郵政事業特別会計法
昭和24・5・28・法律109号
改正昭和62・5・29・法律 38号−−
改正平成2・6・27・法律 50号−−
改正平成3・4・23・法律 37号−−
改正平成8・6・14・法律 82号−−
改正平成9・6・20・法律 98号−−
改正平成10・5・8・法律 58号−−
改正平成10・5・27・法律 78号−−
改正平成10・10・21・法律140号−−
改正平成11・5・28・法律 56号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・31・法律 98号−−
改正平成12・5・31・法律 99号−−
改正平成13・6・29・法律 88号−−
改正平成13・11・16・法律120号−−
改正平成14・6・12・法律 65号−−
廃止平成14・7・31・法律 98号−−
第1条 郵政事業を企業的に経営し、その健全な発達に資するため、特別会計を設置し、一般会計と分つて経理する。
第2条 この法律において「郵政事業」とは、郵便、郵便為替及び郵便振替の事業、郵便貯金及び簡易生命保険の取扱いに関する業務、日本電信電話株式会社、国民生活金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫から総務省に委託された業務及び電気通信事業法(昭和59年法律第86号)附則第5条第1項に規定する国際電信電話株式会社から総務省に委託された電報の取扱いに関する業務、地方公共団体の特定の事務の郵政官署における取扱いに関する法律(平成13年法律第120号)第2条第1項の規定に基づき取り扱う地方公共団体の事務に関する事務その他地方公共団体から委託された事務、日本放送協会又は国家公務員共済組合連合会から総務省に委託された事務、印紙の売りさばきに関する事務、年金及び恩給の支払その他の国庫金の受入れ払渡しに関する事務、国債、地方債又は政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債その他の債券の募集の取扱い、証券の保護預り、社債等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第2条第4項の口座管理機関として行う振替業に係る取扱い及び元利金の支払に関する事務、本邦通貨と外国通貨の両替並びに本邦通貨を対価とする旅行小切手の受託販売及び買取りに関する事務、郵便貯金及び預金等の受払事務の委託及び受託に関する法律(平成10年法律第78号)
第4条第1項の規定により同法
第2条第1項の金融機関から総務省に委託された金銭の受入れ又は払渡し等に関する事務、当せん金付証票法(昭和23年法律第144号)
第6条第5項に規定する受託銀行等から再委託された当せん金付証票の売りさばき及び当せん金品の支払又は交付に関する事務、郵政官署における原動機付自転車等責任保険募集の取扱いに関する法律(平成12年法律第69号)第2条第1項の規定により同項の損害保険会社等から委託された原動機付自転車等責任保険募集に関する事務、確定拠出年金法(平成13年法律第88号)第61条第1項の規定により国民年金基金連合会から総務省に委託された事務及び同法第109条第1項の規定による確定拠出年金運営管理業に関する事務並びにこれらの附帯業務をいう。
第3条 この会計は、総務大臣が、法令の定めるところに従い、管理する。
第4条 この会計においては、郵政事業の資産及び資本の増減異動並びに利益又は欠損を明らかにするため、貸借対照表勘定及び損益勘定を設けて計理するものとする。
2 貸借対照表勘定は、資産勘定及び資本勘定に、損益勘定は、収益勘定及び損失勘定に区分する。
3 前2項に規定する勘定の外、計算の過程を明らかにするため、中間勘定として建設勘定、工作勘定その他必要な勘定を設けることができる。
第5条 この会計の計理は、現金の収納又は支払の事実にかかわらず、財産の増減及び異動の事実に基いて行う。
2 前項の財産の増減及び異動の事実がいずれの会計年度に発生したものとして計理するかについての基準は、政令で定める。
第6条 この会計においては、総務大臣の定めるところにより、郵政事業に関し必要な原価計算を行うものとする。
第7条 この会計においては、この会計に所属する資産の価額に相当する金額をもつて資本とする。
2 前項に規定する資本は、自己資本、減価償却引当金、物品価格調整引当金及び借入資本の4種に分ち、自己資本は、固有資本、他の会計からの繰入資本、積立金及び固定資産評価積立金に、借入資本は、公債、借入金及びその他の負債に区分する。
3 固有資本は、通信事業特別会計からこの会計に引き継いだ固有資本の額に相当する金額とする。
4 他の会計からの繰入資本は、他の会計からこの会計の固定資産の増加に要する経費の財源に充てるため繰り入れた額に相当する金額とする。
5 積立金は、
第36条第1項の規定による積立金の金額とする。
6 固定資産評価積立金は、
第11条の2第1項の規定による固定資産評価積立金の金額とする。
7 減価償却引当金は、この会計に属する資産の減価償却額の累積額(
第11条の2第2項の規定により繰り戻した金額があるときは、その金額を控除した額)に相当する金額とする。
8 物品価格調整引当金は、
第14条第3項及び
第14条の2第2項の規定による物品価格調整引当金の金額とする。
9 借入資本は、この会計の負担に属する公債、借入金、一時借入金、融通証券、未払金、前受金、保管金その他これらに準ずる負債の額に相当する金額とする。
第8条 この会計の資産は、固定資産、作業資産及び流動資産に区分する。
2 固定資産は、土地、建物、工作物、船舶及び未完成工事並びに総務大臣の指定する機械、器具及び特許権その他これに準ずる権利とする。
4 流動資産は、現金、預金、未収金、有価証券、前払金その他これらに準ずるものとする。
第9条 固定資産の価額は、その取得のために要した総務大臣の定める直接費及び間接費の合計額による。但し、無償で取得した固定資産の価額は、見積価額による。
第10条 固定資産のうち、総務大臣の定める償却資産については、その定めるところにより、毎会計年度、減価償却を行い、総務大臣の定める取替資産については、その定めるところにより、補充取替を行うものとする。
2 前項の規定による減価償却の基準については、総務大臣が財務大臣に協議して定める。
第11条 一般物価の変動に因り固定資産の価額が著しく不適当となつた場合には、総務大臣の定めるところにより、その価額を改定することができる。
2 前項の規定による固定資産の価額の改定の基準については、総務大臣が財務大臣に協議して定める。
3 固定資産が滅失したとき、又はこれを譲渡し、撤去し、若しくは廃棄したときは、総務大臣の定めるところにより、その滅失、譲渡、撤去又は廃棄の割合に応じて、その価額を改定し、又は削除しなければならない。
第11条の2 固定資産を無償で取得した場合においては、当該固定資産の見積価額に相当する金額を固定資産評価積立金に組み入れ、前条第1項の規定により固定資産の価額を改定した場合においては、その価額が増加したときはその増加した額に相当する金額を固定資産評価積立金に組み入れ、その価額が減少したときはその減少した額に相当する金額を固定資産評価積立金から減額して計理するものとする。
2 前条第3項の規定により価額を改定し、又は削除する資産が償却資産であるときは、総務大臣の定めるところにより、当該資産に対する減価償却済額を減価償却引当金から繰り戻すものとする。
第12条 作業資産の価額は、購入価額又は制作若しくは生産に要した費額による。
2 前項の規定により価額を定め難い場合又は特殊の事由に因り前項の規定により価額を定めることが不適当である場合には、見積価額による。
第13条 作業資産を事業の用に供したときは、その価額を作業資産から削除し、これを使用する事業の経費の支出として計理するものとする。
2 作業資産の取扱に要する諸費は、総務大臣の定めるところにより、前項の経費の支出額に割り掛けるものとする。
3 第15条の規定により資産外物品を修理したときは、その修理に要した費用は、総務大臣の定めるところにより、当該物品を使用する事業の経費の支出として計理するものとする。
第14条 作業資産がき損し、変質し、若しくは減失したとき、又は規格の変更によりこれに適合しなくなつたときは、そのき損、変質若しくは滅失の割合又は規格に適合しなくなつた割合に応じて、その価額を改定し、又は削除しなければならない。
2 前項の規定により作業資産の価額を改定する場合の外、政令で定める計理上の必要がある場合においては、総務大臣の定めるところにより、その価額を改定することができる。
3 前項の規定により作業資産の価額を改定した場合において、その価額が増加したときは、その増加した額に相当する金額を物品価格調整引当金に組み入れ、その価額が減少したときは、その減少した額に相当する金額を物品価格調整引当金から減額して計理するものとする。
第14条の2 この会計において、事業の用に供した作業資産で不要となつたものがあるときは、これを作業資産に繰り戻すことができる。
2 前項の場合においては、繰り戻した作業資産の価額に相当する金額を物品価格調整引当金に組み入れて計理するものとする。
第15条 この会計においては、予算の定めるところにより、この会計に属する現金をもつて、事業上必要な作業資産を保有し、又は資産外物品を修理することができる。
第16条 この会計において事業設備費及び貯蔵品保有量の増加に要する経費の財源に充てるため必要があるときは、この会計の負担において、公債を発行し、又は借入金をすることができる。
2 この会計において業務の運営に要する経費の財源に不足があるときは、この会計の負担において、借入金をすることができる。
3 前2項の規定による公債及び借入金の限度額については、予算をもつて、国会の議決を経なければならない。
第17条 この会計において歳出の支払上現金に不足があるときは、この会計の負担において、一時借入金をし、又は融通証券を発行することができる。
2 前項の規定による一時借入金及び融通証券の限度額については、予算をもつて、国会の議決を経なければならない。
3 第1項の規定による一時借入金及び融通証券は、当該年度内に償還しなければならない。但し、歳入減少のため償還することができないときは、その償還することができない金額を限り、一時借入金又は融通証券の借換をすることができる。
4 前項但書の規定により借換をした一時借入金又は融通証券は、その借換をしたときから1年内に償還しなければならない。
第18条 この会計の負担に属する公債、借入金、一時借入金、融通証券の償還金及び利子並びに発行及び償還に関する諸費の支出に必要な金額は、年度内にふ償還する一時借入金及び融通証券の償還金を除いて、毎会計年度、国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。但し、
第16条第2項の規定による借入金の借入又は前条第3項但書の規定による一時借入金若しくは融通証券の借換を必要とする場合には、公債及び借入金の償還金に限り、これを繰り入れないことができる。
第19条 この会計の負担に属する公債、借入金、一時借入金及び融通証券の起債、借入、償還等に関する事務は、財務大臣が行う。
第19条の2 この会計に郵便振替資金を置き、郵便振替の受入金(日常の払出しに必重な資金を除く。)をもつてこれに充てる。
2 郵便振替資金は、郵便振替法(昭和23年法律第60号)第70条の2の規定の定めるところにより運用する。
第19条の3 郵便振替資金の受払いは、政令で定めるところにより、この会計の歳入歳出外として経理するものとする。
第20条 この会計において、歳出の支払上現金に余裕があるときは、これを財政融資資金に預託することができる。
第21条 総務大臣は、毎会計年度、この会計の歳入歳出予定計算書及び国庫債務負担行為要求書を作製し、財務大臣に送付しなければならない。
2 前項の歳入歳出予定計算書及び国庫債務負担行為要求書には、次の書類を添付しなければならない。
1.事業計画書
2.前々年度の損益計算書、貸借対照表及び財産目録
3.前年度及び当該年度の予定損益計算書及び予定貸借対照表
4.国庫債務負担行為で翌年度以降にわたるものについての前年度未までの支出額及び支出額の見込、当該年度以降の支出予定額並びに数会計年度にわたる事業に伴うものについては、その全体の計画その他事業等の進行状況等に関する調書
6.郵便振替資金の前々年度の増減及び運用に関する実績表並びに前年度及び当該年度の増減及び運用に関する計画表
第22条 この会計の歳入歳出予算は、歳入にあつては、その性質に従つて款及び項に、歳出にあつては、その目的に従つて項に区分する。
第23条 内閣は、毎会計年度、この会計の予算を作成し、一般会計の予算とともに、国会に提出しなければならない。
2 前項の予算には、
第21条第2項に規定する書類を添附しなければならない。
第26条 この会計においては、予備費のうち業務の運営に要する経費に充てるものについては、財政法
第35条第2項及び第3項の規定にかかわらず、総務大臣がその使用を決定することができる。
2 総務大臣は、前項の規定により予備費の使用を決定したときは、その理由、金額及び構算の基礎を明らかにした調書を作製し、財務大臣及び会計検査院に送付しなければならない。
3 第1項の規定により予備費の使用を決定したときは、当該経費については、財政法
第31条第1項の規定による予算の配賦があつたものとみなす。
第27条 この会計の支払計画は、左の2種に分けて作製する。
1.小切手を振り出し、又は国庫金振替書を発するもの。
2.
第33条の規定により出納官吏をして支払わせるもの。
2 前項第2号に規定する支払計画は、日本銀行に通知することを要しない。
第28条 この会計においては、総務大臣は、財政法
第14条の3に規定する繰越明許費については、同法
第43条第1項の規定にかかわらず、翌年度に繰り越して使用することができる。
2 総務大臣は、前項の規定により繰越をしたときは、その歳出科目、金額及び事由を財務大臣及び会計検査院に通知しなければならない。
3 第1項の規定により繰越をしたときは、当該経費については、財政法
第31条第1項の規定による予算の配賦があつたものとみなす。
第29条 この会計においては、公債の発行又は借入金の借入について国会の議決を経た金額のうち、当該年度において発行又は借入をしなかつた金額があるときは、当該金額を限度として、歳出予算の繰越額及び前年度から持ち越した未払金の金額の範囲内で、翌年度において、公債を発行し、又は借入金をすることができる。
第30条 総務大臣は、必要があると認めるときは、支出官の事務を分掌させるため、分任支出官を置くことができる。
2 会計法(昭和22年法律第35号)
第46条の3第1項の規定は分任支出官に事故がある場合又は分任支出官が欠けた場合について、。同条第2項の規定は分任支出官の事務に関し総務大臣が必要があると認める場合について準用する。
第31条 総務大臣は、特に定める郵便局長をして歳入徴収官又は支出官若しくは分任支出官の事務で政令で定めるものを代理させることができる。
2 前項の郵便局長に対しては、会計法
第8条及び同法
第26条の規定は、適用しない。
第32条 この会計における毎会計年度の歳出金及び前年度から持ち越した未払金の支払額は、前年度からの現金の持越額のうち歳出の財源に充てることができる金額及び当該年度の歳入の収納済額の合計額を超過してはならない。
第33条 この会計の支出官は、歳出金を支出するため、小切手を振り出し、又は国庫金振替書を発する外、総務大臣の指定する出納官吏に対し、政令の定めるところにより、支払命令を発することができる。
2 支出官は、
第27条第1項第2号に規定する支払計画の範囲内で、
第30条第1項に規定する分任支出官に金額の限度を示して、前項に規定する出納官吏に対し、政令の定めるところにより、歳出金の支払命令を発せしめることができる。
第34条 前条第1項に規定する出納官吏は、同条の規定による支払命令を受けた場合には、政令の定めるところにより、その保管に係る現金をもつて、この会計の歳出金を支払うことができる。
2 前項の規定により毎月支払われた金額が、その月初における出納官吏の保管に係る歳入金額及びその月中に出納官吏の受け入れた歳入金額の合計額を超過したときは、総務大臣は、政令の定めるところにより、翌翌月末までに、その超過額に相当する金額を出納官吏に交付しなければならない。
第34条の2 この会計においては、会計法
第17条の規定により主任の職員に前渡した資金については、当該職員が債権者にその支払をした時において支出があつたものとして計理するものと、する。
第35条 総務大臣は、毎会計年度、損益計算書、貸借対照表、財産目録、資産価額増減表及び資本増減表を作製しなければならない。
第36条 この会計においては、毎会計年度における決算上利益を生じたときは、これを積立金に組み入れ、欠損を生じたときは、積立金を減額して整理するものとする。
2 前項の場合において、決算上生じた欠損額が積立金の額を超過するときは、その超過額は、欠損の繰越として整理することができる。
第37条 総務大臣は、毎会計年度、歳入歳出決定計算書を作製し、財務大臣に送付しなければならない。
2 前項の歳入歳出決定計算書には、次の書類を添付しなければならない。
1.事業計画実績書
2.当該年度の損益計算書、貸借対照表、財産目録、資産価額増減表及び資本増減表
3.債務に関する計算書
4.郵便振替資金の当該年度の増減及び運用に関する実績表及び当該年度末における運用資産明細表
第38条 この会計の歳入歳出決算は、歳入歳出予算と同一の区分により作成し、且つ、左の事項を明らかにしなければならない。
1.歳入
(1)歳入予算額
(2)徴収決定済額(徴収決定のない歳入については、収納後に徴収済として整理した額)
(3)不納欠損額
2.歳出
(1)歳出予算額
(2)前年度繰越額
(3)予備費使用額
(4)流用等増減額
(5)支出決定済歳出額
(6)翌年度繰越額
(7)不用額
第39条 内閣は、毎会計年度、この会計の歳入歳出決算を作成し、一般会計の歳入歳出決算とともに、国会に提出しなければならない。
2 前項の歳入歳出決算には、
第37条第2項に規定する書類を添附しなければならない。
第40条 印紙の売りさばき代金及び買戻代金は、この会計の歳入及び歳出とし、その売りさばいた金額から買戻代金及び印紙の売りさばきに関する事務の取扱いに要する経費を控除した金額に相当する金額は、収入印紙及び取引高税印紙に係るものは一般会計に、雇用保険印紙に係るものは労働保険特別会計の徴収勘定に、健康保険印紙に係るものは厚生保険特別会計の健康勘定に、自動車重量税印紙に係るものは国税収納金整理資金に、特許印紙に係るものは特許特別会計に、登記印紙に係るものは登記特別会計に、それぞれ繰り入れるものとする。
第41条 年金及び恩給の支払その他の国庫金の受入れ払渡しに関する事務の取扱いに要する経費に充てるため、当該事務の取扱いを委託した会計は、予算の定めるところにより、この会計に繰入金をすることができる。
第42条 この法律の実施のための手続その他その執行について必要な事項は、政令で定める。
