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外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律

  平成6・6・29・法律 65号  
外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(昭和61年法律第66号)の一部を次のように改正する。

第1条中
「、相互の保証の下に」を削る。

第10条第2項を次のように改める。
 前項第1号の規定の適用については、外国弁護士となる資格を有する者がその資格を取得した後に国内において弁護士又は外国法事務弁護士に雇用され、かつ、当該弁護士又は当該外国法事務弁護士に対しその外国弁護士となる資格を取得した外国の法に関する知識に基づいて行つた労務の提供は、通算して2年を限度としてその資格を取得した外国において外国弁護士として行つた職務の経験とみなす。

第10条第3項を同条第4項とし、
同条第2項の次に次の1項を加える。
 法務大臣は、承認申請者が第1項各号に掲げる基準に適合するものである場合においても、次の各号のいずれかに掲げる事情があるときでなければ、承認をすることができない。
一 弁護士となる資格を有する者に対し第1項第1号の外国においてこの法律による取扱いと実質的に同等な取扱いが行われていること。
二 弁護士となる資格を有する者に対し第1項第1号の外国においてこの法律による取扱いと実質的に同等な取扱いが行われていない場合においては、そのことを理由に承認をしないことが条約その他の国際約束の誠実な履行を妨げることとなること。

第12条中
「以内に」の下に「、又は第29条の規定による請求により登録の取消しを受けた日の翌日から起算して6箇月以内に、」を加える。

第14条第2項第5号を削り、
同条第3項を次のように改める。
 法務大臣は、承認後に次の各号のいずれかに掲げる事情が生じているときは、当該各号に規定する外国を原資格国として承認を受けた者に対し、その承認を取り消すことができる。
一 弁護士となる資格を有する者に対し外国においてこの法律による取扱いと実質的に同等な取扱いが行われなくなり、そのことを理由に承認を取り消すことが条約その他の国際約束の誠実な履行を妨げることとならないこと。
二 弁護士となる資格を有する者に対し引き続き外国においてこの法律による取扱いと実質的に同等な取扱いが行われていない場合においては、そのことを理由に承認を取り消すことが条約その他の国際約束の誠実な履行を妨げることとならなくなつたこと。

第14条第4項、第16条第2項及び第20条第3項中
「第10条第3項」を「第10条第4項」に改める。

第30条第1項第4号中
「、第2項第1号から第4号まで又は第3項」を「若しくは第2項各号のいずれかに該当することにより、又は同条第3項」に改める。

第45条第2項を次のように改める。
 外国法事務弁護士の事務所の名称中には、他の個人又は団体の名称を用いてはならない。ただし、法律事務の処理を目的とする原資格国の法人、組合その他の事業体で自己が所属するもの(以下「所属事業体」という。)の名称については、次に掲げる場合に限り、用いることができる。
一 当該所属事業体の名称を用いている外国法事務弁護士がない場合
二 既に当該所属事業体の名称を用いている外国法事務弁護士がある場合において、その外国法事務弁護士と事務所を共にするとき。

第47条第2項を次のように改める。
 外国法事務弁護士は、第45条第2項ただし書の規定により事務所の名称中に用いることができる場合のほか、業務を行うに際しては、同項各号に掲げる場合において自己の氏名又は事務所の名称に付加するときに限り、所属事業体の名称を用いることができる。

第49条の次に次の3条を加える。
(特定共同事業)
第49条の2 外国法事務弁護士は、前条第2項の規定にかかわらず、5年以上国内において弁護士として職務を行つた経験を有する特定の弁護士とする場合に限り、組合契約その他の契約により、次に掲げる法律事務以外の法律事務を行うことを目的とする共同の事業を営むことができる。
一 第3条第1項第1号、第2号、第4号及び第5号に掲げる法律事務
二 国内において効力を有し、又は有した法(条約その他の国際法を除く。)がその全部に適用され、又は適用されるべき法律事件(当事者の全部又は一部が外国に住所又は主たる事務所若しくは本店を有する者である法律事件及び外国に住所又は主たる事務所若しくは本店を有する者が発行済株式の総数の2分の1以上に相当する株式又は出資の総額の2分の1以上に相当する持分を保有する会社の依頼による法律事件を除く。)についての法律事務であつて、その取扱いについて当該法以外の法に関する知識を必要としないもの
 前項の規定の適用については、弁護士名簿に登録を受けた後に外国において行つた法律事務の取扱い若しくは法に関する知識に基づく法律事務についての労務の提供(通算して2年に限る。)又は弁護士となる資格を取得した後に裁判官又は検察官の職務を行つた経験は、国内において弁護士として行つた職務の経験とみなす。
 外国法事務弁護士は、第1項の規定による共同の事業(以下「特定共同事業」という。)を営む場合において、当該特定共同事業に係る弁護士が自ら行う法律事務その他の業務に不当な関与をしてはならない。
(特定共同事業に係る届出)
第49条の3 外国法事務弁護士は、特定共同事業を営もうとするときは、あらかじめ、当該特定共同事業に係る弁護士の氏名及び事務所、当該特定共同事業に係る法律事務の範囲その他の日本弁護士連合会の会則で定める事項を日本弁護士連合会に届け出なければならない。この場合においては、日本弁護士連合会の会則で定める書類を添付しなければならない。
 日本弁護士連合会は、前項の規定による届出があつたときは、当該外国法事務弁護士の登録に当該届出に係る事項で日本弁護士連合会の会則で定めるものを付記しなければならない。
 第1項の規定による届出をした外国法事務弁護士は、当該届出に係る事項のうち、特定共同事業に係る法律事務の範囲その他の日本弁護士連合会の会則で定める重要な事項の変更をしようとするときは、あらかじめ、その旨を日本弁護士連合会に届け出なければならない。この場合においては、同項後段の規定を準用する。
 日本弁護士連合会は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に基づき、第2項の規定により当該外国法事務弁護士の登録に付記された事項の訂正をしなければならない。
 第1項の規定による届出をした外国法事務弁護士は、特定共同事業を営むことをやめたときは、遅滞なく、その旨を日本弁護士連合会に届け出なければならない。
 日本弁護士連合会は、前項の規定による届出があつたときは、第2項の規定により当該外国法事務弁護士の登録に付記された事項を抹消しなければならない。
 日本弁護士連合会は、第1項、第3項又は第5項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る事項を当該外国法事務弁護士の所属弁護士会及び当該特定共同事業に係る弁護士の所属弁護士会に書面により通知しなければならない。
(特定共同事業の表示)
第49条の4 前条第1項の規定による届出をした外国法事務弁護士は、その事務所の名称に、特定共同事業を営む旨及び当該特定共同事業に係る弁護士の事務所の名称を付加しなければならない。
附 則
(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
平成7年1月1日(平6政392)
(承認の基準等に関する経過措置)
 改正後の外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(以下「新法」という。)第10条第2項及び第3項の規定は、この法律の施行の際現に改正前の外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(以下「旧法」という。)第9条第1項の規定による申請をしている者についても適用があるものとする。
(承認の失効に関する経過措置)
 この法律の施行前に旧法第29条の規定による請求により登録の取消しを受けた外国法事務弁護士で、この法律の施行の際現に旧法第14条第2項の規定による承認の取消しを受けていない者については、新法第12条の規定を適用する。この場合においては、同条中「第29条の規定による請求により登録の取消しを受けた日の翌日」とあるのは、「外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律(平成6年法律第65号)の施行の日の翌日」とする。
(承認の取消しに関する経過措置)
 新法第14条第3項の規定は、この法律の施行の際現に旧法第7条の規定による承認を受けている者についても適用があるものとする。
(懲戒の処分に関する経過措置)
 この法律の施行の際現に外国法事務弁護士である者に対するこの法律の施行前に生じた事実に基づく懲戒の処分については、なお従前の例による。