航空機製造事業法
昭和27・7・16・法律237号
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成9・4・9・法律 33号−−
改正平成11・8・6・法律121号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・31・法律 91号−−
改正平成18・12・22・法律118号−−
第1条 この法律は、航空機及び航空機用機器の製造及び修理の事業の事業活動を調整することによつて、国民経済の健全な運行に寄与するとともに、航空機及び航空機用機器の製造及び修理の方法を規律することによつて、その生産技術の向上を図ることを目的とする。
第2条 この法律において「航空機」とは、人が乗つて航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機及び飛行船その他政令で定める航空の用に供することができる機械器具をいう。
2 この法律において「航空機用機器」とは、左に掲げる物をいう。
1.航空機用原動機
2.航空機用プロペラ
3.前2号に掲げる物の外、航空機の一部を構成し、又はこれに装備される機械器具であつて、政令で定めるもの
3 この法律において「特定機器」とは、左に掲げる物をいう。
1.前項第1号及び第2号に掲げる航空機用機器
2.前項第3号に掲げる航空機用機器であつて、政令で定めるもの
第2条の2 航空機(経済産業省令で定める滑空機を除く。
第17条第1項を除き、以下同じ。)又は特定機器の製造又は修理(改造を含み、経済産業省令で定める軽微な修理並びに航空運送事業者又は航空機使用事業者の自家修理及びこれに準ずるものを除く。以下同じ。)の事業を行おうとする者は、経済産業省令で定める航空機又は特定機器の製造又は修理の事業の区分に従い、工場ごとに、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
第2条の3 前条の許可を受けようとする者は、左に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
1.氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
2.事業の区分
3.前号の事業の用に供する特定設備(航空機又は特定機器の製造又は修理のための設備であつて、前条の経済産業省令で定める区分に応じて経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)の種類及び能力別の数
4.工場の所在地
2 前項の申請書には、事業計画書、事業収支見積書その他経済産業省令で定める書類を添附しなければならない。
第2条の4 左の各号の一に該当する者は、
第2条の2の許可を受けることができない。
1.この法律の規定に違反して1年以上の懲役の刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者
3.法人であつて、その業務を行う役員のうちに前2号の一に該当する者があるもの
第2条の5 経済産業大臣は、
第2条の2の許可の申請が左の各号に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。
1.当該事業の用に供する特定設備が経済産業省令で定める生産技術上の基準に適合すること。
2.その許可をすることによつて当該航空機又は特定機器の製造又は修理の能力が著しく過大にならないこと。
3.その事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
2 経済産業大臣は、武器を装備し、又は搭載する構造を有する航空機の製造又は修理の事業について
第2条の2の許可をするときは、あらかじめ、防衛大臣の意見を聴かなければならない。
第2条の6 経済産業大臣は、
第2条の2の許可をしたときは、許可証を交付する。
2 許可証には、左に掲げる事項を記載しなければならない。
1.許可の年月日及び許可の番号
2.氏名又は名称及び住所
3.事業の区分
4.前号の事業の用に供する特定設備の種類及び能力別の数
5.工場の所在地
第2条の7 第2条の2の許可を受けた者(以下「許可事業者」という。)が当該許可に係る事業の全部を譲り渡し、又は許可事業者について相続、合併若しくは分割(当該許可に係る事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、許可事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により許可事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
第2条の8 許可事業者は、
第2条の6第2項第3号の事項を変更しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。但し、その変更が2以上の事業の区分に係る許可事業者の一部の区分の事業の廃止であるときは、この限りでない。
第2条の9 許可事業者は、当該事業の用に供する特定設備を
第2条の5第1項第1号の生産技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
2 経済産業大臣は、当該事業の用に供する特定設備が
第2条の5第1項第1号の生産技術上の基準に適合していないと認めるときは、許可事業者に対し、その生産技術上の基準に適合するように当該特定設備を修理し、又は改造すべきことを命ずることができる。
第2条の10 許可事業者は、当該事業の用に供する特定設備を新設し、増設し、又は改造しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
第2条の11 許可事業者は、
第2条の6第2項第5号の事項を変更しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
2 第2条の5第1項第1号の規定は、前項の許可に準用する。
第2条の12 許可事業者がその事業を廃止したときは、許可は、その効力を失う。
第2条の13 経済産業大臣は、許可事業者が正当な事由がないのに、1年以内にその事業を開始せず、又は1年以上引き続きその事業を休止したときは、
第2条の2の許可を取り消すことができる。
2 経済産業大臣は、許可事業者が左の各号の一に該当するときは、
第2条の2の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその事業の停止を命ずることができる。
1.
第2条の4第1号又は第3号に該当するに至つたとき。
4.不正な手段により
第2条の2の許可を受けたとき。
第3条 第2条の2の経済産業省令で定める滑空機又は特定機器以外の航空機用機器の製造又は修理の事業を行おうとする者は、工場ごとに、左に掲げる事項を記載した届出書を経済産業大臣に提出しなければならない。
1.氏名又は名称及び住所
2.事業の種類
3.工場の所在地
2 前項の届出書には、事業計画書その他経済産業省令で定める書類を添付しなければならない。
3 第2条の7の規定は、第1項の届出書を提出した者(以下「届出事業者」という。)に準用する。
第3条の2 届出事業者であつて、特定機器以外の航空機用機器の製造又は修理の事業を行うものは、特定機器以外の航空機用機器の製造又は修理のための設備で、その製造又は修理の事業の種類ごとに経済産業省令で定めるものであつて、当該事業の用に供するものを経済産業省令で定める生産技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
2 第2条の9第2項の規定は、前項の設備に準用する。
第4条 許可事業者は、
第2条の6第2項第2号の事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
2 届出事業者は、
第3条第1項の届出書に記載した事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
第5条 許可事業者又は届出事業者は、その事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
第6条 航空機の製造に係る許可事業者は、経済産業大臣の認可を受けた製造の方法によるのでなければ、航空機の製造をしてはならない。但し、試験的に製造をする場合その他経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
2 経済産業大臣は、前項の認可の申請に係る製造の方法が経済産業省令で定める生産技術上の基準に適合すると認めるときは、同項の認可をしなければならない。
第7条 経済産業大臣は、航空機の製造に係る許可事業者が前条第1項の認可を受けた方法によらないで航空機の製造をしていると認めるときは、許可事業者に対し、その認可を受けた方法によつてその製造をすべきことを命ずることができる。但し、同項但書に規定する場合は、この限りでない。
第8条 航空機の製造に係る許可事業者は、第6条第1項の認可を受けた製造の方法ごとに、経済産業省令で定める資格を有する者のうちから航空検査技術者を選任し、その製造に係る航空機が当該認可を受けた製造の方法により製造されたものであることについて、当該航空検査技術者に確認をさせなければならない。
2 航空機の製造に係る許可事業者は、前項の規定により航空検査技術者を選任したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
3 航空検査技術者は、誠実に確認の職務を行わなければならない。
4 航空機の製造に係る許可事業者は、航空検査技術者がその確認に関しこの法律の実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
5 航空機の製造に係る許可事業者は、第1項の確認をさせたときは、航空検査技術者に製造確認書を作成させなければならない。
6 航空機の製造に係る許可事業者は、第1項の確認をさせたときは、経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、経済産業大臣に届け出なければならない。
7 航空機の製造に係る許可事業者は、第5項の製造確認書とともにするのでなければ、その製造に係る航空機を他人に引き渡してはならない。ただし、
第6条第1項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
第9条 航空機の修理に係る許可事業者は、経済産業大臣の認可を受けた修理の方法によるのでなければ、航空機の修理をしてはならない。但し、試験的に修理をする場合その他経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
2 第6条第2項及び
第7条の規定は、航空機の修理の方法に準用する。
第10条 航空機の修理に係る許可事業者は、航空機について経済産業省令で定める修理をするときは、前条第1項の認可を受けた修理の方法ごとに、
第8条第1項の経済産業省令で定める資格を有する者のうちから航空検査技術者を選任し、その修理に係る航空機が当該認可を受けた修理の方法により修理されたものであることについて、当該航空検査技術者に確認をさせなければならない。
2 第8条第2項から第7項までの規定は、前項の修理の確認に準用する。この場合において、同条第2項及び第4項から第7項までの規定中「製造に係る」とあるのは「修理に係る」と、同条第5項及び第7項中「製造確認書」とあるのは「修理確認書」と、同条第7項ただし書中「第6条第1項ただし書」とあるのは「前条第1項ただし書」と読み替えるものとする。
第11条 航空機用機器の製造に係る許可事業者又は届出事業者は、経済産業大臣の認可を受けた製造の方法によるのでなければ、航空機用機器の製造をしてはならない。但し、試験的に製造をする場合その他経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
2 第6条第2項及び
第7条の規定は、航空機用機器の製造の方法に準用する。
第12条 航空機用機器の製造に係る許可事業者又は届出事業者は、前条第1項の認可を受けた製造の方法ごとに、
第8条第1項の経済産業省令で定める資格を有する者のうちから航空検査技術者を選任し、その製造に係る航空機用機器が経済産業省令で定める生産技術上の基準に適合することについて、当該航空検査技術者に製造証明をさせなければならない。
2 第8条第2項から第7項までの規定は、航空機用機器の製造証明に準用する。この場合において、同条第2項及び第4項から第7項までの規定中「航空機」とあるのは「航空機用機器」と、「許可事業者」とあるのは「許可事業者又は届出事業者」と、同条第3項、第4項及び第6項中「確認」とあるのは「製造証明」と、同条第5項中「確認を」とあるのは「製造証明」と、同条第5項及び第7項中「製造確認書」とあるのは「製造許明書」と、同条第7項ただし書中「第6条第1項ただし書」とあるのは「前条第1項ただし書」と読み替えるものとする。
第13条 許可事業者又は届出事業者は、製造証明のない航空機用機器(輸入されたものを除く。)を航空機の製造又は修理(航空法(昭和27年法律第231号)
第17条第1項の予備品証明を受けた装備品を用いてするものを除く。)に用いてはならない。但し、試験的に用いる場合その他経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
第14条 航空機用機器の修理に係る許可事業者又は届出事業者は、経済産業大臣の認可を受けた修理の方法によるのでなければ、航空機用機器の修理をしてはならない。但し、継続的な修理を目的としない場合その他経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
2 第6条第2項及び
第7条の規定は、航空機用機器の修理の方法に準用する。
第15条 経済産業省に、航空工場検査官(以下「検査官」という。)を置く。
2 検査官は、この法律の規定による検査又は製造若しくは修理の方法の認可に関する事務に従事する。
第16条 経済産業大臣は、航空機又は航空機用機器の製造工場又は修理工場(航空運送事業者又は航空機使用事業者の自家修理工場及びこれに準ずるものを除く。)の従業者であつて、政令で定めるものを、前条第2項に規定する事務に従事させることができる。
第16条の2 許可又は認可には、条件を附し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、許可又は認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、且つ、許可又は認可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
第16条の2 この法律の規定は、
第18条及び第7章の規定を除き、国に適用があるものとする。この場合において、「許可」又は「認可」とあるのは、「承認」と読み替えるものとする。
第17条 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、許可事業者若しくは届出事業者から、航空機若しくは航空機用機器の製造若しくは修理に関する報告を徽し、又はその職員にその者の事務所、工場、倉庫若しくは航空機若しくは航空機用機器の所在する場所に立ち入り、航空機、航空機用機器、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人に呈示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第18条 次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
第20条 経済産業大臣は、この法律の規定による処分についての異議申立てを受理したときは、異議申立人に対し、相当な期間をおいて予告をした上、公開による意見の聴取を行わなければならない。
2 前項の予告においては、期日、場所及び事実の内容を示さなければならない。
3 第1項の意見の聴取に際しては、異議申立人及び利害関係人に対し、当該事実について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
第21条の2 次の各号の一に該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1.
第2条の2の許可を受けないで航空機又は特定機器の製造又は修理の事業を行つた者
2.
第2条の13第2項の規定による事業の停止の命令に違反した者
第22条 次の各号の一に該当する者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3.
第2条の10第1項の許可を受けないで特定設備を新設し、増設し、又は改造した者
第23条 次の各号の一に該当する者は、6月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2.
第8条第7項(
第10条第2項及び
第12条第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反して航空機又は航空機用機器を引き渡した者
3.
第13条の規定に違反して製造証明のない航空機用機器を航空機の製造又は修理に用いた者
第24条 次の各号の一に該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
2.
第3条第1項の規定による届出書を提出せず、又は虚偽の届出書を提出した者
2の2.
第8条第6項(
第10条第2項及び
第12条第2項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
3.
第17条第1項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
4.
第17条第1項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第25条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前4条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
第26条 第8条第2項(
第10条第2項及び
第12条第2項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、10万円以下の過料に処する。
