大気汚染防止法
昭和43・6・10・法律 97号
改正平成元・6・28・法律 33号−−
改正平成5・11・19・法律 92号−−
改正平成6・6・24・法律 42号−−
改正平成7・4・21・法律 70号−−
改正平成7・4・21・法律 75号−−
改正平成8・5・9・法律 32号−−
改正平成10・5・8・法律 54号−−
改正平成11・5・21・法律 50号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・31・法律 91号−−
改正平成15・6・18・法律 92号−−
改正平成16・5・26・法律 56号−−
改正平成16・6・9・法律 94号−−
改正平成17・4・27・法律 33号−−
改正平成17・5・25・法律 51号−−
改正平成18・2・10・法律 5号−−
第1条 この法律は、工場及び事業場における事業活動並びに建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制し、有害大気汚染物質対策の実施を推進し、並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。
第2条 この法律において「ばい煙」とは、次の各号に掲げる物質をいう。
1.燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物
2.燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
3.物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、弗化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第1号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの
2 この法律において「ばい煙発生施設とは、工場又は事業場に設置される施設でばい煙を発生し、及び排出するもののうち、その施設から排出されるばい煙が大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
3 この法律において「ばい煙処理施設」とは、ばい煙発生施設において発生するばい煙を処理するための施設及びこれに附属する施設をいう。
4 この法律において「揮発性有機化合物」とは、大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物(浮遊粒子状物質及びオキシダントの生成の原因とならない物質として政令で定める物質を除く。)をいう。
5 この法律において「揮発性有機化合物排出施設」とは、工場又は事業場に設置される施設で揮発性有機化合物を排出するもののうち、その施設から排出される揮発性有機化合物が大気の汚染の原因となるものであつて、揮発性有機化合物の排出量が多いためにその規制を行うことが特に必要なものとして政令で定めるものをいう。
6 前項の政令は、事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組が促進されるよう十分配慮して定めるものとする。
7 この法律において「排出口」とは、ばい煙発生施設において発生するばい煙又は揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物を大気中に排出するために設けられた煙突その他の施設の開口部をいう。
8 この法律において「粉じん」とは、物の破砕、選別その他の機械的処理又はたい積に伴い発生し、又は飛散する物質をいう。
9 この法律において「特定粉じん」とは、粉じんのうち、石綿その他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいい、「一般粉じん」とは、特定粉じん以外の粉じんをいう。
10 この法律において「一般粉じん発生施設」とは、工場又は事業場に設置される施設で一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する一般扮じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
11 この法律において「特定粉じん発生施設」とは、工場又は事業場に設置される施設で特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
12 この法律において「特定粉じん排出等作業」とは、吹付け石綿その他の特定扮じんを発生し、又は飛散させる原因となる建築材料で政令で定めるもの(以下「特定建築材料」という。)が使用されている建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)を解体し、改造し、又は補修する作業のうち、その作業の場所から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
13 この法律において「有害大気汚染物質」とは、継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがある物質で大気の汚染の原因となるもの(ばい煙(第1項第1号及び第3号に掲げるものに限る。)及び特定粉じんを除く。)をいう。
14 この法律において「自動車排出ガス」とは、自動車(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)
第2条第2項に規定する自動車のうち環境省令で定めるもの及び同条第3項に規定する原動機付自転車のうち環境省令で定めるものをいう。以下同じ。)の運行に伴い発生する一酸化炭素、炭化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいう。
第3条 ばい煙に係る排出基準は、ばい煙発生施設において発生するばい煙について、環境省令で定める。
2 前項の排出基準は、前条第1項第1号のいおう酸化物(以下単に「いおう酸化物」という。)にあつては第1号、同項第2号のばいじん(以下単に「ばいじん」という。)にあつては第2号、同項第3号に規定する物質(以下「有害物質」という。)にあつては第3号又は第4号に掲げる許容限度とする。
1.いおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出されるいおう酸化物の量について、政令で定める地域の区分ごとに排出口の高さ(環境省令で定める方法により補正を加えたものをいう。以下同じ。)に応じて定める許容限度
2.ばいじんに係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじんの量について、施設の種類及び規模ごとに定める許容限度
3.有害物質(次号の特定有害物質を除く。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類及び施設の種類ごとに定める許容限度
4.燃料その他の物の燃焼に伴い発生する有害物質で環境大臣が定めるもの(以下「特定有害物質」という。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される特定有害物質の量について、特定有害物質の種類ごとに排出口の高さに応じて定める許容限度
3 環境大臣は、施設集合地域(いおう酸化物、ばいじん又は特定有害物質に係るばい煙発生施設が集合して設置されている地域をいう。)の全部又は一部の区域における当該ばい煙発生施設において発生し、大気中に排出されるこれらの物質により政令で定める限度をこえる大気の汚染が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、環境省令で、当該全部又は一部の区域を限り、その区域に新たに設置される当該ばい煙発生施設について、第1項の排出基準(次条第1項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準)にかえて適用すべき特別の排出基準を定めることができる。
4 第2項(同項第3号を除く。)の規定は、前項の排出基準について準用する。
5 環境大臣は、第1項の規定によりいおう酸化物に係る排出基準を定め、又は第3項の規定により排出基準を定めようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
第4条 都道府県は、当該都道府県の区域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、ばいじん又は有害物質に係る前条第1項又は第3項の排出基準によつては、人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域におけるばい煙発生施設において発生するこれらの物質について、政令で定めるところにより、条例で、同条第1項の排出基準にかえて適用すべき同項の排出基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排出基準を定めることができる。
2 前項の条例においては、あわせて当該区域の範囲を明らかにしなければならない。
3 都道府県が第1項の規定により排出基準を定める場合には、当該都道府県知事は、あらかじめ、環境大臣に通知しなければならない。
第5条 環境大臣は、大気の汚染の防止のため特に必要があると認めるときは、都道府県に対し、前条第1項の規定により排出基準を定め、又は同項の規定により定められた排出基準を変更すべきことを勧告することができる。
第5条の2 都道府県知事は、工場又は事業場が集合している地域で、
第3条第1項若しくは第3項又は
第4条第1項の排出基準のみによつては環境基本法(平成5年法律第91号)
第16条第1項の規定による大気の汚染に係る環境上の条件についての基準(次条第1項第3号において「大気環境基準」という。)の確保が困難であると認められる地域としていおう酸化物その他の政令で定めるばい煙(以下「指定ばい煙」という。)ごとに政令で定める地域(以下「指定地域」という。)にあつては、当該指定地域において当該指定ばい煙を排出する工場又は事業場で環境省令で定める基準に従い都道府県知事が定める規模以上のもの(以下「特定工場等」という。)において発生する当該指定ばい煙について、指定ばい煙総量削減計画を作成し、これに基づき、環境省令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。
2 都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を2以上の区域に区分し、それらの区域ごとに前項の総量規制基準を定めることができる。
3 都道府県知事は、新たにばい煙発生施設が設置された特定工場等(工場又は事業場で、ばい煙発生施設の設置又は構造等の変更により新たに特定工場等となつたものを含む。)及び新たに設置された特定工場等について、第1項の指定ばい煙総量削減計画に基づき、環境省令で定めるところにより、それぞれ同項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。
4 第1項又は前項の総量規制基準は、特定工場等につき当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量について定める許容限度とする。
5 都道府県知事は、第1項の政令で定める地域の要件に該当すると認められる一定の地域があるときは、同項の地域を定める政令の立案について、環境大臣に対し、その旨の申出をすることができる。
6 環境大臣は、第1項の地域を定める政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
7 都道府県知事は、第1項又は第3項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
第5条の3 前条第1項の指定ばい煙総量削減計画は、当該指定地域について、第1号に掲げる総量を第3号に掲げる総量までに削減させることを目途として、第1号に掲げる総量に占める第2号に掲げる総量の割合、工場又は事業場の規模、工場又は事業場における使用原料又は燃料の見通し、特定工場等以外の指定ばい煙の発生源における指定ばい煙の排出状況の推移等を勘案し、政令で定めるところにより、第4号及び第5号に掲げる事項を定めるものとする。この場合において、当該指定地域における大気の汚染及び工場又は事業場の分布の状況により計画の達成上当該指定地域を2以上の区域に区分する必要があるときは、第1号から第3号までに掲げる総量は、区分される区域ごとのそれぞれの当該指定ばい煙の総量とする。
1.当該指定地域における事業活動その他の人の活動に伴つて発生し、大気中に排出される当該指定ばい煙の総量
2.当該指定地域におけるすべての特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の総量
3.当該指定地域における事業活動その他の人の活動に伴つて発生し、大気中に排出される当該指定ばい煙について、大気環境基準に照らし環境省令で定めるところにより算定される総量
4.第2号の総量についての削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあつては、その削減目標量を含む。)
5.計画の達成の期間及び方途
2 都道府県知事は、前条第1項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、環境基本法第43条の規定により置かれる審議会その他の合議制の機関及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。
3 都道府県知事は、前条第1項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、あらかじめ、環境大臣に協議し、その同意を得なければならない。
4 都道府県知事は、前条第1項の指定ばい煙総量削減計画を定めたときは、第1項各号に掲げる事項を公告しなければならない。
5 都道府県知事は、当該指定地域における大気の汚染の状況の変動等により必要が生じたときは、前条第1項の指定ばい煙総量削減計画を変更することができる。
6 第2項から第4項までの規定は、前項の規定による計画の変更について準用する。
第6条 ばい煙を大気中に排出する者は、ばい煙発生施設を設置しようとするときは、環境省令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.工場又は事業場の名称及び所在地
3.ばい煙発生施設の種類
4.ばい煙発生施設の構造
5.ばい煙発生施設の使用の方法
6.ばい煙の処理の方法
2 前項の規定による届出には、ばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出されるいおう酸化物若しくは特定有害物質の量(以下「ばい煙量」という。)又はばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじん若しくは有害物質(特定有害物質を除く。)の量(以下「ばい煙濃度」という。)及びばい煙の排出の方法その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添附しなければならない。
第7条 一の施設がばい煙発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつてばい煙を大気中に排出するものは、当該施設がばい煙発生施設となつた日から30日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第1項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第8条 第6条第1項又は前条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る
第6条第1項第4号から第6号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 第6条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第9条 都道府県知事は、
第6条第1項又は前条第1項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度がそのばい煙発生施設に係る排出基準(
第3条第1項の排出基準(同条第3項又は
第4条第1項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準を含む。)をいう。以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から60日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係るばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくはばい煙の処理の方法に関する計画の変更(前条第1項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は
第6条第1項の規定による届出に係るばい煙発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第9条の2 都道府県知事は、
第6条第1項又は
第8条第1項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設が設置される特定工場等(工場又は事業場で、当該ばい煙発生施設の設置又は構造等の変更により新たに特定工場等となるものを含む。以下この項において同じ。)について、当該特定工場等に設置されるすべてのばい煙発生施設に係る当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から60日以内に限り、当該特定工場等の設置者に対し、当該特定工場等における指定ばい煙の処理の方法の改善、使用燃料の変更その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
第10条 第6条第1項の規定による届出をした者又は
第8条第1項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から60日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係るばい煙発生施設を設置し、又はその届出に係るばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくはばい煙の処理の方法の変更をしてはならない。
2 都道府県知事は、
第6条第1項又は
第8条第1項の規定による届出に係る事項の内容が相当であると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
第11条 第6条第1項又は
第7条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る
第6条第1項第1号若しくは第2号に掲げる事項に変更があつたとき、又はその届出に係るばい煙発生施設の使用を廃止したときは、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第12条 第6条第1項又は
第7条第1項の規定による届出をした者からその届出に係るばい煙発生施設を譲り受け、又は借り受けた者は、当該ばい煙発生施設に係る当該届出をした者の地位を承継する。
2 第6条第1項又は
第7条第1項の規定による届出をした者について相続、合併又は分割(その届出に係るばい煙発生施設を承継させるものに限る。)があつたときは、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により当該ばい煙発生施設を承継した法人は、当該届出をした者の地位を承継する。
3 前2項の規定により
第6条第1項又は
第7条第1項の規定による届出をした者の地位を承継した者は、その承継があつた日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 工場又は事業場に設置されるすべてのばい煙発生施設について、第1項又は第2項の規定により届出をした者の地位を承継した者は、
第9条の2、
第14条第3項又は
第15条の2第1項若しくは第2項の規定の適用については、工場又は事業場の設置者の地位を承継するものとする。
第13条 ばい煙発生施設において発生するばい煙を大気中に排出する者(以下「ばい煙排出者」という。)は、そのばい煙量又はばい煙濃度が当該ばい煙発生施設の排出口において排出基準に適合しないばい煙を排出してはならない。
2 前項の規定は、一の施設がばい煙発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)の当該施設において発生し、大気中に排出されるばい煙については、当該施設がばい煙発生施設となつた日から6月間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、1年間)は、適用しない。ただし、その者に適用されている地方公共団体の条例の規定で前項の規定に相当するものがあるとき(当該規定の違反行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。
第13条の2 特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者は、当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設の排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しない指定ばい煙を排出してはならない。
2 前項の規定は、
第2条第2項の政令の改正、
第5条の2第1項の地域を定める政令の改正又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場又は事業場に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者については、当該工場又は事業場が特定工場等となつた日から6月間は、適用しない。
第14条 都道府県知事は、ばい煙排出者が、そのばい煙量又はばい煙濃度が排出口において排出基準に適合しないばい煙を継続して排出するおそれがある場合において、その継続的な排出により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずると認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該ばい煙発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは当該ばい煙発生施設に係るばい煙の処理の方法の改善を命じ、又は当該ばい煙発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
2 第13条第2項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
3 都道府県知事は、総量規制基準に適合しない指定ばい煙が継続して排出されるおそれがある場合において、その継続的な排出により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずると認めるときは、当該指定ばい煙に係る特定工場等の設置者に対し、期限を定めて、当該特定工場等における指定ばい煙の処理の方法の改善、使用燃料の変更その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
4 前項の規定は、
第2条第2項の政令の改正、
第5条の2第1項の地域を定める政令の改正又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場又は事業場については、当該工場又は事業場が特定工場等となつた日から6月間は、適用しない。
第15条 都道府県知事は、いおう酸化物に係るばい煙発生施改で季節により燃料の使用量に著しい変動があるものが密集して設置されている地域として政令で定める地域に係るいおう酸化物による著しい大気の汚染が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、当該地域におけるいおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生するいおう酸化物を大気中に排出する者が、当該ばい煙発生施設で燃料使用基準に適合しない燃料の使用をしていると認めるときは、その者に対し、期間を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期間を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
3 第1項の燃料使用基準は、環境省令で定める燃料の種類について、環境大臣が定める基準に従い、同項の政令で定める地域ごとに都道府県知事が定める。
4 環境大臣は、第1項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
5 都道府県知事は、第3項の規定により無料使用基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
第15条の2 都道府県知事は、いおう酸化物に係る指定地域において、特定工場等以外の工場又は事業場における燃料の使用が燃料使用基準に適合しないと認めるときは、当該工場又は事業場の設置者に対し、期限を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期限を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
3 第1項の燃料使用基準は、いおう酸化物に係るばい煙発生施設が設置されている特定工場等以外の工場又は事業場について定める基準とし、環境省令で定める燃料の種類について、指定ばい煙の総量の削減に関し環境大臣が定める基準に従い、いおう酸化物に係る指定地域ごとに都道府県知事が定める。
4 都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を2以上の区域に区分し、それらの区域ごとに第1項の燃料使用基準を定めることができる。
5 前条第5項の規定は、第1項の燃料使用基準について準用する。
第16条 ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
第17条 ばい煙発生施設を設置している者又は物の合成、分解その他の化学的処理に伴い発生する物質のうち人の健康若しくは生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるもの(以下「特定物質」という。)を発生する施設(ばい煙発生施設を除く。以下「特定施設」という。)を工場若しくは事業場に設置している者は、ばい煙発生施設又は特定施設について故障、破損その他の事故が発生し、ばい煙又は特定物質が大気中に多量に排出されたときは、直ちに、その事故について応急の措置を講じ、かつ、その事故を速やかに復旧するように努めなければならない。
2 前項の場合においては、同項に規定する者は、直ちに、その事故の状況を都道府県知事に通報しなければならない。ただし、石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法律第84号)
第23条第1項の規定による通報をした場合は、この限りでない。
3 都道府県知事は、第1項に規定する事故が発生した場合において、当該事故に係る工場又は事業場の周辺の区域における人の健康が損なわれ、又は損なわれるおそれがあると認めるときは、その事故に係る同項に規定する者に対し、その事故の拡大又は再発の防止のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第17条の2 揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制に関する施策その他の措置は、この章に規定する揮発性有機化合物の排出の規制と事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組とを適切に組み合わせて、効果的な揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制を図ることを旨として、実施されなければならない。
第17条の3 揮発性有機化合物に係る排出基準は、揮発性有機化合物排出施設の排出口から大気中に排出される排出物に含まれる揮発性有機化合物の量(以下「揮発性有機化合物濃度」という。)について、施設の種類及び規模ごとの許容限度として、環境省令で定める。
第17条の4 揮発性有機化合物を大気中に排出する者は、揮発性有機化合物排出施設を設置しようとするときは、環境省令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.工場又は事業場の名称及び所在地
3.揮発性有機化合物排出施設の種類
4.揮発性有機化合物排出施設の構造
5.揮発性有機化合物排出施設の使用の方法
6.揮発性有機化合物の処理の方法
2 前項の規定による届出には、揮発性有機化合物濃度及び揮発性有機化合物の排出の方法その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
第17条の5 一の施設が揮発性有機化合物排出施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて揮発性有機化合物を大気中に排出するものは、当該施設が揮発性有機化合物排出施設となつた日から30日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第1項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第17条の6 第17条の4第1項又は前条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る
第17条の4第1項第4号から第6号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 第17条の4第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第17条の7 都道府県知事は、
第17条の4第1項又は前条第1項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物濃度がその揮発性有機化合物排出施設に係る排出基準(
第17条の3の排出基準をいう。以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から60日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設の構造若しくは使用の方法若しくは揮発性有機化合物の処理の方法に関する計画の変更(前条第1項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は
第17条の4第1項の規定による届出に係る揮発性有機化合物排出施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第17条の8 第17条の4第1項の規定による届出をした者又は
第17条の6第1項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から60日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設を設置し、又はその届出に係る揮発性有機化合物排出施設の構造若しくは使用の方法若しくは揮発性有機化合物の処理の方法の変更をしてはならない。
第17条の9 揮発性有機化合物排出施設から揮発性有機化合物を大気中に排出する者(以下「揮発性有機化合物排出者」という。)は、その揮発性有機化合物排出施設に係る排出基準を遵守しなければならない。
第17条の10 都道府県知事は、揮発性有機化合物排出者が排出する揮発性有機化合物の排出口における揮発性有機化合物濃度が排出基準に適合しないと認めるときは、当該揮発性有機化合物排出者に対し、期限を定めて当該揮発性有機化合物排出施設の構造若しくは使用の方法若しくは当該揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物の処理の方法の改善を命じ、又は当該揮発性有機化合物排出施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第17条の11 揮発性有機化合物排出者は、環境省令で定めるところにより、当該揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
第17条の13 事業者は、その事業活動に伴う揮発性有機化合物の大気中への排出又は飛散の状況を把握するとともに、当該排出又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。
第17条の14 何人も、その日常生活に伴う揮発性有機化合物の大気中への排出又は飛散を抑制するように努めるとともに、製品の購入に当たつて揮発性有機化合物の使用量の少ない製品を選択すること等により揮発性有機化合物の排出又は飛散の抑制を促進するよう努めなければならない。
第18条 一般粉じん発生施設を設置しようとする者は、環境省令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.工場又は事業場の名称及び所在地
3.一般扮じん発生施設の種類
4.一般粉じん発生施設の構造
5.一般粉じん発生施設の使用及び管理の方法
2 前項の規定による届出には、一般粉じん発生施設の配置図その他の環境省令で定める書類を添附しなければならない。
3 第1項又は次条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る第1項第4号及び第5号に掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第18条の2 一の施設が一般粉じん発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)は、当該施設が一般粉じん発生施設となつた日から30日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第1項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第18条の3 一般粉じん発生施設を設置している者は、当該一般粉じん発生施設について、環境省令で定める構造並びに使用及び管理に関する基準を遵守しなければならない。
第18条の4 都道府県知事は、一般粉じん発生施設を設置している者が前条の基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該一般粉じん発生施設について同条の基準に従うべきことを命じ、又は当該一般粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第18条の5 特定粉じん発生施設に係る隣地との敷地境界における規制基準(以下「敷地境界基準」という。)は、特定粉じん発生施設を設置する工場又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんで工場又は事業場から大気中に排出され、又は飛散するものについて、特定粉じんの種類ごとに、工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度の許容限度として、環境省令で定める。
第18条の6 特定粉じんを大気中に排出し、又は飛散させる者は、特定粉じん発生施設を設置しようとするときは、環境省令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.工場又は事業場の名称及び所在地
3.特定粉じん発生施設の種類
4.特定粉じん発生施設の構造
5.特定粉じん発生施設の使用の方法
6.特定粉じんの処理又は飛散の防止の方法
2 前項の規定による届出には、特定粉じん発生施設の配置図、特定粉じんの排出の方法その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
3 第1項又は次条第1項の規定による届出をした者は、その届出に係る第1項第4号から第6号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第18条の7 一の施設が特定粉じん発生施設となつた際現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて特定粉じんを大気中に排出し、又は飛散させるものは、当該施設が特定粉じん発生施設となつた日から30日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第1項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第18条の8 都道府県知事は、
第18条の6第1項又は第3項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定粉じん発生施設が設置される工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度が敷地境界基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から60日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法に関する計画の変更(同条第3項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は同条第1項の規定による届出に係る特定粉じん発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第18条の9 第18条の6第1項の規定による届出をした者又は同条第3項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から60日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る特定粉じん発生施設を設置し、又はその届出に係る特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法の変更をしてはならない。
第18条の10 特定粉じん発生施設を設置する工場又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんを工場又は事業場から大気中に排出し、又は飛散させる者(以下「特定粉じん排出者」という。)は、敷地境界基準を遵守しなければならない。
第18条の11 都道府県知事は、特定粉じん排出者が排出し、又は飛散させる特定粉じんの当該工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度が敷地境界基準に適合しないと認めるときは、当該特定粉じん排出者に対し、期限を定めて当該特定粉じん発生施設の構造若しくは使用の方法の改善若しくは特定粉じんの処理の方法若しくは飛散の防止の方法の改善を命じ、又は当該特定粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第18条の12 特定粉じん排出者は、環境省令で定めるところにより、その工場又は事業場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならない。
第18条の14 特定粉じん排出等作業に係る規制基準(以下「作業基準」という。)は、特定粉じんの種類及び特定粉じん排出等作業の種類ごとに、特定粉じん排出等作業の方法に関する基準として、環境省令で定める。
第18条の15 特定粉じん排出等作業を伴う建設工事(以下「特定工事」という。)を施工しようとする者は、特定粉じん排出等作業の開始の日の14日前までに、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、災害その他非常の事態の発生により特定粉じん排出等作業を緊急に行う必要がある場合は、この限りでない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
2.特定工事の場所
3.特定粉じん排出等作業の種類
4.特定粉じん排出等作業の実施の期間
5.特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の部分における特定建築材料の種類並びにその使用箇所及び使用面積
6.特定粉じん排出等作業の方法
2 前項ただし書の場合において、当該特定粉じん排出等作業を伴う特定工事を施工する者は、速やかに、同項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
3 前2項の規定による届出には、当該特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の配置図その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
第18条の16 都道府県知事は、前条第1項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定粉じん排出等作業の方法が作業基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から14日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん排出等作業の方法に関する計画の変更を命ずることができる。
第18条の17 特定工事を施工する者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業について、作業基準を遵守しなければならない。
第18条の18 都道府県知事は、特定工事を施工する者が当該特定工事における特定粉じん排出等作業について作業基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該特定粉じん排出等作業について作業基準に従うべきことを命じ、又は当該特定粉じん排出等作業の一時停止を命ずることができる。
第18条の19 特定工事の注文者は、当該特定工事を施工する者に対し、施工方法、工期等について、作業基準の遵守を妨げるおそれのある条件を付さないように配慮しなければならない。
第18条の20 有害大気汚染物質による大気の汚染の防止に関する施策その他の措置は、科学的知見の充実の下に、将来にわたつて人の健康に係る被害が未然に防止されるようにすることを旨として、実施されなければならない。
第18条の21 事業者は、その事業活動に伴う有害大気汚染物質の大気中への排出又は飛散の状況を把握するとともに、当該排出又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。
第18条の22 国は、地方公共団体との連携の下に有害大気汚染物質による大気の汚染の状況を把握するための調査の実施に努めるとともに、有害大気汚染物質の人の健康に及ぼす影響に関する科学的知見の充実に努めなければならない。
2 国は、前項の調査の実施状況及び同項の科学的知見の充実の程度に応じ、有害大気汚染物質ごとに大気の汚染による人の健康に係る被害が生ずるおそれの程度を評価し、その成果を定期的に公表しなければならない。
3 国は、事業者が前条の措置を講ずることを促進し、及び次条の地方公共団体の施策が推進されることに資するため、有害大気汚染物質の排出又は飛散の抑制のための技術に関する情報を収集整理し、及びその成果の普及を図るように努めなければならない。
第18条の23 地方公共団体は、その区域に係る有害大気汚染物質による大気の汚染の状況を把握するための調査の実施に努めなければならない。
2 地方公共団体は、事業者に対し、
第18条の21の措置を講ずることを促進するために必要な情報の提供を行うように努めるとともに、住民に対し、有害大気汚染物質による大気の汚染の防止に関する知識の普及を図るように努めなければならない。
第18条の24 何人も、その日常生活に伴う有害大気汚染物質の大気中への排出又は飛散を抑制するように努めなければならない。
第19条 環境大臣は、自動車が一定の条件で運行する場合に発生し、大気中に排出される排出物に含まれる自動車排出ガスの量の許容限度を定めなければならない。
2 自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、国土交通大臣は、道路運送車両法に基づく命令で、自動車排出ガスの排出に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるとともに次条第1項の許容限度の確保に資することとなるように考慮しなければならない。
3 環境大臣は、特定特殊自動車(特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(平成17年法律第51号)第2条第1項に規定する特定特殊自動車をいう。)が一定の条件で使用される場合に発生し、大気中に排出される排出物に含まれる特定特殊自動車排出ガス(同条第3項に規定する特定特殊自動車排出ガスをいう。次項において同じ。)の量の許容限度を定めなければならない。
4 特定特殊自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律第5条に規定する主務大臣は、同条の技術上の基準を定める場合には、前項の許容限度が確保されるように考慮しなければならない。
第19条の2 環境大臣は、前条第1項の許容限度を定めるに当たつて自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため必要があると認めるときは、自動車の燃料の性状に関する許容限度又は自動車の燃料に含まれる物質の量の許容限度を定めなければならない。
2 自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、経済産業大臣は、揮発油等の品質の確保等に関する法律(昭和51年法律第88号)に基づく命令で自動車の燃料に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるように考慮しなければならない。
第20条 都道府県知事は、交差点等があるため自動車の交通が渋滞することにより自動車排出ガスによる大気の著しい汚染が生じ、又は生ずるおそれがある道路の部分及びその周辺の区域について、大気中の自動車排出ガスの濃度の測定を行なうものとする。
第21条 都道府県知事は、前条の測定を行なつた場合において、自動車排出ガスにより道路の部分及びその周辺の区域に係る大気の汚染が環境省令で定める限度をこえていると認められるときは、都道府県公安委員会に対し、道路交通法(昭和35年法律第105号)の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。
2 環境大臣は、前項の環境省令を定めようとするときは、あらかじめ、国家公安委員会に協議しなければならない。
3 都道府県知事は、前項の規定により要請する場合を除くほか、第1条の測定を行つた場合において特に必要があると認めるときは、当該道路の部分の構造の改善その他自動車排出ガスの濃度の減少に資する事項に関し、道路管理者又は関係行政機関の長に意見を述べることができる。
第21条の2 何人も、自動車を運転し、若しくは使用し、又は交通機関を利用するに当たつては、自動車排出ガスの排出が抑制されるように努めなければならない。
第22条 都道府県知事は、大気の汚染の状況を常時監視しなければならない。
2 都道府県知事は、前項の常時監視の結果を環境大臣に報告しなければならない。
第23条 都道府県知事は、大気の汚染が著しくなり、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、その事態を一般に周知させるとともに、ばい煙を排出する者、揮発性有機化合物を排出し、若しくは飛散させる者又は自動車の使用者若しくは運転者であつて、当該大気の汚染をさらに著しくするおそれがあると認められるものに対し、ばい煙の排出量若しくは揮発性有機化合物の排出量若しくは飛散の量の減少又は自動車の運行の自主的制限について協力を求めなければならない。
2 都道府県知事は、気象状況の影響により大気の汚染が急激に著しくなり、人の健康又は生活環境に重大な被害が生ずる場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、当該事態がばい煙又は揮発性有機化合物に起因する場合にあつては、環境省令で定めるところにより、ばい煙排出者又は揮発性有機化合物排出者に対し、ばい煙量若しくはばい煙濃度又は揮発性有機化合物濃度の減少、ばい煙発生施設又は揮発性有機化合物排出施設の使用の制限その他必要な措置をとるべきことを命じ、当該事態が自動車排出ガスに起因する場合にあつては、都道府県公安委員会に対し、道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。
第24条 都道府県知事は、当該都道府県の区域に係る大気の汚染の状況を公表しなければならない。
第25条 工場又は事業場における事業活動に伴う健康被害物質(ばい煙、特定物質又は粉じんで、生活環境のみに係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定めるもの以外のものをいう。以下この章において同じ。)の大気中への排出(飛散を含む。以下この章において同じ。)により、人の生命又は身体を害したときは、当該排出に係る事業者は、これによつて生じた損害を賠償する責めに任ずる。
2 一の物質が新たに健康被害物質となつた場合には、前項の規定は、その物質が健康被害物質となつた日以後の当該物質の排出による損害について適用する。
第25条の2 前条第1項に規定する損害が2以上の事業者の健康被害物質の大気中への排出により生じ、当該損害賠償の責任について民法(明治29年法律第89号)
第719条第1項の規定の適用がある場合において、当該損害の発生に関しその原因となつた程度が著しく小さいと認められる事業者があるときは、裁判所は、その者の損害賠償の額を定めるについて、その事情をしんしやくすることができる。
第25条の3 第25条第1項に規定する損害の発生に関して、天災その他の不可抗力が競合したときは、裁判所は、損害賠償の責任及び額を定めるについて、これをしんしやくすることができる。
第25条の4 第25条第1項に規定する損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知つた時から3年間行なわないときは、時効によつて消滅する。損害の発生の時から20年を経過したときも、同様とする。
第25条の5 第25条第1項に規定する損害賠償の責任について
鉱業法(昭和25年法律第289号)の適用があるときは、同法の定めるところによる。
第25条の6 この章の規定は、事業者が行なう事業に従事する者の業務上の負傷、疾病及び死亡に関しては、適用しない。
第26条 環境大臣又は都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、ばい煙発生施設を設置している者、特定施設を工場若しくは事業場に設置している者、揮発性有機化合物排出施設を設置している者、一般粉じん発生施設を設置している者、特定粉じん排出者若しくは特定工事を施工する者に対し、ばい煙発生施設の状況、特定施設の事故の状況、揮発性有機化合物排出施設の状況、一般粉じん発生施設の状況、特定粉じん発生施設の状況、特定粉じん排出等作業の状況その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、ばい煙発生施設を設置している者、特定施設を工場若しくは事業場に設置している者、揮発性有機化合物排出施設を設置している者、一般粉じん発生施設を設置している者若しくは特定粉じん排出者の工場若しくは事業場若しくは特定工事の場所に立ち入り、ばい煙発生施設、ばい煙処理施設、特定施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設、特定工事に係る建築物等その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定による環境大臣による報告の徴収又はその職員による立入検査は、大気の汚染により人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認められる場合に行うものとする。
3 第1項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第27条 この法律の規定は、放射性物質による大気の汚染及びその防止については、適用しない。
2 電気事業法(昭和39年法律第170号)
第2条第1項第16号に規定する電気工作場、ガス事業法(昭和29年法律第51号)
第2条第13項に規定するガス工作物又は鉱山保安法(昭和24年法律第70号)
第13条第1項の経済産業省令で定める施設であるばい煙発生施設、特定施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設又は特定粉じん発生施設(以下「ばい煙発生施設等」という。)において発生し、又は飛散するばい煙、特定物質、揮発性有機化合物、一般粉じん又は特定粉じん(以下「ばい煙等」という。)を排出し、又は飛散させる者については、
第6条から
第10条まで(同条第2項にあつては、第17条の12第1項又は第18条の13第1項において準用する場合を含む。)、
第11条及び
第12条(これらの規定を第17条の12第2項又は
第18条の13第2項において準用する場合を含む。)、
第17条第2項及び第3項、第17条の4から第17条の8まで、
第18条、
第18条の2並びに
第18条の6から
第18条の9までの規定を適用せず、電気事業法、ガス事業法又は鉱山保安法の相当規定の定めるところによる。
3 前項に規定する法律に基づく権限を有する国の行政機関の長(以下この条において単に「行政機関の長」という。)は、
第6条、
第8条、
第11条若しくは
第12条第3項(これらの規定を第17条の12第2項又は
第18条の13第2項において準用する場合を含む。)、第17条の4、第17条の6
第18条又は
第18条の6の規定に相当する電気事業法、ガス事業法又は鉱山保安法の規定による前項に規定するばい煙発生施設等に係る許可若しくは認可の申請又は届出があつたときは、その許可若しくは認可の申請又は届出に係る事項のうちこれらの規定による届出事項に該当する事項を当該ばい煙発生施設等の所在地を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
4 都道府県知事は、第2項に規定するばい煙発生施設等において発生し、又は飛散するばい煙等に起因する大気の汚染により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあると認めるときは、行政機関の長に対し、
第9条、
第9条の2、
第17条の7又は
第18条の8の規定に相当する電気事業法、ガス事業法又は鉱山保安法の規定による措置を執るべきことを要請することができる。
5 行政機関の長は、前項の規定による要請があつた場合において講じた措置を当該都道府県知事に通知するものとする。
6 都道府県知事は、第2項に規定するばい煙発生施設等について、第14条第1項若しくは第3項、
第17条の10、
第18条の4は
第18条の11の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、行政機関の長に協議しなければならない。
第28条 環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
2 都道府県知事は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、ばい煙発生施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設若しくは特定粉じん排出等作業の状況等に関する資料の送付その他の協力を求め、又はばい煙、揮発性有機化合物若しくは粉じんによる大気の汚染の防止に関し意見を述べることができる。
第28条の2 環境大臣は、大気の汚染により人の健康に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認めるときは、都道府県知事又は
第31条第1項の政令で定める市(特別区を含む。)の長に対し、次に掲げる事務に関し必要な指示をすることができる。
4.
第21条第3項の規定による意見を述べることに関する事務
5.
第23条第1項の規定による周知及び協力を求めることに関する事務
6.
第28条第2項の規定による協力を求め、又は意見を述べることに関する事務
第29条 国は、工場若しくは事業場における事業活動又は建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物又は特定粉じんの排出等による大気の汚染の防止のための施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
第30条 国は、ばい煙、特定物質、揮発性有機化合物及び自動車排出ガスの処理に関する技術の研究、大気の汚染の人の健康又は生活環境に及ぼす影響の研究その他大気の汚染の防止に関する研究を推進し、その成果の普及に努めるものとする。
第30条の2 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第30条の3 この法律に規定する環境大臣の権限は、環境省令で定めるところにより、地方環境事務所長に委任することができる。
第31条 この法律の規定により都道府県知事の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)の長が行うこととすることができる。
2 前項の政令で定める市の長は、この法律の施行に必要な事項で環境省令で定めるものを都道府県知事に通知しなければならない。
第31条の2 この法律の規定により都道府県が処理することとされている事務のうち、
第5条の2第1項の規定により処理することとされているもの(指定ばい煙総量削減計画の作成に係るものを除く。)並びに同条第2項及び第3項、
第15条第3項、
第15条の2第3項及び第4項並びに
第22条の規定により処理することとされているものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)
第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
第32条 この法律の規定は、地方公共団体が、ばい煙発生施設について、そのばい煙発生施設において発生するばい煙以外の物質の大気中への排出に関し、ばい煙発生施設以外のばい煙を発生し、及び排出する施設について、その施設において発生するばい煙の大気中への排出に関し、揮発性有機化合物排出施設について、その揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物以外の物質の大気中への排出に関し、揮発性有機化合物排出施設以外の揮発性有機化合物を排出する施設について、その施設に係る揮発性有機化合物の大気中への排出に関し、一般粉じん発生施設以外の一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する一般粉じんの大気中への排出又は飛散に関し、特定粉じん発生施設について、その特定紛じん発生施設において発生し、又は飛散する特定粉じん以外の物質の大気中への排出又は飛散に関し、特定粉じん発生施設以外の特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する特定粉じんの大気中への排出又は飛散に関し、並びに特定粉じん排出等作業について、その作業に伴い発生し、又は飛散する特定粉じん以外の物質の大気中への排出又は飛散に関し、特定粉じん排出等作業以外の建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業について、その作業に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんの大気中への排出又は飛散に関し、条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない。
第33条の2 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 過失により、前項第1号の罪を犯した者は、3月以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
第34条 次の各号のいずれかに該当する者は、3月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第35条 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。
3.
第26条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第36条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前4条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
第37条 第11条若しくは
第12条第3項(これらの規定を第17条の12第2項又は
第18条の13第2項において準用する場合を含む。)又は
第18条の15第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、10万円以下の過料に処する。
12 環境大臣は、指定物質による大気の汚染により人の健康に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認めるときは、都道府県知事又は第31条第1項の政令で定める市の長に対し、第10項の規定による勧告に関し、必要な指示を行うことができる。
13 環境大臣は、前項の指示をするために必要な限度において、指定物質排出施設を設置している者に対し、指定物質排出施設の状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
