日本学術振興会法
昭和42・8・1・法律123号
改正平成8・5・29・法律 51号−−
改正平成9・6・24・法律103号−−
改正平成11・3・31・法律 28号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
廃止平成14・12・13・法律159号−−
第1条 日本学術振興会は、学術の応用に関する研究を行うとともに、学術研究の助成、研究者に対する援助、学術に関する国際協力の実施の促進その他学術の振興に関する事業を行い、もつて学術の進展に寄与することを目的とする。
第2条 日本学術振興会(以下「振興会」という。)は、法人とする。
第4条 振興会の基本金は、附則第9条第3項の規定により承継する財団法人日本学術振興会の基本財産に相当する金額とする。
第4条の2 振興会の資本金は、110億円とし、政府がその全額を出資する。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、振興会に追加して出資することができる。
3 振興会は、前項の規定による政府の出資があつたときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第5条 振興会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第6条 振興会でない者は、日本学術振興会という名称を用いてはならない。
第7条 民法(明治29年法律第89号)
第44条(法人の不法行為能力)及び
第50条(法人の住所)の規定は、振興会について準用する。
第8条 振興会に、役員として、会長1人、理事長1人、理事3人以内及び監事2人以内を置く。
第9条 会長は、振興会を代表し、その業務を総理する。
2 理事長は、振興会を代表し、会長の定めるところにより、会長を補佐して振興会の業務を掌理し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう。
3 理事は、会長の定めるところにより、会長及び理事長を補佐して振興会の業務を掌理し、会長及び理事長にともに事故があるときはその職務を代理し、会長及び理事長がともに欠員のときはその職務を行なう。
5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、会長又は文部科学大臣に意見を提出することができる。
第10条 会長、理事長及び監事は、文部科学大臣が任命する。
2 理事は、会長が文部科学大臣の認可を受けて任命する。
第11条 役員の任期は、2年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
第12条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。
第13条 文部科学大臣又は会長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 文部科学大臣又は会長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。
1.心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
2.職務上の義務違反があるとき。
3 会長は、前項の規定により理事を解任しようとするときは、あらかじめ、文部科学大臣の認可を受けなければならない。
第14条 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、文部科学大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第15条 振興会と会長又は理事長との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が振興会を代表する。
第17条 振興会の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
3 評議員会は、会長の諮問に応じ、振興会の業務の運営に関する重要事項を審議する。
4 評議員会は、振興会の業務の運営につき、会長に対して意見を述べることができる。
第19条 評議員は、振興会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、文部科学大臣が任命する。
第20条 振興会は、
第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
1.学術の応用に関する研究を行うこと。
2.共同して行われる学術の研究に関し、研究者に研究活動を行うために必要な資金を支給すること。
3.学界と産業界との協力により学術の応用に関する研究に関し、資金の支給その他必要な援助を行うこと。
4.学術の国際協力に関し、海外への研究者の派遣、外国人研究者の受入れその他国際協力による研究に必要な援助を行うこと。
5.優秀な学術の研究者の育成に関し、研究者に研究を奨励するための資金を支給すること。
6.学術に関する情報資料について調査を行い、その結果を利用に供し、及び学術に関する研究成果を普及すること。
7.前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 振興会は、前項に規定する業務のほか、
第1条の目的を達成するため、研究活動及びその成果の公開に必要な経費に対する国の補助金で予算で定めるものの交付を受け、これを財源として、研究者に対し、補助金を交付する業務を行うことができる。
3 振興会は、文部科学大臣の認可を受けて、前2項に規定する業務のほか、
第1条の目的を達成するため必要な業務を行うことができる。
第20条の2 振興会は、文部科学大臣の認可を受けて定める基準に従つて、前条第1項第1号に掲げる業務の一部を委託することができる。
第21条 振興会は、業務の開始の際、業務方法書を作成し、文部科学大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書に記載すべき事項は、文部科学省令で定める。
第22条 振興会の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
第23条 振興会は、毎事業年度、事業計画、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、文部科学大臣の認可を受けなければならない。これに重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
第24条 振興会は、毎事業年度の決算を翌年度の5月31日までに完結しなければならない。
第25条 振興会は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、これに当該事業年度の業務報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書(次項において「業務報告書等」という。)を添え、監事の意見を付けて、決算完結後1月以内に文部科学大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 振興会は、前項の規定による文部科学大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表、附属明細書及び業務報告書等並びに同項の監事の意見を記載した書面を、事務所に備えて置き、文部科学省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
第26条 振興会は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 振興会は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
第27条 振興会は、文部科学大臣の認可を受けて、短期借入金をすることができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、文部科学大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。
第28条 振興会は、次の方法による場合を除くほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
1.国債その他文部科学大臣の指定する有価証券の取得
2.銀行その他文部科学大臣の指定する金融機関への預金又は郵便貯金
3.信託業務を営む銀行又は信託会社への金銭信託
第29条 振興会は、文部科学省令で定める重要な財産を譲り受け、譲渡し、交換し、又は担保に供しようとするときは、文部科学大臣の認可を受けなければならない。
第30条 振興会は、その役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定めようとするときは、文部科学大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第31条 この法律に規定するもののほか、振興会の財務及び会計に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
2 文部科学大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、振興会に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第33条 文部科学大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、振興会に対してその業務に関し報告をさせ、又はその職員に振興会の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第34条 国は、
第1条の目的を達成するため、振興会について必要な配慮をするものとする。
第35条 文部科学大臣は、振興会の組織及び業務の運営に関し、日本学術会議と緊密な連絡を図るものとする。
第36条 振興会の解散については、別に法律で定める。
第37条 文部科学大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
4.
第28条第1号又は第2号の規定による指定をしようとするとき。
第38条 第33条第1項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした振興会の役員又は職員は、30万円以下の罰金に処する。
第39条 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした振興会の役員は、20万円以下の過料に処する。
1.この法律による文部科学大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
2.
第5条第1項の政令の規定に違反して登記することを怠つたとき。
3.
第20条に規定する業務以外の業務を行つたとき。
4.
第28条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
5.
第32条第2項の規定による文部科学大臣の命令に違反したとき。
第40条 第6条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
