家事審判法
昭和22・12・6・法律152号
改正昭和49・5・24・法律 55号−−
改正昭和54・3・30・法律 5号−−
改正昭和55・5・17・法律 51号−−
改正昭和62・9・26・法律101号−−
改正平成元・12・22・法律 91号−−
改正平成8・6・26・法律110号−−
改正平成11・12・8・法律151号−−
改正平成11・12・8・法律152号−−
改正平成12・12・6・法律142号−−
改正平成15・7・16・法律109号−−
改正平成15・7・25・法律128号−−
改正平成15・7・25・法律128号−−
改正平成16・12・1・法律147号−−
改正平成16・12・3・法律152号−−
廃止平成23・5・25・法律 53号(未)(施行=2年内)
改正平成23・6・3・法律 61号−−(施行=平24年4月1日)
改正昭和49・5・24・法律 55号−−
改正昭和54・3・30・法律 5号−−
改正昭和55・5・17・法律 51号−−
改正昭和62・9・26・法律101号−−
改正平成元・12・22・法律 91号−−
改正平成8・6・26・法律110号−−
改正平成11・12・8・法律151号−−
改正平成11・12・8・法律152号−−
改正平成12・12・6・法律142号−−
改正平成15・7・16・法律109号−−
改正平成15・7・25・法律128号−−
改正平成15・7・25・法律128号−−
改正平成16・12・1・法律147号−−
改正平成16・12・3・法律152号−−
廃止平成23・5・25・法律 53号(未)(施行=2年内)
改正平成23・6・3・法律 61号−−(施行=平24年4月1日)
第1章 総 則
第1条 この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を基本として、家庭の平和と健全な親族共同生活の維持を図ることを目的とする。
第2条 家庭裁判所において、この法律に定める事項を取り扱う裁判官は、これを家事審判官とする。
第3条 審判は、特別の定がある場合を除いては、家事審判官が、参与員を立ち合わせ、又はその意見を聴いて、これを行う。但し、家庭裁判所は、相当と認めるときは、家事審判官だけで審判を行うことができる。
2 調停は、家事審判官及び家事調停委員をもつて組織する調停委員会がこれを行う。前項ただし書の規定は、調停にこれを準用する。
3 家庭裁判所は、当事者の申立があるときは、前項後段の規定にかかわらず、調停委員会で調停を行わなければならない。
第4条 裁判所職員の除斥及び忌避に関する民事訴訟法(平成8年法律第109号)の規定で、裁判官に関するものは、家事審判官及び参与員に、裁判所書記官に関するものは、家庭裁判所の裁判所書記官にこれを準用する。
第5条 家庭裁判所は、最高裁判所の定めるところにより、合議体の構成員に命じて終局審判以外の審判を行わせることができる。
2 前項の規定により合議体の構成員が行うこととされる審判は、判事補が単独ですることができる。
第6条 削除
第8条 この法律に定めるものの外、審判又は調停に関し必要な事項は、最高裁判所がこれを定める。
第2章 審 判
第9条 家庭裁判所は、次に掲げる事項について審判を行う。
甲類
2の2.民法第15条第1項、第17条第1項及び第3項、第18条、第876条の9第1項並びに同条第2項において準用する同法第876条の4第3項の規定による補助開始の審判、その取消しその他の補助に関する処分
2の3.民法第19条の規定による後見開始、保佐開始又は補助開始の審判の取消し
5.民法第775条の規定による特別代理人の選任
6.民法第791条第1項又は第3項の規定による子の氏の変更についての許可
7の2.民法第811条第5項の規定による未成年後見人となるべき者の選任
8.民法第811条第6項の規定による離縁をするについての許可
9.削除
13.民法第837条の規定による親権又は管理権を辞し、又は回復するについての許可
14.民法第840条第1項若しくは第2項、第843条第1項から第3項まで(同法第876条の2第2項及び第876条の7第2項において同法第843条第2項及び第3項の規定を準用する場合を含む。)、第849条、第876条の2第1項、第876条の3第1項、第876条の7第1項又は第876条の8第1項の規定による後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人の選任
15.民法第844条(同法第852条、第876条の2第2項、第876条の3第2項、第876条の7第2項及び第876条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定による後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人の辞任についての許可
16.民法第846条(同法第852条、第876条の2第2項、第876条の3第2項、第876条の7第2項及び第876条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定による後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人の解任
18.民法第857条の2第2項から第4項まで(同法第852条において準用する場合を含む。)又は第859条の2第1項及び第2項(これらの規定を同法第852条、第876条の3第2項、第876条の5第2項、第876条の8第2項及び第876条の10第1項において準用する場合を含む。)の規定による数人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人の権限の行使についての定め及びその取消し
19.民法第859条の3(同法第852条、第876条の3第2項、第876条の5第2項、第876条の8第2項及び第876条の10第1項において準用する場合を含む。)の規定による成年被後見人、被保佐人又は被補助人の居住用不動産の処分についての許可
20.民法第862条(同法第852条、第867条第2項、第876条の3第2項、第876条の5第2項、第876条の8第2項及び第876条の10第1項において準用する場合を含む。)の規定による後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人に対する報酬の付与
21.民法第863条(同法第867条第2項、第876条の5第2項及び第876条の10第1項において準用する場合を含む。)の規定による後見、保佐又は補助の事務の報告、財産の目録の提出、当該事務又は財産の状況の調査、財産の管理その他の当該事務に関する処分
23.民法第895条の規定による遺産の管理に関する処分
24.民法第915条第1項ただし書の規定による相続の承認又は放棄の期間の伸長
25の2.民法第919条第4項の規定による相続の限定承認又は放棄の取消しの申述の受理
26.民法第924条の規定による相続の限定承認の申述の受理
27.民法第930条第2項(同法第947条第3項、第950条第2項及び第957条第2項において準用する場合を含む。)、第932条ただし書(同法第947条第3項及び第950条第2項において準用する場合を含む。)又は第1029条第2項の規定による鑑定人の選任
28.民法第936条第1項の規定による相続財産の管理人の選任
29.民法第938条の規定による相続の放棄の申述の受理
32の2.民法第958条の3第1項の規定による相続財産の処分
34.民法第1004条第1項の規定による遺言書の検認
35.民法第1010条の規定による遺言執行者の選任
36.民法第1018条第1項の規定による遺言執行者に対する報酬の付与
37.民法第1019条の規定による遺言執行者の解任及び遺言執行者の辞任についての許可
38.民法第1027条の規定による遺言の取消し
39.民法第1043条第1項の規定による遺留分の放棄についての許可
乙類
2 家庭裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に家庭裁判所の権限に属させた事項についても、審判を行う権限を有する。
第10条 参与員の員数は、各事件について1人以上とする。
2 参与員は、家庭裁判所が毎年前もつて選任する者の中から、家庭裁判所が各事件についてこれを指定する。
3 前項の規定により選任される者の資格、員数その他同項の選任に関し必要な事項は、最高裁判所がこれを定める。
第10条の2 参与員には、最高裁判所の定める旅費、日当及び宿泊料を支給する。
第11条 家庭裁判所は、何時でも、職権で第9条第1項乙類に規定する審判事件を調停に付することができる。
第12条 家庭裁判所は、相当と認めるときは、審判の結果について利害関係を有する者を審判手続に参加させることができる。
第13条 審判は、これを受ける者に告知することによつてその効力を生ずる。但し、即時抗告をすることのできる審判は、確定しなければその効力を生じない。
第14条 審判に対しては、最高裁判所の定めるところにより、即時抗告のみをすることができる。その期間は、これを2週間とする。
第15条 金銭の支払、物の引渡、登記義務の履行その他の給付を命ずる審判は、執行力ある債務名義と同一の効力を有する。
第15条の3 第9条の審判の申立てがあつた場合においては、家庭裁判所は、最高裁判所の定めるところにより、仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2 前項の規定による審判(以下「審判前の保全処分」という。)が確定した後に、その理由が消滅し、その他事情が変更したときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。
3 前2項の規定による審判は、疎明に基づいてする。
4 前項の審判は、これを受ける者に告知することによつてその効力を生ずる。
5 第9条に規定する審判事件が高等裁判所に係属する場合には、当該高等裁判所が、第3項の審判に代わる裁判を行う。
6 審判前の保全処分(前項の裁判を含む。次項において同じ。)の執行及び効力は、民事保全法(平成元年法律第91号)その他の仮差押え及び仮処分の執行及び効力に関する法令の規定に従う。この場合において、同法第45条中「仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所」とあるのは、「本案の審判事件が係属している家庭裁判所(その審判事件が高等裁判所に係属しているときは、原裁判所)」とする。
第15条の4 家庭裁判所は、遺産の分割の審判をするため必要があると認めるときは、相続人に対して、遺産の全部又は一部について競売し、その他最高裁判所の定めるところにより換価することを命ずることができる。
2 前条第2項の規定は、前項の規定による審判について準用する。
3 前2項の規定は、民法第958条の3第1項の規定による相続財産の処分の審判について準用する。この場合において、第1項中「相続人」とあるのは、「相続財産の管理人」と読み替えるものとする。
第15条の5 家庭裁判所は、権利者の申出があるときは、審判で定められた義務の履行状況を調査し、義務者に対して、その義務の履行を勧告することができる。
【則】第143条の2
第15条の6 家庭裁判所は、審判で定められた金銭の支払その他の財産上の給付を目的とする義務の履行を怠つた者がある場合において、相当と認めるときは、権利者の申立により、義務者に対し、相当の期限を定めてその義務の履行をなすべきことを命ずることができる。
第15条の7 家庭裁判所は、審判で定められた金銭の支払を目的とする義務の履行について、義務者の申出があるときは、最高裁判所の定めるところにより、権利者のために金銭の寄託を受けることができる。
【則】第143条の10
第3章 調 停
第1節 通 則
第17条 家庭裁判所は、人事に関する訴訟事件その他一般に家庭に関する事件について調停を行う。但し、第9条第1項甲類に規定する審判事件については、この限りでない。
第18条 前条の規定により調停を行うことができる事件について訴を提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停の申立をしなければならない。
2 前項の事件について調停の申立をすることなく訴を提起した場合には、裁判所は、その事件を家庭裁判所の調停に付しなければならない。但し、裁判所が事件を調停に付することを適当でないと認めるときは、この限りでない。
第19条 第17条の規定により調停を行うことができる事件に係る訴訟が係属している場合には、裁判所は、何時でも、職権でその事件を家庭裁判所の調停に付することができる。
【則】第142条の2
第20条 第12条の規定は、調停手続にこれを準用する。
第21条 調停において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、調停が成立したものとし、その記載は、確定判決と同一の効力を有する。但し、第9条第1項乙類に掲げる事項については、確定した審判と同一の効力を有する。
【則】第138条の3
2 前項の規定は、第23条に掲げる事件については、これを適用しない。
第21条の2 遺産の分割に関する事件の調停において、遠隔の地に居住する等の理由により出頭することが困難であると認められる当事者が、あらかじめ調停委員会又は家庭裁判所から提示された調停条項案を受諾する旨の書面を提出し、他の当事者が期日に出頭して当該調停条項案を受諾したときは、当事者間に合意が成立したものとみなす。
第22条 調停委員会の組織は、家事審判官1人及び家事調停委員2人以上とする。
2 調停委員会を組織する家事調停委員は、家庭裁判所が各事件について指定する。
第22条の2 家事調停委員は、調停委員会で行う調停に関与するほか、家庭裁判所の命を受けて、他の調停事件について、専門的な知識経験に基づく意見を述べ、又は嘱託に係る紛争の解決に関する事件の関係人の意見の聴取を行う。
2 家事調停委員は、非常勤とし、その任免に関し必要な事項は、最高裁判所が定める。
第22条の3 家事調停委員には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所の定めるところにより旅費、日当及び宿泊料を支給する。
第23条 婚姻又は養子縁組の無効又は取消しに関する事件の調停委員会の調停において、当事者間に合意が成立し無効又は取消しの原因の有無について争いがない場合には、家庭裁判所は、必要な事実を調査した上、当該調停委員会を組織する家事調停委員の意見を聴き、正当と認めるときは、婚姻又は縁組の無効又は取消しに関し、当該合意に相当する審判をすることができる。
【則】第139条
2 前項の規定は、協議上の離婚若しくは離縁の無効若しくは取消し、認知、認知の無効若しくは取消し、民法第773条の規定により父を定めること、嫡出否認又は身分関係の存否の確定に関する事件の調停委員会の調停について準用する。
第24条 家庭裁判所は、調停委員会の調停が成立しない場合において相当と認めるときは、当該調停委員会を組織する家事調停委員の意見を聴き、当事者双方のため衝平に考慮し、一切の事情を見て、職権で、当事者双方の申立ての趣旨に反しない限度で、事件の解決のため離婚、離縁その他必要な審判をすることができる。この審判においては、金銭の支払その他財産上の給付を命ずることができる。
2 前項の規定は、第9条第1項乙類に規定する審判事件の調停については、これを適用しない。
2 前項の期間内に異議の申立があつたときは、同項の審判は、その効力を失う。
3 第1項の期間内に異議の申立がないときは、同項の審判は、確定判決と同一の効力を有する。
【則】第143条の2
第26条 第9条第1項乙類に規定する審判事件について調停が成立しない場合には、調停の申立の時に、審判の申立があつたものとみなす。
第2節 家事調停官
第26条の2 家事調停官は、弁護士で5年以上その職に在つたもののうちから、最高裁判所が任命する。
2 家事調停官は、この法律の定めるところにより、調停事件の処理に必要な職務を行う。
3 家事調停官は、任期を2年とし、再任されることができる。
4 家事調停官は、非常勤とする。
5 家事調停官は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して解任されることがない。
1.弁護士法(昭和24年法律第205号)第7条各号のいずれかに該当するに至つたとき。
2.心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき。
3.職務上の義務違反その他家事調停官たるに適しない非行があると認められたとき。
6 この法律に定めるもののほか、家事調停官の任免に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
第26条の3 家事調停官は、家庭裁判所の指定を受けて、調停事件を取り扱う。
2 家事調停官は、その取り扱う調停事件の処理について、この法律の規定(第7条において準用する非訟事件手続法の規定を含む。)において家事審判官が行うものとして規定されている調停に関する権限のほか、次に掲げる権限を行うことができる。
3 家事調停官は、独立してその職権を行う。
4 裁判所職員の除斥及び忌避に関する民事訴訟法の規定で裁判官に関するものは、家事調停官について準用する。
5 家事調停官は、その権限を行うについて、裁判所書記官、家庭裁判所調査官及び医師たる裁判所技官に対し、その職務に関し必要な命令をすることができる。この場合において、裁判所法(昭和22年法律第59号)第60条第5項の規定は、家事調停官の命令を受けた裁判所書記官について準用する。
第26条の4 家事調停官には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所の定めるところにより旅費、日当及び宿泊料を支給する。
第4章 罰 則
第27条 家庭裁判所又は調停委員会の呼出を受けた事件の関係人が正当な事由がなく出頭しないときは、家庭裁判所は、これを5万円以下の過料に処する。
2 調停委員会又は家庭裁判所により調停前の措置として必要な事項を命ぜられた当事者又は参加人が正当な事由がなくその措置に従わないときも、前項と同様である。
第29条 前2条の過料の審判は、家事審判官の命令でこれを執行する。この命令は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
2 過料の審判の執行は、民事執行法(昭和54年法律第4号)その他強制執行の手続に関する法令の規定に従つてこれをする。ただし、執行前に審判の送達をすることを要しない。
第30条 家事調停委員又は家事調停委員であつた者が正当な事由がなく評議の経過又は家事審判官、家事調停官若しくは家事調停委員の意見若しくはその多少の数を漏らしたときは、30万円以下の罰金に処する。
2 参与員又は参与員であつた者が正当な事由がなく家事審判官又は参与員の意見を漏らしたときも、前項と同様である。
第31条 参与員、家事調停委員又はこれらの職に在つた者が正当な事由がなくその職務上取り扱つたことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。