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有線電気通信法

  昭和二八年 七月三一日法律第 九六号  
改正昭和四四年 六月 二日法律第 三七号--
改正昭和四六年 五月二四日法律第 六六号--
改正昭和四七年 七月 一日法律第一一四号--
改正昭和五三年 六月一五日法律第 七三号--
改正昭和五九年一二月二五日法律第 八七号--
改正平成 五年一一月一二日法律第 八九号--
改正平成一一年 八月一八日法律第一三七号--
改正平成一一年一二月二二日法律第一六〇号--(施行=平13年1月6日)
改正平成一四年一二月一一日法律第一四二号--
改正平成一五年 七月二四日法律第一二五号--
改正平成一六年 五月一九日法律第 四七号--(施行=平24年11月1日)
改正平成二二年一二月 三日法律第 六五号--(施行=平23年6月30日)
改正平成二六年 六月一三日法律第 六九号--(施行=平28年4月1日)
改正平成二七年 五月二二日法律第 二六号(未)(施行=平28年5月21日)
第一条 この法律は、有線電気通信設備の設置及び使用を規律し、有線電気通信に関する秩序を確立することによつて、公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
第二条 この法律において「有線電気通信」とは、送信の場所と受信の場所との間の線条その他の導体を利用して、電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいう。
 この法律において「有線電気通信設備」とは、有線電気通信を行うための機械、器具、線路その他の電気的設備(無線通信用の有線連絡線を含む。)をいう。
第三条 有線電気通信設備を設置しようとする者は、次の事項を記載した書類を添えて、設置の工事の開始の日の二週間前まで(工事を要しないときは、設置の日から二週間以内)に、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
一 有線電気通信の方式の別
二 設備の設置の場所
三 設備の概要
 前項の届出をする者は、その届出に係る有線電気通信設備が次に掲げる設備(総務省令で定めるものを除く。)に該当するものであるときは、同項各号の事項のほか、その使用の態様その他総務省令で定める事項を併せて届け出なければならない。
一 二人以上の者が共同して設置するもの
二 他人(電気通信事業者(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第五号に規定する電気通信事業者をいう。以下同じ。)を除く。)の設定した有線電気通信設備と相互に接続されるもの
三 他人の通信の用に供されるもの
 有線電気通信設備を設置した者は、第一項各号の事項若しくは前項の届出に係る事項を変更しようとするとき、又は同項に規定する設備に該当しない設備をこれに該当するものに変更しようとするときは、変更の工事の開始の日の二週間前まで(工事を要しないときは、変更の日から二週間以内)に、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
 前三項の規定は、次の有線電気通信設備については、適用しない。
一 電気通信事業法第四十四条第一項に規定する事業用電気通信設備
二 放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第二条第一号に規定する放送を行うための有線電気通信設備(同法第百三十三条第一項の規定による届出をした者が設置するもの及び前号に掲げるものを除く。)
三 設備の一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(これに準ずる区域内を含む。以下同じ。)又は同一の建物内であるもの(第二項各号に掲げるもの(同項の総務省令で定めるものを除く。)を除く。)
四 警察事務、消防事務、水防事務、航空保安事務、海上保安事務、気象業務、鉄道事業、軌道事業、電気事業、鉱業その他政令で定める業務を行う者が設置するもの(第二項各号に掲げるもの(同項の総務省令で定めるものを除く。)を除く。)
五 前各号に掲げるもののほか、総務省令で定めるもの
第四条 本邦内の場所と本邦外の場所との間の有線電気通信設備は、電気通信事業者がその事業の用に供する設備として設置する場合を除き、設置してはならない。ただし、特別の事由がある場合において、総務大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
第五条 有線電気通信設備(政令で定めるものを除く。)は、政令で定める技術基準に適合するものでなければならない。
 前項の技術基準は、これにより次の事項が確保されるものとして定められなければならない。
一 有線電気通信設備は、他人の設置する有線電気通信設備に妨害を与えないようにすること。
二 有線電気通信設備は、人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えないようにすること。
第六条 総務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、有線電気通信設備を設置した者からその設備に関する報告を徴し、又はその職員に、その事務所、営業所、工場若しくは事業場に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類を検査させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
 第一項の規定による検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第七条 総務大臣は、有線電気通信設備を設置した者に対し、その設備が第五条の技術基準に適合しないため他人の設置する有線電気通信設備に妨害を与え、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えると認めるときは、その妨害、危害又は損傷の防止又は除去のため必要な限度において、その設備の使用の停止又は改造、修理その他の措置を命ずることができる。
 総務大臣は、第三条第二項に規定する有線電気通信設備(同項の総務省令で定めるものを除く。)を設置した者に対しては、前項の規定によるほか、その設備につき通信の秘密の確保に支障があると認めるとき、その他その設備の運用が適切でないため他人の利益を阻害すると認めるときは、その支障の除去その他当該他人の利益の確保のために必要な限度において、その設備の改善その他の措置をとるべきことを勧告することができる。
第八条 総務大臣は、天災、事変その他の非常事態が発生し又は発生するおそれがあるときは、有線電気通信設備を設置した者に対し、災害の予防若しくは救援、交通、通信若しくは電力の供給の確保若しくは秩序の維持のために必要な通信を行い、又はこれらの通信を行うためその有線電気通信設備を他の者に使用させ、若しくはこれを他の有線電気通信設備に接続すべきことを命ずることができる。
 総務大臣が前項の規定により有線電気通信設備を設置した者に通信を行い、又はその設備を他の者に使用させ、若しくは接続すべきことを命じたときは、国は、その通信又は接続に要した実費を弁償しなければならない。
 第一項の規定による処分については、審査請求をすることができない。
第九条 有線電気通信(電気通信事業法第四条第一項又は第百六十四条第二項の通信たるものを除く。)の秘密は、侵してはならない。
第一〇条 この法律又はこの法律に基づく命令の規定による総務大臣の処分又はその不作為についての審査請求に対する裁決は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、当該審査請求をした者に対し、相当な期間を置いて予告した上、同法第十一条第二項に規定する審理員が公開による意見の聴取をした後にしなければならない。
 前項の意見の聴取に際しては、当該審査請求をした者に対し、当該事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
 第一項に規定する審査請求については、行政不服審査法第三十一条の規定は適用せず、同項の意見の聴取については、同条第二項から第五項までの規定を準用する。
第一一条 第五条第六条第七条第一項及び前条の規定は、有線電気通信設備以外の設備であつて、送信の場所と受信の場所との間の線条その他の導体を利用して、電磁的方式により、信号を行うための設備に準用する。この場合において第六条第一項、第七条第一項及び前条中「総務大臣」とあるのは「総務大臣(鉄道事業及び軌道事業の用に供する設備にあつては国土交通大臣、政令で定める設備にあつては政令で定める行政機関)」と読み替えるものとする。
第一二条 この法律の規定は、第十条及び次条から第十八条までの規定を除き、国に適用があるものとする。この場合において、「許可」とあるのは、「承認」と読み替えるものとする。
第一三条 有線電気通信設備を損壊し、これに物品を接触し、その他有線電気通信設備の機能に障害を与えて有線電気通信を妨害した者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 前項の未遂罪は、罰する。
第一四条 第九条の規定に違反して有線電気通信の秘密を侵した者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 有線電気通信の業務に従事する者が前項の行為をしたときは、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。
 前三項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第四条の二の例に従う。
第一五条 営利を目的とする事業を営む者が、当該事業に関し、通話(音響又は影像を送り又は受けることをいう。以下この条において同じ。)を行うことを目的とせずに多数の相手方に電話をかけて符号のみを受信させることを目的として、他人が設置した有線電気通信設備の使用を開始した後通話を行わずに直ちに当該有線電気通信設備の使用を終了する動作を自動的に連続して行う機能を有する電気通信を行う装置を用いて、当該機能により符号を送信したときは、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第一六条 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
一 第四条の規定に違反して有線電気通信設備を設置した者
二 第七条第一項(第十一条において準用する場合を含む。)又は第八条第一項の規定による命令に違反した者
第一七条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一 第三条第一項から第三項までの規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第六条第一項(第十一条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第一八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。