石炭鉱業年金基金法
昭和42・8・16・法律135号
改正平成4・3・31・法律 23号−−
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成6・11・9・法律 95号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成18・6・2・法律 50号(未)(施行=平20年12月1日)
改正平成19・7・6・法律109号(未)(施行=平22年4月1日まで)
第1条 石炭鉱業年金基金は、石炭鉱業の坑内労働者の老齢について必要な給付を行なうことにより、その老後の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
第2条 石炭鉱業年金基金(以下「基金」という。)は、法人とする。
第3条 基金は、政令の定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第4条 基金でない者は、石炭鉱業年金基金という名称を用いてはならない。
第5条 民法(明治29年法律第89号)
第44条及び
第50条の規定は、基金について準用する。
第6条 石炭鉱業を行なう事業場であつて、坑内において石炭を掘採する事業を行なうもののうち、厚生年金保険の適用事業所であるものの事業主は、この法律の定めるところにより、全国を通じて一個の基金を設立しなければならない。
第7条 前条に規定する事業主は、当然、基金の会員となる。
2 基金が
第18条第1項の事業を行なうときは、石炭鉱業を行なう事業場であつて、厚生年金保険の適用事業所であるものの事業主(前条に規定する事業主である者を除く。)は、当然、基金の会員となる。
第8条 基金は、定款をもつて次に掲げる事項を定めなければならない。
1.事務所の所在地
2.会員に関する事項
3.総会に関する事項
4.役員に関する事項
5.運営審議会に関する事項
6.事業に関する事項
7.掛金に関する事項
8.その他組織及び業務に関する重要事項
2 定款の変更は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 役員は、政令の定めるところにより、会員(法人にあつては、その代表者とする。以下この項において同じ。)のうちから選任する。ただし、特別の事情があるときは、会員以外の者から選任することを妨げない。
3 理事のうち1人を理事長とし、理事において互選する。
4 役員の任期は、2年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 監事は、理事又は基金の職員と兼ねることができない。
第10条 理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行なう。
2 基金の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。
4 基金と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が基金を代表する。
第11条 基金の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第12条 総会は、理事長が招集する。総会員の3分の1以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあつた日から20日以内に総会を招集しなければならない。
2 総会に議長を置く。議長は、理事長をもつて充てる。
3 前2項に規定するもののほか、総会の招集、議事の手続その他総会に関し必要な事項は、政令で定める。
第13条 次に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。
1.定款の変更
2.毎事業年度の予算
3.毎事業年度の事業報告及び決算
4.その他定款で定める事項
2 理事長は、総会が成立しないとき、又は理事長において総会を招集する暇がないと認めるときは、総会の議決を経なければならない事項で臨時急施を要するものを処分することができる。
3 理事長は、前項の規定による処置については、次の総会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。
4 総会は、監事に対し、基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
第14条 基金は、定款の定めるところにより、総会に代わるべき総代会を設けることができる。
2 総代は、政令の定めるところにより、会員のうちから選挙する。
3 総代の任期は、2年とする。ただし、補欠の総代の任期は、前任者の残任期間とする。
4 前3項に規定するもののほか、総代会の招集、議事の手続その他総代会に関し必要な事項は、政令で定める。
第15条 基金に、運営審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、理事長の諮問に応じ、基金の業務の運営に関する重要事項を審議する。
3 審議会は、前項の事項に関し、理事長に意見を述べることができる。
5 委員は、基金の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、理事長が委嘱する。
6 委員の任期は、2年とする。ただし、定款で別段の定めをしたときは、この限りでない。
第16条 基金は、
第1条の目的を達成するため、石炭鉱業を行う事業場において会員に使用される厚生年金保険の被保険者(鉱業法(昭和25年法律第289号)
第4条に規定する事業の事業場に使用され、かつ、常時坑内作業に従事する被保険者であつて、国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第34号。以下「昭和60年法律第34号」という。)附則第5条第13号に規定する第4種被保険者及び同条第14号に規定する船員任意継続被保険者のいずれでもないものに限る。)たる労働者(以下「坑内員」という。)の老齢について、年金たる給付の支給を行うものとする。
2 基金は、定款をもつて、年金額、受給資格期間、支給開始年齢その他年金たる給付の支給に関して必要な事項を定めなければならない。
第17条 基金は、政令の定めるところにより、坑内員若しくは坑内員であつた者の死亡又は坑内員の脱退に関し、一時金たる給付の支給を行うことができる。
第18条 基金は、前2条の事業のほか、会員(
第7条第2項に規定する事業主を含む。以下この項において同じ。)の2分の1以上の者が希望したときは、石炭鉱業を行う事業場において会員に使用される厚生年金保険の被保険者(坑内員並びに昭和60年法律第34号附則第5条第13号に規定する第4種被保険者及び同条第14号に規定する船員任意継続被保険者を除く。)たる労働者(石炭の採掘の業務と緊密な関連を有しない業務として政令で定める業務に従事する者を除くものとし、以下「坑外員」という。)の老齢について、年金たる給付の支給を行うことができる。
2 第16条第2項の規定は、前項の年金たる給付について準用する。
3 基金は、第1項の事業を行う場合には、政令の定めるところにより、坑外員若しくは坑外員であつた者の死亡又は坑外員の脱退に関し、一時金たる給付の支給を行うことができる。
第18条の2 基金は、前3条の事業のほか、坑内員及び坑内員であつた者並びに坑外員及び坑外員であつた者の福祉を増進するため、必要な施設をすることができる。
第19条 年金たる給付及び一時金たる給付を受ける権利は、その権利を有する者(以下「受給権者」という。)の請求に基づいて、基金が裁定する。
第20条 厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)
第37条、
第40条の2及び
第41条第1項の規定は、年金たる給付及び一時金たる給付について、同条第2項の規定は、死亡を支給理由とする一時金たる給付について準用する。この場合において、同法
第40条の2中「社会保険庁長官」とあるのは「基金」と、同法
第41条第1項中「老齢厚生年金」とあるのは「年金たる給付又は脱退を支給理由とする一時金たる給付」と、それぞれ読み替えるものとする。
第21条 基金は、基金が支給する年金たる給付及び一時金たる給付に関する事業に要する費用に充てるため、掛金を徴収する。
2 会員は、政令の定めるところにより、掛金を負担し、及び納付する義務を負う。
3 掛金の額は、年金たる給付及び一時金たる給付に要する費用の予想額及び予定運用収入の額に照らし、厚生労働省令の定めるところにより、将来にわたつて、財政の均衡を保つことができるように計算されるものでなければならず、かつ、少なくとも5年ごとにこの基準に従つて再計算されなければならない。
第22条 厚生年金保険法
第83条(第1項を除く。)及び
第85条の規定は掛金について、同法
第86条(第3項を除く。)、
第87条(第6項を除く。)、
第88条及び
第89条の規定は、掛金その他この法律の規定による徴収金について準用する。この場合において、同法
第83条第2項及び第3項、
第86条第1項、第2項及び第5項並びに
第87条第1項中「社会保険庁長官」とあり、並びに同法
第86条第6項中「厚生労働大臣」とあるのは「基金」と、同法
第85条第3号中「被保険者」とあるのは「坑内員又は坑外員」と、同法
第86条第1項、第4項及び第5項中「第85条」とあるのは「第23条において準用する厚生年金保険法第85条」と、同法
第87条第1項中「前条第2項」とあるのは「第22条において準用する厚生年金保険法第86条第2項」と、それぞれ読み替えるものとする。
2 基金は、前項において準用する厚生年金保険法
第86条第5項の規定により国税滞納処分の例により処分をしようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
第23条 基金の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
第24条 基金は、毎事業年度、予算を作成し、事業年度開始前に厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これに重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
第25条 基金は、毎事業年度、当該事業年度終了後3月以内に、厚生労働省令の定めるところにより、財産目録、貸借対照表表及び損益計算書並びに当該事業年度の業務報告書を作成し、監事の意見をつけて、厚生労働大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
第26条 基金は、借入金をしてはならない。ただし、基金の目的を達成するため必要な場合において、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第27条 基金は、政令の定めるところにより、年金たる給付及び一時金たる給付に充てるべき積立金を積み立てなければならない。
第28条 基金の業務上の余裕金の運用は、政令の定めるところにより、安全かつ効率的にしなければならない。
第29条 この法律に規定するもののほか、基金の財務及び会計に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第30条 基金は、厚生労働省令の定めるところにより、その業務についての報告書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
第31条 厚生労働大臣は、基金について、必要があると認めるときは、その業務の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして基金の事務所に立ち入つて関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。
2 前項の規定によつて質問及び検査を行なう当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを呈示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第32条 厚生労働大臣は、前条の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、基金の業務の管理若しくは執行が法令、定款若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、基金の業務の管理若しくは執行が著しく適正を欠くと認めるとき、又は基金の役員がその業務の管理若しくは執行を明らかに怠つていると認めるときは、期間を定めて、基金又はその役員に対し、その業務の管理又は執行について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 厚生労働大臣は、基金の業務の健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、期間を定めて、基金に対し、その定款の変更を命ずることができる。
3 基金若しくはその役員が第1項の命令に違反したとき、又は基金が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、基金に対し、期間を定めて、当該違反に係る役員の全部又は一部の改任を命ずることができる。
4 基金が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、同項の命令に係る役員を改任することができる。
第33条 年金たる給付又は一時金たる給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
2 第20条において準用する厚生年金保険法
第40条の2の規定による処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。
3 厚生年金保険法
第90条第2項及び第3項並びに
第91条の2の規定は前2項の審査請求及び再審査請求について、同法
第91条の3の規定は前2項に規定する処分の取消しの訴えについて準用する。
第34条 掛金その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、2年を経過したとき、年金たる給付及び一時金たる給付を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
2 掛金その他この法律の規定による徴収金の納入の告知又は
第22条において準用する厚生年金保険法
第86条第1項の規定による督促は、民法
第153条の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する。
第35条 会員は、厚生労働省令の定めるところにより、坑内員(基金が
第18条第1項の事業を行なうときは、坑外員を含む。次項において同じ。)に関する厚生年金保険法
第18条第1項の規定による確認につき同法
第29条第1項の規定による通知があつた事項その他厚生労働省令で定める事項を基金に届け出なければならない。
2 坑内員は、厚生労働省令の定めるところにより、厚生労働省令で定める事項を基金に届け出、又は会員に申し出なければならない。
3 受給権者は、厚生労働省令の定めるところにより、厚生労働省令で定める事項を基金に届け出なければならない。
4 受給権者が死亡したときは、戸籍法(昭和22年法律第224号)の規定による死亡の届出義務者は、10日以内に、その旨を基金に届け出なければならない。
第36条 基金の解散については、別に法律で定める。
第37条 この法律に特別の規定があるものを除き、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。
第38条 第31条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合においては、その違反行為をした基金の役員又は職員を6月以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第39条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、その違反行為をした基金の役員を20万円以下の過料に処する。
1.この法律により厚生労働大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
2.
第4章に規定する事業以外の事業を行なつたとき。
3.
第28条の規定に違反して、業務上の余裕金を運用したとき。
4.
第30条の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
5.
第32条第1項の規定による命令に違反したとき。
第40条 基金が、
第3条第1項の規定に違反して登記することを怠つたときは、その役員を20万円以下の過料に処する。
第41条 次の各号に掲げる場合には、10万円以下の過料に処する。
1.会員が、
第35条第1項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
2.坑内員又は坑外員が、
第35条第2項の規定に違反して、届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は申出をせず、若しくは虚偽の申出をしたとき。
3.戸籍法の規定による死亡の届出義務者が、
第35条第4項の規定に違反して、届出をしないとき。
第42条 第4条の規定に違反して、石炭鉱業年金基金という名称を用いた者は、10万円以下の過料に処する。
