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地すべり等防止法

【目次】
  昭和三三年 三月三一日法律第 三〇号  
改正昭和四五年 四月 一日法律第 一三号--
改正昭和四七年 五月一三日法律第 三一号--
改正昭和四七年 六月 三日法律第 五二号--
改正昭和五三年 七月 五日法律第 八七号--
改正昭和六〇年 五月一八日法律第 三七号--
改正昭和六一年 五月 八日法律第 四六号--
改正昭和六二年 三月三一日法律第 一一号--
改正昭和六二年 九月 四日法律第 八七号--
改正平成 元年 四月一〇日法律第 二二号--
改正平成 三年 三月三〇日法律第 一五号--
改正平成 五年 三月三一日法律第  八号--
改正平成一一年 七月一六日法律第 八七号--
改正平成一一年一二月二二日法律第一六〇号--(施行=平13年1月6日)
改正平成一三年 六月二九日法律第 九二号--
改正平成一四年 二月 八日法律第  一号--
改正平成一六年 六月 九日法律第 九四号--
改正平成一七年 七月 六日法律第 八二号--
改正平成一八年 六月 七日法律第 五三号--(施行=平19年4月1日)
改正平成一九年 三月三一日法律第 二三号--(施行=平20年4月1日)
改正平成二三年 八月三〇日法律第一〇五号--(施行=平23年8月30日)
改正平成二四年 六月二七日法律第 四二号--(施行=平25年4月1日)
改正平成二五年一一月二二日法律第 七六号--(施行=平26年4月1日)
改正平成二六年 六月一三日法律第 六九号--(施行=平28年4月1日)

第一章 総 則

(目的)
第一条 この法律は、地すべり及びぼた山の崩壊による被害を除却し、又は軽減するため、地すべり及びぼた山の崩壊を防止し、もつて国土の保全と民生の安定に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「地すべり」とは、土地の一部が地下水等に起因してすべる現象又はこれに伴つて移動する現象をいう。
 この法律において「ぼた山」とは、石炭又は亜炭に係る捨石が集積されてできた山であつて、この法律の施行の際現に存するものをいい、鉱山保安法及び経済産業省設置法の一部を改正する法律(平成十六年法律第九十四号)第一条の規定による改正前の鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)第四条又は第二十六条の規定により鉱業権者又は鉱業権者とみなされる者がこの法律の施行の際必要な措置を講ずべきであつたものを除くものとする。
《改正》平16法094
 この法律において「地すべり防止施設」とは、次条の規定により指定される地すべり防止区域内にある排水施設、擁壁、ダムその他の地すべりを防止するための施設をいう。
 この法律において「地すべり防止工事」とは、地すべり防止施設の新設、改良その他次条の規定により指定される地すべり防止区域内における地すべりを防止するための工事をいう。
(地すべり防止区域の指定)
第三条 主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、地すべり区域(地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。)及びこれに隣接する地域のうち地すべり区域の地すべりを助長し、若しくは誘発し、又は助長し、若しくは誘発するおそれのきわめて大きいもの(以下これらを「地すべり地域」と総称する。)であつて、公共の利害に密接な関連を有するものを地すべり防止区域として指定することができる。
 前項の指定は、この法律の目的を達成するため必要な最小限度のものでなければならない。
 主務大臣は、第一項の指定をするときは、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
 地すべり防止区域の指定又は廃止は、前項の告示によつてその効力を生ずる。
(ぼた山崩壊防止区域の指定)
第四条 主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、ぼた山の存する区域であつて、公共の利害に密接な関連を有するものをぼた山崩壊防止区域として指定することができる。
 前条第二項から第四項までの規定は、前項の指定について準用する。この場合において、同条第三項中「当該地すべり防止区域」とあるのは「当該ぼた山崩壊防止区域」と、同条第四項中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と読み替えるものとする。
(調査)
第五条 第三条第一項の指定は、必要に応じ、当該地すべり地域に関し、地形、地質、降水、地表水若しくは地下水又は土地の滑動状況に関する現地調査をして行うものとする。
(調査のための立入)
第六条 主務大臣又はその命を受けた職員若しくはその委任を受けた者は、前条の調査のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として一時使用することができる。
 前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。
 第一項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとするときは、立入の際あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。
 日出前及び日没後においては、占有者の承認があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
 第一項の規定により土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
 第一項の規定により特別の用途のない他人の土地を材料置場又は作業場として一時使用しようとするときは、あらかじめ、当該土地の占有者及び所有者に通知して、その者の意見をきかなければならない。
 土地の占有者又は所有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による立入又は一時使用を拒み、又は妨げてはならない。
 国は、第一項の規定による立入又は一時使用により損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
 前項の規定による損失の補償については、国と損失を受けた者とが協議しなければならない。
10 前項の規定による協議が成立しない場合においては、国は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条の規定による裁決を申請することができる。
11 第五項の規定による証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第二章 地すべり防止区域に関する管理

(地すべり防止区域の管理)
第七条 地すべり防止工事の施行その他地すべり防止区域の管理は、当該地すべり防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。
(標識の設置)
第八条 都道府県知事は、第三条第三項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、その地すべり防止区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。
(地すべり防止工事基本計画)
第九条 都道府県知事は、第三条第三項の規定による地すべり防止区域の指定の通知を受けたときは、主務省令で定めるところにより、関係市町村(特別区を含む。以下同じ。)の長の意見をきいて、当該地すべり防止区域に係る地すべり防止工事に関する基本計画を作成し、これを主務大臣に提出するものとする。これを変更するときも、同様とする。
(主務大臣の直轄工事)
第一〇条 主務大臣は、次の各号の一に該当する場合において、当該地すべり防止工事が国土の保全上特に重要なものであると認められるときは、都道府県知事に代つて自ら当該地すべり防止工事を施行することができる。この場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都道府県知事の意見をきかなければならない。
一 地すべり防止工事の規模が著しく大であるとき。
二 地すべり防止工事が高度の技術を必要とするとき。
三 地すべり防止工事が高度の機械力を使用して実施する必要があるとき。
四 地すべり防止工事が都府県の区域の境界に係るとき。
 主務大臣は、前項の規定により地すべり防止工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、都道府県知事に代つてその権限を行うものとする。
 主務大臣は、第一項の規定により地すべり防止工事を施行する場合においては、主務省令で定めるところにより、その旨を告示しなければならない。
(主務大臣又は都道府県知事以外の者の施行する工事)
第一一条 主務大臣又は都道府県知事以外の者が地すべり防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事の承認を受けなければならない。
 国又は地方公共団体は、前項の規定にかかわらず、地すべり防止工事に関する設計及び実施計画について都道府県知事に協議することをもつて足りる。
 都道府県知事は、第一項の承認に、地すべりを防止するため必要な条件を附することができる。
(築造等の基準)
第一二条 地すべり防止施設の種類、配置、構造及び規模並びに水流の付替、地すべり地塊の除去その他地すべりの防止のための工事は、当該地すべり防止区域における地すべりの原因、機構及び規模に応じて、有効かつ適切なものとしなければならない。
 地すべり防止施設は、次の各号に定めるところにより築造しなければならない。
一 排水施設は、次に掲げるところにより、地すべりの原因となるべき地表水及び地下水をすみやかに地すべり防止区域から排除することができるものであること。
イ 地表水の排除については、明渠、管渠、暗渠、導水管又は排水トンネルを用いること。
ロ 地下水の排除については、暗渠、ボーリング排水孔、排水トンネル、集水井戸、地下止水壁、明渠、管渠又は導水管を用いること。
二 擁壁、くい及び土留は、地すべり力に対して安全な構造のものであること。
三 ダム、床固、護岸、導流堤及び水制は、特に地すべりの規模及び流水による浸食の防止に適合するものであること。
(兼用工作物の工事の施行)
第一三条 都道府県知事は、その管理する地すべり防止施設が砂防法(明治三十年法律第二十九号)第一条に規定する砂防設備、森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四十一条第三項に規定する保安施設事業に係る施設、かんがい排水施設その他の施設又は工作物(以下これらを「他の工作物」と総称する。)の効用を兼ねるときは、当該他の工作物の管理者との協議により、その者に当該地すべり防止施設に関する工事を施行させ、又は当該地すべり防止施設を維持させることができる。
(工事原因者の工事の施行)
第一四条 都道府県知事は、その施行する地すべり防止工事以外の工事(以下「他の工事」という。)又は地すべり防止工事の必要を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)により自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事を当該他の工事の施行者又は他の行為者に施行させることができる。
 前項の場合において、他の工事が河川工事(河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)が適用され、又は準用される河川の河川工事をいう。以下同じ。)又は道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)による道路をいう。以下同じ。)に関する工事であるときは、当該地すべり防止工事については、河川法第十九条又は道路法第二十三条第一項の規定を適用する。
(附帯工事の施行)
第一五条 都道府県知事は、地すべり防止工事により必要を生じた他の工事又は地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事を当該地すべり防止工事とあわせて施行することができる。
 前項の場合において、他の工事が河川工事、道路に関する工事又は砂防工事(砂防法による砂防工事をいう。以下同じ。)であるときは、当該他の工事の施行については、河川法第十八条、道路法第二十二条第一項又は砂防法第八条の規定を適用する。
(土地の立入等)
第一六条 都道府県知事又はその命じた職員若しくは委任した者は、地すべり防止区域に関する調査若しくは測量又は地すべり防止工事のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として一時使用することができる。
《改正》平18法053
 第六条第二項から第十一項までの規定は、前項の規定により他人の占有する土地に立ち入り、又は他人の土地を一時使用する場合について準用する。この場合において、同条第八項から第十項まで中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。
(地すべり防止工事に伴う損失補償)
第一七条 土地収用法第九十三条第一項の規定による場合を除き、都道府県知事が地すべり防止工事を施行したことにより、当該地すべり防止工事を施行した土地に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は盛土若しくは切土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、当該都道府県知事の統括する都道府県は、これらの工事をすることを必要とする者(以下この条において「損失を受けた者」という。)の請求によりこれに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、当該都道府県知事の統括する都道府県又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて、当該都道府県知事が当該工事を施行することを要求することができる。
 前項の規定による損失の補償は、当該地すべり防止工事の完了の日から一年を経過した後においては、請求することができない。
 第一項の規定による損失の補償については、当該都道府県知事の統括する都道府県と損失を受けた者とが協議しなければならない。
 前項の規定による協議が成立しない場合においては、当該都道府県知事の統括する都道府県又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第九十四条の規定による裁決を申請することができる。
(行為の制限)
第一八条 地すべり防止区域内において、次の各号の一に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
一 地下水を誘致し、又は停滞させる行為で地下水を増加させるもの、地下水の排水施設の機能を阻害する行為その他地下水の排除を阻害する行為(政令で定める軽微な行為を除く。)
二 地表水を放流し、又は停滞させる行為その他地表水のしん透を助長する行為(政令で定める軽微な行為を除く。)
三 のり切又は切土で政令で定めるもの
四 ため池、用排水路その他の地すべり防止施設以外の施設又は工作物で政令で定めるもの(以下「他の施設等」という。)の新築又は改良
五 前各号に掲げるもののほか、地すべりの防止を阻害し、又は地すべりを助長し、若しくは誘発する行為で政令で定めるもの
 都道府県知事は、前項の許可の申請があつた場合において、当該許可の申者に係る行為が地すべりの防止を著しく阻害し、又は地すべりを著しく助長するものであると認めるときは、これを許可してはならない。
 都道府県知事は、第一項の許可に、地すべりを防止するため必要な条件を附することができる。
(経過措置)
第一九条 第三条の規定による地すべり防止区域の指定の際現に当該地すべり防止区域内において権原に基き他の施設等を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該他の施設等の設置について前条第一項の許可を受けたものとみなす。第三条の規定による地すべり防止区域の指定の際現に当該地すべり防止区域内において権原に基き前条第一項第一号から第三号まで及び第五号に規定する行為を行つている者についても、同様とする。
(許可の特例)
第二〇条 森林法第三十四条第二項(同法第四十四条において準用する場合を含む。)又は砂防法第四条(同法第三条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る行為については、第十八条第一項の許可を受けることを要しない。
 国又は地方公共団体が第十八条第一項各号に規定する行為をしようとするときは、あらかじめ都道府県知事に協議することをもつて足りる。
(監督処分及び損失補償)
第二一条 都道府県知事は、次の各号の一に該当する者に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、他の施設等の改築、移転若しくは除却、他の施設等により生ずべき地すべりを防止するために必要な施設をすること若しくは原状回復を命ずることができる。
一 第十八条第一項の規定に違反した者
二 第十八条第一項の許可に附した条件に違反した者
三 偽りその他不正な手段により第十八条第一項の許可を受けた者
 都道府県知事は、次の各号の一に該当する場合においては、第十八条第一項の許可を受けた者に対し、前項に規定する処分をし、又は同項に規定する必要な措置を命ずることができる。
一 地すべり防止工事のためやむを得ない必要が生じたとき。
二 地すべりの防止上著しい支障が生じたとき。
三 地すべりの防止上の理由以外の理由に基く公益上やむを得ない必要が生じたとき。
 都道府県知事の統括する都道府県は、前項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。
 第六条第九項及び第十項の規定は、前項の補償について準用する。この場合において、同条第九項及び第十項中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。
 都道府県知事の統括する都道府県は、第三項の規定による補償の原因となつた損失が、第二項第三号の規定による処分又は命令によるものであるときは、当該補償金額を当該理由を生じさせた者に負担させることができる。
(都道府県知事以外の者の管理する地すべり防止施設に関する監督)
第二二条 都道府県知事は、その職務の執行に関し必要があると認めるときは、都道府県知事以外の地すべり防止施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた職員に当該地すべり防止施設に立ち入り、これを検査させることができる。
《改正》平18法053
 前項の規定により立入検査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
 第一項の立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
 第二項の証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第二三条 都道府県知事は、都道府県知事以外の者の管理する地すべり防止施設が次の各号の一に該当する場合において、当該地すべり防止施設が第十二条の規定に適合しないときは、その管理者に対し改良、補修その他当該地すべり防止施設の管理につき必要な措置を命ずることができる。
一 第十一条第一項の規定に違反して工事が施行されたとき。
二 第十一条第一項の承認に附した条件に違反して工事が施行されたとき。
三 偽りその他不正な手段により第十一条第一項の承認を受けて工事が施行されたとき。
 都道府県知事は、都道府県知事以外の者の管理する地すべり防止施設が前項各号のいずれにも該当しない場合において、当該地すべり防止施設が第十二条の規定に適合しなくなり、かつ、地すべりの防止上著しい支障があると認められるときは、その管理者に対し前項に規定する措置を命ずることができる。
 都道府県知事の統括する都道府県は、前項の規定による命令により損失を受けた者に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。
 第六条第九項及び第十項の規定は、前項の補償について準用する。この場合において、同条第九項及び第十項中「国」とあるのは、「都道府県知事の統括する都道府県」と読み替えるものとする。
 前三項の規定は、国又は地方公共団体の管理する地すべり防止施設については、適用しない。
(関連事業計画)
第二四条 都道府県知事は、地すべりによる被害を除却し、又は軽減するため必要があると認めるときは、地すべり防止工事基本計画を勘案して、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した計画(以下「関連事業計画」という。)の概要を作成し、地すべり防止区域の存する市町村の長にこれを提示して、当該市町村における関連事業計画を作成するよう勧告することができる。
一 家屋その他の施設若しくは工作物の移転若しくは除却又は除却される家屋その他の施設若しくは工作物に代る家屋その他の施設若しくは工作物の建設に関すること。
二 農地の整備又は保全に関すること。
三 農道、かんがい排水施設又はため池の整備に関すること。
四 前三号に掲げる事項に直接関連して地すべり防止区域外において特に必要とされるこれらの号に掲げる事項
 前項の勧告に応じて関連事業計画を作成しようとするときは、市町村長は、主務省令で定めるところにより、あらかじめ当該計画に係る事項について利害関係を有する者又はこれらの者の組織する団体の意見をきかなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
《1項削除》平23法105
 関連事業計画を作成し、又は変更したときは、市町村長は、主務省令で定めるところにより、その内容を公表するよう努めるものとする。
《改正》平23法105
(立退の指示)
第二五条 都道府県知事又はその命じた職員は、地すべりにより著しい危険が切迫していると認められるときは、必要と認める区域内の居住者に対し避難のために立ち退くべきことを指示することができる。この場合においては、都道府県知事又はその命じた職員は、直ちに、当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知しなければならない。
《改正》平18法053
(地すべり防止区域台帳)
第二六条 都道府県知事は、地すべり防止区域台帳を調製し、これを保管しなければならない。
 都道府県知事は、地すべり防止区域台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければこれを拒むことができない。
 地すべり防止区域台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第三章 地すべり防止区域に関する費用

(地すべり防止区域の管理に要する費用の負担原則)
第二七条 地すべり防止工事の施行及び標識の設置その他地すべり防止区域の管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の規定がある場合を除き、当該地すべり防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県の負担とする。
(主務大臣の直轄工事に要する費用の負担)
第二八条 第十条第一項の規定により主務大臣が施行する地すべり防止工事で、渓流(山間部におけるその直下流を含む。以下同じ。)において施行するもの及びこれと一体となつて直接渓流に土砂を排出することを防止するために施行するものに要する費用は、国がその三分の二を、都道府県がその三分の一を負担する。
 第十条第一項の規定により主務大臣が施行する地すべり防止工事で前項に規定するもの以外のものに要する費用は、国及び都道府県がそれぞれその二分の一を負担する。
 前二項の場合において、当該地すべり防止工事によって他の都府県も著しく利益を受けるときは、主務大臣は、政令で定めるところにより、その利益を受ける限度において、当該地すべり防止区域を管理する都府県知事の統括する都府県の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都府県に分担させることができる。
 前項の規定により著しく利益を受ける他の都府県に負担金の一部を分担させようとする場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都府県の意見をきかなければならない。
(都道府県知事の施行する地すべり防止工事に要する費用の一部負担)
第二九条 国は、政令で定めるところにより、都道府県知事の施行する地すべり防止工事に要する費用の二分の一を負担する。ただし、渓流において施行する地すべり防止工事及びこれと一体となつて直接渓流に土砂を排出することを防止するために施行する地すべり防止工事については、当該地すべり防止工事が災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係るものであるときは三分の二を、当該地すべり防止工事が再度災害を防止するために施行するものであつて災事による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係るもの以外のものであるときは十分の五.五を国の負担割合とする。
(受益都府県の分担金)
第三〇条 都府県知事の施行する地すべり防止工事によつて他の都府県も著しく利益を受けるときは、当該都府県知事は、政令で定めるところにより、他の都府県の知事と協議して、他の都府県の利益を受ける限度において、当該都府県知事の統括する都府県の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都府県に分担させることができる。
(市町村の分担金)
第三一条 前四条の規定により都道府県が負担する費用のうち、その地すべり防止工事又は地すべり防止施設の維持が当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該工事又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は維持に要する費用の一部を分担させることができる。
 前項の費用について同項の規定により市町村が分担すべき金額は、当該市町村の意見をきいた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
(負担金の納付)
第三二条 主務大臣が地すべり防止工事を施行する場合においては、まず全額国費をもつてこれを施行した後、当該地すべり防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県又は負担金を分担すべき他の都府県は、政令で定めるところにより、第二十八条第一項又は第二項の規定に基く負担金を国庫に納付しなければならない。
(兼用工作物の費用)
第三三条 水道府県知事の管理する地すべり防止施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該地すべり防止施設の管理に要する費用の負担については、当該都道府県知事と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。
(原因者負担金)
第三四条 都道府県知事は、他の工事又は他の行為により自ら施行する必要を生じた地すべり防止工事の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。
 前項の場合において、他の工事が河川工事又は道路に関する工事であるときは、当該地すべり防止工事の費用については、河川法第六十八条又は道路法第五十九条第一項及び第三項の規定を適用する。
(附帯工事に要する費用)
第三五条 都道府県知事の施行する地すべり防止工事により必要を生じた他の工事又はその施行する地すべり防止工事を施行するため必要を生じた他の工事に要する費用は、第十八条第一項の許可に附した条件に特別の定がある場合及び第二十条第二項の協議による場合を除き、その必要を生じた限度において、当該都道府県知事の統括する都道府県がその全部又は一部を負担するものとする。
 前項の場合において、他の工事が河川工事、道路に関する工事又は砂防工事であるときは、他の工事に要する費用については、河川法第六十七条、道路法第五十八条第一項又は砂防法第十六条の規定を適用する。
 都道府県知事は、第一項の地すべり防止工事が他の工事又は他の行為のため必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担させることができる。
(受益者負担金)
第三六条 都道府県知事は、その施行する地すべり防止工事によつて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。
 前項の場合において、負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法については、当該都道府県知事の統括する都道府県の条例で定める。
(負担金の通知及び納入手続等)
第三七条 前三条の規定による負担金の額の通知及び納入手続その他負担金に関し必要な事項は、政令で定める。
(強制徴収)
第三八条 第三十三条第三十四条第一項、第三十五条第三項及び第三十六条第一項の規定に基く負担金(以下単に「負担金」という。)を納付しない者があるときは、都道府県知事は、督促状によって納付すべき期限を指定して督促しなければならない。
 前項の場合においては、都道府県知事は、主務省令で定めるところにより、延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金は、年十四.五パーセントの割合を乗じて計算した額をこえない範囲内で定めなければならない。
 第一項の規定による督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、都道府県知事は、国税滞納処分の例により、前二項に規定する負担金及び延滞金を徴収することができる。この場合における負担金及び延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
 延滞金は、負担金に先だつものとする。
 負担金及び延滞金を徴収する権利は、五年間行わないときは、時効により消滅する。
(収入の帰属)
第三九条 負担金及び前条第二項の延滞金は、当該都道府県知事の統括する都道府県に帰属する。
(義務履行のために要する費用)
第四〇条 この法律又はこの法律によつてする処分による義務を履行するために必要な費用は、この法律に特別の規定がある場合を除き、当該義務者が負担しなければならない。

第四章 ぼた山崩壊防止区域に関する管理等

(ぼた山崩壊防止区域の管理)
第四一条 ぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理は、当該ぼた山崩壊防止区域の存する都道府県を統括する都道府県知事が行うものとする。
(行為の制限)
第四二条 ぼた山崩壊防止区域内において、次の各号の一に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
一 立木竹の伐採(間伐、択伐その他政令で定める軽微な行為を除く。)又は樹根の採取
二 木竹の滑下又は地引による搬出
三 のり切又は切士
四 土石の採取又は集積
五 堀さく又は石炭その他の鉱物の掘採で、ぼた山の崩壊の防止を阻害し、又はぼた山の崩壊を助長し、若しくは誘発する行為
六 前各号に掲げるもののほか、ぼた山の崩壊の防止を阻害し、又はぼた山の崩壊を助長し、若しくは誘発する行為で政令で定めるもの
 第十八条第二項及び第三項の規定は、前項の許可について準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「地すべり」とあるのは、「ぼた山の崩壊」と読み替えるものとする。
(経過措置)
第四三条 第四条の規定によるぼた山崩壊防止区域の指定の際現に当該ぼた山崩壊防止区域内において権原に基き前条第一項各号に規定する行為を行つている者は、従前と同様の条件により、当該行為について同条第一項の許可を受けたものとみなす。
(ぼた山崩壊防止区域の管理に要する費用の負担原則)
第四四条 ぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の規定がある場合を除き、当該ぼた山崩壊防止区域を管理する都道府県知事の統括する都道府県の負担とする。
(準用規定)
第四五条 第八条第十三条から第十七条まで、第二十条第二十一条第二十六条第二十九条から第三十一条まで及び第三十三条から第四十条までの規定は、ぼた山崩壊防止区域に関する管理及び費用について準用する。この場合において、第八条中「第三条第三項の規定による地すべり防止区域」とあるのは「第四条第二項において準用する第三条第三項の規定によるぼた山崩壊防止区域」と、「その地すべり防止区域内」とあるのは「そのぼた山崩壊防止区域内」と、第十六条第一項中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と、「地すべり防止工事」とあるのは「ぼた山崩壊防止工事」と、第二十条中「森林法第三十四条第二項(同法第四十四条において準用する場合を含む。)」とあるのは「森林法第三十四条第一項若しくは第二項(これらの規定を同法第四十四条において準用する場合を含む。)」と、「第十八条第一項」とあるのは「第四十二条第一項」と、第二十一条第一項及び第二項並びに第三十五条第一項中「第十八条第一項」とあるのは「第四十二条第一項」と読み替えるものとする。
 前項後段に規定するもののほか、同項の準用に関し必要な技術的読替は、政令で定める。

第五章 雑 則

(関連事業計画に基く事業を実施した者に対する補助)
第四六条 国は、都道府県が第二十四条第一項第二号から第四号(同号中同項第一号に該当する事項を除く。)までに掲げる事業を実施した市町村その他政令で定める者に対しその事業に要する費用を補助した場合においては、当該都道府県に対し、予算の範囲内において、政令で定めるところとより、当該事業に要する費用の二分の一以内を補助することができる。
(独立行政法人住宅金融支援機構等の資金の貸付けについての配慮)
第四七条 独立行政法人住宅金融支援機構及び沖縄振興開発金融公庫は、法令及びその事業計画の範囲内において、第二十四条の規定により作成され、又は変更された関連事業計画に基づく住宅部分を有する家屋の移転又は除却が円滑に行われるよう、必要な資金の貸付けについて配慮するものとする。
《全改》平17法082
(漁港管理者又は港湾管理者に対する協議)
第四八条 主務大臣又は都道府県知事は、漁港漁場整備法(昭和二十五年法律第百三十七号)第二条の規定による漁港の区域(水域を除く。)内において地すべり防止工事を施行しようとするときは、あらかじめ漁港管理者に協議しなければならない。
《改正》平13法092
 主務大臣又は都道府県知事は、港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第三十七条第一項の規定による港湾隣接地域内において地すべり防止工事(同項各号に規定する行為に該当するものを除く。)を施行しようとするときは、あらかじめ港湾管理者に協議しなければならない。
(報告の徴収)
第四九条 主務大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、都道府県知事に対し報告又は資料の提出を求めることができる。
(裁定の申請)
第五〇条 次に掲げる処分に不服がある者は、その不服の理由が鉱業、採石業又は砂利採取業との調整に関するものであるときは、公害等調整委員会に対して裁定の申請をすることができる。この場合には、審査請求をすることができない。
一 第十一条第一項の規定による承認
二 第十四条第一項(第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定による工事の施行命令
三 第十八条第一項の規定による許可
四 第二十一条第一項若しくは第二項(第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定による処分又はこれらの規定による必要な措置の命令
五 第二十三条第一項又は第二項の規定による必要な措置の命令
《改正》平26法069
 行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十二条の規定は、前項各号の処分につき、処分をした行政庁が誤つて審査請求又は再調査の請求をすることができる旨を教示した場合に準用する。
《改正》平26法069
(主務大臣等)
第五一条 地すべり防止区域又はぼた山崩壊防止区域の指定及び管理についての主務大臣は、次のとおりとする。
一 砂防法第二条の規定により指定された土地(これに準ずべき土地を含む。)の存する地すべり地域又はぼた山に関しては、国土交通大臣
二 森林法第二十五条第一項若しくは第二十五条の二第一項若しくは第二項(同法第二十五条の二第一項後段又は第二項後段において準用する同法第二十五条第二項を除く。)の規定により指定された保安林(これに準ずべき森林を含む。)又は同法第四十一条の規定により指定された保安施設地区(これに準ずべき森林又は原野その他の土地を含む。)の存する地すべり地域又はぼた山に関しては、農林水産大臣
三 前二号に該当しない地すべり地域又はぼた山のうち、
イ 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第二条第二項に規定する土地改良事業が施行されている地域又は同法の規定により土地改良事業計画の決定されている地域(これらの地域に準ずべき地域を含む。)の存する地すべり地域又はぼた山に関しては、農林水産大臣
ロ イに該当しない地すべり地域又はぼた山に関しては、国土交通大臣
《改正》平11法160
 地すべり防止区域又はぼた山崩壊防止区域の指定は、関係主務大臣が相互に協議してしなければならない。
 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
《追加》平11法160
(権限の委任)
第五一条の二 この法律に規定する主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を地方支分部局の長に委任することができる。
《追加》平11法160
(事務の区分)
第五一条の三 第七条第八条第四十五条において準用する場合を含む。)、第九条第十一条第十三条第四十五条において準用する場合を含む。)、第十四条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第十五条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第十六条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第十六条第二項(第四十五条において準用する場合を含む。)において準用する第六条第二項、第三項、第五項及び第六項、第十八条第四十二条第二項において準用する場合を含む。)、第二十条第二項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第二十一条第一項及び第二項(第四十五条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第二十二条第一項、第二十三条第一項及び第二項、第二十四条第一項、第二十五条第二十六条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十条第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十一条第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十三条第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十四条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十五条第三項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十六条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十八条第一項から第三項まで(第四十五条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第四十一条第四十二条第一項並びに第四十八条の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務(次項において単に「第一号法定受託事務」という。)とする。
《改正》平23法105
 他の法律及びこれに基づく政令の規定により、地すべり防止工事の施行その他地すべり防止区域の管理及びぼた山崩壊防止工事の施行その他ぼた山崩壊防止区域の管理に関して都道府県が処理することとされている事務は、第一号法定受託事務とする。

第六章 罰 則

(罰則)
第五二条 第十八条第一項又は第四十二条第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
第五三条 次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
一 第六条第七項(第十六条第二項又は第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して土地の立入若しくは一時使用を拒み、又は妨げた者
二 第二十二条第一項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
三 第二十二条第一項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第五四条 第八条第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定により設置した標識を移動し、汚損し、又は破損した者は、一万円以下の罰金に処する。
(両罰規定)
第五五条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、第五十二条又は第五十三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

附 則(抄)

(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十三年四月一日から施行する。
(経過規定)
第二条 この法律の施行の際現に地すべり防止工事施行中の地域の存する地すべり地域について、第五十一条第一項の規定により主務大臣たるべき者と現に当該工事の管理を所掌する主務大臣とが異なるときは、同項の規定にかかわらず、当該工事の完了するまでは、現に当該工事の管理を所掌する主務大臣を当該地すべり地域についての主務大臣とする。
(費用負担の特例)
第三条 第二十八条の規定の昭和三十三年度における適用については、同条第一項中「三分の二」とあるのは「四分の三」と、「三分の一」とあるのは「四分の一」とし、同条第二項中「国及び都道府県がそれぞれその二分の一を」とあるのは「国がその三分の二を、都道府県がその三分の一を」とする。同年度分の予算に係る負担金の経費の金額で翌年度に繰り越したものについても、同様とする。
 第二十九条第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定の昭和三十三年度における適用については、同条第一項中「三分の二」とあるのは「四分の三」とし、同条第二項中「二分の一」とあるのは「三分の二」とする。同年度分の予算に係る負担金の経費の金額で翌年度に繰り越したものについても、同様とする。
第四条 この法律の施行の際現に国が施行している森林法第四十一条第一項の事業であつて、この法律の施行後引き続き第二十八条第二項に規定する地すべり防止工事として主務大臣が自ら施行するものに要する費用は、同項の規定にかかわらず、国がその三分の二を、都道府県がその三分の一を負担する。
 前項の規定の昭和三十三年度における適用については、同項中「三分の二」とあるのは「四分の三」と、「三分の一」とあるのは「四分の一」とする。同年度分の予算に係る負担金の経費の金額で翌年度に繰り越したものについても、同様とする。
《1項削除》平25法076
(昭和六十年度の特例)
第五条 第二十八条第一項及び第二十九条第一項(第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定の昭和六十年度における適用については、第二十八条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の六」と、「三分の一」とあるのは「十分の四」とし、第二十九条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の六」とする。ただし、災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係る地すべり防止工事について同項の規定を適用する場合においては、この限りでない。
(昭和六十一年度、平成三年度及び平成四年度の特例)
第六条 第二十八条第一項及び第二十九条第一項(第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定の昭和六十一年度、平成三年度及び平成四年度における適用については、第二十八条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の六」と、「三分の一」とあるのは「十分の四」とし、第二十九条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の五.五」とする。ただし、災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係る地すべり防止工事についてこれらの規定を適用する場合においては、この限りでない。
(昭和六十二年度から平成二年度までの特例)
第七条 第二十八条第一項及び第二十九条第一項(第四十五条第一項において準用する場合を含む。)の規定の昭和六十二年度から平成二年度までの各年度における適用については、第二十八条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の五.五(再度災害を防止するために施行する地すべり防止工事であつて附則第七条ただし書の緊急地すべり対策事業に係るもの以外のものに要する費用にあつては、その十分の六)」と、「三分の一」とあるのは「十分の四.五(再度災害を防止するために施行する地すべり防止工事であつて同条ただし書の緊急地すべり対策事業に係るもの以外のものに要する費用にあつては、その十分の四)」とし、第二十九条第一項中「三分の二」とあるのは「十分の五.二五(再度災害を防止するために施行する地すべり防止工事であつて附則第七条ただし書の緊急地すべり対策事業に係るもの以外のものに要する費用にあつては、その十分の五.五)」とする。ただし、災害による土砂の崩壊等の危険な状況に対処するために施行する緊急地すべり対策事業に係る地すべり防止工事についてこれらの規定を適用する場合においては、この限りでない。
(国の無利子貸付け等)
第八条 国は、当分の間、都道府県に対し、第二十九条の規定により国がその費用について負担する地すべり防止工事で日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第八十六号)第二条第一項第二号に該当するものに要する費用に充てる資金について、予算の範囲内において、第二十九条の規定(この規定による国の負担の割合について、この規定と異なる定めをした法令の規定がある場合には、当該異なる定めをした法令の規定を含む。以下同じ。)により国が負担する金額に相当する金額を無利子で貸し付けることができる。
《改正》平14法001
 前項の国の貸付金の償還期間は、五年(二年以内の据置期間を含む。)以内で政令で定める期間とする。
《改正》平14法001
 前項に定めるもののほか、第一項の規定による貸付金の償還方法、償還期限の繰上げその他償還に関し必要な事項は、政令で定める。
 国は、第一項の規定により、都道府県に対し貸付けを行つた場合には、当該貸付けの対象である地すべり防止工事に係る第二十九条の規定による国の負担については、当該貸付金の償還時において、当該貸付金の償還金に相当する金額を交付することにより行うものとする。
《改正》平14法001
 都道府県が、第一項の規定による貸付けを受けた無利子貸付金について、第二項及び第三項の規定に基づき定められる償還期限を繰り上げて償還を行つた場合(政令で定める場合を除く。)における前項の規定の適用については、当該償還は、当該償還期限の到来時に行われたものとみなす。