通訳案内士法
昭和24・6・15・法律210号
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成7・5・12・法律 91号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成14・5・15・法律 43号−−
改正平成14・12・18・法律181号−−
改正平成17・6・10・法律 54号==
改正平成20・5・2・法律 26号−−(施行=平20年10月1日)
改正平成20・5・23・法律 39号−−(施行=平20年7月23日)
第1条 この法律は、通訳案内士の制度を定め、その業務の適正な実施を確保することにより、外国人観光旅客に対する接遇の向上を図り、もつて国際観光の振興に寄与することを目的とする。
第2条 通訳案内士は、報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。以下同じ。)を行うことを業とする。
第3条 通訳案内士試験に合格した者は、通訳案内士となる資格を有する。
第4条 次の各号のいずれかに該当する者は、通訳案内士となる資格を有しない。
1.1年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられた者で、刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しないもの
2.
第33条第1項の規定により業務の禁止の処分を受けた者で、当該処分の日から2年を経過しないもの
3.外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律(平成9年法律第91号)
第24条第3項において準用する
第33条第1項の規定により地域限定通訳案内士の業務の禁止の処分を受けた者で、当該処分の日から2年を経過しないもの
第5条 通訳案内士試験は、通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的とする試験とする。
第6条 通訳案内士試験は、筆記及び口述の方法により行う。
2 筆記試験は、次に掲げる科目について行う。
1.外国語
2.日本地理
3.日本歴史
4.産業、経済、政治及び文化に関する一般常識
3 口述試験は、筆記試験に合格した者につき、通訳案内の実務について行う。
第7条 次の各号のいずれかに該当する者に対しては、その申請により、それぞれ当該各号に掲げる試験を免除する。
1.一の外国語による筆記試験に合格した者 次回の通訳案内士試験の当該外国語による筆記試験
2.一の外国語による通訳案内士試験に合格した者 他の外国語による通訳案内士試験の外国語以外の科目についての筆記試験
3.前条第2項各号に掲げる科目について筆記試験に合格した者と同等以上の知識又は能力を有する者として国土交通省令で定める者 当該科目についての筆記試験
第8条 通訳案内士試験は、毎年1回以上、観光庁長官が行う。
第9条 通訳案内士試験に合格した者には、当該試験に合格したことを証する証書を授与する。
第10条 通訳案内士試験を受けようとする者は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の受験手数料を納付しなければならない。
2 前項の規定により納付した受験手数料は、通訳案内士試験を受けなかつた場合においても返還しない。
第11条 観光庁長官は、独立行政法人国際観光振興機構(以下「機構」という。)に、通訳案内士試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2 観光庁長官は、前項の規定により機構に試験事務を行わせるときは、その旨を官報で公示しなければならないものとし、この場合には、観光庁長官は、試験事務を行わないものとする。
3 機構が試験事務を行うときは、前条第1項の規定による受験手数料は、機構に納付するものとする。この場合において、納付された受験手数料は、機構の収入とする。
第12条 機構は、試験事務の開始前に、試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、観光庁長官の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 試験事務規程で定めるべき事項は、国土交通省令で定める。
3 観光庁長官は、第1項の認可をした試験事務規程が試験事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、機構に対し、その変更を命ずることができる。
第13条 機構は、試験事務を行う場合において、通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかの判定に関する事務については、通訳案内士試験委員(以下「試験委員」という。)に行わせなければならない。
2 機構は、試験委員を選任しようとするときは、国土交通省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
3 機構は、試験委員を選任したときは、国土交通省令で定めるところにより、観光庁長官にその旨を届け出なければならない。試験委員に変更があつたときも、同様とする。
4 観光庁長官は、試験委員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、機構に対し、試験委員の解任を命ずることができる。
第14条 試験事務に従事する機構の役員若しくは職員(試験委員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2 前項に規定する機構の役員又は職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第15条 観光庁長官は、不正な手段により通訳案内士試験に合格しようとした者に対しては、その試験を停止し、又はその合格を無効とする。
2 観光庁長官は、前項の者に対しては、3年以内において期間を定め、試験を受けさせないことができる。
3 機構は、試験事務の実施に関し第1項に規定する観光庁長官の職権を行うことができる。
第16条 機構が行う試験事務に係る処分(試験の結果についての処分を除く。)又はその不作為については、観光庁長官に対し行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による審査請求をすることができる。
第17条 この法律に定めるもののほか、通訳案内士試験に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第18条 通訳案内士となる資格を有する者が通訳案内士となるには、通訳案内士登録簿に、氏名、生年月日、住所その他国土交通省令で定める事項の登録を受けなければならない。
第20条 第18条の登録を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、登録申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
2 前項の登録申請書には、通訳案内士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
第21条 都道府県知事は、前条第1項の規定による登録の申請をした者(以下「申請者」という。)が通訳案内士となる資格を有せず、又は心身の障害により通訳案内士の業務を適正に行うことができない者として国土交通省令で定めるものに該当すると認めたときは、その登録を拒否しなければならない。
2 都道府県知事は、申請者が前項に規定する国土交通省令で定める者に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、当該都道府県知事の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。
第22条 都道府県知事は、通訳案内士の登録をしたときは、申請者に
第18条に規定する事項を記載した通訳案内士登録証(以下「登録証」という。)を交付する。
第23条 通訳案内士は、登録を受けた事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 通訳案内士は、前項の規定による届出をするときは、当該届出に登録証を添えて提出し、その訂正を受けなければならない。
第24条 通訳案内士は、登録証を亡失し、又は著しく損じたときは、直ちに都道府県知事にその再交付を申請しなければならない。
第25条 通訳案内士が次の各号のいずれかに該当する場合には、都道府県知事は、その登録を抹消しなければならない。
1.その業務を廃止したとき。
2.死亡したとき。
4.偽りその他不正の手段により通訳案内士の登録を受けたことが判明したとき。
2 通訳案内士が前項第1号から第3号までの規定のいずれかに該当することとなつたときは、その者又は相続人は、遅滞なく、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。
第26条 通訳案内士が
第21条第1項に規定する国土交通省令で定める者に該当するに至つた場合には、都道府県知事は、その登録を抹消することができる。
第27条 都道府県知事は、通訳案内士登録簿を公衆の閲覧に供しなければならない。
第28条 この法律に定めるもののほか、通訳案内士の登録に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
第29条 通訳案内士は、その業務を行う前に、通訳案内を受ける者に対して、登録証を提示しなければならない。
2 通訳案内士は、その業務を行つている間は、登録証を携帯し、国若しくは地方公共団体の職員又は通訳案内を受ける者の請求があつたときは、これを掲示しなければならない。
3 国又は地方公共団体の職員が前項の請求をするには、その身分を示す証明書を携帯し、通訳案内士の要求があるときは、これを示さなければならない。
第30条 通訳案内士は、次に掲げる行為をしてはならない。
1.通訳案内を受ける者のためにする物品の購買その他のあつせんについて、販売業者その他の関係者に対し金品を要求すること。
2.通訳案内を受けることを強要すること。
3.登録証を他人に貸与すること。
第31条 通訳案内士は、前条に規定するもののほか、通訳案内士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。
第32条 通訳案内士は、
第35条第1項の規定により届出をした団体が同条第2項の規定に基づき実施する研修を受けること等により、通訳案内士として必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならない。
2 観光庁長官及び都道府県知事は、通訳案内士として必要な知識及び能力の維持向上を図るため、必要に応じ、講習の実施、資料の提供その他の措置を講ずるものとする。
第33条 通訳案内士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、都道府県知事は、次に掲げる処分をすることができる。
1.戒告
2.1年以内の業務の停止
3.業務の禁止
2 都道府県知事は、前項第1号又は第2号に掲げる処分をしようとするときは、行政手続法(平成5年法律第88号)
第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
3 第1項各号に掲げる処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
第34条 都道府県知事は、通訳案内士の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、通訳案内士に対し、その業務に関し必要な報告を求めることができる。
第35条 通訳案内士の品位の保持及び資質の向上を図り、併せて通訳案内に関する業務の進歩改善を図ることを目的とする団体は、観光庁長官に対して、国土交通省令で定める事項を届け出なければならない。
2 前項の規定による届出をした団体は、一定の課程を定め、通訳案内士に対する研修を実施しなければならない。
3 観光庁長官は、通訳案内の適正な実施を確保するため必要があるときは、第1項の規定による届出をした団体に対し、報告を求め、又は助言若しくは勧告をすることができる。
第36条 通訳案内士でない者は、報酬を得て、通訳案内を業として行つてはならない。
第37条 通訳案内士でない者は、通訳案内士又はこれに類似する名称を用いてはならない。
第38条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第39条 第14条第1項の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第40条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
1.偽りその他不正の手段により通訳案内士の登録を受けた者
2.
第33条第1項の規定による業務の停止の処分に違反した者
第41条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
2.
第34条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
第42条 第35条第1項の団体が同項の規定による届出を怠り、又は虚偽の届出をしたときは、その団体の代表者又は管理者を30万円以下の過料に処する。
第43条 第29条第1項又は第2項の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
