家畜商法
昭和24・6・10・法律208号
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・8・法律151号−−
改正平成14・6・12・法律 65号−−
改正平成16・6・9・法律 88号(未)(施行=5年内)
改正平成16・12・1・法律150号−−
第1条 この法律は、家畜商について免許、営業保証金の供託等の制度を実施して、その業務の健全な運営を図り、もつて家畜の取引の公正を確保することを目的とする。
第2条 この法律において「家畜」とは、牛、馬、豚、めん羊及び山羊をいい、「家畜商」とは、次条第1項の免許を受けて、家畜の売買若しくは交換又はそのあつ旋(以下「家畜の取引」と総称する。)の事業を営む者をいう。
第3条 家畜商になろうとする者は、その住所地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない。
2 前項の免許は、次の各号の一に該当する者でなければ、与えない。
1.都道府県又は都道府県知事が指定する者が行う家畜の取引の業務に関し必要な知識を修得させることを目的とする講習会の課程を修了した者
2.前号に該当する者以外の者であつて、その家畜の取引の業務(農林水産省令で定める業務に限る。以下同じ。)に従事する使用人その他の従業者として同号に該当する者を置くもの
第4条 前条第2項各号のいずれかに該当する者であつても、次の各号の一に該当する者には、同条第1項の免許を与えない。
1.成年被後見人又は被保佐人
2.禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)若しくは家畜取引法(昭和31年法律第123号)に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終つた日又は執行を受けないことが確定した日から2年を経過しない者
3.
第7条第1項又は第2項の規定による免許の取消し(家畜商からの申請によるものを除く。)があつた日から2年を経過しない者。ただし、本条第1号に該当するため取り消された者であつて同号に該当しなくなつたものを除く。
4.家畜の取引の業務を行なう事業所を2以上設ける者であつてそのいずれかの事業所について、その事業所に属する当該業務に従事する者のすべてが前条第2項第1号に該当する者でないもの
5.その家畜の取引の業務に従事する使用人その他の従業者を置く者であつて、その者の当該業務に従事する前条第2項第1号に該当する者のすべて(当該業務を行なう事業所を2以上設ける者にあつては、そのいずれかの事業所について、その事業所に属する同号に該当する者のすべて)が第1号から第3号までのいずれかに該当するもの
第4条の2 都道府県は、
第3条第2項第1号の規定により都道府県知事が指定する者の行う講習会の開催の状況を勘案し、家畜商になろうとする者の講習会の受講の機会が適正に確保されるよう同号の講習会を開催するものとする。
2 都道府県又は
第3条第2項第1号の都道府県知事が指定する者は、同号の講習会を開催した場合には、その講習会の課程を修了した者に対し、修了証明書を交付しなければならない。
第5条 都道府県に家畜商名簿を備え、家畜商の免許に関する事項を登録する。
第6条 第3条第1項の免許は、家畜商名簿に登録することによつて与えられる。
2 都道府県知事は、
第3条第1項の免許を与えたときは、農林水産省令で定めるところにより、その者に対し、その家畜の取引の業務に従事する者の数に応じ、家畜商免許証を交付する。
第7条 家畜商が
第4条第1号、第2号、第4号若しくは第5号に該当することとなつたとき、
第3条第2項第2号に該当する家畜商が同号に該当しないこととなつたとき(同項第1号に該当することとなつた場合を除く。)、又は家畜商から申請があつたときは、都道府県知事は、その免許を取り消さなければならない。
2 家畜商が次の各号の一に該当するときは、都道府県知事は、その免許を取り消し、又は期間を定めてその事業の停止を命ずることができる。
3.
第11条の2の規定に違反して、帳簿を備え付けず、又は必要な事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしたとき。
4.正当な事由がなくて引き続き1年以上家畜の取引をしないとき。
第8条 第3条第1項の免許及び前条の免許の取消又は事業の停止の効力は、全都道府県に及ぶ。
第9条 第3条から前条までに規定するものの外、免許の申請、
第3条第2項第1号の講習会の実施方法、家畜商名簿の登録、訂正及び消除並びに免許証の交付、書換交付、再交付及び返納については、政令で定める。
第10条 家畜商でなければ、家畜の取引の事業を営んではならない。
2 家畜商は、
第3条第2項第1号に該当する者以外の者を当該家畜商の家畜の取引の業務に従事させてはならない。
3 家畜商で、
第3条第2項第2号に該当するもの(法人を除く。)は、みずからその家畜の取引の業務に従事してはならない。
第10条の2 家畜商は、営業保証金を住所のもよりの供託所に供託しなければならない。
2 家畜商は、営業保証金を供託したときは、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、その旨を住所地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
3 家畜商は、前項の規定による届出をした後でなければ、その営業を開始してはならない。
第10条の3 前条第1項の営業保証金の額は、その家畜商の家畜の取引の業務に従事する者の数に応じ1人である場合には2万円、1人をこえる場合には1万円にそのこえる数に相当する数を乗じて得た額を2万円に加えて得た額とする。
2 前項の営業保証金は、農林水産省令で定めるところにより、国債証券、地方債証券又は農林水産省令で定めるその他の有価証券(社債等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第129条第1項に規定する振替社債等を含む。)をもつて、これに充てることができる。
第10条の4 家畜商と家畜の取引の契約を締結した者は、その契約によつて生じた債権に関し、当該家畜商が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。
2 前項の権利の実行に関し必要な事項は、法務省令、農林水産省令で定める。
第10条の5 家畜商は、その家畜商の家畜の取引の業務に従事する者の数が増加したため、又は前条第1項の権利を有する者がその権利を実行したため、営業保証金の額が
第10条の3第1項に規定する額に不足することとなつたときは、法務省令、農林水産省令で定める相当の期間内に、その不足額を住所のもよりの供託所に供託しなければならない。
第10条の6 家畜商は、その住所を移転したためそのもよりの供託所が変更した場合において、金銭のみをもつて営業保証金を供託しているときは、遅滞なく、法務省令、農林水産省令で定めるところによりこれを供託している供託所に対し、費用を予納して、移転後の住所のもよりの供託所への営業保証金の保管替えを請求し、その他のときは、遅滞なく、営業保証金を移転後の住所のもよりの供託所に新たに供託しなければならない。
2 第10条の3の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。
第10条の7 家畜商名簿の登録が消除されたときは、家畜商であつた者又はその承継人は、当該家畜商であつた者が供託した営業保証金を取りもどすことができる。
2 家畜商は、その家畜商の家畜の取引の業務に従事する者の数が減少した場合において、営業保証金の額が
第10条の3第1項に規定する額をこえることとなつたときは、そのこえる部分の額の営業保証金を取りもどすことができる。
3 家畜商は、前条第1項の規定により供託したときは、その移転前の住所のもよりの供託所に供託した営業保証金を取りもどすことができる。
4 第1項、又は第2項の規定による営業保証金の取りもどしは、当該営業保証金につき
第10条の4第1項の権利を有する者に対し、6月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかつた場合でなければ、することができない。ただし、営業保証金を取りもどすことができる理由が発生した時から10年を経過したときは、この限りでない。
5 前項の公告その他営業保証金の取りもどしに関し必要な事項は法務省令、農林水産省令で定める。
第11条 家畜商は、家畜の取引をするときには、家畜商免許証を携帯し、且つ、取引の相手方の要求があるときは、これを呈示しなければならない。
第11条の2 家畜商は、農林水産省令で定めるところにより、その事業所ごとに、家畜の取引に関する帳簿を備え、これに、家畜の取引のあつたつど、その年月日及び場所、その取引に係る家畜の種類別の頭数その他農林水産省令で定める事項を記載しなければならない。
第11条の3 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、家畜商の事業所に立ち入り、帳簿書類(その作成又は備付けに代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は備付けがされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第12条 次の各号の一に該当する者は、2年以下の懲役若しくは10万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1.
第10条第1項の規定に違反して、家畜商でなくて家畜の取引の事業を営んだ者
2.虚偽又は不正の事実に基いて、家畜商の免許を受けた者
第13条 第7条第2項の規定による事業の停止の命令に違反した者は、1年以下の懲役若しくは5万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第14条 次の各号の一に該当する者は、3万円以下の罰金に処する。
2.
第11条の2の規定に違反して、帳簿を備え付けず、又は必要な事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をした者
3.
第11条の3第1項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第15条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前3条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。
