市民農園整備促進法
平成2・6・22・法律 44号==
改正平成6・6・29・法律 49号−−
改正平成11・7・16・法律 87号−−
改正平成11・12・22・法律160号−−
改正平成12・5・19・法律 73号−−
改正平成18・5・31・法律 46号−−(施行=平19年11月30日)
第1条 この法律は、主として都市の住民のレクリエーション等の用に供するための市民農園の整備を適正かつ円滑に推進するための措置を講ずることにより、健康的でゆとりのある国民生活の確保を図るとともに、良好な都市環境の形成と農村地域の振興に資することを目的とする。
第2条 この法律において「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいう。
2 この法律において「市民農園」とは、第1号に掲げる農地及び第2号に掲げる施設の総体をいう。
1.主として都市の住民の利用に供される農地で次のイ又はロのいずれかに該当するもの
イ 特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律(平成元年法律第58号)
第2条第2項に規定する特定農地貸付け(
第11条第1項において「特定農地貸付け」という。)の用に供される農地
ロ 相当数の者を対象として定型的な条件で、レクリエーションその他の営利以外の目的で継続して行われる農作業の用に供される農地(賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利の設定又は移転を伴わないで当該農作業の用に供されるものに限る。)
2.前号に掲げる農地に附帯して設置される農機具収納施設、休憩施設その他の当該農地の保全又は利用上必要な施設(以下「市民農園施設」という。)
第3条 都道府県知事は、当該都道府県の区域内において相当数の市民農園の整備が見込まれる場合において、その適正かつ円滑な整備を図ることが必要であると認めるときは、市民農園の整備に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
1.市民農園の整備の基本的な方向
2.市民農園として整備すべき区域の設定に関する事項
3.市民農園施設の設置その他の市民農園の整備に関する事項
4.市民農園の利用条件その他の市民農園の運営に関する事項
5.その他必要な事項
3 基本方針は、良好な都市環境の形成及び農村地域の振興に資するように定めるものでなければならない。
4 基本方針は、都市計画及び農業振興地域整備計画との調和が保たれたものでなければならない。
5 都道府県知事は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
6 都道府県知事は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは遅滞なくこれを公表しなければならない。
第4条 市町村は、基本方針に基づき、農業委員会の決定を経て、当該市町村の区域内の一定の区域で次に掲げる要件に該当するもの(市街化区域(都市計画法(昭和43年法律第100号)
第7条第1項の規定による市街化区域をいう。
第7条第1項において同じ。)内にある区域を除く。)を市民農園として整備すべき区域(以下「市民農園区域」という。)として指定することができる。
1.当該区域内に相当規模の一団の農地が存在し、かつ、その自然的条件及び利用の動向からみて、市民農園として利用することが適当と認められること。
2.当該区域の位置及び規模からみて、その周辺の地域における農用地(耕作の目的又は主として耕作若しくは養畜の事業のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供される土地をいう。次条第3項において同じ。)の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがないこと。
3.交通施設の整備の状況その他都市の住民の利用上必要な立地条件からみて、市民農園の利用者が相当程度見込まれる区域であること。
2 市町村は、市民農園区域を指定しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。
3 市町村は、市民農園区域を指定したときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。
4 市町村は、基本方針の変更その他情勢の推移により必要が生じたときは、その指定した市民農薗区域を変更するものとする。
5 第2項及び第3項の規定は、前項の規定による市民農園区域の変更について準用する。
第5条 市町村は、前条第1項の規定により市民農園区域を指定し、又は同条第4項の規定によりその指定した市民農園区域を変更しようとする場合において、その指定し又は変更しようとする市民農園区域内における土地の保有及び利用の現況、農業経営の動向等からみて当該市民農園区域内にある土地の一部が市民農園以外の用途に供されることが見通されることにより、当該市民農園区域及びその周辺の地域における土地の市民農園としての利用と農業上の利用との調整に留意して当該市民農園区域内にある土地の市民農園としての利用を確保するため特に必要があると認めるときは、当該市民農園区域内にある土地を含む一定の土地に関し交換分合を行うことができる。
2 市町村は、前項の規定により交換分合を行おうとするときは、農林水産省令・国土交通省令で定めるところにより、交性分合計画を定め、その交換分合計画により交換分合をすべき土地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者のすべての同意を得て、都道府県知事の認可を受けなければならない。
3 交換分合計画は、第1項に規定する市民農園区域及びその周辺の地域における土地の市民農園としての利用と農業上の利用との調整に留意して当該市民農園区域内にある土地の市民農園としての利用を確保するとともに、当該市民農園区域の周辺の地域における農用地の集団化その他農業構造の改善に資するように定めるものでなければならない。
第7条 市民農園区域内又は市街化区域(都市計画法
第4条第6項に規定する都市計画施設の区域、同条第7項に規定する市街地開発事業の施行区域その他の区域で政令で定めるものを除く。)内において市民農園を開設しようとする者は、農林水産省令・国土交通省令で定めるところにより、市民農園の整備及び運営に関する計画(以下「整備運営計画」という。)を定め、これを申請書に添えてその所在地を管轄する市町村に提出して、当該市民農園の開設が適当である旨の認定を受けることができる。
2 前項の整備運営計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1.市民農園の用に供する土地の所在、地番及び面積
2.市民農園の用に供する農地の位置及び面積並びに
第2条第2項第1号に掲げる農地のいずれに属するかの別
3.市民農園施設の位置及び規模その他の市民農園施設の整備に関する事項
4.利用者の募集及び選考の方法
5.利用期間その他の条件
6.市民農園の適切な利用を確保するための方法
7.資金計画
8.その他農林水産省令・国土交通省令で定める事項
3 市町村は、第1項の認定の申請があつた場合において、その申請が次に掲げる要件に該当すると認めるときは、農業委員会の決定を経て、その認定をするものとする。
1.整備運営計画の内容が基本方針に適合するものであること。
2.市民農園の適正かつ円滑な利用を確保する見地からみて、市民農園の用に供する農地及び市民農園施設が適切な位置にあり、かつ、妥当な規模であること。
3.市民農園の用に供する農地及び市民農園施設の位置及び規模からみて、周辺の道路、下水道等の公共施設の有する機能に支障を生ずるおそれがなく、かつ、周辺の地域における営農条件及び生活環境の確保に支障を生ずるおそれがないものであること。
4.利用者の募集及び選考の方法が公平かつ適正なものであること。
5.前項第5号から第8号までに掲げる事項が市民農園の確実な整備及び適正かつ円滑な利用を確保するために有効かつ適切なものであること。
6.その他政令で定める基準に適合するものであること。
4 市町村は、第1項の規定による認定をしようとするときは、あらかじめ、都道府県知事の同意を得なければならない。
5 第1項の認定を受けた者(以下「認定開設者」という。)は、当該認定に係る整備運営計画を変更しようとするときは、市町村の認定を受けなければならない。
6 第3項及び第4項の規定は、前項の規定による整備運営計画の変更の認定について準用する。
第8条 市町村長は、認定開設者に対し、市民農園の整備又は運営の状況について報告を求めることができる。
第9条 市町村長は、認定開設者が認定に係る整備運営計画(
第7条第5項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)に従って市民農園の整備又は運営を行っていないと認めるときは、当該認定開設者に対し、相当の期限を定めて、必要な改善措置をとるべきことを勧告することができる。
第10条 前条の規定による勧告を受けた認定開設者が当該勧告に従わないときは、市町村は、
第7条第1項又は第5項の規定による認定を取り消すことができる。
第11条 第7条第1項又は第5項の規定による認定が
第2条第2項第1号イに掲げる農地に係るものである場合には、認定開設者は、当該認定を受けた市民農園に係る特定農地貸付けにつき特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律
第3条第3項の承認を受けたものとみなす。
2 認定開設者が認定計画に従つて農地を農地以外のものにする場合には、農地法(昭和27年法律第229号)
第4条第1項の許可があつたものとみなす。
3 認定開設者が認定計画に従って農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地(農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。以下この項において同じ。)を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするためこれらの土地について所有権又は使用及び収益を目的とする権利を取得する場合には、農地法
第5条第1項の許可があったものとみなす。
第12条 認定開設者が認定計画に従って整備する市民農園施設のうち休憩施設である建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)
第2条第1号に規定する建築物をいう。以下この条において同じ。)その他の市民農園の適正かつ有効な利用を確保するための建築物で政令で定めるもの(次項において「認定市民農園建築物」という。)の建築(建築基準法
第2条第13号に規定する建築をいう。)の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更であって市街化調整区域(都市計画法
第7条第1項の規定による市街化調整区域をいう。次項において同じ。)に係るもの(都市計画法
第34条各号に掲げる開発行為に該当するものを除く。)は、都市計画法
第34条の規定の適用については、同条第14号に掲げる開発行為とみなす。
2 都道府県知事又は地方自治法(昭和22年法律第67号)
第252条の19第1項の指定都市、同法
第252条の22第1項の中核市若しくは同法
第252条の26の3第1項の特例市の長は、市街化調整区域のうち都市計画法
第29条第1項の規定による許可を受けた同法
第4条第13項に規定する開発区域以外の区域内において、認定市民農園建築物を新築し、又は建築物を改築し、若しくはその用途を変更して認定市民農園建築物とすることについて、同法
第43条第1項の規定による許可の申請があった場合において、当該申請に係る認定市民農園建築物の新築、改築又は用途の変更が同条第2項の政令で定める許可の基準のうち同法
第33条に規定する開発許可の基準の例に準じて定められた基準に適合するときは、その許可をしなければならない。
第13条 国の行政機関又は地方公共団体の長は、認定計画に従って土地を認定に係る市民農園の用に供するため法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該市民農園の整備の促進が図られるよう適切な配慮をするものとする。
第14条 国及び地方公共団体は、認定計画に従って行われる市民農園の整備に要する経費に充てるために必要な資金の確保又はその融通のあっせんに努めるものとする。
第15条 国及び地方公共団体は、認定開設者に対し必要な助言、指導その他の援助を行うよう努めるものとする。
第16条 第6条において準用する土地改良法
第109条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第17条 第8条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、20万円以下の罰金に処する。
第18条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条 農地法の一部を次のように改正する。
第3条第1項第4号中
「若しくは集落地域整備法(昭和62年法律第63号)」を「、集落地域整備法(昭和62年法律第63号)若しくは市民農園整備促進法(平成2年法律第44号)」に改める。
第3条 農林水産省設置法(昭和24年法律第153号)の一部を次のように改正する。
第4条第30号の次に次の1号を加える。
30の2.市民農園整備促進法(平成2年法律第44号)の施行に関すること。
第4条 建設省設置法(昭和23年法律第113号)の一部を次のように改正する。
第3条第11号中
「及び集落地域整備法(昭和62年法律第63号)」を「、集落地域整備法(昭和62年法律第63号)及び市民農園整備促進法(平成2年法律第44号)」に改める。
