消防組織法
昭和22・12・23・法律226号
改正昭和61・4・15・法律 20号−−
改正昭和62・9・16・法律 93号−−
改正昭和63・5・24・法律 55号−−
改正平成6・6・29・法律 49号−−
改正平成7・4・21・法律 69号−−
改正平成7・10・27・法律121号−−
改正平成8・6・19・法律 88号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・17・法律156号−−
改正平成14・7・26・法律 92号−−
改正平成15・6・18・法律 84号−−
改正平成16・4・2・法律 27号−−
改正平成16・6・18・法律112号−−
改正平成18・6・14・法律 64号==
改正平成20・5・28・法律 41号−−(施行=平20年8月27日)
第1条 消防は、その施設及び人員を活用して、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災又は地震等の災害を防除し、及びこれらの災害による被害を軽減することを任務とする。
第2条 国家行政組織法(昭和23年法律第120号)
第3条第2項の規定に基づいて、総務省の外局として消防庁を置く。
第4条 消防庁は、消防に関する制度の企画及び立案、消防に関し広域的に対応する必要のある事務その他の消防に関する事務を行うことにより、国民の生命、身体及び財産の保護を図ることを任務とする。
2 消防庁は、前項の任務を達成するため次に掲げる事務をつかさどる。
1.消防制度及び消防準則の企画及び立案に関する事項
2.消防に関する市街地の等級化に関する事項(都道府県の所掌に係るものを除く。)
3.防火査察、防火管理その他火災予防の制度の企画及び立案に関する事項
4.火災の調査及び危険物に係る流出等の事故の原因の調査に関する事項
5.消防職員(消防吏員その他の職員をいう。以下同じ。)及び消防団員の教養訓練の基準に関する事項
6.消防職員及び消防団員の教育訓練に関する事項
7.消防統計及び消防情報に関する事項
8.消防の用に供する設備、機械器具及び資材の認定及び検定に関する事項
9.消防に関する試験及び研究に関する事項
10.消防施設の強化拡充の指導及び助成に関する事項
11.消防思想の普及宣伝に関する事項
12.危険物の判定の方法及び保安の確保に関する事項
13.危険物取扱者及び消防設備士に関する事項
14.消防に必要な人員及び施設の基準に関する事項
15.防災計画に基づく消防に関する計画(第29条において「消防計画」という。)の基準に関する事項
16.人命の救助に係る活動の基準に関する事項
17.救急業務の基準に関する事項
18.消防団員等の公務災害補償等に関する事項
19.消防に関する表彰及び報償に関する事項
20.消防の応援及び支援並びに緊急消防援助隊に関する事項
21.災害対策基本法(昭和36年法律第223号)、大規模地震対策特別措置法(昭和53年法律第73号)、原子力災害対策特別措置法(平成11年法律第156号)、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成14年法律第92号)及び日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成16年法律第27号)に基づく地方公共団体の事務に関する国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡に関する事項
22.石油パイプライン事業の用に供する施設についての工事の計画及び検査その他保安に関する事項
23.石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法律第84号)
第2条第2号に規定する石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の発生及び拡大の防止並びに災害の復旧に関する事項
24.国債緊急援助隊の派遣に関する法律(昭和62年法律第93号)に基づく国際緊急援助活動に関する事項
25.武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成16年法律第112号)に基づく住民の避難、安否情報、武力攻撃災害が発生した場合等の消防に関する指示等に関する事項並びに同法に基づく地方公共団体の事務に関する国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡調整に関する事項
26.所掌事務に係る国際協力に関する事項
27.住民の自主的な防災組織が行う消防に関する事項
28.前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき消防庁に属させられた事項
第5条 消防庁に、政令で定めるところにより、国及び都道府県の消防の事務に従事する職員又は市町村の消防職員及び消防団員に対し、幹部として必要な教育訓練を行い、あわせて消防学校又は消防職員及び消防団員の訓練機関の行う教育訓練の内容及び方法に関する技術的援助をつかさどる教育訓練機関を置くことができる。
第6条 市町村は、当該市町村の区域における消防を十分に果たすべき責任を有する。
第7条 市町村の消防は、条例に従い、市町村長がこれを管理する。
第8条 市町村の消防に要する費用は、当該市町村がこれを負担しなければならない。
第9条 市町村は、その消防事務を処理するため、次に掲げる機関の全部又は一部を設けなければならない。
第10条 消防本部及び消防署の設置、位置及び名称並びに消防署の管轄区域は、条例で定める。
2 消防本部の組織は市町村の規則で定め、消防署の組織は市町村長の承認を得て消防長が定める。
2 消防職員の定員は、条例で定める。ただし、臨時又は非常勤の職については、この限りでない。
2 消防長は、消防本部の事務を統括し、消防職員を指揮監督する。
2 消防署長は、消防長の指揮監督を受け、消防署の事務を統括し、所属の消防職員を指揮監督する。
第14条 消防職員は、上司の指揮監督を受け、消防事務に従事する。
第15条 消防長は、市町村長が任命し、消防長以外の消防職員は、市町村長の承認を得て消防長が任命する。
2 消防長及び消防署長は、政令で定める資格を有する者でなければならない。
第16条 消防職員に関する任用、給与、分限及び懲戒、服務その他身分取扱いに関しては、この法律に定めるものを除くほか、地方公務員法(昭和25年法律第261号)の定めるところによる。
2 消防吏員の階級並びに訓練、礼式及び服制に関する事項は、消防庁の定める基準に従い、市町村の規則で定める。
第17条 次に掲げる事項に関して消防職員から提出された意見を審議させ、その結果に基づき消防長に対して意見を述べさせ、もつて消防事務の円滑な運営に資するため、消防本部に消防職員委員会を置く。
1.消防職員の給与、勤務時間その他の勤務条件及び厚生福利に関すること。
2.消防職員の職務遂行上必要な被服及び装備品に関すること。
3.消防の用に供する設備、機械器具その他の施設に関すること。
2 消防職員委員会は、委員長及び委員をもつて組織する。
3 委員長は消防長に準ずる職のうち市町村の規則で定めるものにある消防職員のうちから消防長が指名する者をもつて充て、委員は消防職員(委員長として指名された消防職員及び消防長を除く。)のうちから消防長が指名する。
4 前3項に規定するもののほか、消防職員委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、消防庁の定める基準に従い、市町村の規則で定める。
第18条 消防団の設置、名称及び区域は、条例で定める。
3 消防本部を置く市町村においては、消防団は、消防長又は消防署長の所轄の下に行動するものとし、消防長又は消防署長の命令があるときは、その区域外においても行動することができる。
2 消防団長は、消防団の事務を統括し、所属の消防団員を指揮監督する。
第21条 消防団員は、上司の指揮監督を受け、消防事務に従事する。
第22条 消防団長は、消防団の推薦に基づき市町村長が任命し、消防団長以外の消防団員は、市町村長の承認を得て消防団長が任命する。
第23条 消防団員に関する任用、給与、分限及び懲戒、服務その他身分取扱いに関しては、この法律に定めるものを除くほか、常勤の消防団員については地方公務員法の定めるところにより、非常勤の消防団員については条例で定める。
2 消防団員の階級並びに訓練、礼式及び服利に関する事項は、消防庁の定める基準に従い、市町村の規則で定める。
第24条 消防団員で非常勤のものが公務により死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は公務による負傷若しくは疾病により死亡し、若しくは障害の状態となつた場合においては、市町村は、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより、その消防団員又はその者の遺族がこれらの原因によつて受ける損害を補償しなければならない。
2 前項の場合においては、市町村は、当該消防団員で非常勤のもの又はその者の遺族の福祉に関して必要な事業を行うように努めなければならない。
第25条 消防団員で非常勤のものが退職した場合においては、市町村は、条例で定めるところにより、その者(死亡による退職の場合には、その者の遺族)に退職報償金を支給しなければならない。
第26条 特別区の存する区域においては、特別区が連合してその区域内における
第6条に規定する責任を有する。
第27条 前条の特別区の消防は、都知事がこれを管理する。
第28条 前2条に規定するもののほか、特別区の存する区域における消防については、特別区の存する区域を一の市とみなして、市町村の消防に関する規定を準用する。
第29条 都道府県は、市町村の消防が十分に行われるよう消防に関する当該都道府県と市町村との連絡及び市町村相互間の連絡臨調を図るほか、消防に関し、次に掲げる事務をつかさどる。
1.消防職員及び消防団員の教養訓練に関する事項
2.市町村相互間における消防職員の人事交流のあつせんに関する事項
3.消防統計及び消防情報に関する事項
4.消防施設の強化拡充の指導及び助成に関する事項
5.消防思想の普及宣伝に関する事項
6.消防の用に供する設備、機械器具及び資材の性能試験に関する事項
7.市町村の消防計画の作成の指導に関する事項
8.消防の応援及び緊急消防援助隊に関する事項
9.市町村の消防が行う人命の救助に係る活動の指導に関する事項
10.市町村の行う救急業務の指導に関する事項
11.消防に関する市街地の等級化に関する事項(消防庁長官が指定する市に係るものを除く。)
12.前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づきその権限に属する事項
第30条 前条に規定するもののほか、都道府県は、その区域内の市町村の長の要請に応じ、航空機を用いて、当該市町村の消防を支援することができる。
2 都道府県知事及び市町村長は、前項の規定に基づく市町村の消防の支援に関して協定することができる。
3 都道府県知事は、第1項の規定に基づく市町村の消防の支援のため、都道府県の規則で定めるところにより、航空消防隊を設けるものとする。
第31条 市町村の消防の広域化(二以上の市町村が消防事務(消防団の事務を除く。以下この条において同じ。)を共同して処理することとすること又は市町村が他の市町村に消防事務を委託することをいう。以下この章において同じ。)は、消防の体制の整備及び確立を図ることを旨として、行われなければならない。
第32条 消防庁長官は、自主的な市町村の消防の広域化を推進するとともに市町村の消防の広域化が行われた後の消防(以下「広域化後の消防」という。)の円滑な運営を確保するための基本的な指針(次項及び次条第1項において「基本指針」という。)を定めるものとする。
2 基本指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
1.自主的な市町村の消防の広域化の推進に関する基本的な事項
2.自主的な市町村の消防の広域化を推進する期間
3.次条第2項第3号及び第4号に掲げる事項に関する基準
4.広域化後の消防の円滑な運営の確保に関する基本的な事項
5.市町村の防災に係る関係機関相互間の連携の確保に関する事項
第33条 都道府県は、基本指針に基づき、当該都道府県の区域内において自主的な市町村の消防の広域化を推進する必要があると認める場合には、その市町村を対象として、当該都道府県における自主的な市町村の消防の広域化の推進及び広域化後の消防の円滑な運営の確保に関する計画(以下この条において「推進計画」という。)を定めるものとする。
2 推進計画においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
1.自主的な市町村の消防の広域化の推進に関する基本的な事項
2.市町村の消防の現況及び将来の見通し
3.前号の現況及び将来の見通しを勘案して、推進する必要があると認める自主的な市町村の消防の広域化の対象となる市町村(以下「広域化対象市町村」という。)の組合せ
4.前号の組合せに基づく自主的な市町村の消防の広域化を推進するために必要な措置に関する事項
5.広域化後の消防の円滑な運営の確保に関する基本的な事項
6.市町村の防災に係る関係機関相互間の連携の確保に関する事項
3 都道府県は、推進計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。
4 都道府県知事は、広域化対象市町村の全部又は一部から求めがあつたときは、市町村相互間における必要な調整を行うものとする。
5 都道府県知事が、
第38条の規定により、広域化対象市町村に対し、市町村の消防の広域化に関する協議の推進に関し必要な措置を講じなければならない旨を勧告したときは、当該広域化対象市町村は、当該勧告に基づいて講じた措置について、都道府県知事に報告しなければならない。
6 都道府県知事は、市町村に対し、自主的な市町村の消防の広域化を推進するため、この法律に定めるもののほか、情報の提供その他の必要な援助を行うものとする。
第34条 広域化対象市町村は、市町村の消防の広域化を行おうとするときは、その協議により、広域化後の消防の円滑な運営を確保するための計画(以下この条及び次条第2項において「広域消防運営計画」という。)を作成するものとする。
2 広域消防運営計画においては、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。
1.広域化後の消防の円滑な運営を確保するための基本方針
2.消防本部の位置及び名称
3.市町村の防災に係る関係機関相互間の連携の確保に関する事項
3 広域化対象市町村が、広域消防運営計画を作成するため、地方自治法(昭和22年法律第67号)
第252条の2第1項の規定により協議会を設ける場合にあつては、当該協議会には、同法
第252条の3第2項の規定にかかわらず、規約の定めるところにより、関係市町村の議会の議員又は学識経験を有する者を当該協議会の会長又は委員として加えることができる。
第35条 国は、都道府県及び市町村に対し、自主的な市町村の消防の広域化を推進するため、この法律に定めるもののほか、情報の提供その他の必要な援助を行うものとする。
2 広域化対象市町村が
第33条第2項第3号の組合せに基づき市町村の消防の広域化を行つた場合において、当該広域化対象市町村が広域消防運営計画を達成するために行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該広域化対象市町村の財政状況が許す限り、特別の配慮をするものとする。
第36条 市町村の消防は、消防庁長官又は都道府県知事の運営管理又は行政管理に服することはない。
第37条 消防庁長官は、必要に応じ、消防に関する事項について都道府県又は市町村に対して助言を与え、勧告し、又は指導を行うことができる。
第38条 都道府県知事は、必要に応じ、消防に関する事項について市町村に対して勧告し、指導し、又は助言を与えることができる。この場合における勧告、指導及び助言は、消防庁長官の行う勧告、指導及び助言の趣旨に沿うものでなければならない。
第39条 市町村は、必要に応じ、消防に関し相互に応援するように努めなければならない。
2 市町村長は、消防の相互の応援に関して協定することができる。
第40条 消防庁長官は、都道府県又は市町村に対し、消防庁長官の定める形式及び方法により消防統計及び消防情報に関する報告をすることを求めることができる。
第41条 消防庁及び地方公共団体は、消防事務のために警察通信施設を使用することができる。
第42条 消防及び警察は、国民の生命、身体及び財産の保護のために相互に協力をしなければならない。
2 消防庁、警察庁、都道府県警察、都道府県知事、市町村長及び水防法に規定する水防管理者は、相互間において、地震、台風、水火災等の非常事態の場合における災害の防御の措置に関しあらかじめ協定することができる。これらの災害に際して消防が警察を応援する場合は、運営管理は警察がこれを留保し、消防職員は、警察権を行使してはならない。これらの災害に際して警察が消防を応援する場合は、災害区域内の消防に関係のある警察の指揮は、消防が行う。
第43条 都道府県知事は、地震、台風、水火災等の非常事態の場合において、緊急の必要があるときは、市町村長、市町村の消防長又は水防法に規定する水防管理者に対して、前条第2項の規定による協定の実施その他災害の防御の措置に関し、必要な指示をすることができる。この場合における指示は、消防庁長官の行う勧告、指導及び助言の趣旨に沿うものでなければならない。
第44条 消防庁長官は、地震、台風、水火災等の非常事態の場合において、これらの災害が発生した市町村(以下この条から第44条の3までにおいて「災害発生市町村」という。)の消防の応援又は支援(以下「消防の応援等」という。)に関し、当該災害発生市町村の属する都道府県の知事から要請があり、かつ、必要があると認めるときは、当該都道府県以外の都道府県の知事に対し、当該災害発生市町村の消防の応援等のため必要な措置をとることを求めることができる。
2 消防庁長官は、前項に規定する場合において、当該災害の規模等に照らし緊急を要し、同項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、緊急に消防の応援等を必要とすると認められる災害発生市町村のため、当該災害発生市町村の属する都道府県以外の都道府県の知事に対し、当該必要な措置をとることを求めることができる。この場合において、消防庁長官は、当該災害発生市町村の属する都道府県の知事に対し、速やかにその旨を通知するものとする。
3 都道府県知事は、前2項の規定による消防庁長官の求めに応じ当該必要な措置をとる場合において、必要があると認めるときは、その区域内の市町村の長に対し、消防機関(
第9条に規定する機関をいう。以下同じ。)の職員の応援出動等の措置をとることを求めることができる。
4 消防庁長官は、第1項又は第2項の場合において、人命の救助等のために特に緊急を要し、かつ、広域的に消防機関の職員の応援出動等の措置を的確かつ迅速にとる必要があると認められるときは、緊急に当該応援出動等の措置を必要とすると認められる災害発生市町村のため、当該災害発生市町村以外の市町村の長に対し、当該応援出動等の措置をとることを自ら求めることができる。この場合において、消防庁長官は、第1項の場合にあつては当該応援出動等の措置をとることを求めた市町村の属する都道府県の知事に対し、第2項の場合にあつては当該都道府県の知事及び当該災害発生市町村の属する都道府県の知事に対し、速やかにその旨を通知するものとする。
5 消防庁長官は、第1項、第2項又は前項に規定する場合において、大規模地震対策特別措置法第3条第1項に規定する地震防災対策強化地域に係る著しい地震災害その他の大規模な災害又は毒性物質の発散その他の政令で定める原因により生ずる特殊な災害に対処するために特別の必要があると認められるときは、当該特別の必要があると認められる災害発生市町村のため、当該災害発生市町村の属する都道府県以外の都道府県の知事又は当該都道府県内の市町村の長に対し、第45条第1項に規定する緊急消防援助隊(以下この条から第44条の3までにおいて「緊急消防援助隊」という。)の出動のため必要な措置をとることを指示することができる。この場合において、消防庁長官は、当該災害発生市町村の属する都道府県の知事及び当該出動のため必要な措置をとることを指示した市町村の属する都道府県の知事に対し、速やかにその旨を通知するものとする。
6 都道府県知事は、前項の規定による消防庁長官の指示に基づき、その区域内の市町村の長に対し、緊急消防援助隊の出動の措置をとることを指示することができる。
7 前各項の規定は、大規模地震対策特別措置法
第2条第13号の警戒宣言が発せられた場合に準用する。
8 消防庁長官は、第1項、第2項若しくは第4項又は第5項の規定により、災害発生市町村のため、当該災害発生市町村以外の災害発生市町村において既に行動している緊急消防援助隊の出動のため必要な措置をとることを求め又は指示するときは、あらかじめ、当該緊急消防援助隊が行動している災害発生市町村(以下この項及び
第44条の3第1項において「緊急消防援助隊行動市町村」という。)の長及び当該緊急消防援助隊行動市町村の属する都道府県の知事の意見を聴くものとする。ただし、当該災害の規模等に照らし緊急を要し、あらかじめ、意見を聴くいとまがないと認められるときは、この限りでない。
第44条の2 一の都道府県の区域内において災害発生市町村が二以上ある場合において、緊急消防援助隊が消防の応援等のため出動したときは、当該都道府県の知事は、消防応援活動調整本部(以下この条及び次条第2項において「調整本部」という。)を設置するものとする。
2 調整本部は、次に掲げる事務をつかさどる。
1.災害発生市町村の消防の応援等のため当該都道府県及び当該都道府県の区域内の市町村が実施する措置の総合調整に関すること。
2.前号に掲げる事務を円滑に実施するための関係機関との連絡に関すること。
3 調整本部の長は、消防応援活動調整本部長(以下この条において「調整本部長」という。)とし、都道府県知事をもつて充てる。
5 調整本部に本部員を置き、次に掲げる者をもつて充てる。
1.当該都道府県の知事がその部内の職員のうちから任命する者
2.当該都道府県の区域内の市町村の置く消防本部のうち都道府県知事が指定するものの長又はその指名する職員
3.当該都道府県の区域内の災害発生市町村の長の指名する職員
4.当該都道府県の区域内の災害発生市町村に出動した緊急消防援助隊の隊員のうちから都道府県知事が任命する者
6 調整本部に副本部長を置き、前項の本部員のうちから、都道府県知事が指名する。
7 副本部長は、調整本部長を助け、調整本部長に事故があるときは、その職務を代理する。
8 調整本部長は、必要があると認めるときは、国の職員その他の者を調整本部の会議に出席させることができる。
第44条の3 都道府県知事は、前条第1項に規定する場合において、緊急消防援助隊行動市町村以外の災害発生市町村の消防の応援等に関し緊急の必要があると認めるときは、当該緊急消防援助隊行動市町村以外の災害発生市町村のため、緊急消防援助隊行動市町村において行動している緊急消防援助隊に対し、出動することを指示することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による指示をするときは、あらかじめ、調整本部の意見を聴くものとする。ただし、当該災害の規模等に照らし緊急を要し、あらかじめ、調整本部の意見を聴くいとまがないと認められるときは、この限りでない。
3 都道府県知事は、第1項の規定による指示をした場合には、消防庁長官に対し、速やかにその旨を通知するものとする。
4 前項の規定により通知を受けた消防庁長官は、当該緊急消防援助隊として活動する人員が都道府県に属する場合にあつては当該都道府県の知事に対し、当該緊急消防援助隊として活動する人員が市町村に属する場合にあつては当該市町村の属する都道府県の知事を通じて当該市町村の長に対し、速やかにその旨を通知するものとする。
第45条 緊急消防援助隊とは、第44条第1項、第2項若しくは第4項の規定による求めに応じ、又は同条第5項の規定による指示に基づき、消防の応援等を行うことを任務として、都道府県又は市町村に属する消防に関する人員及び施設により構成される部隊をいう。
2 総務大臣は、緊急消防援助隊の出動に関する措置を的確かつ迅速に行うため、緊急消防援助隊の編成及び施設の整備等に係る基本的な事項に関する計画を策定し、公表するものとする。これを変更したときも、同様とする。
3 総務大臣は、前項の計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ財務大臣と協議するものとする。
4 消防庁長官は、政令で定めるところにより、都道府県知事又は市町村長の申請に基づき、必要と認める人員及び施設を緊急消防援助隊として登録するものとする。
5 消防庁長官は、第2項の計画に照らして必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、前項の登録について協力を求めることができる。
第46条 消防庁長官は、緊急消防援助隊の出動その他消防の応援等に関する情報通信システムの整備及び運用のため必要な事項を定めるものとする。
第47条 消防機関の職員がその属する市町村以外の市町村の消防の応援のため出動した場合においては、当該職員は、応援を受けた市町村の長の指揮の下に行動するものとする。
2 前項の規定は、緊急消防援助隊の隊員の属する市町村の長が、
第44条第1項、第2項若しくは第4項の規定による求めに応じ、又は同条第5項の規定による指示に基づき、当該隊員の属する緊急消防援助隊に対し当該隊員の属する緊急消防援助隊が行動している市町村以外の市町村の消防の応援のため出動を命ずることを妨げるものではない。
第48条 都道府県の航空消防隊が市町村の消防機関の支援のため出動した場合においては、当該航空消防隊は、支援を受けた市町村の消防機関との相互に密接な連携の下に行動するものとする。
第49条 第44条第5項に基づく指示を受けて出動した緊急消防援助隊の活動(当該緊急消防援助隊が第44条の3第1項の規定による指示を受けて出動した場合の活動を含む。)により増加し、又は新たに必要となる消防に要する費用のうち当該緊急消防援助隊の隊員の特殊勤務手当及び時間外勤務手当その他の政令で定める経費は、政令で定めるところにより、国が負担する。
2 緊急消防援助隊に係る
第45条第2項の計画に基づいて整備される施設であつて政令で定めるものに要する経費は、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、国が補助するものとする。
3 前項に定めるもののほか、市町村の消防に要する費用に対する補助金に関しては、法律でこれを定める。
第50条 総務大臣又はその委任を受けた者は、緊急消防援助隊の活動に必要があるときは、国有財産法(昭和23年法律第73号)
第19条において準用する同法
第22条及び財政法(昭和22年法律第34号)
第9条第1項の規定にかかわらず、その所掌事務に支障を生じない限度において、その所管に属する消防用の国有財産(国有財産法
第2条第1項に規定する国有財産をいう。)又は国有の物品を、当該緊急消防援助隊として活動する人員の属する都道府県又は市町村に対し、無償で使用させることができる。
第51条 都道府県は、財政上の事情その他特別の事情のある場合を除くほか、単独に又は共同して、消防職員及び消防団員の教育訓練を行うために消防学校を設置しなければならない。
2 地方自治法
第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)は、単独に又は都道府県と共同して、消防職員及び消防団員の教育訓練を行うために消防学校を設置することができる。
3 前項の規定により消防学校を設置する指定都市以外の市及び町村は、消防職員及び消防団員の訓練を行うために訓練機関を設置することができる。
4 消防学校の教育訓練については、消防庁が定める基準を確保するように努めなければならない。
第52条 消防職員及び消防団員には、消防に関する知識及び技能の習得並びに向上のために、その者の職務に応じ、消防庁に置かれる教育訓練機関又は消防学校の行う教育訓練を受ける機会が与えられなければならない。
2 国及び地方公共団体は、住民の自主的な防災組織が行う消防に資する活動の促進のため、当該防災組織を構成する者に対し、消防に関する教育訓練を受ける機会を与えるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
附則(略)
