農業改良助長法
昭和23・7・15・法律165号
改正平成6・7・18・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成11・12・22・法律220号−−
改正平成15・7・16・法律119号−−
改正平成16・5・26・法律 53号==
第1条 この法律は、農業者が農業経営及び農村生活に関する有益かつ実用的な知識を得、これを普及交換することができるようにするため、農業に関する試験研究及び普及事業を助長し、もつて能率的で環境と調和のとれた農法の発達、効率的かつ安定的な農業経営の育成及び地域の特性に即した農業の振興を図り、あわせて農村生活の改善に資することを目的とする。
第2条 政府は、農業に関する試験研究を助長するため、都道府県及びその他の試験研究機関に対し、次に定めるところにより、補助金又は委託金(以下この章において「資金」という。)を交付する。
1.国及び地方の農業事情からみて緊要と認められる都道府県及びその他の試験研究機関の特定の試験研究に要する経費について、その全部又は一部
2.
第7条第1項第2号及び第3号の協同農業普及事業に必要な試験研究を行うための試験研究施設の設置及び運営につき、都道府県の要する経費について、その2分の1
第3条 農林水産大臣は、農業試験場その他の試験研究機関における試験研究につき、その重複反復を避け、成果を高め、結果報告の形式を統一するために、結果報告の具体的方法を示すとともに、随時、最も重要と考えられる検討方向を示し、その他この法律の目的を最善に達成するため必要な忠告及び助力を与えなければならない。
第4条 都道府県試験研究機関等(都道府県の試験研究機関又は都道府県若しくは都道府県及び都道府県以外の地方公共団体が設立した地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。)であつて試験研究に関する業務を行うものをいう。
第8条第3項において同じ。)は、この法律の目的を達成するために行う試験研究に関し、農林水産省の試験研究機関又は農林水産省の所管する独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。次条第1項において同じ。)であつて試験研究に関する業務を行うものに対して、共同研究の実施並びに必要な助言及び協力を求めることができる。
第5条 農林水産大臣は、毎年度、都道府県又はその他の試験研究機関がこの章の規定により資金の交付を受けて実施した事業と農業に関する国の試験研究機関及び農業に関する試験研究に関する業務を行う独立行政法人の試験研究事業とを検討整理しなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の検討整理の結果及びこの章の目的のために定められた予算の支出額の年次報告書を作成し、これを財務大臣に送付しなければならない。
3 内閣は、前項の年次報告書を、財政法(昭和22年法律第34号)
第40条の規定による歳入歳出決算の添付書類として、国会に提出するものとする。
第6条 政府は、農業者が農業経営及び農村生活に関する有益かつ実用的な知識を取得交換し、それを有効に応用することができるように、都道府県が農林水産省と協同して行う農業に関する普及事業を助長するため、この章の規定に従い、都道府県に対し協同農業普及事業交付金(以下単に「交付金」という。)を交付する。
2 農林水産大臣は、前項の規定による交付金の交付については、各都道府県の農業人口、耕地面積及び市町村数を基礎とし、各都道府県において協同農業普及事業を緊急に実施することの必要性等を考慮して政令で定める基準に従つて決定しなければならない。
3 この法律は、個人的寄附又は農業協同組合その他政府若しくは都道府県以外の団体によつて支持されている普及事業を打ち切り、又は退歩させる意図があると解すべきではない。
第7条 この章の規定により交付金を交付される「協同農業普及事業」とは、次に掲げるものをいう。
1.普及指導員を置くこと。
2.普及指導員が次条第2項各号に掲げる事務を行うことにより、普及指導活動を行うこと。
3.普及指導センターを運営すること。
4.普及指導協力委員が
第13条第2項の規定により活動を行うこと。
5.農業者研修教育施設において農業後継者たる農村青少年その他の農業を担うべき者に対し近代的な農業経営の担当者として必要な農業経営又は農村生活の改善に関する科学的技術及び知識を習得させるための研修教育を行うこと。
6.普及指導員の研修及び農業経営又は農村生活の改善を目的とする農村青少年団体の指導者の育成を行うこと。
2 農林水産大臣は、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を内容とする協同農業普及事業の運営に関する指針(以下「運営指針」という。)を定めるものとする。
1.普及指導活動の基本的な課題
2.普及指導員の配置に関する基本的事項
3.普及指導員の資質の向上に関する基本的事項
4.普及指導活動の方法に関する基本的事項
5.その他協同農業普及事業の運営に関する基本的事項
3 農林水産大臣は、運営指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。
4 農林水産大臣は、運営指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、都道府県に通知しなければならない。
5 協同農業普及事業は、この章の規定により交付金の交付を受ける都道府県が、運営指針を基本として定める協同農業普及事業の実施に関する方針(以下「実施方針」という。)に従つて、これを実施するものとする。
6 実施方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.普及指導活動の課題
2.普及指導員の配置に関する事項
3.普及指導員の資質の向上に関する事項
4.普及指導活動の方法に関する事項
5.その他協同農業普及事業の実施に関する事項
7 第5項の都道府県は、第4項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、実施方針を定め、又はこれを変更しなければならない。この場合においては、当該都道府県は、あらかじめ、農林水産大臣に協議しなければならない。
8 第5項の都道府県は、実施方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、農林水産大臣に報告しなければならない。
第8条 都道府県は、前条第1項第2号、第5号及び第6号の協同農業普及事業を行うため、普及指導員を置く。
2 普及指導員は、次に掲げる事務を行う。
1.試験研究機関、市町村、農業に関する団体、教育機関等と密接な連絡を保ち、専門の事項又は普及指導活動の技術及び方法について調査研究を行うこと。
2.巡回指導、相談、農場展示、講習会の開催その他の手段により、直接農業者に接して、農業生産方式の合理化その他農業経営の改善又は農村生活の改善に関する科学的技術及び知識の普及指導を行うこと。
3 都道府県は、普及指導員の行う前項第1号の調査研究と都道府県試験研究機関等の行う前条第1項第2号の協同農業普及事業に必要な試験研究とが緊密な連絡を保ちながら行われることにより、有用な成果が得られるよう必要な措置を講ずるものとする。
第9条 農林水産大臣が農林水産省令で定めるところにより行う普及指導員資格試験に合格した者その他政令で定める資格を有する者でなければ、普及指導員に任用されることができない。
第10条 都道府県知事は、普及指導員の技術及び知識の向上を図るため、計画的に、普及指導員についての研修を実施するよう努めなければならない。
第11条 都道府県は、条例で定めるところにより、普及指導員に対して、その者の勤務の状態が政令で定める要件に該当する場合に、普及指導手当を支給することができる。
第12条 都道府県は、普及指導センター(以下「センター」という。)を設けることができる。
2 センターは、次に掲げる事務をつかさどる。
1.普及指導員が第8条第2項各号に掲げる事務を行うことにより得られた知見の集約その他農業経営及び農村生活の改善に関する科学的技術及び知識の普及指導を総合するための活動を行うこと。
2.農業者に対し農業経営又は農村生活の改善に関する情報を提供すること。
3.新規就農を促進するための情報の提供、相談その他の活動を行うこと(
第7条第1項第5号の研修教育を除く。)。
第13条 都道府県は、農業又は農産物の加工若しくは販売の事業その他農業に関連する事業について識見を有する者のうちから、普及指導協力委員を委嘱することができる。
2 普及指導協力委員は、普及指導員に協力して農業経営又は農村生活の改善に資するための活動を行う。
第14条 農林水産大臣は、毎年度、この章の目的のために定められた予算の支出額及びこの章の規定により交付金の交付を受けて実施した事業の結果の年次報告書を作成し、これを財務大臣に送付しなければならない。
2 内閣は、前項の年次報告書を、財政法
第40条の規定による歳入歳出決算の添付書類として、国会に提出するものとする。
第15条 この法律施行の期日は、その公布の日から3箇月を超えない期間内において、政令でこれを定める。
