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じん肺法

【目次】
  昭和三五年 三月三一日法律第 三〇号  
改正昭和四二年 八月 一日法律第一〇八号--
改正昭和四三年 六月一五日法律第 九九号--
改正昭和四七年 六月 八日法律第 五七号--
改正昭和五二年 七月 一日法律第 七六号--
改正昭和五八年一二月 二日法律第 七八号--
改正平成一〇年 四月二四日法律第 四四号--
改正平成一〇年 九月三〇日法律第一一二号--
改正平成一一年 七月一六日法律第 八七号--
改正平成一一年 七月一六日法律第一〇二号--
改正平成一一年一二月二二日法律第一六〇号--(施行=平13年1月6日)
改正平成一六年 六月 九日法律第 九四号--
改正平成一六年一二月 一日法律第一五〇号--(施行=平17年4月1日)
改正平成二六年 六月一三日法律第 六九号--(施行=平28年4月1日)
《分野》厚労-労働-労働安全衛生
【則】施行規則

第一章 総 則

(目的)
第一条 この法律は、じん肺に関し、適正な予防及び健康管理その他必要な措置を講ずることにより、労働者の健康の保持その他福祉の増進に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 じん肺 粉じんを吸入することによつて肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病をいう。
二 合併症 じん肺と合併した肺結核その他のじん肺の進展経過に応じてじん肺と密接な関係があると認められる疾病をいう。
三 粉じん作業 当該作業に従事する労働者がじん肺にかかるおそれがあると認められる作業をいう。
四 労働者 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。
五 事業者 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二条第三号に規定する事業者で、粉じん作業を行う事業に係るものをいう。
【則】第一条第二条
《改正》平10法112
 合併症の範囲については、厚生労働省令で定める。
《改正》平11法160
 粉じん作業の範囲は、厚生労働省令で定める。
《改正》平11法160
(じん肺健康診断)
第三条 この法律の規定によるじん肺健康診断は、次の方法によつて行うものとする。
一 粉じん作業についての職歴の調査及びエックス線写真(直接撮影による胸部全域のエックス線写真をいう。以下同じ。)による検査
二 厚生労働省令で定める方法による胸部に関する臨床検査及び肺機能検査
三 厚生労働省令で定める方法による結核精密検査その他厚生労働省令で定める検査
【則】第四条第五条第六条第七条
《改正》平11法160
 前項第二号の検査は、同項第一号の調査及び検査の結果、じん肺の所見がないと診断された者以外の者について行う。ただし、肺機能検査については、エックス線写真に一側の肺野の三分の一を超える大きさの大陰影(じん肺によるものに限る。次項及び次条において同じ。)があると認められる者その他厚生労働省令で定める者を除く。
【則】第八条
《改正》平11法160
 第一項第三号の結核精密検査は同項第一号及び第二号の調査及び検査(肺機能検査を除く。)の結果、じん肺の所見があると診断された者のうち肺結核にかかつており、又はかかつている疑いがあると診断された者について、同項第三号の厚生労働省令で定める検査は同項第一号及び第二号の調査及び検査の結果、じん肺の所見があると診断された者のうち肺結核以外の合併症にかかつている疑いがあると診断された者(同項第三号の厚生労働省令で定める検査を受けることが必要であると認められた者に限る。)について行う。ただし、エックス線写真に一側の肺野の三分の一を超える大きさの大陰影があると認められる者を除く。
《改正》平11法160
(エックス線写真の像及びじん肺管理区分)
第四条 じん肺のエックス線写真の像は、次の表の下欄に掲げるところにより、第一型から第四型までに区分するものとする。
エックス線写真の像
第一型両肺野にじん肺による粒状影又は不整形陰影が少数あり、かつ、大陰影がないと認められるもの
第二型両肺野にじん肺による粒状影又は不整形陰影が多数あり、かつ、大陰影がないと認められるもの
第三型両肺野にじん肺による粒状影又は不整形陰影が極めて多数あり、かつ、大陰影がないと認められるもの
第四型大陰影があると認められるもの
 粉じん作業に従事する労働者及び粉じん作業に従事する労働者であつた者は、じん肺健康診断の結果に基づき、次の表の下欄に掲げるところにより、管理一から管理四までに区分して、この法律の規定により、健康管理を行うものとする。
じん肺管理区分じん肺健康診断の結果
管理一じん肺の所見がないと認められるもの
管理二エツクス線写真の像が第一型で、じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
管理三エツクス線写真の像が第二型で、じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
エックス線写真の像が第三型又は第四型(大陰影の大きさが一側の肺野の三分の一以下のものに限る。)で、じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
管理四(1)エックス線写真の像が第四型(大陰影の大きさが一側の肺野の三分の一を超えるものに限る。)と認められるもの
(2)エックス線写真の像が第一型、第二型、第三型又は第四型(大陰影の大きさが一側の肺野の三分の一以下のものに限る。)で、じん肺による著しい肺機能の障害があると認められるもの
(予防)
第五条 事業者及び粉じん作業に従事する労働者は、じん肺の予防に関し、労働安全衛生法及び鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)の規定によるほか、粉じんの発散の防止及び抑制、保護具の使用その他について適切な措置を講ずるように努めなければならない。
(教育)
第六条 事業者は、労働安全衛生法及び鉱山保安法の規定によるほか、常時粉じん作業に従事する労働者に対してじん肺に関する予防及び健康管理のために必要な教育を行わなければならない。

第二章 健康管理

第一節 じん肺健康診断の実施

(就業時健康診断)
第七条 事業者は、新たに常時粉じん作業に従事することとなつた労働者(当該作業に従事することとなつた日前一年以内にじん肺健康診断を受けて、じん肺管理区分が管理二又は管理三イと決定された労働者その他厚生労働省令で定める労働者を除く。)に対して、その就業の際、じん肺健康診断を行わなければならない。この場合において、当該じん肺健康診断は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を省略することができる。
【則】第九条
《改正》平11法160
(定期健康診断)
第八条 事業者は、次の各号に掲げる労働者に対して、それぞれ当該各号に掲げる期間以内ごとに一回、定期的に、じん肺健康診断を行わなければならない。
一 常時粉じん作業に従事する労働者(次号に掲げる者を除く。) 三年
二 常時粉じん作業に従事する労働者でじん肺管理区分が管理二又は管理三であるもの 一年
三 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理二である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 三年
四 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理三である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 一年
《改正》平11法160
 前条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。
(定期外健康診断)
第九条 事業者は、次の各号の場合には、当該労働者に対して、遅滞なく、じん肺健康診断を行わなければならない。
一 常時粉じん作業に従事する労働者(じん肺管理区分が管理二、管理三又は管理四と決定された労働者を除く。)が、労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の健康診断において、じん肺の所見があり、又はじん肺にかかつている疑いがあると診断されたとき。
二 合併症により一年を超えて療養のため休業した労働者が、医師により療養のため休業を要しなくなつたと診断されたとき。
三 前二号に掲げる場合のほか、厚生労働省令で定めるとき。
【則】第十一条
《改正》平11法160
 第七条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。
(離職時健康診断)
第九条の二 事業者は、次の各号に掲げる労働者で、離職の日まで引き続き厚生労働省令で定める期間を超えて使用していたものが、当該離職の際にじん肺健康診断を行うように求めたときは、当該労働者に対して、じん肺健康診断を行わなければならない。ただし、当該労働者が直前にじん肺健康診断を受けた日から当該離職の日までの期間が、次の各号に掲げる労働者ごとに、それぞれ当該各号に掲げる期間に満たないときは、この限りでない。
一 常時粉じん作業に従事する労働者(次号に掲げる者を除く。) 一年六月
二 常時粉じん作業に従事する労働者でじん肺管理区分が管理二又は管理三であるもの 六月
三 常時粉じん作業に従事させたことのある労働者で、現に粉じん作業以外の作業に常時従事しているもののうち、じん肺管理区分が管理二又は管理三である労働者(厚生労働省令で定める労働者を除く。) 六月
【則】第十二条
《改正》平11法160
 第七条後段の規定は、前項の規定によるじん肺健康診断を行う場合に準用する。
(労働安全衛生法の健康診断との関係)
第一〇条 事業者は、じん肺健康診断を行つた場合においては、その限度において、労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の健康診断を行わなくてもよい。
(受診義務)
第一一条 関係労働者は、正当な理由がある場合を除き、第七条から第九条までの規定により事業者が行うじん肺健康診断を受けなければならない。ただし、事業者が指定した医師の行うじん肺健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師の行うじん肺健康診断を受け、当該エックス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他厚生労働省令で定める書面を事業者に提出したときは、この限りでない。
《改正》平11法160

第二節 じん肺管理区分の決定等

(事業者によるエツクス線写真等の提出)
第一二条 事業者は、第七条から第九条の二までの規定によりじん肺健康診断を行つたとき、又は前条ただし書の規定によりエツクス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他の書面が提出されたときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、じん肺の所見があると診断された労働者について、当該エツクス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他厚生労働省令で定める書面を都道府県労働局長に提出しなければならない。
【則】第十三条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
(じん肺管理区分の決定手続等)
第一三条 第七条から第九条の二まで又は第十一条ただし書の規定によるじん肺健康診断の結果、じん肺の所見がないと診断された者のじん肺管理区分は、管理一とする。
 都道府県労働局長は、前条の規定により、エツクス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他厚生労働省令で定める書面が提出されたときは、これらを基礎として、地方じん肺診査医の診断又は審査により、当該労働者についてじん肺管理区分の決定をするものとする。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 都道府県労働局長は、地方じん肺診査医の意見により、前項の決定を行うため必要があると認めるときは、事業者に対し、期日若しくは方法を指定してエツクス線写真の撮影若しくは厚生労働省令で定める範囲内の検査を行うべきこと又はその指定する物件を提出すべきことを命ずることができる。
【則】第十五条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 事業者は、前項の規定による命令を受けてエツクス線写真の撮影又は検査を行つたときは、遅滞なく、都道府県労働局長に、当該エツクス線写真又は検査の結果を証明する書面その他その指定する当該検査に係る物件を提出しなければならない。
《改正》平11法087
 第十一条本文の規定は、第三項の規定による命令を受けてエツクス線写真の撮影又は検査を行なう場合に準用する。
(通知)
第一四条 都道府県労働局長は、前条第二項の決定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を当該事業者に通知するとともに、遅滞なく、第十二条又は前条第三項若しくは第四項の規定により提出されたエツクス線写真その他の物件を返還しなければならない。
【則】第十六条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 事業者は、前項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者(厚生労働省令で定める労働者であつた者を含む。)に対して、その者について決定されたじん肺管理区分及びその者が留意すべき事項を通知しなければならない。
【則】第十七条第十八条第十九条
《改正》平11法160
 事業者は、前項の規定による通知をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を記載した書面を作成し、これを三年間保存しなければならない。
《改正》平11法160
(随時申請)
第一五条 常時粉じん作業に従事する労働者又は常時粉じん作業に従事する労働者であつた者は、いつでも、じん肺健康診断を受けて、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県労働局長にじん肺管理区分を決定すべきことを申請することができる。
【則】第二十条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 前項の規定による申請は、エツクス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他厚生労働省令で定める書面を添えてしなければならない。
《改正》平11法160
 第十三条第二項から第四項まで及び前条第一項の規定は、第一項の規定による申請があつた場合に準用する。この場合において、第十三条第二項中「前条」とあるのは「第十五条第二項」と、同条第三項及び第四項中「事業者」とあるのは「申請者」と、前条第一項中「当該事業者」とあるのは「申請者及び申請者を使用する事業者」と、「第十二条又は前条第三項若しくは第四項」とあるのは「前条第三項若しくは第四項又は次条第二項」と読み替えるものとする。
第一六条 事業者は、いつでも、常時粉じん作業に従事する労働者又は常時粉じん作業に従事する労働者であつた者について、じん肺健康診断を行い、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県労働局長にじん肺管理区分を決定すべきことを申請することができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 前条第二項の規定は前項の規定による申請に、第十三条第二項から第四項まで及び第十四条の規定は前項の規定による申請があつた場合に準用する。この場合において、第十三条第二項中「前条」とあるのは「第十六条第二項の規定により準用する第十五条第二項」と、第十四条第一項中「第十二条又は前条第三項若しくは第四項」とあるのは「前条第三項若しくは第四項又は第十六条第二項の規定により準用する次条第二項」と読み替えるものとする。
(エツクス線写真等の提出命令)
第一六条の二 都道府県労働局長は、常時粉じん作業に従事する労働者又は常時粉じん作業に従事する労働者であつた者について、適正なじん肺管理区分を決定するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対して、エツクス線写真及びじん肺健康診断の結果を証明する書面その他厚生労働省令で定める書面(次項において「エツクス線写真等」という。)を提出すべきことを命ずることができる。
【則】第二十一条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 第十三条第二項から第四項まで及び第十四条の規定は、前項の規定によりエツクス線写真等の提出があつた場合に準用する。この場合において、第十四条第一項中「第十二条又は前条第三項若しくは第四項」とあるのは「前条第三項若しくは第四項又は第十六条の二第一項」と読み替えるものとする。
(記録の作成及び保存等)
第一七条 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、その行つたじん肺健康診断及び第十一条ただし書の規定によるじん肺健康診断に関する記録を作成しなければならない。
《改正》平11法160
 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の記録及びじん肺健康診断に係るエックス線写真を七年間保存しなければならない。
《改正》平11法160
(審査請求)
第一八条 第十三条第二項(第十五条第三項、第十六条第二項及び第十六条の二第二項において準用する場合を含む。次条第一項及び第二項において同じ。)の決定又はその不作為についての審査請求における審査請求書には、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十九条第二項から第四項まで及び第五項(第三号に係る部分に限る。)に規定する事項のほか、厚生労働省令で定める事項を記載しなければならない。
【則】第二十三条
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 前項の審査請求書には、厚生労働省令で定めるところにより、当該決定に係るエツクス線写真その他の物件及び証拠となる物件を添附しなければならない。
【則】第二十四条
《改正》平11法160
第一九条 第十三条第二項の決定についての審査請求の裁決は、中央じん肺診査医の診断又は審査に基づいてするものとする。
《改正》平26法069
 第十三条第二項の決定の不作為についての審査請求の裁決は、地方じん肺診査医の診断又は審査に基づいてするものとする。
《追加》平26法069
 厚生労働大臣は、第一項の審査請求について、当該決定を取り消す旨の裁決をするときは、裁決で、労働者又は労働者であつた者についてじん肺管理区分を決定するものとする。
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 第十三条第三項及び第四項の規定は、第一項の審査請求があつた場合に準用する。この場合において、これらの規定中「都道府県労働局長」とあるのは「厚生労働大臣」と、「地方じん肺診査医」とあるのは「中央じん肺診査医」と、「前項の決定」とあるのは「裁決」と、「事業者」とあるのは「審査請求人」と読み替えるものとする。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 第十三条第三項及び第四項の規定は、第二項の審査請求があつた場合に準用する。この場合において、これらの規定中「都道府県労働局長」とあるのは「厚生労働大臣」と、「前項の決定」とあるのは「裁決」と、「事業者」とあるのは「審査請求人」と読み替えるものとする。
《追加》平26法069
 厚生労働大臣は、裁決をしたときは、前条第二項の規定又は前二項において準用する第十三条第三項若しくは第四項の規定により提出されたエツクス線写真その他の物件をその提出者に返還しなければならない。
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 厚生労働大臣は、裁決をしたときは、行政不服審査法第五十一条第四項の規定によるほか、裁決書の謄本を厚生労働省令で定める利害関係者に送付するものとする。
【則】第二十五条第二十五条
《改正》平11法160
《改正》平26法069
 行政不服審査法第四十三条第一項の規定は、前条第一項の審査請求については、適用しない。この場合において、当該審査請求についての同法第四十四条の規定の適用については、同条中「行政不服審査会等から諮問に対する答申を受けたとき(前条第一項の規定による諮問を要しない場合(同項第二号又は第三号に該当する場合を除く。)にあっては審理員意見書が提出されたとき、同項第二号又は第三号に該当する場合にあっては同項第二号又は第三号に規定する議を経たとき)」とあるのは、「じん肺法(昭和三十五年法律第三十号)第十九条第一項の中央じん肺診査医の診断若しくは審査又は同条第二項の地方じん肺診査医の診断若しくは審査を経たとき」とする。
《追加》平26法069
(審査請求と訴訟との関係)
第二〇条 第十八条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない。

第三節 健康管理のための措置

(事業者の責務)
第二〇条の二 事業者は、じん肺健康診断の結果、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業上適切な措置を講ずるように努めるとともに、適切な保健指導を受けることができるための配慮をするように努めなければならない。
(粉じんにさらされる程度を低減させるための措置)
第二〇条の三 事業者は、じん肺管理区分が管理二又は管理三イである労働者について、粉じんにさらされる程度を低減させるため、就業場所の変更、粉じん作業に従事する作業時間の短縮その他の適切な措置を講ずるように努めなければならない。
(作業の転換)
第二一条 都道府県労働局長は、じん肺管理区分が管理三イである労働者が現に常時粉じん作業に従事しているときは、事業者に対して、その者を粉じん作業以外の作業に常時従事させるべきことを勧奨することができる。
【則】第二十六条
《改正》平11法087
 事業者は、前項の規定による勧奨を受けたとき、又はじん肺管理区分が管理三ロである労働者が現に常時粉じん作業に従事しているときは、当該労働者を粉じん作業以外の作業に常時従事させることとするように努めなければならない。
 事業者は、前項の規定により、労働者を粉じん作業以外の作業に常時従事させることとなつたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を都道府県労働局長に通知しなければならない。
【則】第二十七条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 都道府県労働局長は、じん肺管理区分が管理三ロである労働者が現に常時粉じん作業に従事している場合において、地方じん肺診査医の意見により、当該労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対して、その者を粉じん作業以外の作業に常時従事させるべきことを指示することができる。
【則】第二十八条
《改正》平11法087
《改正》平11法160
(転換手当)
第二二条 事業者は、次の各号に掲げる労働者が常時粉じん作業に従事しなくなつたとき(労働契約の期間が満了したことにより離職したときその他厚生労働省令で定める場合を除く。)は、その日から七日以内に、その者に対して、次の各号に掲げる労働者ごとに、それぞれ労働基準法第十二条に規定する平均賃金の当該各号に掲げる日数分に相当する額の転換手当を支払わなければならない。ただし、厚生労働大臣が必要があると認めるときは、転換手当の額について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
一 前条第一項の規定による勧奨を受けた労働者又はじん肺管理区分が管理三ロである労働者(次号に掲げる労働者を除く。) 三十日分
二 前条第四項の規定による指示を受けた労働者 六十日分
【則】第二十九条
《改正》平11法160
(作業転換のための教育訓練)
第二二条の二 事業者は、じん肺管理区分が管理三である労働者を粉じん作業以外の作業に常時従事させるために必要があるときは、その者に対して、作業の転換のための教育訓練を行うように努めなければならない。
(療養)
第二三条 じん肺管理区分が管理四と決定された者及び合併症にかかつていると認められる者は、療養を要するものとする。

第三章 削除

《章削除》平11法102
第二四条から第三十一条まで 削除
《削除》平11法102

第四章 政府の援助等

(技術的援助等)
第三二条 政府は、事業者に対して、粉じんの測定、粉じんの発散の防止及び抑制、じん肺健康診断その他じん肺に関する予防及び健康管理に関し、必要な技術的援助を行うように努めなければならない。
 政府は、じん肺の予防に関する技術的研究及び前項の技術的援助を行なうため必要な施設の整備を図らなければならない。
(粉じん対策指導委員)
第三三条 都道府県労働局及び産業保安監督部に、事業者が行うじん肺の予防に関する措置について必要な技術的援助を行わせるため、粉じん対策指導委員を置くことができる。
《改正》平10法044
《改正》平11法087
《改正》平16法094
 粉じん対策指導委員は、衛生工学に関し学識経験のある者のうちから、厚生労働大臣又は経済産業大臣が任命する。
《改正》平11法160
 粉じん対策指導委員は、非常勤とする。
(職業紹介及び職業訓練)
第三四条 政府は、じん肺管理区分が管理三である労働者が当該事業場において粉じん作業以外の作業に常時従事することができないときは、当該労働者のために、職業紹介及び職業訓練に関し適切な措置を講ずるように努めなければならない。
(就労施設等)
第三五条 政府は、じん肺にかかつた労働者であつた者の生活の安定を図るため、就労の機会を与えるための施設及び労働能力の回復を図るための施設の整備その他に関し適切な措置を講ずるように努めなければならない。

第五章 雑 則

(法令の周知)
第三五条の二 事業者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨を粉じん作業を行う作業場の見やすい場所に常時掲示し、又は備え付ける等の方法により、労働者に周知させなければならない。
(じん肺健康診断に関する秘密の保持)
第三五条の三 第七条から第九条の二まで及び第十六条第一項のじん肺健康診断の実施の事務に従事した者は、その実施に関して知り得た労働者の心身の欠陥その他の秘密を漏らしてはならない。
(公課の禁止)
第三六条 租税その他の公課は、転換手当を標準として課することができない。
(譲渡等の禁止)
第三七条 転換手当の支払を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。
(時効)
第三八条 転換手当の支払を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によつて消滅する。
(じん肺診査医)
第三九条 厚生労働省に中央じん肺診査医を、都道府県労働局に地方じん肺診査医を置く。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 中央じん肺診査医は、この法律の規定によるじん肺の診断又は審査及びこれらに関する事務を行うものとする。
 地方じん肺診査医は、この法律の規定によるじん肺の診断又は審査及びこれらに関する事務を行うほか、第二十一条第四項の規定による指示に関する事務に参画するものとする。
 中央じん肺診査医及び地方じん肺診査医(以下この条及び次条において「じん肺診査医」という。)は、じん肺に関し相当の学識経験を有する医師のうちから、厚生労働大臣が任命する。
【則】第三十四条
《改正》平11法160
 じん肺診査医は、非常勤とすることができる。
(じん肺診査医の権限)
第四〇条 じん肺診査医は、前条第二項又は第三項の規定による職務を行うため必要があるときは、その必要の限度において、粉じん作業を行う事業場に立ち入り、労働者その他の関係者に質問し、又はエツクス線写真若しくは診療録その他の物件を検査することができる。
 前項の規定により立入検査をするじん肺診査医は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。
【則】第三十五条
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(労働基準監督署長及び労働基準監督官)
第四一条 労働基準監督署長及び労働基準監督官は、厚生労働省令で定めるところにより、この法律の施行に関する事務をつかさどる。
《改正》平11法160
(労働基準監督官の権限)
第四二条 労働基準監督官は、この法律を施行するため必要な限度において、粉じん作業を行う事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査し、又は粉じんの測定若しくは分析を行うことができる。
《改正》平16法150
 前項の規定により立入検査をする労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第四三条 労働基準監督官は、この法律の規定に違反する罪について、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員の職務を行なう。
(労働者の申告)
第四三条の二 労働者は、事業場にこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実があるときは、その事実を都道府県労働局長、労働基準監督署長又は労働基準監督官に申告して是正のため適当な措置をとるように求めることができる。
《改正》平11法087
 事業者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
(報告)
第四四条 厚生労働大臣、都道府県労働局長及び労働基準監督署長は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に、じん肺に関する予防及び健康管理に関する事項を報告させることができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
(経過措置)
第四四条の二 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃するときは、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第六章 罰 則

第四五条 次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第六条第七条第八条第一項、第九条第一項、第十二条第十三条第四項(第十六条の二第二項において準用する場合を含む。)、第十四条第二項(第十六条第二項及び第十六条の二第二項において準用する場合を含む。)、第十四条第三項(第十六条第二項及び第十六条の二第二項において準用する場合を含む。)、第十七条第二十二条第三十五条の二第三十五条の三又は第四十三条の二第二項の規定に違反した者
二 第十三条第三項(第十六条の二第二項において準用する場合を含む。)、第十六条の二第一項又は第二十一条第四項の規定による命令又は指示に違反した者
三 第四十条第一項の規定による質問に対して虚偽の陳述をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
四 第四十二条第一項の規定による質問に対して虚偽の陳述をし、又は検査、測定若しくは分析を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
五 第四十四条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者
第四六条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同条の刑を科する。