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首都圏近郊緑地保全法

【目次】
  昭和41・6・30・法律101号  
改正平成6・6・24・法律 40号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成16・6・18・法律109号==
改正平成17・7・29・法律 89号−−

(目的)
第1条 この法律は、首都圏の近郊整備地帯において良好な自然の環境を有する緑地を保全することが、首都及びその周辺の地域における現在及び将来の住民の健全な生活環境を確保するため、ひいては首都圏の秩序ある発展を図るために欠くことのできない条件であることにかんがみ、その保全に関し必要な事項を定めることにより、近郊整備地帯の無秩序な市街地化を防止し、もつて首都圏の秩序ある発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律で「近郊整備地帯」とは、首都圏整備法(昭和31年法律第83号)第24条第1項の規定により指定された区域をいう。
 この法律で「近郊緑地」とは、近郊整備地帯内の緑地であつて、樹林地、水辺地若しくはその状況がこれらに類する土地が、単独で、若しくは一体となつて、又はこれらに隣接している土地が、これらと一体となつて、良好な自然の環境を形成し、かつ、相当規模の広さを有しているものをいう。
(近郊緑地保全区域の指定)
第3条 国土交通大臣は、近郊緑地のうち、無秩序な市街地化のおそれが大であり、かつ、これを保全することによつて得られる首都及びその周辺の地域の住民の健全な心身の保持及び増進又はこれらの地域における公害若しくは災害の防止の効果が著しい近郊緑地の土地の区域を、近郊緑地保全区域(以下「保全区域」という。)として指定することができる。
《改正》平11法160
 国土交通大臣は、保全区域を指定をしようとするときは、広域的かつ長期的な見地から行なうようにしなければならない。
《改正》平11法160
 国土交通大臣は、保全区域の指定をしようとするときは、関係地方公共団体及び国土審議会の意見を聴くとともに、環境大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。この場合において、国土交通大臣は、関係地方公共団体から意見の申出を受けたときは、遅滞なくこれに回答するものとする。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 保全区域の指定は、国土交通大臣が官報に告示することによつて、その効力を生ずる。
《改正》平11法160
 前2項の規定は、保全区域の変更について準用する。
(近郊緑地保全計画)
第4条 国土交通大臣は、保全区域の指定をしたときは、当該保全区域について、近郊緑地の保全に関する計画(以下「近郊緑地保全計画」という。)を決定しなければならない。
《改正》平11法160
 近郊緑地保全計画には、次に掲げる事項を定めなければならない。
1.保全区域内における行為の規制その他当該近郊緑地の保全に関する事項
2.保全区域内において当該近郊緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備に関する事項
3.近郊緑地特別保全地区(保全区域内の特別緑地保全地区で保全区域内において近郊緑地の保全のため特に必要とされるものをいう。以下同じ。)の指定の基準に関する事項
4.近郊緑地特別保全地区内における土地の買入れに関する事項
《改正》平16法109
 近郊緑地保全計画は、環境大臣と協議し、かつ、首都圏整備法の定める手続によつて、近郊整備地帯の整備に関する事項についての同法第2条第2項に規定する首都圏整備計画として決定するものとする。
《改正》平11法160
《改正》平17法089
(近郊緑地特別保全地区に関する都市計画)
第5条 保全区域内の次の各号に規定する条件に該当する土地の区域については、前条第2項第3号に規定する基準に従い、都市計画に近郊緑地特別保全地区を定めることができる。
1.近郊緑地特別保全地区に関する都市計画を定めることによつて得られる首都及びその周辺の地域の住民の健全な心身の保持及び増進又はこれらの地域における公害若しくは災害の防止の効果が特に著しいこと。
2.特に良好な自然の環境を有すること。
 国土交通大臣は、近郊緑地特別保全地区に関する都市計画を定め、又はその決定若しくは変更に同意しようとするときは、あらかじめ、環境保全上の観点からする環境大臣の意見及び工業立地上の観点からする経済産業大臣の意見を聴かなければならない。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
(指定の準備のための土地の立入り等)
第6条 国土交通大臣は、保全区域の指定の準備のため他人の占有する土地に立ち入つて調査を行なう必要がある場合においては、その必要な限度において、他人の占有する土地に、自ら立ち入り、又はその命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができる。
《改正》平11法160
 前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の3日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
 第1項の規定により、建築物が所在し、又はかき、さく等で囲まれた他人の占有する土地に立ち入ろうとする場合においては、その立ち入ろうとする者は、立入りの際、あらかじめ、その旨を土地の占有者に告げなければならない。
 日出前及び日没後においては、土地の占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
 土地の占有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。
 第1項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを提示しなければならない。
 国は、第1項の規定による行為により他人に損失を与えた場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
 前項の規定による損失の補償については、国土交通大臣と損失を受けた者が協議しなければならない。
《改正》平11法160
 前項の規定による協議が成立しない場合においては、国土交通大臣又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法(昭和26年法律第219号)第94条第2項の規定による裁決を申請することができる。
《改正》平11法160
 
《1条削除》平16法109
(保全区域における行動の届出)
第7条 保全区域(緑地保全地域及び特別緑地保全地区を除く。以下この条及び次条第1項において同じ。)内において、次に掲げる行為をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、都県知事にその旨を届け出なければならない。
1.建築物その他の工作物の新築、改築又は増築
2.宅地の造成、土地の開墾、土石の採取、鉱物の掘採その他の土地の形質の変更
3.木竹の伐採
4.水面の埋立て又は干拓
5.前各号に掲げるもののほか、当該近郊緑地の保全に影響を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるもの
《改正》平11法160
《改正》平16法109
 都県知事は、前項の届出があつた場合において、当該近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
 国の機関は、第1項の規定による届出を要する行為をしようとするときは、あらかじめ、都県知事にその旨を通知しなければならない。
 次に掲げる行為については、前3項の規定は、適用しない。
1.近郊緑地保全計画に基づいて行う行為
2.次条第1項の規定による管理協定において定められた当該管理協定区域内の近郊緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備に関する事項に従つて行う行為
3.通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
4.保全区域が指定され、又はその区域が拡張された際既に着手していた行為
5.非常災害のため必要な応急措置として行う行為
6.前各号に掲げるもののほか、公益性が特に高いと認められる事業の実施に係る行為のうち当該近郊緑地の保全上著しい支障を及ぼすおそれがないと認められるものであつて、政令で定めるもの
《改正》平16法109
(管理協定の締結等)
第8条 地方公共団体又は都市緑地法(昭和48年法律第72号)第68条第1項の規定により指定された緑地管理機構(第16条第1項第1号に掲げる業務を行うものに限る。)は、保全区域内の近郊緑地の保全のため必要があると認めるときは、当該保全区域内の土地又は木竹の所有者又は使用及び収益を目的とする権利(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)を有する者(以下「土地の所有者等」と総称する。)と次に掲げる事項を定めた協定(以下「管理協定」という。)を締結して、当該土地の区域内の近郊緑地の管理を行うことができる。
1.管理協定の目的となる土地の区域(以下「管理協定区域」という。)
2.管理協定区域内の近郊緑地の管理の方法に関する事項
3.管理協定区域内の近郊緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備が必要な場合にあつては、当該施設の整備に関する事項
4.管理協定の有効期間
5.管理協定に違反した場合の措置
《追加》平16法109
 管理協定については、管理協定区域内の土地の所有者等の全員の合意がなければならない。
《追加》平16法109
 管理協定の内容は、次の各号に掲げる基準のいずれにも適合するものでなければならない。
1.近郊緑地保全計画との調和が保たれたものであること。
2.土地及び木竹の利用を不当に制限するものでないこと。
3.第1項各号に掲げる事項について国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
《追加》平16法109
 地方公共団体又は第1項の緑地管理機構は、管理協定に同項第3号に掲げる事項を定めようとする場合においては、当該事項について、あらかじめ、都県知事(当該土地が地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)の区域内に存する場合にあつては、当該指定都市の長)と協議しなければならない。ただし、都県が当該都県の区域(指定都市の区域を除く。)内の土地について、又は指定都市が当該指定都市の区域内の土地について管理協定を締結する場合は、この限りでない。
《追加》平16法109
 第1項の緑地管理機構が管理協定を締結しようとするときは、あらかじめ、都県知事の認可を受けなければならない。
《追加》平16法109
(管理協定の縦覧等)
第9条 地方公共団体又は都県知事は、それぞれ管理協定を締結しようとするとき、又は前条第5項の規定による管理協定の認可の申請があつたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理協定を当該公告の日から2週間関係人の縦覧に供さなければならない。
《全改》平16法109
 前項の規定による公告があつたときは、関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該管理協定について、地方公共団体又は都県知事に意見書を提出することができる。
《全改》平16法109
(管理協定の認可)
第10条 都県知事は、第8条第5項の規定による管理協定の認可の申請が、次の各号のいずれにも該当するときは、当該管理協定を認可しなければならない。
1.申請手続が法令に違反しないこと。
2.管理協定の内容が、第8条第3項各号に掲げる基準のいずれにも適合するものであること。
《全改》平16法109
(管理協定の公告等)
第11条 地方公共団体又は都県知事は、それぞれ管理協定を締結し又は前条の認可をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該管理協定の写しをそれぞれ当該地方公共団体又は当該都県の事務所に備えて公衆の縦覧に供するとともに、管理協定区域である旨を当該区域内に明示しなければならない。
《全改》平16法109
(管理協定の変更)
第12条 第8条第2項から第5項まで及び前3条の規定は、管理協定において定めた事項の変更について準用する。
《全改》平16法109
(管理協定の効力)
第13条 第11条(前条において準用する場合を含む。)の規定による公告のあつた管理協定は、その公告のあつた後において当該管理協定区域内の土地の所有者等となつた者に対しても、その効力があるものとする。
《全改》平16法109
(管理協定に係る都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律の特例)
第14条 第8条第1項の緑地管理機構が管理協定に基づき管理する樹木又は樹木の集団で都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律(昭和37年法律第142号)第2条第1項の規定に基づき保存樹又は保存樹林として指定されたものについての同法の規定の適用については、同法第5条第1項中「所有者」とあるのは「所有者及び緑地管理機構(都市緑地法(昭和48年法律第72号)第68条第1項の規定により指定された緑地管理機構をいう。以下同じ。)」と、同法第6条第2項及び第8条中「所有者」とあるのは「緑地管理機構」と、同法第9条中「所有者」とあるのは「所有者又は緑地管理機構」とする。
《追加》平16法109
(都市緑地法の特例)
第15条 保全区域内の緑地保全地域について定められる緑地保全計画(都市緑地法第6条第1項の規定による緑地保全計画をいう。以下同じ。)は、近郊緑地保全計画に適合したものでなければならない。
《追加》平16法109
 都県は、保全区域内の緑地保全地域について緑地保全計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。
《追加》平16法109
 前2項に定めるもののほか、保全区域内の緑地保全地域並びに当該地域内における都市緑地法第24条第1項の管理協定及び同法第55条第1項の市民緑地についての同法の規定の適用については、同法第24条第4項及び第55条第5項第2号中「当該指定都市の長、当該土地が中核市の区域内に存する場合にあつては当該中核市の長」とあるのは「、当該指定都市の長」と、同法第24条第4項及び第55条第6項第2号中「指定都市の区域及び中核市の区域」とあるのは「指定都市の区域」と、「について、又は中核市が当該中核市の区域内の土地について」とあるのは「について」と、同法第32条第1項中「指定都市及び中核市」とあるのは「指定都市」と、「当該指定都市又は中核市(以下この条において「指定都市等」という。)」とあるのは「当該指定都市」と、「指定都市等に」とあるのは「指定都市に」と、同条第2項中「市町村都市計画審議会(当該中核市に市町村都市計画審議会が置かれていないときは、当該中核市の存する都道府県の都道府県都市計画審議会)」とあるのは「市町村都市計画審議会」とする。
《追加》平16法109
 
第16条 都市緑地法第68条第1項の規定により指定された緑地管理機構(同法第69条第1号イに掲げる業務を行うものに限る。)は、同法第69条各号に掲げる業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。
1.管理協定に基づく近郊緑地の管理を行うこと。
2.前号の業務に附帯する業務を行うこと。
《追加》平16法109
 前項の場合においては、都市緑地法第70条中「又はニ(1)」とあるのは、「、ニ(1)又は首都圏保全法第16条第1項第1号」とする。
《追加》平16法109
(費用の負担及び補助)
第17条 保全区域内の近郊緑地の保全に要する費用は、都県の負担とする。
 国は、都県が行う都市緑地法第16条において読み替えて準用する同法第10条第1項の規定による損失の補償及び同法第17条第1項の規定による土地の買入れ並びに市町村が行う同条第3項の規定による土地の買入れに要する費用のうち、近郊緑地特別保全地区に係るものについては、政令で定めるところにより、その一部を補助する。
《改正》平16法109
(権限の委任)
第18条 この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長に委任することができる。
《全改》平11法160
(大都市の特例)
第19条 この法律の規定により、都県が処理することとされている事務(第8条第4項及び第5項並びに第9条から第11条まで(これらの規定を第12条において準用する場合を含む。)に規定する事務を除く。)は、指定都市においては、指定都市が処理するものとする。この場合においては、この法律中都県に関する規定は、指定都市に関する規定として指定都市に適用があるものとする。
《改正》平11法087
《改正》平16法109
(近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために必要な資金についての配慮)
第20条 国は、都県が近郊緑地特別保全地区内の近郊緑地の保全のために行う事業に必要な資金については、法令の範囲内において、資金事情及び当該都県の財政状況が許す限り、配遺するものとする。
《改正》平16法109
(罰則)
第21条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
1.第6条第5項の規定に違反した者
2.第7条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
《改正》平16法109
 
第22条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

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