特定独立行政法人等の労働関係に関する法律
昭和23・12・20・法律257号
改正昭和62・5・29・法律 38号−−
改正昭和63・6・14・法律 82号−−
改正平成2・6・27・法律 50号−−
改正平成3・4・23・法律 37号−−
改正平成9・6・20・法律 98号−−
改正平成10・5・8・法律 58号−−
改正平成10・5・27・法律 78号−−
改正平成10・10・21・法律140号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律104号−−
改正平成11・8・13・法律129号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・17・法律 69号−−(施行前削除)
改正平成12・5・31・法律 99号−−
改正平成13・6・29・法律 88号−−
改正平成13・11・16・法律120号−−
改正平成14・5・10・法律 40号−−
改正平成14・5・10・法律 41号−−
改正平成14・6・12・法律 65号−−
改正平成14・7・31・法律 98号−−
改正平成16・11・17・法律140号−−
改正平成17・10・21・法律102号−−(施行=平19年10月1日)
改正平成20・5・2・法律 26号(未)(施行=平20年10月1日)
第1条 この法律は、特定独立行政法人等の職員の労働条件に関する苦情又は紛争の友好的かつ平和的調整を図るように団体交渉の慣行と手続とを確立することによつて、特定独立行政法人等の正常な運営を最大限に確保し、もつて公共の福祉を増進し、擁護することを目的とする。
2 国家の経済と国民の福祉に対する国営企業の重要性にかんがみ、この法律で定める手続に関与する関係者は、経済的紛争をできるだけ防止し、かつ、主事の不一致を友好的に調整するために、最大限の努力を尽くさなければならない。
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
1.特定独立行政法人 独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)
第2条第2項に規定する特定独立行政法人をいう。
2.国有林野事業 国有林野事業(国有林野事業特別会計において事務を取り扱う治山事業を含む。)及びこれに附帯する事業をいう。
3.特定独立行政法人等 特定独立行政法人及び国有林野事業を行う国の経営する企業をいう。
4.職員 特定独立行政法人等に勤務する一般職に属する国家公務員をいう。
第3条 職員に関する労働関係については、この法律の定めるところにより、この法律に定めのないものについては、労働組合法(昭和24年法律第174号。第5条第2項第8号、
第7条第1号ただし書、
第8条、
第18条、
第24条の2第1項及び第2項、
第27条の13第2項、
第28条、
第31条並びに
第32条の規定を除く。)の定めるところによる。この場合において、同法
第6条中「労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者」とあり、及び同法
第7条第2号中「使用者が雇用する労働者の代表者」とあるのは「労働組合を代表する交渉委員」と、同条第4号中「労働関係調整法(昭和21年法律第25号)による労働争議の調整」とあるのは「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律による紛争の調整」と読み替えるものとする。
2 中央労働委員会(以下「委員会」という。)は、職員に関する労働関係について労働組合法
第24条第1項に規定する事件の処理をする場合には、会長及び
第25条の規定に基づき公益を代表する委員のうちから会長があらかじめ指名した6人の委員全員により構成する審査委員会を設けて事件の処理を行わせ、当該審査委員会のした処分をもつて委員会の処分とすることができる。ただし、事件が重要と認められる場合その他審査委員会が処分をすることが適当でないと認められる場合は、この限りでない。
3 前項の審査委員会に関する事項その他同項の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第4条 職員は、労働組合を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる。
2 委員会は、職員が結成し、又は加入する労働組合(以下「組合」という。)について、職員のうち労働組合法
第2条第1号に規定する者の範囲を認定して告示するものとする。
3 前項の規定による委員会の事務の処理には、委員会の公益を代表する委員のみが参与する。
4 特定独立行政法人等は、職を新設し、変更し、又は廃止したときは、速やかにその旨を委員会に通知しなければならない。
5 前条第2項及び第3項の規定は、第3項に規定する事務の処理について準用する。
第7条 職員は、組合の業務に専ら従事することができない。ただし、特定独立行政法人等の許可を受けて、組合の役員として専ら従事する場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の許可は、特定独立行政法人等が相当と認める場合に与えることができるものとし、これを与える場合においては、特定独立行政法人等は、その許可の有効期間を定めるものとする。
3 第1項ただし書の規定により組合の役員として専ら従事する期間は、職員としての在職期間を通じて5年(その職員が国家公務員法(昭和22年法律第120号)
第108条の6第1項ただし書の規定により職員団体の業務に専ら従事したことがある者であるときは、5年からその専ら従事した期間を控除した期間)を超えることができない。
4 第1項ただし書の許可は、当該許可を受けた職員が組合の役員として当該組合の業務にもつぱら従事する者でなくなつたときは、取り消されるものとする。
5 第1項ただし書の許可を受けた職員は、その許可が効力を有する間は、休職者とし、いかなる給与も支給されないものとする。
第8条 第11条及び
第12条第2項に規定するもののほか、職員に関する次に掲げる事項は、団体交渉の対象とし、これに関し労働協約を締結することができる。ただし、特定独立行政法人等の管理及び運営に関する事項は、団体交渉の対象とすることができない。
1.賃金その他の給与、労働時間、休憩、休日及び休暇に関する事項
2.昇職、降職、転職、免職、休職、先任権及び懲戒の基準に関する事項
3.労働に関する安全、衛生及び災害補償に関する事項
4.前3号に掲げるもののほか、労働条件に関する事項
第9条 特定独立行政法人等と組合との団体交渉は、専ら、特定独立行政法人等を代表する交渉委員と組合を代表する交渉委員とにより行う。
第10条 特定独立行政法人等を代表する交渉委員は当該特定独立行政法人等が、組合を代表する交渉委員は当該組合が指名する。
2 特定独立行政法人等及び組合は、交渉委員を指名したときは、その名簿を相手方に提示しなければならない。
第11条 前2条に定めるもののほか、交渉委員の数、交渉委員の任期その他団体交渉の手続に関し必要な事項は、団体交渉で定める。
第12条 特定独立行政法人等及び組合は、職員の苦情を適当に解決するため、特定独立行政法人等を代表する者及び職員を代表する者各同数をもつて構成する苦情処理共同調整会議を設けなければならない。
2 苦情処理共同調整会議の組織その他苦情処理に関する事項は、団体交渉で定める。
第16条 国有林野事業を行う国の経営する企業の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、政府を拘束するものではない。また、国会によつて所定の行為がされるまでは、そのような協定に基づいていかなる資金といえども支出してはならない。
2 前項の協定をしたときは、政府は、その締結後10日以内に、事由を附しこれを国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会が開会中のときは、国会召集後5日以内に付議しなければならない。国会による承認があつたときは、この協定は、それに記載された日附にさかのぼつて効力を発生するものとする。
第17条 職員及び組合は、特定独立行政法人等に対して同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する一切の行為をすることができない。また、職員並びに組合の組合員及び役員は、このような禁止された行為を共謀し、唆し、又はあおつてはならない。
2 特定独立行政法人等は、作業所閉鎖をしてはならない。
第18条 前条の規定に違反する行為をした職員は、解雇されるものとする。
第19条 前条の規定による解雇に係る労働組合法
第27条第1項の申立てがあつた場合において、当該申立てが当該解雇がされた日から2月を経過した後にされたものであるときは、委員会は、同条第2項の規定にかかわらず、これを受けることができない。
2 前条の規定による解雇に係る労働組合法
第27条第1項の申立てを受けたときは、委員会は、当該申立ての日から2月以内に同法
第27条の12第1項の命令を発するようにしなければならない。
第25条 委員会が次条第1項、
第27条第3号及び第4号並びに
第33条第4号の委員会の決議、次条第2項及び
第29条第4項の委員会の同意その他政令で定める委員会の事務を処理する場合には、これらの事務の処理には、公益を代表する委員のうち会長があらかじめ指名する6人の委員及び会長(次条第2項、
第29条第2項及び
第34条第2項において「特定独立行政法人等担当公益委員」という。)、労働組合法
第19条の3第2項に規定する特定独立行政法人又は国有林野事業を行う国の経営する企業の推薦に基づき任命された同項に規定する6人の委員(次条第2項及び
第29条第2項において「特定独立行政法人等担当使用者委員」という。)並びに同法
第19条の3第2項に規定する特定独立行政法人職員又は国有林野事業職員が結成し、又は加入する労働組合の推薦に基づき任命された同項に規定する6人の委員(次条第2項及び
第29条第2項において「特定独立行政法人等担当労働者委員」という。)のみが参与する。この場合において、委員会の事務の処理に関し必要な事項は、政令で定める。
第26条 委員会は、特定独立行政法人等とその職員との間に発生した紛争について、関係当事者の双方若しくは一方の申請又は委員会の決議により、あつせんを行うことができる。
2 前項のあつせんは、委員会の会長が特定独立行政法人等担当公益委員、特定独立行政法人等担当使用者委員若しくは特定独立行政法人等担当労働者委員若しくは
第29条第4項の調停委員候補者名簿に記載されている者のうちから指名するあつせん員又は委員会の同意を得て委員会の会長が委嘱するあつせん員によつて行う。
3 労働組合法
第19条の10第1項に規定する地方において中央労働委員会が処理すべき事件として政令で定めるものについては、委員会の会長は、前項の規定にかかわらず、同条第1項に規定する地方調整委員のうちから、あつせん員を指名する。ただし、委員会の会長が当該地方調整委員のうちからあつせん員を指名することが適当でないと認める場合は、この限りでない。
4 あつせん員(委員会の委員又は労働組合法
第19条の10第1項に規定する地方調整委員である者を除く。次項において同じ。)は、政令で定めるところにより、報酬及びその業務を行うために要する費用の弁償を受けることができる。
5 あつせん員又はあつせん員であつた者は、その職務に関して知ることができた秘密を漏らしてはならない。
6 労働関係調整法(昭和21年法律第25号)
第13条及び
第14条の規定は、第1項のあつせんについて準用する。
第27条 委員会は、次の場合に調停を行う。
1.関係当事者の双方が委員会に調停の申請をしたとき。
2.関係当事者の一方が労働協約の定に基いて委員会に調停の申請をしたとき。
3.関係当事者の一方の申請により、委員会が調停を行う必要があると決議したとき。
4.委員会が職権に基き、調停を行う必要があると決議したとき。
5.主務大臣が委員会に調停の請求をしたとき。
第28条 委員会による調停は、当該事件について設ける調停委員会によつて行う。
第29条 調停委員会は、公益を代表する調停委員、特定独立行政法人等を代表する調停委員及び職員を代表する調停委員各3人以内で組織する。ただし、特定独立行政法人等を代表する調停委員と職員を代表する調停委員とは、同数でなければならない。
2 公益を代表する調停委員は特定独立行政法人等担当公益委員のうちから、特定独立行政法人等を代表する調停委員は特定独立行政法人等担当使用者委員のうちから、職員を代表する調停委員は特定独立行政法人等担当労働者委員のうちから、委員会の会長が指名する。
3 労働組合法
第19条の10第1項に規定する地方において中央労働委員会が処理すべき事件として政令で定めるものについては、委員会の会長は、前項の規定にかかわらず、同条第1項に規定する地方調整委員のうちから、調停委員を指名する。ただし、委員会の会長が当該地方調整委員のうちから調停委員を指名することが適当でないと認める場合は、この限りでない。
4 委員会の会長は、必要があると認めるときは、前2項の規定にかかわらず、厚生労働大臣があらかじめ委員会の同意を得て作成した調停委員候補者名簿に記載されている者のうちから、調停委員を委嘱することができる。
5 前項の規定による調停委員は、政令で定めるところにより、報酬及びその職務を行うために要する費用の弁償を受けることができる。
第31条 委員会は、調停委員会に、その行う事務に関し報告をさせ、又は必要な指示をすることができる。
第33条 委員会は、次の場合に仲裁を行う。
1.関係当事者の双方が委員会に仲裁の申請をしたとき。
2.関係当事者の一方が労働協約の定に基いて委員会に仲裁の申請をしたとき。
3.委員会があつせん又は調停を開始した後2月を経過して、なお紛争が解決しない場合において、関係当事者の一方が委員会に仲裁の申請をしたとき。
4.委員会が、あつせん又は調停を行つている事件について、仲裁を行う必要があると決議したとき。
5.主務大臣が委員会に仲裁の請求をしたとき。
第34条 委員会による仲裁は、当該事件について設ける仲裁委員会によつて行う。
2 仲裁委員会は、特定独立行政法人等担当公益委員の全員をもつて充てる仲裁委員又は委員会の会長が特定独立行政法人等担当公益委員のうちから指名する3人若しくは5人の仲裁委員で組織する。
3 労働関係調整法
第31条の3から
第34条まで及び
第43条の規定は、仲裁委員会、仲裁及び裁定について準用する。この場合において、
第31条の4中「仲裁委員2人以上」とあるのは「仲裁委員の過半数」と、
第31条の5中「委員又は特別調整委員」とあるのは「委員」と読み替えるものとする。
第35条 特定独立行政法人等とその職員との間に発生した紛争に係る委員会の裁定に対しては、当事者は、双方とも最終的決定としてこれに服従しなければならない。
2 政府は、特定独立行政法人がその職員との間に発生した紛争に係る委員会の裁定を実施した結果、その事務及び事業の実施に著しい支障が生ずることのないように、できる限り努力しなければならない。
3 政府は、国有林野事業を行う国の経営する企業とその職員との間に発生した紛争に係る委員会の裁定が実施されるように、できる限り努力しなければならない。ただし、国有林野事業を行う国の経営する企業の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とする裁定については、
第16条の定めるところによる。
第36条 第27条第5号及び
第33条第5号に規定する主務大臣は、厚生労働大臣並びに特定独立行政法人を所管する大臣(当該調停又は仲裁に係る特定独立行政法人を所管する大臣に限る。)及び農林水産大臣(国有林野事業を行う国の経営する企業に関するものに限る。)とする。
第37条 次に掲げる法律の規定は、職員については、適用しない。
2.国家公務員法の一部を改正する法律(昭和23年法律第222号)附則第3条の規定
2 前項の規定は、職員に関し、その職務と責任の特殊性に基づいて、国家公務員法附則第13条に定める同法の特例を定めたものである。
3 特定独立行政法人等及び職員に係る処分であつて
第3条第1項の規定により読み替えられた労働組合法
第7条各号に該当するものについては、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをすることができない。
