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犯罪者予防更生法

【目次】
  昭和24・5・31・法律142号  
改正昭和44・4・1・法律 11号--
改正昭和47・5・29・法律 42号--
改正昭和50・3・31・法律 20号--
改正昭和58・12・2・法律 78号--
改正平成5・11・12・法律 89号--
改正平成7・5・8・法律 87号--
改正平成10・5・20・法律 61号--
改正平成11・7・16・法律 87号--
改正平成11・7・16・法律102号--
改正平成11・12・8・法律151号--
改正平成11・12・22・法律160号--(施行=平13年1月6日)
改正平成12・12・6・法律142号--
改正平成14・5・29・法律 46号--
改正平成16・6・2・法律 76号--(施行=平17年1月1日)
改正平成17・5・25・法律 50号==
改正平成17・10・21・法律102号--(施行=平19年10月1日)
改正平成18・3・31・法律 14号--
改正平成19・6・1・法律 68号--(施行前削除)
廃止平成19・6・15・法律 88号--(施行=平20年6月1日)
改正平成19・6・15・法律 88号--(施行=平19年12月1日)

第1章 総 則

(この法律の目的)
第1条 この法律は、犯罪をした者の改善及び更生を助け、恩赦の適正な運用を図り、仮釈放、仮出場及び仮退院その他の関係事項の管理について公正妥当な制度を定め、犯罪予防の活動を助長し、もつて、社会を保護し、個人及び公共の福祉を増進することを、目的とする。
《改正》平17法050
 すべて国民は、前項の目的を達成するために、その地位と能力に応じ、それぞれ応分の寄与をするように努めなければならない。
(運用の基準)
第2条 この法律による更生の措置は、本人の改善及び更生のために必要且つ相当な限度において行うものとし、その実施に当つては、本人の年齢、経歴、心身の状況、家庭、交友その他の環境等を充分に考慮して、その者にもつともふさわしい方法を採らなければならない。

第2章 更生保護の機関

第1節 中央更生保護審査会

(審査会の権限及び所掌事務)
第3条 法務省に、中央更生保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
 審査会は、次に掲げる権限を有し、その権限に関する事務をつかさどる。
一 法務大臣に対し、特赦、特定の者に対する減刑、刑の執行の免除又は特定の者に対する復権の実施について申出をすること。
二 地方更生保護委員会がした決定につき、この法律及び行政不服審査法(昭和37年法律第160号)の定めるところにより審査を行い、裁決をすること。
三 その他この法律又は他の法律により審査会に属せしめられた権限
(審査会の組織)
第4条 審査会は、委員長及び委員4人で組織する。
(委員長及び委員の任命)
第5条 委員長及び委員は、両議院の同意を得て、法務大臣が任命する。
 委員長又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、法務大臣は、前項の規定にかかわらず委員長又は委員を任命することができる。
 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において両議院の事後の承認を得られないときは、法務大臣は、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
 委員長及び委員の任命については、そのうち3人以上が同一政党に属する者となることとなつてはならない。
(委員長及び委員の任期)
第6条 委員長及び委員の任期は、3年とする。但し、補欠の委員長又は委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委員長及び委員の服務等)
第7条 委員のうち2人は、非常勤とする。
 委員長及び委員は、在任中、政党その他の政治団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
 委員長及び常勤の委員は、在任中、法務大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行つてはならない。
 委員長及び委員の給与は、別に法律で定める。
(委員長及び委員の罷免)
第8条 法務大臣は、委員長又は委員が破産手続開始の決定を受け、又は禁錮以上の刑に処せられたときは、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
《改正》平11法151
《改正》平16法076
 法務大臣は、委員長若しくは委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員長若しくは委員に職席上の義務違反その他委員長若しくは委員たるにふさわしくない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、その委員長又は委員を罷免することができる。
 法務大臣は、委員長及び委員のうち3人以上が同一の政党に属することとなつたときは、同一の政党に属する者が2人になるように、両議院の同意を得て、委員長又は委員を罷免するものとする。
 前項の規定は、政党所属関係に異動のなかつた委員長又は委員の地位に影響を及ぼすものではない。
(委見長)
第9条 委員長は、会務を総理し、審査会を代表する。
 委員長の職務は、委員長に事故があるときは、委員長があらかじめ定めておいた順序により、常勤の委員が行う。
(会議その他)
第10条 審査会は、委員長が招集する。
 審査会は、委員長及び半数以上の委員の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
 審査会の議事は、出席者の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
 審査会がその権能として行う調査又は審理は、審査会の指名により、いずれか1人の委員で行うことができる。
 委員長に事故がある場合の第2項の規定の適用については、前条第2項の規定により委員長の職務を行う常勤の委員は、委員長とみなす。
(政令への委任)
第11条 第3条から前条までに規定するもののほか、審査会の委員その他の職員その他審査会に関し必要な事項は、政令で定める。
《全改》平11法102

第2節 地方更生保護委員会

(地方委員会の権限及び所掌事務)
第12条 地方更生保護委員会(以下「地方委員会」という。)は、次に掲げる権限を有し、その権限に関する事務をつかさどる。
一 刑法(明治40年法律第45号)第28条及び第30条第1項にいう行政官庁として、仮釈放及び仮出場を許し、並びに仮釈放の処分を取り消すこと。
二 長期と短期を定めて言い渡された刑につき、その刑の執行を受け終わつたものとする処分を行うこと。
三 仮退院及び退院を許すこと。
四 その他この法律又は他の法律により地方委員会に属せしめられた権限
《改正》平17法050
 地方委員会は、前項に掲げるものの外、保護観察所の事務の監督に関する事務及びこの法律又は他の法律により地方委員会の所掌に属せしめられた事務をつかさどる。
(地方委員会の組織)
第13条 地方委員会は、3人以上14人以下の委員で組織する。
《改正》平18法014
(委員の任期)
第14条 委員の任期は、3年とする。
(委員長)
第15条 地方委員会に、委員長を置く。委員長は、委員のうちから法務大臣が命ずる。
 委員長は、会務を総理し、その地方委員会を代表する。
 委員長の職務は、委員長に事故があるときは、委員長があらかじめ定めておいた順序により、委員が行う。
(決定その他の議決)
第16条 地方委員会は、この法律の規定により決定をもつてなすべき処分(第43条の規定による申請を含む。)に関しては、委員3人で構成する合議体で、その権限を行う。
 合議体の評決は、その合議体を構成する委員の過半数の意見による。
 合議体の決定は、決定書を作成して行わなければならない。
 第1項の処分に関するものを除く外、地方委員会の所掌に属せしめられた事務の処理は、地方委員会の議決によるものとする。
 地方委員会は、その委員の半数以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
 第10条第3項の規定は、地方委員会の議決に、同条第4項の規定は、第1項の合議体に、それぞれ準用する。但し、3人の委員で組織される地方委員会にあつては、その議決は、委員の過半数の意見による。
(事務局)
第17条 地方委員会に、事務局を置く。
 事務局の内部組織は、法務省令で定める。

第3節 保護観察所等

(保護観察所)
第18条 保護観察所は、左の事務をつかさどる。
一 この法律の定めるところにより、保護観察を実施すること。
二 犯罪の予防を図るため、世論を啓発指導し、社会環境の改善に努め、及び犯罪の予防を目的とする地方の住民の活動を助長すること。
三 その他この法律又は他の法律により保護観察所の所掌に属せしめられた事務
(保護観察官)
第19条 地方委員会の事務局及び保護観察所に保護観察官を置く。
 保護観察官は、医学、心理学、教育学、社会学その他の更生保護に関する専門的知識に基づき、保護観察、人格考査その他犯罪者の更生保護及び犯罪の予防に関する事務に従事する。
(保護司)
第20条 保護司法(昭和25年法律第204号)に定める保護司は、保護観察官で充分でないところを補い、地方委員会又は保護観察所の長の指揮監督を受けて、同法の定めるところに従い、それぞれ地方委員会又は保護観察所の所掌に属する事務に従事するものとする。
《改正》平10法61
第21条から第27条まで 削除

第3章 更生の措置

第1節 仮釈放、仮出場及び仮退院

《節名改正》平17法050
(施設の長の通告義務)
第28条 刑事施設(少年法(昭和23年法律第168号)第56条第3項の規定により少年院において刑を執行する場合における当該少年院を含む。以下この節並びに第48条第48条の3第54条及び第55条の2において同じ。)の長は、受刑者(少年法第56条第3項の規定により少年院において刑の執行を受ける者(以下「少年院収容受刑者」という。)を含む。以下同じ。)が刑法第28条又は少年法第58条第1項に規定する期間を経過したときは、これを地方委員会に通告しなければならない。少年院の在院者(少年院収容受刑者を除く。以下この節及び第47条において同じ。)が在院6月に及んだとき、少年院の長についても、同様とする。
《改正》平12法142
《改正》平17法050
(仮釈放等の審理の開始)
第29条 地方委員会は、受刑者又は労役場に留置中の者について刑事施設の長から、在院者について少年院の長から、仮釈放、仮出場又は仮退院の申請があつた場合には、仮釈放、仮出場又は仮退院を許す旨又は許さない旨の決定をするため、委員を指名して、審理を行わせなければならない。ただし、その申請が方式に違反し、又は法律上の要件を欠くときは、審理を行わせないで、決定をもつて、これを却下することができる。
《改正》平17法050
 地方委員会は、前条の規定による通告があつた者については、前項の申請がない場合においても、仮釈放又は仮退院を許す旨又は許さない旨の決定をするため、委員を指名して、審理を行わせることができる。この場合には、あらかじめ、刑事施設の長又は少年院の長の意見を求めなければならない。
《改正》平17法050
(仮釈放等の審理)
第30条 前条の審理は、本人の人格、刑事施設、労役場又は少年院に収容されている間の行状、職業の知識、その収容前の生活方法、家族関係その他の関係事項を調査して、行うものとする。
《改正》平17法050
 仮釈放又は仮退院につき前条の審理を行う委員は、自ら本人に面接しなければならない。ただし、本人が重病又は重傷である場合その他法務省令で定める場合であつて、仮釈放又は仮退院を許すことを相当と認めるときは、この限りでない。
《改正》平17法050
 委員は、審理のため必要があるときは、本人の収容されている施設の長又はその他の職員の意見を聞き、及びこれらの者に面接の立会その他の協力を求めることができる。
(被害者等の意見等の聴取)
第30条の2 委員は、仮釈放又は仮退院に係る第29条の審理を行うに当たり、法務省令で定めるところにより、被害者等(本人が刑若しくは保護処分を言い渡される理由となつた犯罪若しくは刑罰法令に触れる行為により害を被つた者(以下この項において「被害者」という。)又はその法定代理人若しくは被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。次項及び第42条の3において同じ。)から、本人の仮釈放又は仮退院に関する意見及び被害に関する心情(以下この条において「意見等」という。)を述べたい旨の申出があつたときは、当該意見等を聴取するものとする。ただし、当該被害に係る事件の性質、審理の状況その他の事情を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。
《追加》平19法088
 地方委員会は、被害者等の居住地を管轄する保護観察所の長に対し、前項の申出の受理に関する事務及び同項の意見等の聴取を円滑に実施するための事務を嘱託することができる。
《追加》平19法088
(仮釈放等の処分)
第31条 地方委員会は、第29条第1項の審理の結果に基づき、仮釈放、仮出場又は仮退院を不相当と認めるときは、決定をもつて、同項の申請を棄却しなければならない。
《改正》平17法050
 地方委員会は、第29条第1項又は第2項の審理の結果に基づき、仮釈放、仮出場又は仮退院を相当と認めるときは、決定をもつて、これを許さなければならない。
《改正》平17法050
 地方委員会は、前項の規定により仮釈放又は仮退院を許すときは、同時に、法務省令の定める範囲内で、その者が仮釈放又は仮退院の期間中遵守すべき特別の事項を定めなければならない。
《改正》平17法050
(遵守事項の指示)
第32条 刑事施設又は少年院の長は、前条第2項の決定(仮出場を許す決定を除く。)により受刑者又は在院者を釈放するときは、本人に対し、書面で、仮釈放又は仮退院の期間及びその期間中遵守すべき事項を指示し、かつ、署名又は押印をもつて、その事項を遵守する旨を誓約させなければならない。ただし、本人が重病又は重体である場合には、この限りでない。
《改正》平17法050

第2節 保護観察

(保護観察の対象及び期間)
第33条 次に掲げる者は、この法律の定めるところにより、保護観察に付する。
一 少年法第24条第1項第1号の保護処分を受けた者
二 少年院からの仮退院を許されている者
三 仮釈放を許されている者
《改正》平17法050
 前項の規定は、保護観察の期間が、言い渡された期間、大赦、特赦若しくは刑の執行の免除の日、減刑により短縮された期間又は少年法第59条第1項、第2項若しくはこの法律の第48条第1項の規定によつて定められた刑の終期の経過後まで及ぶものと解してはならない。
 第1項第1号に掲げる者の保護観察の期間は、本人が20歳に達するまでとする。但し、本人が20歳に達するまでに2年に満たない場合には、その者の保護観察の期間は、2年とする。
 前項の保護観察は、その期間中であつても、必要がないと認められるときは、停止し、又は解除することができる。
(保護観察の目的及び遵守事項)
第34条 保護観察は、保護観察に付されている者を、第2項に規定する事項を遵守するように指導監督し、及びその者に本来自助の責任があることを認めてこれを補導援護することによつて、その改善及び更生を図ることを目的とする。
 保護観察に付されている者は、第31条第3項又は第38条第1項の規定により定められた特別の遵守事項のほか、左に掲げる事項を遵守しなければならない。
一 一定の住居に居住し、正業に従事すること。
二 善行を保持すること。
三 犯罪性のある者又は素行不良の者と交際しないこと。
四 住居を転じ、又は長期の旅行をするときは、あらかじめ、保護観察を行う者の許可を求めること。
(指導監督の方法)
第35条 保護観察において行う指導監督は、左に掲げる方法による。
一 保護観察に付されている者と適当に接触を保ち、つねにその行状を見守ること。
二 保護観察に付されている者に対し、前条第2項に規定する事項を遵守させるため、必要且つ適切と認められる指示を与えること。
三 その他本人が社会の順良な一員となるように必要な措置を採ること。
(補導援護の方法)
第36条 保護観察において行う補導援護は、左に掲げる方法による。
一 教養訓練の手段を助けること。
二 医療及び保養を得ることを助けること。
三 宿所を得ることを助けること。
四 職業を補導し、就職を助けること。
五 環境を改善し、調整すること。
六 更生を遂げるため適切と思われる所への帰住を助けること。
七 社会生活に適応させるために必要な生活指導を行うこと。
八 その他本人の更生を完成させるために必要な措置を採ること。
《改正》平14法046
 前項第5号の措置は、本人の家族に対しては、その承諾がなければ、行つてはならない。
(保護観察をつかさとる機関)
第37条 保護観察は、保護観察に付されている者の住居地(住居がないか、又は明らかでないときは、現在地又は明らかである最後の住居地若しくは所在地とする。)を管轄する保護観察所がつかさどる。
(遵守事項の特定及び指示)
第38条 少年法第24条第1項第1号の保護処分があつたときは、その処分を受けた者の保護観察をつかさどる保護観察所の長は、その処分をした裁判所の意見を聞き、法務省令の定める範囲内で、その者が保護観察の期間中遵守すべき特別の事項を定めなければならない。
 保護観察所の長は、前項の特別の事項を定めたときは、本人に対し、書面で、保護観察の期間中遵守すべき事項を指示し、署名又は押印をもつて、その事項を遵守する旨を誓約させなければならない。
 第32条但書の規定は、前項の場合に準用する。
(実行機関)
第39条 保護観察において行う指導監督及び補導援護は、保護観察官又は保護司をして行わせるものとする。
 前項の補導援護は、本人の更生を図るため有効かつ適切であると認められる場合には、更生保護事業法(平成7年法律第86号)の規定により更生保護事業を営む者その他の適当な者に委託して行うことができる。
《追加》平14法046
(応急の救護)
第40条 保護観察所の長は、保護観察に付されている者が、負傷若しくは疾病のため又は適当な仮泊所、住居若しくは職業がないため、更生を妨げられる虞がある場合には、その者が公共の衛生福祉その他の施設から医療、食事、宿泊、職業その他必要な救護を得るように、これを援護しなければならない。これらの施設は、その施設について定められた規則及び責任の範囲内で、利用されなければならない。
 必要と思われる応急の救護が、前項の規定により得られない場合には、保護観察所の長は、その救護を行い、これに必要な費用を予算の範囲内で支払うものとする。
 前項の救護は、更生保護事業法の規定により更生保護事業を営む者その他の適当な者に委託して行うことができる。
《改正》平14法046
(呼出、引致)
第41条 地方委員会又は保護観察所の長は、いつでも、保護観察に付されている者を呼び出し、質問することができる。
 地方委員会又は保護観察所の長は、左の場合には、裁判官のあらかじめ発する引致状により、保護観察に付されている者を引致させることができる。
一 保護観察に付されている者が一定の住居に居住しないとき。
二 保護観察に付されている者が遵守すべき事項を遵守しなかつたことを疑うに足りる充分な理由があり、且つ、その者が前項の規定による呼出に応ぜず、又は応じない虞があるとき。
 前項の引致状は、地方委員会又は保護観察所の長の請求により、当該地方委員会又は保護観察所の所在地を管轄する地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官が発する。
 第2項の引致状は、判事補が1人で発することができる。
 第2項の引致状による引致は、保護観察官に行わせるものとする。但し、保護観察官に行わせることが困難であるときは、警察官に行わせることができる。
 第2項の引致状及び引致については、引致の性質に反しない限り、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第64条第73条第1項前段及び第3項、第74条並びに第76条第1項及び第2項の規定を準用する。
 第2項の引致状により引致された者は、引致された時から24時間内に釈放しなければならない。但し、その時間内に第45条第1項の決定がなされたときは、この限りでない。
(関係人の調査、質問)
第41条の2 地方委員会及び保護観察所の長は、保護観察のため必要と認めるときは、保護観察官又は保護司をして、関係人について、必要な調査又は質問をさせることができる。
 保護観察官又は保護司が前項の規定により調査質問をする場合には、その身分を示す証票を携帯し、且つ、関係人の請求があるときは、これを呈示しなければならない。
(家庭裁判所への通告等)
第42条 保護観察所の長は、少年法第24条第1項第1号の保護処分を受けた者について、新たに同法第3条第1項第3号に掲げる事由があると認めるときは、本人が20歳以上である場合においても、家庭裁判所に通告することができる。
 前項の規定により保護観察所の長の通告があつたときは、その通告された者は、少年法第2条第1項の規定にかかわらず同法の少年とみなして、同法第2章の規定を適用する。
 家庭裁判所は、前項の少年に対して少年法第24条第1項第1号又は第3号の保護処分をするときは、保護処分の決定と同時に、本人が23歳を超えない期間内において、保護観察の期間又は少年院に収容する期間を定めなければならない。
 前項の規定により保護観察の期間が定められた者については、第33条第3項の規定は適用しない。
(保護観察の停止)
第42条の2 地方委員会は、仮釈放中の者が第34条第2項の規定により居住すべき住居に居住しないため、保護観察を行うことができなくなつたときは、保護観察所の長の申請により、決定をもつて、保護観察を停止することができる。
《改正》平17法050
 前項の決定により保護観察を停止されている者につき、その所在が判明したときは、その所在の地を管轄する地方委員会は、直ちに、決定をもつて、その停止を解かなければならない。
 第1項の決定により保護観察を停止されている者が第41条第2項の引致状により引致されたときは、停止を解く決定があつたものとみなす。
 刑期は、第1項の決定によつてその進行を停止し、保護観察の停止を解く決定の時からその進行を始める。
 地方委員会は、仮釈放中の者が保護観察の停止中に遵守すべき事項を遵守しなかつたことを理由として、他釈放の取消しをすることができない。
《改正》平17法050
 地方委員会は、第1項の決定をした後、保護観察の停止の理由がなかつたことが明らかとなつたときは、直ちに、決定をもつて、同項の決定を取り消さなければならない。
 前項の規定により、第1項の決定が取り消されたときは、さかのぼつて、同項の決定はなかつたものとみなす。
(被害者等の心情等の伝達)
第42条の3 保護観察所の長は、法務省令で定めるところにより、保護観察を受けている者について、被害者等から、被害に関する心情、被害者等の置かれている状況又は本人の生活若しくは行動に関する意見(以下この条において「心情等」という。)の伝達の申出があつたときは、当該心情等を聴取し、本人に伝達するものとする。ただし、その伝達をすることが本人の改善及び更生を妨げるおそれがあり、又は当該被害に係る事件の性質、保護観察の実施状況その他の事情を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。
《追加》平19法088
 保護観察所の長は、被害者等の居住地を管轄する他の保護観察所の長に対し、前項の申出の受理及び心情等の聴取に関する事務を嘱託することができる。この場合において、同項ただし書の規定により当該保護観察所の長が心情等の伝達をしないこととするときは、あらかじめ、当該他の保護観察所の長の意見を聴かなければならない。
《追加》平19法088

第3節 保護観察の終了等

(仮退院者に対する措置)
第43条 23歳に満たない仮退院中の者が、遵守すべき事項を遵守しなかつたとき、又は遵守しない虞があるときは、地方委員会は、保護観察所の長の申出により、その者を送致した裁判所に対し、本人が23歳に達するまで、一定の期間、これを少年院に戻して収容すべき旨の決定の申請をすることができる。その裁判所のなす決定は、審理を経た後にするものとし、その審理については、少年院法(昭和23年法律第169号)第11条第3項の例による。
 23歳以上の仮退院中の者について、少年院法第11条第5項の事由があるときは、地方委員会は、保護観察所の長の申出により、その者を送致した裁判所に対し、本人が26歳に達するまで、精神に著しい故障がある間、これを医療少年院に戻して収容すべき旨の決定の申請をすることができる。その裁判所のなす決定は、審理を経た後にするものとし、その審理については、少年院法第11条第3項の例による。
(仮釈放の取消し)
第44条 仮釈放の取消しは、本人の保護観察をつかさどる保護観察所の所在地を管轄する地方委員会が、決定をもつて、するものとする。
《改正》平17法050
 遵守すべき事項を遵守しなかつたことを理由とする仮釈放の取消しの決定は、保護観察所の長の申請により、かつ、審理を経た後にしなければならない。
《改正》平17法050
 刑事訴訟法第484条から第489条までの規定は、仮釈放を取り消された者の収容について適用があるものとする。
《改正》平17法050
(留置)
第45条 地方委員会は、第41条第2項の引致状により引致された者につき、第43条の申請又は仮釈放の取消しをするために審理を行う必要があると認めるときは、審理を開始する旨の決定をすることができる。
《改正》平17法050
 前項の決定があつたときは、引致状により引致された者は、引致後10日以内、刑事施設若しくは少年鑑別所又はその他の適当な施設に留置することができる。ただし、その期間中であつても、留置の必要がないときは、直ちにこれを釈放しなければならない。
《改正》平17法050
 仮退院中の者につき、前項の期間内に第43条の申請がなされたときは、同項本文の規定にかかわらず、その申請につき裁判所から決定の通知があるまで、継続して留置することができる。但し、留置の期間は、通じて20日を越えることができない。
 仮釈放中の者が第2項の規定により留置されたときは、その留置の日数は、仮釈放が取り消された場合においても、刑期に算入する。
《改正》平17法050
 第1項の決定は、急速を要するときは、地方委員会の指名により、いずれか1人の委員ですることができる。
 第1項の決定については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
第46条 削除
(退院の許可)
第47条 地方委員会は、少年院の在院者については少年院の長から、仮退院中の者については保護観察所の長から、退院の申請があつた場合において、在院中又は仮退院中の成績からみて、その退院を相当と認めるときは、決定をもつて、これを許さなければならない。
 前項の規定により退院を許したときは、その証明書を本人に交付しなければならない。
(不定期刑の終了)
第48条 少年法第52条第1項及び第2項の規定により刑の言渡しを受けた者につき、仮釈放中にその刑の短期が経過した場合において、保護観察中の成績から見て相当と認めるときは、同法第59条第2項の規定にかかわらず、地方委員会は、保護観察所の長の申請により、決定をもつて、刑の執行を受け終わつたものとすることができる。その者の刑の短期が、他釈放前に経過した場合においても、同様とする。
《改正》平17法050
 少年法第52条第1項及び第2項の規定により刑の言渡しを受け、その刑の短期が経過した受刑者につき、刑事施設の長から刑の執行終了の申請があつた場合において、これを相当と認めるときは、地方委員会は、決定をもつて、刑の執行を受け終わつたものとしなければならない。
《改正》平12法142
《改正》平17法050
 地方委員会は、前項の規定による決定をしたときは、申請をした刑事施設の長に、書面で、その旨を通知しなければならない。
《改正》平17法050
 第2項の規定による決定を受けた者の刑期は、前項の通知が刑事施設に達した日に修了したものとみなす。
《改正》平17法050
 第1項又は第2項の規定により、刑の執行を受け終つたものとする決定をしたときは、その旨の証明書を本人に交付しなければならない。

第3節の2 更生緊急保護

(更生緊急保護)
第48条の2 この節において「更生緊急保護」とは、次に掲げる者が、刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解かれた後、親族からの援助若しくは公共の衛生福祉その他の施設から医療、宿泊、職業その他の保護を受けることができない場合、又はこれらの援助若しくは保護のみによつては更生できないと認められる場合に、緊急に、その者に対し、帰住をあつせんし、金品を給与し、又は貸与し、宿泊所を供与し、必要な教養、訓練、医療、保養又は就職を助け、職業を補導し、社会生活に適応させるために必要な生活指導を行い、環境の改善又は調整を図る等の保護を行うことにより、本人が進んで法律を守る善良な社会人となることを援護し、その速やかな更生を保護することをいう。
一 懲役、禁錮又は拘留につき刑の執行を終わつた者
二 懲役、禁錮又は拘留につき刑の執行の免除を得た者
三 懲役又は禁錮につき刑の執行猶予の言渡しを受け、その裁判が確定するまでの者
四 懲役又は禁錮につき刑の執行猶予の言渡しを受け、保護観察に付されなかつた者
五 訴追を必要としないため公訴を提起しない処分を受けた者
六 罰金又は科料の言渡しを受けた者
七 労役場から出場し、又は仮出場を許された者
八 少年院から退院し、又は仮退院を許された者(保護観察に付されている者を除く。)
《改正》平14法046
 更生緊急保護は、前項各号に掲げる者の更生に必要な限度で、国の責任において、行うものとする。
 更生緊急保護は、保護観察所の長が、自ら行い、又は更生保護事業法の規定により更生保護事業を営む者その他の適当な者に委託して行うものとする。
《改正》平14法046
 更生緊急保護は、本人が刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解かれた後6月を超えない範囲において、その意思に反しない場合に限り、行うものとする。ただし、本人の更生を保護するため特に必要があると認められるときは、更に6月を超えない範囲において、これを行うことができる。
《改正》平14法046
 更生緊急保護を行うに当たつては、本人が公共の衛生福祉その他の施設から必要な保護を受けるようにあつせんするとともに、更生緊急保護の活動の実効を上げることに努めて、その期間の短縮と費用の節減を図らなければならない。
 更生緊急保護に関し職業のあつせんの必要があると認められるときは、公共職業安定所は、更生緊急保護を行う者の協力を得て、職業安定法(昭和22年法律第141号)の規定に基づき、本人の能力に適当な職業をあつせんすることに努めるものとする。
(更生緊急保護の開始等)
第48条の3 更生緊急保護は、本人の申出があつた場合において、保護観察所の長がその必要があると認めたときに限り、行うものとする。
 検察官又は刑事施設若しくは少年院の長は、前条第1項各号に掲げる者につき、刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解くときは、本人に対し、この法律に定める更生緊急保護及びその申出の手続を示さなければならない。
《改正》平14法046
《改正》平17法050
 保護観察所の長は、第1項の規定により更生緊急保護の要請を定めるときは、本人の刑事上の手続に関与した検察官又は本人が収容されていた刑事施設若しくは少年院の長の意見を聴かなければならない。ただし、仮釈放の期間の満了によつて前条第1項第1号に該当した者又は仮退院の終了により同項第8号に該当した者については、この限りでない。
《改正》平14法046
《改正》平17法050
(費用の支弁)
第48条の4 国は、法務大臣が財務大臣と協議して定める基準に従い、第48条の2第3項の規定に基づく委託によつて生ずる費用を支弁する。
《改正》平11法160
 第48条の2第3項の規定に基づく委託は、前項の規定により国が支弁する金額が予算の金額を超えない範囲内において行わなければならない。

第3節の3 行政手続法の適用除外

第48条の5 この法律の規定による処分及び行政指導については、行政手続法(平成5年法律第88号)第2章から第4章までの規定は、適用しない。

第4節 審査請求

(審査請求)
第49条 地方委員会が決定をもつてした処分に不服がある者は、審査会に対して審査請求をすることができる。
(審査請求書の提出)
第50条 刑事施設又は少年院に収容されている者の審査請求は、審査請求書を当該刑事施設又は少年院の長に提出してすることができる。
《改正》平17法050
 前項の場合には、刑事施設又は少年院の長は、直ちに、審査請求書の正本を審査会に、副本を地方委員会に送付しなければならない。
《改正》平17法050
 第1項の場合における審査請求期間の計算については、刑事施設又は少年院の長に審査請求書を提出した時に審査請求があつたものとみなす。
《改正》平17法050
(執行停止)
第51条 審査会は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立により又は職権で、当該処分の執行を停止することができる。
(裁決をすべき期間)
第51条の2 審査会は、審査請求を受理した日から60日以内に裁決をしなければならない。
(審査請求と訴訟との関係)
第51条の3 地方委員会が決定をもつてした処分の取消しの訴えは、当該決定についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない。

第5節 雑 則

(社会復帰のための環境調整)
第52条 保護観察所の長は、刑事施設又は少年院に収容されている者の社会復帰を円滑にするため、必要があると認めるときは、保護観察官又は保護司に、その者の家族その他の関係者を訪問させ、その者の境遇その他環境の状態の調整について、相談させることができる。
《改正》平17法050
(刑執行停止中の者の保護)
第53条 保護観察所の長は、刑事訴訟法第480条又は第482条の規定により刑の執行を停止されている者について、検察官の請求があるときは、その者に対し、適当と認める指導監督及び補導援護の措置を採ることができる。
 第37条第39条及び第40条の規定は、前項の場合に準用する。
(恩赦の申出)
第54条 審査会は、法務大臣に対し、特赦、特定の者に対する減刑、刑の執行の免除又は特定の者に対する復権の実施について申出をする場合には、あらかじめ、本人の性格、行状、適法の行為をする虞があるかどうか、本人に対する社会の感情その他関係のある事項について、調査をしなければならない。
 刑事施設又は労役場に収容されている者について、特赦、減刑又は刑の執行の免除の申出をする場合には、その者が、社会の安寧福祉を脅かすことなく釈放されるに適するかどうかを、考慮しなければならない。
《改正》平12法142
《改正》平17法050
(関係人の呼出)
第55条 審査会及び地方委員会は、それぞれ、その職務権限に属する事項の調査について必要があるときは、日時及び場所を指定して、関係人を呼び出し、審問をすることができる。
 前項の呼出に応じない者に対しては、更にこれを呼び出すことができる。
 前項の規定により再度の呼出を受けた者が、正当な理由がなくその呼出に応じないときは、5千円以下の過料に処する。
(決定の告知)
第55条の2 審査会又は地方委員会の決定は、本人に告知することによつて、その効力を生ずる。
 前項の告知は、決定を本人に言い渡し、又は決定書の謄本若しくは抄本を相当と認める方法で本人に送付して、行うものとする。但し、急速を要する場合には、その他の方法によることができる。
 本人が刑事施設、労役場又は少年院に収容されている者である場合において、決定書の謄本又は抄本を刑事施設又は少年院の長に送付したときは、本人に対する送付があつたものとみなす。
《改正》平17法050
 決定書の謄本又は抄本を、第34条第2項の規定により本人が居住すべき場所に宛てて、書留郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第2項に規定する信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして法務大臣が定めるものに付して発送した場合においては、その発送の日から5日を経過した日に本人に対する送付があつたものとみなす。
《改正》平17法102
(費用の支給)
第56条 第55条の規定による呼出に応じた者に対しては、政令の定めるところにより、旅費、日当及び宿泊料を支給する。但し、正当の理由がなく証言を拒んだ者に対しては、この限りでない。
(協力の要請等)
第57条 審査会、地方委員会及び保護観察所の長は、それぞれ、その権限又は所掌に属する事務を完全に行うため、公務所、地方公共団体、学校、病院、公共の衛生福祉機関又はその他の団体に対し、必要な援助及び協力を求めることができる。
 審査会及び地方委員会は、それぞれ、その職務権限に属する事項の調査について必要があると認めるときは、裁判所、検察官、刑事施設の長及び少年院の長に対し、記録、書類、意見書及び報告書の提出を求めることができる。
《改正》平17法050
(記録の保管)
第58条 審査会及び地方委員会は、特赦、特定の者に対する減刑、刑の執行の免除及び特定の者に対する復権に関してした申出、仮釈放、仮出場、仮退院、退院及び保護観察に関してした決定並びに第48条の規定によりした決定については、政令の定めるところにより、その記録を保存しなければならない。
《改正》平17法050
 前項の記録は、閲覧を求める者があるときは、その閲覧に供さなければならない。ただし、本人の更生を妨げ、又は関係人の名誉若しくは生活の平穏を害するおそれがあるときは、閲覧を拒むことができる。
《改正》平19法088
(黙秘権)
第59条 審査会、地方委員会及び保護観察所の職員又は職員であつた者は、他の法律の規定により証人として尋問を受けた場合において、本人の更生を妨げる虞があると認めるときは、その職務上知り得た事実で他人の秘密に関するものに限り、証言を拒むことができる。但し、本人が承諾した場合、証言の拒絶が被告人のためのみにする権利の濫用と認められる場合(被告人が本人である場合を除く。)その他裁判所の規則で定める事由がある場合には、この限りでない。
(費用の徴収)
第60条 保護観察所の長は、第39条第2項(第53条第2項において準用する場合を含む。)の規定による委託に要した費用、第40条第2項(第53条第2項において準用する場合を含む。)の規定により支払つた費用及び第48条の4第1項の費用を、期限を指定して、本人又はその扶養義務者から徴収しなければならない。ただし、本人及びその扶養義務者が、その費用を負担することができないと認めるときは、この限りでない。
《改正》平14法046
 前項の規定による費用の徴収は、本人又はその扶養義務者の居住地又は財産所在地の市町村(特別区を含む。以下同じ。)に嘱託することができる。
《改正》平11法087
 政府は、前項の規定により、市町村に対し費用の徴収を嘱託した場合においては、その徴収金額の100分の4に相当する金額を、その市町村に交付しなければならない。
《改正》平11法087
 第2項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
《追加》平11法087