労働者災害補償保険法
昭和22・4・7・法律 50号
改正平成2・6・22・法律 40号−−
改正平成2・6・22・法律 40号−−
改正平成6・6・29・法律 56号−−
改正平成6・11・9・法律 95号−−
改正平成6・11・9・法律 95号−−
改正平成7・3・23・法律 35号−−
改正平成8・5・22・法律 42号−−
改正平成8・6・14・法律 82号−−
改正平成9・5・9・法律 48号−−
改正平成10・9・30・法律112号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・11・22・法律124号−−
改正平成13・7・4・法律101号−−
改正平成13・12・12・法律153号−−
改正平成14・12・13・法律171号−−
改正平成17・5・25・法律 50号−−
改正平成17・11・2・法律108号−−
改正平成17・11・7・法律123号−−
改正平成19・4・23・法律 30号−−(施行=平19年4月23日)
改正平成19・4・23・法律 30号(未)(施行=日本年金機構法施行日)
第1条 労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。
第2条 労働者災害補償保険は、政府が、これを管掌する。
第2条の2 労働者災害補償保険は、
第1条の目的を達成するため、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に関して保険給付を行うほか、社会復帰促進等事業を行うことができる。
第3条 この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。
2 前項の規定にかかわらず、国の直営事業、官公署の事業(労働基準法(昭和22年法律第49号)別表第1に掲げる事業を除く。)船員保険法(昭和14年法律第73号)
第17条の規定による船員保険の被保険者については、この法律は、これを適用しない。
第5条 この法律に基づく政令及び厚生労働省令並びに労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和44年法律第84号。以下「徴収法」という。)に基づく政令及び厚生労働省令(労働者災害補償保険事業に係るものに限る。)は、その草案について、労働政策審議会の意見を聞いて、これを制定する。
第6条 保険関係の成立及び消滅については、徴収法の定めるところによる。
第7条 この法律による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。
1.労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付
2.労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡(以下「通勤災害」という。)に関する保険給付
3.2次健康診断等給付
2 前項第2号の通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。
1.住居と就業の場所との間の往復
2.厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
3.第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)
3 労働者が、前項各号に掲げる移動の経路を逸脱し、又は同項各号に掲げる移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項各号に掲げる移動は、第1項第2号の通勤としない。ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。
第8条 給付基礎日額は、労働基準法
第12条の平均賃金に相当する額とする。この場合において、同条第1項の平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、前条第1項第1号及び第2号に規定する負傷若しくは死亡の原因である事故が発生した日又は診断によつて同項第1号及び第2号に規定する疾病の発生が確定した日(以下「算定事由発生日」という。)とする。
2 労働基準法
第12条の平均賃金に相当する額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるときは、前項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところによつて政府が算定する額を給付基礎日額とする。
第8条の2 休業補償給付又は休業給付(以下この条において「休業補償給付等」という。)の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額(以下この条において「休業給付基礎日額」という。)については、次に定めるところによる。
1.次号に規定する休業補償給付等以外の休業補償給付等については、前条の規定により給付基礎日額として算定した額を休業給付基礎日額とする。
2.1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び10月から12月までの各区分による期間(以下この条において「四半期」という。)ごとの平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の1箇月平均額をいう。以下この号において同じ。)が、算定事由発生日の属する四半期(この号の規定により算定した額(以下この号において「改定日額」という。)を休業給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、当該改定日額を休業補償給付等の額の算定の基礎として用いるべき最初の四半期の前々四半期)の平均給与額の100分の110を超え、又は100分の90を下るに至つた場合において、その上昇し、又は低下するに至つた四半期の翌々四半期に属する最初の日以後に支給すべき事由が生じた休業補償給付等については、その上昇し、又は低下した比率を基準として厚生労働大臣が定める率を前条の規定により給付基礎日額として算定した額(改定日額を休業給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、当該改定日額)に乗じて得た額を休業給付基礎日額とする。
2 休業補償給付等を支給すべき事由が生じた日が当該休業補償給付等に係る療養を開始した日から起算して1年6箇月を経過した日以後の日である場合において、次の各号に掲げる場合に該当するときは、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める額を休業給付基礎日額とする。
1.前項の規定により休業給付基礎日額として算定した額が、厚生労働省令で定める年齢階層(以下この条において単に「年齢階層」という。)ごとに休業給付基礎日額の最低限度額として厚生労働大臣が定める額のうち、当該休業補償給付等を受けるべき労働者の当該休業補償給付等を支給すべき事由が生じた日の属する四半期の初日(次号において「基準日」という。)における年齢の属する年齢階層に係る額に満たない場合
当該年齢階層に係る額
2.前項の規定により休業給付基礎日額として算定した額が、年齢階層ごとに休業給付基礎日額の最高限度額として厚生労働大臣が定める額のうち、当該休業補償給付等を受けるべき労働者の基準日における年齢の属する年齢階層に係る額を超える場合
当該年齢階層に係る額
3 前項第1号の厚生労働大臣が定める額は、毎年、年齢階層ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、当該年齢階層に属するすべての労働者を、その受けている1月当たりの賃金の額(以下この項において「賃金月額」という。)の高低に従い、20の階層に区分し、その区分された階層のうち最も低い賃金月額に係る階層に属する労働者の受けている賃金月額のうち最も高いものを基礎とし、労働者の年齢階層別の就業状態その他の事情を考慮して定めるものとする。
4 前項の規定は、第2項第2号の厚生労働大臣が定める額について準用する。この場合において、前項中「最も低い賃金月額に係る」とあるのは、「最も高い賃金月額に係る階層の直近下位の」と読み替えるものとする。
第8条の3 年金たる保険給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額(以下この条において「年金給付基礎日額」という。)については、次に定めるところによる。
1.算定事由発生日の属する年度(4月1日から翌年3月31日までをいう。以下同じ。)の翌々年度の7月以前の分として支給する年金たる保険給付については、
第8条の規定により給付基礎日額として算定した額を年金給付基礎日額とする。
2.算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月以後の分として支給する年金たる保険給付については、
第8条の規定により給付基礎日額として算定した額に当該年金たる保険給付を支給すべき月の属する年度の前年度(当該月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、前々年度)の平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の平均額をいう。以下この号及び
第16条の6第2項において同じ。)を算定事由発生日の属する年度の平均給与額で除して得た率を基準として厚生労働大臣が定める率を乗じて得た額を年金給付基礎日額とする。
2 前条第2項から第4項までの規定は、年金給付基礎日額について準用する。この場合において、同条第2項中「前項」とあるのは「次条第1項」と、同項第1号中「休業補償給付等」とあるのは「年金たる保険給付」と、「支給すべき事由が生じた日」とあるのは「支給すべき月」と、「四半期の初日(次号」とあるのは「年度の8月1日(当該月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、当該年度の前年度の8月1日。以下この項」と、「年齢の」とあるのは「年齢(遺族補償年金又は遺族年金を支給すべき場合にあつては、当該支給をすべき事由に係る労働者の死亡がなかつたものとして計算した場合に得られる当該労働者の基準日における年齢。次号において同じ。)の」と、同項第2号中「休業補償給付等」とあるのは「年金たる保険給付」と読み替えるものとする。
第8条の4 前条第1項の規定は、障害補償一時金若しくは遺族補償一時金又は障害一時金若しくは遺族一時金の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額について準用する。この場合において、同項中「の分として支給する」とあるのは「に支給すべき事由が生じた」と、「支給すべき月」とあるのは「支給すべき事由が生じた月」と読み替えるものとする。
第8条の5 給付基礎日額に1円未満の端数があるときは、これを1円に切り上げるものとする。
第9条 年金たる保険給付の支給は、支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、支給を受ける権利が消滅した月で終わるものとする。
2 年金たる保険給付は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅した月までの間は、支給しない。
3 年金たる保険給付は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の6期に、それぞれその前月分までを支払う。ただし、支給を受ける権利が消滅した場合におけるその期の年金たる保険給付は、支払期月でない月であつても、支払うものとする。
第10条 船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその船舶に乗つていた労働者若しくは船舶に乗つていてその船舶の航行中に行方不明となつた労働者の生死が3箇月間わからない場合又はこれらの労働者の死亡が3箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた日又は労働者が行方不明となつた日に、当該労働者は、死亡したものと推定する。航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその航空機に乗つていた労働者若しくは航空機に乗つていてその航空機の航行中行方不明となつた労働者の生死が3箇月間わからない場合又はこれらの労働者の死亡が3箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合にも、同様とする。
第11条 この法律に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族)は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
2 前項の場合において、死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかつたときは、同項に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。
3 未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、第1項に規定する順序(遺族補償年金については
第16条の2第3項に、遺族年金については
第22条の4第3項において準用する
第16条の2第3項に規定する順序)による。
4 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その一人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
第12条 年金たる保険給付の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金たる保険給付が支払われたときは、その支払われた年金たる保険給付は、その後に支払うべき年金たる保険給付の内払とみなすことができる。年金たる保険給付を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた月の翌月以後の分として減額しない額の年金たる保険給付が支払われた場合における当該年金たる保険給付の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。
2 同一の業務上の事由又は通勤による負傷又は疾病(以下この条において「同一の傷病」という。)に関し、年金たる保険給付(遺族補償年金及び遺族年金を除く。以下この項において「乙年金」という。)を受ける権利を有する労働者が他の年金たる保険給付(遺族補償年金及び遺族年金を除く。以下この項において「甲年金」という。)を受ける権利を有することとなり、かつ、乙年金を受ける権利が消滅した場合において、その消滅した月の翌月以後の分として乙年金が支払われたときは、その支払われた乙年金は、甲年金の内払とみなす。同一の傷病に関し、年金たる保険給付(遺族補償年金及び遺族年金を除く。)を受ける権利を有する労働者が休業補償給付若しくは休業給付又は障害補償一時金若しくは障害一時金を受ける権利を有することとなり、かつ、当該年金たる保険給付を受ける権利が消滅した場合において、その消滅した月の翌月以後の分として当該年金たる保険給付が支払われたときも、同様とする。
3 同一の傷病に関し、休業補償給付又は休業給付を受けている労働者が障害補償給付若しくは傷病補償年金又は障害給付若しくは傷病年金を受ける権利を有することとなり、かつ、休業補償給付又は休業給付を行わないこととなつた場合において、その後も休業補償給付又は休業給付が支払われたときは、その支払われた休業補償給付又は休業給付は、当該障害補償給付若しくは傷病補償年金又は障害給付若しくは傷病年金の内払とみなす。
第12条の2 年金たる保険給付を受ける権利を有する者が死亡したためその支給を受ける権利が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以後の分として当該年金たる保険給付の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権(以下この条において「返還金債権」という。)に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき保険給付があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保険給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。
第12条の2の2 労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となつた事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。
2 労働者が故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、負傷、疾病、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となつた事故を生じさせ、又は負傷、疾病若しくは障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、政府は、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
第12条の3 偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
2 前項の場合において、事業主(徴収法
第8条第1項又は第2項の規定により元請負人が事業主とされる場合にあつては、当該元請負人。以下同じ。)が虚偽の報告又は証明をしたためその保険給付が行なわれたものであるときは、政府は、その事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
第12条の4 政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為によつて生じた場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、保険給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
2 前項の場合において、保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で保険給付をしないことができる。
第12条の5 保険給付を受ける権利は、労働者の退職によつて変更されることはない。
2 保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、年金たる保険給付を受ける権利を独立行政法人福祉医療機構法(平成14年法律第166号)の定めるところにより独立行政法人福祉医療機構に担保に供する場合は、この限りでない。
第12条の6 租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として課することはできない。
第12条の7 保険給付を受ける権利を有する者は、厚生労働省令で定めるところにより、政府に対して、保険給付に関し必要な厚生労働省令で定める事項を届け出、又は保険給付に関し必要な厚生労働省令で定める書類その他の物件を提出しなければならない。
第12条の8 第7条第1項第1号の業務災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とする。
1.療養補償給付
2.休業補償給付
3.障害補償給付
4.遺族補償給付
5.葬祭料
6.傷病補償年金
7.介護補償給付
2 前項の保険給付(傷病補償年金及び介護補償給付を除く。)は、労働基準法
第75条から
第77条まで、
第79条及び
第80条に規定する災害補償の事由が生じた場合に、補償を受けるべき労働者若しくは遺族又は葬祭を行う者に対し、その請求に基づいて行う。
3 傷病補償年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかつた労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6箇月を経過した日において次の各号のいずれにも該当するとき、又は同日後次の各号のいずれにも該当することとなつたときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。
1.当該負傷又は疾病が治つていないこと。
2.当該負傷又は疾病による障害の程度が厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。
4 介護補償給付は、障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる障害であつて厚生労働省令で定める程度のものにより、常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときに、当該介護を受けている間(次に掲げる間を除く。)、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う。
1.障害者自立支援法(平成17年法律第123号)第5条第12項に規定する障害者支援施設(以下「障害者支援施設」という。)に入所している間(同条第6項に規定する生活介護(以下「生活介護」という。)を受けている場合に限る。)
2.障害者支援施設(生活介護を行うものに限る。)に準ずる施設として厚生労働大臣が定めるものに入所している間
3.病院又は診療所に入院している間
2 前項の療養の給付の範囲は、次の各号(政府が必要と認めるものに限る。)による。
1.診察
2.薬剤又は治療材料の支給
3.処置、手術その他の治療
4.居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
5.病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
6.移送
3 政府は、第1項の療養の給付をすることが困難な場合その他厚生労働省令で定める場合には、療養の給付に代えて療養の費用を支給することができる。
第14条 休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第4日目から支給するものとし、その額は、1日につき給付基礎日額の100分の60に相当する額とする。ただし、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日に係る休業補償給付の額は、給付基礎日額(
第8条の2第2項第2号に定める額(以下この項において「最高限度額」という。)を給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額)から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあつては、最高限度額に相当する額)の100分の60に相当する額とする。
2 休業補償給付を受ける労働者が同一の事由について厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)の規定による障害厚生年金又は国民年金法(昭和34年法律第141号)の規定による障害基礎年金を受けることができるときは、当該労働者に支給する休業補償給付の額は、前項の規定にかかわらず、同項の額に別表第1第1号から第3号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第1号から第3号までの政令で定める率のうち傷病補償年金について定める率を乗じて得た額(その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額)とする。
第14条の2 労働者が次の各号のいずれかに該当する場合(厚生労働省令で定める場合に限る。)には、休業補償給付は、行わない。
1.刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されている場合
2.少年院その他これに準ずる施設に収容されている場合
第15条 障害補償給付は、厚生労働省令で定める障害等級に応じ、障害補償年金又は障害補償一時金とする。
2 障害補償年金又は障害補償一時金の額は、それぞれ、別表第1又は別表第2に規定する額とする。
第15条の2 障害補償年金を受ける労働者の当該障害の程度に変更があつたため、新たに別表第1又は別表第2中の他の障害等級に該当するに至つた場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、新たに該当するに至つた障害等級に応ずる障害補償年金又は障害補償一時金を支給するものとし、その後は、従前の障害補償年金は、支給しない。
第16条 遺族補償給付は、遺族補償年金又は遺族補償一時金とする。
第16条の2 遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であつて、労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していたものとする。ただし、妻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)以外の者にあつては、労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
1.夫(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)、父母又は祖父母については、60歳以上であること。
2.子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること。
3.兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること又は60歳以上であること。
4.前3号の要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態にあること。
2 労働者の死亡の当時胎児であつた子が出生したときは、前項の規定の適用については、将来に向かつて、その子は、労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していた子とみなす。
3 遺族補償年金を受けるべき遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序とする。
第16条の3 遺族補償年金の額は、別表第1に規定する額とする。
2 遺族補償年金を受ける権利を有する者が2人以上あるときは、遺族補償年金の額は、前項の規定にかかわらず、別表第1に規定する額をその人数で除して得た額とする。
3 遺族補償年金の額の算定の基礎となる遺族の数に増減を生じたときは、その増減を生じた月の翌月から、遺族補償年金の額を改定する。
4 遺族補償年金を受ける権利を有する遺族が妻であり、かつ、当該妻と生計を同じくしている遺族補償年金を受けることができる遺族がない場合において、当該妻が次の各号の一に該当するに至つたときは、その該当するに至つた月の翌月から、遺族補償年金の額を改定する。
1.55歳に達したとき(別表第1の厚生労働省令で定める障害の状態にあるときを除く。)。
2.別表第1の厚生労働省令で定める障害の状態になり、又はその事情がなくなつたとき(55歳以上であるときを除く。)。
第16条の4 遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が次の各号の一に該当するに至つたときは、消滅する。この場合において、同順位者がなくて後順位者があるときは、次順位者に遺族補償年金を支給する。
1.死亡したとき。
2.婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。
3.直系血族又は直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となつたとき。
4.離縁によつて、死亡した労働者との親族関係が終了したとき。
5.子、孫又は兄弟姉妹については、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(労働者の死亡の時から引き続き
第16条の2第1項第4号の厚生労働省令で定める障害の状態にあるときを除く。)。
6.
第16条の2第1項第4号の厚生労働省令で定める障害の状態にある夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、その事情がなくなつたとき(夫、父母又は祖父母については、労働者の死亡の当時60歳以上であつたとき、子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるとき、兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は労働者の死亡の当時60歳以上であつたときを除く。)。
2 遺族補償年金を受けることができる遺族が前項各号の一に該当するに至つたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。
第16条の5 遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が1年以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金は、同順位者があるときは同順位者の、同順位者がないときは次順位者の申請によつて、その所在が明らかでない間、その支給を停止する。この場合において、同順位者がないときは、その間、次順位者を先順位者とする。
2 前項の規定により遺族補償年金の支給を停止された遺族は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。
3 第16条の3第3項の規定は、第1項の規定により遺族補償年金の支給が停止され、又は前項の規定によりその停止が解除された場合に準用する。この場合において、同条第3項中「増減を生じた月」とあるのは、「支給が停止され、又はその停止が解除された月」と読み替えるものとする。
第16条の6 遺族補償一時金は、次の場合に支給する。
1.労働者の死亡の当時遺族補償年金を受けることができる遺族がないとき。
2.遺族補償年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された遺族補償年金の額の合計額が当該権利が消滅した日において前号に掲げる場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる遺族補償一時金の額に満たないとき。
2 前項第2号に規定する遺族補償年金の額の合計額を計算する場合には、同号に規定する権利が消滅した日の属する年度(当該権利が消滅した日の属する月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の7月以前の分として支給された遺族補償年金の額については、その現に支給された額に当該権利が消滅した日の属する年度の前年度の平均給与額を当該遺族補償年金の支給の対象とされた月の属する年度の前年度(当該月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、前々年度)の平均給与額で除して得た率を基準として厚生労働大臣が定める率を乗じて得た額により算定するものとする。
第16条の7 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、次の各号に掲げる者とする。
1.配偶者
2.労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母
3.前号に該当しない子、父母、孫及び祖父母並びに兄弟姉妹
2 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序により、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ、当該各号に掲げる順序による。
第16条の8 遺族補償一時金の額は、別表第2に規定する額とする。
2 第16条の3第2項の規定は、遺族補償一時金の額について準用する。この場合において、同項中「別表第1」とあるのは、「別表第2」と読み替えるものとする。
第16条の9 労働者を故意に死亡させた者は、遺族補償給付を受けることができる遺族としない。
2 労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によつて遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族補償年金を受けることができる遺族としない。
3 遺族補償年金を受けることができる遺族を故意に死亡させた者は、遺族補償一時金を受けることができる遺族としない。労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によつて遺族補償年金を受けることができる遺族となるべき者を故意に死亡させた者も、同様とする。
4 遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。
5 前項後段の場合には、
第16条の4第1項後段の規定を準用する。
第17条 葬祭料は、通常葬祭に要する費用を考慮して厚生労働大臣が定める金額とする。
第18条 傷病補償年金は、
第12条の8第3項第2号の厚生労働省令で定める傷病等級に応じ、別表第1に規定する額とする。
2 傷病補償年金を受ける者には、休業補償給付は、行わない。
第18条の2 傷病補償年金を受ける労働者の当該障害の程度に変更があつたため、新たに別表第1中の他の傷病等級に該当するに至つた場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、新たに該当するに至つた傷病等級に応ずる傷病補償年金を支給するものとし、その後は、従前の傷病補償年金は、支給しない。
第19条 業務上負傷し、又は疾病にかかつた労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合又は同日後において傷病補償年金を受けることとなつた場合には、労働基準法
第19条第1項の規定の適用については、当該使用者は、それぞれ、当該3年を経過した日又は傷病補償年金を受けることとなつた日において、同法
第81条の規定により打切補償を支払つたものとみなす。
第19条の2 介護補償給付は、月を単位として支給するものとし、その月額は、常時又は随時介護を受ける場合に通常要する費用を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。
第20条 この節に定めるもののほか、業務災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第21条 第7条第1項第2号の通勤災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とする。
1.療養給付
2.休業給付
3.障害給付
4.遺族給付
5.葬祭給付
6.傷病年金
7.介護給付
第22条 療養給付は、労働者が通勤(
第7条第1項第2号の通勤をいう。以下同じ。)により負傷し、又は疾病(厚生労働省令で定めるものに限る。以下この節において同じ。)にかかつた場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。
第22条の2 休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。
2 第14条及び
第14条の2の規定は、休業給付について準用する。この場合において、
第14条第1項中「業務上の」とあるのは「通勤による」と、同条第2項中「別表第1第1号から第3号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第1号から第3号までの政令で定める率のうち傷病補償年金について定める率」とあるのは「第23条第2項において準用する別表第1第1号から第3号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第1号から第3号までの政令で定める率のうち傷病年金について定める率」と読み替えるものとする。
3 療養給付を受ける労働者(
第31条第2項の厚生労働省令で定める者を除く。)に支給する休業給付であつて最初に支給すべき事由の生じた日に係るものの額は、前項において準用する
第14条第1項の規定にかかわらず、同項の額から
第31条第2項の厚生労働省令で定める額に相当する額を減じた額とする。
第22条の3 障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。
2 障害給付は、
第15条第1項の厚生労働省令で定める障害等級に応じ、障害年金又は障害一時金とする。
3 第15条第2項及び
第15条の2並びに別表第1(障害補償年金に係る部分に限る。)及び別表第2(障害補償一時金に係る部分に限る。)の規定は、障害給付について準用する。この場合において、これらの規定中「障害補償年金」とあるのは「障害年金」と、「障害補償一時金」とあるのは「障害一時金」と読み替えるものとする。
第22条の4 遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行なう。
3 第16条の2から
第16条の9まで並びに別表第1(遺族補償年金に係る部分に限る。)及び別表第2(遺族補償一時金に係る部分に限る。)の規定は、遺族給付について準用する。この場合において、これらの規定中「遺族補償年金」とあるのは「遺族年金」と、「遺族補償一時金」とあるのは「遺族一時金」と読み替えるものとする。
第22条の5 葬祭給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、葬祭を行なう者に対し、その請求に基づいて行なう。
第23条 傷病年金は、通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後1年6箇月を経過した日において次の各号のいずれにも該当するとき、又は同日後次の各号のいずれにも該当することとなつたときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。
1.当該負傷又は疾病が治つていないこと。
2.当該負傷又は疾病による障害の程度が
第12条の8第3項第2号の厚生労働省令で定める傷病等級に該当すること。
2 第18条、
第18条の2及び別表第1(傷病補償年金に係る部分に限る。)の規定は、傷病年金について準用する。この場合において、
第18条第2項中「休業補償給付」とあるのは「休業給付」と、同表中「傷病補償年金」とあるのは「傷病年金」と読み替えるものとする。
第24条 介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害年金又は傷病年金の支給事由となる障害であつて
第12条の8第4項の厚生労働省令で定める程度のものにより、常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときに、当該介護を受けている間(次に掲げる間を除く。)、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う。
1.障害者支援施設に入所している間(生活介護を受けている場合に限る。)
2.第12条の8第4項第2号の厚生労働大臣が定める施設に入所している間
3.病院又は診療所に入院している間
第25条 この節に定めるもののほか、通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第26条 2次健康診断等給付は、労働安全衛生法(昭和47度法律第57号)
第66条第1項の規定による健康診断又は当該健康診断に係る同条第5項ただし書の規定による健康診断のうち、直近のもの(以下この項において「1次健康診断」という。)において、血圧検査、血液検査その他業務上の事由による脳血管疾患及び心臓疾患の発生にかかわる身体の状態に関する検査であつて、厚生労働省令で定めるものが行われた場合において、当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見があると診断されたときに、当該労働者(当該1次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められるものを除く。)に対し、その請求に基づいて行う。
2 2次健康診断等給付の範囲は、次のとおりとする。
1.脳血管及び心臓の状態を把握するために必要な検査(前項に規定する検査を除く。)であつて厚生労働省令で定めるものを行う医師による健康診断(1年度につき1回に限る。以下この節において「2次健康診断」という。)
2.2次健康診断の結果に基づき、脳血管疾患及び心臓疾患の発生の予防を図るため、面接により行われる医師又は保健師による保健指導(2次健康診断ごとに1回に限る。次項において「特定保健指導」という。)
3 政府は、2次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる労働者については、当該2次健康診断に係る特定保健指導を行わないものとする。
第27条 2次健康診断を受けた労働者から当該2次健康診断の実施の日から3箇月を超えない期間で厚生労働省令で定める期間内に当該2次健康診断の結果を証明する書面の提出を受けた事業者(労働安全衛生法
第2条第3号に規定する事業者をいう。)に対する同法
第66条の4の規定の適用については、同条中「健康診断の結果(当該健康診断」とあるのは、「健康診断及び労働者災害補償保険法第26条第2項第1号に規定する2次健康診断の結果(これらの健康診断」とする。
第28条 この節に定めるもののほか、2次健康診断等給付について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第29条 政府は、この保険の適用事業に係る労働者及びその遺族について、社会復帰促進等事業として、次の事業を行うことができる。
1.療養に関する施設及びリハビリテーションに関する施設の設置及び運営その他業務災害及び通勤災害を被つた労働者(次号において「被災労働者」という。)の円滑な社会復帰を促進するために必要な事業
2.被災労働者の療養生活の援護、被災労働者の受ける介護の援護、その遺族の就学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業
3.業務災害の防止に関する活動に対する援助、健康診断に関する施設の設置及び運営その他労働者の安全及び衛生の確保、保険給付の適切な実施の確保並びに賃金の支払の確保を図るために必要な事業
2 前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は、厚生労働省令で定める。
3 政府は、第1項の社会復帰促進等事業のうち、独立行政法人労働者健康福祉機構法(平成14年法律第171号)
第12条第1項に掲げるものを独立行政法人労働者健康福祉機構に行わせるものとする。
第30条 労働者災害補償保険事業に要する費用にあてるため政府が徴収する保険料については、徴収法の定めるところによる。
第31条 政府は、次の各号のいずれかに該当する事故について保険給付を行つたときは、厚生労働省令で定めるところにより、業務災害に関する保険給付にあつては労働基準法の規定による災害補償の価額の限度で、通勤災害に関する保険給付にあつては通勤災害を業務災害とみなした場合に支給されるべき業務災害に関する保険給付に相当する同法の規定による災害補償の価額の限度で、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。
1.事業主が故意又は重大な過失により徴収法
第4条の2第1項の規定による届出であつてこの保険に係る保険関係の成立に係るものをしていない期間(政府が当該事業について徴収法
第15条第3項の規定による決定をしたときは、その決定後の期間を除く。)中に生じた事故
2.事業主が徴収法
第10条第2項第1号の一般保険料を納付しない期間(徴収法
第26条第2項の督促状に指定する期限後の期間に限る。)中に生じた事故
3.事業主が故意又は重大な過失により生じさせた業務災害の原因である事故
2 政府は、療養給付を受ける労働者(厚生労働省令で定める者を除く。)から、200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額を一部負担金として徴収する。ただし、
第22条の2第3項の規定により減額した休業給付の支給を受けた労働者については、この限りでない。
3 政府は、前項の労働者から徴収する同項の一部負担金に充てるため、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者に支払うべき保険給付の額から当該一部負担金の額に相当する額を控除することができる。
第32条 国庫は、予算の範囲内において、労働者災害補償保険事業に要する費用の一部を補助することができる。
第33条 次の各号に掲げる者(第2号、第4号及び第5号に掲げる者にあつては、労働者である者を除く。)の業務災害及び通勤災害に関しては、この章に定めるところによる。
1.厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業(厚生労働省令で定める事業を除く。第7号において「特定事業」という。)の事業主で徴収法
第33条第3項の労働保険事務組合(以下「労働保険事務組合」という。)に同条第1項の労働保険事務の処理を委託するものである者(事業主が法人その他の団体であるときは、代表者)
2.前号の事業主が行う事業に従事する者
3.厚生労働省令で定める種類の事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者
4.前号の者が行う事業に従事する者
5.厚生労働省令で定める種類の作業に従事する者
6.この法律の施行地外の地域のうち開発途上にある地域に対する技術協力の実施の事業(事業の期間が予定される事業を除く。)を行う団体が、当該団体の業務の実施のため、当該開発途上にある地域(業務災害及び通勤災害に関する保護制度の状況その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める国の地域を除く。)において行われる事業に従事させるために派遺する者
7.この法律の施行地内において事業(事業の期間が予定される事業を除く。)を行う事業主が、この法律の施行地外の地域(業務災害及び通勤災害に関する保護制度の状況その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める国の地域を除く。)において行われる事業に従事させるために派遣する者(当該事業が特定事業に該当しないときは、当該事業に使用される労働者として派遣する者に限る。)
第34条 前条第1号の事業主が、同号及び同条第2号に掲げる者を包括して当該事業について成立する保険関係に基づきこの保険による業務災害及び通勤災害に関する保険給付を受けることができる者とすることにつき申請をし、政府の承認があつたときは、第3章第1節から第3節まで及び第3章の2の規定の適用については、次に定めるところによる。
1.前条第1号及び第2号に掲げる者は、当該事業に使用される労働者とみなす。
2.前条第1号又は第2号に掲げる者が業務上負傷し、若しくは疾病にかかつたとき、その負傷若しくは疾病についての療養のため当該事業に従事することができないとき、その負傷若しくは疾病が治つた場合において身体に障害が存するとき、又は業務上死亡したときは、労働基準法
第75条から
第77条まで、
第79条及び
第80条に規定する災害補償の事由が生じたものとみなす。
3.前条第1号及び第2号に掲げる者の給付基礎日額は、当該事業に使用される労働者の賃金の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。
4.前条第1号又は第2号に掲げる者の事故が徴収法
第10条第2項第2号の第1種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。これらの者の業務災害の原因である事故が前条第1号の事業主の故意又は重大な過失によつて生じたものであるときも、同様とする。
2 前条第1号の事業主は、前項の承認があつた後においても、政府の承認を受けて、同号及び同条第2号に掲げる者を包括して保険給付を受けることができる者としないこととすることができる。
3 政府は、前条第1号の事業主がこの法律若しくは徴収法又はこれらの法律に基づく厚生労働省令の規定に違反したときは、第1項の承認を取り消すことができる。
4 前条第1号及び第2号に掲げる者の保険給付を受ける権利は、第2項の規定による承認又は前項の規定による第1項の承認の取消しによつて変更されない。これらの者が同条第1号及び第2号に掲げる者でなくなつたことによつても、同様とする。
第35条 第33条第3号に掲げる者の団体又は同条第5号に掲げる者の団体が、当該団体の構成員である同条第3号に掲げる者及びその者に係る同条第4号に掲げる者又は当該団体の構成員である同条第5号に掲げる者の業務災害及び通勤災害(これらの者のうち、住居と就業の場所との間の往復の状況等を考慮して厚生労働省令で定める者にあつては、業務災害に限る。)に関してこの保険の適用を受けることにつき申請をし、政府の承認があつたときは、第3章第1節から第3節まで(当該厚生労働省令で定める者にあつては、同章第1節及び第2節)、第3章の2及び徴収法第2章から第6章までの規定の適用については、次に定めるところによる。
1.当該団体は、
第3条第1項の適用事業及びその事業主とみなす。
2.当該承認があつた日は、前号の適用事業が開始された日とみなす。
3.当該団体に係る
第33条第3号から第5号までに掲げる者は、第1号の適用事業に使用される労働者とみなす。
4.当該団体の解散は、事業の廃止とみなす。
5.前条第1項第2号の規定は、
第33条第3号から第5号までに掲げる者に係る業務災害に関する保険給付の事由について準用する。この場合において同条第5号に掲げる者に関しては、前条第1項第2号中「業務上」とあるのは「当該作業により」と、「当該事業」とあるのは「当該作業」と読み替えるものとする。
6.
第33条第3号から第5号までに掲げる者の給付基礎日額は、当該事業と同種若しくは類似の事業又は当該作業と同種若しくは類似の作業を行う事業に使用される労働者の賃金の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。
7.
第33条第3号から第5号までに掲げる者の事故が、徴収法
第10条第2項第3号の第2種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
2 一の団体に係る
第33条第3号から第5号までに掲げる者として前項第3号の規定により労働者とみなされている者は、同一の種類の事業又は同一の種類の作業に関しては、他の団体に関し重ねて同号の規定により労働者とみなされることはない。
3 第1項の団体は、同項の承認があつた後においても、政府の承認を受けて、当該団体についての保険関係を消滅させることができる。
4 政府は、第1項の団体がこの法律若しくは徴収法又はこれらの法律に基づく厚生労働省令の規定に違反したときは、当該団体についての保険関係を消滅させることができる。
5 第33条第3号から第5号までに掲げる者の保険給付を受ける権利は、同条第3号又は第5号に掲げる者が第1項の団体から脱退することによつて変更されない。同条第3号から第5号までに掲げる者がこれらの規定に掲げる者でなくなつたことによつても、同様とする。
第36条 第33条第6号の団体又は同条第7号の事業主が、同条第6号又は第7号に掲げる者を、当該団体又は当該事業主がこの法律の施行地内において行う事業(事業の期間が予定される事業を除く。)についての保険関係に基づきこの保険による業務災害及び通勤災害に関する保険給付を受けることができる者とすることにつき申請をし、政府の承認があつたときは、第3章第1節から第3節まで及び第3章の2の規定の適用については、次に定めるところによる。
1.
第33条第6号又は第7号に掲げる者は、当該事業に使用される労働者とみなす。
2.
第34条第1項第2号の規定は
第33条第6号又は第7号に掲げる者に係る業務災害に関する保険給付の事由について、同項第3号の規定は同条第6号又は第7号に掲げる者の給付基礎日額について準用する。この場合において、同項第2号中「当該事業」とあるのは、「第33条第6号又は第7号に規定する開発途上にある地域又はこの法律の施行地外の地域において行われる事業」と読み替えるものとする。
3.
第33条第6号又は第7号に掲げる者の事故が、徴収法
第10条第2項第3号の2の第3種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じたものであるときは、政府は、当該事故に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
2 第34条第2項及び第3項の規定は前項の承認を受けた
第33条第6号の団体又は同条第7号の事業主について、
第34条第4項の規定は
第33条第6号又は第7号に掲げる者の保険給付を受ける権利について準用する。この場合において、これらの規定中「前項の承認」とあり、及び「第1項の承認」とあるのは「第36条第1項の承認」と、
第34条第2項中「同号及び同条第2号に掲げる者を包括して」とあるのは「同条第6号又は第7号に掲げる者を」と、同条第4項中「同条第1号及び第2号」とあるのは「第33条第6号又は第7号」と読み替えるものとする。
第37条 この章に定めるもののほか、
第33条各号に掲げる者の業務災害及び通勤災害に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第38条 保険給付に関する決定に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服のある者は、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
2 前項の審査請求をしている者は、審査請求をした日から3箇月を経過しても審査請求についての決定がないときは、当該審査請求に係る処分について、決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
3 第1項の審査請求及び前2項の再審査請求は、時効の中断に関しては、これを裁判上の請求とみなす。
第39条 前条第1項の審査請求及び同条第1項又は第2項の再審査請求については、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)
第2章第1節、
第2節(
第18条及び
第19条を除く。)及び
第5節の規定を適用しない。
第40条 第38条第1項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
1.再審査請求がされた日から3箇月を経過しても裁決がないとき。
2.再審査請求についての裁決を経ることにより生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるときその他その裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
第42条 療養補償給付、休業補償給付、葬祭料、介護補償給付、療養給付、休業給付、葬祭給付、介護給付及び2次健康診断等給付を受ける権利は、2年を経過したとき、障害補償給付、遺族補償給付、障害給付及び遺族給付を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によつて消滅する。
第43条 この法律又はこの法律に基づく政令及び厚生労働省令に規定する期間の計算については、民法の期間の計算に関する規定を準用する。
第44条 労働者災害補償保険に関する書類には、印紙税を課さない。
第45条 市町村長(特別区及び地方自治法(昭和22年法律第67号)
第252条の19第1項の指定都市においては、区長とする。)は、行政庁又は保険給付を受けようとする者に対して、当該市(特別区を含む。)町村の条例で定めるところにより、保険給付を受けようとする者又は遺族の戸籍に関し、無料で証明を行なうことができる。
第46条 行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者を使用する者、労働保険事務組合又は
第35条第1項に規定する団体に対して、この法律の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。
第47条 行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、保険関係が成立している事業に使用される労働者(
第34条第1項第1号、
第35条第1項第3号又は
第36条第1項第1号の規定により当該事業に使用される労働者とみなされる者を含む。)若しくは保険給付を受け、若しくは受けようとする者に対して、この法律の施行に関し必要な報告、届出、文書その他の物件の提出(以下この条において「報告等」という。)若しくは出頭を命じ、又は保険給付の原因である事故を発生させた第三者(
第53条において「第三者」という。)に対して、報告等を命ずることができる。
第47条の2 行政庁は、保険給付に関して必要があると認めるときは、保険給付を受け、又は受けようとする者(遺族補償年金又は遺族年金の額の算定の基礎となる者を含む。)に対し、その指定する医師の診断を受けるべきことを命ずることができる。
第47条の3 政府は、保険給付を受ける権利を有する者が、正当な理由がなくて、
第12条の7の規定による届出をせず、若しくは書類その他の物件の提出をしないとき、又は前2条の規定による命令に従わないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。
第48条 行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、当該職員に、適用事業の事業場又は労働保険事務組合若しくは
第35条第1項に規定する団体の事務所に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第49条 行政庁は、保険給付に関して必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところによつて、保険給付を受け、又は受けようとする者(遺族補償年金又は遺族年金の額の算定の基礎となる者を含む。)の診療を担当した医師その他の者に対して、その行つた診療に関する事項について、報告若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に、これらの物件を検査させることができる。
2 前条第2項の規定は前項の規定による検査について、同条第3項の規定は前項の規定による権限について準用する。
第49条の2 この法律に基づき政令又は厚生労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は厚生労働省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。
第49条の3 この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。
第50条 この法律の施行に関する細目は、厚生労働省令で、これを定める。
第51条 事業主が、次の各号のいずれかに該当するときは、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。労働保険事務組合又は
第35条第1項に規定する団体がこれらの各号のいずれかに該当する場合におけるその違反行為をした当該労働保険事務組合又は当該団体の代表者又は代理人、使用人その他の従業者も、同様とする。
1.
第46条の規定による命令に違反して報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は文書の提出をせず、若しくは虚偽の記載をした文書を提出した場合
2.
第48条第1項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合
第53条 事業主、労働保険事務組合及び
第35条第1項に規定する団体以外の者(第三者を除く。)が、次の各号のいずれかに該当するときは、6月以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
1.
第47条の規定による命令に違反して報告若しくは届出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは届出をし、又は文書その他の物件の提出をせず、若しくは虚偽の記載をした文書を提出した場合
2.
第48条第1項の規定による当該職員の質問に対し答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合
3.
第49条第1項の規定による命令に違反して報告をせず、虚偽の報告をし、若しくは診療録、帳簿書類その他の物件の提示をせず、又は同条の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合
第54条 法人(法人でない労働保険事務組合及び
第35条第1項に規定する団体を含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、
第51条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
2 前項の規定により法人でない労働保険事務組合又は
第35条第1項に規定する団体を処罰する場合においては、その代表者が訴訟行為につきその労働保険事務組合又は団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第55条 この法律施行の期日は、勅令で、これを定める。
第57条 労働者災害扶助責任保険法は、これを廃止する。
2 この法律施行前に発生した事故に対する保険給付及びこの法律施行前の期間に属する保険料に関しては、なお旧法による。
3 この法律施行前の旧法の罰則を適用すべきであつた者についての処罰については、なお旧法による。
4 この法律施行の際、労働者災害扶助責任保険につき現に政府と保険契約を締結してゐる者が既に払込んだこの法律施行後の期間に属する保険料は、この保険の保険料に、これを充当することができる。
5 前3項に定めるものの外、旧法廃止の際必要な事項は、命令で、これを定める。
第58条 政府は、当分の間、障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害補償年金の額(当該障害補償年金のうち当該死亡した日の属する年度(当該死亡した日の属する月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の7月以前の分として支給された障害補償年金にあつては、労働省令で定めるところにより第16条の6第2項の規定の例により算定して得た額)及び当該障害補償年金に係る障害補償年金前払一時金の額(当該障害補償年金前払一時金を支給すべき事由が当該死亡した日の属する年度の7月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより同項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)の合計額が次の表の上欄に掲げる当該障害補償年金に係る障害等級に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額(当該死亡した日が算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月1日以後の日である場合にあつては、労働省令で定めるところにより第8条の4において準用する第8条の3第1項の規定の例により算定して得た額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、その差額に相当する額の障害補償年金差額一時金を支給する。
| 障害等級 | 額 |
| 第1級 | 給付基礎日額の1,340日分 |
| 第2級 | 給付基礎日額の1,190日分 |
| 第3級 | 給付基礎日額の1,050日分 |
| 第4級 | 給付基礎日額の920日分 |
| 第5級 | 給付基礎日額の790日分 |
| 第6級 | 給付基礎日額の670日分 |
| 第7級 | 給付基礎日額の560日分 |
2 障害補償年金差額一時金を受けることができる遺族は、次の各号に掲げる者とする。この場合において、障害補償年金差額一時金を受けるべき遺族の順位は、次の各号の順序により、当該各号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ、当該各号に掲げる順序による。
1.労働者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
2.前号に該当しない配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
3 障害補償年金差額一時金の支給を受ける権利は、5年を経過したときは、時効によつて消滅する。
4 障害補償年金差額一時金は、遺族補償給付とみなして第10条の規定を、第16条の6第1項第2号の場合に支給される遺族補償一時金とみなして徴収法第12条第3項及び第20条第1項の規定を適用する。
5 第16条の3第2項並びに第16条の9第1項及び第2項の規定は、障害補償年金差額一時金について準用する。この場合において、第16条の3第2項中「前項」とあるのは「第58条第1項」と、「別表第1」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
第59条 政府は、当分の間、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合における当該障害に関しては、障害補償年金を受ける権利を有する者に対し、その請求に基づき、保険給付として、障害補償年金前払一時金を支給する。
2 障害補償年金前払一時金の額は、前条第1項の表の上欄に掲げる当該障害補償年金に係る障害等級に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額(算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月以後に前項の請求があつた場合にあつては、当該障害補償年金前払一時金を障害補償一時金とみなして第8条の4の規定を適用したときに得られる給付基礎日額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)を限度として労働省令で定める額とする。
3 障害補償年金前払一時金が支給される場合には、当該労働者の障害に係る障害補償年金は、各月に支給されるべき額の合計額が労働省令で定める算定方法に従い当該障害補償年金前払一時金の額に達するまでの間、その支給を停止する。
4 障害補償年金前払一時金の支給を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によつて消滅する。
5 障害補償年金前払一時金は、障害補償年金とみなして、徴収法第12条第3項及び第20条第1項の規定を適用する。
6 障害補償年金前払一時金の支給を受けた者に支給されるべき障害補償年金の支給が第3項の規定により停止されている間は、当該障害補償年金については、国民年金法第36条の2第2項及び国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第34号。以下この項及び次条第7項において「昭和60年法律第34号」という。)附則第32条第11項の規定によりなおその効力を有するものとされた昭和60年法律第34号第1条の規定による改正前の国民年金法(以下この項及び次条第7項において「旧国民年金法」という。)第65条第2項(昭和60年法律第34号附則第28条第10項においてその例による場合及び昭和60年法律第34号附則第32条第11項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧国民年金法第79条の2第5項において準用する場合を含む。次条第7項において同じ。)、児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)第4条第3項第2号ただし書並びに特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和39年法律第134号)第3条第3項第2号ただし書及び第17条第1号ただし書の規定は、適用しない。
第60条 政府は、当分の間、労働者が業務上の事由により死亡した場合における当該死亡に関しては、遺族補償年金を受ける権利を有する遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、遺族補償年金前払一時金を支給する。
2 遺族補償年金前払一時金の額は、給付基礎日額(算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月以後に前項の請求があつた場合にあつては、当該遺族補償年金前払一時金を遺族補償一時金とみなして第8条の4の規定を適用したときに得られる給付基礎日額に相当する額)の1000日分に相当する額を限度として労働省令で定める額とする。
3 遺族補償年金前払一時金が支給される場合には、当該労働者の死亡に係る遺族補償年金は、各月に支給されるべき額の合計額が労働省令で定める算定方法に従い当該遺族補償年金前払一時金の額に達するまでの間、その支給を停止する。
4 遺族補償年金前払一時金が支給された場合における第16条の6の規定の適用については、同条第1項第2号中「遺族補償年金の額」とあるのは、「遺族補償年金の額及び遺族補償年金前払一時金の額(当該遺族補償年金前払一時金を支給すべき事由が当該権利が消滅した日の属する年度(当該権利が消滅した日の属する月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、その前年度)の7月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより次項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)」とする。
5 遺族補償年金前払一時金の支給を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によつて消滅する。
6 遺族補償年金前払一時金は、遺族補償年金とみなして、徴収法第12条第3項及び第20条第1項の規定を適用する。
7 遺族補償年金前払一時金の支給を受けた者に支給されるべき遺族補償年金の支給が第3項の規定により停止されている間は、当該遺族補償年金については、国民年金法第36条の2第2項及び昭和60年法律第34号附則第32条第11項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧国民年金法第65条第2項並びに児童扶養手当法第4条第2項第2号ただし書及び第3項第2号ただし書の規定は、適用しない。
第61条 政府は、当分の間、障害年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害年金の額(当該障害年金のうち当該死亡した日の属する年度(当該死亡した日の属する月が4月から7月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の7月以前の分として支給された障害年金にあつては、労働省令で定めるところにより第16条の6第2項の規定の例により算定して得た額)及び当該障害年金に係る障害年金前払一時金の額(当該障害年金前払一時金を支給すべき事由が当該死亡した日の属する年度の7月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより同項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)の合計額が第58条第1項の表の上欄に掲げる当該障害年金に係る障害等級に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額(当該死亡した日が算定事由発生日の属する年度の翌々年度の8月1日以後の日である場合にあつては、労働省令で定めるところにより第8条の4において準用する第8条の3第1項の規定の例により算定して得た額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、その差額に相当する額の障害年金差額一時金を支給する。
2 障害年金差額一時金は、遺族給付とみなして、第10条の規定を適用する。
3 第16条の3第2項、第16条の9第1項及び第2項並びに第58条第2項及び第3項の規定は、障害年金差額一時金について準用する。この場合において、第16条の3第2項中「前項」とあるのは「第61条第1項」と、「別表第1」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
第62条 政府は、当分の間、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合における当該障害に関しては、障害年金を受ける権利を有する者に対し、その請求に基づき、保険給付として、障害年金前払一時金を支給する。
2 障害年金前払一時金の額は、第58条第1項の表の上欄に掲げる当該障害年金に係る障害等級に応じ、第59条第2項に規定する労働省令で定める額とする。
3 第59条第3項、第4項及び第6項の規定は、障害年金前払一時金について準用する。この場合において、同条第3項及び第6項中「障害補償年金」とあるのは、「障害年金」と読み替えるものとする。
第63条 政府は、当分の間、労働者が通勤により死亡した場合における当該死亡に関しては、遺族年金を受ける権利を有する遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、遺族年金前払一時金を支給する。
2 遺族年金前払一時金の額は、第60条第2項に規定する労働省令で定める額とする。
3 第60条第3項から第5項まで及び第7項の規定は、遺族年金前払一時金について準用する。この場合において、同条第3項中「遺族補償年金は」とあるのは「遺族年金は」と、同条第4項中「第16条の6」とあるのは「第22条の4第3項の規定により読み替えられた第16条の6」と、「遺族補償年金の額」とあるのは「遺族年金の額」と、同条第7項中「遺族補償年金の」とあるのは「遺族年金の」と、「当該遺族補償年金」とあるのは「当該遺族年金」と読み替えるものとする。
第64条 労働者又はその遺族が障害補償年金若しくは遺族補償年金又は障害年金若しくは遺族年金(以下この条において「年金給付」という。)を受けるべき場合(当該年金給付を受ける権利を有することとなつた時に、当該年金給付に係る障害補償年金前払一時金若しくは遺族補償年金前払一時金又は障害年金前払一時金若しくは遺族年金前払一時金(以下この条において「前払一時金給付」という。)を請求することができる場合に限る。)であつて、同一の事由について、当該労働者を使用している事業主又は使用していた事業主から民法その他の法律による損害賠償(以下単に「損害賠償」といい、当該年金給付によつててん補される損害をてん補する部分に限る。)を受けることができるときは、当該損害賠償については、当分の間、次に定めるところによるものとする。
1.事業主は、当該労働者又はその遺族の年金給付を受ける権利が消滅するまでの間、その損害の発生時から当該年金給付に係る前払一時金給付を受けるべき時までの法定利率により計算される額を合算した場合における当該合算した額が当該前払一時金給付の最高限度額に相当する額となるべき額(次号の規定により損害賠償の責めを免れたときは、その免れた額を控除した額)の限度で、その損害賠償の履行をしないことができる。
2.前号の規定により損害賠償の履行が猶予されている場合において、年金給付又は前払一時金給付の支給が行われたときは、事業主は、その損害の発生時から当該支給が行われた時までの法定利率により計算される額を合算した場合における当該合算した額が当該年金給付又は前払一時金給付の額となるべき額の限度で、その損害賠償の責めを免れる。
2 労働者又はその遺族が、当該労働者を使用している事業主又は使用していた事業主から損害賠償を受けることができる場合であつて、保険給付を受けるべきときに、同一の事由について、損害賠償(当該保険給付によつててん補される損害をてん補する部分に限る。)を受けたときは、政府は、労働者災害補償保険審議会の議を経て労働大臣が定める基準により、その価額の限度で、保険給付をしないことができる。ただし、前項に規定する年金給付を受けるべき場合において、次に掲げる保険給付については、この限りでない。
1.年金給付(労働者又はその遺族に対して、各月に支給されるべき額の合計額が労働省令で定める算定方法に従い当該年金給付に係る前払一時金給付の最高限度額(当該前払一時金給付の支給を受けたことがある者にあつては、当該支給を受けた額を控除した額とする。)に相当する額に達するまでの間についての年金給付に限る。)
2.障害補償年金差額一時金及び第16条の6第1項第2号の場合に支給される遺族補償一時金並びに障害年金差額一時金及び第22条の4第3項において読み替えて準用する第16条の6第1項第2号の場合に支給される遺族一時金
3.前払一時金給付
1.同一の事由(障害補償年金及び遺族補償年金については、それぞれ、当該障害又は死亡をいい、傷病補償年金については、当該負傷又は疾病により障害の状態にあることをいう。以下同じ。)により、障害補償年金若しくは傷病補償年金又は遺族補償年金と厚生年金保険法の規定による障害厚生年金及び国民年金法の規定による障害基礎年金(同法 第30条の4の規定による障害基礎年金を除く。以下同じ。)又は厚生年金保険法の規定による遺族厚生年金及び国民年金法の規定による遺族基礎年金若しくは寡婦年金とが支給される場合にあつては、下欄の額に、次のイからハまでに掲げる年金たる保険給付の区分に応じ、それぞれイからハまでに掲げるところにより算定して得た率を下らない範囲内で政令で定める率を乗じて得た額(その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額)
イ 障害補償年金 前々保険年度(前々年の4月1日から前年の3月31日までをいう。以下この号において同じ。)において障害補償年金を受けていた者であつて、同一の事由により厚生年金保険法の規定による障害厚生年金及び国民年金法の規定による障害基礎年金が支給されていたすべてのものに係る前々保険年度における障害補償年金の支給額(これらの者が厚生年金保険法の規定による障害厚生年金及び国民年金法の規定による障害基礎年金を支給されていなかつたとした場合の障害補償年金の支給額をいう。)の平均額からこれらの者が受けていた前々保険年度における厚生年金保険法の規定による障害厚生年金の支給額と国民年金法の規定による障害基礎年金の支給額との合計額の平均額に100分の50を乗じて待た額を減じた頼を当該障害補償年金の支給額の平均額で除して得た率
ロ 遺族補償年金 イ中「障害補償年金」とあるのは「遺族補償年金」と、「障害厚生年金」とあるのは「遺族厚生年金」と、「障害基礎年金」とあるのは「遺族基礎年金又は寡婦年金」として、イの規定の例により算定して得た率
ハ 傷病補償年金 イ中「障害補償年金」とあるのは、「傷病補償年金」として、イの規定の例により算定して得た率
2.同一の事由により、障害補償年金若しくは傷病補償年金又は遺族補償年金と厚生年金保険法の規定による障害厚生年金又は遺族厚生年金とが支給される場合(第1号に規定する場合を除く。)にあつては、下欄の額に、年金たる保険給付の区分に応じ、前号の政令で定める率に準じて政令で定める率を乗じて得た額(その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額)
3.同一の事由により、障害補償年金若しくは傷病補償年金又は遺族補償年金と国民年金法の規定による障害基礎年金又は遺族基礎年金若しくは寡婦年金とが支給される場合(第1号に規定する場合及び当該同一の事由により国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)、地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)又は私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)の規定による障害共済年金又は遺族共済年金が支給される場合を除く。)にあつては、下欄の額に、年金たる保険給付の区分に応じ、第1号の政令で定める率に準じて政令で定める率を乗じて得た額(その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額)
4.前3号の場合以外の場合にあつては、下欄の額 |
| 区分 | 額 |
| 障害補償年金 |
1.障害等級第1級に該当する障害がある者 給付基礎日額の313日分
2.障害等級第2級に該当する障害がある者 給付基礎日額の277日分
3.障害等級第3級に該当する障害がある者 給付基礎日額の245日分
4.障害等級第4級に該当する障害がある者 給付基礎日額の213日分
5.障害等級第5級に該当する障害がある者 給付基礎日額の184日分
6.障害等級第6級に該当する障害がある者 給付基礎日額の156日分
7.障害等級第7級に該当する障害がある者 給付基礎日額の131日分 |
| 遺族補償年金 | 次の各号に掲げる遺族補償年金を受ける権利を有する遺族及びその年金者と生計を同じくしている遺族補償年金を受けることができる遺族の人数の区分に応じ、当該各号に掲げる額
1.1人 >給付基礎日額の153日分。ただし、55歳以上の妻又は労勧省令で定める障害の状態にある妻にあつては、給付基礎日額の175日分とする。
2.2人 給付基礎日額の201日分
3.3人 給付基礎日額の223日分
4.4人以上 給付基礎日額の245日分 |
| 傷病補償年金 |
1.傷病等級第1級に該当する障害の状態にある者 給付基礎日額の313日分
2.傷病等級第2級に該当する障害の状態にある者 給付基礎日額の277日分
3.傷病等級第3級に該当する障害の状態にある者 給付基礎日額の245日分 |
| 区分 | 額 |
| 障害補償一時金 |
1.障害等級第8級に該当する障害がある者 一時金給付基礎日額の503日分
2.障害等級第9級に該当する障害がある者 給付基礎日額の391日分
3.障害等級第10級に該当する障害がある者 給付基礎日額の302日分
4.障害等級第11級に該当する障害がある者 給付基礎日額の223日分
5.障害等級第12級に該当する障害がある者 給付基礎日額の156日分
6.障害等級第13級に該当する障害がある者 給付基礎日額の101日分
7.障害等級第14級に該当する障害がある者 給付基礎日額の56日分 |
| 遺族補償一時金 |
1. 第16条の6第1項第1号の場合 給付基礎日額の1,000日分
2. 第16条の6第1項第2号の場合 給付基礎日額の1,000日分から 第16条の6第1項第2号に規定する遺族補償年金の額の合計額を控除した額 |
