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中小企業近代化促進法

  昭和38・3・31・法律 64号  
改正昭和41・3・31・法律 28号--
改正昭和42・5・31・法律 27号--
改正昭和42・6・12・法律 36号--
改正昭和42・7・29・法律 98号--
改正昭和44・5・30・法律 36号--
改正昭和48・10・15・法律115号--
改正昭和50・7・1・法律 51号--
改正昭和53・5・23・法律 55号--
改正昭和55・3・31・法律  9号--
改正昭和57・3・31・法律  8号--
改正昭和63・3・31・法律  4号--
改正平成8・3・31・法律 17号--
廃止平成11・3・31・法律 18号--
第1条 この法律は、中小企業をめぐる経済事情の変化に対処してその成長発展を図るため、その実態に即した中小企業近代化計画を策定し、中小企業の構造改善を推進するための措置を講ずること等により、中小企業の近代化を促進し、もつて国民経済の健全な発展と国民生活の安定向上に寄与することを目的とする。
第2条 この法律において「中小企業者」とは、次の各号の一に該当する者をいう。
一 資本の額又は出資の総額が1億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人であつて、工業、鉱業、運送業その他の業種(次号に掲げる業種及び第3号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を、主たる事業として営むもの
二 資本の額又は出資の総額が1千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人であつて、小売業又はサービス業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの並びに資本の額又は出資の総額が3千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であつて、卸売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であつて、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
四 企業組合
五 協業組合
第3条 主務大臣は、中小企業近代化審議会の意見を聴いて、次の各号に該当する業種であつて政令で定めるもの(以下「指定業種」という。)に属する中小企業について、中小企業近代化計画(以下「近代化計画」という。)を定めなければならない。
一 当該業種における事業活動の相当部分が中小企業者によつて行われていること。
二 次のイ又はロに該当すること。
イ 当該業種に属する中小企業の近代化を図ることが産業構造の高度化又は産業の国際競争力の強化を促進し、国民経済の健全な発展に資するため特に必要であると認められること。
ロ 当該業種に属する事業が国民生活との関連性が高い物品又は役務を供給するものであり、かつ、その業種に属する中小企業の近代化を図ることが国民生活の安定又は向上に資するため特に必要であると認められること。
 近代化計画には、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 次のイ又はロに掲げる事項
イ 製造業にあつては、目標年度における製品の性能又は品質、生産費その他の近代化の目標及び製品の供給の見通し
ロ 製造業以外の業種にあつては、イに掲げる事項に準ずる事項
二 新商品又は新技術の開発、設備の近代化、生産又は経営の規模又は方式の適正化、競争の正常化又は取引関係の改善その他の近代化の目標を達成するために必要な事項
三 従業員の福址の向上、消費者の利益の増進、環境の保全その他の近代化に際し配慮すべき重要事項
 主務大臣は、第1項の規定により近代化計画を定めたときは、その要旨を公表するとともに、当該指定業種に属する事業を行う中小企業者又は当該中小企業者を直接若しくは間接の構成員(以下単に「構成員」という。)とする団体に対し、必要な指導を行うものとする。
 主務大臣は、経済事情の変化のため必要があると認めるときは、中小企業近代化審議会の意見を聴いて、近代化計画を変更するものとする。
 第3項の規定は、前項の規定により近代化計画を変更した場合に準用する。
第4条 指定業種のうち、経済事情の著しい変化に対処して緊急にその業種に属する中小企業の構造改善を図ることが国民経済の健全な発展又は国民生活の安定若しくは向上に資するため特に必要であると認められるものであつて政令で定めるもの(以下「特定業種」という。)に属する事業を行う中小企業者を構成員とする商工組合その他の政令で定める法人(以下「商工組合等」という。)は、その構成員たる中小企業者が行う特定業種に属する事業に係る新商品又は新技術の開発、生産又は経営の規模又は方式の適正化、取引関係の改善その他の構造改善に関する事業(以下「構造改善事業」という。)について中小企業構造改善計画(以下「構造改善計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その構造改善計画が適当である旨の承認を受けることができる。
 特定業種に属する事業(以下「特定事業」という。)を行う中小企業者を構成員とする商工組合等(以下「特定商工組合等」という。)は、関連業種(その業種に属する事業と特定事業との関連性が高いことその他の政令で定める基準に該当するものとして主務大臣が特定業種ごとに指定する業種をいう。以下同じ。)に属する事業を行う者(以下「関連事業者」という。)又は関連事業者を構成員とする商工組合等と共同して、その特定商工組合等の構成員たる中小企業者が行う特定事業に係る構造改善事業について構造改善計画を作成し、これを主務大臣に提出して、その構造改善計画が適当である旨の承認を受けることができる。
 構造改善計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 構造改善事業の目標
二 構造改善事業の内容及び実施時期
三 構造改善事業を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
四 特定商工組合等が構造改善事業を実施する場合において、必要な試験研究費に充てるためその構成員又は関連事業者に対し負担金の賦課をしようとするときは、その賦課の基準
 主務大臣は、第1項又は第2項の承認の申請があつた場合において、その構造改善計画が、近代化計画に定める近代化の目標を達成するため適当なものであることその他の政令で定める基準に該当するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
 前各項及び第18条第2項に規定するもののほか、構造改善計画の承認及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第5条 その業種に属する中小企業の供給する物品又は役務に対する需要が需給構造その他の経済事情の変化による著しい影響を受けていることその他の政令で定める基準に該当するため、当該業種に属する事業以外の事業の分野への進出を促進することが特に必要であるものとして当該業種に属する事業を所管する大臣が指定する業種(以下「進出促進業種」という。)に属する事業を行う中小企業者を構成員とする商工組合等は、その構成員たる中小企業者の新商品の開発等による新たな事業の分野への進出のための試験研究の実施又はその成果の企業化、需要の開拓、進出促進業種に属する事業の用に供している設備の処理その他の事業(以下「新分野進出事業」という。)について中小企業新分野進出計画(以下「新分野進出計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出して、その新分野進出計画が適当である旨の承認を受けることができる。
 主務大臣は、前項の承認の申請があつた場合において、その新分野進出計画が、当該進出促進業種に属する事業を行う構成員たる中小企業者の能力を有効かつ適切に発揮することができる事業の分野への進出に係るものであることその他の政令で定める基準に該当するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
 第1項の承認を受けた商工組合等の構成員たる中小企業者であつてその承認に係る新分野進出計画に定める設備の処理を実施しようとするものは、設備処理計画を作成し、これを主務大臣に提出して、その設備処理計画がその承認に係る新分野進出計画を円滑に実施するため適当なものである旨の承認を受けることができる。
 前条第3項の規定は新分野進出計画に、同条第5項の規定は第1項又は前項の承認及びその取消しに準用する。
第6条 政府は、近代化計画に定める指定業種に属する中小企業の近代化のための設備を設定し、第4条第1項若しくは第2項の承認に係る構造改善計画に従つて構造改善事業を実施し、若しくは前条第1項の承認に係る新分野進出計画に従つて新分野進出事業を実施するのに必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるものとする。
第7条 主務大臣は、近代化計画に定める中小企業の近代化の目標を達成するため、当該近代化計画に定める生産若しくは経営の規模若しくは方式の適正化に関する事項又は競争の正常化若しくは取引関係の改善に関する事項に関し、当該指定業種に属する事業を行う中小企業者が相互に協力して事業活動を行うことが特に必要であると認めるときは、当該中小企業者又は当該中小企業者を構成員とする団体に対し、必要な勧告をすることができる。
 主務大臣は、前項に規定する場合において、同項の勧告のみによつては当該勧告に係る事項の実施が著しく困難であり、かつ、その主たる理由が当該中小企業者の事業と競合し若しくは関連する事業を行う者又は当該事業を行う者を構成員とする団体の事業活動にあると認めるときは、当該事業を行う者又は当該事業を行う者を構成員とする団体に対し、必要な勧告をすることができる。
 主務大臣は、前2項の勧告をしようとするときは、中小企業近代化審議会の意見をきかなければならない。
第8条 主務大臣は、政令で定めるところにより、指定業種に属する事業(以下「指定事業」という。)を行う中小企業者に対し、その者が指定事業を行う他の法人である中小企業者と合併し、又は指定事業を行う他の法人である中小企業者に対して出資し、若しくは指定事業を行う他の中小企業者とともに出資して指定事業を行う法人(会社又は企業組合に限る。)を設立することにより、当該指定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進され、かつ、当該中小企業者が当該指定業種に係る近代化計画に定める近代化の目標に達することとなると認められる旨の承認をすることができる。
 主務大臣は、政令で定めるところにより、第4条第1項の承認を受けた商工組合等の構成員たる中小企業者であつて特定事業を行うものに対し、その者が当該承認に係る構造改善計画に従つて、指定事業を行う他の法人である中小企業者と合併し、又は特定事業を行う他の法人である中小企業者に対して出資し、若しくは指定事業を行う他の中小企業者とともに出資して特定事業を行う法人(会社又は企業組合に限る。)を設立し、かつ、それにより当該特定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進されることとなると認められる旨の承認をすることができる。特定事業以外の指定事業を行う中小企業者が同項の承認を受けた商工組合等の構成員たる中小企業者であつて特定事業を行うものと当該承認に係る構造改善計画に従つて合併する場合であつて、その合併により当該特定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進されることとなると認められるときにおける当該指定事業を行う中小企業者に対しても、同様とする。
 主務大臣は、政令で定めるところにより、第4条第2項の承認を受けた特定商工組合等の構成員たる中小企業者であつて特定事業を行うものに対し、その者が当該承認に係る構造改善計画に従つて、指定事業を行う他の法人である中小企業者若しくは当該承認を受けた関連事業者たる法人である中小企業者と合併し、又は特定事業を行う他の法人である中小企業者に対して出資し、若しくは指定事業を行う他の中小企業者若しくは当該承認を受けた関連事業者たる中小企業者とともに出資して特定事業を行う法人(会社又は企業組合に限る。)を設立し、かつ、それにより当該特定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進されることとなると認められる旨の承認をすることができる。特定事業以外の指定事業を行う中小企業者が同項の承認を受けた特定商工組合等の構成員たる中小企業者であつて特定事業を行うものと当該承認に係る構造改善計画に従つて合併する場合であつて、その合併により当該特定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進されることとなると認められるときにおける当該指定事業を行う中小企業者及び同項の承認を受けた関連事業者たる中小企業者が当該承認に係る構造改善計画に従つて、当該承認を受けた特定商工組合等の構成員たる法人である中小企業者であつて特定事業を行うものと合併し、又は当該特定事業を行う法人である中小企業者に対して出資し、若しくは当該特定事業を行う中小企業者とともに出資して特定事業を行う法人(会社又は企業組合に限る。)を設立する場合であつて、その合併又は出資により当該特定事業を行う中小企業者の事業の近代化が著しく促進されることとなると認められるときにおける当該関連事業者たる中小企業者に対しても、同様とする。
 主務大臣は、前3項の規定による出資をする中小企業者であつて法人であるものに対して前3項の承認をする場合には、政令で定めるところにより、当該中小企業者に対し、当該出資に係る資産が当該出資を受ける法人又は当該出資に基づいて設立される法人の行う指定事業の用に供するため必要なものである旨の承認を併せてすることができる。
第9条 中小企業者であつて指定事業を行うものは、租税特別措置法で定めるところにより、その有する固定資産について特別償却をすることができる。
 商工組合等が、第4条第1項の承認を受けた構造改善計画で定める賦課の基準に基づいてその構成員たる中小企業者に対し、又は第4条第2項の承認を受けた構造改善計画で定める賦課の基準に基づいてその構成員たる中小企業者若しくは当該関連事業者たる中小企業者に対し、試験研究の実施に必要な機械装置(工具、器具及び備品を含む。)を取得し、又は製作するための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、当該構成員たる中小企業者又は当該関連事業者たる中小企業者がその負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、その負担金について特別償却をすることができる。
第10条 主務大臣は、需給構造その他の経済的事情の変化に即応して事業の転換を行なおうとする中小企業者の申出があつた場合において、当該事業の転換が中小企業の近代化の促進に資するものであると認めるときは、当該中小企業者に対し、その事業の転換を円滑に行なうことができるようにするため必要な指導を行なうものとする。
 政府は、必要があると認めるときは、前項に規定する事業の転換のために必要な資金の融通のあつせんに努めるとともに、当該転換に係る事業の従事者の就職を容易にするため必要な援助に努めるものとする。
第11条 通商産業省に、中小企業近代化審議会を置く。
第12条 中小企業近代化審議会(以下「審議会」という。)は、この法律によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、関係各大臣の諮問に応じ、中小企業の近代化に関する重要事項を調査審議する。
第13条 審議会は、委員40人以内で組織する。
 専門の事項を調査させるため、審議会に、専門委員を置くことができる。
第14条 委員は、中小企業に関し学識経験のある者のうちから、通商産業大臣が任命する。
 専門委員は、関係行政機関の職員及び中小企業に関し学識経験のある者のうちから、通商産業大臣が任命する。
 委員の任期は、2年とする。
 委員及び専門委員は、非常勤とする。
第15条 審議会に、会長を置く。
 会長は、委員のうちから互選する。
 会長は、会務を総理する。
第16条 第11条から前条までに定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、通商産業省令で定める。
第17条 主務大臣は、近代化計画を定め又は近代化計画の円滑な実施を確保するため当該指定業種に属する中小企業の実態を明らかにする必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、当該指定事業を行う中小企業者に対し、その業務又は経理の状況について報告を求めることができる。
 主務大臣は、前項に規定する場合において、当該中小企業者の事業と競合し又は関連する事業を行う者の事業活動が当該中小企業者の経営に著しい影響を及ぼしていると認めるときは、政令で定めるところにより、当該事業を行う者に対し、その業務の状況について報告を求めることができる。
 主務大臣は、第4条第1項又は第2項の承認を受けた特定商工組合等に対し構造改善事業の実施状況について、第5条第1項の承認を受けた商工組合等に対し新分野進出事業の実施状況について報告を求めることができる。
 主務大臣は、前3項の報告を求めようとするときは、報告を求めるべき事項について審議会の意見をきかなければならない。
第18条 この法律における主務大臣は、当該指定事業を所管する大臣とする。ただし、次の各号に掲げる事項に関しては、当該各号に定める大臣とする。
一 第5条第1項若しくは第3項の承認又は新分野進出事業の実施状況に係る前条第3項の報告の徴収 当該進出促進業種に属する事業を所管する大臣及び当該新分野進出事業によつて進出しようとする事業を所管する大臣
二 第7条第2項の勧告、第10条第1項の指導又は前条第2項の報告の徴収 当該勧告、指導又は報告の徴収の対象となる者の行う事業を所管する大臣(その対象となる者が特別の法律によつて設立された組合又はその連合会であるときは、その対象となる者の行う事業を所管する大臣及びその組合又は連合会を所管する大臣)
 主務大臣は、第4条第2項の指定又は承認をしようとするときは、当該関連業種に属する事業を所管する大臣に協議しなければならない。
第19条 第17条第1項から第3項までの規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、3万円以下の罰金に処する。
 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して前項の刑を科する。