災害救助法
| 第1章 | 総 則 | (第1条〜第21条) |
| 第2章 | 救 助 | (第22条〜第32条の2) |
| 第3章 | 費 用 | (第33条〜第44条) |
| 第4章 | 罰 則 | (第45条〜第48条) |
昭和22・10・18・法律118号
改正昭和55・11・19・法律 85号−−
改正昭和59・5・8・法律 25号−−
改正昭和59・12・25・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・31・法律 99号−−
改正平成14・5・31・法律 54号−−
改正平成18・6・7・法律 53号−−(施行=平19年4月1日)
第1条 この法律は、災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に、必要な救助を行い、災害にかかつた者の保護と社会の秩序の保全を図ることを目的とする。
第2条 この法律による救助(以下「救助」という。)は、都道府県知事が、政令で定める程度の災害が発生した市町村(特別区を含む。)の区域(地方自治法(昭和22年法律第67号)
第252条の19第1項の指定都市にあつては、当該市の区域又は当該市の区の区域とする。)内において当該災害にかかり、現に救助を必要とする者に対して、これを行なう。
第22条 都道府県知事は、救助の万全を期するため、常に、必要な計画の樹立、強力な救助組織の確立並びに労務、施設、設備、物資及び資金の整備に努めなければならない。
第23条 救助の種類は、次のとおりとする。
1.収容施設(応急仮設住宅を含む。)の供与
2.炊出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
3.被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
4.医療及び助産
5.災害にかかつた者の救出
6.災害にかかつた住宅の応急修理
7.生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与
8.学用品の給与
9.埋葬
10.前各号に規定するもののほか、政令で定めるもの
2 救助は、都道府県知事が必要があると認めた場合においては、前項の規定にかかわらず、救助を要する者(埋葬については埋葬を行う者)に対し、金銭を支給してこれをなすことができる。
3 救助の程度、方法及び期間に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
第23条の2 指定行政機関の長(災害対策基本法(昭和36年法律第223号)
第2条第3号に規定する指定行政機関の長をいい、当該指定行政機関が内閣府設置法(平成11年法律第89号)
第49条第1項若しくは第2項若しくは国家行政組織法(昭和23年法律第120号)
第3条第2項の委員会若しくは災害対策基本法第2条第3号ロに掲げる機関又は同号ニに掲げる機関のうち合議制のものである場合にあっては、当該指定行政機関とする。次条において同じ。)及び指定地方行政機関の長(同法
第2条第4号に規定する指定地方行政機関の長をいう。次条において同じ。)は、防災業務計画(同法同条第9号に規定する防災業務計画をいう。)の定めるところにより、救助を行うため特に必要があると認めるときは、救助に必要な物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対して、その取り扱う物資の保管を命じ、又は救助に必要な物資を収用することができる。
2 前項の場合においては、公用令書を交付しなければならない。
3 第1項の処分を行なう場合においては、その処分により通常生ずべき損失を補償しなければならない。
第23条の3 前条第1項の規定により物資の保管を命じ、又は物資を収用するため、必要があるときは、指定行政機関の長及び指定地方行政機関の長は、当該職員に物資を保管させる場所又は物資の所在する場所に立ち入り検査をさせることができる。
2 指定行政機関の長及び指定地方行政機関の長は、前条第1項の規定により物資を保管させた者から、必要な報告を取り、又は当該職員に当該物資を保管させてある場所に立ち入り検査をさせることができる。
3 前2項の規定により立ち入る場合においては、あらかじめその旨をその場所の管理者に通知しなければならない。
4 当該職員が第1項又は第2項の規定により立ち入る場合は、その身分を示す証票を携帯しなければならない。
第24条 都道府県知事は、救助を行うため、特に必要があると認めるときは、医療、土木建築工事又は輸送関係者を、
第31条の規定に基く厚生労働大臣の指示を実施するため、必要があると認めるときは、医療又は土木建築工事関係者を、救助に関する業務に従事させることができる。
2 地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)は、都道府県知事が
第31条の規定に基づく厚生労働大臣の指示を実施するため、必要があると認めて要求したときは、輸送関係者を救助に関する業務に従事させることができる。
3 第1項及び第2項に規定する医療、土木建築工事及び輸送関係者の範囲は、政令でこれを定める。
4 第23条の2第2項の規定は、第1項及び第2項の場合に、これを準用する。
5 第1項又は第2項の規定により救助に従事させる場合においては、その実費を弁償しなければならない。
第25条 都道府県知事は、救助を要する者及びその近隣の者を救助に関する業務に協力させることができる。
第26条 都道府県知事は、救助を行うため、特に必要があると認めるとき、又は
第31条の規定に基く厚生労働大臣の指示を実施するため、必要があると認めるときは、病院、診療所、旅館その他政令で定める施設を管理し、土地、家屋若しくは物資を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対して、その取り扱う物資の保管を命じ、又は物資を収用することができる。
2 第23条の2第2項及び第3項の規定は、前項の場合に、これを準用する。
第27条 前条第1項の規定により施設を管理し、土地、家屋若しくは物資を使用し、物資の保管を命じ、又は物資を収用するため必要があるときは、都道府県知事は、当該職員に施設、土地、家屋、物資の所在する場所又は物資を保管させる場所に立ち入り検査をさせることができる。
2 都道府県知事は、前条第1項の規定により物資を保管させた者から、必要な報告を取り、又は当該職員に当該物資を保管させてある場所に立ら入り検査をさせることができる。
3 前2項の規定により立ち入る場合においては、予めその旨をその施設、土地、家屋又は場所の管理者に通知しなければならない。
4 当該職員が第1項又は第2項の規定により立ち入る場合は、その身分を示す証票を携帯しなければならない。
第28条 厚生労働大臣、都道府県知事、
第30条第1項の規定により救助の実施に関する都道府県知事の権限に属する事務の一部を行う市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)又はこれらの者の命を受けた者は、非常災害が発生し、現に応急的な救助を行う必要がある場合には、その業務に関し緊急を要する通信のため、電気通信事業法(昭和59年法律第86条)
第2条第5号に規定する電気通信事業者がその事業の用に供する電気通信設備を優先的に利用し、又は有線電気通信法(昭和28年法律第96号)
第3条第4項第3号に掲げる者が設置する有線電気通信設備若しくは無線設備を使用することができる。
第29条 第24条又は
第25条の規定により、救助に関する業務に従事し、又は協力する者が、これがため負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合においては、政令の定めるところにより扶助金を支給する。
第30条 都道府県知事は、救助を迅速に行うため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、その権限に属する救助の実施に関する事務の一部を市町村長が行うこととすることができる。
2 前項の規定により市町村長が行う事務を除くほか、市町村長は、都道府県知事が行う救助を補助するものとする。
第31条 厚生労働大臣は、都道府県知事が行う救助につき、他の都道府県知事に対して、応援をなすべきことを指示することができる。
第31条の2 日本赤十字社は、その使命にかんがみ、救助に協力しなければならない。
2 政府は、日本赤十字社に、政府の指揮監督の下に、救助に関し地方公共団体以外の団体又は個人がする協力(
第25条の規定による協力を除く。)の連絡調整を行なわせることができる。
第32条 都道府県知事は、救助又はその応援の実施に関して必要な事項を日本赤十字社に委託することができる。
2 第30条第2項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法
第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
第33条 第23条の規定による救助に要する費用(救助の事務を行うのに必要な費用を含む。)は、救助の行われた地の都道府県が、これを支弁する。
2 第24条第5項の規定による実費弁償及び
第29条の規定による扶助金の支給で、
第24条第1項の規定による従事の規定による協力命令によつて救助に関する業務に従事し、又は協力した者に係るものに要する費用は、協力命令を発した都道府県知事の統轄する都道府県が、
第24条第2項の規定による従事命令によつて救助に関する業務に従事した者に係るものに要する費用は、同項の規定による要求をなした都道府県知事の統轄する都道府県が、これを支弁する。
3 第26条第2項の規定により準用する
第23条の2第3項の規定による損失補償に要する費用は、管理、使用若しくは収用を行い、又は保管を命じた都道府県知事の統轄する都道府県が、これを支弁する。
第34条 都道府県は、当該都道府県知事が
第32条の規定により委託した事項を実施するため、日本赤十字社が支弁した費用に対し、その費用のための寄附金その他の収入を控除した額を補償する。
第35条 都道府県は、他の都道府県において行われた救助につきなした応援のため支弁した費用について、救助の行われた地の都道府県に対して、求償することができる。
第36条 国庫は、都道府県が
第33条の規定により支弁した費用及び
第34条の規定による補償に要した費用(前条の規定により求償することができるものを除く。)並びに前条の規定による求償に対する支払に要した費用の合計額が政令で定める額以上となる場合において、当該合計額が、地方税法(昭和25年法律第226号)に定める当該都道府県普通税を除く。以下同じ。)について同法
第1条第1項第5号にう標準税率(標準税率の定めのない地方税については、同法に定める税率とする。)をもつて算定した当該年度の収入見込額(以下この条において「収入見込額」という。)の100分の2以下であるときにあつては当該合計額についてその100分の50を負担するものとし、収入見込額の100分の2をこえるときにあつては左の区分に従つて負担するものとする。この場合において、収入見込額の算定方法については、地方交付税法(昭和25年法律第211号)
第14条の定めるとする。
1.収入見込額の100分の2以下の部分については、その額の100分の50
2.収入見込額の100分の2をこえ、100分の4以下の部分については、その額の100分の80
3.収入見込額の100分の4をこえる部分については、その額の100分の90
第37条 都道府県は、前条に規定する費用の支弁の財源に充てるため、災害救助基金を積み立てて置かなければならない。
第38条 災害救助基金の各年度における最少額は当該都道府県の当該年度の前年度の前3年間における地方税法に定める普通税の収入額の決算額の平均年額の千分の5に相当する額とし、災害救助基金がその最少額に達していない場合は、都道府県は、政令で定める金額を、当該年度において、積み立てなければならない。
2 前項の規定により算定した各年度における災害救助基金の最少額が500万円に満たないときは、当該年度における災害救助基金の最少額は、500万円とする。
第39条 災害救助基金から生ずる収入は、すべて災害救助基金に繰り入れなければならない。
第40条 第36条の規定による国庫の負担額が、同条に規定する費用を支弁するために災害救助基金以外の財源から支出された額を超過するときは、その超過額は、これを災害救助基金に繰り入れなければならない。
第41条 災害救助基金の運用は、左の方法によらなければならない。
1.財政融資資金への預託又は確実な銀行への預金
2.国債証券、地方債証券、勧業債券その他確実な債券の応募又は買入
第42条 災害救助基金の管理に要する費用は、災害救助基金から、これを支出することができる。
第43条 災害救助基金が
第38条の規定による最少額以上積み立てられている都道府県は、区域内の市町村(特別区を含む。以下同じ。)が災害救助の資金を貯蓄しているときは、同条の規定による最少額を超える部分の金額の範囲内において、災害救助基金から補助することができる。
第44条 都道府県知事は、
第30条第1項の規定により救助の実施に関するその権限に属する事務の一部を市町村長が行うこととした場合又は都道府県が救助に要する費用を支弁する暇がない場合においては、救助を必要とする者の現在地の市町村に、救助の実施に要する費用を一時繰替支弁させることができる。
第45条 左の各号の一に該当する者は、これを6箇月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する。
1.
第24条第1項又は第2項の規定による従事命令に従わない者
第46条 詐偽その他不正の手段により救助を受け、又は受けさせた者は、これを6箇月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する。その刑法に正条があるものは、刑法による。
第47条 第23条の3第1項、第2項若しくは
第27条第1項、第2項の規定による当該職員の立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は
第23条の3第2項若しくは
第27条第2項の規定による報告をなさず、若しくは虚偽の報告をなした者は、これを3万円以下の罰金に処する。
第48条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し
第45条又は
前条の違反行為をなしたときは、行為者を罰するの外、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。
