航路標識法
昭和24・5・24・法律 99号
改正平成5・11・12・法律 89号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成16・6・9・法律 84号−−
第1条 この法律は、航路標識を整備し、その合理的且つ能率的な運営を図ることによつて船舶交通の安全を確保し、あわせて船舶の運航能率の増進を図ることを目的とする。
2 この法律において「航路標識」とは、灯光、形象、彩色、音響、電波等の手段により港、湾、海峡その他の日本国の沿岸水域を航行する船舶の指標とするための灯台、灯標、立標、浮標、霧信号所、無線方位信号所その他の施設をいう。
第2条 航路標識の設置及び管理は、海上保安庁が行う。但し、海上保安庁以外の者においても、その者が行う事業又は事務の用に供するため、国土交通省令の定めるところにより海上保安庁長官の許可を受けて、その者の費用で、航路標識を設置し、又は管理することができる。
第3条 前条但書の規定により許可を受けて設置した航路標識の所有者又は管理者は、当該航路標識の機能に支障が生じないように努めなければならない。
2 海上保安庁以外の者が設置した航路標識がその所有者又は管理者の責に帰すべき事由又は通常予想すべき事由によつて、その機能に支障をきたし、船舶交通の安全に障害を生じたときは、海上保安庁長官は、当該所有者又は管理者に対し、その障害の除去のために必要な措置をすべきことを命ずることができる。
第4条 前条第2項に規定する場合の外、船舶交通の安全を図るため必要があると認めるときは、海上保安庁長官は、海上保安庁以外の者が設置した航路標識の所有者又は管理者に対し、当該航路標識の改善、移転、撤去その他必要な措置をすべきことを命ずることができる。
2 船舶交通の安全を図るために特に必要があると認めるときは、海上保安庁長官は、国土交通省令の定めるところにより、海上保安庁以外の者が設置し、又は管理する航路標識を直接に管理し、又は収用することができる。
第5条 海上保安庁以外の者が設置した航路標識の管理者が、その航路標識を廃止し、その位置を変更し、その他その現状を変更しようとするときは、国土交通省令の定めるところにより、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。
2 前項の管理者は、その管理している航路標識の現状に変更があつたときは、国土交通省令の定めるところにより、直ちに、その旨を海上保安庁長官に報告しなければならない。
第6条 海上保安庁長官は、航路標識が新たに設置されたとき、又は航路標識の廃止、位置の変更その他その現状に変更があつたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
第7条 航路標識に事故のあることを発見した者は、直ちに、その旨を海上保安庁又はもよりの管区海上保安本部若しくはその事務所に通報しなければならない。
第8条 何人も、みだりに航路標識と誤認される虞がある灯火を使用し、又は音響を発してはならない。
2 海上保安官は、前項に規定する行為をし、又はしようとしている者に対し、当該灯火又は音響の消滅その他航路標識と誤認されないようにするため必要な措置をすべきことを命ずることができる。
第9条 航路標識の機能の障害となる虞のある建築物の建設、沈没物の引揚その他の工事又は作業をする者は、その障害を防ぐため必要な措置をしなければならない。
2 海上保安庁長官は、前項に規定する工事又は作業についてその権原を有する者に対し、航路標識の機能の障害を防ぐため必要な措置をすべきことを命ずることができる。
第10条 何人も、航路標識の附近に、当該航路標識の視認を妨げる虞のある植物を植えてはならない。
2 海上保安庁長官は、前項の規定に違反して植えられた植物についてその権原を有する者に対し、当該植物の航路標識の障害となる部分の除去、移植その他必要な措置をすべきことを命ずることができる。植物が成長して航路標識の視認を妨げるに至つたときも同様である。
3 航路標識を設置したときに現にあつた植物が当該航路標識の視認を妨げ、又は妨げるようになつたときは、海上保安庁長官は、その権原を有する者に対し、障害となる部分の除去、移植その他必要な措置をすべきことを命ずることができる。
第11条 船舶(はしけ、いかだその他の船舶に類似する工作物を含む。以下同じ。)は、みだりに航路標識に損傷を及ぼす虞のあるほどこれに接近して航行させてはならない。
3 船舶は、航路標識の視認を妨げ、又は航路標識に接触する虞のある場所に停泊又は停留させてはならない。
第12条 何人も、航路標識をよごし、又は損傷を及ぼす虞のある行為をしてはならない。
第13条 第4条第1項若しくは第2項又は
第10条第3項の規定によつて生じた損失に対しては、左に定めるところにより補償をするものとする。
1.補償の額は、
第4条第1項の場合にあつては当該航路標識の改善、移転、撤去その他の措置をするのに通常要すべき費用、同条第2項の規定により航路標識を収用する場合にあつては当該航路標識を建設するとすれば通常要すべき費用から当該航路標識の減価部分に相当する額を控除した額、
第10条第3項の場合にあつては植物の障害となる部分の除去、移植その他の措置をするのに通常要すべき費用及び時価によつて算定した当該植物についての損失額に相当する金額とする。
2.補償を受けようとする者は、海上保安庁長官に、補償を受けたいと思う金額を記載した申請書を提出しなければならない。
3.海上保安庁長官は、前号の申請があつたときは、遅滞なく、補償すべき金額を決定しなければならない。この場合において海上保安庁長官は、当該申請人に対しあらかじめ期日及び場所を通知してその申立を聞かなければならない。
2 前項第3号の決定に不服がある者は、その決定を知つた日から6箇月以内に、訴えをもつて補償の額の増額を請求することができる。
第14条 海上保安庁長官又は海上保安官は、
第8条第2項、
第9条第2項又は
第10条第2項若しくは第3項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法(平成5年法律第88号)
第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
2 前項の聴聞の主宰者は、行政手続法
第17条第1項の規定により当該命令に係る関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
第16条 第11条の規定に違反した者は、1万円以下の罰金に処する。
第17条 左の各号の一に該当する者は、5,000円以下の罰金に処する。
