大臣が宇宙開発委員会の意見をきいて任命する。
第13条 理事長及び副理事長の任期は4年とし、理事及び監事の任期は2年とする。
第14条 次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
1.政府又は地方公共団体の職員(教育公務員で政令で定めるもの及び非常勤の者を除く。)
2.物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者で事業団と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職種又は支配力を有する者を含む。)
3.前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
第15条 文部科学大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 文部科学大臣又は理事長は、それぞれの任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、
第12条の例により、その役員を解任することができる。
1.心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
2.職務上の義務違反があるとき。
第16条 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、文部科学大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第17条 事業団と理事長又は副理事長との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が事業団を代表する。
第18条 理事長及び副理事長は、理事又は事業団の職員のうちから、事業団の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
第19条 事業団に、その業務の運営に関する重要事項に参画させるため、顧問を置くことができる。
2 顧問は、学識経験のある者のうちから、理事長が文部科学大臣の認可を受けて任命する。
第21条 役員、顧問及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第22条 事業団は、
第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
1.人工衛星及び人工衛星打上げ用ロケット(以下「人工衛星等」という。)の開発並びにこれに必要な施設及び設備の開発
2.その開発に係る人工衛星等の打上げ及び追跡並びにこれらに必要な方法、施設及び設備の開発
3.第1号の開発並びに人工衛星等の打上げ及び追跡並びにこれらに必要な方法、施設及び設備の開発で、委託に応じて行うもの
4.前3号に掲げる業務に附帯する業務
5.前各号に掲げるもののほか、
第1条の目的を達成するため必要な業務
2 事業団は、次の業務を行なう場合には、主務大臣の認可を受けて定める基準に従わなければならない。
1.前項第2号の人工衛星等の打上げ
2.前項第3号に掲げる業務
3 事業団は、第1項第5号に掲げる業務を行なおうとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 事業団は、第1項の業務を行なうほか、主務大臣の認可を受けて定める基準に従つて、その設置する開発のための施設及び設備を宇宙の開発を行なう者の利用に供することができる。
第23条 事業団は、主務大臣の認可を受けて定める基準に従つてその業務の一部を委託することができる。
第24条 事業団の業務は、宇宙開発委員会の議決を経て主務大臣が定める宇宙開発に関する基本計画に基づいて行われなければならない。
第24条の2 事業団は、人工衛星等の打上げにより他人に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結していなければ、人工衛星等の打上げを行つてはならない。
2 前項に規定する保険契約に係る保険金額は、被害者の保護等を図る観点から適切なものとなるよう、保険者の引受けの可能な額等を参酌して、主務大臣が定めるものとする。
3 事業団が行う人工衛星等の打上げが第22条第1項第3号に規定する委託に応じて行うもの(以下「受託打上げ」という。)であるときは、第1項に規定する保険契約は、同項の規定にかかわらず、人工衛星等の打上げの委託者(以下「打上げ委託者」という。)が、事業団に代わつて、事業団のために締結することができる。
第24条の3 事業団は、受託打上げに係る契約を打上げ委託者との間で締結するときは、主務大臣の認可を受けて、受託打上げにより受託打上げ関係者以外の者に損害が生じた場合における損害賠償の責任に関し、次に掲げる内容の特約をすることができる。
1.事業団が受託打上げにより受託打上げ関係者以外の者に生じた損害を賠償する責めに任ずべき場合において、当該受託打上げに係る受託打上げ関係者も同一の損害について賠償の責めに任ずべきときは、事業団が当該受託打上げ関係者の損害賠償の責任の全部を負担するものとすること。
2.前号の場合において、その損害が受託打上げ関係者の故意により生じたものであるときは、事業団は、その者に対して求償権を有するものとすること。
2 前項において「受託打上げ関係者」とは、打上げ委託者並びに受託打上げに関係を有する者として事業団及び打上げ委託者が同項の特約において指定する者をいう。
3 事業団が第1項に規定する特約をするときは、前条第1項に規定する保険契約は、同項及び同条第3項の規定にかかわらず、打上げ委託者が、事業団に代わつて、事業団のために締結するものとする。
第25条 事業団の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
第26条 事業団は、毎事業年度、事業計画、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第27条 事業団は、毎事業年度の決算を翌年度の5月31日までに完結しなければならない。
第28条 事業団は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下この条及び次条において「財務諸表」という。)を作成し、決算完結後1月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 事業団は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書を添え、並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見をつけなければならない。
3 事業団は、第1項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見を記載した書面を、各事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
第29条 事業団は、
第26条又は前条第1項の規定により認可又は承認を受けたときは、当該認可又は承認に係る事業計画、予算及び資金計画に関する書類又は財務諸表を、事業団に出資した者のうち政府以外のものに送付しなければならない。
第30条 事業団は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 事業団は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
第31条 事業団は、文部科学大臣の認可を受けて、短期借入金をすることができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、文部科学大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。
第32条 事業団は、次の方法による場合を除くほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
1.国債その他文部科学大臣の指定する有価証券の取得
2.銀行その他文部科学大臣の指定する金融機関への預金又は郵便貯金
3.信託業務を営む銀行又は信託会社への金銭信託
第33条 事業団は、主務省令で定める重要な財産を貸し付け、譲渡し、交換し、又は担保に供しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
第34条 事業団は、その役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定めようとするときは、文部科学大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第35条 この法律に規定するもののほか、事業団の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業団に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第37条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業団に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に事業団の事務所その他の事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第38条 事業団は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。
2 前項に規定するもののほか、事業団の解散については、別に法律で定める。
第39条 この法律において主務大臣は、文部科学大臣、総務大臣及び人工衛星等の開発に係る事項を所管する大臣で政令で定めるものとする。
2 この法律において主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
第41条 文部科学大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
1.
第31条第1項又は第2項ただし書の規定による認可をしようとするとき。
2.
第32条第1号又は第2号の規定による指定をしようとするとき。
2 主務大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
3.
第24条の2第2項の規定により保険金額を定めようとするとき。
4.
第28条第1項の規定による承認をしようとするとき。
第42条 第37条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした事業団の役員又は職員は、20万円以下の罰金に処する。
第43条 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした事業団の役員は、20万円以下の過料に処する。
1.この法律により文部科学大臣又は主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
2.
第7条第1項の政令の規定に違反して登記することを怠つたとき。
3.
第22条第1項及び第4項の業務以外の業務を行つたとき。
4.
第24条の2第1項の規定に違反して保険契約を締結しないで人工衛星等の打上げを行つたとき。
5.
第32条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
6.
第36条第2項の規定による主務大臣の命令に違反したとき。
第44条 第8条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
