新産業都市建設促進法
昭和37・5・10・法律117号
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
廃止平成13・3・30・法律 14号−−
第1条 この法律は、大都市における人口及び産業の過度の集中を防止し、並びに地域格差の是正を図るとともに、雇用の安定を図るため、産業の立地条件及び都市施設を整備することにより、その地方の開発発展の中核となるべき新産業都市の建設を促進し、もつて国土の均衡ある開発発展及び国民経済の発達に資することを目的とする。
第2条 都道府県知事は、新産業都市の区域の指定を受けようとするときは、あらかじめ関係市町村長に協議するとともに、申請書に政令で定める事項を記載した書類を添付し、これを内閣総理大臣国土交通大臣に提出しなければならない。
2 前項の申請については当該都道府県の議会の議決を、同項の協議については当該市町村の議会の議決を経なければならない。
第3条 前条第1項の申請書の提出があつたときは、国土交通大臣は、当該申請書の写しを総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に送付するものとする。
2 国土交通大臣は、前条第1項の申請書の提出があつた場合において、
第1条の目的を達成するため必要があると認められるときは、当該区域を新産業都市の区域として指定することができる。
3 前項の指定をしようとするときは、国土交通大臣は、総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議するとともに、国土審議会の議を経なければならない。
第4条 国土交通大臣は、
第2条第1項の申請がない場合において、
第1条の目的を達成するため必要があると認められるときは、新産業都市の区域を指定することができる。
2 前項の指定をしようとするときは、国土交通大臣は、総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議し、かつ、関係都道府県知事の同意を得るとともに、国土審議会の議を経なければならない。
3 都道府県知事は、前項の同意をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長に協議しなければならない。
4 第2条第2項の規定は、第2項の同意及び前項の協議について準用する。
第5条 新産業都市の区域の指定(以下「区域の指定」という。)は、次の各号に掲げる要件を備えている区域で、その区域に将来相当規模の産業都市が形成される可能性を有すると認められるものについて行なわなければならない。
1.新産業都市の建設が総合的に行なわれる自然的及び社会的条件を備えていること。
2.相当規模の工場用地及び住宅用地の確保が容易であること。
3.相当量の工業用水及び水道用水の確保が容易であること。
4.道路、鉄道、港湾等による輸送が便利であり、かつ、これらの施設の整備が容易であること。
5.洪水、高潮、地盤沈下等による災害の発生のおそれが少なく、かつ、その防除が容易であること。
2 区域の指定は、国土総合開発法(昭和25年法律第205号)
第7条の規定による全国総合開発計画(北海道の区域にあつては、全国総合開発計画及び北海道開発法(昭和25年法律第126号)
第2条の規定による北海道総合開発計画)に適合するものでなければならない。
3 区域の指定は、産業の立地条件及び都市施設の整備並びに雇用の安定が緊急に必要である区域から順次しなければならない。
4 区域の指定は、当該区域を中心とする地域内において労働力の需給が均衡して雇用が安定するよう配慮してしなければならない。
5 区域の指定は、
第9条の規定により行なう調査及びその他の政府が行なう工場立地その他に関する調査(国の補助金を受けて地方公共団体が行なう調査を含む。)の結果に基づいてしなければならない。
第6条 国土交通大臣は、
第3条第2項及び
第4条第1項の指定をするときは、当該新産業都市に係る新産業都市の建設に関する基本方針(以下「建設基本方針」という。)を決定し、これを関係都道府県知事に指示する。
2 前項の決定をしようとするときは、国土交通大臣は、総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議するとともに、国土審議会の議を経なければならない。
3 建設基本方針として定めるべき事項は、政令で定める。
4 前条第2項及び第5項の規定は、建設基本方針の決定について準用する。
第7条 国土交通大臣は、区域の指定をするときは、その旨及び当該区域を官報で公示しなければならない。
第8条 国土交通大臣は、関係都道府県知事の申請に基づき、新産業都市の区域を変更し、又はその指定を解除することができる。この場合においては、
第2条、
第3条及び前3条の規定を準用する。
2 前項に定める場合のほか、国土交通大臣は、新産業都市の区域の一部又は全部が
第5条第1項に定める区域の指定の要件を欠くに至つたと認められるとき、又は新産業都市の建設の目的が達成されたと認められるときは、当該区域を変更し、又はその指定を解除するものとする。
3 前項の区域の変更又はその指定の解除をしようとするときは、国土交通大臣は、総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議し、かつ、関係都道府県知事の意見を聴くとともに、国土審議会の議を経なければならない。
4 第5条第5項、
第6条及び前条の規定は、第2項の規定による新産業都市の区域の変更又はその指定の解除について準用する。
第9条 政府は、区域の指定及び建設基本方針の指示のため必要な基礎調査を行なわなければならない。
第10条 区域の指定があつたときは、関係都道府県知事は、
第6条第3項の規定により指示された当該新産業都市に係る建設基本方針に基づき、当該区域の属する都道府県に新産業都市建設協議会が置かれている場合においては当該新産業都市建設協議会の意見を聴いて、当該新産業都市に係る新産業都市建設基本計画(以下「建設基本計画」という。)を作成し、政令の定めるところにより、国土交通大臣に協議し、その同意を求めなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 国土交通大臣は、前項の建設基本計画が適当なものであると認められるときは、これに同意するものとする。
3 国土交通大臣は、前項の規定により建設基本計画に同意しようとするときは、国土審議会の意見を聴くとともに、総務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
第11条 建設基本計画には、第1号から第4号までに掲げる事項の大綱及び第5号に掲げる事項について定めるものとする。
1.開発すべき工業の業種及びその規模等に関する工業開発の目標
2.人口の規模及び労働力の需給
3.土地利用
4.次に掲げる施設の整備
イ 工場用地
ロ 住宅及び住宅用地
ハ 工業用水道
ニ 道路、鉄道、港湾等の輸送施設
ホ 水道及び下水道
ヘ 教育施設及び厚生施設
ト 職業訓練施設
チ その他政令で定める主要な施設
5.前号に掲げる施設の整備のために必要な経費の概算
第12条 国土審議会は、国土交通大臣の諮問に応じ、新産業都市の建設の促進に関する重要事項について調査審議する。
2 国土審議会は、新産業都市の建設の促進に関する重要事項について、必要があると認めるときは、国土交通大臣又は関係行政機関の長に対し、意見を申し出ることができる。
第16条 区域の指定があつたときは、当該区域の属する都道府県に、当該新産業都市に係る建設基本計画の作成及びその建設の促進に関する重要事項について調査審議するため、条例で、新産業都市建設協議会(以下「協議会」という。)を置くことができる。
4 会長は、会務を総理する。会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。
5 委員は、次の各号に掲げる者をもつて充てる。
1.政令で定める国の地方支分部局で当該新産業都市の区域を管轄するものの長又はその指名する職員
2.関係市町村長及び関係港湾管理者の長
3.学識経験のある者のうちから都道府県知事が任命する者
6 前各項に定めるもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。
第17条 国及び地方公共団体(港務局を含む。以下
第20条において同じ。)は、第10条第2項の同意を得た建設基本計画(以下「同意建設基本計画」という。)を達成するために必要な工場用地、住宅及び住宅用地、工業用水道、道路、鉄道、港湾等の輸送施設、水道及び下水道、教育施設及び厚生施設、職業訓練施設その他の施設の整備の促進に努めなければならない。
第18条 国の行政機関の長、都道府県知事又は港湾管理者は、新産業都市の区域内の土地を、同意建設基本計画を達成するために必要な工場用地、住宅用地、工業用水道、道路、鉄道、港湾等の輸送施設、水道及び下水道、教育施設及び厚生施設並びに職業訓練施設の用に供するため、公有水面埋立法(大正10年法律第57号、農地法(昭和27年法律第229号)その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、新産業都市の建設が促進されるよう配慮するものとする。
第19条 国は、新産業都市の建設に資するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
第20条 地方公共団体が同意建設基本計画を達成するために行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政状況が許す限り、特別の配慮をするものとする。
第21条 国及び地方公共団体は、同意建設基本計画に適合し、新産業都市の建設の促進に寄与すると認められる製造事業、運輸事業等の事業を営む者が、新産業都市の区域内において行う工場、事業場その他の施設の新設若しくは増設又はこれらの施設の用に供する土地の取得若しくは造成に要する経費に充てるために必要な資金の確保に努めなければならない。
第22条 地方税法(昭和25年法律第226号)
第6条の規定により、政令で定める地方公共団体が、新産業都市の区域内において製造の事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税又はその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が政令で定める場合に該当するものと認められるときは、地方交付税法(昭和25年法律第211号)
第14条の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がなされた最初の年度以降3箇年度におけるものに限る。)のうち総務省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行われたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。
第23条 新産業都市の一体的な建設を促進するため、新産業都市の区域の一部をその区域とする市町村(以下「関係市町村」という。)は、市町村合併(関係市町村の廃置分合で市町村の数の減少を伴うものをいう。以下同じ。)によりその規模の適正化並びにその組織及び運営の合理化に資するよう配慮しなければならない。
2 都道府県知事は、関係市町村の廃置分合又は関係市町村とこれに隣接する関係市町村以外の市町村との廃置分合若しくは境界変更の処分をしようとするときは、あらかじめ総務大臣に協議しなければならない。
第24条 国は、人口及び産業の集中の著しい大都市及びその周辺地域への人口及び産業の過度の集中を防止するため必要があるときは、大規模な工場の新設又は増設を制限することについて、特別の配慮をするものとする。
