労働福祉事業団法
昭和32・5・20・法律126号
改正平成5・6・14・法律 63号−−
改正平成9・5・9・法律 44号−−
改正平成9・6・24・法律103号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・11・22・法律124号−−
廃止平成14・12・13・法律171号−−
第1条 労働福祉事業団は、労働者災害補償保険の労働福祉事業を適切かつ能率的に行うとともに、労働災害の防止に資するため必要な資金の融通を行うことにより、労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。
第2条 労働福祉事業団(以下「事業団」という。)は、法人とする。
2 事業団は、厚生労働大臣の認可を受けて、必要な地に従たる事務所を置くことができる。
第4条 事業団の資本金は、附則第6条第1項の規定により政府が出資した額と、附則第10条第1項の規定により事業団の設立に際し地方公共団体が出資した額の合計額とする。
2 事業団は、必要があるときは、厚生労働大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3 政府は、前項の規定により事業団がその資本金を増加するときは、事業団に出資することができる。
4 政府は、前項の規定により事業団に出資するときは、土地、建物その他の土地の定着物又は物品(以下本条中「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。
5 前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
6 前項に規定する評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
第5条 事業団は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第6条 事業団でない者は、労働福祉事業団という名称又はこれに類似する名称を用いてはならない。
第7条 民法(明治29年法律第89号)
第44条(法人の不法行為能力)及び
第50条(法人の住所)の規定は、事業団について準用する。
第8条 事業団に、役員として、理事長1人、理事4人以内及び監事2人以内を置く。
第9条 理事長は、事業団を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して事業団の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
4 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理書長又は厚生労働大臣に意見を提出することができる。
第10条 理事長及び監事は、厚生労働大臣が任命する。
2 理事は、理事長が厚生労働大臣の認可を受けて任命する。
第11条 理事長の任期は、4年とし、理事及び監事の任期は、2年とする。
第12条 次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
1.国務大臣、国会議員、政府職員(人事院が指定する非常勤の者を除く。)、地方公共団体の議会の議員又は地方公共団体の長若しくは常勤の職員
2.政党の役員
3.物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であつて事業団と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
4.前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
第13条 厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 厚生労働大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。
1.心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
2.職務上の義務違反があるとき。
3 理事長は、前項の規定により理事を解任しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
第14条 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
第15条 事業団と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合には、監事が事業団を代表する。
第16条 理事長は、理事又は事業団の職員のうちから、事業団の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
第18条 役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第19条 事業団は、
第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
1.労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)
第29条第1項の労働福祉事業のうち、療養施設及びリハビリテーション施設の設置及び運営、年金たる保険給付を受ける権利を有する者に対する当該権利を担保とする小口の資金の貸付け、貸金の支払の確保等に関する法律(昭和51年法律第34号)
第3章に規定する事業(同法
第8条に規定する業務を除く。)その他政令で定める事業を実施すること。
2.事業者又は政令で定める者が労働災害の防止及び労働者の健康の保持のため必要とする政令で定める資金の貸付けを行うこと。
3.前2号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 事業団は、前項各号に掲げる業務の遂行に支障のない範囲内で、委託を受けて、同項第1号に規定する施設その他同号に規定する事業に係る施設を利用して、労働者の福祉の増進を図るため必要な業務を行うことができる。
第19条の2 事業団は、厚生労働大臣の認可を受けて、金融機関に対して、前条第1項第1号及び第2号に掲げる業務の一部を委託することができる。
2 前項の規定による厚生労働大臣の認可があつた場合においては、金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、当該認可に係る業務を受託することができる。
3 第1項の規定により業務の委託を受けた金融機関(
第33条及び
第39条において「受託金融機関」という。)の役員又は職員であつて当該委託業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第20条 事業団は、業務開始の際、厚生労働大臣の指示する方針に従つて業務方法書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書に記載すべき事項は、厚生労働省令で定める。
第21条 事業団の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終る。
第22条 事業団は、毎事業年度、厚生労働大臣の指示する方針に従つて、予算、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第23条 事業団は、毎事業年度の決算を翌年度の5月31日までに完結しなければならない。
第24条 事業団は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下本条中「財務諸表」という。)を作成し、決算完結後2月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 事業団は、前項の規定により財務諸表を厚生労働大臣に提出するときは、これに当該事業年度の業務報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 事業団は、第1項の規定による厚生労働大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、貸借対照表及び損益計算書又はこれらの要旨を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに前項の業務報告書、決算報告書及び監事の意見書を、各事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
第25条 事業団は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 事業団は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
第26条 事業団は、厚生労働大臣の認可を受けて、長期借入金若しくは短期借入金をし、又は労働福祉債券(以下この条において「債券」という。)を発行することができる。
2 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
3 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。
4 債券の債権者は、事業団の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
5 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
6 事業団は、厚生労働大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
7 商法(明治32年法律第48号)
第309条、
第310条及び
第311条(社債管理会社の権限及び義務)の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
8 第1項及び第4項から前項までに定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第27条 政府は、予算の範囲内において、事業団に対し、
第19条第1項第1号及び第2号に掲げる業務に要する費用(同号に掲げる業務を行なうため必要な貸付資金を除く。)の一部に相当する金額を交付することができる。
第28条 事業団は、次の方法による場合を除くほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
1.国債、地方債その他厚生労働大臣の指定する有価証券の取得
2.銀行その他厚生労働大臣の指定する金融機関への預金若しくは金銭信託又は郵便貯金
第29条 事業団は、厚生労働省令で定める財産を貸し付け、譲渡し、交換し、又は担保に供しようとするときは、厚生労働省令で定める場合を除き、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
第30条 事業団は、業務開始の際、次の事項について規程を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
1.会計に関する事項
2.役員及び職員の給与及び退職手当に関する事項
第31条 この法律に規定するもののほか、事業団の財務及び会計に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
2 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業団に対して、その業務に関し、監督上必要な命令をすることができる。
第33条 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、事業団若しくは受託金融機関に対して業務及び資産の状況に関し報告をさせ、又はその職員に事業団若しくは受託金融機関の事務所若しくは事業場に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。ただし、受託金融機関に対しては、当該委託業務の範囲内に限る。
2 前項の規定により職員が立入検査をするときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第34条 事業団の解散については、別に法律で定める。
第35条 恩給法(大正12年法律第48号)
第19条に規定する公務員(以下本条中「公務員」という。)又は同条に規定する公務員とみなされる者(以下本条中「公務員とみなされる者」という。)が引き続いて事業団の役員又は職員となつたときは、恩給法の一部を改正する法律(昭和22年法律第77号。以下「法律第77号」という。)附則第10条の規定の適用については、同条第1項中「引き続いて公務員又は公務員とみなされる者として在職し」とあるのは、「引き続いて公務員若しくは公務員とみなされる者又は労働福祉事業団の役員若しくは職員として在職し」と読み替えるものとする。
2 他の法律の規定において法律第77号附則第10条の規定を準用するときは、前項の規定により読み替えられた同条第1項の規定を準用するものとする。
3 事業団の成立の際現に公務員又は公務員とみなされる者として在職する者が、引き続いて事業団の役員又は職員となり、更に引き続いて公務員又は公務員とみなされる者となつたとき(事業団の成立の際現に公務員又は公務員とみなされる者として在職する者が引き続いて公務員又は公務員とみなされる者として在職し、更に引き続いて事業団の役員又は職員となり、更に引き続いて公務員又は公務員とみなされる者となつたときを含む。)は、その公務員又は公務員とみなされる者に給すべき普通恩給については、当該事業団の役員又は職員としての在職年月数を公務員又は公務員とみなされる者としての在職年月数に通算する。
4 第1項(他の法律の規定において第1項の規定により読み替えられた法律第77号附則第10条第1項の規定を準用するときを含む。)及び前項の規定は、事業団の役員又は職員となるまでの公務員又は公務員とみなされる者としての在職年が普通恩給についての最短恩給年限に達する者については、適用しないものとする。
5 第3項の規定の適用を受ける者についての恩給法
第64条ノ2(再就職の場合の普通恩給)の規定の適用又は準用については、事業団の役員又は職員としての就職を再就職とみなす。
第36条 事業団は、前条第1項(他の法律の規定において同項の規定により読み替えられた法律第77号附則第10条第1項の規定を準用するときを含む。)及び第3項の規定の適用を受ける事業団の役員若しくは職員であつた者又はその遺族の恩給の支払に充てる金額を、政令で定めるところにより、国庫又は地方公共団体に納付するものとする。
第37条 厚生労働大臣は、次の場合には、財務大臣と協議しなければならない。
3.
第24条第1項の規定による承認をしようとするとき。
4.
第28条第1号又は第2号の規定による指定をしようとするとき。
第38条 建築基準法(昭和25年法律第201号)その他政令で定める法令については、政令で定めるところにより、事業団を国とみなして、これらの法令を準用する。
第39条 第33条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした事業団又は受託金融機関の役員又は職員は、20万円以下の罰金に処する。
第40条 次の各号の一に該当する場合においては、その違反行為をした事業団の役員又は職員は、20万円以下の過料に処する。
1.この法律により厚生労働大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
2.
第5条第1項の規定に違反して登記することを怠つたとき。
3.
第19条に規定する業務以外の業務を行つたとき。
4.
第28条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
5.
第32条第2項の規定による厚生労働大臣の命令に違反したとき。
第41条 第6条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
