獣医師法
| 第1章 | 総 則 | (第1条〜第2条) |
| 第2章 | 免 許 | (第3条〜第9条) |
| 第3章 | 試 験 | (第10条〜第16条の5) |
| 第4章 | 業 務 | (第17条〜第23条) |
| 第5章 | 獣医事審議会 | (第24条〜第26条) |
| 第6章 | 罰 則 | (第27条〜第29条) |
昭和24・6・1・法律186号
改正平成4・5・20・法律 45号−−
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・8・法律151号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成14・5・15・法律 43号−−
改正平成14・6・14・法律 70号−−
改正平成16・12・1・法律150号−−
改正平成19・6・27・法律 96号−−(施行=平19年12月26日)
第1条 獣医師は、飼育動物に関する診療及び保健衛生の指導その他の獣医事をつかさどることによつて、動物に関する保健衛生の向上及び畜産業の発達を図り、あわせて公衆衛生の向上に寄与するものとする。
第1条の2 この法律において「飼育動物」とは、一般に人が飼育する動物をいう。
第2条 獣医師でない者は、獣医師又は、これに紛らわしい名称を用いてはならない。
第3条 獣医師になろうとする者は、獣医師国家試験に合格し、かつ、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めて、農林水産大臣の免許を受けなければならない。
第4条 次の各号のいずれかに該当する者には、前条の免許を与えない。
第5条 次の各号のいずれかに該当する者には、
第3条の免許を与えないことがある。
1.心身の障害により獣医師の業務を適正に行うことができない者として農林水産省令で定めるもの
2.麻薬、大麻又はあへんの中毒者
3.罰金以上の刑に処せられた者
4.前号に該当する者を除くほか、獣医師道に対する重大な背反行為若しくは獣医事に関する不正の行為があつた者又は著しく徳性を欠くことが明らかな者
5.
第8条第2項第4号に該当して免許を取り消された者
2 前項各号のいずれかに該当する者から免許の申請があつたときは、農林水産大臣は、獣医事審議会の意見を聴いて免許を与えるかどうかを決定しなければならない。
第6条 農林水産省に獣医師名簿を備え、獣医師の免許に関する事項を登録する。
第7条 第3条の免許は、獣医師名簿に登録することによつて与えられる。
2 農林水産大臣は、
第3条の免許を与えたときは、獣医師免許証を交付する。
第8条 獣医師が
第4条各号の一に該当するとき、又は獣医師から申請があつたときは、農林水産大臣は、その免許を取り消さなければならない。
2 獣医師が次の各号の一に該当するときは、農林水産大臣は、獣医事審議会の意見を聴いて、その免許を取り消し、又は期間を定めて、その業務の停止を命ずることができる。
1.
第19条第1項の規定に違反して診療を拒んだとき。
3.前2号の場合のほか、
第5条第1項第1号から第4号までの一に該当するとき。
4.獣医師としての品位を損ずるような行為をしたとき。
3 前項の規定により意見を聴かれたときは、獣医事審議会は、当該獣医師に、当該処分の原因となる事実を文書をもつて通知し、意見の聴取を行わなければならない。
4 前項の意見の聴取に際しては、当該獣医師又はその代理人は、当該事実について弁明し、かつ、証拠を提出することができる。
5 当該獣医師又はその代理人は、第3項の規定による通知があつた時から意見の聴取が終結する時までの間、農林水産大臣に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。この場合において、農林水産大臣は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
6 前3項に定めるもののほか、獣医事審議会が行う意見の聴取に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
7 第2項の規定による処分については、行政手続法(平成5年法律第88号)
第3章(
第12条及び
第14条を除く。)の規定は、適用しない。
第9条 この章に規定するもののほか、免許の申請、獣医師名簿の登録、訂正及び抹消並びに免許証の交付、書換交付、再交付及び返納については、農林水産省令で定める。
第10条 獣医師国家試験は、飼育動物の診療上必要な獣医学並びに獣医師として必要な公衆衛生に関する知識及び技能について行う。
第11条 獣医事審議会は、農林水産大臣の監督の下に、毎年少なくとも1回、獣医師国家試験及び獣医師国家試験予備試験を行わなければならない。
第12条 次の各号の一に該当する者でなければ、獣医師国家試験を受けることができない。
1.学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学(短期大学を除く。)において獣医学の正規の課程を修めて卒業した者
2.外国の獣医学校を卒業し、又は外国で獣医師の免許を得た者であつて、獣医事審議会が前号に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有すると認定したもの
3.獣医師国家試験予備試験に合格した者
2 前項第3号の獣医師国家試験予備試験は、外国の獣医学校を卒業し、又は外国で獣医師の免許を得た者(同項第2号に該当する者を除く。)であつて、獣医事審議会が適当と認定したものでなければ、受けることができない。
第13条 獣医事審議会は、獣医師国家試験に合格した者の名簿を農林水産大臣に提出しなければならない。
第14条 獣医師国家試験又は獣医師国家試験予備試験に関して不正の行為があつたときは、獣医事審議会は、当該不正行為に関係がある者について、その受験を停止し、又はその試験を無効とすることができる。この場合においては、なお、その者について、期間を定めて試験を受けることを許さないことができる。
第15条 獣医師国家試験又は獣医師国家試験予備試験を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
第16条 獣医事審議会は、試験期日の4月前までに、試験の科目、試験を行う場所及び日時、受験手続その他試験に関する細目を定めて、農林水産大臣に報告しなければならない。
2 農林水産大臣は、試験期日の3月前までに、前項の試験に関する細目を公告しなければならない。
第16条の2 診療を業務とする獣医師は、免許を受けた後も、大学の獣医学に関する学部若しくは学科の附属施設である飼育動物の診療施設(以下単に「診療施設」という。)又は農林水産大臣の指定する診療施設において、臨床研修を行うように努めるものとする。
2 農林水産大臣は、前項の規定により指定した診療施設が臨床研修を行うについて不適当であると認められるに至つたときは、その指定を取り消すことができる。
3 農林水産大臣は、第1項の指定又は前項の指定の取消しをしようとするときは、あらかじめ、獣医事審議会の意見を聴かなければならない。
第16条の3 前条第1項に規定する診療施設の長は、当該診療施設において同項の臨床研修を行つた者があるときは、当該臨床研修を行つた旨を農林水産大臣に報告するものとする。
第16条の4 前2条に規定するもののほか、
第16条の2第1項の臨床研修の実施の期間及び診療施設の指定、前条の規定による報告その他の臨床研修の実施に関して必要な事項は、農林水産省令で定める。
第16条の5 農林水産大臣は、
第16条の2第1項の臨床研修の円滑な実施を図るため、同項に規定する診寮施設の長に対し、必要な資料の提供、助言、指導その他の援助を行うよう努めなければならない。
第17条 獣医師でなければ、飼育動物(牛、馬、めん羊、山羊、豚、犬、猫、鶏、うずらその他獣医師が診察を行う必要があるものとして政令で定めるものに限る。)の診療を業務としてはならない。
第18条 獣医師は、自ら診察しないで診断書を交付し、若しくは劇毒薬、生物学的製剤その他農林水産省令で定める医薬品の投与若しくは処方をし、自ら出産に立ち合わないで出生証明書若しくは死産証明書を交付し、又は自ら検案しないで検案書を交付してはならない。ただし、診療中死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。
第19条 診療を業務とする獣医師は、診療を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
2 診療し、出産に立ち会い、又は検案をした獣医師は、診断書、出生証明書、死産証明書又は検案書の交付を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
第20条 獣医師は、飼育動物の診療をしたときは、その飼育者に対し、飼育に係る衛生管理の方法その他飼育動物に関する保健衛生の向上に必要な事項の指導をしなければならない。
第21条 獣医師は、診療をした場合には、診療に関する事項を診療簿に、検案をした場合には、検案に関する事項を検案簿に、遅滞なく記載しなければならない。
2 獣医師は、前項の診療簿及び検案簿を3年以上で農林水産省令で定める期間保存しなければならない。
3 農林水産大臣又は都道府県知事は、必要と認めるときは、その職員に、獣医師について、診療簿及び検案簿(これらの作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
4 都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、前項の規定により得た検査の結果を農林水産大臣に報告しなければならない。
5 第3項の規定により検査する場合には、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
第22条 獣医師は、農林水産省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所その他農林水産省令で定める事項を、当該年の翌年1月31日までに、その住所地を管轄する都道府県知事を経由して、農林水産大臣に届け出なければならない。
第23条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第24条 獣医師国家試験に関する事務その他この法律及び獣医療法(平成4年法律第46号)によりその権限に属させられた事項を処理させるため、農林水産省に獣医事審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 委員は、次に掲げる者のうちから農林水産大臣が任命する。
1.獣医師が組織する団体を代表する者
2.学識経験がある者
第26条 審議会の委員の任期、報酬及び旅費その他この法律に規定するものの外審議会に関して必要な事項は、政令で定める。
第27条 次の各号の一に該当する者は、2年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1.
第17条の規定に違反して獣医師でなくて飼育動物の診療を業務とした者
2.虚偽又は不正の事実に基づいて、獣医師の免許を受けた者
第28条 第8条第2項の規定による業務の停止の命令に違反した者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第29条 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。
1.
第2条の規定に違反して獣医師又はこれに紛らわしい名称を用いた者
2.
第18条の規定に違反して診断書、出生証明書、死産証明書若しくは検案書を交付し、又は劇毒薬、生物学的製剤その他農林水産省令で定める医薬品の投与若しくは処方をした者
3.
第19条第2項の規定に違反して診断書、出生証明書、死産証明書又は検案書の交付を拒んだ者
4.
第21条第1項の規定に違反して診療簿若しくは検案簿に記載せず、又は診療簿若しくは検案簿に虚偽の記載をした者
5.
第21条第2項の規定に違反して診療簿又は検案簿を保存しなかつた者
6.
第21条第3項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
