海岸法
昭和31・5・12・法律101号
改正昭和59・8・10・法律 71号−−
改正昭和59・12・25・法律 87号−−
改正昭和60・5・18・法律 37号−−
改正昭和60・7・12・法律 90号−−
改正昭和61・5・8・法律 46号−−
改正昭和61・12・4・法律 93号−−
改正昭和62・9・4・法律 87号−−
改正平成元・4・10・法律 22号−−
改正平成3・3・30・法律 15号−−
改正平成5・3・31・法律 8号−−
改正平成11・5・28・法律 54号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・19・法律 78号−−
改正平成13・6・29・法律 92号−−
改正平成14・2・8・法律 1号−−
改正平成19・3・31・法律 23号−−(施行=平20年4月1日)
第1条 この法律は、津波、高潮、波浪その他海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護するとともに、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図り、もつて国土の保全に資することを目的とする。
第2条 この法律において「海岸保全施設」とは、
第3条の規定により指定される海岸保全区域内にある堤防、突堤、護岸、胸壁、離岸堤、砂浜(海岸管理者が、消波等の海岸を防護する機能を維持するために設けたもので、指定したものに限る。)その他海水の侵入又は海水による侵食を防止するための施設をいう。
2 この法律において、「公共海岸」とは、国又は地方公共団体が所有する公共の用に供されている海岸の土地(他の法令の規定により施設の管理を行う者がその権原に基づき管理する土地として主務省令で定めるものを除き、地方公共団体が所有する公共の用に供されている海岸の土地にあつては、都道府県知事が主務省令で定めるところにより指定し、公示した土地に限る。)及びこれと一体として管理を行う必要があるものとして都道府県知事が指定し、公示した低潮線までの水面をいい、「一般公共海岸区域」とは、公共海岸の区域のうち
第3条の規定により指定される海岸保全区域以外の区域をいう。
3 この法律において「海岸管理者」とは、
第3条の規定により指定される海岸保全区域及び一般公共海岸区域(以下「海岸保全区域等」という。)について
第5条第1項から第4項まで及び
第37条の2第1項並びに
第37条の3第1項から第3項までの規定によりその管理を行うべき者をいう。
第2条の2 主務大臣は、政令で定めるところにより、海岸保全区域等に係る海岸の保全に関する基本的な方針(以下「海岸保全基本方針」という。)を定めなければならない。
2 主務大臣は、海岸保全基本方針を定めようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
3 主務大臣は、海岸保全基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 前2項の規定は、海岸保全基本方針の変更について準用する。
第2条の3 都道府県知事は、海岸保全基本方針に基づき、政令で定めるところにより、海岸保全区域等に係る海岸の保全に関する基本計画(以下「海岸保全基本計画」という。)を定めなければならない。
2 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めようとする場合において必要があると認めるときは、あらかじめ海岸に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。
3 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めようとするときは、あらかじめ関係市町村長及び関係海岸管理者の意見を」聴かなければならない。
4 都道府県知事は、海岸保全基本計画のうち、海岸保全施設の整備に関する事項で政令で定めるものについては、関係海岸管理者が作成する案に基づいて定めるものとする。
5 関係海岸管理者は、前項の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、あらかじめ公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
6 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、主務大臣に提出しなければならない。
7 第2項から前項までの規定は、海岸保全基本計画の変更について準用する。
第3条 都道府県知事は、海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護するため海岸保全施設の設置その他第2章に規定する管理を行う必要があると認めるときは、防護すべき海岸に係る一定の区域を海岸保全区域として指定することができる。ただし、河川法(昭和39年法律第167号)
第3条第1項に規定する河川の河川区域、砂防法(明治30年法律第29号)
第2条の規定により指定された土地又は森林法(昭和26年法律第249号)
第25条第1項若しくは
第25条の2第1項若しくは第2項の規定による保安林(同法
第25条の2第1項後段又は第2項後段において準用する同法
第25条第2項の規定による保安林を除く。以下次項において「保安林」という。)若しくは同法
第41条の規定による保安施設地区(以下次項において「保安施設地区」という。)については、指定することができない。
2 都道府県知事は、前項ただし書の規定にかかわらず、海岸の防護上特別の必要があると認めるときは、保安林又は保安施設地区の全部又は一部を、農林水産大臣(森林法
第25条の2の規定により都道府県知事が指定した保安林については、当該保安林を指定した都道府県知事)に協議して、海岸保全区域として指定することができる。
3 前2項の規定による指定は、この法律の目的を達成するため必要な最小限度の区域に限つてするものとし、陸地においては満潮時(指定の日の属する年の春分の日における満潮時をいう。)の水際線から、水面においては干潮時(指定の日の属する年の春分の日における干潮時をいう。)の水際線からそれぞれ50メートルをこえてしてはならない。ただし、地形、地質、潮位、潮流等の状況により必要やむを得ないと認められるときは、それぞれ50メートルをこえて指定することができる。
4 都道府県知事は、第1項又は第2項の規定により海岸保全区域を指定するときは、主務省令で定めるところにより、当該海岸保全区域を公示するとともに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
5 海岸保全区域の指定又は廃止は、前項の公示によつてその効力を生ずる。
第4条 都道府県知事は、港湾法(昭和25年法律第218号)
第2条第3項に規定する港湾区域(以下「港湾区域」という。)、同法
第37条第1項に規定する港湾隣接地域(以下「港湾隣接地域」という。)若しくは同法
第56条第1項の規定により都道府県知事が公告した水域(以下「公告水域」という。)又は漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号)
第6条第1項から第4項までの規定により市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣が指定した漁港の区域(以下「漁港区域」という。)の全部又は一部を海岸保全区域として指定しようとするときは、港湾区域又は港湾隣接地域については港湾管理者に、公告水域については公告水域を管理する都道府県知事に、漁港区域については漁港管理者に協議しなければならない。
2 港湾管理者が港湾区域について前項の規定による協議に応じようとする場合において、当該港湾が港湾法
第2条第2項に規定する主要港湾であるときは、港湾管理者は、あらかじめ国土交通大臣に協議しなければならない。
第5条 海岸保全区域の管理は、当該海岸保全区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。
2 前項の規定にかかわらす、市町村長が管理することが適当であると認められる海岸保全区域で都道府県知事が指定したものについては、当該海岸保全区域の存する市町村の長がその管理を行うものとする。
3 前2項の規定にかかわらず、海岸保全区域と港湾区域若しくは港湾隣接地域又は漁港区域とが重複して存するときは、その重複する部分については、当該港湾区域若しくは港湾隣接地域の港湾管理者の長又は当該漁港の漁港管理者である地方公共団体の長がその管理を行うものとする。
4 第1項及び第2項の規定にかかわらず、港湾区域若しくは港湾隣接地域又は漁港区域に接する海岸保全区域のうち、港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長が管理することが適当であると認められ、かつ、都道府県知事と当該港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長とが協議して定める区域については、当該港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長がその管理を行うものとする。
5 前4項の規定にかかわらず、海岸管理者を異にする海岸保全区域相互にわたる海岸保全施設で一連の施設として一の海岸管理者が管理することが適当であると認められるものがある場合において、
第40条第2項の規定による関係主務大臣の協議が成立したときは、当該協議に基きその管理を所掌する主務大臣の監督を受ける海岸管理者がその管理を行うものとする。
6 市町村の長は、海岸管理者との協議に基づき、政令で定めるところにより、当該市町村の区域に存する海岸保全区域の管理の一部を行うことができる。
7 都道府県知事は、第2項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ当該市町村長の意見をきかなければならない。
8 都道府県知事は、第2項の規定により指定をするとき、又は第4項の規定により協議して区域を定めるときは、主務省令で定めるところにより、これを公示するとともに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
9 市町村長は、第6項の規定により協議して海岸保全区域の管理を行うときは、主務省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
10 第2項に規定する指定並びに第4項及び第6項に規定する協議は、前2項の公示によつてその効力を生ずる。
第6条 主務大臣は、次の各号の一に該当する場合において、当該海岸保全施設が国土の保全上特に重要なものであると認められるときは、海岸管理者に代つて自ら当該海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事を施行することができる。この場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該海岸管理者の意見をきかなければならない。
1.海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事の規模が著しく大であるとき。
2.海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事が高度の技術を必要とするとき。
3.海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事が高度の機械力を使用して実施する必要があるとき。
4.海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事が都府県の区域の境界に係るとき。
2 主務大臣は、前項の規定により海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事を施行する場合においては、政令で定めるところにより、海岸管理者に代つてその権限を行うものとする。
3 主務大臣は、第1項の規定により海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事を施行する場合においては、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
第7条 海岸管理者以外の者が海岸保全区域(公共海岸の土地に限る。)内において、海岸保全施設以外の施設又は工作物(以下次条、
第9条及び
第12条において「他の施設等」という。)を設けて当該海岸保全区域を占用しようとするときは、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。
2 海岸管理者は、前項の規定による許可の申請があつた場合において、その申請に係る事項が海岸の防護に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、これを許可してはならない。
第8条 海岸保全区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
1.土石(砂を含む。以下同じ。)を採取すること。
2.水面又は公共海岸の土地以外の土地において、他の施設等を新設し、又はを改築すること。
3.土地の掘削、盛土、切土その他政令で定める行為をすること。
2 前条第2項の規定は、前項の許可について準用する。
第8条の2 何人も、海岸保全区域(第2号から第4号までにあつては、公共海岸に該当し、かつ、海岸の利用、地形その他の状況により、海岸の保全上特に必要があると認めて海岸管理者が指定した区域に限る。)内において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
1.海岸管理者が管理する海岸保全施設その他の施設又は工作物(
第16条及び
第31条において「海岸保全施設等」という。)を損傷し、又は汚損すること。
2.油その他の通常の管理行為による処理が困難なものとして主務省令で定めるものにより海岸を汚損すること。
3.自動車、船舶その他の物件で海岸管理者が指定したものを入れ、又は放置すること。
4.その他海岸の保全に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるものを行うこと。
2 海岸管理者は、前項各号列記以外の部分の規定又は同項第3号の規定による指定をするときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
3 前項の指定又はその廃止は、同項の公示によつてその効力を生ずる。
第9条 第3条の規定による海岸保全区域の指定の際現に当該海岸保全区域内において権原に基づき他の施設等を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該他の施設等の改定について
第7条第1項又は
第8条第1項の規定による許可を受けたものとみなす。当該指定の際現に当該指定に係る海岸保全区域内において権原に基づき第8条第1項第1号及び第3号に掲げる行為を行つている者についても、同様とする。
第10条 港湾法
第37条第1項又は
第56条第1項の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る事項については、
第7条第1項又は
第8条第1項の規定による許可を受けることを要しない。
2 国又は地方公共団体(港湾法に規定する港務局を含む。以下同じ。)が
第7条第1項の規定による占用又は
第8条第1項の規定による行為をしようとするときは、あらかじめ海岸管理者に協議することをもつて足りる。
第11条 海岸管理者は、主務省令で定める基準に従い、
第7条第1項又は
第8条第1項第1号の規定による許可を受けた者から占用料又は土石採取料を徴収することができる。ただし、公共海岸の土地以外の土地における土石の採取については、土石採取料を徴収することができない。
第12条 海岸管理者は、次の各号の一に該当する者に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、他の施設等の改築、移転若しくは除却(
第8条の2第1項第3号に規定する放置された物件の除却を含む。)、他の施設等により生ずべき海岸の保全上の障害を予防するために必要な施設をすること若しくは原状回復を命ずることができる。
2.
第7条第1項又は
第8条第1項の規定による許可に付した条件に違反した者
3.偽りその他不正な手段により
第7条第1項又は
第8条第1項の規定による許可を受けた者
2 海岸管理者は、次の各号の一に該当する場合においては、
第7条第1項又は
第8条第1項の規定による許可を受けた者に対し、前項に規定する処分をし、又は同項に規定する必要な措置を命ずることができる。
1.海岸保全施設に関する工事のためやむを得ない必要が生じたとき。
2.海岸の保全上著しい支障が生じたとき。
3.海岸の保全上の理由以外の理由に基く公益上やむを得ない必要が生じたとき。
3 前2項の規定により必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失がなくて当該措置を命ずべき者を確知することができないときは、海岸管理者は、当該措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、海岸管理者又はその命じた者若しくは委任した者が当該措置を行う旨を、あらかじめ公告しなければならない。
4 海岸管理者は、前項の規定により他の施設等(除却を命じた第1項の物件を含む。以下この条において同じ。)を除却し、又は除却させたときは、当該他の施設等を保管しなければならない。
5 海岸管理者は、前項の規定により他の施設等を保管したときは、当該他の施設等の所有者、占有者その他当該他の施設等について権原を有する者(以下この条において「所有者等」という。)に対し当該他の施設等を返還するため、政令で定めるところにより、政令で定める事項を公示しなければならない。
6 海岸管理者は、第4項の規定により保管した他の施設等が滅失し、若しくは破損するおそれがあるとき、又は前項の規定による公示の日から起算して3月を経過してもなお当該他の施設等を返還することができない場合において、政令で定めるところにより評価した当該他の施設等の価額に比し、その保管に不相当な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、当該他の施設等を売却し、その売却した代金を保管することができる。
7 海岸管理者は、前項の規定による他の施設等の売却につき買受人がない場合において、同項に規定する価額が著しく低いときは、当該他の施設等を廃棄することができる。
8 第6項の規定により売却した代金は、売却に要した費用に充てることができる。
9 第3項から第6項までに規定する他の施設等の除却、保管、売却、公示その他の措置に要した費用は、当該他の施設等の返還を受けるべき所有者等その他第3項に規定する当該措置を命ずべき者の負担とする。
10 第5項の規定による公示の日から起算して6月を経過してもなお第4項の規定により保管した他の施設等(第6項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該他の施設等の所有権は、主務大臣が保管する他の施設等にあつては国、都道府県知事が保管する他の施設等にあつては当該都道府県知事が統括する都道府県、市町村長が保管する他の施設等にあつては当該市町村長が統括する市町村に帰属する。
第12条の2 海岸管理者は、前条第2項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。
2 前項の規定による損失の補償については、海岸管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、海岸管理者は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から30日以内に収用委員会に土地収用法(昭和26年法律第219号)
第94条の規定による裁決を申請することができる。
4 海岸管理者は、第1項の規定による補償の原因となつた損失が前条第2項第3号の規定による処分又は命令によるものであるときは、当該補償金額を当該理由を生じさせた者に負担させることができる。
第12条の3 主務大臣は、津波、高潮等の発生のおそれがあり、海岸の防護のため緊急の措置をとる必要があると認めるときは、海岸管理者に対し、第12条第1項又は第2項の規定による処分又は命令を行うことを指示することができる。
第13条 海岸管理者以外の者が海岸保全施設に関する工事を施行しようとするときは、あらかじめ当該海岸保全施設に関する工事の設計及び実施計画について海岸管理者の承認を受けなければならない。ただし、
第6条第1項の規定による場合は、この限りでない。
2 第10条第2項に規定する者は、前項本文の規定にかかわらず、海岸保全施設に関する工事の設計及び実施計画について海岸管理者に協議することをもつて足りる。
第14条 海岸保全施設は、地形、地質、地盤の変動、侵食の状態その他海岸の状況を考慮し、自重、水圧、波力、土圧及び風圧並びに地震、漂流物等による振動及び衝撃に対して安全な構造のものでなければならない。
2 海岸保全施設の形派、構造及び位置は、海岸環境の保全、海岸及びその近傍の土地の利用状況並びに船舶の運航及び船舶による衝撃を考慮して定めなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、主要な海岸保全施設の形状、構造及び位置について、海岸の保全上必要とされる技術上の基準は、主務省令で定める。
第15条 海岸管理者は、その管理する海岸保全施設が道路、水門、物揚場その他の施設又は工作物(以下これらを「他の工作物」と総称する。)の効用を兼ねるときは、当該他の工作物の管理者との協議によりその者に当該海岸保全施設に関する工事を施行させ、又は当該海岸保全施設を維持させることができる。
第16条 海岸管理者は、その管理する海岸保全施設等に関する工事以外の工事(以下「他の工事」という。)又は海岸保全施設等に関する工事若しくは海岸保全施設等の維持(海岸保全区域内の公共海岸の維持を含む。以下この項及び第31条第1項において同じ。)の必要を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)により必要を生じたその管理する海岸保全施設等に関する工事又は海岸保全施設等の維持を当該他の工事の施行者又は他の行為者に施行させることができる。
2 前項の場合において、他の工事が河川工事(河川法
第3条第1項に規定する河川の河川工事をいう。以下同じ。)、道路(道路法(昭和27年法律第180号)による道路をいう。以下同じ。)に関する工事、地すべり防止工事(地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)による地すべり防止工事をいう。以下同じ。)又は急傾斜地崩壊防止工事(急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)による急傾斜地崩壊防止工事をいう。以下同じ。)であるときは、当該海岸保全施設等に関する工事については、河川法
第19条、道路法
第23条第1項、地すべり等防止法
第15条第1項又は急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律
第16条第1項の規定を適用する。
第17条 海岸管理者は、その管理する海岸保全施設に関する工事により必要を生じた他の工事又はその管理する海岸保全施設に関する工事を施行するため必要を生じた他の工事をその海岸保全施設に関する工事とあわせて施行することができる。
2 前項の場合において、他の工事が河川工事、道路に関する工事、砂防工事(砂防法による砂防工事をいう。以下同じ。)又は地すべり防止工事であるときは、当該他の工事の施行については、河川法
第18条、道路法
第22条第1項、砂防法
第8条又は地すべり等防止法
第14条第1項の規定を適用する。
第18条 海岸管理者又はその命じた者若しくはその委任を受けた者は、海岸保全区域に関する調査若しくは測量又は海岸保全施設に関する工事のためやむを得ない必要があるときは、あらかじめその占有者に通知して、他人の占有する土地若しくは水面に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として一時使用することができる。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、通知することを要しない。
2 前項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地若しくは水面に立ち入ろうとするときは、立入の際あらかじめその旨を当該土地又は水面の占有者に告げなければならない。
3 日出前及び日没後においては、占有者の承認があつた場合を除き、前項に規定する土地又は水面に立ち入つてはならない。
4 第1項の規定により土地又は水面に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
5 第1項の規定により特別の用途のない他人の土地を材料置場又は作業場として一時使用しようとするときは、あらかじめ当該土地の占有者及び所有者に通知して、その者の意見をきかなければならない。
6 土地又は水面の占有者又は所有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入又は一時使用を拒み、又は妨げてはならない。
7 海岸管理者は、第1項の規定による立入又は一時使用により損失を受けた者に対し通常生すべき損失を補償しなければならない。
8 第12条の2第2項及び第3項の規定は、前項の場合について準用する。
9 第4項の規定による証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第19条 土地収用法
第93条第1項の規定による場合を除き、海岸管理者が海岸保全施設を新設し、又は改良したことにより、当該海岸保全施設に面する土地又は水面について、通路、みぞ、かき、さくその他の施設若しくは工作物を新薬し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は盛土若しくは切土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、海岸管理者は、これらの工事をすることを必要とする者(以下この条において「損失を受けた者」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、海岸管理者又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて、海岸管理者が当該工事を施行することを要求することができる。
2 前項の規定による損失の補償は、海岸保全施設に関する工事の完了の日から1年を経過した後においては、請求することができない。
3 第1項の規定による損失の補償については、海岸管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
4 前項の規定による協議が成立しない場合においては、海岸管理者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法
第94条の規定による裁決を申請することができる。
第20条 海岸管理者は、その職業の執行に関し必要があると認めるときは、海岸管理者以外の海岸保全施設の管理者に対し報告若しくは資料の提出を求め、又はその命じた者に当該海岸保全施設に立ち入り、これを検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
4 第2項の規定による証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第21条 海岸管理者は、海岸管理者以外の者の管理する海岸保全施設が次の各号の一に該当する場合において、当該海岸保全施設が
第14条の規定に適合しないときは、その管理者に対し改良、補修その他当該海岸保全施設の管理につき必要な措置を命ずることができる。
1.
第13条第1項本文の規定に違反して工事が施行されたとき。
2.
第13条第1項本文の規定による承認に附した条件に違反して工事が施行されたとき。
3.偽りその他不正な手段により
第13条第1項本文の承認を受けて工事が施行されたとき。
2 海岸管理者は、海岸保全施設が前項各号のいずれにも該当しない場合において、当該海岸保全施設が
第14条の規定に適合しなくなり、かつ、海岸の保全上著しい支障があると認められるときは、その管理者に対し前項に規定する措置を命ずることができる。
3 海岸管理者は、前項の規定による命令により損失を受けた者に対し通常生すべき損失を補償しなければならない。
4 第12条第4項及び第5項の規定は、前項の場合について準用する。
5 前3項の規定は、
第10条第2項に規定する者の管理する海岸保全施設については、適用しない。
第22条 都道府県知事は、海岸管理者の申請があつた場合において、海岸保全施設に関する工事を行うため特に必要があるときは、海岸保全区域内の水面に設定されている漁業権を取り消し、変更し、又はその行使の停止を命じなければならない。
2 海岸管理者は、前項の規定による漁業権の取消、変更又はその行使の停止によつて生じた損失を当該漁業権者に対し補償しなければならない。
3 漁業法(昭和24年法律第267号)
第39条第7項から第15項まで(公益上の必要による漁業権の変更、取消又は行使の停止)の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。この場合において、同条第10項、第11項及び第13項中「都道府県」とあるのは、「海岸管理者」と読み替えるものとする。
第24条 海岸管理者は、海岸保全区域台帳を調製し、これを保管しなければならない。
2 海岸管理者は、海岸保全区域台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければこれを拒むことができない。
3 海岸保全区域台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第25条 海岸管理者が海岸保全区域を管理するために要する費用は、この法律及び公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和26年法律第97号)並びに他の法律に特別の規定がある場合を除き、当該海岸管理者の属する地方公共団体の負担とする。ただし、第5条第6項の規定により市町村長が行う海岸保全区域の管理に要する費用は、当該市町村長が統括する市町村の負担とする。
第26条 第6条第1項の規定により主務大臣が施行する海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に要する費用は、国がその3分の2を、当該海岸管理者の属する地方公共団体がその3分の1を負担するものとする。
2 前項の場合において、当該海岸保全施設の新設又は改良によつて他の都府県も著しく利益を受けるときは、主務大臣は、政令で定めるところにより、その利益を受ける限度において、当該海岸保全施設を管理する海岸管理者の属する地方公共団体の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都府県に分担させることができる。
3 前項の規定により主務大臣が著しく利益を受ける他の都府県に負担金の一部を分担させようとする場合においては、主務大臣は、あらかじめ当該都府県の意見をきかなければならない。
第27条 海岸管理者が管理する海岸保全施設の新設又は改良に関する工事で政令で定めるものに要する費用は、政令で定めるところにより国がその一部を負担するものとする。
2 海岸管理者は、前項の工事を施行しようとするときは、あらかじめ主務大臣の承認を受けなければならない。
3 主務大臣は、前項の承認をする場合には、第1項の規定により国が負担することとなる金額が予算の金額をこえない範囲内でしなければならない。
第28条 前3条の規定により海岸管理者の属する地方公共団体が負担する費用のうち、都道府県である地方公共団体が負担し、かつ、その工事又は維持が当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該工事又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は維持に要する費用の一部を負担させることができる。
2 前項の費用について同項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の意見をきいた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
第29条 主務大臣が海岸保全施設の新設、改良又は災害復旧に関する工事を施行する場合においては、まず全額国費をもつてこれを施行した後、海岸管理者の属する地方公共団体又は負担金を分担すべき他の都府県は、政令で定めるところにより
第26条第1項又は第2項の規定に基く負担金を国庫に納付しなければならない。
第30条 海岸管理者の管理する海岸保全施設が他の工作物の効用を兼ねるときは、当該海岸保全施設の管理に要する費用の負担については、海岸管理者と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。
第31条 海岸管理者は、他の工事又は他の行為により必要を生じた当該海岸管理者の管理する海岸保全施設等に関する工事又は海岸保全施設等の維持の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。
2 前項の場合において、他の工事が河川工事、道路に関する工事、地すべり防止工事又は急傾斜地崩壊防止工事であるときは、当該海岸保全施設等に関する工事の費用については、河川法
第68条、道路法
第59条第1項及び第3項、地すべり等防止法
第35条第1項及び第3項又は急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律
第22条第1項の規定を適用する。
第32条 海岸管理者の管理する海岸保全施設に関する工事により必要を生じた他の工事又は当該海岸保全施設に関する工事を施行するため必要を生じた他の工事に要する費用は、
第7条第1項及び
第8条第1項の規定による許可に附した条件に特別の定がある場合並びに
第10条第2項の規定による協議による場合を除き、その必要を生じた限度において、当該海岸管理者の属する地方公共団体がその全部又は一部を負担するものとする。
2 前項の場合において、他の工事が河川工事、道路に関する工事、砂防工事又は地すべり防止工事であるときは、他の工事に要する費用については、河川法
第67条、道路法
第58条第1項、砂防法
第16条又は地すべり等防止法
第34条第1項の規定を適用する。
3 海岸管理者は、第1項の海岸保全施設に関する工事が他の工事又は他の行為のため必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部をその必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担させることができる。
第33条 海岸管理者は、その管理する海岸保全施設に関する工事によつて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。
2 前項の場合において、負担金の徴収を生ける者の範囲及びその徴収方法については、海岸管理者の属する地方公共団体の条例で定める。
第34条 第12条及び前3条の規定による負担金の額の通知及び納入手続その他負担金に関し必要な事項は、政令で定める。
第35条 第11条の規定に基づく占用料及び土石採取料並びに
第12条第9項、
第30条、
第31条第1項、
第32条第3項及び
第33条第1項の規定に基く負担金(以下この条及び次条においてこれらを「負担金等」と総称する。)を納付しない者があるときは、海岸管理者は、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。
2 前項の場合においては、海岸管理者は、主務省令で定めるところにより延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金は、年14.5パーセントの割合を乗じて計算した額をこえない範囲内で定めなければならない。
3 第1項の規定による督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、海岸管理者は、国税滞納処分の例により、前2項に規定する負担金等及び延滞金を徴収することができる。この場合における負担金等及び延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
5 負担金等及び延滞金を徴収する権利は、5年間行わないときは、時効により消滅する。
第36条 負担金等及び前条第2項の延滞金は、当該海岸管理者の属する地方公共団体に帰属する。ただし、
第5条第6項の規定により市町村長が行う海岸保全区域の管理に係るものは当該市町村長が統括する市町村に、主務大臣が
第6条第1項の規定に基づき工事を施行する場合における
第12条第9項の規定に基づく負担金で主務大臣が負担させるものは国に帰属する。
第37条 この法律又はこの法律によつてする処分による業務を履行するために必要な費用は、この法律に特別の規定がある場合を除き、当該義務者が負担しなければならない。
第37条の2 国土保全上極めて重要であり、かつ、地理的条件及び社会的状況により都道府県知事が管理することが著しく困難又は不適当な海岸で政令で指定したものに係る海岸保全区域の管理は、
第5条第1項から第4項までの規定にかかわらず、主務大臣が行うものとする。
2 主務大臣は、前項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
3 第1項の規定により指定された海岸に係る
第3条の規定による海岸保全区域の指定又は廃止は、主務大臣が行うものとする。
4 第1項の海岸保全区域を管理するために要する費用は、
第25条の規定にかかわらず、国が負担するものとする。
5 第1項の規定により主務大臣が海岸保全区域の管理を行う場合における
第3条第4項、
第32条第1項、
第33条第2項及び
第36条の規定の適用については、
第3条第4項中「都道府県知事」とあるのは「主務大臣」と、
第32条第1項及び
第36条中「当該海岸管理者の属する地方公共団体」とあるのは「国」と、
第33条第2項中「海岸管理者の属する地方公共団体の条例」とあるのは「政令」とする。
第37条の3 一般公共海岸区域の管理は、当該一般公共海岸区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。
2 前項の規定にかかわらず、海岸保全区域、港湾区域又は漁港区域(以下この条及び
第40条において「特定区域」という。)に接する一般公共海岸区域のうち、特定区域を管理する海岸管理者、港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長(以下この条及び
第40条において「特定区域の管理者」という。)が管理することが適当であると認められ、かつ、都道府県知事と当該特定区域の管理者とが協議して定める区域については、当該特定区域の管理者がその管理を行うものとする。
3 前2項の規定にかかわらず、市町村の長は、都道府県知事(前項の規定により特定区域の管理者が管理する一般公共海岸区域にあつては、都道府県知事及び当該特定区域の管理者)との協議に基づき、当該市町村の区域に存する一般公共海岸区域の管理を行うことができる。
4 都道府県知事又は市町村長は、第2項の規定により協議して区域を定めるとき、又は前項の規定により協議して一般公共海岸区域の管理を行うときは、主務省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
5 第2項及び第3項に規定する協議は、前項の公示によつてその効力を生ずる。
第37条の4 海岸管理者以外の者が一般公共海岸区域(水面を除く。)内において、施設又は工作物を設けて当該一般公共海岸区域を占用しようとするときは、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。
第37条の5 一般公共海岸区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りではない。
1.土石を採取すること。
2.水面において施設又は工作物を新設し、又は改築すること。
3.土地の掘削、盛土、切土その他海岸の保全に支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定める行為をすること。
第37条の6 何人も、一般公共海岸区域(第2号から第4号までにあつては、海岸の利用、地形その他の状況により、海岸の保全上特に必要があると認めて海岸管理者が指定した区域に限る。)内において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
1.海岸管理者が管理する施設又は工作物を損傷し、又は汚損すること。
2.油その他の通常の管理行為による処理が困難なものとして主務省令で定めるものにより海岸を汚損すること。
3.自動車、船舶その他の物件で海岸管理者が指定したものを入れ、又は放置すること。
4.その他海岸の保全に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるものを行うこと。
2 海岸管理者は、前項各号列記以外の部分の規定又は同項第3号の規定による指定をするときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
3 前項の指定又はその廃止は、同項の公示によつてその効力を生ずる。
第37条の7 一般公共海岸区域に新たに該当することとなつた際現に当該一般公共海岸区域内において権原に基づき施設又は工作物を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該施設又は工作物の設置について
第37条の4又は
第37条の5の規定による許可を受けたものとみなす。一般公共海岸区域に新たに該当することとなつた際現に当該一般公共海岸区域内において権原に基づき同条第1号及び第3号に掲げる行為を行つている者についても、同様とする。
第38条 主務大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、都道府県知事、市町村長及び海岸管理者に対し報告又は資料の提出を求めることができる。
第38条の2 海岸管理者は、この法律の規定による許可又は承認には、海岸の保全上必要な条件を付することができる。
2 前項の条件は、許可又は承認を受けた者に対し、不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
第39条 海岸管理者がこの法律の規定によつてした処分(第40条の4第1項各号に掲げる事務に係るものに限る。)について不服がある者は、主務大臣に対して審査請求をすることができる。
第39条の2 次に掲げる処分に不服がある者は、その不服の理由が鉱業、採石業又は砂利採取業との調整に関するものであるときは、公害等調整委員会に対して裁定の申請をすることができる。この場合には、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをすることができない。
2.
第12条第1項若しくは第2項(
第37条の8において準用する場合を含む。)の規定による処分又はこれらの規定による必要な措置の命令
2 行政不服審査法
第18条の規定は、前項各号の処分につき、処分庁が誤つて審査請求又は異議申立てをすることができる旨を教示した場合に準用する。
第40条 この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
1.港湾区域、港湾隣接地域及び公告水域に係る海岸保全区域に関する事項については、国土交通大臣
2.漁港区域に係る海岸保全区域に関する事項については、農林水産大臣
3.
第3条の規定による海岸保全区域の指定の際現に国、都道府県、土地改良区その他の者が土地改良法(昭和24年法律第195号)
第2条第2項の規定による土地改良事業として管理している施設で海岸保全施設に該当するものの存する地域に係る海岸保全区域及び同法の規定により決定されている土地改良事業計画に基き海岸保全施設に該当するものを設置しようとする地域に係る海岸保全区域に関する事項については、農林水産大臣
4.
第3条の規定による海岸保全区域の指定の際現に都道府県、市町村その他の者が農地の保全のため必要な事業として管理している施設で海岸保全施設に該当するものの存する地域(前号に規定する地域を除く。)に係る海岸保全区域に関する事項については、農林水産大臣及び国土交通大臣
5.一般公共海岸区域のうち、
第37条の3第2項の規定により特定区域の管理者が管理するものに関する事項については、前各号の規定により特定区域に関する事項を所掌する大臣
6.前各号に掲げる海岸保全区域等以外の海岸保全区域に関する事項については、国土交通大臣
2 前項の規定にかかわらず、主務大臣を異にする海岸保全区域相互にわたる海岸保全施設で一連の施設として一の主務大臣がその管理を所掌することが適当であると認められるものについては、関係主務大臣が協議して別にその管理の所掌の方法を定めることができる。
3 前項の協議が成立したときは、関係主務大臣は、政令で定めるところにより、成立した協議の内容を公示するとともに、関係都道府県知事及び関係海岸管理者に通知しなければならない。
4 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
第40条の2 この法律に規定する主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を地方支分部局の長に委任することができる。
第40条の3 国の所有する公共海岸の土地は、国有財産法(昭和23年法律第73号)
第18条の規定にかかわらず、当該土地の存する海岸保全区域等を管理する海岸管理者の成する地方公共団体に無償で貸し付けられたものとみなす。
第40条の4 この法律の規定により地方公共団体が処理することとされている事務のうち次に掲げるものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)
第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務(次項において単に「第1号法定受託事務」という。)とする。
2 他の法律及びこれに基づく政令の規定により、前項に規定する事務に関して都道府県又は市町村が処理することとされている事務は、第1号法定受託事務とする。
第40条の5 この法律の規定に基づき政令又は主務省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は主務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第41条 次の各号のいつに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
1.
第7条第1項の規定に違反して海岸保全区域を占用した者
2.
第8条第1項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者
3.
第8条の2第1項の規定に違反して海岸管理者が管理する海岸保全施設を損傷し、又は汚損した者
第42条 次の各号の一に該当する者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
1.
第8条の2第1項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者(前条第3号に掲げる者を除く。)
2.
第18条第6項(
第37条の8において準用する場合を含む。)の規定に違反して土地若しくは水面の立入若しくは一時使用を拒み、又は妨げた者
3.
第20条第1項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
4.
第20条第1項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
5.
第37条の4の規定に違反して一般公共海岸区域を占用した者
6.
第37条の5の規定に違反して同条各号の一に該当する行為をした者
7.
第37条の6第1項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者
第43条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するのほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
