関税定率法
明治43・4・15・法律 54号
改正昭和61・3・31・法律 15号−−
改正昭和61・12・4・法律 93号−−
改正昭和62・3・31・法律 13号−−
改正昭和62・6・20・法律 80号−−
改正昭和63・3・31・法律 5号−−
改正昭和63・12・30・法律108号−−
改正昭和63・12・30・法律109号−−
改正平成元・3・31・法律 13号−−
改正平成2・3・31・法律 17号−−
改正平成3・3・30・法律 17号−−
改正平成4・3・31・法律 17号−−
改正平成5・3・31・法律 11号−−
改正平成6・3・31・法律 25号−−
改正平成6・12・2・法律111号−−
改正平成6・12・28・法律118号−−
改正平成6・12・28・法律118号−−
改正平成7・3・31・法律 56号−−
改正平成7・3・31・法律 56号−−
改正平成8・3・31・法律 19号−−
改正平成8・6・14・法律 74号−−
改正平成9・3・26・法律 5号−−
改正平成9・5・23・法律 59号−−
改正平成10・3・31・法律 26号−−
改正平成10・6・12・法律101号−−
改正平成11・3・31・法律 5号−−
改正平成11・3・31・法律 29号−−
改正平成11・7・16・法律102号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・3・31・法律 26号−−
改正平成12・3・31・法律 26号−−
改正平成12・6・2・法律107号−−
改正平成13・3・31・法律 21号−−
改正平成13・3・31・法律 21号−−
改正平成13・7・4・法律 97号−−
改正平成14・3・31・法律 16号−−
改正平成14・12・4・法律126号−−
改正平成15・3・31・法律 11号−−
改正平成16・3・31・法律 15号−−
改正平成16・6・9・法律 88号(未)(施行=平21年1月5日)
改正平成17・3・31・法律 22号==
改正平成17・3・31・法律 22号−−
改正平成18・3・31・法律 17号−−
改正平成18・3・31・法律 17号−−
改正平成18・3・31・法律 17号−−
改正平成19・3・31・法律 20号==(施行=平19年4月1日)
改正平成20・3・31・法律 5号−−(施行=平20年4月1日)
第1条 この法律は、関税の税率、関税を課する場合における課税標準及び関税の減免その他関税制度について定めるものとする。
第2条 この法律又はこの法律に基く命令において、「輸入」とは、関税法(昭和29年法律第61号)
第2条(定義)に定める定義に従うものとし、「輸出」とは、同条第1項第2号に規定する行為その他貨物を特定の国(公海で採捕された水産物については、これを採捕したその国の船舶を含む。)から他の国に向けて送り出すことをいう。
第3条 関税は、輸入貨物の価格又は数量を課税標準として課するものとし、その税率は、別表による。
第3条の2 前条の場合において、本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する貨物に対する関税の率は、関税に関する他の法律の規定にかかわらず、輸入貨物に対して課される関税及び内国消費税(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和30年法律第37号)
第2条第1号(定義)に規定する内国消費税をいう。)の率を総合したものを基礎として算出した別表の付表第1による。ただし、その者が入国の際に携帯して輸入する貨物又は別送して輸入する貨物のそれぞれの全部について同表によることを希望しない旨を税関に申し出たときは、この限りでない。
2 前項の規定は、次に掲げる貨物には適用しない。
1.この法律その他関税に関する法律の規定により関税の率が無税とされている貨物及び関税が免除される貨物
3.商業量に達する数量の貨物、高価な貨物その他本邦の産業に対する影響等を考慮して別表の付表第1の税率を適用することを適当としない貨物として政令で定める貨物
第3条の3 第3条の場合において、次条から
第4条の8までの規定により算出される輸入貨物の課税標準となる価格(数量を課税標準として関税を課する貨物(以下「従量税品」という。)にあつては、これらの規定に準じて算出した価格をいうものとする。
第6条第1項及び第2項、
第7条、
第9条第1項第1号、第4項第1号及び第8項第1号、
第11条並びに
第14条第18号において同じ。)の合計額が10万円以下の輸入貨物(本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は前条第1項の政令で定めるところにより別送して輸入する貨物を除く。以下この項において同じ。)に対する関税の率は、関税に関する他の法律の規定にかかわらず、別表の付表第2による。ただし、当該輸入貨物を輸入しようとする者(当該輸入貨物が郵便物である場合にあつては、当該郵便物の名あて人)が当該輸入貨物の全部について同表によることを希望しない旨を税関に申し出たときは、この限りでない。
2 前項の規定は、前条第2項第1号及び第2号に掲げる貨物並びに本邦の産業に対する影響等を考慮して別表の付表第2の税率を適用することを適当としない貨物として政令で定める貨物には適用しない。
第4条 輸入貨物の課税標準となる価格(以下「課税価格」という。)は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引がされた時に買手により売手に対し又は売手のために、当該輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われるべき価格(輸出国において輸出の際に軽減又は払戻しを受けるべき関税その他の課徴金を除くものとする。)に、その含まれていない限度において次に掲げる運賃等の額を加えた価格(以下「取引価格」という。)とする。
1.当該輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用(次条及び
第4条の3第2項において「輸入港までの運賃等」という。)
2.当該輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される手数料又は費用のうち次に掲げるもの
イ 仲介料その他の手数料(買付手数料を除く。)
ロ 当該輸入貨物の容器(当該輸入貨物の通常の容器と同一の種類及び価値を有するものに限る。)の費用
ハ 当該輸入貨物の包装に要する費用
3.当該輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして直接又は間接に提供された物品又は役務のうち次に掲げるものに要する費用
イ 当該輸入貨物に組み込まれている材料、部分品又はこれらに類するもの
ロ 当該輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型又はこれらに類するもの
ハ 当該輸入貨物の生産の過程で消費された物品
ニ 技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令で定めるもの
4.当該輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権その他これらに類するもの(当該輸入貨物を本邦において複製する権利を除く。)で政令で定めるものの使用に伴う対価で、当該輸入貨物の輸入取引の条件として、買手により直接又は間接に支払われるもの
5.買手による当該輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの
2 輸入貨物に係る輸入取引に関し、次に掲げる事情のいずれかがある場合における当該輸入貨物の課税価格の決定については、次条から
第4条の4までに定めるところによる。ただし、第4号に該当する場合において、当該輸入貨物の取引価格が、当該輸入貨物と同種又は類似の貨物(当該輸入貨物の本邦への輸出の日又はこれに近接する日に本邦へ輸出されたもので、当該輸入貨物の生産国で生産されたものに限る。以下この項において同じ。)に係る前項又は
第4条の3の規定により計算された課税価格(当該輸入貨物との間の取引段階、取引数量又は同項各号に掲げる運賃等の差異その他政令で定める費用の差異により生じた価格差につき、政令で定めるところにより、必要な調整を行つた後の価格とし、同項の規定により計算された課税価格にあつては、第4号に規定する特殊関係のない売手と買手との間で輸入取引がされた当該輸入貨物と同種又は類似の貨物に係る課税価格に限る。)と同一の額又は近似する額であることを、当該輸入貨物を輸入しようとする者が、政令で定めるところにより、証明した場合を除く。
1.買手による当該輸入貨物の処分又は使用につき制限(買手による輸入貨物の販売が認められる地域についての制限その他の政令で定める制限を除く。)があること。
2.当該輸入貨物の取引価格が当該輸入貨物の売手と買手との間で取引される当該輸入貨物以外の貨物の取引数量又は取引価格に依存して決定されるべき旨の条件その他当該輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が当該輸入貨物の輸入取引に付されていること。
3.買手による当該輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているものの額が明らかでないこと。
4.売手と買手との間に特殊関係(売手と買手とがその行う事業に関し相互に事業の取締役その他の役員となつていることその他政令て定める売手と買手との間の特殊な関係をいう。以下この号及び
第4条の3第1項において同じ。)がある場合において、当該特殊関係のあることが当該輸入貨物の取引価格に影響を与えていると認められること。
第4条の2 前条第1項の規定により輸入貨物の課税価格を計算することができない場合又は同条第2項本文の規定の適用がある場合において、当該輸入貨物と同種又は類似の貨物(当該輸入貨物の本邦への輸出の日又はこれに近接する日に本邦へ輸出されたもので、当該輸入貨物の生産国で生産されたものに限る。以下この条において「同種又は類似の貨物」という。)に係る取引価格(前条第1項の規定により課税価格とされたものに限る。以下この条において同じ。)があるときは、当該輸入貨物の課税価格は、当該同種又は類似の貨物に係る取引価格(これらの取引価格の双方があるときは、同種の貨物に係る取引価格)とする。この場合において、同種又は類似の貨物に係る取引価格は、当該輸入貨物の取引段階と同一の取引段階及び当該輸入貨物の取引数量と実質的に同一の取引数量により輸入取引がされた同種又は類似の貨物(以下この条において「同一の取引段階及び同一の取引数量による同種又は類似の貨物」という。)に係る取引価格とし、当該輸入貨物と当該同一の取引段階及び同一の取引数量による同種又は類似の貨物との間に運送距離又は運送形態が異なることにより輸入港までの運賃等に相当の差異があるときは、その差異により生じた価格差につき、政令で定めるところにより、必要な調整を行つた後の取引価格とする。
2 前項に規定する同一の取引段階及び同一の取引数量による同種又は類似の貨物に係る取引価格がない場合には、同項に規定する同種又は類似の貨物に係る取引価格は、取引段階又は取引数量の差異及び輸入港までの運賃等の差異による当該輸入貨物と当該同種又は類似の貨物との間の価格差につき、政令で定めるところにより、必要な調整を行つた後の同種又は類似の賃物に係る取引価格とする。
第4条の3 前2条の規定により輸入額物の課税価格を計算することができない場合において、当該輸入賃物の国内販売価格(関税法
第73条第1項(輸入の許可前における貨物の引取り)の規定により税関長の承認を受けて引き取られた当該輸入貨物の国内販売価格を含む。以下この項において同じ。)又は当該輸入貨物と同種若しくは類似の貨物(当該輸入貨物の生産国で生産されたものに限る。以下この項において同じ。)に係る国内販売価格があるときは、当該輸入貨物の課税価格は、次の各号に掲げる国内販売価格の区分に応じ、当該各号に定める価格とする。ただし、第2号の規定の適用については、第1号の規定を適用することができない場合で、かつ、当該輸入貨物を輸入しようとする者が第2号の規定の適用を要請する場合に限るものとする。
1.その輸入申告の時(関税法
第4条第1項各号(課税物件の確定の時期の特例)に掲げる貨物にあつては、当該各号に定める時。以下この号及び次号において「課税物件確定の時」という。)における性質及び形状により、当該輸入貨物の課税物件確定の時の属する日又はこれに近接する期間内に国内における売手と特殊関係のない買手に対し国内において販売された当該輸入貨物又はこれと同種若しくは類似の貨物に係る国内販売価格
当該国内販売価格から次に掲げる手数料等の額を控除して得られる価格
イ 当該輸入貨物と同類の貨物(同一の産業部門において生産された当該輸入貨物と同一の範疇に属する貨物をいう。次項において同じ。)で輸入されたものの国内における販売に係る通常の手数料又は利潤及び一般経費(ロに掲げる費用を除く。)
ロ 当該国内において販売された輸入貨物又はこれと同種若しくは類似の貨物に係る輸入港到着後国内において販売するまでの運送に要する通常の運賃、保険料その他当該運送に関連する費用
ハ 当該国内において販売された輸入貨物又はこれと同種若しくは類似の貨物に係る本邦において課された関税その他の課徴金
2.課税物件確定の時の属する日後加工の上、国内における売手と特殊関係のない買手に対し国内において販売された当該輸入貨物の国内販売価格
当該国内販売価格から当該加工により付加された価額及び前号イからハまでに掲げる手数料等の額を控除して得られる価格
2 前項の規定により当該輸入貨物の課税価格を計算することができない場合において、当該輸入貨物の製造原価を確認することができるときは、当該輸入貨物の課税価格は、当該輸入貨物の製造原価に当該輸入貨物の生産国で生産された当該輸入貨物と同類の貨物の本邦への輸出のための販売に係る通常の利潤及び一般経費並びに当該輸入貨物の輸入港までの運賃等の額を加えた価格とする。
3 当該輸入貨物の製造原価を確認することができる場合において、当該輸入貨物を輸入しようとする者が要請するときは、第1項の規定に先立つて前項の規定により当該輸入貨物の課税価格を計算するものとする。
第4条の4 前3条の規定により課税価格を計算することができない輸入貨物の課税価格は、これらの規定により計算される課税価格に準ずるものとして政令で定めるところにより計算される価格とする。
第4条の5 第4条から前条までの規定により課税価格を計算する場合において、その輸入取引の条件からみて輸入申告の時(関税法
第4条第1項第2号から第8号まで(課税物件の確定の時期の特例)に掲げる貨物にあつては、当該各号に定める時。
第10条第1項ただし書において「輸入申告等の時」という。)までに輸入貨物に変質又は損傷があつたと認められるときは、当該輸入貨物の課税価格は、当該変質又は損傷がなかつたものとした場合に計算される課税価格からその変質又は損傷があつたことによる減価に相当する額を控除して得られる価格とする。
第4条の6 第4条から
第4条の4までの規定により課税価格を計算する場合において、当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは、これらの貨物のうち、無償の見本(航空機による運賃及び保険料により計算した場合の課税価格が少額であるものとして政令で定める額を超えないものに限る。)又は災害の救助、公衆の衛生の保持その他これらに準ずる目的のため緊急に輸入する必要があると認められる貨物その他これらに類する貨物で政令で定めるものについての輸入港に到着するまでの運送に要する運賃及び保険料は、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によるものとする。
2 第4条から
第4条の4までの規定により課税価格を計算する場合において、当該輸入貨物が、本邦に入国する者により携帯して輸入される貨物その他その輸入取引が小売取引の段階によるものと認められる貨物で、当該貨物の輸入者の個人的な使用に供されると認められるものであるときは、当該輸入貨物の課税価格は、当該貨物の輸入が通常の卸取引の段階でされたとした場合の価格とする。当該輸入貨物が、本邦に居住する者に寄贈される貨物で、当該寄贈を受ける者の個人的な使用に供されると認められるものであるときも、同様とする。
第4条の7 第4条から前条までの規定により課税価格を計算する場合において、外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日(関税法
第5条第1号(適用法令の特例)に掲げる貨物の課税価格を計算する場合にあつては、同号に定める日)における外国為替相場によるものとする。
第4条の8 第4条から前条までに定めるもののほか、輸入貨物の課税価格の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第5条 関税についての条約の特別の規定による便益を受けない国(その一部である地域を含む。以下この条、次条第1項及び第2項並びに
第9条第4項において同じ。)の生産物で輸入されるものには、政令で定めるところにより、国及び貨物を指定し、当該規定による便益の限度を超えない範囲で、関税についての便益を与えることができる。
第6条 世界貿易機関を設立するマラケシユ協定(以下この条、次条及び
第9条において「世界貿易機関協定」という。)に基づいて直接若しくは間接に本邦に与えられた利益を守り、又は世界貿易機関協定の目的を達成するため必要があると認められるときは、次の各号に掲げる国から輸出され、又はその国を通過する貨物で輸入されるものには、当該各号に定める承認の範囲内において、政令で定めるところにより、国及び貨物を指定し、別表の税率による関税のほか、当該貨物の課税価格と同額以下の関税を課することができる。
1.世界貿易機関の加盟国であって、世界貿易機関協定に基づいて直接若しくは間接に本国に与えられた利益を無効にし、若しくは侵害し、又は世界貿易機関協定の目的の達成を妨げていると認められる状況のある国
当該国に対する譲許その他の義務の停止についての世界貿易機関協定附属書2紛争解決に係る規則及び手続に関する了解第2条に規定する紛争解決機関による承認
2.世界貿易機関の加盟国であって、その国の世界貿易機関協定附属書1Aの補助金及び相殺措置に関する協定(以下この条及び次条において「補助金相殺措置協定」という。)第8条8・2に規定する補助金の制度が本邦の産業に重大な損害を生じさせている国
当該国に対する対処措置についての補助金相殺措置協定第24条に規定する補助金及び相殺措置に関する委員会による補助金相殺措置協定第9条の規定に基づく承認
2 本邦の船舶若しくは航空機又は本邦から輸出され、若しくは本邦を通過する貨物について、他国の船舶若しくは航空機又は他国から輸出され、若しくは他国を通過する貨物よりも不利益な取扱いをする国から輸出され、若しくは他国を通過する貨物よりも不利益な取扱いをする国から輸出され、又はその国を通過する貨物で輸入されるものには、政令で定めるところにより、国及び貨物を指定し、別表の税率による関税のほか、その貨物の課税価格と同額以下の関税を課することができる。ただし、前項第1号に規定する紛争解決機関の手続に委ねられるべき場合は、この限りでない。
3 前2項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第7条 外国において生産又は輸出について直接又は間接に補助金の交付を受けた貨物の輸入が本邦の産業(当該補助金の交付を受けた輸入貨物と同種の貨物を生産している本邦の産業に限る。以下この条において同じ。)に実質的な損害を与え、若しくは与えるおそれがあり、又は本邦の産業の確立を実質的に妨げる事実(以下この条において「本邦の産業に与える実質的な損害等の事実」という。)がある場合において、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物、当該貨物の輸出者若しくは生産者(以下この条及び次条において「供給者」という。)又は輸出国若しくは原産国(これらの国の一部である地域を含む。以下この条及び次条において「供給国」という。)及び期間(5年以内に限る。)を指定し、当該指定された供給者又は供給国に係る当該指定された貨物(以下この条において「指定貨物」という。)で当該指定された期間内に輸入されるものにつき、別表の税率による関税のほか、当該補助金の額と同額以下の関税(以下この条において「相殺関税」という。)を課することができる。ただし、当該補助金の交付を受けた貨物の輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を理由として前条第1項の規定による措置(第1号に係るものに限る。)その他の同号に規定する紛争解決機関による承認を受けた措置がとられている場合は、この限りでない。
2 この条において「補助金」とは、補助金相殺措置協定第1条に規定する補助金のうち世界貿易機関協定附属書1Aの農業に関する協定第13条の規定並びに補助金相殺措置協定第8条8・1及び8・2の規定により相殺関税の対象とされないもの以外のものをいう。
3 第1項の場合のほか、外国において生産又は輸出について直接又は間接に補助金の交付を受けた貨物(第3号に掲げる貨物にあっては、条約の規定に違反して輸出について直接又は間接に補助金の受付を受けているものに限る。)のうち、第10項の規定による措置(以下この項において「暫定措置」という。)がとられ、かつ、次の各号に掲げる貨物の区分に応じ当該各号に定める期間内に輸入された指定貨物があるときは、これらの貨物について、別表の税率による関税のほか、政令で定めるところにより、相殺関税を課することができる。この場合において、当該暫定措置がとられていた期間内に輸入された貨物について課することができる相殺関税の額は、第10項の規定により提供を命ぜられた担保により保証された額を限度とする。
1.その輸入が本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められる貨物(暫定措置がとられなかったとしたならばその輸入により本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められるものを含む。次号において同じ。)(同号及び第3号に該当するものを除く。)暫定措置がとられていた期間
2.第9項(第15項、第21項及び第25項において準用し、並びに第21項の規定を第28項において準用する場合を含む。第10項及び第28項において同じ。)の規定により受諾された約束の違反があったことにより暫定措置がとられた貨物で、その輸入が本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められるもの暫定措置がとられた日の90日前の日と当該約束の違反があった日とのいずれか遅い日以後第1項の規定による指定がされた日の前日までの期間
3.その輸入が短期間に大量に行われたことにより、本邦の産業に回復することが困難な損害を与えたと認められる貨物で、本邦の産業に与える回復することが困難な損害の再発を防止するため相殺関税を課する必要があると認められるもの暫定措置がとられた日の90日前の日以後第1項の規定による指定がされた日の前日までの期間
4 前項の相殺関税は、当該相殺関税を課されることとなる貨物の輸入者が納める義務があるものとする。
5 第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、政令で定めるところにより、政府に対し、補助金の交付を受けた貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての十分な証拠を提出し、当該貨物に対し相殺関税を課することを求めることができる。
6 政府は、前項の規定による求めがあった場合その他補助金の交付を受けた貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。
7 前項の調査は、当該調査を開始した日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる場合には、その期間を6月以内に限り延長することができる。
8 第6項の調査が開始された場合において、当該調査に係る貨物の供給国の当局又は輸出者は、政府に対し、次の算号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める約束の申出(第2号に定める約束の申出にあっては、当該約束の申出について当該貨物の供給国の当局が同意している場合に限る。)をすることができる。
1.当該調査に係る貨物の供給国の当局
当該貨物に係る補助金を撤廃し若しくは削減し、又は当該補助金の本邦の産業に及ぼす影響を除去するための適当と認められる措置をとる旨の約束
2.当該調査に係る貨物の輸出者
当該貨物に係る補助金の本邦の産業に及ぼす有害な影響が除去されると認められる価格に当該貨物の価格を修正する旨の約束
9 政府は、前項各号に定める約束の申出があつた場合において、十分な証拠により、補助金の交付を受けた貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定することができるときは、その約束(有効期間が5年以内のものに限る。)を受給することができる。政府が約束の申出を受諾したときは、政府は、当該約束に係る貨物の供給国の当局が第6項の調査を完了させることを希望する場合を除き、同項の調査を取りやめることができる。
10 政府は、第6項の調査が開始された日から60日を経過する日以後において、その調査の完了前においても、十分な証拠(前項の規定により受諾された約束の違反があったときは、最大限の入手可能な情報)により、補助金の交付を受けた貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定することができ、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められるときは、第3項の規定により課されるべき相殺関税を保全するため、政令で定めるところにより、貨物、当該貨物の供給者又は供給国及び期間(4月以内に限る。)を指定し、当該指定された供給者又は供給国に係る当該指定された貨物で当該指定された期間内に輸入されるものにつき、当該貨物を輸入しようとする者に対し、当該補助金の額に相当すると推定される額の担保の提供を命ずることができる。ただし、当該補助金の交付を受けた貨物の輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を理由として前条第1項の規定による措置(第1号に係るものに限る。)その他の同号に規定する紛争解決機関による承認を受けた措置がとられている場合は、この限りでない。
11 政府は、前項の規定による措置がとられた貨物につき、第9項の規定により約束を受諾したときは、政令で定めるところにより、当該措置を解除するものとする。
12 政府は、第6項の調査が終了したときは、第3項の規定により相殺関税を課する場合を除き、第10項の規定により提供された担保を速やかに解除しなければならない。同項の規定により提供された担保の額が第3項の規定により課される相殺関税の額を超える場合における当該超える部分の担保についても、同様とする。
13 第1項の規定により供給国を指定して相殺関税が課される場合において、指定貨物の供給者であって第6項又は第9項の調査の対象とならなかったもの(以下この条において「調査対象外供給者」という。)は、政令で定めるところにより、政府に対し、当該調査対象外供給者に係る貨物に課される第1項の規定による相殺関税の額が当該貨物の現実の補助金の額と異なることに関する事実についての十分な証拠を提出し、当該調査対象外供給者に係る貨物に課される当該相殺関税を変更し、又は廃止することを求めることができる。
14 政府は、前項の規定による求めがあった場合又は調査対象外供給者に係る貨物に課される第1項の規定による相殺関税の額が当該貨物の現実の補助金の放と異なることに関する事実についての十分な証拠があり必要があると認める場合は、当該事実の有無につき調査を行うものとする。
15 第7項、第8項(第1号を除く。)及び第9項の規定は、前項の調査が開始された場合について準用する。この場合において、第7項本文中「1年以内」とあるのは、「1年以内において速やかに」と読み替えるものとする。
16 第14項の調査の対象となった調査対象外供給者に係る貨物について、当該貨物に課される第1項の規定による相殺関税の額が当該貨物の現実の補助金の額と異なると認められる場合は、政令で定めるところにより、当該調査対象外供給者に係る貨物について同項の規定により課される相殺関税を変更し、又は廃止することができる。
17 指定貨物について次に掲げる事情の変更がある場合において、必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、第1項の規定により課される相殺関税を変更(同項の規定により指定された期間の変更を含む。以下この項及び次項において同じ。)し、又は廃止することができる。第1項の規定により課される相殺関税を変更する場合において、次の各号に掲げる事情の変更のいずれをも勘案してその必要があると認められるときは、同項の規定により指定された期間を延長することができる。
1.当該指定貨物に係る補助金についての事情の変更
2.当該指定貨物の輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての事情の変更
18 指定貨物の供給者若しくはその団体、輸入者若しくはその団体又は第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、同項の規定により指定された期間の初日から1年を経過した日以後において、政令で定めるところにより、政府に対し、前項第1号又は第2号に掲げる事情の変更があることについての十分な証拠を提出し、第1項の規定により課される相殺関税を変更し、又は廃止することを求めることができる。
19 政府は、前項の規定による求めがあった場合その他第17項第1号又は第2号に掲げる事情の変更があることについての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該事情の変更の有無につき調査を行うものとする。
20 前項の調査は、当該調査を開始した日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる期間に限り、その期間を延長することができる。
21 第8項及び第9項の規定は、第19項の調査が開始された場合について準用する。
22 第1項の規定により相殺関税が課されている場合において、補助金の交付を受けた指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が同項の規定により指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあると認められるときは、政令で定めるところにより、当該指定された期間を延長することができる。
23 指定貨物に係る第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、同項の規定により指定された期間の末日の1年前の日までに、政令で定めるところにより、政府に対し、補助金の交付を受けた指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が当該指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあることについての十分な証拠を提出し、当該指定された期間の延長を求めることができる。
24 政府は、前項の規定による求めがあった場合その他補助金の受付を受けた指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が第1項の規定により指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあることについての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該おそれの有無につき調査を行うものとする。
25 第8項第9項及び第20項の規定は、前項の調査が開始された場合について準用する。
26 第24項の調査が開始された日から終了する日までの期間内に輸入される指定貨物については、当該指定貨物が第1項の規定により指定された期間内に輸入されたものとみなして同項の規定を適用する。
27 第1項の規定により指定された期間を第17項又は第22項の規定により延長する場合においてその延長することができる期間は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める日から5年以内に限るものとする。当該延長された期間を延長する場合においても、同様とする。
1.第17項の規定により延長する場合
第19項の調査が完了した日
2.第22項の規定により延長する場合
第24項の調査が完了した日
28 第17項から第21項まで及び前項(第2号を除く。)の規定は、第9項の規定により受諾された約束を変更(有効期間の変更を含む。)する場合について準用する。
29 指定貨物の輸入者が納付した相殺関税の額が当該指定貨物の現実の補助金の額を超える事実がある場合には、当該輸入者は、政令で定めるところにより、政府に対し、当該事実についての十分な証拠を提出し、当該超える部分の額(次項において「要還付額」という。)に相当する相殺関税の還付の請求をすることができる。
30 政府は、前項の規定による請求があった場合には、要還付額の有無その他必要な事項について調査し、その調査したところにより、遅滞なく、その請求に係る金額を限度として相殺関税を還付し、又は請求の理由がない旨をその請求をした者に通知する。
31 前項の調査は、第29項の規定による請求があった日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる場合には、その期間を6月以内に限り延長することができる。
32 関税法
第13条第2項から第7項まで(還付及び充当)の規定は、第29項から前項までの規定により相殺関税を還付する場合について準用する。この場合において、同法
第13条第2項に規定する還付加算金の計算の基礎となる同項の期間は、第29項の規定による還付の請求があった日の翌日から起算するものとする。
33 前各項に定めるもののほか、相殺関税の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第8条 不当廉売(貨物を、輸出国における消費に向けられる当該貨物と同種の貨物の通常の商取引における価格その他これに準ずるものとして政令で定める価格(以下この条において「正常価格」という。)より低い価格で輸出のために販売することをいう。以下この条において同じ。)された貨物の輸入が本邦の産業(不当廉売された貨物と同種の貨物を生産している本邦の産業に限る。以下この条において同じ。)に実質的な損害を与え、若しくは与えるおそれがあり、又は本邦の産業の確立を実質的に妨げる事実(以下この条において「本邦の産業に与える実質的な損害等の事実」という。)がある場合において、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物、当該貨物の供給者又は供給国及び期間(5年以内に限る。)を指定し、当該指定されたされた供給者又は供給国に係る当該指定された貨物(以下この条において「指定貨物」という。)で当該指定された期間内に輸入されるものにつき、別表の税率による関税のほか、当該貨物の正常価格と不当廉売価格との差額に相当する額(以下この条において「不当廉売差額」という。)の同額以下の関税(以下この条において「不当廉売関税」という。)を課することができる。
2 前項の場合のほか、不当廉売された貨物のうち、第9項の規定による措置(以下この項において「暫定措置」という。)がとられ、かつ、次の各号に掲げる貨物の区分に応じ当該各号に定める期間内に輸入された指定貨物があるときは、これらの貨物について、別表の税率による関税のほか、政令で定めるところにより、不当廉売関税を課することができる。この場合において、当該暫定措置がとられていた期間内に輸入された貨物について課することができる不当廉売関税の額は、第9項第1号の規定により課された暫定的な関税又は同項第2号の規定により提供を命ぜられた担保により保証された額を限度とする。
1.その輸入が本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められる貨物(暫定措置がとられなかつたとしたならばその輸入により本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められるものを含む。次号において同じ。)(同号及び第3号に該当するものを除く。)
暫定措置がとられていた期間
2.第8項(第14項、第24項及び第28項において準用し、並びに第24項の規定を第31項において準用する場合を含む。第9項及び第31項において同じ。)の規定により受諾された約束の違反があったことにより暫定措置がとられた貨物で、その輸入が本邦の産業に実質的な損害を与えたと認められるもの
暫定措置がとられた日の90日前の日と当該約束の違反があった日とのいずれか遅い日以後前項の規定による指定がされた日の前日までの期間
3.その輸入が短期間に大量に行われたことにより、本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を生じさせたと認められる貨物で次に掲げる貨物のいずれかに該当し、かつ、当該輸入の時期、当該輸入に係る貨物の数量その他の状況を勘案して、前項の規定による不当廉売関税を課するだけでは本邦の産業に与える実質的な損害等の事実の再発を防止することが困難であると認められるもの暫定措置がとられた日の90日前と調査開始の日とのいずれか遅い日以後前項の規定による指定がされた日の前日までの期間
イ 不当廉売されたことにより過去に本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を生じさせた貨物
ロ 当該貨物が不当廉売されたものであり、かつ、その輸入により本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が生ずることをその輸入者が知つていた又は知り得べき状態にあつたと認められる貨物
3 前項の不当廉売関税は、当該不当廉売関税を課されることとなる貨物の輸入者が納める義務があるものとする。この場合において、当該貨物につき第9項第1号の規定により課された暫定的な関税が納付されているときは、当該不当廉売関税が納付されたものとみなす。
4 第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、政令で定めるところにより、政府に対し、不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての十分な証拠を提出し、当該貨物に対し不当廉売関税を課することを求めることができる。
5 政府は、前項の規定による求めがあつた場合その他不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。
6 前項の調査は、当該調査を開始した日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる場合には、その期間を6月以内に限っ延長することができる。
7 第5項の調査が開始された場合において、当該調査に係る貨物の輸出者は、政府に対し、当該貨物の不当廉売の本邦の産業に及ぼす有害な影響が除去されると認められる価格に当該貨物の価格を修正する旨の約束又は当該貨物の輸出を取りやめる旨の約束の申出をすることができる。
8 政府は、前項に規定する約束の申出があつた場合において、十分な証拠により、不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定することができるときは、その約束(有効期間が5年以内のものに限る。)を受諾することができる。政府が約束の申出を受諾したときは、政府は、当該約束に係る貨物の輸出者が第5項の調査を完了させることを希望する場合を除き、同項の調査を取りやめることができる。
9 政府は、第5項の調査が開始された日から60日を経過する日以後において、その調査の完了前においても、十分な証拠(前項の規定により受諾された約束の違反があつたときは、最大限の入手可能な情報)により、不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定することができ、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物、当該貨物の供給者又は供給国及び期間(9月以内で政令で定める期間内に限る。)を指定し、当該指定された供給者又は供給国に係る当該指定された貨物で当該指定された期間内に輸入されるものにつき、当該貨物を輸入しようとする者に対し、次のいずれかの措置をとることができる。
1.当該貨物の正常価格と推定される価格と不当廉売価格と推定される価格との差額に相当する額と同額以下の暫定的な関税を課すること。
2.第2項の規定による不当廉売関税を保全するため、前号の暫定的な関税の額に相当する額を保証する担保の提供を命ずること。
10 政府は、前項の規定による措置がとられた貨物につき、第7項の規定により約束を受諾したときは、政令で定めるところにより、当該措置を解除するものとする。
11 政府は、第5項の調査が終了したときは、第2項の規定により不当廉売関税を課する場合を除き、第9項の規定により課された暫定的な関税又は提供された担保を速やかに還付し、又は解除しなければならない。同項の規定により課された暫定的な関税又は提供された担保の額が第2項の規定により課される不当廉売関税の額を超える場合における当該超える部分の暫定的な関税又は担保についても、同様とする。
12 新規供給者(第1項の規定により供給国を指定して不当廉売関税が課される場合において、第5項又は第22項の調査の対象となる期間内に本邦に輸入された指定貨物の供給者及びこれと関係を有する者として政令で定めるもの以外の供給者をいう。以下この条において同じ。)は、政令で定めるところにより、政府に対し、当該新規供給者に係る貨物に課される第1項の規定による不当廉売関税の額が当該貨物の現実の不当廉売差額と異なることに関する事実についての十分な証拠を提出し、当該新規供給者に係る貨物に課される当該不当廉売関税を変更し、又は廃止することを求めることができる。
13 政府は、前項の規定による求めがあった場合又は新規供給者に係る貨物に課される第1項の規定による不当廉売関税の額が当該貨物の現実の不当廉売差額と異なることに関する事実についての十分な証拠があり必要があると認める場合は、当該事実の有無につき調査を行うものとする。
14 第6項から第8項までの規定は、前項の調査が開始された場合について準用する。この場合において、第6項本文中「1年以内」とあるのは、「1年以内において速やかに」と読み替えるものとする。
15 第13項の調査が開始されたときは、当該調査に係る新規供給者が輸出し、又は生産する貨物で、当該調査が開始された日から終了する日までの期間内(第17項及び第18項において「調査期間内」という。)に輸入されるものについては、第1項の規定にかかわらず、同項の規定による不当廉売関税を課さないものとし、同項の規定により課される不当廉売関税を次項の規定により変更し、又は継続する場合を除き、政令で定めるところにより、当該調査に係る新規供給者が輸出し、又は生産する貨物に課される第1項の規定による不当廉売関税を当該調査が開始された日から廃止するものとする。
16 第13項の調査の対象となった新規供給者に係る貨物について不当廉売差額が認められる場合は、政令で定めるところにより、期間(当該調査の開始の日から当該調査に係る第1項の規定により課される不当廉売関税について同項の規定による指定がされた期間の末日までの期間内に限る。)を指定し、当該指定された期間内に輸入される当該新規供給者に係る貨物について第1項の規定により課される不当廉売関税を変更し、又は継続することができる。
17 前項の場合において、調査期間内に輸入された貨物について課される不当廉売関税は、当該不当廉売関税を課されることとなる貨物の輸入者が納める義務があるものとし、当該不当廉売関税の額は、第15項の規定により課さないものとされる第1項の規定による不当廉売関税の額に相当する額を限度とする。
18 政府は、第1項の規定により課される不当廉売関税を第16項の規定により変更し、又は継続することとなる場合に調査期間内に輸入された貨物について課される当該変更又は継続された第1項の規定による不当廉売関税を保全するため、政令で定めるところにより、第13項の調査に係る新規供給者が輸出し、又は生産する貨物を調査期間内に輸入しようとする者に対し、当該貨物について第15項の規定により課さないものとされる第1項の規定による不当廉売関税の額に相当する額と同額以下の額を保証する担保の提供を命ずることができる。
19 政府は、第13項の調査が終了した場合において、第1項の規定により課される不当廉売関税を第15項の規定により廃止するときは、前項の規定により提供された担保を速やかに解除しなければならない。同項の規定により課される不当廉売関税の額を超える場合における当該超える部分の担保についても、同様とする。
20 指定貨物について次に掲げる事情の変更がある場合において、必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、第1項の規定により課される不当廉売関税を変更(同項の規定により指定された期間の変更を含む。以下この項及び次項において同じ。)し、又は廃止することができる。第1項の規定により課される不当廉売関税を変更する場合において、次の各号に掲げる事情の変更のいずれをも勘案してその必要があると認められるときは、同項の規定により指定された期間を延長することができる。
1.当該指定貨物に係る不当廉売についての事情の変更
2.当該指定貨物の輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての事情の変更
21 指定貨物の供給者若しくはその団体、輸入者若しくはその団体又は第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、同項の規定により指定された期間の初日から1年を経過した日以後において、政令で定めるところにより、政府に対し、前項第1号又は第2号に掲げる事情の変更があることについての十分な証拠を提出し、第1項の規定により課される不当廉売関税を変更し、又は廃止することを求めることができる。
22 政府は、前項の規定による求めがあった場合その他第20項第1号又は第2号に掲げる事情の変更があることにいついての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該事情の変更の有無につき調査を行うものとする。
23 前項の調査は、当該調査を開始した日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる期間に限り、その期間を延長することができる。
24 第7項及び第8項の規定は、第22項の調査が開始された場合について準用する。
25 第1項の規定により不当廉売関税が課されている場合において、不当廉売された指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が同項の規定により指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあると認められるときは、政令で定めるところにより、当該指定された期間を延長することができる。
26 指定貨物に係る第1項に規定する本邦の産業に利害関係を有する者は、同項の規定により指定された期間の末日の1年前の日までに、政令で定めるところにより、政府に対し、不当廉売された指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が当該指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあることについての十分な証拠を提出し、当該指定された期間の延長を求めることができる。
27 政府は、前項の規定による求めがあった場合その他不当廉売された指定貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が第1項の規定により指定された期間の満了後に継続し、又は再発するおそれがあることについての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該おそれの有無につき調査を行うものとする。
28 第7項、第8項及び第23項の規定は、前項の調査が開始された場合について準用する。
29 第27項の調査が開始された日から終了する日までの期間内に輸入される指定貨物については、当該指定貨物が第1項の規定により指定された期間内に輸入されたものとみなして同項の規定を適用する。
30 第1項の規定により指定された期間を第20項又は第25項の規定により延長する場合においてその延長することができる期間は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める日から5年以内に限るものとする。当該延長された期間を延長する場合においても、同様とする。
1.第20項の規定により延長する場合
第22項の調査が完了した日
2.第25項の規定により延長する場合
第27項の調査が完了した日
31 第20項から第24項まで及び前項(第2号を除く。)の規定は、第8項の規定により受諾された約束を変更(有効期間の変更を含む。)する場合についで準用する。
32 指定貨物の輸入者が納付した不当廉売関税の額が当該指定貨物の現実の不当廉売差額を超える事実がある場合には、当該輸入者は、政令で定めるところにより、政府に対し、当該事実についての十分な証拠を提出し、当該超える部分の額(次項において「要還付額」という。)に相当する不当廉売関税の還付の請求をすることができる。
33 政府は、前項の規定による請求があった場合には、要還付額の有無その他必要な事項について調査し、その調査したところにより、遅滞なく、その請求に係る金額を限度として不当廉売関税を還付し、又は請求の理由がない旨をその請求をした者に通知する。
34 前項の調査は、第32項の規定による請求があった日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる場合には、その期間を6月以内に限り延長することができる。
35 関税法
第13条第2項から第7項まで(還付及び充当)の規定は、第32項から前項までの規定により不当廉売関税を還付する場合について準用する。この場合において、同法
第13条第2項に規定する還付加算金の計算の基礎となる同項の期間は、第32項の規定による還付の請求があった日の翌日から起算するものとする。
36 輸出者と連合している輸入者による輸入された貨物の国内における販売が当該貨物の輸出のための販売価格及び正常価格より低い価格で行われる場合には、当該販売を不当廉売された貨物の輸入とみなして、前各項の規定を適用する。
37 前各号に定めるもののほか、不当廉売関税の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第9条 外国における価格の低落その他予想されなかつた事情の変化による特定の種類の貨物の輸入の増加(本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。)の事実(以下この条において「特定貨物の輸入増加の事実」という。)があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え、又は与えるおそれがある事実(以下この条において「本邦の産業に与える重大な損害等の事実」という。)がある場合において、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物及び期間(第8項の規定により指定された期間と通算して4年以内に限る。)を指定し、次の措置をとることができる。ただし、指定しようとする貨物のうちに、経済が開発の途上にある世界貿易機関の加盟国を原産地とし、その輸入量が本邦の当該貨物の総輸入量に占める比率が小さいもの(以下この項及び第8項において「輸入少量途上国産品」という。)か含まれている場合には、当該輸入少量途上国産品については、指定から除外するものとする。
1.指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、別表の税率による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と認められる卸売価格(類似の貨物にあっては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格しとの差額から別表の税率による関税の額を控除した額以下の関税を課すること。
2.指定された貨物について世界貿易期間協定附属書1Aの1994年の関税及び貿易に関する一般協定のマラケシュ議定書(以下この条において「マラケシュ議定書」という。)又は世界貿易期間協定附属書1Aの1994年の関税及び貿易に関する一般協定(以下この条において「一般協定」という。)に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、一般協定第19条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及び世界貿易機関協定附属書1Aのセーフガードに関する協定(以下この条において「セーフガード協定」という。)によりその譲許を撤回し、又は別表の税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率。以下この号において同じ。)の範囲内においてその譲許を修正し、別表の税率又は修正後の税率による関税を課すること。
2 前項の規定による措置をとる場合において、同項の規定により指定しようとする期間が1年を超えるものであるときは、当該措置は、当該指定しようとする期間内において一定の期間ごとに段階的に緩和されたものでなければならない。
3 特定の貨物につき第1項第2号の規定による措置その他の一般協定第19条1の規定及びセーフガード協定による措置をとる場合又はとった場合には、一般協定第19条2(緊急措置のための手続)の規定及びセーフガード協定に基づく協議により、政令で定めるところにより、当該貨物以外の貨物で関税の譲許がされているものにつきその譲許を修正し、又は関税の譲許がされていないものにつき新たに関税の譲許をし、その修正又は譲許をした後の税率を適用することができる。
4 外国において一般協定第19条1の規定及びセーフガード協定により特定の貨物に係る譲許の撤回、譲許の修正その他の措置(以下この項及び次項において「外国の緊急措置」という。)がとられた場合において、一般協定第19条3(a)(緊急措置に対する措置)の規定及びセーフガード協定又は一般第19条3(b)(急迫した事態における緊急措置に対する措置)に規定する事情があると認められるときは、輸入される貨物につき、政令で定めるところにより、貨物(一般協定第19条3(aの規定及びセーフガード協定による措置をとる場合には、国及び貨物)を指定して、次の措置をとることができる。ただし、一般協定第19条3(a)の規定及びセーフガード協定による措置については、当該外国の緊急措置がセーフガード協定により当該外国における当該特定の貨物の輸入数量の緊急措置がセーフガード協定により当該外国における当該特定の貨物の輸入数量の増加の事実に基づきとられたものであって、かつ、当該外国の緊急措置がとられた日から3年を経過していない場合は、この限りでない。
1.当該貨物につき、別表の税率による関税のほか当該輸入される貨物の課税価格と同額以下の関税を課すること。
2.当該貨物につき、マラケシュ議定書又は一般協定に基づく条約において関税の譲許をしている場合においては、当該譲許の適用を停止し、別表の税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率)の範囲内の税率による関税を課すること。
5 第3項又は前項の規定による措置は、それぞれその効果が第1項第2号の規定による措置その他の一般協定第19条1の規定及びセーフガード協定による措置の補償又は外国の緊急措置に対する対処措置として必要な限度を超えず、かつ、その国民経済に対する影響ができるだけ少ないものとするような配慮のもとに行わなければならない。
6 政府は、特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に与える重大な損害等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。
7 前項の調査は、当該調査を開始した日から1年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる期間に限り、その期間を延長することができる。
8 政府は、第6項の調査が開始された場合において、その調査の完了前においても、十分な証拠により、特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に与える重大な損害等の事実を推定することができ、国民経済上特に緊急に必要があると認められるときは、政令で定めるところにより、貨物及び期間(200日以内に限る。)を指定し、次の措置をとることができる。ただし、指定しようとする貨物のうちに輸入少量途上国産品が含まれている場合には、当該輸入少量途上国産品については、指定から除外するものとする。
1.指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、別表の税率による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と推定される卸売価格(類似の貨物にあっては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格)との差額から別表の税率による関税の額を控除した額以下の関税を課すること。
2.指定された貨物についてマラケシュ議定書又は一般協定に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、一般協定第19条1の規定及びセーフガード協定によりその譲許を撤回し、又は別表の税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率。以下この号において同じ。)の範囲内においてその譲許を修正し、別表の税率又は修正後の税率による関税を課すること。
9 政府は、第6項の調査が終了したときは、第1項の規定による措置をとる場合を除き、前項の規定により課された関税を速やかに還付しなければならない。同項の規定により課された関税の額が、同項の規定による措置がとられていた期間内に輸入される同項の規定により指定された貨物につき、第1項の規定により関税が課されるものとした場合に課される関税の額を超える場合における当該超える部分の関税についても、同様とする。
10 第1項の規定による措置がとられている場合において、同項の規定により指定された期間の満了後においても同項の規定により指定された貨物の輸入の増加による本邦の産業に与える重大な損害等の事実が継続すると認められ、かつ、同項に規定する本邦の産業が構造調整を行っていると認められるときは、政令で定めるところにより、同項の規定により指定された期間を第8項の規定により指定された期間と通算して8年以内に限り延長することができる。この場合において、当該延長された期間内における第1項の規定による措置は、当該延長される前の期間内における同項の規定による措置よりも輸入制限的でないものでなければならない。
11 第6項及び第7項の規定は、第1項の規定により指定された期間を前項の規定により延長する場合について準用する。
12 政府は、第1項の規定により指定された期間が3年を超える場合には、当該期間の前半において同項の規定による措置の撤回又は当該措置の緩和の促進のための検討を行うものとする。
13 第1項第1号の規定による措置又は同項第2号の規定による措置その他の一般協定第19条1の規定及びセーフガード協定による措置(以下この項において「緊急措置」という。)がとられていた貨物については、これらの措置が終了した日からこれらの措置がとられていた期間に相当する期間又は2年間のいずれか長い期間を経過した日以後でなければ、第1項又は第8項の規定による措置をとることができない。ただし、とろうとする措置が180日以内の期間でとられるもの(以下この項において「短期の措置」という。)であって、かつ、次の各号のいずれにも該当する場合は、この限りでない。
1.当該短期の措置が、当該短期の措置に係る貨物について既にとられた直近の緊急措置の開始の日から1年を経過した日以後にとられる場合
2.過去5年以内に当該短期の措置に係る貨物について緊急措置が3回以上とられていない場合
14 第1項、第3項又は第4項の規定による措置をとったときは、内閣は、遅滞なく、その内容を国会に報告しなければならない。
15 前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第9条の2 別表において税率が一定の数量を限度として定められでいる貨物のうち政令で定めるものについては、その税率は、当該一定の数量の範囲内において、当詣貨物の使用の実績及び見込みその他国民経済上の必要な考慮に基づいて政府が行なう割当てを受けた者がその受けた数量の範囲内で輸入するものに適用する。
2 前項の割当ての方法、割当てを受ける手続その他同項の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
第10条 輸入貨物が輸入の許可(関税法
第73条第1項(輸入の許可前における貨物の引取り)の規定により引き取ることを承認された貨物については、当該承認)前に変質し、又は損傷した場合においては、政令で定めるところにより、当該貨物の変質若しくは損傷による価値の減少に基づく価格の低下率を基準として、その関税を軽減し、又はその関税の額とその変質若しくは損傷後における性質及び数量により課税した場合における関税の額との差額以内において、その関税を軽減することができる。ただし、輸入貨物が輸入申告等の時までに変質し、又は損傷した場合には、価格の低下率を基準とする関税の軽減(数量を課税標準とする関税に係るものを除く。)については、この限りではない。
2 輸入の許可を受けた貨物が、輸入の許可後引き続き、保税地域又は関税法
第30条第1項第2号(許可を受けて保税地域外に置く外国貨物)の規定により税関長が指定した場所に置かれている間に、災害その他やむを得ない理由により滅失し、又は変質し、若しくは損傷した場合(第4項において「保税地域等」という。)においては、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部を払い戻すことができる。
3 関税法第9条の2第1項から第3項まで(納期限の延長)の規定によりその関税を納付すべき期限が延長された貨物でその関税が納付されていないもののうち、当該貨物に係る関税が納付されているものとみなして前項の規定を適用した場合にその関税を払い戻すことができることとなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その払い戻すことができることとなる関税に相当する額をその納付すべき期限が延長された関税の額から減額することができる。この場合において、その減額された額に相当する額の関税は同項の規定による払戻しがあつたものとみなして、同法の規定を適用する。
4 特例申告貨物(関税法第7条の2第2項(申告の特例)に規定する特例申告貨物をいう。以下同じ。)が、輸入の許可後引き続き、保税地域等に置かれており、かつ、当該特例申告貨物に係る特例申告書(同条第1項に規定する特例申告書をいう。以下同じ。)が提出されるまでの間に、災害その他やむを得ない理由により滅失し、又は変質し、若しくは損傷した場合においては、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。
第11条 加工又は修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物(加工のためのものについては、本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限る。)については、政令で定めるところにより、当該輸入貨物の関税の額に、当該貨物が輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格の当該輸入貨物の課税価格に対する割合を乗じて算出した額の範囲内において、その関税を軽減することができる。
第12条 輸入される米、もみ、大麦又は小麦について次の片号の一に該当するときは、政令で定めるところにより、これらの貨物及び期間を指定し、その関税を軽減し、又は免除することができる。
1.輸入されるこれらの貨物の
第4条から
第4条の8までに規定する課税価格にその関税及び輸入港から卸売市場に至るまでの通常の費用を加算したものが一般に本部において生産された同等品の本邦における卸売価格よりも高価であるとき。
2.凶作の場合又は天災、事変その他の緊急の場合において必要があるとき。
2 前項の規定は、輸入される豚肉について準用する。この場合において、同項第1号中「高価であるとき」とあるのは「高価であり、かつ、政令で定める規格の豚肉の国内卸売価格が畜産物の価格安定に関する法律(昭和36年法律第183号)
第3条第1項の規定により当該豚肉について定められている同項第3号の安定上位価格をこえて騰貴し、又は騰貴するおそれがあると認められるとき」と読み替えるものとする。
3 食料品、衣料品その他の国民生活との関連性が高い貨物(前2項に規定するものを除く。)で輸入されるものについて、その輸入価格が著しく騰貴し又は騰貴するおそれがあり、かつ、国民生活の安定のため緊急に必要がある場合において、その輸入がこれと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本部の産業に相当の損害を与えるおそれがないと認められるときは、政令で定めるところにより、貨物及び期間を指定し、その関税を軽減し、又は免除することができる。
第13条 次の各号に掲げる原料品で輸入され、その輸入の許可の日から1年以内に、税関長の承認を受けた製造工場で当該各号に掲げる製造が終了するものについては、政令で定めるところにより、その関税を軽減し、又は免除する。
1.飼料のうち政令で定めるものの製造に使用するためのこうりやんその他のグレーンソルガム及びとうもろこしその他の当該飼料の類に応じた政令で定める原料品
2.落花生油の製造に使用するための落花生
2 税関長は、この法律又は関税法の実施を確保する上に支障がないと認めるときは、前項の承認をしなければならない。
3 第1項の規定により関税を軽減し、又は免除する場合においては、税関長は、その軽減又は免除に係る関税の額に相当する担保を提供させることができる。
4 第1項各号に掲げる製造を行うに際しては、税関長が第1項の規定により関税の軽減又は免除を受けた原料品(以下この条において「製造用原料品」という。)による製造の確認に支障がないと認めて承認した場合を除く外、製造用原料品にこれと同種の他の原料品を混じて使用してはならない。
5 製造用原料品による製造が終了したときは、当該製造をした者は、政令で定めるところにより、使用した製造用原料品及びその製品の数量を税関に届け出て、そのつど又は随時、その製品について検査を受けなければならない。
6 第1項各号に掲げる製造用原料品は、その輸入の許可の日から1年以内に、当該各号に掲げる用途以外の用途に供し、又は当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、この限りでない。
7 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に該当することとなつた者から、第1項の規定により軽減又は免除を受けた関税を、直ちに徴収する。ただし、製造用原料品又はその製品が災害その他やむを得ない理由により亡失した場合又は税関長の承認を受けて滅却された場合には、その関税を徴収しないこととし、前項ただし書の承認を受けた製造用原料品につき変質、損傷その他やむを得ない理由による価値の減少があつた場合には、
第10条第1項の規定に準じてその関税を軽減することができる。
1.第1項各号に掲げる製造用原料品について前項ただし書の承認を受けたとき、若しくは当該承認を受けないで製造用原料品を当該各号に掲げる用途以外の用途に供し、若しくは当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡したとき、又はその輸入の許可の日から1年以内に第5項に規定する届出をせず、若しくはその製造を終えなかつたとき。
2.第1項の規定により税関長の承認を受けた製造工場以外の場所で製造用原料品を製造に供し、又は第4項の規定に違反してこれを使用したとき。
8 第1項の規定により製造工場の承認を受けた者は、当該製造工場の延べ面積、承認の期間及び当該製造工場に係る税関の事務の種類を基準として政令で定める額の手数料を、政令で定めるところにより、税関に納付しなければならない。
第14条 次に掲げる貨物で輸入されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
1.天皇及び内廷にある皇族の用に供される物品
2.本邦に来遊する外国の元首若しくはその家族(配偶者、直系尊属、直系卑属及びこれらに準ずる地位にあると認められる親族をいう。以下同じ。)又はこれらの者の随員に属する物品
3.外国若しくはその行政区画である公共団体、国際機関又は財務大臣が指定する団体若しくは基金その他これらに準ずるものから本邦に居住する者に贈与される勲章、賞牌その他これらに準ずる表彰品及び記章
3の2.国際連合又はその専門機関から寄贈された教育用又は宣伝用の物品及びこれらの機関によつて製作された教育的、科学的又は文化的なフィルム、スライド、録音物その他これらに類する物品
3の3.政令で定める博覧会、見本市その他これらに類するもの(以下この号及び
第15条第1項第5号の2において「博覧会等」という。)への参加国(博覧会等に参加する外国の地方公共団体及び国際機関を含む。)が発行した当該博覧会等のための公式のカタログ、パンフレット、ポスターその他これらに類するもの
4.記録文書その他の書類
5.国の専売品で政府又はその委託を受けた者が輸入するもの
6.注文の取集めのための見本。ただし、見本用にのみ適すると認められるもの又は著しく価額の低いものとして政令で定めるものに限る。
6の2.本邦から輸出される貨物の品質が仕向国にある機関の定める条件に適合することを表示するために、当該貨物の製造者が当該貨物に張り付けるラベルで、当該貨物を輸出するために必要なものとして政令で定めるもの
7.本邦に住所を移転するため以外の目的で本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する物品のうちその個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(自動車、船舶、航空機その他政令で定めるものを除く。)
8.本邦に住所を移転するため本邦に入国する者がその入国の際に輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する物品のうち当該人国者又はその家族の個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(自動車、船舶、航空機その他政令で定めるものを除く。)
9.本邦の在外公館から送還された公用品
10.本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の際の性質及び形状が変わつていないもの。ただし、
第17条第1項又は
第18条第1項の規定により関税の免除又は軽減を受けた貨物、
第19条第1項又は第6項の規定により関税の軽減若しくは免除若しくは払戻し又は控除を受けた貨物を原料として製造した貨物、
第19条の2第1項の規定により関税の免除を受けた場合における同項の外国に向けて送り出した製品及び同条第2項若しくは第4項、
第19条の3第1項若しくは第3項又は
第20条第1項、第2項、第4項若しくは第5項の規定により関税の払戻し又は控除を受けた貨物を除く。
11.本邦から輸出された貨物の容器(これに類する物品を含む。以下
第17条第1項第2号及び第3号において同じ。)のうち政令で定めるもので当該輸出の際に使用されたもの又は輸入の際に使用されているもの。この場合おいては、前号ただし書の規定を準用する。
12.削除
13.遭難した本邦の船舶又は航空機の解体材及びぎ装品
14.本部から出港した船舶又は航空機によつて輸出された貨物で当該船舶又は航空機の事故により本邦に積み戻されたもの。この場合においては、第10号ただし書の規定を準用する。
15.削除
16.身体障害者用に特に製作された器具その他これに類する物品で政令で定めるもの
17.ニュース映画用のフィルム(撮影済みのものに限る。)及びニユース用のテープ(録画済みのものに限る。)。ただし、内容を同じくするものについては、そのうちの2本以内に限る。
18.課税価格の合計額が1万円以下の物品(本邦の産業に対する影響その他の事情を勘案してこの号の規定を適用することを適当としない物品として政令で定めるものを除く。)
第14条の2 次の各号に掲げる貨物で輸入され、その関税の額が当該各号に掲げる関税の額を超えるものについては、政令で定めるところにより、その超える額の関税を軽減する。
1.本邦から積みもどされた保税作業による製品で前条第10号本文、第11号前段又は第14号前段に定める要件に該当するもの
当該製品の原料として使用された外国、貨物に対する関税で、保税作業によつたため課されなかつた額
2.前条第10号本文、第11号前段又は第14号前段に該当する貨物(前号に掲げる製品を含む。)で、当該貨物の輸出により、
第17条第1項第1号、
第19条第1項若しくは第6項又は
第19条の2第1項、第2項若しくは第4項の規定による関税の軽減、免除、払戻し又は控除があつたもの
当該軽減、免除、払戻し又は控除があつた関税の額に相当する額(前号に掲げる製品については、同号に掲げる額を加算した額)
第14条の3 本邦から出漁した本邦の船舶によつて外国で採捕された水産物及び本邦から出漁した本邦の船舶内において当該水産物に加工し、又はこれを原料として製造して得た製品で、輸入されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
2 本邦から出漁した本邦の船舶内において、外国の船舶によつて採捕された水産物に加工し、又はこれを原料として製造して得た製品のうち政令で定めるもので輸入されるものについては、政令で定めるところにより、その関税の額と当該水産物が加工又は製造前の性質及び数量により輸入されるものとした場合における関税の額との差額以内において、その関税を軽減することができる。
第15条 左の各号に掲げる貨物で輸入され、その輸入の許可の日から2年以内に当該各号に掲げる用途以外の用途に供されないものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
1.国若しくは地方公共団体が経営する学校、博物館、物品陳列所、研究、試験所その他これらに類する施設又は国及び地方公共団体以外の者が経営するこれらの施設のうち政令で定めるものに陳列する標本若しくは参考品又はこれらの施設において使用する学術研究用品(新規の発明に係るもの又は本邦において製作することが困難と認められるものに限る。)若しくは教育用のフィルム(撮影済みのものに限る。)、スライド、レコード、テープ(録音済みのものに限る。)その他これらに類する物品
2.学術研究又は教育のため前号に掲げる施設に寄贈された物品
3.慈善又は救じゆつのために寄贈された給与品及び救護施設又は養老施設その他の社会福祉事業を行う施設に寄贈された物品で給与品以外のもののうちこれらの施設において直接社会福祉の用に供するものと認められるもの
3の2.前3号に該当するものを除き、国際親善のため、国又は地方公共団体にその用に供するものとして寄贈される物品
4.儀式又は礼拝の用に直接供するため宗教団体に寄贈された物品で財務省令で定めるもの
5.赤十字国際機関又は外国赤十字社から日本赤十字社に寄増された機械及び器具で、日本赤十字社が直接医療用に使用するものと認められるもの
5の2.博覧会等において使用するため博覧会等への参加者が輸入する次に掲げる物品。ただし、博覧会等の開催の期間及び規模、物品の種類及び価格その他の事情を勘案しで相当と認められるものに限る。
イ
第14条第3号の3に掲げるものを除き、博覧会等への参加者が、当該博覧会等の会場において観覧者に無償で提供するカタログ、パンフレット、ボスターその他これらに類するもの
ロ 博覧会等への参加者が、当該博覧会等の会場において観覧者に無償で提供する博覧会等の記念品及び展示物品の見本品
ハ 博覧会等(政令で定めるものに限る。)の施設の建設、維持若しくは撤去又はその運営のために博覧会等の会場において消費される物品のうち政令で定めるもの
6及び7.削除
8.航空機の発着又は航行を安全にするため使用する機械及び器具並びにこれらの部分品で政令で指定するもの
9.本邦に住所を移転するため本邦に入国する者がその入国の際に輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する自動車、船舶、航空機その他政令で指定する物品で当該入国者又はその家族の個人的な使用に供するもの。ただし、その入国前にこれらの者が既に使用したもの(船舶及び航空機については、その入国前1年以上これらの者が使用したもの)に限る。
10.条約の規定により輸入の後特定の用途に供されることを条件として関税を免除することとされている貨物で政令で定めるもの
2 前項各号の規定により関税の免除を受けた貨物がその輸入の許可の日から2年以内に当該各号に掲げる用途以外の用途に供され、又は当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡された場合においては、当該用途以外の用途に供し、又は当該譲渡をした者から、同項の規定により免除を受けた関税を、直ちに徴収する。但し、変質、損傷その他やむを得ない事由に因り当該各号に掲げる用途以外の用途に供する場合においては、
第10条第1項の規定に準じてその関税を軽減することができる。
第16条 左の各号に掲げる貨物で輸入されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
1.本邦にある外国の大使館、公使館その他これらに準ずる機関に属する公用品。但し、外国にある本邦のこれらの機関に属する公用品についての関税の免除に制限を附する国については、相互条件による。
2.本邦に派遣された外国の大使、公使その他これらに準ずる使節及びこれらの者の家族に属する自用品でこれらの使節が輸入するもの。但し、本邦から外国に派遣した大使、公使、その他これらに準ずる使節及びこれらの者の家族に属する自用品についての関税の免除に制限を附する国については、相互条件による。
3.本邦にある外国の領事館その他これに準ずる機関に属する物品で専ら公用に供されるもの。但し、外国にある本邦のこれらの機関に属する公用品についての関税の免除に制限を附する国については、相互条件による。
4.本邦にある外国の大使館、公使館、領事館その他これらに準ずる機関の職員(名誉総領事及び名誉領事を除く。)のうち政令で指定するもの及びその家族(本邦の国籍を有する者を除く。)に属する自用品で、当該職員が輸入するもの。但し、外国にある本邦のこれに相当する職員及びその家族に属する自用品についての関税の免除に制限を附する国については、相互条件による。
2 前項の規定により関税の免除を受けた貨物のうち政令で指定するものがその輸入の許可の日から2年以内に同項に規定する用途以外の用途に供された場合(政令で定めるやむを得ない事由に因り同項に規定する用途以外の用途に供された場合を除く。)においては、その供させた者から、同項の規定により免除を受けた関税を直ちに徴収する。但し、使用に因る減もうその他の事由に因り価値の減少があつた場合においては、
第10条第1項の規定に準じてその関税を軽減することができる。
第17条 左の各号に掲げる貨物で輸入され、その輸入の許可の日から1年(第11号に掲げる貨物については、政令で定める期間とし、これらの期間をこえることがやむを得ないと認められる理由があり、政令で定めるところにより税関長の承認を受けた貨物については、これらの期間をこえ、税関長が指定する期間とする。)以内に輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
1.加工される貨物又は加工材料となる貨物で政令で定めるもの
2.輸入貨物の容器で政令で定めるもの
3.輸出貨物の容器として使用される貨物で政令で定めるもの
4.修繕される貨物
5.学術研究用品
6.試験品
6の2.貨物を輸出し、又は輸入する者が当該輸出又は輸入に係る貨物の性能を試験し、又は当該貨物の品質を検査するため使用する物品
7.注文の取集め若しくは製作のための見本又はこれに代る用途のみを有する写真、フィルム、模型その他これらに類するもの
7の2.国際的な運動競技会、国際会議その他これらに類するものにおいて使用される物品
8.本邦に入国する巡回興行者の興行用物品並びに本邦に入国する映画製作者の映画撮影用の機械及び器具
9.博覧会、展覧会、共進会、品評会その他これらに類するものに出品するための物品
10.本邦に住所を移転するため以外の目的で本邦に入国する者がその個人的な使用に供するためその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する自動車、船舶、航空機その他政令で指定する物
11.条約の規定により輸入の後一定の期間内に輸出されることを条件として関税を免除することとされている貨物で政令で定めるもの
2 第13条第3項の規定は、前項の規定により関税を免除する場合について準用する。
3 第1項の規定により関税の免除を受けた者は、その免除を受けた貨物を同項の期間内に輸出したときは、政令で定めるところにより、その旨を税関に届け出なければならない。
4 第1項の規定により関税の免除を受けた貨物が同項の期間内に輸出されないこととなつた場合又は同項各号に掲げる用途以外の用途に供された場合においては、同項の規定により免除を受けた関税を、直ちに徴収する。
5 第13条第7項ただし書の規定は、前項の規定により関税を徴収する場合について準用する。この場合において、同条第7項ただし書中「製造用原料品又はその製品」とあり、及び「前項ただし書の承認を受けた製造用原料品」とあるのは、「当該貨物」と読み替えるものとする。
第18条 長期間にわたつて使用することができ、かつ、通常その輸入が貸借契約に基づき、又は請負契約の履行に関連して、本邦で一時的に使用するため行なわれる貨物のうち政令で定めるもので輸入され、その輸入の許可の日から2年(その使用のできる期間が特に長期にわたる貨物で政令で定めるものについては、5年以内において政令で定める期間。以下第3項において同じ。)以内に輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を軽減することができる。
2 前項の規定により関税を軽減する場合においては、税関長は、その軽減に係る関税の額に相当する担保を提供させることができる。
3 第1項の規定により関税の軽減を受けた貨物がその輸入の許可の日から2年以内に輸出されないこととなつた場合においては、同項の規定により軽減を受けた関税を、直ちに徴収する。この場合においては、前条第5項の規定を準用する。
4 前条第3項の規定は、第1項の規定により関税の軽減を受けた者について準用する。
第19条 輸出貨物の製造に使用される原料品のうち政令で定めるもので輸入され、税関長の承認を受けた製造工場で当該製造がされてその製品が輸出されるものについては、政令で定めるところにより、その関税を軽減し、若しくは免除し、又はその関税の全部若しくは一部の払いもどしをする。この場合において、関税の軽減又は免除は、当該製品の輸出が、当該原料品の輸入の許可の日から2年(第3項の規定により製造されたものについては、1年以内において税関長が指定する期間)以内にされることを要件とする。
2 第13条第2項から第6項まで及び第8項の規定は、前項の規定により関税を軽減し、又は免除する場合について準用する。この場合において、
第13条第6項中「第1項各号に掲げる製造用原料品は、その輸入の許可の日から1年以内に、当該各号に掲げる用途以外の用途に供し、又は当該各号に掲げる用途以外の用途に供するため譲渡してはならない」とあるのは、「第19条第1項の規定により関税の軽減又は免除を受けた原料品又はその製品は、その原料品の輸入の許可の日から2年(同条第3項の規定により製造されたものについては、1年以内において税関長が指定する期間)以内に、同条第1項に規定する用途以外の用途に供し、若しくは同項に規定する用途以外の用途に供するため譲渡し、又は輸出以外の目的に供し、若しくは輸出以外の目的に供するため譲渡してはならない」と読み替えるものとする。
3 前項において準用する
第13条第4項の規定により税関長の承認を受けて、第1項の規定により関税の軽減又は免除を受けた原料品(以下この条で「輸出貨物製造用原料品」という。)にこれと同種の原料品を混じて使用し、当該輸出貨物製造用原料品のみを原料として製造した場合の製品と等質の製品を製造し、その輸入の許可の日から1年以内において税関長が指定する期間内にこれを輸出した場合においては、政令で定めるところにより、当該輸出貨物製造用原料品の数量を限度として、当該輸出貨物の製造に必要な数量の輸出貨物製造用原料品がその製造に使用されたものとみなす。
4 左の各号の一に該当する場合においては、当該各号に該当することとなつた者から、第1項の規定により軽減又は免除を受けた関税を、直ちに徴収する。この場合においては、
第13条第7項ただし書の規定を準用する。
1.輸出貨物製造用原料品について第2項において準用する
第13条第6項ただし書の承認を受けたとき、若しくは当該承認を受けないで輸出貨物製造用原料品を第1項に規定する用途以外の用途に供し、若しくは同項に規定する用途以外の用途に供するため譲渡したとき、又はその製品について第2項において準用する
第13条第6項ただし書の承認を受けたとき、若しくは当該承認を受けないでその製品を輸出以外の目的に供し、若しくは輸出以外の目的に供するため譲渡したとき。
2.輸出貨物製造用原料品の輸入の許可の日から2年(第2項の規定により製造されたものについては、第1項の規定により税関長が指定した期間)以内に、第2項において準用する
第13条第5項の規定による届出をせず、又はその製品を輸出しなかつたとき。
3.第1項の規定により税関長の承認を受けた製造工場以外の場所で輸出貨物製造用原料品を製造に供し、又は第2項において準用する
第13条第4項の規定に違反してこれを使用したとき。
5 関税法第9条の2第1項から第3項まで(納期限の延長)の規定によりその関税を納付すべき期限が延長された第1項に規定する政令で定める原料品でその関税が納付されていないもののうち、当該原料品に係る関税が納付されているものとみなして同項の規定を適用した場合にその関税を払い戻すこととなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その払い戻すこととなる関税に相当する額をその納付すべき期限が延長された関税の額から減額する。この場合において、その減額された額に相当する額の関税は同項の規定による払戻しがあつたものとみなして、第14条第10号ただし書(同条第11号及び第14号において準用する場合を含む。次条第3項、第19条の3第2項及び第20条第3項において同じ。)及び第14条の2第2号の規定並びに同法の規定を適用する。
6 特例申告貨物のうち輸出貨物の製造に使用される原料品であつて政令で定めるもので輸入され、第1項の規定により税関長の承認を受けた製造工場で当該製造がされてその製品が輸出されるものについては、当該製品が当該原料品に係る特例申告書の提出前に輸出され、かつ、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部に相当する額を当該原料品に課されるべき関税の額から控除する。
7 第1項中関税の払戻しに係る規定の適用については、同項の輸出には同項の原料品と保税作業の原料品である外国貨物とを混じて製造した外国貨物の外国に向けて行う積戻しを含むものとする。
8 前項の規定は、第5項又は第6項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同項の規定を適用する場合について準用するときは、前項中「第1項中関税の払戻しに係る規定の適用については、同項」とあるのは「前項」と読み替えるものとする。
第19条の2 保税工場又は総合保税地域において製造している製品につき外国から購入の申込みがあつた場合において、その申込みに係る納期内に当該保税工場又は総合保税地域において使用している外国貨物である原料品により当該製品を製造して外国に向けて送り出すことが困難であることにつき、政令で定めるところにより税関長の確認を受けて、当該原料品と同種の外国貨物でない原料品を使用して当該保税工場又は総合保税地域で製造した当該製品(政令で定める製品については、当該外国貨物でない原料品を使用して製造した当該製品)を外国に向けて送り出したときは、政令で定めるところにより、当該製品の製造に使用された当該外国貨物でない原料品の数量(当該製品の製造工程において他の物品が同時に製造される場合には、当該原料品の数量のうち当該製品に対応するものとして政令で定める数量)として税関長の確認を受けた数量を限度として、当該製品を製造した者がその輸出(積戻しを含む。次項において同じ。)の許可の日から6月以内に輸入する当該原料品と同種の外国貨物の関税を免除する。
2 保税工場又は総合保税地域における保税作業について、その原料として使用する外国貨物がなくなつたこと等により、関税を納付して輸入された貨物を輸出貨物の原料品として使用することが必要であり、かつ、前項の規定の適用を受けることが困難であると認められる場合においては、あらかじめ税関長の承認を受けて、当該輸入された貨物でその輸入のときの性質及び形状に変更を加えないものをその輸入の許可の日から3月以内に保税工場又は総合保税地域に入れ、これを原料品として製造した貨物を輸出した場合に限り、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部を払い戻すことができる。
3 関税法第9条の2第1項から第3項まで(納期限の延長)の規定によりその関税を納付すべき期限が延長された貨物でその関税が納付されていないもののうち、当該貨物に係る関税が納付されているものとみなして前項の規定を適用した場合にその関税を払い戻すことができることとなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その払い戻すことができることとなる関税に相当する額をその納付すべき期限が延長された関税の額から減額することができる。この場合において、その減額された額に相当する額の関税は同項の規定による払戻しがあつたものとみなして、第14条第10号ただし書及び第14条の2第2号の規定並びに同法の規定を適用する。
4 保税工場又は総合保税地域における保税作業について、その原料として使用する外国貨物がなくなつたこと等により、輸入された貨物を輸出貨物の原料品として使用することが必要であつて、その輸入された貨物が特例申告貨物であり、かつ、第1項の規定の適用を受けることが困難であると認められる場合においては、あらかじめ税関長の承認を受けて、当該特例申告貨物でその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを当該特例申告貨物に係る特例申告書の提出前に保税工場又は総合保税地域に入れ、これを原料品として製造した貨物を当該特例申告書の提出前に輸出し、かつ、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。
5 関税法
第58条(保税作業の届出)及び
第61条の3(保税工場についての記帳義務)の規定は前3項の規定の適用を受けて保税工場に入れられた貨物について、同法
第34条の2(記帳義務)の規定は前2項の規定の適用を受けて総合保税地域に入れられた貨物について、それぞれ準用する。
第19条の3 関税を納付して輸入された貨物のうち、その輸入の際にこの項の規定の適用を受けようとする旨を政令で定めるところにより税関長に届け出たものであつて、その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを本邦から輸出するときは、当該貨物がその輸入の許可の日から1年(1年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長か指定する期間)以内に輸出されるものである場合に限り、政令で定めるところにより、その関税を払い戻すことができる。
2 関税法第9条の2第1項から第3項まで(納期限の延長)の規定によりその関税を納付すべき期限が延長された貨物でその関税が納付されていないもののうち、当該貨物に係る関税が納付されているものとみなして前項の規定を適用した場合にその関税を払い戻すことができることとなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その払い戻すことができることとなる関税に相当する額をその納付すべき期限が延長された関税の額から減額することができる。この場合において、その減額された額に相当する額の関税は同項の規定による払戻しがあつたものとみなして、第14条第10号ただし書の規定及び同法の規定を適用する。
3 特例申告貨物のうち、その輸入の際にこの項の規定の適用を受けようとする旨を政令で定めるところにより税関長に届け出たものであつて、その輸入の時の性質及び形状が変わつていないものを当該特例申告貨物に係る特例申告書の提出前に本邦から輸出したときは、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。
第20条 関税を納付して輸入された貨物のうち次の各号のいずれかに該当するものでその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から輸出するとき(第1号又は第2号に掲げる貨物にあつては、返送のため輸出するときに限る。)は、当該貨物がその輸入の許可の日から6月(6月を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、6月を超え1年以内において税関長が指定する期間。次項において同じ。)以内に保税地域(関税法
第30条第1項第2号(外国貨物を置く場所の制限)に規定する税関長が指定した場所を含む。次項、第4項及び第5項において同じ。)に入れられたものである場合に限り、政令で定めるところにより、その関税を払い戻すことができる。
1.品質又は数量等が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められる貨物
2.個人的な使用に供する物品で政令で定める販売の方法により販売されたものであつて品質等が当該物品の輸入者が予期しなかつたものであるため返送することがやむを得ないと認められる貨物
3.輸入後において法令(これに基づく処分を含む。)によりその販売若しくは使用又はそれを用いた製品の販売若しくは使用が禁止されるに至つたため輸出することがやむを得ないと認められる貨物
2 前項に規定する輸入貨物を輸出に代えて廃棄することがやむを得ないと認められる場合において、これをその輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄したときは、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部を払いもどすことができる。
3 関税法第9条の2第1項から第3項まで(納期限の延長)の規定によりその関税を納付すべき期限が延長された貨物でその関税が納付されていないもののうち、当該貨物に係る関税が納付されているものとみなして前2項の規定を適用した場合にその関税を払い戻すことができることとなるものについては、その延長された期限内に限り、政令で定めるところにより、その払い戻すことができることとなる関税に相当する額をその納付すべき期限が延長された関税の額から減額することができる。この場合において、その減額された額に相当する額の関税は前2項の規定による払戻しがあつたものとみなして、第14条第10号ただし書の規定及び同法の規定を適用する。
4 特例申告貨物のうち第1項各号のいずれかに該当するものでその輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から輸出する場合(同項第1号又は第2号に掲げる貨物にあつては、返送のため輸出する場合に限る。)において、当該特例申告貨物が当該特例申告貨物に係る特例申告書の提出前に保税地域に入れられたものであり、かつ、当該特例申告貨物を当該特例申告書の提出前に輸出したときは、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。
5 前項に規定する特例申告貨物を輸出に代えて廃棄することがやむを得ないと認められる場合において、これを当該特例申告貨物に係る特例申告書の提出前に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて当該特例申告書の提出前に廃棄したときは、当該特例申告書がその提出期限内に提出される場合に限り、政令で定めるところにより、その関税の全部又は一部に相当する額を当該特例申告貨物に課されるべき関税の額から控除することができる。
第20条の2 別表において特定の用途に供するものであることを要件とする税率が定められている貨物のうち政令で定めるものについて、当該特定の用途に供することを要件とする税率(当該税率が当該貨物に係るその用途に供することを要件としない税率より低い場合に限る。以下「軽減税率」という。)の適用を受けようとする者は、政令で定める手続をしなければならない。
2 前項の軽減税率の適用を受けた貨物は、その輸入の許可の日から2年以内に、その軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供し、又はその用途以外の用途に供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、この限りでない。
3 第1項の軽減税率の適用を受けた貨物につき前項ただし書の承認を受けたとき、又は当該承認を受けないで当該貨物をその軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供し、若しくはその用途以外の用途に供するため譲渡したときは、これらの場合に該当することとなつた者から、当該貨物につき、特定の用途に供することを要件としない税率により計算した関税の額と当該軽減税率により計算した関税の額との差額に相当する額の関税を、直ちに徴収する。この場合においては、
第13条第7項ただし書の規定を準用する。
第20条の3 第13条第1項、
第15条第1項、
第16条第1項、
第17条第1項、
第19条第1項又は前条第1項の規定により関税の軽減若しくは免除又は軽減税率の適用を受けた貨物がその軽減若しくは免除を受け、若しくは軽減税率の適用を受けた用途以外の用途に供され、又は当該用途以外の用途に供するため譲渡される場合において、当該用途以外の用途に供し、又は当該用途以外の用途に供するため譲渡しようとする者が、当該用途以外の用途に供し、又は当該用途以外の用途に供するため譲渡することにつき税関長の承認を受けることを必要とするときは当該承認を受けるとともに、その者(当該用途以外の用途に供するため譲渡する場合にあつては、当該譲渡を受ける者)が、当該貨物を当該用途以外の用途に供することが関税の軽減又は免除に関する法律の規定(次項において「減免税規定」という。)に定める関税の軽減又は免除のための要件を満たすものとして政令で定める場合に該当することにつき、政令で定めるところにより税関長の確認を受けたときは、
第13条第7項、
第15条第2項、
第16条第2項、
第17条第4項、
第19条第4項又は前条第3項の規定にかかわらず、これらの規定により徴収すべき関税を徴収しない。
2 前項に規定する税関長の確認を受けた場合には、当該確認を受けた貨物を当該確認の時に当該確認に係る用途に係る減免税規定の適用を受けて輸入の許可をされた貨物と、当該確認を受けた者を当該減免税規定の適用を受けて当該貨物を輸入した者とみなして、この法律及び関税法その他関税に関する法律を適用する。
第21条 この法律の適用については、政令で定める本邦の地域は、当分の間、外国とみなす。
別表(略)
