漁港漁場整備法
昭和25・5・2・法律137号
改正昭和61・5・8・法律 46号−−
改正昭和61・12・4・法律 93号−−
改正昭和62・3・31・法律 8号−−
改正昭和62・9・4・法律 87号−−
改正昭和63・4・1・法律 16号−−
改正平成元・4・10・法律 22号−−
改正平成3・3・30・法律 15号−−
改正平成3・5・21・法律 79号−−
改正平成5・3・31・法律 8号−−
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・19・法律 78号−−
改正平成13・6・29・法律 89号−−
改正平成13・6・29・法律 92号−−
改正平成14・2・8・法律 1号−−
改正平成19・5・30・法律 61号==(施行=平19年5月30日、8月15日)
第1条 この法律は、水産業の健全な発展及びこれによる水産物の供給の安定を図るため、環境との調和に配慮しつつ、漁港漁場整備事業を総合的かつ計画的に推進し、及び漁港の維持管理を適正にし、もつて国民生活の安定及び国民経済の発展に寄与し、あわせて豊かで住みよい漁村の振興に資することを目的とする。
第2条 この法律で「漁港」とは、天然又は人工の漁業根拠地となる水域及び陸域並びに施設の総合体であつて、
第6条第1項から第4項までの規定により指定されたものをいう。
第3条 この法律で「漁港施設」とは、次に掲げる施設であつて、漁港の区域内にあるものをいう。
1.基本施設
イ 外郭施設
防波堤、防砂堤、防潮堤、導流堤、水門、閘門、護岸、堤防、突堤及び胸壁
ロ 係留施設
岸壁、物揚場、係船浮標、係船くい、桟橋、浮桟橋及び船揚場
ハ 水域施設
航路及び泊地
2.機能施設
イ 輸送施設
鉄道、道路、駐車場、橋、運河及びヘリポート
ロ 航行補助施設
航路標識並びに漁船の入出港のための信号施設及び照明施設
ハ 漁港施設用地
各種漁港施設の敷地
ニ 漁船漁具保全施設
漁船保管施設、漁船修理場及び漁具保管修理施設
ホ 補給施設
漁船のための給水、給氷、給油及び給電施設
ヘ 増殖及び養殖用施設
水産種苗生産施設、養殖用餌料保管調製施設、養殖用作業施設及び廃棄物処理施設
ト 漁獲物の処理、保蔵及び加工施設
荷さばき所、荷役機械、蓄養施設、水産倉庫、野積場、製氷、冷凍及び冷蔵施設並びに加工場
チ 漁業用通信施設
陸上無線電信、陸上無線電話及び気象信号所
リ 漁港厚生施設
漁港関係者の宿泊所、浴場、診療所及びその他の福利厚生施設
ヌ 漁港管理施設
管理事務所、漁港管理用資材倉庫、船舶保管施設その他の漁港の管理のための施設
ル 漁港浄化施設
公害の防止のための導水施設その他の浄化施設
ヲ 廃油処理施設
漁船内において生じた廃油の処理のための施設
ワ 廃船処理施設
漁船の破砕その他の処理のための施設
カ 漁港環境整備施設
広場、植栽、休憩所その他の漁港の環境の整備のための施設
第4条 この法律で「漁港漁場整備事業」とは、次に掲げる事業で国、地方公共団体又は水産業協同組合が施行するものをいう。
1.漁港施設の新築、増築、改築、補修若しくは除却、漁港の区域内の土地の欠壊の防止又は漁港の区域内への土砂の流入の防止その他漁港の整備を図るための事業及びこれらの事業以外の事業で漁港における汚泥その他公害の原因となる物質のたい積の排除、汚濁水の浄化その他の公害防止のための事業
2.優れた漁場として形成されるべき相当規模の水面において行う魚礁の設置、水産動植物の増殖場及び養殖場の造成その他水産動植物の増殖及び養殖を推進するための事業並びに漁場としての効用の低下している水面におけるその効用を回復するためのたい積物の除去その他漁場の保全のための事業
2 漁港漁場整備事業で国が施行するものは、前項第1号に掲げる事業にあつては第3種漁港又は第4種漁港に係るものに限り、同項第2号に掲げる事業にあつては次に掲げる要件のいずれにも該当する事業であつて政令で定めるものに限るものとする。
1.我が国の排他的経済水域において施行されるものであること。
2.海洋生物資源の保存及び管理に関する法律(平成8年法律第77号)
第2条第6項に規定する第1種特定海洋生物資源又は同条第7項に規定する第2種特定海洋生物資源のうち、これらの資源の数量その他の状況を勘案して、その保護及び増殖又は養殖のための措置を緊急に講ずる必要のある水産動植物であつて、保護のための措置が講じられているものを対象とするものであること。
3.その事業が施行されるべき海域において施行される場合に著しい効果があると認められるものであること。
3 前項の政令においては、第1項第2号に掲げる事業が施行されるべき海域、当該事業の対象とする水産動植物の種類、当該事業の内容その他の当該事業の施行に必要な事項を明らかにしなければならない。
4 農林水産大臣は、第2項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
第5条 漁港の種類は、次のとおりとする。
第1種漁港 その利用範囲が地元の漁業を主とするもの
第2種漁港 その利用範囲が第1種漁港よりも広く、第3種漁港に属しないもの
第3種漁港 その利用範囲が全国的なもの
第4種漁港 離島その他辺地にあつて漁場の開発又は漁船の避難上特に必要なもの
第6条 第1種漁港であつてその区域が一の市町村の区域に限られるものは、市町村長が、関係地方公共団体の意見を聴いて、名称及び区域を定めて指定する。
2 第1種漁港であつてその区域が2以上の市町村の区域にわたるもの及び第2種漁港は、都道府県知事が、関係地方公共団体の意見を聴いて、名称及び区域を定めて指定する。
3 その区域が2以上の都道府県の区域にわたる第1種漁港及び第2種漁港は、前項の規定にかかわらず、農林水産大臣が、水産政策審議会の議を経、かつ、関係地方公共団体の意見を聴いて、名称及び区域を定めて指定する。
4 第3種漁港及び第4種漁港は、農林水産大臣が、水産政策審議会の議を経、かつ、関係地方公共団体の意見を聴いて、名称及び区域を定めて指定する。
5 市町村長又は都道府県知事は、第1項又は第2項の規定により指定した漁港について、事情の変更その他特別の事由があると認める場合には、関係地方公共団体の意見を聴いて、当該指定の内容を変更し、又は当該指定を取り消すことができる。
6 農林水産大臣は、第3項又は第4項の規定により指定した漁港について、事情の変更その他特別の事由があると認める場合には、水産政策審議会の議を経、かつ、関係地方公共団体の意見を聴いて、当該指定の内容を変更し、又は当該指定を取り消すことができる。この場合において、指定の内容の軽微な変更で、農林水産大臣があらかじめ水産政策審議会の議を経て定める基準に適合するものについては、水産政策審議会の議を経ることを要しない。
7 市町村長又は都道府県知事は、第1項若しくは第2項の指定又は第5項の変更をしようとする場合において、漁港の区域を定め、又はこれを変更しようとするときは、当該漁港の区域について、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
8 農林水産大臣は、前項の認可をしようとするときは、水産政策審議会の議を経なければならない。この場合においては、第6項後段の規定を準用する。
9 農林水産大臣は、第3項若しくは第4項の指定若しくは第6項の変更をしようとする場合において、漁港の区域を定め、若しくはこれを変更しようとするとき、又は市町村長若しくは都道府県知事が第1項若しくは第2項の指定若しくは第5項の変更をしようとする場合において、第7項の認可をしようとするときは、当該漁港の区域について、国土交通大臣に協議しなければならない。
10 市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣は、河川法(昭和39年法律第167号)
第3条第1項に規定する河川の河川区域又は海岸法(昭和31年法律第101号)
第3条の規定により指定される海岸保全区域について、第1項から第4項までの指定又は第5項若しくは第6項の変更をしようとするときは、当該漁港の区域について、当該河川を管理する河川管理者又は当該海岸保全区域を管理する海岸管理者に協議しなければならない。
11 第1項から第4項までの指定並びに第5項及び第6項の変更又は取消しは、告示でする。
第6条の2 農林水産大臣は、漁港漁場整備事業の推進に関する基本方針(以下「漁港漁場整備基本方針」という。)を定めなければならない。
2 漁港漁場整備基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.漁港漁場整備事業の推進に関する基本的な方向
2.漁港漁場整備事業の効率的な実施に関する事項
3.漁港漁場整備事業の施行上必要とされる技術的指針に関する事項
4.漁港漁場整備事業の推進に際し配慮すべき環境との調和に関する事項
5.その他漁港漁場整備事業の推進に関する重要事項
3 農林水産大臣は、漁港漁場整備基本方針を定めようとするときは、関係行政機関の長に協議するとともに、水産政策審議会の意見を聴かなければならない。
4 農林水産大臣は、漁港漁場整備基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 農林水産大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、漁港漁場整備基本方針を変更するものとする。
6 第3項及び第4項の規定は、前項の規定による漁港漁場整備基本方針の変更について準用する。
第6条の3 農林水産大臣は、漁港漁場整備事業の総合的かつ計画的な実施に資するため、政令で定めるところにより、漁港漁場整備基本方針に即して、漁港漁場整備事業に関する長期の計画(以下「漁港漁場整備長期計画」という。)の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
2 漁港漁場整備長期計画においては、我が国の水産業の基盤の整備における課題に的確に対応する観点から、計画期間に係る漁港漁場整備事業の実施の目標及び事業量を定めるものとする。
3 漁港漁場整備長期計画は、水産物の加工及び流通の改善の動向並びに水産動植物の増殖及び養殖の推進の動向に配慮して定めるものとする。
4 農林水産大臣は、第1項の規定により漁港漁場整備長期計画の案を作成しようとするときは、関係都道府県知事及び水産政策審議会の意見を聴かなければならない。
5 農林水産大臣は、漁港漁場整備長期計画につき第1項の閣議の決定があつたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6 漁港漁場整備長期計画は、水産業の事情、水産資源の状況、経済事情等の変動により必要が生じたときは、変更するものとする。
7 第1項から第5項までの規定は、前項の規定による漁港漁場整備長期計画の変更について準用する。
第6条の4 国は、漁港漁場整備長期計画の達成を図るため、その実施につき必要な措置を講じなければならない。
第13条 水産政策審議会は、公務所、水産業者若しくは水産業に関する団体その他の関係者に対し、審議のために必要な報告若しくは資料の提出を求め、又は関係人の出頭を求めてその意見を聴くことができる。
2 水産政策審議会は、審議のために必要があると認める場合には、公務所、水産業者若しくは水産業に関する団体又は学識経験のある者に必要な調査を嘱託することができる。
3 第1項の規定により出頭を求められた者は、政令の定めるところにより、旅費及び手当を請求することができる。
第14条 水産政策審議会の漁港漁場整備基本方針又は漁港漁場整備長期計画に関する審議は、公開して行う。
2 水産政策審議会は、前項の審議に用いられた資料を公表しなければならない。
3 水産政策審議会は、漁港漁場整備基本方針若しくは漁港漁場整備長期計画について審議するときその他必要があると認めるときは、公聴会を開くことができ、又は農林水産大臣の指示若しくは水産政策審議会の定める利害関係人の請求があつたときは、公聴会を開かなければならない。
第17条 地方公共団体が漁港漁場整備事業のうち重要なものとして農林水産省令で定める要件に該当するもの(以下「特定漁港漁場整備事業」という。)を施行しようとする場合(第19条の3第1項の特定第3種漁港に係る場合を除く。)には、漁港漁場整備基本方針に基づいて特定漁港漁場整備事業計画を定め、遅滞なく、これを農林水産大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。この場合において、地方公共団体は、特定漁港漁場整備事業の効率的な施行を確保する上で必要があると認めるときは、他の地方公共団体と共同して、特定漁港漁場整備事業計画の作成、届出及び公表をすることができる。
2 前項の特定漁港漁場整備事業計画においては、当該特定漁港漁場整備事業につき、目的、その施行に係る区域及び工事に関する事項、事業費に関する事項、効果に関する事項その他農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
3 地方公共団体は、第1項の規定により特定漁港漁場整備事業計画を定めようとするときは、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議しなければならない。
4 地方公共団体は、第1項の規定により特定漁港漁場整備事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、農林水産省令の定めるところにより、その旨を公告し、当該特定漁港漁場整備事業計画の案を、当該公告の日から20日間公衆の縦覧に供しなければならない。
5 前項の規定による公告があつたときは、当該特定漁港漁場整備事業計画の案に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該地方公共団体に対し意見書を提出することができる。
6 前項の規定による意見書の提出があつたときは、第1項の規定による届出には、当該意見書の写しを添付しなければならない。
7 農林水産大臣は、第1項の規定による届出があつた特定漁港漁場整備事業計画が漁港漁場整備基本方針に適合していないと認めるときは、当該地方公共団体に対し、これを変更すべきことを求めることができる。
8 地方公共団体は、前項の規定による求めを受けたときは、遅滞なく、当該特定漁港漁場整備事業計画について、必要な変更を行わなければならない。
9 農林水産大臣は、第1項の規定による届出があつた特定漁港漁場整備事業計画について第7項の規定による措置をとる必要がないと認めるときは、その旨を当該地方公共団体に通知しなければならない。
10 地方公共団体は、事情の変更その他の事由により必要がある場合において、第1項の特定漁港漁場整備事業計画の変更(農林水産省令で定める基準に適合する軽微な変更(以下「軽微な変更」という。)を除く。)をしたときは、遅滞なく、これを農林水産大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。
11 前項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)については、第3項から第9項までの規定を準用する。ただし、急速を要する場合には、第3項から第6項までの規定によることを要しない。
12 地方公共団体は、事情の変更その他の事由により必要がある場合において、特定漁港漁場整備事業(第19条の3第1項の特定第3種漁港に係るものを除く。次項並びに次条第8項及び第9項において同じ。)の全部若しくは一部を廃止し、又はその施行を停止したときは、遅滞なく、これを農林水産大臣に届け出るとともに、廃止の場合にあつては廃止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を、施行の停止の場合にあつては施行を停止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を公表しなければならない。
13 地方公共団体は、特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部を廃止し、又はその施行を停止しようとするときは、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議しなければならない。ただし、急速を要する場合には、この限りでない。
第18条 水産業協同組合が特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合(第19条の3第1項の特定第3種漁港に係る場合を除く。)には、漁港漁場整備基本方針に基づいて特定漁港漁場整備事業計画を定めた上、農林水産大臣の許可を受けなければならない。
2 水産業協同組合は、前項の規定による許可を受けたときは、遅滞なく、当該許可に係る特定漁港漁場整備事業計画を公表しなければならない。
3 第1項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の作成については、前条第2項から第6項までの規定を準用する。この場合において、同条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは「当該水産業協同組合」と、同条第6項中「第1項の規定による届出には」とあるのは「第18条第1項の規定による許可の申請をするには」とそれぞれ読み替えるものとする。
4 水産業協同組合は、事情の変更その他の事由により必要があるときは、農林水産大臣の許可を受けて、第1項の特定漁港漁場整備事業計画の変更をすることができる。ただし、軽微な変更については、許可を受けないですることができる。
5 水産業協同組合は、前項本文の規定により特定漁港漁場整備事業計画の変更をしたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6 第4項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)については、前条第3項から第6項までの規定を準用する。ただし、急速を要する場合には、これらの規定によることを要しない。
7 前項の場合において、前条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは「当該水産業協同組合」と、同条第6項中「第1項の規定による届出には」とあるのは「第18条第4項の規定による許可の申請をするには」とそれぞれ読み替えるものとする。
8 水産業協同組合は、事情の変更その他の事由により必要があるときは、農林水産大臣の許可を受けて、特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部を廃止し、又はその施行を停止することができる。この場合には、前条第13項の規定を準用する。
9 水産業協同組合は、前項の規定により特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部を廃止し、又はその施行を停止したときは、遅滞なく、廃止の場合にあつては廃止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を、施行の停止の場合にあつては施行を停止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を公表しなければならない。
10 農林水産大臣は、第1項、第4項又は第8項の規定による許可をするについては、あらかじめ水産政策審議会の議を経て定めた基準によらなければならない。
第19条 国が特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合には、農林水産大臣は、漁港漁場整備基本方針に基づいて特定漁港漁場整備事業計画を定め、遅滞なく、これを公表しなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の規定により特定漁港漁場整備事業計画(
第4条第1項第2号に掲げる事業に係るものに限る。)を定めようとするときは、関係広域漁業調整委員会の意見を聴かなければならない。
3 第1項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の作成については、第17条第2項から第5項までの規定を準用する。この場合において、同条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは農林水産大臣」と読み替えるものとする。
4 農林水産大臣は、事情の変更その他の事由により必要がある場合において、第1項の特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)をしたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)については、第2項及び第17条第3項から第5項までの規定を準用する。ただし、急速を要する場合には、これらの規定によることを要しない。
6 前項の場合において、第17条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは、「農林水産大臣」と読み替えるものとする。
7 農林水産大臣は、事情の変更その他の事由により必要がある場合において、特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部を廃止し、又はその施行を停止したときは、遅滞なく、廃止の場合にあつては廃止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を、施行の停止の場合にあつては施行を停止した旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を公表しなければならない。
8 前項の規定による特定漁港漁場整備事業の廃止又はその施行の停止については、第2項及び第17条第13項の規定を準用する。
第19条の2 地方公共団体又は国は、第17条第1項又は前条第1項の規定により特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合において、特定漁港漁場整備事業計画を定めるために必要があるときは、5日前にその所有者又は占有者に通知して、他人の土地又は水面に立ち入り、測量又は検査をすることができる。
2 前項の規定による立入りをする者は、その身分を示す証票を携帯しなければならない。
3 第1項の場合には、地方公共団体又は国は、遅滞なく、同項の立入り、測量又は検査により現に生じた損害を補償しなければならない。
4 前3項の規定は、第17条第10項又は前条第4項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の変更をしようとする場合について準用する。
第19条の3 特定第3種漁港(第3種漁港のうち水産業の振興上特に重要な漁港で政令で定めるものをいう。以下同じ。)については、国以外の者が行う特定漁港漁場整備事業についても、その特定漁港漁場整備事業計画は、農林水産大臣が漁港漁場整備基本方針に基づいてこれを定める。
2 農林水産大臣は、前項の規定により特定漁港漁場整備事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
3 第1項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の作成については、第17条第2項から第5項まで及び前条第1項から第3項までの規定を準用する。この場合において、第17条第3項中「関係地方公共団体」とあるのは「当該特定漁港漁場整備事業の施行者たるべき者、関係地方公共団体」と、同条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは「農林水産大臣」とそれぞれ読み替えるものとする。
4 水産業協同組合が第1項の特定漁港漁場整備事業計画に基づいて特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合には、農林水産大臣の許可を受けなければならない。
5 農林水産大臣は、事情の変更その他の事由により必要がある場合において、第1項の特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)をしたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6 前項の規定による特定漁港漁場整備事業計画の変更(軽微な変更を除く。)については、第17条第3項から第5項まで及び前条第4項の規定を準用する。ただし、急速を要する場合には、第17条第3項から第5項までの規定によることを要しない。
7 前項の場合において、第17条第3項中「関係地方公共団体」とあるのは「当該特定漁港漁場整備事業の施行者たるべき者、関係地方公共団体」と、同条第5項中「当該地方公共団体」とあるのは「農林水産大臣」とそれぞれ読み替えるものとする。
8 農林水産大臣は、事情の変更その他の事由により必要があるときは、第1項の特定漁港漁場整備事業計画に基づく特定漁港漁場整備事業の施行者に対し、当該特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部の廃止又はその施行の停止を求めることができる。この場合において、当該求めを受けた者は、遅滞なく、当該特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部の廃止又はその施行の停止をしなければならない。
9 農林水産大臣は、前項の規定による要求をしようとするときは、当該特定漁港漁場整備事業の施行者、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議しなければならない。ただし、急速を要する場合には、この限りでない。
10 農林水産大臣は、第8項の規定による要求をしたときは、遅滞なく、廃止の要求の場合にあつては廃止の要求をした旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を、施行の停止の要求の場合にあつては施行の停止の要求をした旨、その理由その他農林水産省令で定める事項を公表しなければならない。
第20条 国が特定漁港漁場整備事業のうち第4条第1項第1号に掲げる事業を施行する場合には、国は、政令で定める基準に従い、その費用の一部を当該漁港の漁港管理者の同意を得て、これに負担させることができる。
2 国が特定漁港漁場整備事業のうち
第4条第1項第2号に掲げる事業を施行する場合には、国は、政令で定める基準に従い、その費用の一部を当該事業により著しく利益を受ける都道府県の同意を得て、これに負担させることができる。
3 前項の都道府県が同項の同意をしようとするときは、あらかじめ当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
4 国以外の者が第3種漁港又は第4種漁港について特定漁港漁場整備事業を施行する場合には、
第3条第1号の基本施設の修築に要する費用は、次の表の上欄及び中欄に定める区分に従い、それぞれその下欄に定める割合を国において負担する。
| 施行者 | 漁港の種類 | 国の負担割合 |
| 地方公共団体 | 第3種漁港 | 北海道にあつては100分の70(係留施設については、100分の60)、その他の地域にあつては100分の50(特定第3種漁港の外郭施設については、3分の2) |
| 第4種漁港 | 北海道にあつては100分の70(係留施設については、3分の2)、その他の地域にあつては3分の2(係留施設については、100分の50) |
| 水産業協同組合 | 第3種漁港 | 北海道にあつては100分の90(係留施設については、100分の75)、その他の地域にあつては、特定第3種漁港については100分の70(係留施設については、100分の60)、その他の第3種漁港については100分の60(係留施設については、100分の50) |
| 第4種漁港 | 北海道にあつては100分の90(係留施設については、100分の80)、その他の地域にあつては100分の75(係留施設については、100分の60) |
5 地方公共団体又は水産業協同組合が第1種漁港又は第2種漁港について特定漁港漁場整備事業を施行する場合には、
第3条第1号の基本施設の修築に要する費用は、次の表の上欄に定める区分に従い、それぞれその下欄に定める割合をもつて、国は、当該特定漁港漁場整備事業の施行者に補助する。
| 施行者 | 国の補助割合 |
| 地方公共団体 | 北海道にあつては100分の70(係留施設については、100分の60)、その他の地域にあつては100分の50 |
| 水産業協同組合 | 北海道にあつては100分の90(係留施設については、100分の75)、その他の地域にあつては100分の50 |
6 国以外の者が特定漁港漁場整備事業を施行する場合において、特に必要があると認めるときは、国は、前2項に規定するもののほか、政令で定める基準に従い、予算の範囲内で当該特定漁港漁場整備事業に要する費用の一部を当該漁港事業の施行者に補助することができる。
7 第4項又は第5項の規定により国が負担し、又は補助することとなる金額は、国会の議決を経た予算の金額を超えない範囲内とする。
第20条の2 前条第2項の規定により都道府県の負担する費用のうち、その事業が当該都道府県の区域内の市町村に著しく利益を与えるものについては、当該事業による受益の限度において、当該市町村に対し、当該事業に要する費用の一部を負担させることができる。
2 前項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の同意を得るとともに、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
第20条の3 漁港施設で他の工作物と効用を兼ねるものの特定漁港漁場整備事業の費用の負担については、特定漁港漁場整備事業の施行者と当該工作物の管理者とが、協議して定めるものとする。
第21条 特定漁港漁場整備事業の施行の許可に係る権利の譲渡は、農林水産大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 特定漁港漁場整備事業の施行者は、特定漁港漁場整備事業の施行を委託することができる。この場合において、特定漁港漁場整備事業の施行者が水産業協同組合であるときは、あらかじめ農林水産大臣の許可を受けなければならない。
3 第1項の認可及び前項後段の許可をするについては、
第18条第10項の規定を準用する。
第23条 農林水産大臣は、事情の変更その他の事由により必要があると認める場合には、水産業協同組合に対し、特定漁港漁場整備事業計画の変更又は特定漁港漁場整備事業の全部若しくは一部の廃止若しくはその施行の停止を命ずることができる。
2 農林水産大臣は、水産業協同組合がする特定漁港漁場整備事業の施行が、この法律、この法律に基づく命令若しくはこれらの法令に基づいてする行政庁の処分に違反し、若しくは完了の見込みがないと認めるとき、又は当該水産業協同組合が特定漁港漁場整備事業計画において定められた期限までに工事に着手しないときは、当該特定漁港漁場整備事業の施行の許可を取り消すことができる。
第24条 特定漁港漁場整備事業の施行者は、特定漁港漁場整備事業の施行のために必要がある場合には、5日前にその所有者又は占有者に通知して、他人の土地若しくは水面に立ち入り、又はこれらを一時材料置場として使用することができる。この場合において、水産業協同組合の施行に係るときには、立ち入り、若しくは使用すべき土地若しくは水面の区域又は使用の期間を定めて、あらかじめ、農林水産大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の規定による立入りをする者は、その身分を示す証票を携帯しなければならない。
3 第1項の場合には、特定漁港漁場整備事業の施行者は、遅滞なく、同項の立入り若しくは使用により現に生じた損害を補償し、又は相当の使用料を支払わなければならない。
第24条の2 国が施行する特定漁港漁場整備事業によつて生じた土地又は工作物は、農林水産大臣が政令で定めるところにより管理し、又は処分する。
2 農林水産大臣は、政令で定めるところにより、前項の土地又は工作物で漁港施設であるものの管理を漁港管理者に委託することができる。
3 農林水産大臣が第1項の土地又は工作物を漁港管理者に譲渡する場合の譲渡の対価は、漁港管理者が負担した費用の額に相当する価額の範囲内で無償とする。
第25条 次の各号に掲げる漁港の漁港管理者は、当該各号に定める地方公共団体とする。
1.第1種漁港であつてその所在地が一の市町村に限られるもの
当該漁港の所在地の市町村
2.第1種漁港以外の漁港であつてその所在地が一の都道府県に限られるもの
当該漁港の所在地の都道府県
3.前2号に掲げる漁港以外の漁港
農林水産大臣が、水産政策審議会の議を経て定める基準に従い、かつ、関係地方公共団体の意見を聴いて、当該漁港の所在地の地方公共団体のうちから告示で指定する一の地方公共団体
2 前項の規定にかかわらず、漁港の所在地の地方公共団体は、水産政策審議会の議を経て農林水産省令で定める基準に従い、協議して、当該地方公共団体のうち一の地方公共団体を当該漁港の漁港管理者として選定し、農林水産省令で定めるところにより、その旨を農林水産大臣に届け出ることができる。これを変更しようとするときも、同様である。
3 農林水産大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、同項の規定により選定された漁港管理者を告示する。
第26条 漁港管理者は、漁港管理規程を定め、これに従い、適正に、漁港の維持、保全及び運営その他漁港の獲得管理をする責めに任ずるほか、漁港の発展のために必要な調査研究及び統計資料の作成を行うものとする。
第27条 漁港管理者は、漁港に、漁港管理会を置くことができる。
2 漁港管理会は、漁港管理者の諮問に応じ、漁港の維持管理に関する重要事項を調査審議する。
3 第1項の規定により漁港管理会を設置した漁港の漁港管理者は、漁港管理規程の制定その他漁港の維持管理に関する重要事項については、漁港管理会の意見を徴し、その意見を尊重しなければならない。
4 漁港管理会の組織及び運営に関し必要な事項は、漁港管理規程で定める。
第34条 漁港管理規程においては、政令で定めるところにより、当該漁港管理者の管理する漁港施設の維持、保全及び運営その他当該漁港の維持管理に関し必要な事項を定めるものとする。
2 漁港管理者は、漁港管理規程を制定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公示するとともに、農林水産大臣に届け出なければならない。
3 農林水産大臣は、漁港の維持管理の適正を図るために必要があると認めるときは、漁港管理者に対し、漁港管理規程について必要な助言又は勧告をすることができる。
4 農林水産大臣は、水産政策審議会の議を経て、模範漁港管理規程例を定めることができる。
第35条 漁港管理者は、漁港の維持管理に要する費用に充てるために、漁港管理規程の定めるところにより、漁港の利用者から、利用料、使用料、手数料、占用料等その利用の対価を徴収することができる。
第36条 第24条の規定は、漁港の維持管理のために必要がある場合に準用する。
2 漁港管理者は、非常災害のために急迫の必要がある場合には、その現場にある者を復旧、危害防止その他の業務に協力させ、又は前項の規定によらないで左に掲げる処分をすることができる。
1.必要な土地、水面、船舶又は工作物を使用すること。
2.土石、竹本その他の物件(前号に掲げる物を除く。)を使用し、又は収用すること。
3 第24条第3項の規定は、前項の処分をした場合に準用する。
第36条の2 漁港管理者は、その管理する漁港について、漁港台帳を調製しなければならない。
2 漁港台帳に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第37条 漁港施設の所有者又は占有者は、漁港管理者の許可を受けなければ、当該施設の形質若しくは所在の場所の変更、譲渡、賃貸又は収去その他の処分をしてはならない。ただし、特定漁港漁場整備事業計画若しくは漁港管理規程によつてする場合又は次条第4項の規定により貸付けをする場合は、この限りでない。
2 漁港管理者は、漁港の保全上必要があると認める場合には、前項の規定に違反した者に対し、原状回復を命ずることができる。
3 前項の規定による原状回復に要する費用は、当該違反者の負担とする。
第37条の2 漁港(その取り扱う水産物の数量が農林水産省令で定める数量以上であるものに限る。以下この条において同じ。)における特定漁港施設(漁獲物の処理、保蔵及び加工の用に供する施設(その敷地を含む。)その他の農林水産省令で定める漁港施設をいう。以下この条において同じ。)を運営し、又は運営しようとする者は、当該漁港の漁港管理者に対し、農林水産省令で定めるところにより、特定漁港施設の運営の事業を実施するために必要な資力及び信用を有することその他の農林水産省令で定める基準に適合するものである旨の認定を申請することができる。
2 漁港管理者は、前項の認定の申請があつた場合において、その申請を行つた者が同項の農林水産省令で定める基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。
3 漁港管理者は、前項の認定をするに当たつては、農林水産省令で定めるところにより、当該認定の申請内容の公告、縦覧その他の次項の貸付けが公正な手続に従つて行われることを確保するために必要な措置を講じなければならない。
4 国又は地方公共団体(これらの者の委託を受けて特定漁港施設の管理を行う漁港管理者を含む。以下この条において同じ。)は、国有財産法(昭和23年法律第73号)
第18条第1項又は地方自治法(昭和22年法律第67号)
第238条の4第1項の規定にかかわらず、行政財産(国有財産法
第3条第2項又は地方自治法
第238条第4項に規定する行政財産をいう。)である特定漁港施設を第2項の認定を受けた者に貸し付けることができる。
5 前項の規定による貸付けについては、民法(明治29年法律第89号)
第604条並びに借地借家法(平成3年法律第90号)
第3条及び
第4条の規定は、適用しない。
7 漁港管理者は、第2項の認定を受けた者が第1項の農林水産省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、当該認定を受けた者に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
8 漁港管理者は、前項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従い必要な措置をとらなかつたときは、第2項の認定を取り消すことができる。
9 前各項に定めるもののほか、特定漁港施設の貸付けに関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第38条 国及び漁港管理者以外の者が基本施設である漁港施設を他人に利用させ、又はこれらの施設の使用料を徴収しようとするときは、利用方法及び料率を定めて、漁港管理者の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様である。
第39条 漁港の区域内の水域又は公共空地において、工作物の建設若しくは改良(水面又は土地の占用を伴うものを除く。)、土砂の採取、土地の掘削若しくは盛土、汚水の放流若しくは汚物の放棄又は水面若しくは土地の一部の占用(公有水面の埋立てによる場合を除く。)をしようとする者は、漁港管理者の許可を受けなければならない。ただし、特定漁港漁場整備事業計画若しくは漁港管理規程によつてする行為又は農林水産省令で定める軽易な行為については、この限りでない。
2 漁港管理者は、前項の許可の申請に係る行為が特定漁港漁場整備事業の施行又は漁港の利用を著しく阻害し、その他漁港の保全に著しく支障を与えるものでない限り、同項の許可をしなければならない。
3 漁港管理者は、第1項の許可に漁港の保全上必要な条件を付することができる。
4 国の機関又は地方公共団体(港湾法(昭和25年法律第218号)に規定する港務局を含む。)が、第1項の規定により許可を要する行為をしようとする場合には、あらかじめ漁港管理者に協議することをもつて足りる。
5 何人も、漁港の区域(第2号及び第3号にあつては、漁港施設の利用、配置その他の状況により、漁港の保全上特に必要があると認めて漁港管理者が指定した区域に限る。)内において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
1.基本施設である漁港施設を損傷し、又は汚損すること。
2.船舶、自動車その他の物件で漁港管理者が指定したものを捨て、又は放置すること。
3.その他漁港の保全に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるものを行うこと。
6 漁港管理者は、前項各号列記以外の部分の規定又は同項第2号の規定による指定をするときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
7 前項の指定又はその廃止は、同項の公示によつてその効力を生ずる。
8 都道府県知事(港湾法第58条第2項の規定に基づき公有水面埋立法(大正10年法律第57号)の規定による都道府県知事の職権を行う港湾管理者を含む。)は、漁港の区域内における公有水面の埋立てについて、同法第2条第1項の規定による免許をしようとするときは、漁港管理者の同意を得なければならない。
1.特定漁港漁場整備事業計画によつてする埋立て
2.前号に掲げるもののほか、漁港施設の整備のためにする埋立て
3.前2号に掲げるもののほか、第1種漁港、第2種漁港又は第4種漁港の区域内の埋立てであつて当該漁港の利用を著しく阻害しないもの
第39条の2 漁港管理者は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、その許可を取り消し、その効力を停止し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、工作物若しくは船舶、自動車その他の物件(以下「工作物等」という。)の改築、移転若しくは除却若しくは原状回復を命ずることができる。
1.前条第1項又は第5項の規定に違反した者
2.前条第1項の規定による許可に付した条件に違反した者
3.偽りその他不正な手段により前条第1項の規定による許可を受けた者
2 漁港管理者は、漁港の区域内の土地、竹木又は工作物等の所有者又は占有者に対し、土地の欠壊、土砂又は汚水の流出その他土地、竹木又は工作物等が漁港に及ぼすおそれのある危害を防止するために必要な施設の設置その他の措置をとることを命ずることができる。
3 第1項の規定による改築、移転、除却若しくは原状回復又は前項の規定による措置に要する費用は、当該命令を受けた者の負担とする。
4 第1項又は第2項の規定により必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失がなくて当該措置を命ずべき者を確知することができないときは、漁港管理者は、当該措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、漁港管理者又はその命じた者若しくは委任した者が当該措置を行う旨を、あらかじめ公告しなければならない。
5 漁港管理者は、前項の規定により工作物等を除却し、又は除却させたときは、当該工作物等を保管しなければならない。
6 漁港管理者は、前項の規定により工作物等を保管したときは、当該工作物等の所有者、占有者その他当該工作物等について権原を有する者(以下この条において「所有者等」という。)に対し当該工作物等を返還するため、政令で定めるところにより、政令で定める事項を公示しなければならない。
7 漁港管理者は、第5項の規定により保管した工作物等が滅失し、若しくは破損するおそれがあるとき、又は前項の規定による公示の日から起算して3月を経過してもなお当該工作物等を返還することができない場合において、政令で定めるところにより評価した当該工作物等の価額に比し、その保管に不相当な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、当該工作物等を売却し、その売却した代金を保管することができる。
8 漁港管理者は、前項の規定による工作物等の売却につき買受人がない場合において、同項に規定する価額が著しく低いときは、当該工作物等を廃棄することができる。
9 第7項の規定により売却した代金は、売却に要した費用に充てることができる。
10 第4項から第7項までに規定する工作物等の除却、保管、売却、公示その他の措置に要した費用は、当該工作物等の返還を受けるべき所有者等その他第4項に規定する当該措置を命ずべき者の負担とする。
11 第6項の規定による公示の日から起算して6月を経過してもなお第5項の規定により保管した工作物等(第7項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該工作物等の所有権は、当該工作物等を保管する漁港管理者に帰属する。
第39条の3 前条第10項の規定による負担金の額の通知及び納入手続その他負担金に関し必要な事項は、政令で定める。
第39条の4 第6条第1項から第4項までの規定による漁港の指定の際現に権原に基づき、
第39条第1項の規定により許可を要する行為を行つている者は、従前と同様の条件により、当該行為について同項の規定により許可を受けたものとみなす。
第6条第5項又は第6項の規定による漁港の区域の変更の際現に権原に基づき、その変更に伴い新たに第39条第1項の規定により許可を要することとなる行為を行つている者についても、同様とする。
第39条の5 漁港管理者は、農林水産省令で定める基準に従い、漁港の区域内の水域(漁港管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地に係る水域を除く。)及び公共空地について
第39条第1項の規定による採取又は占用の許可を受けた者から土砂採取料又は占用料を徴収することができる。ただし、同条第4項に規定する者については、この限りでない。
2 漁港管理者は、偽りその他不正の行為により前項の土砂採取料又は占用料の徴収を免れた者から、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額以下の過怠金を徴収することができる。
3 第1項の土砂採取料及び占用料並びに前項の過怠金は、当該漁港管理者の収入とする。
第40条 第3条に掲げる施設であつて、第6条第1項又は第2項の規定により指定された漁港の区域内にないものについても、市町村長又は都道府県知事が、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣の認可を受けて指定したものは、これを漁港施設とみなす。この場合において、農林水産大臣は、認可をしようとするときは、水産政策審議会の議を経なければならない。
2 第3条に掲げる施設であつて、第6条第3項又は第4項の規定により指定された漁港の区域内にないものについても、農林水産大臣が水産政策審議会の議を経て指定したものは、これを漁港施設とみなす。
3 市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣は、前2項の規定により施設の指定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該施設の所有者又は占有者に通知しなければならない。
第41条 市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣は、
第6条の規定により漁港の区域を定め、又はこれを変更するために必要があると認める場合には、漁港関係者若しくはその組織する団体に対し必要な報告若しくは資料の提出を求め、又は5日前にその所有者若しくは占有者に通知して、他人の土地若しくは水面に立ち入り、測量若しくは検査をすることができる。
2 農林水産大臣は、必要があると認める場合には、漁港管理者に対し、その職務の執行に関して必要な報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、事業場、事務所その他の場所に立ち入り、質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
3 前2項の規定による立入り、測量、検査又は質問をする者は、その身分を示す証票を携帯しなければならない。
4 第1項の場合には、市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣は、遅滞なく、同項の立入り、測量又は検査により現に生じた損害を補償しなければならない。
第42条 漁港管理者は、主として運輸の用に供する施設について、
第38条の認可をし、又は第39条第1項の許可をしようとするときは、国土交通大臣に協議しなければならない。
第43条 この法律若しくはこれに基く命令又は漁港管理規程によつてした漁港管理者の処分に不服のある者は、農林水産大臣に対して審査請求をすることができる。
2 農林水産大臣は、この法律若しくはこれに基づく命令又は漁港管理規程に基づく処分についての審査請求又は異議申立てがあつたときは、水産政策審議会の意見を聴いて、裁決又は決定をしなければならない。
3 水産政策審議会は、前項の規定により意見を決定しようとするときは、あらかじめ、期日及び場所を通知して、審査請求人若しくは異議申立人又はその代理人に対し公開による意見の聴取をしなければならない。
第44条 この法律に定める農林水産大臣の職権に属する事務の一部は、政令の定めるところにより、都道府県知事又は市町村長(特別区の区長を含む。)に行わせることができる。
第44条の2 この法律の規定に基づき政令又は農林水産省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は農林水産省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第45条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
1.
第24条第1項の場合において、農林水産大臣の許可を受けないで他人の土地若しくは水面に立ち入り、又はこれらを使用した者
3.
第39条第1項の許可を受けないで、同項の建設、改良、採取、掘削、盛土、放流、放棄又は占用をした者
4.
第39条第5項の規定に違反して基本施設である漁港施設を損傷し、又は汚損した者
第46条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
1.
第21条第2項後段の許可を受けないで、特定漁港漁場整備事業の施行を委託した者
2.
第38条の認可を受けないで、基本施設である漁港施設を他人に利用させ、又はこれらの施設の使用料を徴収した者
3.第39条第5項の規定に違反して同項第2号又は第3号に該当する行為をした者
4.
第41条第2項の規定による職員の立入り、測量又は検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第47条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
附 則(略)
