野菜生産出荷安定法
昭和41・7・1・法律103号
改正昭和53・7・5・法律 87号
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成14・6・7・法律 58号−−
改正平成14・12・4・法律126号−−
改正平成18・6・2・法律 50号(未)(施行=平20年12月1日)
第1条 この法律は、主要な野菜について、一定の生産地域におけるその生産及び出荷の近代化を計画的に推進するための措置を定めるとともに、その価格の著しい低落があつた場合における生産者補給金の交付、あらかじめ締結した契約に基づきその確保を要する場合における交付金の交付等の措置を定めることにより、主要な野菜についての当該生産地域における生産及び出荷の安定等を図り、もつて野菜農業の健全な発展と国民消費生活の安定に資することを目的とする。
第2条 この法律において「指定野菜」とは、消費量が相対的に多く又は多くなることが見込まれる野菜であつて、その種類、通常の出荷時期等により政令で定める種別に属するものをいう。
第3条 農林水産大臣は、政令で定めるところにより、指定野菜の需要及び供給の見通しをたて、これを公表しなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の需要及び供給の見通しをたてるため必要があるときは、関係都道府県知事に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。
3 農林水産大臣は、第1項の需要及び供給の見通しをたてようとするときは、学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。
第4条 農林水産大臣は、指定野菜の種別ごとに、その区域から当該指定野菜の出荷が行われる一定の生産地域であつて、その出荷の安定を図るため当該指定野菜の集団産地として形成することが必要と認められるものを野菜指定産地として指定することができる。
2 前項の規定による指定は、その区域が合理的な当該指定野菜の集団産地の形成のために必要な次に掲げる要件のすべてを備える場合において、するものとする。
1.その区域内の当該指定野菜の作付面積が、農林水産省令で定める面積に達しているか、又はこれに達する見込みが確実であること。
2.その区域内で生産される当該指定野菜についての共同出荷組織その他その出荷に関する条件が、農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
3 農林水産大臣は、指定野菜の種別ごとに、野菜指定産地からの当該指定野菜の総出荷数量の見込数量が、前条第1項の規定により公表した需要及び供給の見通しに即するように、第1項の規定による指定をするものとする。
4 農林水産大臣は、第1項の規定による指定をしようとするときは、当該区域を管轄する都道府県知事の意見を聴かなければならない。
5 第1項の規定による指定は、告示してしなければならない。
第5条 都道府県知事は、その管轄に属する前条第1項の一定の生産地城でその区域が同条第2項各号に掲げる要件のすべてを備えるものにつき、同条第1項の規定による指定をすべき旨を農林水産大臣に申し出ることができる。
第6条 農林水産大臣は、指定野菜の生産事情、出荷事情その他の経済事情に変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、必要があるときは、野菜指定産地の区域を変更することができる。
2 前項の規定による変更は、その変更後の区域が
第4条第2項各号に掲げる要件のすべてを備える区域である場合でなければ、することができない。
3 第4条第4項及び第5項並びに前条の規定は、第1項の規定による変更について準用する。
第7条 農林水産大臣は、野菜指定産地の区域が
第4条第2項各号に掲げる要件の全部又は一部を欠くに至つたときは、野菜指定産地の指定を解除しなければならない。
2 第4条第4項及び第5項並びに
第5条の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
第8条 野菜指定産地の区域を管轄する都道府県知事は、野菜指定産地ごとに、政令で定めるところにより、当該指定野菜の生産及び出荷の近代化を図るための計画(以下「生産出荷近代化計画」という。)をたて、これを農林水産大臣に提出するとともに、その概要を公表しなければならない。
2 生産出荷近代化計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.作付面積、生産数量及び出荷数量に関する事項
2.土地改良、作付地の集団化、農作業の機械化その他生産の近代化に関する事項
3.集荷、選別、保管又は輸送の共同化、規格の統一その他出荷の近代化に関する事項
3 生産出荷近代化計画の内容は、
第3条第1項の規定により公表された需要及び供給の見通しに照らして適当なものであり、かつ、当該野菜指定産地の区域の自然的経済的条件に適合するものでなければならない。
4 都道府県知事は、生産出荷近代化計画をたてようとするときは関係市町村及び農林水産省令で定める農業団体等の意見を聴かなければならない。
第9条 都道府県知事は、生産出荷近代化計画を変更したときは、遅滞なく、その変更の内容を農林水産大臣に届け出るとともに、その概要を公表しなければならない。
2 前条第4項の規定は、生産出荷近代化計画の変更について準用する。
第10条 独立行政法人農畜産業振興機構(以下「機構」という。)は、指定野菜の価格の著しい低落があつた場合には、その低落が対象野菜(野菜指定産地の区域内で生産される当該指定野菜をいう。以下同じ。)の出荷に関し機構が行う登録を受けた出荷団体(以下「登録出荷団体」という。)との間に農林水産省令で定める委託関係のある対象野菜の生産者(以下この項において「委託生産者」という。)及び機構が行う登録を受けた対象野菜の生産者(以下「登録生産者」という。)の経営に及ぼす影響を緩和するため、その登録出荷団体に対しその委託生産者に生産者補給金を交付するための生産者補給交付金を、その登録生産者に対し生産者補給金を交付するものとする。
2 前項の生産者補給金の額は、対象野菜の生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、対象野菜の生産及び出荷の安定を図ることを旨として、定めるものとする。
第11条 前条第1項の登録を受ける資格を有する出荷団体は、対象野菜を出荷する次に掲げる法人その他の団体であつて、少なくとも一の野菜指定産地の区域の全部をその地区等の全部又は一部とするものとする。ただし、第3号から第5号までに掲げる法人その他の団体にあつては、農林水産省令で定めるものに限る。
1.農業協同組合
2.農業協同組合連合会
3.事業協同組合
4.協同組合連合会
5.前各号に掲げる法人のほか、農業協同組合又は農業協同組合連合会が主たる構成員となつている法人その他の団体
2 前条第1項の登録を受ける資格を有する生産者は、対象野菜を出荷する者であつて、当該対象野菜の作付面積が農林水産省令で定める面積に達しているものとする。
3 機構は、前条第1項の登録を受ける資格を有する出荷団体又は生産者から同項の登録の申請があつたときは、正当な理由がないのにその登録を拒んではならない。
第12条 機構は、登録出荷団体又は登録生産者が指定野菜を原料若しくは材料として使用する製造若しくは加工の事業又は指定野菜の販売の事業を行う者との間において農林水産省令で定めるところによりあらかじめ締結した契約(対象野菜の供給に係るものであつて、天候その他やむを得ない事由により供給すべき対象野菜に不足が生じた場合に、これと同一の種別に属する指定野菜を供給することを内容とするものに限る。)に基づき当該同一の種別に属する指定野菜を確保する必要がある場合には、その登録出荷団体又は登録生産者に対し、その確保に要する費用に充てるための交付金を交付するものとする。
第13条 機構は、第10条及び前条の規定により行う業務については、指定野菜の種別又は出荷される地域を限定して、その業務を行つてはならない。
第14条 機構は、民法(明治29年法律第89号)第34 条の規定により設立された法人が行う対象野菜以外の野菜(指定野菜以外の野菜にあつては、指定野菜に準ずるものとして農林水産省令で定めるものに限る。)の安定的な供給を図るための業務で第10条又は第12条の規定により行う業務に準ずるもの(農林水産省令で定める要件に適合するものに限る。)についてその経費を補助するものとする。
第15条 農林水産大臣又は野菜指定産地の区域を管轄する都道府県知事は、対象野菜の出荷の安定を図るため必要があるときは、当該対象野菜を出荷する者に対し、その合理的かつ計画的な出荷に関し必要な勧告をすることができる。
第16条 農林水産大臣は、この法律を施行するため必要があるときは、指定野菜の生産若しくは出荷の事業を行う者又はこれらの者の組織する団体から、これらの事業に係る業務に関して、必要な報告を徴することができる。
第17条 この法律に規定する農林水産大臣の権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を地方農政局長に委任することができる。
第18条 第16条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、10万円以下の過料に処する。
